〈第1実施形態〉
この発明の第1実施形態について説明する。
[主要構成]
この実施形態に係るパチンコ機の主要構成について図を参照して説明する。図1は、この実施形態に係るパチンコ機を正面から見た説明図である。以下の説明では、遊技状態が通常のときの遊技を通常遊技と称し、確変に変化しているときの遊技を確変遊技と称する。
図1に示すように、この実施形態に係るパチンコ機1には、外殻を構成する前枠2が設けられており、その前枠2には透明なガラス枠3が開閉可能に取付けられている。ガラス枠3の内側には遊技盤5が設けられており、前枠2の前面右下方には、遊技盤5へ遊技球を発射する発射装置を操作する発射ハンドル4が取付けられている。遊技盤5の下方には、パチンコ機内部から払出された賞球や貸球を収容する上受け皿6が設けられており、上受け皿6の下方には、上受け皿6の収容可能数を超えて流下した賞球を収容する下受け皿7が設けられている。
また、下受け皿7の正面には、予告を希望する際に操作する予告専用スイッチ43が設けられている。予告とは、大当り、または、出現確率の低いリーチパターンが将来発生する可能性のあることを遊技者に示唆することである。この実施形態では、予告専用スイッチ43は、プッシュ式のスイッチである。
[遊技盤の主要構成]
次に、遊技盤5の主要構成について図を参照して説明する。図2は、遊技盤5の構成を示す説明図であり、(a)は遊技盤の全体の説明図、(b)は(a)においてAで示す領域を拡大して示す説明図、(c)は普通電動役物を拡大して示す説明図である。
遊技盤5の盤面には、遊技球が流下する遊技領域が形成されており、遊技盤5の盤面には、遊技球の流下経路を規制する多数の遊技釘50が打ち込まれている。遊技盤5の盤面の周囲には、発射装置(図7において符号87で示す)によって発射された遊技球を遊技領域に案内するためのレールセット71が設けられている。レールセット71の終端であって、遊技領域の右上角部には、矢印W2で示す軌道で飛んできた遊技球を跳ね返すための返しゴム63が設けられている。
遊技盤5の中央には、センター飾り51が設けられている。このセンター飾り51は、大仏を模した飾りであり、盤面から前方へ突出する立体形状に形成されており、遊技領域の中央においてかなりの面積を占めている。センター飾り51の下方には、演出図柄を変動表示したり、遊技状態が確変に変化していることを報知したりする演出表示装置52が設けられている。この実施形態では、演出表示装置52は、7セグメントLEDにより構成されている。
センター飾り51の左端には、遊技球がセンター飾り51の内部に流入可能な流入口58が開口形成されている。センター飾り51の下部には、流入口58からセンター飾り51の内部に流入した遊技球が遊技領域に流出する流出口96が開口形成されている。盤面の左側には、レールセット71の内周に沿って左サイド飾り68が設けられている。左サイド飾り68とセンター飾り51との間には、遊技球が流下する左寄り遊技領域が形成されている。その左寄り遊技領域には、遊技球の流下経路を変化させる風車69が回転自在に設けられている。
左サイド飾り68には、左袖上入賞口64と、左袖入賞口65と、左下入賞口66とが設けられている。センター飾り51の流出口96の直下には、第1始動口53が設けられている。第1始動口53の下方には、大当りが発生したときに、大当り遊技期間に実行される最大のラウンド数を演出により表示するための演出判定表示装置72が設けられている。センター飾り51と盤面の右端との間には、遊技球が流下する右寄り遊技領域が形成されている。その右寄り遊技領域には、右肩入賞口62が設けられており、その下方には、ゲート61が設けられている。
ゲート61の下方には、普通電動役物60が設けられている。普通電動役物60は、図2(c)に示すように、一対の開閉翼片60aを備えている。各開閉翼片60aは、その基部が回動可能に軸支されており、その基部の回動によって先端を外方へ開いたり内方へ閉じたりする。図2(c)は、各開閉翼片60aが開き、第2始動口59が開口形成された状態を示す。普通電動役物60の直上には、遊技釘が存在するため、各開閉翼片60aが閉じた状態では、第2始動口59は遊技球が入賞できない大きさになり、各開閉翼片60aが開くと、第2始動口59が拡張され、遊技球が容易に入賞できる大きさになる。
普通電動役物60の下方には、右サイド飾り70が設けられており、その右サイド飾り70には、開閉部材を有する変動入賞装置57が設けられている。変動入賞装置57は、演出表示装置52が大当り発生を示す演出図柄を確定表示したときに開閉部材を作動させることにより、大入賞口57aを開口させる。また、変動入賞装置57は、大入賞口57aへの入賞数が規定数に達したとき、あるいは、大入賞口57aの開口から規定時間が経過したときに大入賞口57aを閉口させる。
センター飾り51には、回転灯95と、からくり8とが設けられている。センター飾り51により表現された大仏が左手で回転灯95を持っており、右手がからくり8になっている。回転灯95は、パトカーなどの緊急車両のルーフに設けられた赤色灯のように、赤色ランプが回転する構成になっている。回転灯95は、遊技状態が特定の遊技状態に変化したときに動作し、演出効果を高める。また、大仏の右手を模したからくり8は、モータ(図7において符号8aで示す)によって動作する。からくり8は、遊技状態が特定の遊技状態に変化したときに回転し、演出効果を高める。
また、センター飾り51には、大仏の白亳(びゃくごう)を模した演出用LED41と、後光を模した演出用LED42とが設けられている。演出用LED41,42は、遊技状態が特定の遊技状態に変化したときに点灯または点滅し、演出効果を高める。さらに、変動入賞装置57の下方には、「喝」という文字を模した演出用LED9が設けられている。演出用LED9は、遊技状態が特定の遊技状態に変化したときに点灯または点滅し、演出効果を高める。さらに、遊技盤5自身の下部には、どこにも入賞などしなかった遊技球を回収するためのアウト口67が開口形成されている。
また、図2(b)に示すように、左サイド飾り68には、普通図柄表示装置54と、普通図柄保留数表示装置54aと、第1特別図柄表示装置55と、第2特別図柄表示装置56とが設けられている。普通図柄表示装置54、第1特別図柄表示装置55および第2特別図柄表示装置56は、それぞれLEDにより構成されている。普通図柄表示装置54は、1個のLEDにより構成されており、そのLEDは、遊技球がゲート61を通過すると点滅する。そのLEDが点灯したときの発光色および消灯したときのLEDの地の色が普通図柄を構成する。また、普通図柄表示装置54がLEDを点滅させている状態が、普通図柄が変動表示している状態であり、変動表示が終了したときにLEDが点灯している状態が、普通図柄の当りを示す。
第1特別図柄表示装置55は4個のLEDにより構成されており、それら4個のLEDは、遊技球が第1始動口53に入賞すると所定の点滅パターンで点滅する。それらのLEDが点灯したときの発光色および消灯したときのLEDの地の色が第1特別図柄を構成し、LEDが点滅している状態が、第1特別図柄が変動表示している状態である。
第1特別図柄表示装置55は、各LEDをランダムに点滅させ、その点滅が停止したときの点灯しているLEDおよび消灯しているLEDの組合せが特定の組合せであるときに大当りが発生し、その組合せの種類によって大当りの種類が異なる。
たとえば、4個のLEDが点滅を繰り返した後、4個のLEDが総て点灯した状態になった場合は、最大14ラウンドまで大当り遊技を行うことができ、かつ、大当り遊技終了後の遊技状態が確変に変化する大当りが発生し、2個のLEDが点灯した状態になった場合は、最大2ラウンドまで大当り遊技を行うことができ、かつ、大当り遊技終了後の遊技状態が確変に変化する確変大当りが発生する。
また、第2特別図柄表示装置56は2個のLEDにより構成されており、それら2個のLEDは、遊技球が第2始動口59に入賞すると所定の点滅パターンで点滅するそれらのLEDが点灯したときの発光色および消灯したときのLEDの地の色が第2特別図柄を構成し、LEDが点滅している状態が、第2特別図柄が変動表示している状態である。
第2特別図柄表示装置56は、各LEDをランダムに点滅させ、その点滅が停止したときに少なくとも1個のLEDが点灯しているときに大当りが発生し、点灯しているLEDの数によって大当りの種類が異なる。たとえば、2個のLEDが点滅を繰り返した後、2個のLEDが総て点灯した状態になった場合は、最大14ラウンドまで大当り遊技を行うことができ、かつ、大当り遊技終了後の遊技状態が時短に変化する大当りが発生し、1個のLEDが点灯した状態になった場合は、最大2ラウンドまで大当り遊技を行うことができ、かつ、時短に変化する大当りが発生する。ここで、時短とは、第2特別図柄が変動表示を開始してから変動表示を終了するまでに要する時間が短縮され、かつ、普通図柄が変動表示を開始してから変動表示を終了するまでに要する時間が短縮された遊技状態をいう。
演出表示装置52は、第1特別図柄表示装置55および第2特別図柄表示装置56の演出効果を高める目的で設けられている。つまり、第1特別図柄表示装置55および第2特別図柄表示装置56は、それぞれ複数のLEDによって構成されており、LEDの点滅のみでは演出効果が乏しいため、演出表示装置52が演出図柄を変動表示することにより、演出効果を高めるようになっている。
演出表示装置52は、第1特別図柄表示装置55が第1特別図柄の変動表示を開始すると同時に演出図柄を変動表示し、第1特別図柄表示装置55が第1特別図柄の変動表示を終了すると同時に演出図柄の変動表示を終了する。また、演出表示装置52は、第2特別図柄表示装置56が第2特別図柄の変動表示を開始すると同時に演出図柄を変動表示し、第2特別図柄表示装置56が第2特別図柄の変動表示を終了すると同時に演出図柄の変動表示を終了する。
以下の説明では、第1特別図柄の変動開始から変動終了までに要する時間を第1特別図柄変動時間、第2特別図柄の変動開始から変動終了までに要する時間を第2特別図柄変動時間、演出図柄の変動開始から変動終了までに要する時間を演出図柄変動時間とそれぞれ称する。演出図柄変動時間は、第1特別図柄変動時間または第2特別図柄変動時間と等しい。
