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JP2011257140A - 分光器 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で高分解能な分光器を提供する。
【解決手段】分光器は、入射光を波長ごとに異なる方向へ分光する分光光学系を有する。分光光学系は、第1焦平面200に配置され、この第1焦平面200に入射した光の出射方向を変化させることが可能な偏向素子であるミラー13と、ミラー13から出射した光を第2焦平面201に集光する共焦点光学系10と、第2焦平面201に配置され、共焦点光学系10を通過した光を波長ごとに異なる方向へ分光する分散素子である透過型回折格子16と、透過型回折格子16によって分光された光のうち一部の波長の光のみを通過させるスリット18とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の波長の光を測定することが可能な分光器に関するものである。
入射光を波長ごとに異なる方向に分波させる分光光学系は、分光器として用いられる。従来の一般的な分光器の構成を図10に示す。レンズ2は、光ファイバ1から出射した光をコリメート光に変換する。回折格子3等からなる分散素子は、レンズ2を通過した光を波長ごとに分光する。レンズ4は、分散素子によって分光された光を集光する。スリット5は、レンズ4によって集光された光のうち単一波長の光のみを通過させる。PD(フォトダイオード)6は、スリット5を通過した光を受光して電気信号に変換する。この分光器においては、分散素子を回動させることで、PD6で受光する光の波長を変更することができる(例えば特許文献1参照)。このような分光器で、分解能を示す式は以下のようになる。
Figure 2011257140
ここで、Δλは分解能、λは光の波長、ωはビーム半径、つまり分散素子の最小半径、dθ/dλは分散素子の分散能力、kは定数である。分光器の高分解能を実現する(すなわちΔλを小さくする)ためには、分散素子のサイズを拡大する(すなわちωを大きくする)か、もしくは分散素子の分散能力dθ/dλを高める必要がある。しかしながら、大型の分散素子を使用すると、分散素子の重量、面積が大きくなるので、分散素子を回動させるために駆動速度が遅く、出力の大きな大型の駆動系を用いる必要がある。あるいは、高分散能を有する分散素子として、回折格子にプリズムを貼り合わせたイマージョングレーティング(Immersion grating、例えば非特許文献1参照)を用いる場合、イマージョングレーティングは回折格子に比べて、大型になるため、やはり、駆動系に同様の問題が生じる。
このように、従来の分光器の構成では、高分解能化しようとすると、分散素子を使う波長掃引のために必要な駆動系が大型になるため、分光器が大型化してしまうという問題点があった。
そこで、分散素子の前に、回動可能な反射ミラーを配置した分光器も提案されている。このような分光器の構成を図11に示す。レンズ322は、光ファイバ321から出射した光をコリメート光に変換する。回動可能なミラー323は、レンズ322を通過した光を反射する。分散素子324は、ミラー323からの反射光を波長ごとに分光する。レンズ325は、分散素子324によって分光された光を集光する。スリット326は、レンズ325によって集光された光のうち単一波長の光のみを通過させる。PD327は、スリット326を通過した光を受光して電気信号に変換する。
図11に示した分光器の構成の場合、分散素子324は固定の素子なので、重くても問題ないが、ミラー323で光を偏向し、波長掃引すると、分散素子324の面上で、光入射位置が変化するため、分散素子324の有効サイズを大きくしなければならない。分散素子324のサイズが大きくなると、分散素子324の面内均一性を担保するのが難しくなり、また反りなどの影響がでてくるため、分光器の分解能が劣化してしまうという問題がある。
特開平11−183249号公報
Gunter Wiedemann and Donald E.Jennings,"Immersion grating for infrared astronomy",Applied Optics,vol.32,no.7,1993
以上のように、図10に示した分光器の構成では、高分解能化しようとすると、分光器が大型化してしまうという問題点があった。
また、図11に示した分光器の構成では、分解能が劣化してしまうという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、小型で高分解能な分光器を提供することを目的とする。
本発明の分光器は、入射光を波長ごとに異なる方向へ分光する分光光学系を有し、前記分光光学系は、第1焦平面に配置され、この第1焦平面に入射した光の出射方向を変化させることが可能な偏向素子と、この偏向素子から出射した光を第2焦平面に集光する共焦点光学系と、前記第2焦平面に配置され、前記共焦点光学系を通過した光を波長ごとに異なる方向へ分光する分散素子と、この分散素子によって分光された光のうち一部の波長の光のみを通過させるスリットとを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の分光器(第1、第2の実施の形態)の1構成例において、前記分光光学系は、さらに、前記分散素子と前記スリットとの間に、前側焦点が前記分散素子の分散面と一致し、後側焦点が前記スリットの中心と一致するように配置された第1のレンズもしくは第1の曲面ミラーを備え、前記共焦点光学系は、少なくとも第2、第3の2つのレンズもしくは第2、第3の2つの曲面ミラーで構成されることを特徴とするものである。
また、本発明の分光器(第5の実施の形態)の1構成例において、前記分散素子は、反射型回折格子であり、前記共焦点光学系は、少なくとも第1、第2の2つのレンズもしくは第1、第2の2つの曲面ミラーで構成され、前記スリットは、前記第1、第2のレンズの間もしくは第1、第2の曲面ミラーの間にある、これら2つのレンズもしくは2つの曲面ミラーの焦点面上に配置され、前記偏向素子から前記第1のレンズもしくは第1の曲面ミラーに入射する光と、前記第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーから前記分散素子に入射する光の各々は、前記共焦点光学系の光軸に対して位置または角度がオフセットされていることを特徴とするものである。
