JP2011241701A5 - - Google Patents
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本発明は,一端に円錐状の弁座を有する弁ハウジングと,この弁ハウジングの他端に連設され,燃料流路となる中空部を有する固定コアと,固定コアの吸引面に対置される可動コア,前記弁座と協働する弁体,並びにこれら固定コア及び弁体間を一体に連結するステムよりなる弁組立体と,前記弁体を閉弁方向に付勢する弁ばねと,前記固定コアの外周に配設され,励磁により前記可動コアを固定コアに吸引させて前記弁体を開弁させるコイルとを備え,前記弁組立体の後端部を摺動自在に支承するガイド部を前記固定コアに設けてなる電磁式燃料噴射弁の改良に関する。
かゝる電磁式燃料噴射弁は,特許文献1に開示されるように,既に知られている。
かゝる電磁式燃料噴射弁では,弁組立体の支持スパンを,弁座及び固定コア間の距離以上に長く設定し得て,弁組立体の倒れを効果的に防ぎ,弁体の開閉姿勢を効果的安定させることができる利点がある。
本発明は,上記のような利点を確保しつゝ,コイルの消磁時には固定コア及び可動コアにおける残留磁気の解消を早め,閉弁応答性を良好にし得る構造簡単な電磁式燃料噴射弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,一端に円錐状の弁座を有する弁ハウジングと,この弁ハウジングの他端に連設され,燃料流路となる中空部を有する固定コアと,固定コアの吸引面に対置される可動コア,前記弁座と協働する弁体,並びにこれら固定コア及び弁体間を一体に連結するステムよりなる弁組立体と,前記弁体を閉弁方向に付勢する弁ばねと,前記固定コアの外周に配設され,励磁により前記可動コアを固定コアに吸引させて前記弁体を開弁させるコイルとを備え,前記弁組立体の後端部を摺動自在に支承するガイド部を前記固定コアに設けてなる電磁式燃料噴射弁において,前記固定コアの内周に,前記ガイド部として,非磁性又は弱磁性のガイドブッシュを固設し,このガイドブッシュの前端を前記固定コアの吸引面より突出させ,前記コイルの励磁時には,前記ガイドブッシュの前端に前記可動コアを当接させることにより,前記弁体の開弁限界が規定されると共に,前記固定コア及び可動コア間にエアギャップが形成されるようにし,前記ガイドブッシュの内周面に摺動自在に支承される摺動部材を前記弁組立体に設けたことを第1の特徴とする。尚,前記ガイドブッシュは,後述する本発明の実施形態中の第2ガイドブッシュ19に対応する。
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記ガイドブッシュの硬度を前記固定コアのそれより高く設定したことを第2の特徴とする。
さらに本発明は,第1の特徴に加えて,前記ガイドブッシュ及び前記摺動部材の硬度を略同等に設定したことを第3の特徴とする。
さらにまた本発明は,第1又は第3の特徴に加えて,前記摺動部材の外周面を,前記弁組立体の中心軸線上に中心を持つ球面に形成し,この摺動部材を前記ガイドブッシュの内周面に常に線接触させることを第4の特徴とする。
さらにまた本発明は,第1の特徴に加えて,前記弁体の外周面を,前記弁組立体の中心軸線上に中心を持つ球面に形成し,この弁体を摺動自在に支承するガイド部を前記弁ハウジングに形成し,前記弁体の外周面を前記ガイド部の内周面に常に線接触させることを第5の特徴とする。尚,前記ガイド部は,後述する本発明の実施形態中の第1ガイドブッシュ18に対応する。
さらにまた本発明は,第1,第3及び第4の特徴の何れかに加えて,前記摺動部材の外周面に,前記ガイドブッシュ間に燃料流路を画成する平坦面を形成したことを第6の特徴とする。
さらにまた本発明は,第1,第3〜第6の特徴の何れかに加えて,前記摺動部材の後端面を,前記弁ばねの前端を支持するばね座に形成したことを第7の特徴とする。