また、演出表示装置52は、第1特別図柄表示装置55が変動表示終了時に確定表示した第1特別図柄、あるいは、第2特別図柄表示装置56が変動表示終了時に確定表示した第2特別図柄に対応する演出図柄を確定表示する。つまり、演出表示装置52は、第1特別図柄表示装置55または第2特別図柄表示装置56が大当り図柄を確定表示した場合は、大当り判定の結果が大当りであったことを示す演出図柄を確定表示する。また、演出表示装置52は、第1特別図柄表示装置55または第2特別図柄表示装置56がハズレ図柄を確定表示した場合は、大当り判定の結果がハズレであったことを示す演出図柄を確定表示する。
また、遊技球がゲート61を通過すると、普通図柄表示装置54が普通図柄を変動表示する。そして、普通図柄表示装置54が普通図柄を変動表示しているときに遊技球がゲート61を通過したときは、その通過による普通図柄の変動表示が保留され、その保留数は普通図柄保留数表示装置54aにより表示される。この実施形態では、普通図柄保留数表示装置54aは、4個のLEDによって構成されており、その点灯数が保留数を示し、保留数の最大は4個に設定されている。
また、遊技盤5は、遊技球が、センター飾り51の流入口58から流入して流出口96から流出し、第1始動口53に入賞し易いように構成されている。このため、遊技者は、通常、遊技球が左寄り遊技領域を流下するように矢印W1で示す領域を狙って遊技球を発射する。また、確変になると、普通電動役物60の開閉翼片60aが開放している時間が通常よりも長くなり、遊技球が第2始動口59に入賞し易くなるため、遊技者は、遊技球が右寄り遊技領域を流下するように矢印W2で示す領域を狙って遊技球を発射する。いわゆる右打ちをする。
[演出表示装置]
次に、演出表示装置52について図を参照して説明する。図3(a)〜(c)は、演出図柄の変動態様を示す説明図である。
演出表示装置52は、横方向に配列された3つの表示領域A,B,Cを有し、各表示領域において、それぞれ0〜9の数字を表した演出図柄を変動表示する。この実施形態では、演出表示装置52は、複数の演出図柄を数字の昇順に表示する。
図3に示す例は、各表示領域A〜Cにおいてそれぞれ変動表示されている演出図柄のある瞬間を表現したものである。同図(a)に示す例では、表示領域Aに演出図柄「7」が表示され、表示領域Bに演出図柄「8」が表示され、表示領域Cに演出図柄「6」が表示されている。また、同図(b)に示す例では、表示領域A〜Cによって演出図柄「787」が表示されており、いわゆるリーチの状態になっている。
ここで、リーチとは、表示領域A〜Cのうち、1つの表示領域のみが演出図柄を変動表示しており、他の表示領域において大当り図柄を構成する演出図柄が確定表示されている状態のことである。リーチになると、演出表示装置52は、大当り図柄が確定表示されるか否か、遊技者をドキドキさせる演出を行う。たとえば、図3(b)に示す例において、表示領域Bに演出図柄の6と7を交互に表示したり、演出図柄の7と8を交互に表示したりする。
また、一端、7で停止するように見せかけて、再度、表示領域Bのみが変動表示を開始したりする。図3(c)に示す例では、表示領域A〜Cによって大当り図柄の一例である「777」が確定表示されている。また、「787」とか「767」のように、リーチの状態にはなったが大当り図柄にはならず、大当り図柄とは1図柄のみが異なるハズレ図柄が確定表示されることがある。以下、そのようなハズレ図柄をリーチハズレ図柄と称し、リーチハズレ図柄以外のハズレ図柄を通常ハズレ図柄を称する。
また、演出表示装置52は、複数の演出図柄の変動表示とは直接関係が無く、遊技の演出のための特定の演出画像を表示する。たとえば、その演出画像は、静止画または動画から構成されており、演出図柄が変動している表示領域の背景に表示されたり、演出図柄の変動開始前に表示されたりする。たとえば、演出画像としての静止画は、特定のキャラクタを表現したキャラクタ画像であり、動画は、特定のアニメーションである。
[保留数表示装置]
次に、保留数表示装置について説明する。図4(a)は演出表示装置52、第1保留数表示装置91および第2保留数表示装置92の拡大説明図であり、(b)は第1保留数表示装置91および第2保留数表示装置92を構成する表示部の拡大説明図である。
図4に示すように、演出表示装置52の左側には、第1保留数表示装置91が設けられており、右側には第2保留数表示装置92が設けられている。第1保留数表示装置91は、表示部91a〜91dの計4個の表示部により構成されており、第2保留数表示装置92は、表示部92a〜92dの計4個の表示部により構成されている。表示部91a〜91dおよび表示部92a〜92dの各表面は、透光性材料によって形成されており、その内部には、それぞれLEDが配置されている。
第1特別図柄表示装置55が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口53に入賞したときは、その入賞による第1特別図柄の変動表示は保留され、その保留数(以下、第1保留数という)は第1保留数表示装置91により表示される。第1保留数表示装置91は、表示部91a〜91dの点灯数により、第1保留数を最大4個まで表示する。
また、第2特別図柄表示装置56が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口59に入賞したときは、その入賞による第2特別図柄の変動表示は保留され、その保留数(以下、第2保留数という)は第2保留数表示装置92により表示される。第2保留数表示装置92は、表示部92a〜92dの点灯数により、第2保留数を最大4個まで表示する。
表示部91a〜91dおよび表示部92a〜92dは、保留数を表示するときの通常の発光色は白色である。この実施形態では、第1保留数が1個以上存在する場合は、第1特別図柄表示装置55が第2特別図柄表示装置56に優先して第1特別図柄を変動表示し、第1特別図柄表示装置55および第2特別図柄表示装置56が同時に特別図柄を変動表示しないようになっている。また、第1保留数および第2保留数が共に1個以上存在する場合は、第2特別図柄表示装置56は、第2特別図柄を直ぐには変動表示を開始しないで、第1保留数が0個になったときに第2特別図柄の変動表示を開始するようになっている。
[LEDの構造]
次に、遊技盤5に設けられた演出用LED9,41,42および各装飾用LEDならびに第1保留数表示装置91および第2保留数表示装置92などを構成するLEDの構造について説明する。図5(a)は、LEDの外形を示す説明図であり、(b)は(a)に示すLEDの内部から光が出射する様子を示す説明図である。
図5(a)に示すように、LED90は、薄肉板状のケース90aを備えており、そのケース90aの内部に赤色の光を発光する発光素子(以下、赤色発光素子と称する)90b、緑色の光を発光する発光素子(以下、緑色発光素子と称する)90cおよび青色の光を発光する発光素子(以下、青色発光素子と称する)90dの3つの発光素子を有する。それら3つの発光素子は、透明の樹脂90hによりケース90aの内部にモールドすることにより1チップ化されている。ケース90aの一方の側面からは、各発光素子を構成するダイオードのアノードに導通するピン90gが導出されており、他方の側面からは、カソードに導通するピン90eが導出されている。
図5(b)に示すように、各発光素子から出射された光は、樹脂90h内を拡散し、相互に混じり合い、赤、緑および青以外の光を作り出すことができる。たとえば、赤色発光素子90bおよび青色発光素子90dを発光させると、紫色の光が生成され、緑色発光素子90cおよび青色発光素子90dを発光させると、黄色の光が生成され、赤色発光素子90b、緑色発光素子90cおよび青色発光素子90dを発光させると、白色の光が生成される。
つまり、赤色発光素子90b、緑色発光素子90cおよび青色発光素子90dが、光の3原色に対応しており、点灯させる発光素子の組み合わせにより、光の3原色以外にも多種類の色の光を作り出すことができる。また、上記発光素子の選択に加えて、各発光素子の輝度、点灯のタイミングおよび点灯時間の少なくとも1つ以上を組み合わせて設定することにより、光の残像現象を利用することができるため、見た目の発光色を様々に変化させることができる。
[予告方法]
次に、大当りの発生の予告、あるいは、特定の変動パターンが出現することの予告を行うための方法について図を参照して説明する。
図6(a)〜(d)は、第1保留数表示装置91が表示する第1保留数U1の説明図であり、(e)〜(h)は、第1保留数表示装置91が発光色を変化させることにより、予告を行う過程を示す説明図である。
第1特別図柄表示装置55が特別図柄を変動表示している途中に1個の遊技球が第1始動口53に入賞すると、図6(a)に示すように、第1保留数表示装置91の表示部91aが白色で発光し、第1保留数U1が1個になったことを表示する。
以降、同一期間の変動表示期間中に第1始動口53に入賞した遊技球の数が2個、3個、4個に増加すると、図6(b)〜(d)に示すように、表示部91b,91c,91dが順に白色で発光し、第1保留数U1が2個、3個、4個に増加したことを表示する。また、表示部91a〜91dは、それぞれ保留が発生した順番の1番〜4番に対応している。なお、第2保留数表示装置92も同様に表示部92a〜92dを順に白色で発光させることにより、第2保留数U2の個数を表示する。
また、第1および第2保留数表示装置は、演出表示装置52が将来表示する演出図柄の変動パターンが特定の変動パターンであることを予告する機能と、将来大当りが発生することを予告する機能とを有する。なお、遊技球が第1始動口53に入賞したときに、主制御用CPU(図7にて符号12で示す)が大当り判定を行い、演出制御用CPU(図7にて符号22で示す)が、第1および第2特別図柄表示装置による特別図柄の変動パターンと、演出表示装置52による演出図柄の変動パターンとを抽選する。
ここで、変動パターンとは、演出図柄の変動開始から変動終了に至るまでの過程における演出図柄の動き方のことであり、換言すると、演出図柄の表示態様のことである。また、前述したように、演出図柄の変動パターンには、種々の変動パターンが用意されており、大きく分けて通常パターンおよびリーチパターンの2種類が存在する。また、リーチパターンによってその出現確率が異なり、出現確率の低いものと高いものとが存在する。この実施形態では、出現確率が高いリーチパターンをノーマルリーチパターンと称し、そのノーマルリーチパターンよりも出現確率が低いリーチパターンをスーパーリーチパターンと称する。