また、本発明の分光器(第6の実施の形態)の1構成例において、前記スリットは、ミラーの中の一部の領域に設けられ、前記偏向素子からの光は、前記ミラーによって反射されて前記分散素子に入射し、前記分散素子によって分光された光のうち一部の波長の光のみが前記スリットを通過することを特徴とするものである。
また、本発明の分光器(第7の実施の形態)の1構成例において、前記分光光学系は、さらに、前記分散素子と前記スリットとの間に、前側焦点が前記分散素子の分散面と一致し、後側焦点が前記スリットの中心と一致するように配置された第1のレンズもしくは第1の曲面ミラーを備え、前記共焦点光学系は、少なくとも第2、第3の2つのレンズもしくは第2、第3の2つの曲面ミラーで構成され、前記偏向素子に入射する光は、前記第2、第3のレンズもしくは第2、第3の曲面ミラーの間にある、これら2つのレンズもしくは2つの曲面ミラーの焦点面上に光出射端が配置されたファイバから出射し、前記第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーから前記偏向素子に入射する光は、前記共焦点光学系の光軸に対して位置または角度がオフセットされていることを特徴とするものである。
また、本発明の分光器(第8、第9の実施の形態)の1構成例において、前記共焦点光学系は、1つのレンズもしくは曲面ミラーと、前記偏向素子によって反射され前記レンズもしくは曲面ミラーを通過した光を、前記レンズもしくは曲面ミラーの方向に反射して前記分散素子に入射させるミラーとから構成され、前記分散素子は、反射型回折格子であり、前記偏向素子と前記分散素子とは、前記レンズもしくは曲面ミラーの一方の焦点面上に配置され、前記ミラーと前記スリットとは、前記レンズもしくは曲面ミラーの他方の焦点面上に配置され、前記レンズもしくは曲面ミラーを通過して前記偏向素子に入射する光は、前記レンズもしくは曲面ミラーの他方の焦点面上に光出射端が配置されたファイバから出射することを特徴とするものである。
また、本発明の分光器(第3の実施の形態)の1構成例において、前記共焦点光学系を構成する2つのレンズもしくは2つの曲面ミラーのうち、前記偏向素子に近い側の第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーの焦点距離よりも前記分散素子に近い側の第3のレンズもしくは第3の曲面ミラーの焦点距離は長く、前記偏向素子は、MEMSミラーであることを特徴とするものである。
また、本発明の分光器(第4の実施の形態)の1構成例において、前記共焦点光学系を構成する2つのレンズもしくは2つの曲面ミラーのうち、前記偏向素子に近い側の第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーの焦点距離よりも前記分散素子に近い側の第3のレンズもしくは第3の曲面ミラーの焦点距離は短く、前記偏向素子は、液晶またはLCOSであることを特徴とするものである。
本発明によれば、分光光学系を、第1焦平面に配置され、第1焦平面に入射した光の出射方向を変化させることが可能な偏向素子と、偏向素子から出射した光を第2焦平面に集光する共焦点光学系と、第2焦平面に配置され、共焦点光学系を通過した光を波長ごとに異なる方向へ分光する分散素子とから構成することにより、分散素子に入射する光の照射位置変化を小さくすることができ、分散素子を大きくすることなく、分光器の分解能を高めることができる。また、本発明では、偏向素子によって分散素子への光の入射角度を変えて、分散波長を変化させることで、大型の分散素子を回す必要がなくなる。その結果、本発明では、分散素子の有効径の大型化を抑えつつ、分散素子の駆動装置が不要な分光光学系を実現することができ、小型で高分解能、かつ低コストな分光器を実現することができる。
また、本発明では、分散素子を反射型回折格子とし、共焦点光学系を少なくとも第1、第2の2つのレンズもしくは第1、第2の2つの曲面ミラーで構成し、スリットを第1、第2のレンズもしくは第1、第2の曲面ミラーの焦点面上に配置し、偏向素子から第1のレンズもしくは第1の曲面ミラーに入射する光と第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーから分散素子に入射する光の各々を、共焦点光学系の光軸に対して位置または角度をずらすことにより、分光器を更に小型化することができる。
また、本発明では、スリットをミラーの中の一部の領域に設け、偏向素子からの光を、ミラーによって反射して分散素子に入射させ、分散素子によって分光された光のうち一部の波長の光のみをスリットを通過させることにより、分光器を更に小型化することができる。
また、本発明では、共焦点光学系を少なくとも第2、第3の2つのレンズもしくは第2、第3の2つの曲面ミラーで構成し、偏向素子に入射する光を、第2、第3のレンズもしくは第2、第3の曲面ミラーの焦点面上に光出射端が配置されたファイバから出射させ、第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーから偏向素子に入射する光を、共焦点光学系の光軸に対して位置または角度をずらすことにより、分光器を更に小型化することができる。
また、本発明では、共焦点光学系を、1つのレンズもしくは曲面ミラーと、偏向素子によって反射されレンズもしくは曲面ミラーを通過した光をレンズもしくは曲面ミラーの方向に反射して分散素子に入射させるミラーとから構成し、分散素子を反射型回折格子とし、偏向素子と分散素子とをレンズもしくは曲面ミラーの一方の焦点面上に配置し、ミラーとスリットとをレンズもしくは曲面ミラーの他方の焦点面上に配置し、レンズもしくは曲面ミラーを通過して偏向素子に入射する光を、レンズもしくは曲面ミラーの他方の焦点面上に光出射端が配置されたファイバから出射させることにより、分光器を更に小型化することができる。