さらにまた本発明は,第7の特徴に加えて,前記摺動部材を,前記可動コアの後端面に突設される支軸に嵌合,固着し,この支軸を,これが前記弁ばねの内周に嵌合するように前記記摺動部材のばね座より突出させたことを第8の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,固定コアの内周に固設されるガイドブッシュを,非磁性又は弱磁性材料で構成すると共に,その前端を固定コアの吸引面より突出させ,コイルの励磁時には,その前端に可動コアを当接させることにより,前記弁体の開弁限界が規定されると共に,固定コア及び可動コア間にエアギャップが形成されるようにしたので,ガイドブッシュは,弁組立体の長い支持スパンを確保しつゝ,摺動部材を支持して弁組立体の開閉姿勢を安定させる機能と,コイルの励磁時,可動コア及び固定コアの直接接触を回避して閉弁応答性を高める機能とを兼有することになり,電磁式燃料噴射弁の燃料噴射流量特性の安定化と構造の簡素化とを両立させることができる。
本発明の第2の特徴によれば,ガイドブッシュが固定コアの高い硬度を有することで,ガイドブッシュの耐摩耗性が向上し,長期間に亙り弁組立体の開閉姿勢と共に摺動摩擦係数を安定させ,電磁式燃料噴射弁の燃料噴射流量特性の安定化に寄与し得る。
本発明の第3の特徴によれば,ガイドブッシュ及び摺動部材の硬度を略同等に設定したことで,両者の耐摩耗性を高め,長期間に亙り弁組立体の開閉姿勢を,より安定させることができる。
本発明の第4の特徴によれば,摺動部材の外周面を,前記弁組立体の中心軸線上に中心を持つ球面に形成し,この摺動部材を前記ガイドブッシュの内周面に常に線接触させることで,各部の製作誤差による弁組立体の傾きによるも,摺動抵抗を増加させることなく弁組立体を軽快に作動させることができる。
本発明の第5の特徴によれば,弁体の外周面を,前記弁組立体の中心軸線上に中心を持つ球面に形成し,この弁体を摺動自在に支承するガイド部を前記弁ハウジングに形成し,前記弁体の外周面を前記ガイド部の内周面に常に線接触させることで,各部の製作誤差による弁組立体の傾きによるも,摺動抵抗を増加させることなく弁組立体を軽快に作動させると共に,常に弁体を弁座に適正に着座させ,閉弁を確実に行うことができる。
本発明の第6の特徴によれば,摺動部材の外周面への平面加工により,摺動部材周りに燃料流路を簡単に形成することができると共に,その燃料流路を通る燃料により,摺動部材とガイドブッシュの摺動面を効果的に潤滑することができ,それらの耐摩耗性の向上に寄与し得る。
本発明の第7の特徴によれば,固定コアより硬度が高い摺動部材が弁ばねの前端を支持するばね座となることで,耐摩耗性のばね座を得ることができる。
本発明の第8の特徴によれば,可動コアの後端面に突設される支軸は,摺動部材を可動コアに固定する役割を果たす他,弁ばねの前端部内周に嵌合して弁ばねの座屈を防ぐ伸縮ガイドの役割を果たし,弁ばねの伸縮作動の安定化,延いては弁組立体の開閉作動の安定化に寄与し得る。
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。
先ず,図1〜図5に示す本発明の第1実施形態より説明する。図1及び図2において,エンジンのシリンダヘッド1には,燃焼室1aに開口する装着孔1bが設けられており,この装着孔1bに電磁式の燃料噴射弁Iが装着される。この燃料噴射弁Iは,燃焼室1aに向かって燃料を噴射し得る。
この燃料噴射弁Iの弁ハウジング2は,弁座部材3と,この弁座部材3の後端部に同軸に結合される磁性円筒体4と,この磁性円筒体4の後端に同軸に結合される非磁性円筒体5とで構成される。非磁性円筒体5の後端には固定コア6が同軸に結合され,この固定コア6の後端に燃料入口筒7が同軸に連設される。固定コア6は,燃料入口筒7の内部に連通する中空部6bを有する。燃料入口筒7の入口には燃料フィルター14が装着される。
弁座部材3は,前端壁を有する小径筒部3aと,この小径筒部3aの後端に形成されるフランジ部3bとよりなっており,小径筒部3aの前端壁には,円錐状の弁座8と,この弁座8の前端に連なる弁孔9と,この弁孔9に連なり小径筒部3aの前端面に開口する燃料噴孔10とが形成される。