また、リーチパターン以外の変動パターンを通常パターンと称する。また、大当りが発生するときは、必ずリーチパターンが出現し、通常パターンが出現したときは必ずハズレになるように設定されている。また、出現確率の低いリーチパターンほど、大当り発生の確率が高くなるように設定されているため、出現確率の最も低いスーパーリーチパターンが出現すると、大当り発生に対する遊技者の期待感が最も高くなる。
この実施形態では、第1保留数U1が4個になったときに抽選された変動パターンがスーパーリーチパターンであった場合、あるいは、第1保留数U1が4個になったときの大当り判定の結果が大当りであった場合に、遊技者が予告専用スイッチ43を操作したときに上記の予告を行う。
図6(e)に示す例において、第1保留数U1が上限の4個に達しており、保留順位4番目にスーパーリーチパターンが格納されているとする。そして、遊技者が予告専用スイッチ43を操作すると、図6(f)に示すように、表示部91a〜91cが白色から青色に変化する。続いて、図6(g)に示すように、表示部91a〜91cは、青色から赤色に変化し、図6(h)に示すように、赤色から虹色に変化する。
このように、第1保留数U1が4個になったときに行われた変動パターンの抽選においてスーパーリーチパターンが抽選された場合、あるいは、第1保留数U1が4個になったときに行われた大当り判定の結果が大当りであった場合は、演出表示装置52がスーパーリーチパターンを表示する前の段階において、遊技者が予告専用スイッチ43を操作したときに第1保留数U1を表示している表示部の発光色を変化させる。
これにより、遊技者は、後にスーパーリーチパターンが出現し、大当りが発生することに対する期待感を一気に高めることになるため、非常にスリルのある遊技を楽しむことができる。
また、第1保留数U1を表示している表示部の発光色が変化したときに、その表示部を点滅させても良い。また、青色、赤色、虹色と変化する周期を繰り返しても良い。さらに、第1保留数U1が3個から減少してからも予告を継続することもできる。これらの表示態様を実施すれば、予告が行われたことを遊技者に気付かせ易い。
また、第1保留数U1が1個ずつ減少する毎に、発光色が白色から変化した表示部が下方へ移動するように構成することもできる。この構成を用いれば、第1保留数U1が減少する毎に遊技者の期待感が次第に高まる。さらに、その過程において、発光色が白色から変化する各表示部の発光色がそれぞれ異なり、最後は虹色に変化するように構成すれば、同じ色が移動して行く場合よりも、色の変化があって視覚的に面白い。
また、第2保留数表示装置92は、第2保留数U2が4個になったときの変動パターンの抽選においてスーパーリーチパターンが抽選された場合、あるいは、第2保留数U2が4個になったときの大当り判定の結果が大当りであった場合は、リーチハズレ図柄が確定表示されたときに第1保留数表示装置91と同様に表示部の発光色を変化させる。この場合、第1保留数表示装置91と第2保留数表示装置92とで、白色から変化させるときの発光色を異ならせ、どちらの保留数表示装置における演出であるかを視覚上分かり易くすることもできる。
[主な電気的構成]
次に、パチンコ機1の主な電気的構成についてそれをブロックで示す図7を参照して説明する。
パチンコ機1には、主制御基板10が設けられており、その主制御基板10には、主制御用MPU(マイクロプロセッサーユニット)11が搭載されている。主制御用MPU11は、主制御用CPU12と、主制御用ROM13と、主制御用RAM14とを備える。主制御用CPU12は、大当り判定、第1特別図柄変動時間の抽選、第2特別図柄変動時間の抽選、演出図柄変動時間の抽選、入賞の検出、賞球の払出命令など、遊技における重要な処理を実行する。また、大当り判定には、通常大当りか否かの判定と、確変大当りか否かの判定とを含む。
主制御用ROM13には、主制御用CPU12が上記の各処理を実行するためのコンピュータプログラム、各制御基板へ送信する制御コマンド、大当り判定を行う際に参照する大当り値などが読出し可能に格納されている。主制御用RAM14は、主制御用CPU12が上記のコンピュータプログラムを実行するときに使用するワーク領域を有する。また、主制御用RAM14は、主制御用CPU12が上記のコンピュータプログラムを実行することにより発生する処理結果および判定結果などを読出しおよび書換え可能に格納する。
主制御基板10には、払出制御基板30が電気的に接続されている。払出制御基板30には、遊技球を払出す部材を駆動するための払出モータ83と、この払出モータ83によって払出された遊技球を検出するための払出センサ85と、払出す遊技球がなくなった状態を検出するための球切れスイッチ86と、下皿7が遊技球で満杯になった状態を検出するための下皿満杯スイッチ(下皿満杯SW)84と、ガラス枠3が開放された状態を検出するための扉開放スイッチ(扉開放SW)93と、遊技球を発射するロータリソレノイドまたはモータなどの発射装置87とが電気的に接続されている。発射装置87には、発射ハンドル4の回動量に応じて発射装置の発射強度を調節するための発射ボリューム88と、遊技者が発射ハンドル4に触れたことを検出して発射装置87を駆動させるためのタッチセンサ89とが接続されている。
払出制御基板30には、払出制御用MPU31が搭載されており、その払出制御用MPU31は、払出制御用CPU32と、払出制御用ROM33と、払出制御用RAM34とを備える。払出制御用CPU32は、主制御用MPU11から送信される払出制御コマンドに従って払出モータ83を制御し、賞球の払出しを制御する。また、払出制御用CPU32は、払出センサ85から出力される信号の変化を検出し、払出された賞球数を計数する。
払出制御用ROM33には、払出制御用CPU32が実行するコンピュータプログラムなどが読出し可能に格納されている。払出制御用RAM34は、払出制御用CPU32が上記のコンピュータプログラムを実行するときに使用するワーク領域を有する。また、払出制御用RAM34は、払出制御用CPU32が上記のコンピュータプログラムを実行することにより発生する処理結果および判定結果などを読出しおよび書換え可能に格納する。たとえば、払出制御用RAM34は、主制御用MPU11から指示された賞球数に基づいて払出すべき払出個数と、払出制御用CPU32が計数した賞球数とを格納する。また、払出制御用CPU32は、賞球数を1個計数する毎に払出制御用RAM34に格納されている払出個数から1を減算する。
主制御基板10には、盤面中継端子板80が電気的に接続されており、その盤面中継端子板80には、変動入賞装置57を作動させるための大入賞口ソレノイド57bと、普通電動役物60の開閉翼片60aを開閉動作させるための普通電動役物ソレノイド60bと、大入賞口57aに入賞した遊技球を検出するための大入賞口スイッチ(大入賞口SW)57cと、第1始動口53に入賞した遊技球を検出するための第1始動口スイッチ(第1始動口SW)53aと、第2始動口59に入賞した遊技球を検出するための第2始動口スイッチ(第2始動口SW)59aと、ゲート61を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(ゲートSW)61aと、右肩入賞口62に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ(入賞口SW)62aと、左袖上入賞口64に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ(入賞口SW)64aと、左袖入賞口65に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ(入賞口SW)65aと、左下入賞口66に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ(入賞口SW)66aとが電気的に接続されている。
主制御基板10には、演出制御基板20が電気的に接続されている。演出制御基板20には、第1特別図柄表示装置55と、第2特別図柄表示装置56と、普通図柄表示装置54と、演出判定表示装置72と、演出表示装置52と、ランプ制御基板81と、音声出力装置82と、からくり制御基板97とが電気的に接続されている。からくり制御基板97には、からくり8を駆動するからくりモータ8aと、回転灯95と、予告専用スイッチ43(図1)が操作されたことを検出する予告専用スイッチ(予告専用SW)43aとが電気的に接続されている。
演出制御基板20には、演出制御用MPU21が搭載されており、その演出制御用MPU21は、演出制御用CPU22と、演出制御用ROM23と、演出制御用RAM24とを備える。演出制御用ROM23には、演出制御基板20に電気的に接続された前述の各種装置などを制御するためのコンピュータプログラムが読出し可能に格納されている。また、演出制御用ROM23には、演出制御用CPU22がコンピュータプログラムを実行するときに参照する各種のテーブルが読出し可能に格納されている。
演出制御用RAM24は、演出制御用CPU22がコンピュータプログラムを実行するときに使用するワーク領域を有する。また、演出制御用RAM24は、演出制御用CPU22がコンピュータプログラムを実行することにより発生する処理結果および判定結果などを読出しおよび書換え可能に格納する。
[各種テーブル]
図8は、演出制御用ROM23に格納されている各種のテーブルを示す説明図である。演出制御用ROM23には、第1特別図柄変動パターンテーブル23a、第2特別図柄変動パターンテーブル23b、演出図柄変動パターンテーブル23c、通常大当り図柄テーブル23d、確変大当り図柄テーブル23e、ハズレ図柄テーブル23f、LED点灯パターンテーブル23g、音楽テーブル23h、予告内容テーブル23iなど、演出に必要なデータが格納されている。
第1特別図柄変動パターンテーブル23aは、演出制御用CPU22が第1特別図柄表示装置55が変動表示する第1特別図柄の変動パターンを抽選で決定するときに参照するテーブルである。第1特別図柄変動パターンテーブル23aは、主制御用CPU12が抽選で決定可能な各第1特別図柄変動時間毎に演出制御用ROM23に格納されている。たとえば、第1特別図柄変動時間の範囲が5〜60秒である場合に、第1特別図柄変動時間の30秒に対して複数種類の第1特別図柄の変動パターンが設定されている。
