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JP2011124965A - 被写体寸法測定用カメラ装置 - Google Patents

被写体寸法測定用カメラ装置 Download PDF

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JP2011124965A JP2009299337A JP2009299337A JP2011124965A JP 2011124965 A JP2011124965 A JP 2011124965A JP 2009299337 A JP2009299337 A JP 2009299337A JP 2009299337 A JP2009299337 A JP 2009299337A JP 2011124965 A JP2011124965 A JP 2011124965A
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博 清水
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太祥 山田
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Abstract

【課題】 本発明は、電子カメラで被写体や現場状況の撮像を行いながら被写体をズームアウト(縮小)したり、ズームイン(拡大)したりして撮像しても正確にかつ簡便に被写体の大きさや寸法を測定する装置および方法の提供を課題とする。
【解決手段】 被写体寸法の測定または比較機能付カメラ装置において、複数のビーム光源と、該複数のビーム光源は前記カメラの光軸と並行して発光ビームを照射するよう所定距離だけ離間して前記カメラに装着されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、被写体の寸法を測定または比較する機能を有するカメラ装置に関する。
業務用カメラは監視カメラ、防犯カメラとしてセキュリティ用、放送用、会議用など多様化した分野で利用されてきており、夫々の利用目的に応じた撮像システム、撮像画像品質、利便性などが求められている。特に、カメラの性能や解像度が向上した現在では業務用カメラ、監視カメラを従来詳細に判別出来なかった離れた地点や暗視状態での被写体であってもより詳細な画像により監視可能となってきている。このためこれらのカメラ装置を利用して被写体の大きさや寸法を測定したり、比較したりする用途も広がってきている。
監視カメラ、防犯カメラ、業務用カメラにおいては、被写体の大きさや寸法を測定したり、また被写体の特定部分の大きさを比較したり認識したりすることが正確にまた簡便に出来ればその利用目的や用途が格段に拡大する。特に、事故現場、火災現場、水上現場、高所などの危険箇所や容易に人が立ち入れない場所で、離れた場所からの画像撮影や画像分析などを行い、その被写体の大きさ、寸法が測定できれば画像データとして極めて有用なものとなる。
監視カメラを作動させ事故状況や犯罪の現場状況を記録しながら画像内の人物や物の大きさや距離データの取得、建築物、工事現場や橋梁などの傷状況、塗装はがれ部分の大きさの把握、飛行機、車、電車などの離れた場所や、人の立ち入れない部分の破損、傷などの把握、また物体を収納する場合やボルトとナットなど勘合させる場合など大きさを比較し、適切に収納可能かどうか予め検査する必要も生じる。
従来、カメラ撮像による土木工事、建築現場などでの被写体部分の寸法測定にはメジャー・スケール、水準器など基準となる測定器により実測し、記入したメモ板や、大きさが推測できるタバコの箱、コイン、人などを入れて撮影し、対象物の大きさや寸法を測定したり、比較したりすることが行われている。
近年、土木工事、建築現場での測定、分析には電子カメラが多く利用され、画像記録データを取得し、記録し、その後画像分析する方法がとられている。これは画像データが実データとして記録保管できるという利点の他に、まず画像撮影を行い問題のある箇所だけを詳細に分析し、分析時間を大幅に短縮できるというメリットがある。
工事現場などで撮影した画像から問題箇所(例えば、傷、破損、塗装落ち、ボルトの抜け、ひび割れ、変色)などを分析する際にはその形状大きさを正確に測定し、記録する必要がある。また、これらの問題箇所は詳細に分析する必要があるため電子カメラで撮影する際は、ズームレンズカメラにより広角(ズームアウト)状態から、徐々に狭角(ズームイン)状態に絞り込み詳細な画像を得ることとなる。つまり、全体像から問題箇所の詳細拡大像まで対象部分をいくつかの大きさで撮像し分析をおこなうこととなる。つまり、それぞれの大きさ(ズーム度)に応じて縦、横、斜めの問題箇所の大きさや形状を測定する。
ズームカメラのズームアップに応じて大きさや寸法を撮影した画像から分析するには何らかの基準となるスケールを画面上に表示する必要がある。画面上に大きさや寸法が比較できるものがあればそれと比較することが可能であるが、比較する対象物が無いような平坦な画面などでは被写体の大きさ、寸法は測定困難であった。
このような問題点を解決するためにズームレンズの標準値(デフォルト値)における標準寸法を画面上に挿入する方法も考えられる。つまり、ある特定のズーム値(デフォルト値)での寸法を画面上に表示し、それと被写体とを比較し寸法を求める方法である。しかしながら、この方法ではデフォルト値付近は正確に比較できても、ズームインまたはズームアウトした状態では正確に表示することはできない。特に、カメラ性能やモニター解像度が向上し、比較的離れた場所の被写体においてズームインした拡大画像を測定使用とする場合は表示モニターの大きさなどの制限により、拡大画像でのデフォルト値との比較においてずれが生じていた。
また、建築物や構造物で外観検査、寸法測定を行う方法は種々提案されている。例えば、特開平6−137868(特許文献1)において開示されている方法は、既建設物外壁形状寸法測定方法として有色レーザビームを被測定箇所に投光し、測定しようとする2点の視準点にレーザビームを当てて三角測量により2点間の寸法を測定する例が示されている。また、この測定にビデオカメラを用いることも開示されている。
しかし、この方法では測定時にカメラを固定し、測定すべき2点間の間で、2つの視準点をそれぞれに定めて、都度測定操作を行う必要があるため、測定の都度カメラ設置を足場を組むなどして固定して測定することとなる。測定の効率化のためには測定地点から離れた場所でビデオカメラにより対象物を撮影記録し、記録したデータから問題箇所などの寸法を算定できれば測定作業が極めて効率化できる。つまり、電子カメラやビデオカメラでの映像記録データにおいて、記録された画像上で大きさや寸法の測定を出来るだけ正確にかつ簡便に行うことが求められていた。