磁性円筒体4は,薄肉筒部4aと,この薄肉筒部4aの後端に連設される厚肉筒部4bとよりなっており,厚肉筒部4bは,その内径が薄肉筒部4aより小さく,外径が薄肉筒部4aより大きくなっている。薄肉筒部4aの内周面にシム11と,弁座部材3のフランジ部3bが順次嵌合され,そのフランジ部3bが薄肉筒部4aに液密に溶接される。
厚肉筒部4bは,その内周側の後端面より突出する環状突起12を有しており,この環状突起12の先端に非磁性円筒体5が突き当てられて液密に溶接される。これら厚肉筒部4b及び非磁性円筒体5は,互いに内周面を連続させるように形成される。
固定コア6は,前端部外周に環状凹部13を有しており,この環状凹部13に非磁性円筒体5の後端部が嵌合され,液密に溶接される。固定コア6及び非磁性円筒体5は,それらの外周面を連続させるように形成される。
弁座部材3から非磁性円筒体5に至る弁ハウジング2内に弁組立体Vが収容される。この弁組立体Vは,前記弁座8と協働して弁孔9を開閉する弁体15と,固定コア6の前端の吸引面6aに対向するよう磁性円筒体4及び非磁性円筒体5の内側に配置される可動コア16と,これら弁体15及び可動コア16間を一体に連結するステム17とより構成される。
ステム17は,弁体15より小径に形成されると共に,可動コア16の中心部を貫通して可動コア16の後端面より突出する長さを有する。またステム17は,可動コア16の前端に当接する連結フランジ17aを有しており,この連結フランジ17aは可動コア16の前端面に突き当てられる。またステム17は,弁体15と溶接により一体に結合される。
図2及び図3において,この弁体15を摺動自在に支承する円筒状の第1ガイドブッシュ18が小径筒部3aの前端部内周面に圧入される。弁体15の外周面は,第1ガイドブッシュ18の内周面に常に線接触するよう,弁組立体Vの中心軸線Y上に中心を持つ球面に形成される。第1ガイドブッシュ18とステム17との間には筒状の燃料流路21が画成され,弁体15の外周面には,第1ガイドブッシュ18との間に燃料流路22を画成する複数の平坦面25が形成される。したがって,第1ガイドブッシュ18は,弁体15の開閉動作を案内しながら燃料の通過を許容するようになっている。
固定コア6の内周面には,吸引面6aに開口する嵌合凹部28が形成され,この嵌合凹部28に円筒状の第2ガイドブッシュ19が圧入により固設される。この第2ガイドブッシュ19は,その内周面が固定コア6の内周面に連続するように形成される。一方,前記ステム17の,可動コア16の後方に突出した部分は,第2ガイドブッシュ19内に突入する支軸29に構成され,この支軸29に,上記第2ガイドブッシュ19の内周面に摺動自在に支承される摺動部材20が嵌合され,溶接,かしめ等により固着される。したがって可動コア16は,連結フランジ17a及び摺動部材20により挟持されることになる。
上記摺動部材20の外周面は,第2ガイドブッシュ19の内周面と線接触するよう,弁組立体Vの中心軸線Y上に中心を持つ球面に形成される。
また第2ガイドブッシュ19は,その前端面を固定コア6の吸引面6aより所定長さ突出させており,この第2ガイドブッシュ19の前端面に可動コア16の後端面を当接させることにより,弁体15の開弁限界が規制されるようになっている。また可動コア16の第2ガイドブッシュ19への当接時には,可動コア16及び固定コア6の対向面間に,第2ガイドブッシュ19の固定コア6からの前方突出長さに対応するエアギャップgが形成されるようになっている。上記第2ガイドブッシュ19及び摺動部材20は,固定コア6より硬度が高い非磁性又は弱磁性材料,例えばマルテンサイト系のステンレス鋼で構成される。したがって第2ガイドブッシュ19及び摺動部材20の硬度は略同等にされる。
上記第1及び第2ガイドブッシュ18,19による弁組立体Vの二点支持により,可動コア16の外周面と磁性円筒体4及び非磁性円筒体5の内周面との間には,それらの接触を防ぐ筒状の間隙30が確保される。