また、本発明では、共焦点光学系を構成する2つのレンズもしくは2つの曲面ミラーのうち、偏向素子に近い側の第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーの焦点距離よりも分散素子に近い側の第3のレンズもしくは第3の曲面ミラーの焦点距離を長くすることにより、分散素子面のビーム径を維持したまま、偏向素子上のビーム径を小さくすることができるので、偏向素子として面積が小さいMEMSミラーを利用することができる。
また、本発明では、共焦点光学系を構成する2つのレンズもしくは2つの曲面ミラーのうち、偏向素子に近い側の第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーの焦点距離よりも分散素子に近い側の第3のレンズもしくは第3の曲面ミラーの焦点距離を短くすることにより、分散素子面の偏向角の幅を維持したまま、偏向素子の偏向角の幅を小さくすることができるので、偏向素子として液晶やLCOSを利用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図である。 本発明の第5の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図である。 本発明の第6の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図である。 本発明の第7の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図である。 本発明の第8の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図である。 本発明の第9の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図である。 従来の分光器の構成を示すブロック図である。 従来の他の分光器の構成を示すブロック図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図である。本実施の形態の分光器は、ファイバ11と、第1レンズ12と、偏向素子となる回動可能なミラー13と、第2レンズ14と、第3レンズ15と、分散素子となる透過型回折格子16と、第4レンズ17と、スリット18と、受光素子となるPD(フォトダイオード)19とから構成されている。
第1レンズ12は、前側焦点がファイバ11の光出射端f11と一致し、後側焦点がミラー13の反射面f12と一致するように配置されている。第2レンズ14は、前側焦点がミラー13の反射面f12と一致し、後側焦点がレンズ14と15の中間点f13と一致するように配置されている。第3レンズ15は、前側焦点がレンズ14と15の中間点f13と一致し、後側焦点が透過型回折格子16の回折面f14と一致するように配置されている。第4レンズ17は、前側焦点が透過型回折格子16の回折面f14と一致し、後側焦点がスリット18の中心点f15と一致するように配置されている。
第1レンズ12は、光出射端となるファイバ11からの光をコリメート光に変換する。ファイバ11からミラー13に向かう方向に対して垂直かつ後述する共焦点光学系の光軸に対して垂直な軸(図1の紙面に垂直な軸)を回動軸20として回動可能なミラー13は、第1レンズ12を通過した光を反射する。第2、第3レンズ14,15は、ミラー13からの反射光を集光する。
透過型回折格子16は、第2、第3レンズ14,15によって集光された光を波長ごとに異なる方向へ分光する。第4レンズ17は、透過型回折格子16によって分光された光を集光する。スリット18は、第4レンズ17によって集光された光のうち単一波長の光のみを通過させる。PD19は、スリット18を通過した光を受光して電気信号に変換する。
以上のような構成において、第2レンズ14と第3レンズ15とは、第1焦平面200(ミラー13の反射面f12)を通過した光を第2焦平面201(透過型回折格子16の回折面f14)に集光する共焦点光学系10を構成している。本実施の形態の分光器は、入射光を、分散素子である透過型回折格子16で分散させた光のうち、スリット18を通過する波長の光のみをPD19で受光するモノクロメータである。
本実施の形態では、透過型回折格子16を第4レンズ17の前側焦平面に配置し、スリット18を第4レンズ17の後側焦平面に配置した。第1焦平面200に配置した偏向素子であるミラー13を図示しない駆動機構によって回動させることで、第1焦平面200を通過する光の光軸方向を変化させることができ、第2焦平面201に配置した分散素子である透過型回折格子16へ入射する光の角度を変化させることができるので、スリット18を通過する光の波長を変化させることができる。
本実施の形態では、透過型回折格子16を共焦点光学系10の焦点位置に配置することにより、ミラー13の回動によって透過型回折格子16の回折面への光の入射角が変化しても、透過型回折格子16の回折面上での光の入射位置は変化しないため、透過型回折格子16を大きくすることなく、分光器の分解能を高めることができる。
なお、本実施の形態では、分散素子として透過型回折格子16を用いているが、反射型回折格子を用いてもよい。また、ファイバ11の代わりにファイバコリメータを用いれば、第1レンズ12は不要である。また、本実施の形態では、共焦点光学系10を2枚のレンズ14,15で構成したが、2枚のレンズに限定されず、2枚の曲面ミラー、複数枚のレンズ、複数枚の曲面ミラーで構成してもよい。また、レンズ17の代わりに曲面ミラーを用いてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は第1の実施の形態の変形例を示すものである。図2は本実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図である。本実施の形態の分光器は、ファイバ121と、第1曲面ミラー122と、偏向素子となる回動可能なミラー123と、第2曲面ミラー124と、第3曲面ミラー125と、回折格子とプリズムとが一体化された高分散素子であるイマージョングレーティング(Immersion grating)126と、第4曲面ミラー127と、スリット128と、PD129とから構成されている。なお、イマージョングレーティングは反射型回折格子の一種である。