第1特別図柄の変動パターンの抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする第1特別図柄変動パターン抽選カウンタを用いて行う。第1特別図柄変動パターンテーブル23aは、第1特別図柄変動パターン抽選カウンタのカウント値と第1特別図柄の変動パターンとを対応付けて構成されている。演出制御用CPU22は、第1特別図柄変動パターン抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、主制御用MPU11から送信された第1変動時間に対して設けられている第1特別図柄変動パターンテーブルの中から上記取得したカウント値と対応付けられている第1特別図柄の変動パターンを読出す。
第2特別図柄変動パターンテーブル23bは、演出制御用CPU22が第2特別図柄表示装置56が変動表示する第2特別図柄の変動パターンを抽選で決定するときに参照するテーブルである。第2特別図柄変動パターンテーブル23bは、主制御用CPU12が抽選で決定可能な各第2特別図柄変動時間毎に演出制御用ROM23に格納されている。たとえば、第2特別図柄変動時間の範囲が5〜120秒である場合に、第2特別図柄変動時間の60秒に対して複数種類の第2特別図柄の変動パターンが設定されている。
第2特別図柄の変動パターンの抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする第2特別図柄変動パターン抽選カウンタを用いて行う。第2特別図柄変動パターンテーブル23bは、第2特別図柄変動パターン抽選カウンタのカウント値と第2特別図柄の変動パターンとを対応付けて構成されている。演出制御用CPU22は、第2特別図柄変動パターン抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、主制御用MPU11から送信された第2変動時間に対して設けられている第2特別図柄変動パターンテーブルの中から上記取得したカウント値と対応付けられている第2特別図柄の変動パターンを読出す。
演出図柄変動パターンテーブル23cは、演出制御用CPU22が演出表示装置52が変動表示する演出図柄の変動パターンを抽選で決定するときに参照するテーブルである。演出図柄変動パターンテーブル23cは、演出図柄変動時間毎に演出制御用ROM23に格納されている。前述したように、演出図柄変動時間は、第1特別図柄変動時間および第2特別図柄変動時間と等しいため、演出図柄変動パターンテーブル23cは、第1特別図柄変動時間および第2特別図柄変動時間と同じ数設けられている。
演出図柄の変動パターンの抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする演出図柄変動パターン抽選カウンタを用いて行う。演出図柄変動パターンテーブル23cは、演出図柄変動パターン抽選カウンタのカウント値と演出図柄の変動パターン(通常変動パターン、ノーマルリーチパターンおよびスーパーリーチパターン)とを対応付けて構成されている。また、異なる変動時間毎に各変動パターンが設定されており、1つの変動時間には複数種類の変動パターンが設定されている。
さらに、短い変動時間には、出現確率の高い変動パターンが設定されており、長い変動時間には、出現確率の低い変動パターンが設定されている。この実施形態では、通常変動パターンの変動時間が最も短く、スーパーリーチパターンの変動時間が最も長い。
たとえば、演出図柄変動パターンテーブル23cには、変動時間15秒に対して10種類の通常変動パターンが0〜9の数値と対応付けて設定されており、変動時間30秒に対して10種類のノーマルリーチパターンが0〜9の数値と対応付けて設定されており、変動時間60秒に対して10種類のスーパーリーチパターンが0〜9の数値と対応付けて設定されている。また、演出図柄変動パターン抽選カウンタは0〜9の連続した数値をカウントする。
演出制御用CPU22は、演出図柄変動パターン抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、主制御用MPU11から送信された第1または第2変動時間に対して設けられている演出図柄変動パターンテーブルの中から上記取得したカウント値と対応付けられている演出図柄の変動パターンを読出す。たとえば、主制御用MPU11から送信された第1変動時間が60秒であり、演出図柄変動パターン抽選カウンタから取得した数値が5であった場合は、変動時間60秒に設定されている10種類のスーパーリーチパターンのうち数値5に対応付けられているものを選択する。
つまり、演出制御用CPU22は、主制御用MPU11から第1変動時間が送信された場合は、第1変動時間と演出変動時間を等しくするため、第1変動時間と同じ変動時間の演出変動時間に対応する演出図柄変動パターンテーブルから演出図柄の変動パターンを読出す。また、演出制御用CPU22は、主制御用MPU11から第2変動時間が送信された場合は、第2変動時間と演出変動時間を等しくするため、第2変動時間と同じ変動時間の演出変動時間に対応する演出図柄変動パターンテーブルから演出図柄の変動パターンを読出す。
また、大当り判定結果が大当りであった場合およびハズレであった場合の何れの場合もスーパーリーチパターンが抽選される可能性があるが、大当りであった場合の方がスーパーリーチパターンが抽選される確率が高くなっている。つまり、遊技者から見れば、スーパーリーチパターンが出現すると、大当り発生への期待感が高くなるように設定されている。
通常大当り図柄テーブル23dは、演出制御用CPU22が演出表示装置52が確定表示する通常大当り図柄を抽選で決定するときに参照するテーブルである。ここで、通常大当り図柄とは、主制御用CPU12が大当り判定において通常大当りと判定したときに演出表示装置52が確定表示する演出図柄である。通常大当り図柄の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする通常大当り図柄抽選カウンタを用いて行う。
通常大当り図柄テーブル23dは、通常大当り図柄抽選カウンタのカウント値と通常大当り図柄とを対応付けて構成されている。演出制御用CPU22は、通常大当り図柄抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられている通常大当り図柄を通常大当り図柄テーブル23dから読出す。
たとえば、通常大当り図柄抽選カウンタは、0〜4をカウントし、通常大当り図柄テーブル23dは、0〜4のカウンタ値と、偶数のぞろ目で構成された通常大当り図柄000・222・444・666・888とを対応付けて構成されている。そして、演出制御用CPU22は、通常大当り図柄抽選カウンタから取得したカウント値が、たとえば3であった場合は、そのカウント値3と対応付けられている通常大当り図柄「666」を通常大当り図柄テーブル23dから読出す。
確変大当り図柄テーブル23eは、演出制御用CPU22が演出表示装置52が確定表示する確変大当り図柄を抽選で決定するときに参照するテーブルである。ここで、確変大当り図柄とは、主制御用CPU12が大当り判定において確変大当りと判定したときに演出表示装置52が確定表示する演出図柄である。確変大当り図柄の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする確変大当り図柄抽選カウンタを用いて行う。
確変大当り図柄テーブル23eは、確変大当り図柄抽選カウンタのカウント値と確変大当り図柄とを対応付けて構成されている。演出制御用CPU22は、確変大当り図柄抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられている確変大当り図柄を確変大当り図柄テーブル23eから読出す。
たとえば、確変大当り図柄抽選カウンタは、0〜4をカウントし、確変大当り図柄テーブル23eは、0〜4のカウンタ値と、奇数のぞろ目で構成された確変大当り図柄111・333・555・777・999とを対応付けて構成されている。そして、演出制御用CPU22は、確変大当り図柄抽選カウンタから取得したカウント値が、たとえば4であった場合は、そのカウント値4と対応付けられている確変大当り図柄「777」を確変大当り図柄テーブル23eから読出す。
ハズレ図柄テーブル23fは、演出制御用CPU22が演出表示装置52が確定表示するハズレ図柄を抽選で決定するときに参照するテーブルである。ここで、ハズレ図柄とは、主制御用CPU12が大当り判定においてハズレと判定したときに演出表示装置52が確定表示する演出図柄である。ハズレ図柄の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントするハズレ図柄抽選カウンタを用いて行う。
ハズレ図柄テーブル23fは、ハズレ図柄抽選カウンタのカウント値と、ハズレ図柄を構成する1つの演出図柄とを対応付けて構成されている。演出制御用CPU22は、ハズレ図柄抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられている演出図柄をハズレ図柄テーブル23fから読出す。
たとえば、ハズレ図柄抽選カウンタは、0〜9をカウントし、ハズレ図柄テーブル23fは、0〜9のカウンタ値と、演出図柄0〜9とを対応付けて構成されている。そして、演出制御用CPU22は、ハズレ図柄抽選カウンタから取得したカウント値が、たとえば8であった場合は、そのカウント値8と対応付けられている演出図柄「8」をハズレ図柄テーブル23fから読出す。このハズレ図柄の抽選は3回行い、その結果、ハズレ図柄テーブル23fから読出した3つの演出図柄が通常大当り図柄または確変大当り図柄と同一であった場合は、同一でなくなるまでハズレ図柄の抽選を繰り返す。
LED点灯パターンテーブル23gは、演出制御用CPU22がパチンコ機1に設けられた各種のLEDの点灯パターンを抽選で決定するときに参照するテーブルである。LEDの点灯パターンの抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントするLED点灯パターン抽選カウンタを用いて行う。
LED点灯パターンテーブル23gは、LED点灯パターン抽選カウンタのカウント値と、LEDの点灯パターンとを対応付けて構成されている。演出制御用CPU22は、LED点灯パターン抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられているLEDの点灯パターンをLED点灯パターンテーブル23gから読出す。