図4に示すように,摺動部材20の外周面には,第2ガイドブッシュ19との間に燃料流路23を画成する複数の平坦面26が形成される。また可動コア16には,これを上下に貫通する複数の通孔24が設けられる。
再び図1及び図2において,前記摺動部材20の後端面は環状のばね座31とされ,固定コア6の中空部6bに嵌合され側方からのかしめにより固定されるパイプ状のリテーナ32ばね座31との間に可動コア16を弁体15の閉弁側に付勢する弁ばね33が縮設される。したがって,ばね座31は,弁ばね33の前端を支持することになる。その際,リテーナ32の固定コア6への嵌合深さにより弁ばね33のセット荷重が調整され,その調整後は可動コア16の外周壁を部分的に内方へかしめることでリテーナ32は可動コア16に固定される。摺動部材20は,前述のように固定コア6より硬度が高いので,その後端のばね座31は耐摩耗の高いものとすることができる。
前記支軸29は,摺動部材20のばね座31より突出しており,その突出部分が弁ばね33の伸縮ガイドとなるように弁ばね33の前端部内周に嵌合される。
磁性円筒体4の環状突起12から固定コア6に至る外周面にコイル組立体35が嵌装される。このコイル組立体35は,上記外周面に嵌合するボビン36と,これに巻装されるコイル37とからなっており,このコイル組立体35を囲繞するコイルハウジング38の前端が磁性円筒体4の後端面に溶接当接により結合され,コイルハウジング38の後端に接続される環状のヨーク39が固定コア6の外周面に溶接等により結合される。
磁性円筒体4の後端部から燃料入口筒7の中間部に至る外周面には,合成樹脂製の被覆層40がモールド成形される。この被覆層40の後部外周には,コネクタ収容部41が切欠き状に形成され,前記コイル37に連なるコネクタ42がこのコネクタ収容部41に配置され,このコネクタ収容部41の側方開口部を閉鎖する合成樹脂製のカバー43が被覆層40に係止される。コネクタ42には,給電用の外部導線44が接続される。
次に,この第1実施形態の作用について説明する。
コイル37を消磁した状態では,弁ばね33の付勢力で弁組立体Vは前方に押圧され,弁体15を弁座8に着座させて,弁孔9を閉鎖する。
コイル37を通電により励磁すると,それにより生ずる磁束が固定コア6,コイルハウジング38,磁性円筒体4及び可動コア16を順次走り,その磁力により弁組立体Vの可動コア16が弁ばね33のセット荷重に抗して固定コア6に吸引され,弁体15が弁座8から離座するので,弁孔9が開放される。したがって,図示しない燃料ポンプから燃料入口筒7に圧送された燃料は,パイプ状のリテーナ32内部,固定コア6の中空部6b,摺動部材20周りの燃料流路23,可動コア16の通孔24,弁ハウジング2の内部,第1ガイドブッシュ18内側の燃料流路21,弁体15周りの燃料流路22,弁座8,弁孔9を順次経て燃料噴孔10からエンジンの燃焼室に直接噴射される。
ところで,弁組立体Vは,それの前端部及び後端部にそれぞれ設けられる弁体15及び摺動部材20が,弁座部材3の第1ガイドブッシュ18及び固定コア6の第2ガイドブッシュ19にそれぞれ摺動自在に支承されるので,弁組立体Vの支持スパンを,弁座8及び固定コア6間の距離以上に長く設定することが可能となり,弁組立体Vの開閉姿勢を安定させ,燃料噴射流量特性の狂いを防ぐことができる。しかも第2ガイドブッシュ19は,固定コア6より硬度が高い非磁性又は弱磁性材料で構成されるので,耐摩耗性が高く,長期間に亙り弁組立体Vの摺動摩擦係数を安定させ,燃料噴射弁Iの燃料噴射流量特性をより安定させることができる。
また第2ガイドブッシュ19及び摺動部材20の硬度は,略同等に設定されるので,両者19,20の耐摩耗性を高め,長期間に亙り弁組立体Vの開閉姿勢を,より安定させることができる。
さらに弁体15及び摺動部材20の外周面は,それぞれ弁組立体Vの中心軸線Y上に中心を持ち,且つ第1及び第2ガイドブッシュ18,19の内周面に線接触する球面に形成されるので,各部の製作誤差による弁組立体Vの傾きによるも,摺動抵抗を増加させることなく弁組立体Vを軽快に作動させることができると共に,弁体15を弁座8に適正に着座させ,閉弁を確実に行うことができる。