第1曲面ミラー122は、前側焦点がファイバ121の光出射端f121と一致し、後側焦点がミラー123の反射面f122と一致するように配置されている。第2曲面ミラー124は、前側焦点がミラー123の反射面f122と一致し、後側焦点が曲面ミラー124と125の中間点f123と一致するように配置されている。第3曲面ミラー125は、前側焦点が曲面ミラー124と125の中間点f123と一致し、後側焦点がイマージョングレーティング126の回折面f124と一致するように配置されている。第4曲面ミラー127は、前側焦点がイマージョングレーティング126の回折面f124と一致し、後側焦点がスリット128の中間点f125と一致するように配置されている。
第1曲面ミラー122は、光出射端となるファイバ121からの光を反射する。ファイバ121から第1曲面ミラー122に向かう方向に対して垂直かつ後述する共焦点光学系の光軸に対して垂直な軸(図2の紙面に垂直な軸)を回動軸130として回動可能なミラー123は、第1曲面ミラー122からの反射光を反射する。第2曲面ミラー124は、ミラー123からの反射光を反射し、第3曲面ミラー125は、第2曲面ミラー124からの反射光を反射する。
イマージョングレーティング126は、第3曲面ミラー125からの反射光を波長ごとに異なる方向へ分光する。第4曲面ミラー127は、イマージョングレーティング126によって分光された光を反射する。スリット128は、第4曲面ミラー127からの反射光のうち単一波長の光のみを通過させる。PD129は、スリット128を通過した光を受光して電気信号に変換する。
以上のような構成において、第2曲面ミラー124と第3曲面ミラー125とは、第1焦平面(ミラー123の反射面f122)を通過した光を第2焦平面(イマージョングレーティング126の回折面f124)に集光する共焦点光学系を構成している。本実施の形態の分光器は、入射光を、分散素子であるイマージョングレーティング126で分散させた光のうち、スリット128を通過する波長の光のみをPD129で受光するモノクロメータである。
本実施の形態では、第1焦平面に配置した偏向素子であるミラー123を図示しない駆動機構によって回動させることで、第1焦平面を通過する光の光軸方向を変化させることができ、第2焦平面に配置した分散素子であるイマージョングレーティング126へ入射する光の角度を変化させることができるので、スリット128を通過する光の波長を変化させることができる。このため、本実施の形態では、イマージョングレーティング126を大きくすることなく、分光器の分解能を高めることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図3は本発明の第3の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図であり、図1と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の分光器は、ファイバ11と、第1レンズ12と、偏向素子となる回動可能なミラー13と、第2レンズ14aと、第3レンズ15aと、分散素子となる透過型回折格子16と、第4レンズ17と、スリット18と、PD19とから構成されている。
本実施の形態の分光器の構成は第1の実施の形態と同様であるが、共焦点光学系10を構成する第2レンズ14aおよび第3レンズ15aの焦点距離が第1の実施の形態と異なる。第1の実施の形態では、第2レンズ14と第3レンズ15の焦点距離は同一である。これに対して、本実施の形態では、第2レンズ14aは、前側焦点がミラー13の反射面f12と一致し、後側焦点がf13よりも前側の点f130と一致するように配置され、第3レンズ15aは、前側焦点が点f130と一致し、後側焦点が透過型回折格子16の回折面f14と一致するように配置されている。
すなわち、第2レンズ14aの焦点距離をf134とし、第3レンズ15aの焦点距離をf135とすると、f134<f135となり、焦点距離の比(f134/f135)は1より小さい値となっている。このとき、ミラー13上でのビーム径をω133とし、透過型回折格子16上でのビーム径をω136とすると、ビーム径ω133とω136との関係は、次式のようになる。
Figure 2011257140
式(2)から明らかなように、本実施の形態では、焦点距離の比(f134/f135)を1より小さい値とすることにより、分解能で決まる分散素子面のビーム径を維持したまま、ミラー13上のビーム径を小さくすることができるため、偏向素子として、偏向角は大きいが面積が小さなミラー(例えばMEMS(Microelectro-Mechanical Systems)ミラー)を利用することができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図4は本発明の第4の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図であり、図1と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の分光器は、ファイバ11と、第1レンズ12と、偏向素子となる回動可能なミラー13と、第2レンズ14bと、第3レンズ15bと、分散素子となる透過型回折格子16と、第4レンズ17と、スリット18と、PD19とから構成されている。
本実施の形態の分光器の構成は第1の実施の形態と同様であるが、共焦点光学系10を構成する第2レンズ14bおよび第3レンズ15bの焦点距離が第1の実施の形態と異なる。第2レンズ14bは、前側焦点がミラー13の反射面f12と一致し、後側焦点がf13よりも後側の点f140と一致するように配置され、第3レンズ15bは、前側焦点が点f140と一致し、後側焦点が透過型回折格子16の回折面f14と一致するように配置されている。