音楽テーブル23hは、演出制御用CPU22が音声出力装置82が出力する音楽を抽選で決定するときに参照するテーブルである。音楽の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする音楽抽選カウンタを用いて行う。
音楽テーブル23hは、音楽抽選カウンタのカウント値と、音楽とを対応付けて構成されている。演出制御用CPU22は、音楽抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられている音楽を音楽テーブル23hから読出す。
予告内容テーブル23iは、演出制御用CPU22が予告の内容を抽選で決定するときに参照するテーブルである。予告内容の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする予告内容抽選カウンタを用いて行う。予告内容テーブル23iは、予告内容抽選カウンタのカウント値と、予告内容とを対応付けて構成されている。演出制御用CPU22は、予告内容抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられている予告内容を予告内容テーブル23iから読出す。
予告内容は、たとえば、前述の[予告方法]において説明したように、第1保留数表示装置91または第2保留数表示装置92が保留数を表示するための表示部の発光色を変化させる内容である(図6)。また、予告内容には、複数種類の予告内容が設定されており、各予告内容毎に表示部の発光色が異なる。さらに、予告内容として、表示部を点滅させる内容や点滅パターンなどを含めることもできる。たとえば、点灯状態から点滅状態に変化させ、保留数が減少するに従って点滅速度が速くなることにより予告を行う内容でも良い。
さらに、あまり目立たない予告内容でも良い。たとえば、表示部の発光色を短時間だけ変化させるとか、短時間だけ点滅させるなどの予告内容でも良い。このように目立たない予告内容にした場合は、遊技の経験が長い遊技者だけが予告に気付きやすくなるため、そのような遊技者の方が経験の浅い遊技者よりも有利になるので、優越感を覚えることができる。また、話題性を提供することができるため、係る予告を一目見ようとする遊技者が増加すれば、パチンコ機の稼働率を高めることもできる。
演出画像テーブル23jは、演出制御用CPU22が演出画像を抽選で決定するときに参照するテーブルである。演出画像の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする演出画像抽選カウンタを用いて行う。演出画像テーブル23jは、演出画像抽選カウンタのカウント値と、演出画像とを対応付けて構成されている。演出制御用CPU22は、演出画像抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられている演出画像を演出画像テーブル23jから読出す。
演出画像テーブル23jに設定されている演出画像は、演出図柄の変動表示とは直接関係が無く、遊技の演出のための静止画または動画から構成されている。この実施形態では、演出画像としての静止画は、特定のキャラクタを表現したキャラクタ画像であり、動画は、特定のアニメーションおよび実写動画である。
[保留発生時の格納内容]
次に、保留が発生したときに演出制御用RAM24に格納される内容について図を参照して説明する。図9は、演出制御用RAM24に格納される第1保留テーブルおよび第2保留テーブルの格納内容を示す説明図である。図10(a)〜(c)は、第1保留テーブルの格納内容が移動する様子を示す説明図である。
なお、以下の説明では、確定図柄とは、演出表示装置52が確定表示した演出図柄のことであり、通常大当り図柄、確変大当り図柄およびハズレ図柄のいずれかを指す。また、この実施形態では、第1保留数U1および第2保留数U2の上限は、それぞれ4個であるとする。
第1保留テーブル24aは、遊技球が第1始動口53に入賞したときに発生したデータを格納し、第2保留テーブル24bは、遊技球が第2始動口59に入賞したときに発生したデータを格納する。図中の「判定結果」は、遊技球が第1始動口53または第2始動口59に入賞したときに主制御用CPU12が行った大当り判定の結果である。「確定図柄」は、遊技球が第1始動口53または第2始動口59に入賞したときに演出制御用CPU22が決定した確定図柄である。「変動パターン」は、遊技球が第1始動口53または第2始動口59に入賞したときに演出制御用CPU22が決定した演出図柄の変動パターンである。
なお、演出制御用CPU22は、第1および第2特別図柄表示装置の変動パターンおよび確定図柄、音楽およびLEDの点灯パターンなども抽選により決定し、それらを第1および第2保留テーブルに格納するが、ここではそれらの説明を省略し、演出図柄の変動パターンおよび確定図柄を代表にして説明する。
「保留順位」は、保留が発生した順番を示す。また、第1保留テーブル24aは、第1保留数U1を格納し、第2保留テーブル24bは、第2保留数U2を格納する。
図9に示す例では、第1保留テーブル24aの保留順位4番目(※)には、判定結果として「確変大当り」が格納されており、変動パターンとして「スーパーリーチパターン」が格納されている。また、第2保留テーブル24bの保留順位2番目(※)には、判定結果として「ハズレ」が格納されており、変動パターンとして「スーパーリーチパターン」が格納されている。
また、第1保留テーブル24aに格納されている第1保留数U1は上限の4個になっており、第2保留テーブル24bに格納されている第2保留数U2も上限の4個になっている。判定結果、変動時間および各保留数は、主制御用CPU12から送信され、各保留テーブルに格納される。確定図柄および変動パターンは、演出制御用CPU22が決定したものが格納される。
演出表示装置52は、第1特別図柄表示装置55が第1特別図柄を変動表示していることに合わせて演出図柄の変動表示を行っている場合は、その変動表示が終了すると、第1保留テーブル24aの保留順位1番目に格納されている変動パターンに従って演出図柄を変動表示し、変動終了タイミングに確定図柄を確定表示する。
図9に示すように、第1保留数U1が上限の4個に達している状態において、保留順位1番目に格納されている各データに基づいて第1特別図柄および演出図柄の変動表示が開始されると、図10(a)に示すように、保留順位2〜4番目に格納されていた各データは、保留順位を1つ繰り上げた格納領域にそれぞれ移動する。
そして、第1特別図柄および演出図柄の変動回数が1回増える毎に、図10(b),(c)に示すように、第1保留テーブル24aに格納されている各データは、保留順位を1つ繰り上げた格納領域にそれぞれ移動する。図10(a)における保留順位4番目と、同図(b)における保留順位3および4番目と、同図(c)における保留順位2〜4番目とにそれぞれ格納されている各データは、第1特別図柄および演出図柄を変動表示している途中で遊技球が第1始動口53に入賞したときに新たに発生したデータである。
また、第1保留数U1が0個になったときに第2保留数U2が1個以上存在する場合は、第2保留テーブル24bの保留順位1番目に格納されている変動パターンに従って演出図柄を変動表示し、変動終了タイミングに確定図柄を確定表示する。
[演出表示装置の主な電気的構成]
次に、演出表示装置52の主な電気的構成について、それをブロックで示す図11を参照して説明する。
演出表示装置52は、マイクロコンピュータ52a、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)52b、キャラクタROM52g、液晶アナログ基板52d、液晶インバータ基板52eおよび液晶表示器52fを備える。マイクロコンピュータ52aは、演出制御基板20から送信された制御コマンドを受信するとともに、その受信した制御コマンドの内容を解析する。そして、マイクロコンピュータ52aは、解析結果をVDP52bへ送出する。続いてVDP52bは、キャラクタROM52gから解析結果に対応した演出図柄などの画像データを読出す。
VDP52bは、キャラクタROM52gから読出した画像データを液晶表示器52fに表示するための液晶ドットのアドレス、表示色、回転、拡大および縮小などを上記解析結果に基づいて演算し、その演算結果を内蔵のパレットRAM52cに一時的に格納する。続いてVDP52bは、パレットRAM52cに格納されている演算結果に基づいてRGB信号を液晶アナログ基板52dへ送出する。続いて液晶アナログ基板52dは、取込んだRGB信号の色補正および輝度調整を行い、その信号を液晶インバータ基板52eへ送出する。
液晶インバータ基板52eは、バックライト電源の役割を果たし、取込んだ信号を昇圧(たとえば、12Vから600V)し、液晶表示器52fへ送出する。そして、液晶表示器52fは、取込んだ信号に対応する液晶ドットをスイッチングして表示する。これにより、液晶表示器52fは、演出図柄の変動表示、大当り発生を祝福する演出画像、パチンコ機1が稼働していないときの客待ち画像などを表示する。
[ランプ制御基板の主な電気的構成]
次に、ランプ制御基板81などの主な電気的構成について、それをブロックで示す図12を参照して説明する。
ランプ制御基板81には、ランプ制御用CPU81aと、ランプ制御用ROM81bと、ランプ制御用RAM81cと、ランプ駆動回路81dとが搭載されている。ランプ制御用CPU81aは、パチンコ機1に設けられた各種のLEDおよびランプ類の点灯タイミングおよび点灯期間などを制御する。ランプ制御用ROM81bは、ランプ制御用CPU81aが実行する制御プログラムを読出し可能に格納している。ランプ制御用RAM81cは、ランプ制御用CPU81aが制御プログラムを実行するときに使うワーク領域を有し、ランプ制御用CPU81aが制御プログラムを実行しているときに発生する処理結果および判定結果などを書換え可能に格納する。
ランプ制御基板81には、ランプ制御分配基板94が電気的に接続されており、このランプ制御分配基板94には、第1保留数表示装置91の各表示部91a〜91dに設けられた各LED90が搭載された第1保留数表示LED基板91eと、第2保留数表示装置92の各表示部92a〜92dに設けられた各LED90が搭載された第2保留数表示LED基板92eと、第1始動口53を装飾するLEDが搭載された第1始動口LED基板53bと、第2始動口59を装飾するLEDが搭載された第2始動口LED基板59bと、ゲート61を装飾するLEDが搭載されたゲートLED基板61bと、大入賞口57aを装飾するLEDが搭載された大入賞口LED基板57dと、センター飾り51を装飾するLEDが搭載されたセンターLED基板51aとが電気的に接続されている。