またコイル37の励磁時には,弁組立体Vの可動コア16が,固定コア6の吸引面より突出した第2ガイドブッシュ19の前端面に当接することにより,弁体15の開弁限界が規定され,可動コア16は,エアギャップgを存して固定コア6の吸引面6aと対向し,固定コア6との直接接触が回避されるので,第2ガイドブッシュ19が非磁性又は弱磁性であることゝ相俟って,コイル37の消磁時には,両コア6,16間の残留磁気は速やかに消失して,弁体15の閉弁応答性を高めることができる。
上記のように第2ガイドブッシュ19は,摺動部材20を支持して弁組立体Vの開閉姿勢を安定させる機能と,コイル37の励磁時,可動コア16及び固定コア6の直接接触を回避して閉弁応答性を高める機能とを兼有することになり,燃料噴射特性の安定化と構造の簡素化とを両立させることができる。
また弁体15の外周面には,第1ガイドブッシュ18との間に燃料流路22を画成する複数の平坦面25が形成され,摺動部材20の外周面には,第2ガイドブッシュ19との間に燃料流路23を画成する複数の平坦面26が形成されるので,弁体15及び摺動部材20の各外周面への平面加工により,弁体15及び摺動部材20周りに燃料流路22,23を簡単に形成することができると共に,これら燃料流路22,23を通る燃料により,弁体15と第1ガイドブッシュ18,摺動部材20と第2ガイドブッシュ19の各摺動面を効果的に潤滑することができ,それらの耐摩耗性の向上に寄与し得る。
また支軸29は,摺動部材20のばね座31より突出して延びていて,これが弁ばね33の伸縮ガイドとなるように弁ばね33の前端部内周に嵌合されるので,摺動部材20を可動コア16に固定する役割を果たす他,弁ばね33の座屈を防ぐ伸縮ガイドの役割を果たし,弁ばね33の伸縮作動の安定化,延いては弁組立体Vの開閉作動の安定化に寄与し得る。
次に,図6に示す本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態は,弁組立体Vにおいて,可動コア16の前端面にステム17を,また後端面に支軸29を可動コア16との同一材料により一体に形成し,その支軸29に摺動部材20を嵌合,固着したもので,その他の構成は前実施形態と同様であるので,図6中,前実施形態と対応する部分には同一の参照符号を付して,重複する説明を省略する。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,燃料噴射弁Vを,エンジンの吸気系に燃料を噴射する形式に構成することもできる。また弁体15を摺動自在に支承する第1ガイドブッシュ18に代えて弁座部材3にガイド孔を形成することもできる。
I・・・・・・燃料噴射弁
V・・・・・・弁組立体
Y・・・・・・弁組立体の中心軸線
2・・・・・・弁ハウジング
6・・・・・・固定コア
6a・・・・・固定コアの吸引面
6b・・・・・固定コアの中空部
8・・・・・・弁座
15・・・・・弁体
16・・・・・可動コア
17・・・・・ステム
18・・・・・ガイド部(第1ガイドブッシュ)
19・・・・・ガイドブッシュ(第2ガイドブッシュ)
20・・・・・摺動部材
23・・・・・燃料流路
26・・・・・燃料流路
29・・・・・支軸
31・・・・・ばね座
33・・・・・弁ばね
V・・・・・・弁組立体
Y・・・・・・弁組立体の中心軸線
2・・・・・・弁ハウジング
6・・・・・・固定コア
6a・・・・・固定コアの吸引面
6b・・・・・固定コアの中空部
8・・・・・・弁座
15・・・・・弁体
16・・・・・可動コア
17・・・・・ステム
18・・・・・ガイド部(第1ガイドブッシュ)
19・・・・・ガイドブッシュ(第2ガイドブッシュ)
20・・・・・摺動部材
23・・・・・燃料流路
26・・・・・燃料流路
29・・・・・支軸
31・・・・・ばね座
33・・・・・弁ばね