すなわち、第2レンズ14bの焦点距離をf144とし、第3レンズ15bの焦点距離をf145とすると、f144>f145となり、焦点距離の比(f144/f145)は1より大きい値となっている。このとき、ミラー13上でのビーム径をω143、ビームの偏向角をΔθ143とし、透過型回折格子16上でのビーム径をω146、ビームの偏向角をΔθ146とすると、ビーム径ω143とω146、ビームの偏向角Δθ143とΔθ146との関係は、それぞれ次式のようになる。
Figure 2011257140
本実施の形態では、焦点距離の比(f145/f144)を1より小さい値とすることにより、波長掃引幅で決まる分散素子面の偏向角の幅を維持したまま、ミラー13の偏向角の幅を小さくすることができるため、偏向素子として、偏向角の小さなミラー(例えば液晶やLCOS(Liquid Crystal On Silicon)など)を利用することができる。本実施の形態では、式(3)から分かるとおり、第1の実施の形態に比べてミラー13上でのビーム径ω143が大きくなるが、LCOSは小さな駆動素子が大面積にアレイ化されている薄いデバイスであるため、ビーム径ω143が大きくなっても、問題ない。
本実施の形態から明らかなように、ミラー13上でのビーム径と偏向角の幅にはトレードオフの関係があり、LCOS等の駆動素子により焦点距離の比(f145/f144)、つまり共焦点光学系の倍率を最適な値とする必要がある。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図5(A)、図5(B)は本発明の第5の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図であり、図5(A)は分光器を上から見た図、図5(B)は分光器を横から見た図である。本実施の形態の分光器は、ファイバ21と、第1レンズ22と、偏向素子となる回動可能なミラー23と、第2レンズ24と、第3レンズ25と、反射型回折格子などの分散素子26と、スリット27と、PD28とから構成されている。
第1レンズ22は、前側焦点がファイバ21の光出射端f21と一致し、後側焦点がミラー23の反射面f22と一致するように配置されている。第2レンズ24は、前側焦点がミラー23の反射面f22と一致し、後側焦点がスリット27の中心点f23と一致するように配置されている。第3レンズ25は、前側焦点がスリット27の中心点f23と一致し、後側焦点が分散素子26の分散面f24と一致するように配置されている。
第1レンズ22は、光出射端となるファイバ21からの光をコリメート光に変換する。ファイバ21からミラー23に向かう方向に対して垂直かつ後述する共焦点光学系の光軸に対して垂直な軸(図5(A)の紙面に垂直な軸)を回動軸30として回動可能なミラー23は、第1レンズ22を通過した光を反射する。第2、第3レンズ24,25は、ミラー23からの反射光を集光する。
分散素子26は、第2、第3レンズ24,25によって集光された光を波長ごとに異なる方向へ分光する。ここでは、分散素子26として例えば反射型回折格子を用いているので、分散素子26は、入射光を波長ごとに異なる方向へ反射する。第3レンズ25は、分散素子26によって分光された光を集光する。スリット27は、第3レンズ25によって集光された光のうち単一波長の光のみを通過させる。PD28は、スリット27を通過した光を受光して電気信号に変換する。
本実施の形態では、第2レンズ24と第3レンズ25とは、第1焦平面(ミラー23の反射面f22)を通過した光を第2焦平面(分散素子26の分散面f24)に集光する共焦点光学系を構成している。そして、図5(B)から分かるとおり、第2レンズ24と第3レンズ25との間で、第3レンズ25に入射する光と出射する光とが重ならないように、平行にオフセットされており、第3レンズ25に入射する光と出射する光とは、共焦点光学系の光軸29に対して非平行になっている。
このオフセットは、ミラー23から第2レンズ24に入射する光と、第3レンズ25から分散素子26に入射する光のそれぞれを共焦点光学系の光軸29に対して非平行にすることで実現することができる。ミラー23の中心および分散素子26の中心が共焦点光学系の光軸29からずれていても、第2レンズ24と第3レンズ25との間で、第3レンズ25に入射する光と出射する光とが軸29に対して非平行になるだけで、構成上問題ない。スリット27とPD28とは、第2レンズ24と第3レンズ25の焦点面上に配置される。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、第1焦平面に配置した偏向素子であるミラー23を図示しない駆動機構によって回動させることで、第1焦平面を通過する光の光軸方向を変化させることができ、第2焦平面に配置した分散素子26へ入射する光の角度を変化させることができるので、スリット27を通過する光の波長を変化させることができる。
本実施の形態の特徴は、第1の実施の形態と比べて、レンズ数を減らすことができ、各素子を密集して配置できる点にある。その結果、本実施の形態では、分光器を更に小型化することができる。本実施の形態では、共焦点光学系を2枚のレンズ24,25で構成したが、2枚のレンズに限定されず、2枚の曲面ミラー、複数枚のレンズ、複数枚の曲面ミラーで構成してもよい。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。図6(A)、図6(B)は本発明の第6の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図であり、図6(A)は分光器を上から見た図、図6(B)は分光器を横から見た図である。本実施の形態の分光器は、ファイバコリメータ221と、偏向素子となる回動可能なミラー222と、第1レンズ223と、スリット付きミラー224と、第2レンズ225と、反射型回折格子などの分散素子226と、PD227とから構成されている。
第1レンズ223は、前側焦点がミラー222の反射面f221と一致し、後側焦点がスリット付きミラー224の反射面f222と一致するように配置されている。第2レンズ225は、前側焦点がスリット付きミラー224の反射面f222と一致し、後側焦点が分散素子226の分散面f223と一致するように配置されている。