さらに、ランプ制御分配基板94には、各入賞口を装飾するLEDが搭載された入賞口LED基板62bと、右サイド飾り70を装飾するLEDが搭載された右サイドLED基板70aと、左サイド飾り68を装飾するLEDが搭載された左サイドLED基板68aと、演出判定表示装置72を構成するLEDが搭載された演出判定表示装置LED基板72aと、普通電動役物60を装飾するLEDが搭載された普通電動役物LED基板60cと、前枠2などを装飾するLEDが搭載された枠LED基板2aと、普通図柄保留数表示装置54aと、演出用LED基板9a,40a,41a,42aとが電気的に接続されている。
ランプ制御用CPU81aは、演出制御基板20の演出制御用MPU21から送信された制御コマンドを受信し、その受信した制御コマンドを解析する。そして、その解析の結果、受信した制御コマンドが、ランプ制御分配基板94に接続された特定のLEDを点灯または点滅させるためのLEDの変動パターンであった場合は、そのLEDの変動パターンに従って特定のLEDを点灯または点滅させる。また、ランプ制御用CPU81aは、演出制御用MPU21から受信した制御コマンドが、予告をするためのコマンドであった場合は、そのコマンドの内容に従って特定のLEDを点灯または点滅させ、予告を行う。
[音声出力装置の主な電気的構成]
次に、音声出力装置82の主な電気的構成について、それをブロックで示す図13を参照して説明する。
音声出力装置82は、マイクロコンピュータ82aと、音源ROM82cを有する音源IC82bと、アンプ82dと、スピーカ中継基板82eと、スピーカ82fとを備える。音源ROM82cには、入賞時の効果音、演出表示装置52が演出図柄を変動表示するときの効果音や音楽、リーチになったときの効果音や音楽、大当りが発生したときの効果音や音楽、予告を行うための効果音や音楽など、スピーカ82fから出力する各種の効果音や音楽をデータ化した音源データが格納されている。
マイクロコンピュータ82aは、演出制御基板20の演出制御用MPU21から送信される制御コマンドを受信し、その受信した制御コマンドを解析する。そして、その解析の結果、受信した制御コマンドが、特定の効果音の出力を指示するものであった場合は、その特定の効果音の読出しを音源IC82bに指示する。そして、音源IC82bは、受けた指示に対応する音源データを音源ROM82cから読出し、その読出した音源データをアナログの音声信号に変換する。
その変換されたアナログの音声信号は、アンプ82dによって所定の大きさに増幅され、スピーカ中継基板82eを介してスピーカ82fへ出力され、スピーカ82fは、入力した音声信号を出力する。演出制御用MPU21から受信した制御コマンドが、特定の音楽または予告を指示するものであった場合も上記と同様の動作である。
[遊技の特徴]
次に、パチンコ機1における遊技の特徴について図を参照して説明する。図14は、第1始動口53の入賞タイミング、予告専用スイッチ43aのオンタイミング、演出図柄の変動開始および変動終了タイミング、第1保留数表示装置91による予告タイミングおよび第1保留数U1の発生タイミングならびに抽選された変動パターンを示すタイミングチャートである。
遊技球が第1始動口53に入賞すると演出表示装置52が演出図柄の変動表示を開始する(時刻t1)。この入賞のときに抽選された変動パターンはノーマルリーチパターンになっている。当該変動中に遊技球が第1始動口53に入賞する毎に第1保留数U1が増加し(t2〜t5)、図示の例では、変動終了までの期間に上限の4個に達している(U1=4)。この4個目の保留が発生したときに抽選された変動パターンはスーパーリーチパターンになっている。
そして、予告専用スイッチ43が操作され、予告専用スイッチ43aがオンすると予告が開始され(t6)、その開始から所定時間経過後に予告が終了し(t7)、その終了から所定時間経過後に変動が終了している(t8)。
以上のように、第1保留数U1が上限の4個になったときの変動パターンの抽選によりスーパーリーチパターンが選択されている場合において、スーパーリーチパターンが表示される前の段階において遊技者が予告専用スイッチ43を操作して予告専用スイッチ43aがオンすると、予告が行われる。また、第1保留数U1の4番目に予定しているスーパーリーチパターンが表示されるまでの間に予告専用スイッチ43aがオンしなかった場合は、予告は行われない。
このように、遊技者が予告専用スイッチ43を操作したときに予告が行われるため、遊技者は、変化に富み、面白い遊技を楽しむことができる。しかも、遊技者は、所望のタイミングで予告専用スイッチ43を操作して予告を行わせることが可能になるため、遊技に参加する形になり、面白味を増すことができる。
[主な遊技の流れ]
次に、パチンコ機1における主な遊技の流れについて図を参照して説明する。
(主制御用CPUが実行する主な処理)
図15は、主制御用CPU12が実行する主な処理の流れを示すメインフローチャートである。以下の説明では、処理のステップをSと略す。
主制御用CPU12は、パチンコ機1が起動したときに初期設定を実行する(S500)。この初期設定では、主制御用RAM14に格納されているデータを初期値に戻したり、0クリアするなどの処理を行う。次に、主制御用CPU12は、入賞検出処理(S501)、第1始動口処理(S502)、第2始動口処理(S503)、ゲート処理(S504)、変動開始処理(S505)、普通電動役物処理(S506)、大入賞口処理(S507)および遊技情報送信処理(S508)などを実行する。
入賞検出処理(S501)では、入賞口スイッチ62a〜66aおよび大入賞口スイッチ57c(図7)からの出力信号の変化を検出し、入賞が発生したことを検出する。第1始動口処理(S502)では、第1始動口スイッチ53a(図7)からの出力信号の変化を検出し、遊技球が第1始動口53に入賞したことを検出し、大当り判定を行う。第2始動口処理(S503)では、第2始動口スイッチ59a(図7)からの出力信号の変化を検出し、遊技球が第2始動口59に入賞したことを検出し、大当り判定を行う。ゲート処理(S504)では、ゲートスイッチ61a(図7)からの出力信号の変化を検出し、遊技球がゲート61を通過したことを検出し、普通図柄の当り判定を行う。
変動開始処理(S505)では、変動時間(第1特別図柄変動時間、第2特別図柄変動時間および演出図柄変動時間)を計測し、第1特別図柄表示装置55、第2特別図柄表示装置56および演出表示装置52へ変動開始を指示する。普通電動役物処理(S506)では、ゲート処理(S504)における普通図柄の当り判定が当りであった場合に普通電動役物ソレノイド60b(図7)を作動させ、普通電動役物60の開閉翼片60a(図2(c))を開放させることにより、第2始動口59を開口させる。
大入賞口処理(S507)では、大当り遊技中において大入賞口ソレノイド57b(図7)を作動させ、大入賞口57a(図2(a))を開口させる。遊技情報送信処理(S508)では、通常大当りの発生回数、確変大当りの発生回数、出玉数などの遊技中に発生する遊技情報をパチンコ機1が設置されているパチンコ店の管理室に設けられた管理コンピュータへ送信する。
(第1始動口処理)
図16は、主制御用CPU12が実行する第1始動口処理(S502)の流れを示すフローチャートである。
主制御用CPU12は、第1始動口スイッチ53aがオンしたか否か、つまり遊技球が第1始動口53に入賞したか否かを判定する(S1)。ここで、肯定判定すると(S1:Yes)、主制御用RAM14に格納されている第1保留数U1を参照し(S2)、第1保留数U1が上限の4個未満であるか否かを判定する(S3)。ここで、肯定判定すると(S3:Yes)、このとき大当り抽選カウンタがカウントした大当り抽選カウンタ値を取得する(S4)。
ここで、大当り抽選カウンタとは、連続した複数の異なる数値をカウントするカウンタであり、この実施形態では、0〜499の計500の数値をカウントするリングカウンタである。続いて、主制御用CPU12は、遊技状態が確変に変化していることを示す確変大当りフラグがオンしているか否かを判定する(S5)。ここで、肯定判定した場合は(S5:Yes)、確変大当り用大当り値テーブルを参照し(S6)、否定判定した場合は(S5:No)、通常大当り用大当り値テーブルを参照する(S7)。確変大当り用大当り値テーブルは、確変中に参照する大当り値が設定されたテーブルであり、通常大当り用大当り値テーブルは、通常遊技中に参照する大当り値が設定されたテーブルである。
確変大当り用大当り値テーブルには、通常大当り用大当り値テーブルよりも多くの大当り値が設定されており、確変のときに大当りが発生する確率が高くなっている。
この実施形態では、確変大当り用大当り値テーブルには、7,89,137,197,257,307,359,409の計8個の大当り値が設定されており、通常大当り用大当り値テーブルには、7,257の計2個の大当り値が設定されている。
つまり、大当りが発生する確率は、通常時が、2/500=1/250であり、確変時が、8/500=4/250であり、確変時に大当りが発生する確率は、通常時よりも4倍に高くなっている。また、大当り値7が確変大当り値に設定されており、大当り抽選カウンタから取得したカウント値が7であった場合は確変大当りが発生する。
続いて、主制御用CPU12は、大当りか否かを判定する(S8)。ここで、先のS4において大当り抽選カウンタから取得したカウント値と同じ数値の大当り値が確変大当り用大当り値テーブルまたは通常大当り用大当り値テーブルに設定されている場合は大当りと判定する(S8:Yes)。続いて、その大当りが通常大当りか確変大当りかを判定する(S9)。ここで、S8において肯定判定する基になった大当り値が確変大当り値以外の大当り値であった場合は肯定判定し(S9:Yes)、通常大当りが発生したことを示す通常大当りフラグをONする(S10)。