Claims (8)
- 一端に円錐状の弁座(8)を有する弁ハウジング(2)と,この弁ハウジング(2)の他端に連設され,燃料流路となる中空部(6b)を有する固定コア(6)と,固定コア(6)の吸引面(6a)に対置される可動コア(16),前記弁座(8)と協働する弁体(15),並びにこれら固定コア(6)及び弁体(15)間を一体に連結するステム(17)よりなる弁組立体(V)と,前記弁体(15)を閉弁方向に付勢する弁ばね(33)と,前記固定コア(6)の外周に配置され,励磁により前記可動コア(16)を固定コア(6)に吸引させて前記弁体(15)を開弁させるコイル(37)とを備え,前記弁組立体(V)の後端部を摺動自在に支承するガイド部を前記固定コア(6)に設けてなる電磁式燃料噴射弁において,
前記固定コア(6)の内周に,前記ガイド部として,非磁性又は弱磁性のガイドブッシュ(19)を固設し,このガイドブッシュ(19)の前端を前記固定コア(6)の吸引面(6a)より突出させ,前記コイル(37)の励磁時には,前記ガイドブッシュ(19)の前端に前記可動コア(16)を当接させることにより,前記弁体(15)の開弁限界が規定されると共に,前記固定コア(6)及び可動コア(16)間にエアギャップ(g)が形成されるようにし,前記ガイドブッシュ(19)の内周面に摺動自在に支承される摺動部材(20)を前記弁組立体(V)に設けたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 請求項1記載の電磁式燃料噴射弁において,
前記ガイドブッシュ(19)の硬度を前記固定コア(6)のそれより高く設定したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 請求項1記載の電磁式燃料噴射弁において,
前記ガイドブッシュ(19)及び前記摺動部材(20)の硬度を略同等に設定したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 請求項1又は3記載の電磁式燃料噴射弁において,
前記摺動部材(20)の外周面を,前記弁組立体(V)の中心軸線(Y)上に中心を持つ球面に形成し,この摺動部材(20)を前記ガイドブッシュ(19)の内周面に常に線接触させることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 請求項1記載の電磁式燃料噴射弁において,
前記弁体(15)の外周面を,前記弁組立体(V)の中心軸線(Y)上に中心を持つ球面に形成し,この弁体(15)を摺動自在に支承するガイド部(18)を前記弁ハウジング(2)に形成し,前記弁体(15)の外周面を前記ガイド部(18)の内周面に常に線接触させることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 請求項1,3,4の何れかに記載の電磁式燃料噴射弁において,
前記摺動部材(20)の外周面に,前記ガイドブッシュ(19)間に燃料流路(23)を画成する平坦面(26)を形成したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 請求項1,3〜6の何れかに記載の電磁式燃料噴射弁において,
前記摺動部材(20)の後端面を,前記弁ばね(33)の前端を支持するばね座(31)に形成したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 請求項7記載の電磁式燃料噴射弁において,
前記摺動部材(20)を,前記可動コア(16)の後端面に突設される支軸(29)に嵌合,固着し,この支軸(29)を,これが前記弁ばね(33)の内周に嵌合するように前記摺動部材(20)のばね座(31)より突出させたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
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