ファイバコリメータ221からミラー222に向かう方向に対して垂直かつ後述する共焦点光学系の光軸に対して垂直な軸(図6(A)の紙面に垂直な軸)を回動軸230として回動可能なミラー222は、ファイバコリメータ221から出射したコリメート光を反射する。第1レンズ223は、ミラー222からの反射光を集光する。スリット付きミラー224は、第1レンズ223によって集光された光を反射する。第2レンズ225は、スリット付きミラー224からの反射光を集光する。
分散素子226は、第2レンズ225によって集光された光を波長ごとに異なる方向へ分光する。ここでは、分散素子226として例えば反射型回折格子を用いているので、分散素子226は、入射光を波長ごとに異なる方向へ反射する。第2レンズ225は、分散素子226によって分光された光を集光する。スリット付きミラー224は、第2レンズ225によって集光された光のうち単一波長の光のみを通過させる。PD227は、スリット付きミラー224を通過した光を受光して電気信号に変換する。
本実施の形態では、第1レンズ223と第2レンズ225とは、第1焦平面(ミラー222の反射面f221)を通過した光を第2焦平面(分散素子226の分散面f223)に集光する共焦点光学系を構成している。そして、第2レンズ225とスリット付きミラー224との間で、第2レンズ225に入射する光と出射する光とが重ならないように、平行にオフセットされている。このオフセットは、ミラー222から第1レンズ223に入射する光と、第2レンズ225から分散素子226に入射する光のそれぞれを共焦点光学系の光軸228に対して非平行にすることで実現できる。
本実施の形態の光学系の特徴は、スリット付きミラー224を用いていることであり、分散素子226に入射する前はミラー222からの光がスリット付きミラー224の反射面に入射し、分散素子226に入射した後は分散素子226からの光のうち特定波長の光がスリット付きミラー224のスリットを通過するように構成されている。スリット付きミラー224とPD227とは、第2レンズ225の焦点面上に配置される。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、第1焦平面に配置した偏向素子であるミラー222を図示しない駆動機構によって回動させることで、第1焦平面を通過する光の光軸方向を変化させることができ、第2焦平面に配置した分散素子226へ入射する光の角度を変化させることができるので、スリット227を通過する光の波長を変化させることができる。
本実施の形態の特徴は、第1の実施の形態と比べて、レンズ数を減らし、折り曲げミラーであるスリット付きミラー224を用いて光学素子を配置している点にある。その結果、本実施の形態では、分光器を更に小型化することができる。なお、ファイバコリメータ221の代わりに、ファイバとコリメートレンズを用いてもよい。
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。図7(A)、図7(B)は本発明の第7の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図であり、図7(A)は分光器を上から見た図、図7(B)は分光器を横から見た図である。本実施の形態の分光器は、ファイバ31と、第1レンズ32と、偏向素子となる回動可能なミラー33と、第2レンズ34と、透過型回折格子などの分散素子35と、第3レンズ36と、スリット37と、PD38とから構成されている。
第1レンズ32は、一方の焦点がレンズ32と34の中間点f31と一致し、他方の焦点がミラー33の反射面f32と一致するように配置されている。第2レンズ34は、前側焦点がレンズ32と34の中間点f31と一致し、後側焦点が分散素子35の分散面f33と一致するように配置されている。第3レンズ36は、前側焦点が分散素子35の分散面f33と一致し、後側焦点がスリット37の中心点f34と一致するように配置されている。
ファイバ31から出射して第1レンズ32を通過した光は、ミラー33に入射する。回動可能なミラー33は、第1レンズ32を通過した光を反射する。なお、本実施の形態のミラー33の回動軸40は共焦点光学系の光軸に対して傾いている。第2レンズ34は、ミラー33によって反射され第1レンズ32を通過した光を集光する。この第2レンズ34は、コリメートレンズを兼ねている。
分散素子35は、第2レンズ34によって集光された光を波長ごとに異なる方向へ分光する。第3レンズ36は、分散素子35によって分光された光を集光する。スリット37は、第3レンズ36によって集光された光のうち単一波長の光のみを通過させる。PD38は、スリット37を通過した光を受光して電気信号に変換する。
本実施の形態では、第1レンズ32と第2レンズ34とは、第1焦平面(ミラー33の反射面f32)を通過した光を第2焦平面(分散素子35の分散面f33)に集光する共焦点光学系を構成している。そして、図7(B)から分かるとおり、ファイバ31は、第1レンズ32と第2レンズ34の焦点面上に配置され、ミラー33と分散素子35とを結ぶ直線からずれた位置に配置される。第1レンズ32と第2レンズ34との間で、第1レンズ32に入射する光と出射する光とが重ならないように、平行にオフセットされている。このオフセットは、第1レンズ32からミラー33に入射する光を共焦点光学系の光軸39に対して非平行にすることで実現できる。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、第1焦平面に配置した偏向素子であるミラー33を図示しない駆動機構によって回動させることで、第1焦平面を通過する光の光軸方向を変化させることができ、第2焦平面に配置した分散素子35へ入射する光の角度を変化させることができるので、スリット37を通過する光の波長を変化させることができる。本実施の形態の特徴は、第1の実施の形態と比べて、レンズ数を減らしている点にある。その結果、本実施の形態では、分光器を更に小型化することができる。本実施の形態では、共焦点光学系を2枚のレンズ32,34で構成したが、2枚のレンズに限定されず、2枚の曲面ミラー、複数枚のレンズ、複数枚の曲面ミラーで構成してもよい。また、レンズ36の代わりに曲面ミラーを用いてもよい。