また、主制御用CPU12は、S8において肯定判定する基になった大当り値が確変大当り値であった場合は否定判定し(S9:No)、確変大当りが発生したことを示す確変大当りフラグをONする(S11)。続いて、主制御用CPU12は、第1特別図柄表示装置55の第1特別図柄変動時間を抽選により決定する(S12)。第1特別図柄変動時間は演出図柄変動時間と等しいため、第1特別図柄変動時間の決定は、演出図柄変動時間の決定でもある。第1特別図柄変動時間の抽選は、第1特別図柄変動時間抽選カウンタおよび第1特別図柄変動時間テーブルを用いて行う。
第1特別図柄変動時間抽選カウンタは、連続した異なる複数の数値、たとえば、0〜19をカウントする。第1特別図柄変動時間テーブルは、主制御用ROM13に格納されており、第1特別図柄変動時間抽選カウンタのカウンタ値と第1特別図柄変動時間とを対応付けて構成されている。
たとえば、0〜19のカウンタ値と、5秒、10秒、15秒・・2分など、時間の異なる複数種類の第1特別図柄変動時間とを対応付けて構成されている。そして、主制御用CPU12は、S12を実行するタイミングになったときに第1特別図柄変動時間抽選カウンタからカウンタ値を1つ取得し、その取得したカウンタ値と対応付けられている第1特別図柄変動時間を第1特別図柄変動時間テーブルから読出す。
続いて、主制御用CPU12は、第1保留数U1に1を加算し(S13)、第1保留数U1、大当り判定の結果およびS12において抽選した第1特別図柄変動時間などの抽選結果を示すデータを演出制御基板20へ送信する(S14)。なお、第2始動口処理(S503)は、第1始動口処理と略同じ流れであるため説明を省略する。
(変動開始処理)
次に、主制御用CPU12が実行する変動開始処理(S505)の流れについて、それを示す図17のフローチャートを参照して説明する。
主制御用CPU12は、第1特別図柄変動時間または第2特別図柄変動時間を計測中であるか否かを判定し(S20)、計測中ではないと判定した場合は(S20:No)、第1保留数U1を参照する(S21)。そして、第1保留数U1が1以上であるか否かを判定し(S22)、1以上であると判定した場合は(S22:Yes)、第1保留数U1から1を減算し(S23)、第1特別図柄および演出図柄の変動開始を指示する変動開始コマンドと、現在の第1保留数U1を示すデータとを演出制御基板20へ送信する(S24)。続いて、第1特別図柄変動時間(演出図柄変動時間)の計測を開始する(S25)。
また、主制御用CPU12は、S22において第1保留数U1が1以上ではないと判定した場合は(S22:No)、第2保留数U2を参照し(S26)、第2保留数U2が1以上であるか否かを判定する(S27)。ここで、1以上であると判定した場合は(S27:Yes)、第2保留数U2から1を減算し(S28)、第2特別図柄および演出図柄の変動開始を指示する変動開始コマンドと、現在の第2保留数U2を示すデータとを演出制御基板20へ送信する(S29)。続いて、第2特別図柄変動時間(演出図柄変動時間)の計測を開始する(S30)。
なお、図示しないが、主制御用CPU12は、変動開始コマンドを演出制御基板20へ送信した回数、つまり、演出表示装置52が演出図柄を変動表示した回数を計数し、その計数値が所定値に達したときに確変大当りフラグをOFFにする。たとえば、演出図柄の変動表示の回数が70回に達したときに確変大当りフラグをOFFにする。換言すると、遊技者が確変の利益を享受できる期間は、演出図柄の変動表示の回数が70回に達するまでの期間である。
(演出制御用CPUが実行する主な処理)
次に、演出制御用CPU22が実行する主な処理の流れについて、それを示す図18のフローチャートを参照して説明する。
演出制御用CPU22は、パチンコ機1が起動したときに初期設定を実行する(S600)。この初期設定では、演出制御用RAM24に格納されているデータを初期値に戻したり、0クリアするなどの処理を行う。次に、演出制御用CPU22は、データ受信処理(S601)、変動パターン・確定図柄抽選処理(S602)、効果音パターン抽選処理(S603)、LED点灯パターン抽選処理(S604)および演出処理(S605)などを実行する。
(データ受信処理)
演出制御用CPU22が実行するデータ受信処理(S601)の流れについて、それを示す図19のフローチャートを参照して説明する。
演出制御用CPU22は、主制御用MPU11からデータを受信したか否かを判定し(S50)、受信したと判定すると(S50:Yes)、その受信したデータを解析する(S51)。そして、その解析の結果、受信したデータが変動開始コマンドであるか、あるいは、大当り判定の結果および変動時間を示す抽選結果であるかを判定する(S52,S53)。
ここで、変動開始コマンドではない、つまり、受信したデータは抽選結果であると判定すると(S52:No、S53:Yes)、受信した抽選結果が、第1始動口53に入賞したときの抽選結果である場合は、その受信した抽選結果を第1保留テーブル24aに格納し、受信した抽選結果が、第2始動口59に入賞したときの抽選結果である場合は、その受信した抽選結果を第2保留テーブル24bに格納する(S54)。この格納は、保留の発生順に行う。続いて、演出制御用CPU22は、変動パターン・確定図柄抽選処理を実行する(S55)。
(変動パターン・確定図柄抽選処理)
次に、演出制御用CPU22がS55(図19)において実行する変動パターン・確定図柄抽選処理の流れについて、それを示す図20のフローチャートを参照して説明する。
この処理では、第1特別図柄の変動パターン、第2特別図柄の変動パターン、演出図柄の変動パターン、第1特別図柄の確定図柄、第2特別図柄の確定図柄および演出図柄の確定図柄の抽選を行うが、演出図柄の変動パターンおよび確定図柄の抽選について説明し、第1および第2特別図柄の変動パターンおよび確定図柄の抽選の説明を省略する。
演出制御用CPU22は、前述した演出図柄変動パターン抽選カウンタからカウント値を取得し(S56)、先のS54において格納した変動時間を参照する(S57)。続いて、演出図柄変動パターンテーブル23c(図8)のうち、S57において参照した変動時間に対応付けられている演出図柄変動パターンテーブルを参照し(S58)、S56において取得したカウント値に対応付けられている演出図柄変動パターンを選択し、その選択した演出図柄変動パターンをS57において参照した変動時間と対応付けて第1保留テーブル24aまたは第2保留テーブル24bに格納する(S59)。
続いて、演出制御用CPU22は、先のS54において格納した大当り判定の結果を参照し(S60)、その結果が通常大当りであるか否かを判定する(S61)。ここで、通常大当りであると判定すると(S61:Yes)、通常大当り図柄テーブル23d(図10)を参照し(S62)、通常大当り図柄抽選カウンタから取得したカウント値と対応付けられている通常大当り図柄を選択し、その選択した通常大当り図柄をS59において格納した演出図柄変動パターンと対応付けて格納する(S66)。
また、演出制御用CPU22は、通常大当りではないと判定した場合は(S61:No)、確変大当りであるか否かを判定する(S63)。ここで、確変大当りであると判定すると(S63:Yes)、確変大当り図柄テーブル23e(図8)を参照し(S64)、確変大当り図柄抽選カウンタから取得したカウント値と対応付けられている確変大当り図柄を選択し、その選択した確変大当り図柄をS59において格納した演出図柄変動パターンと対応付けて格納する(S66)。
また、演出制御用CPU22は、確変大当りではないと判定した場合は(S63:No)、ハズレ図柄テーブル23f(図8)を参照し(S65)、ハズレ図柄抽選カウンタから取得したカウント値と対応付けられているハズレ図柄を選択し、その選択したハズレ図柄をS59において格納した演出図柄変動パターンと対応付けて格納する(S66)。なお、第1および第2特別図柄の変動パターンおよび確定図柄についても演出図柄と同様の手法によって抽選され、第1保留テーブル24aまたは第2保留テーブル24bに格納される(図示省略)。
(演出処理)
次に、演出制御用CPU22が実行する演出処理(S605)の流れについて、それを示す図21のフローチャートを参照して説明する。
この処理では、第1特別図柄、第2特別図柄および演出図柄の変動表示から確定図柄の表示までを行うが、演出図柄の変動パターンおよび確定図柄の表示について説明し、第1および第2特別図柄の変動表示から確定図柄の表示までの説明を省略する。また、ここでは、第1保留テーブル24aに格納されている抽選結果に基づいて演出処理を実行する場合を説明する。
演出制御用CPU22は、演出図柄の変動時間を計測中であるか否かを判定し(S71)、計測中ではないと判定した場合は(S71:No)、第1保留テーブル24aを参照し、保留順位の1番目に格納されている変動パターンを読出し(S72)、その読出した変動パターンに従った演出図柄の変動表示を演出表示装置52に開始させる(S73)。続いて、演出図柄の変動時間をセットし(S74)、変動時間の計測を開始する(S75)。続いて、第1保留テーブル24aに格納されている各データの保留順位を1つずつ繰り上げ(S76)、第1保留数U1から1を減算して第1保留数U1を更新する(S77)。
そして、次のサイクルでこの演出処理を実行するときに、S71において計測中であると判定した場合は(S71:Yes)、計測時間がタイムアップしたか否か、つまり変動時間が終了したか否かを判定し(S78)、変動時間が終了したと判定した場合は(S78:Yes)、演出表示装置52に演出図柄の変動表示を停止させ(S79)、先のS72において読出した変動パターンに対応付けられている確定図柄を演出表示装置52に確定表示させ(S80)、次の予告抽選処理に移行する。
(予告抽選処理)
次に、演出制御用CPU22が実行する予告抽選処理の流れについて、それを示す図22のフローチャートを参照して説明する。
演出制御用CPU22は、予告専用スイッチ43(図1)が操作れ、予告専用スイッチ43a(図7)がオンしたか否かを判定し(S90)、オンしたと判定すると(S90:Yes)、第1保留数U1が上限の4個に達しているか否かを判定する(S91)。ここで、肯定判定すると(S91:Yes)、第1保留テーブル24aの保留順位4番目の格納内容を参照する(S92)。
続いて、演出制御用CPU22は、保留順位4番目の変動パターンにスーパーリーチパターンが格納されているか否かを判定し(S93)、肯定判定した場合は(S93:Yes)、予告を行うか否かの抽選(以下、予告抽選という)を行う(S95)。この予告抽選は、予告抽選カウンタおよび予告決定値を用いて行う。予告抽選カウンタは、複数の数値をカウントし、予告決定値は、予告抽選カウンタがカウントする複数の数値の中の所定値に設定されている。