[第8の実施の形態]
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。図8(A)、図8(B)は本発明の第8の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図であり、図8(A)は分光器を上から見た図、図8(B)は分光器を横から見た図である。本実施の形態の分光器は、ファイバ41と、第1レンズ42と、偏向素子となる回動可能なミラー43と、ミラー44と、反射型回折格子などの分散素子45と、スリット46と、PD47とから構成されている。
第1レンズ42は、一方の焦点がファイバ41の光出射端f41と一致し、他方の焦点がミラー43の反射面f42と一致するように配置されている。
ファイバ41から出射して第1レンズ42を通過した光は、ミラー43に入射する。後述する共焦点光学系の光軸に対して垂直な軸(図8(A)の紙面に垂直な軸)を回動軸50として回動可能なミラー43は、第1レンズ42を通過した光を反射する。ミラー44は、ミラー43によって反射され第1レンズ42を通過した光を反射する。
分散素子45は、ミラー44によって反射され第1レンズ42を通過した光を波長ごとに異なる方向へ分光する。ここでは、分散素子45として例えば反射型回折格子を用いているので、分散素子45は、入射光を波長ごとに異なる方向へ反射する。スリット46は、分散素子45によって反射され第1レンズ42を通過した光のうち単一波長の光のみを通過させる。PD47は、スリット46を通過した光を受光して電気信号に変換する。
本実施の形態では、第1レンズ42とミラー44とは、第1焦平面(ミラー43の反射面f42)を通過した光を第2焦平面(分散素子45の分散面)に集光する共焦点光学系を構成している。そして、ミラー43に入射する光と出射する光とを共焦点光学系の光軸48に対して角度オフセットすることで、ファイバ41から第1レンズ42に向かう光と第1レンズ42からミラー44に向かう光とを平行にオフセットさせている。また、分散素子45に入射する光と出射する光とを共焦点光学系の光軸48に対して角度オフセットすることで、ミラー44から第1レンズ42に向かう光と第1レンズ42からスリット46に向かう光とを平行にオフセットさせている。これら2つの角度オフセットは、方向が直交していてもよい。
ファイバ41とミラー44とスリット46とPD47とは、第1レンズ42の一方の焦点面上に配置され、分散素子45とミラー43とは、第1レンズ42のもう一方の焦点面上に配置される。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、偏向素子であるミラー43を図示しない駆動機構によって回動させることで、光の光軸方向を変化させることができ、分散素子45へ入射する光の角度を変化させることができるので、スリット46を通過する光の波長を変化させることができる。本実施の形態の特徴は、第1の実施の形態と比べて、レンズ数を減らしている点にある。その結果、本実施の形態では、分光器を更に小型化することができる。本実施の形態では、共焦点光学系をレンズ42とミラー44で構成したが、レンズ42の代わりに曲面ミラーを用いてもよい。
[第9の実施の形態]
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。図9(A)、図9(B)は本発明の第9の実施の形態に係る分光器の構成を示すブロック図であり、図9(A)は分光器を上から見た図、図9(B)は分光器を横から見た図である。本実施の形態の分光器は、ファイバ51と、第1レンズ52と、偏向素子となる回動可能なミラー53と、ミラー54と、反射型回折格子などの分散素子55と、スリット56と、PD57とから構成されている。本実施の形態では、第8の実施の形態に対してミラー53と分散素子55の位置が入れ替わっている。
本実施の形態では、第1レンズ52とミラー54とは、第1焦平面(ミラー53の反射面)を通過した光を第2焦平面(分散素子55の分散面)に集光する共焦点光学系を構成している。
第1レンズ52は、一方の焦点が、ミラー54の反射面と共焦点光学系の光軸58との交点f51と一致し、他方の焦点が、第1、第2焦平面を含む平面と共焦点光学系の光軸58との交点f52と一致するように配置されている。
ファイバ51から出射して第1レンズ52を通過した光は、ミラー53に入射する。後述する共焦点光学系の光軸に対して垂直な軸(図9(A)の紙面に垂直な軸)を回動軸60として回動可能なミラー53は、第1レンズ52を通過した光を反射する。ミラー54は、ミラー53によって反射され第1レンズ52を通過した光を反射する。
分散素子55は、ミラー54によって反射され第1レンズ52を通過した光を波長ごとに異なる方向へ分光する。ここでは、分散素子55として例えば反射型回折格子を用いているので、分散素子55は、入射光を波長ごとに異なる方向へ反射する。スリット56は、分散素子55によって反射され第1レンズ52を通過した光のうち単一波長の光のみを通過させる。PD57は、スリット56を通過した光を受光して電気信号に変換する。
本実施の形態では、ミラー53に入射する光と出射する光とを角度オフセットさせることで、ファイバ51から第1レンズ52に向かう光と第1レンズ52からミラー54に向かう光とを平行にオフセットさせている。ミラー53の中心が共焦点光学系の光軸58からずれていても、ファイバ51から第1レンズ52に向かう光と第1レンズ52からミラー54に向かう光とが、光軸58に対して非平行になるだけである。また、分散素子55に入射する光と出射する光とを角度オフセットすることで、ミラー54から第1レンズ52に向かう光と第1レンズ52からスリット56に向かう光とを平行にオフセットさせている。分散素子55の中心が共焦点光学系の光軸58からずれていても、ミラー54から第1レンズ52に向かう光と、第1レンズ52からスリット56に向かう光とが、光軸58に対して非平行になるだけである。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、偏向素子であるミラー53を図示しない駆動機構によって回動させることで、光の光軸方向を変化させることができ、分散素子55へ入射する光の角度を変化させることができるので、スリット56を通過する光の波長を変化させることができる。本実施の形態によれば、第8の実施の形態と同様の効果を得ることができる。本実施の形態では、共焦点光学系をレンズ52とミラー54で構成したが、レンズ52の代わりに曲面ミラーを用いてもよい。
本発明は、光を分光する技術に適用することができる。
11,21,31,41,51,121…ファイバ、12,14,14a,14b,15,15a,15b,17,22,24,25,32,34,36,42,52,223,225…レンズ、13,23,33,43,44,53,54,123,222…ミラー、16…透過型回折格子、18,27,37,46,56,128…スリット、19,28,38,47,57,129,227…フォトダイオード、26,35,45,55,226…分散素子、122,124,125,127…曲面ミラー、126…イマージョングレーティング、221…ファイバコリメータ、224…スリット付きミラー。

Claims (8)

  1. 入射光を波長ごとに異なる方向へ分光する分光光学系を有し、
    前記分光光学系は、
    第1焦平面に配置され、この第1焦平面に入射した光の出射方向を変化させることが可能な偏向素子と、
    この偏向素子から出射した光を第2焦平面に集光する共焦点光学系と、
    前記第2焦平面に配置され、前記共焦点光学系を通過した光を波長ごとに異なる方向へ分光する分散素子と、
    この分散素子によって分光された光のうち一部の波長の光のみを通過させるスリットとを備えることを特徴とする分光器。
  2. 請求項1記載の分光器において、
    前記分光光学系は、さらに、前記分散素子と前記スリットとの間に、前側焦点が前記分散素子の分散面と一致し、後側焦点が前記スリットの中心と一致するように配置された第1のレンズもしくは第1の曲面ミラーを備え、
    前記共焦点光学系は、少なくとも第2、第3の2つのレンズもしくは第2、第3の2つの曲面ミラーで構成されることを特徴とする分光器。
  3. 請求項1記載の分光器において、
    前記分散素子は、反射型回折格子であり、
    前記共焦点光学系は、少なくとも第1、第2の2つのレンズもしくは第1、第2の2つの曲面ミラーで構成され、
    前記スリットは、前記第1、第2のレンズの間もしくは第1、第2の曲面ミラーの間にある、これら2つのレンズもしくは2つの曲面ミラーの焦点面上に配置され、
    前記偏向素子から前記第1のレンズもしくは第1の曲面ミラーに入射する光と、前記第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーから前記分散素子に入射する光の各々は、前記共焦点光学系の光軸に対して位置または角度がオフセットされていることを特徴とする分光器。
  4. 請求項3記載の分光器において、
    前記スリットは、ミラーの中の一部の領域に設けられ、
    前記偏向素子からの光は、前記ミラーによって反射されて前記分散素子に入射し、
    前記分散素子によって分光された光のうち一部の波長の光のみが前記スリットを通過することを特徴とする分光器。
  5. 請求項1記載の分光器において、
    前記分光光学系は、さらに、前記分散素子と前記スリットとの間に、前側焦点が前記分散素子の分散面と一致し、後側焦点が前記スリットの中心と一致するように配置された第1のレンズもしくは第1の曲面ミラーを備え、
    前記共焦点光学系は、少なくとも第2、第3の2つのレンズもしくは第2、第3の2つの曲面ミラーで構成され、
    前記偏向素子に入射する光は、前記第2、第3のレンズもしくは第2、第3の曲面ミラーの間にある、これら2つのレンズもしくは2つの曲面ミラーの焦点面上に光出射端が配置されたファイバから出射し、
    前記第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーから前記偏向素子に入射する光は、前記共焦点光学系の光軸に対して位置または角度がオフセットされていることを特徴とする分光器。
  6. 請求項1記載の分光器において、
    前記共焦点光学系は、1つのレンズもしくは曲面ミラーと、前記偏向素子によって反射され前記レンズもしくは曲面ミラーを通過した光を、前記レンズもしくは曲面ミラーの方向に反射して前記分散素子に入射させるミラーとから構成され、
    前記分散素子は、反射型回折格子であり、
    前記偏向素子と前記分散素子とは、前記レンズもしくは曲面ミラーの一方の焦点面上に配置され、
    前記ミラーと前記スリットとは、前記レンズもしくは曲面ミラーの他方の焦点面上に配置され、
    前記レンズもしくは曲面ミラーを通過して前記偏向素子に入射する光は、前記レンズもしくは曲面ミラーの他方の焦点面上に光出射端が配置されたファイバから出射することを特徴とする分光器。
  7. 請求項2記載の分光器において、
    前記共焦点光学系を構成する2つのレンズもしくは2つの曲面ミラーのうち、前記偏向素子に近い側の第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーの焦点距離よりも前記分散素子に近い側の第3のレンズもしくは第3の曲面ミラーの焦点距離は長く、
    前記偏向素子は、MEMSミラーであることを特徴とする分光器。
  8. 請求項2記載の分光器において、
    前記共焦点光学系を構成する2つのレンズもしくは2つの曲面ミラーのうち、前記偏向素子に近い側の第2のレンズもしくは第2の曲面ミラーの焦点距離よりも前記分散素子に近い側の第3のレンズもしくは第3の曲面ミラーの焦点距離は短く、
    前記偏向素子は、液晶またはLCOSであることを特徴とする分光器。
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