たとえば、予告抽選カウンタは、0〜9の異なる連続した数値をカウントし、予告決定値は7に設定されている。そして、演出制御用CPU22は、予告抽選を行うタイミングになったときに予告抽選カウンタがカウントした数値を1つ取得し、その取得した数値が予告決定値であった場合は予告を行うと決定する。
続いて、演出制御用CPU22は、予告抽選が終了すると、予告を行うことが決定されたか否かを判定する(S96)。ここで、予告を行うことが決定されたと判定した場合は(S96:Yes)、予告を行うことが決定されたことを示す予告決定フラグをオンする(S97)。続いて、予告内容の抽選を行う(S98)。この抽選は、前述したように予告内容テーブル23i(図8)および予告内容抽選カウンタを用いて行う。
(予告処理)
次に、演出制御用CPU22が実行する予告処理の流れについて、それを示す図23のフローチャートを参照して説明する。
演出制御用CPU22は、先の予告抽選処理のS95(図22)を実行したことにより、予告決定フラグがONしているか否かを判定する(S110)。ここで、予告決定フラグがONしていると判定すると(S110:Yes)、予告を行っている最中であることを示す予告中フラグがオンしているか否かを判定する(S111)。ここで、予告中フラグがオンしていないと判定すると(S111:No)、予告を開始し(S114)、予告中フラグをオンする(S115)。
そして、予告を終了するタイミングであるか否かを判定し(S116)、終了するタイミングであると判定すると(S116:Yes)、予告を終了し(S117)、予告決定フラグおよび予告中フラグをオフする(S118)。また、先のS111において予告中フラグがオンしていると判定した場合は(S111:Yes)、予告終了タイミングであると判定したときに(S116:Yes)、予告を終了する(S117)。
[第1実施形態の効果]
(1)以上のように、上述した第1実施形態のパチンコ機1を実施すれば、予告を行うタイミングが変化するため、変化に富み、面白味を増すことができるパチンコ機を実現することができる。
しかも、遊技者は、所望のタイミングで予告専用スイッチ43を操作して予告を行わせることが可能になるため、遊技に参加する形になり、面白味を増すことができる。
(2)また、予告専用スイッチ43は、予告を行わせるための専用のスイッチであるため、貸球を上受け皿6へ払出させるための貸球スイッチ(図示せず)などの他のスイッチと混同し難い。
(3)さらに、遊技者が予告専用スイッチ43を操作したときに、予告を行うか否かの抽選が行われ、その抽選の結果、予告が行われることが決定された場合に予告が行われるため、予告が行われるか否か、スリルを味わうことができる。
[変更例]
第1保留テーブル24aに通常大当りまたは確変大当りを示すデータが格納されている場合に予告を行うようにすることもできる。また、第2保留テーブル24bに格納されているデータに基いて予告を行うこともできるし、第1および第2保留テーブルの一方のみを用いて予告を行っても良い。
〈第2実施形態〉
この発明の第2実施形態について説明する。
図24は、演出制御用CPU22が実行する予告処理の流れを示すフローチャートである。なお、予告処理の流れ以外は、前述した第1実施形態のパチンコ機1と同じ構成および機能であるため、予告処理の流れのうち、特徴部分についてのみ説明する。
演出制御用CPU22は、予告中フラグがオンしていないと判定すると(S111:No)、現在の第1保留数U1がp個以上であるか否かを判定する(S113)。ここで、p個以上であると判定すると(S113:Yes)、予告を開始する(S114)。つまり、予告専用スイッチ43が操作されたときに第1保留数U1がp個以上である場合に予告を行い、第1保留数U1がp個未満である場合は予告を行わない。ここで、pは、1以上であり、かつ、第1保留数U1の最大値以下であり、たとえば、3である。
このように、第2実施形態のパチンコ機を実施すれば、予告を行うための条件が揃っている場合に遊技者が予告専用スイッチ43を操作した場合であっても、保留数が特定の数以上存在しなければ予告が行われないため、遊技者は予告が行われるように保留数の増加を目指して遊技球の発射を行うので、パチンコ機1の稼働率を高めることができるという効果をも奏することができる。また、p個を第1保留数U1の最大値の4個に設定すれば、パチンコ機1の稼働率をより一層高めることができる。
〈第3実施形態〉
この発明の第3実施形態について説明する。図25(a)〜(c)は、演出表示装置52が演出図柄の発光色を変化させることにより、予告を行う過程を示す説明図である。
図25(a)は、予告をしていないときの状態を示し、各表示領域A〜Cの7セグメントLEDは、発光色が変化していない。たとえば、各表示領域A〜Cに変動表示される演出図柄は、それぞれ青色で表示される。図25(b)は、予告を開始したときの状態を示し、各表示領域A〜Cの7セグメントLEDは、発光色が変化している。たとえば、各表示領域A〜Cに変動表示される演出図柄は、それぞれ黄色で表示される。図25(c)は、予告開始から所定時間経過したときの状態を示し、各表示領域A〜Cの7セグメントLEDは、発光色がさらに変化している。たとえば、各表示領域A〜Cに変動表示される演出図柄は、それぞれ赤色で表示される。
このように、第3実施形態のパチンコ機を実施すれば、演出表示装置52が表示する演出図柄の色彩を変化させる予告画像を表示することにより、予告を行うことができる。
〈第4実施形態〉
この発明の第4実施形態について説明する。図26(a),(b)は、演出表示装置52が特定の画像を表示することにより、予告を行う過程を示す説明図である。
また、図26(a)に示すように、発光するセグメントが増加するように見える画像を表示することによって予告を行うこともできる。また、図26(b)に示すように、発光するセグメントが移動するように見える画像を表示することによって予告を行うこともできる。
このように、演出表示装置52に数字ではない特定の画像を表示することにより、予告を行うことができる。この実施形態のパチンコ機を実施した場合も前述の第1実施形態と同じ効果を奏することができる。また、演出図柄が変動する速度を通常遊技のときと変えることによって予告を行うこともできる。
〈第5実施形態〉
この発明の第5実施形態について説明する。
パチンコ機1に設けられた特定のLEDまたはランプを発光させることにより、予告を行うこともできる。たとえば、演出用LED9,41,42が、予告を行うとき以外は発光しないものである場合に、それらの演出用LEDを発光させる。この実施形態のパチンコ機を実施した場合も前述の第1実施形態と同じ効果を奏することができる。
〈第6実施形態〉
この発明の第6実施形態について説明する。
パチンコ機1に設けられた特定のLEDまたはランプの発光色を変化させることにより、予告を行うこともできる。たとえば、演出用LED9,41,42が、予告を行うとき以外でも発光するものである場合に、それらの演出用LEDの発光色を変化させる。この実施形態のパチンコ機を実施した場合も前述の第1実施形態と同じ効果を奏することができる。
〈第7実施形態〉
この発明の第7実施形態について説明する。
音声出力装置82から特定の音声を出力することにより、予告を行うこともできる。たとえば、音声出力装置82から、予告を行うとき以外には出力されない音声を出力する。その音声は、電子音などの効果音でもよいし、音楽でもよい。たとえば、予告を行うとき以外には演奏されることのない曲が演奏されるようにする。また、予告を行うとき以外に演奏されている曲の音程、曲調および演奏速度の1つ以上を変えてもよい。
この実施形態のパチンコ機を実施した場合も前述の第1実施形態と同じ効果を奏することができる。また、特定のLEDまたはランプを用いて予告を行う場合は、遊技者の視界に入らないと予告を報知できないおそれがあるが、上記のように、特定の音声を出力すれば、遊技者の視界に関係なく予告を報知することができる。
〈第8実施形態〉
この発明の第8実施形態について説明する。
遊技盤5に設けられたからくり8を動かすことにより、予告を行うこともできる。たとえば、からくり8が予告を行うとき以外は動かないものである場合に、モータ8aを回転させてからくり8を回転させる。また、回転灯95が予告を行うとき以外は点灯かつ回転しないものである場合に、回転灯95を点灯かつ回転させる。この実施形態のパチンコ機を実施した場合も前述の第1実施形態と同じ効果を奏することができる。
〈第9実施形態〉
この発明の第9実施形態について説明する。
遊技者が発射ハンドル4(図1)を操作し、タッチセンサ89がオンしたときに予告を行うか否かを抽選し、その抽選の結果、予告を行うように構成することもできる。
この実施形態のパチンコ機を実施した場合も前述の第1実施形態と同じ効果を奏することができる。また、遊技者は、発射ハンドル4を操作しなければ予告を行わせることができないので、遊技球の発射停止期間を短くしてパチンコ機1の稼働率を高めることができる。
[他の実施形態]
(1)第1特別図柄表示装置55または第2特別図柄表示装置56または普通図柄表示装置54の点灯パターンを、予告を行うとき以外と異ならせることにより、予告を行うこともできる。また、点灯パターンに代えて点灯色を異ならせてもよい。
(2)演出表示装置52が変動表示する演出図柄の変動順序を予告を行うとき以外と逆にすることにより、予告を行うこともできる。たとえば、予告を行うとき以外は数字の昇順であったものを降順に変える。
(3)演出表示装置52が変動表示する演出図柄の変動速度を予告を行うとき以外では生じない変動速度に変えることにより、予告を報知することもできる。
(4)演出表示装置52による演出図柄の変動表示の複数回に亘って予告を行うこともできる。
(5)前述した第1ないし第9実施形態ならびに他の実施形態の(1)ないし(4)のうち、2つ以上を組み合わせることもできる。このように組み合わせることにより、予告の演出効果を高めることができるため、遊技者が予告が行われていることを知る確率を高めることができる。特に、演出図柄やLEDなどの視覚に訴えるものと、効果音や音楽などの聴覚に訴えるものとを併用すれば、遊技者が予告が行われていることを知る確率をより一層高めることができる。