特開平6−137868号 公報
本発明は、上記のような必要性や状況に鑑みてなされたものであり、電子カメラで被写体や現場状況の撮像を行いながら被写体をズームアウト(縮小)したり、ズームイン(拡大)したりして撮像しても正確にかつ簡便に被写体の大きさや寸法を測定する装置および方法の提供を目的とする。
また、本発明では、比較的離れた場所で人が立ち入れない場所であっても撮像した記録画像より測定対象物の大きさや寸法を正確にかつ簡便に測定することができる装置および測定方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、被写体寸法の測定または比較機能付カメラ装置において、複数のビーム光源と、該複数のビーム光源は前記カメラの光軸と並行して発光ビームを照射するよう所定距離だけ離間して前記カメラに装着されていることを特徴とする。
以上、請求項1に基づく本発明によれば、LED(Light Emitting Diode)などの複数のビーム光源がカメラの光軸と並行して照射されるよう装着され、それら複数のビームが所定の距離だけ離間してカメラに装着されているため、カメラを撮影しようとする被写体に向ければその被写体上にビーム光が照射される。照射されたビーム光の間隔は所定の距離だけ離間しているため、ズームアップまたはズームイン状態であってもその間隔は常に所定の距離である。この距離を基準として被写体や問題箇所の大きさや寸法を測定することが撮像画面上またはそれを記録した画面上から可能となる。
また、上記目的を達成するため、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカメラ装置において、前記カメラにより撮影された撮像を表示するモニター画面上に前記所定距離に相当するスケールを表示しうることを特徴とする。
以上、請求項2に基づく本発明によれば、複数のビーム光の所定離間距離がカメラの撮像モニター画面上にスケールとして表示されているため、ビーム光が照射された地点だけでなく被写体物体やその他のモニター画面上の大きさや寸法を容易に測定または比較することが可能となる。
また、上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のカメラ装置において、前記モニター画面上のスケールは前記カメラのズームインまたはズームアウト量に比例して連動させることを特徴とする。
以上、請求項3に基づく本発明によれば、前記モニター画面上のスケールは前記カメラのズームインまたはズームアウト量に比例して連動しているため、被写体をズームイン(拡大)してもズームアウト(縮小)しても常にスケールの基準値はビーム光の離間距離を表しており、このスケールを用いて被写体その他画面上に表示された画像の大きさや寸法を測定したり比較したりすることが可能となる。
また、上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のカメラ装置において、前記複数のビーム光源は前記カメラ光軸を中心として水平方向または垂直方向に変更できることを特徴とする。
以上、請求項4に基づく本発明によれば、複数のビーム光源は前記カメラ光軸を中心として水平方向または垂直方向に変更できるように構成することができるため、モニター画面上の寸法を測定したい箇所の形状に合わせてビーム光源の方向を変更し、より簡便に画像の大きさや寸法を測定したり比較したりすることができる。
さらに、上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のカメラ装置において、前記カメラ装置と被写体とが正対していない場合、照射された複数のビーム光源間の測定距離を補正する手段を備えていることを特徴とする。
以上、請求項5に基づく本発明によれば、前記カメラ装置と被写体とが正対していない場合、複数のビーム光源間の距離表示を補正する手段を備えているため、被写体とカメラ装置とが正対する位置になくても、モニター画面上で画像の大きさや寸法を測定したり、比較したりすることがより正確に可能となる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、雲台や複数カメラの数の増加、本発明に基づく装置、システム、方法を他の距離測定方法への応用など発明の趣旨の範囲で他の態様としても有効である。
このような構成により、本発明のカメラ装置を用いて、被写体や現場状況の撮像を行いながら被写体をズームアウト(縮小)したり、ズームイン(拡大)したりして撮像し、被写体の大きさや寸法を正確かつ簡便に測定したり、比較したりすることが可能となる。
さらに、本発明のカメラ装置を用いて、比較的離れた場所で人が立ち入れない場所であっても撮像した記録画像より測定対象物の大きさや寸法を測定することができるため、ビルや橋梁などの土木建築現場、飛行機、車両などの破損箇所、問題箇所の撮像、大きさや寸法の測定、破損状況や現場の画像分析などに広く利用できる効果を有する。
本発明によるカメラ装置とその操作説明図である。 本発明によるカメラ装置のモニター画像を示す説明図である。 本発明によるカメラ装置を説明する図である。 本発明によるカメラ装置で寸法測定する様子を示す説明図である。 本発明によるカメラ装置の他の実施形態の説明図である。 本発明によるカメラ装置の他の実施形態の説明図である。
(実施の形態1)
本発明を具体化した実施形態を図に基づいて説明する。図は説明の都合上模式的に描いてある。図1は本発明に係るビデオカメラ装置とその操作の一例を示す説明図で、土木工事、建設現場などの建築物や橋梁などの表面部分(測定対象物)101を本発明によるカメラ装置102で撮影し、撮影部分の大きさや寸法を測定する様子を示している。
カメラ装置102はズームレンズ103を内蔵しており、ズームレンズ103を挟んで水平方向の両側にビーム光源104および105が装着されている。カメラ装置102はズームレンズでなく固定レンズでも目的達成可能であるが、ズームレンズの方が好ましい。また、広角固定レンズとズームレンズとを組み合わせた複眼カメラであれば、広角レンズで全体を広範囲に撮像し、傷などの問題箇所を探し、ズームレンズで撮影したい部分などを拡大撮像するなど操作性が向上する。
ビーム光源としてはLED、レーザーダイオード(LD)、ランプなどいずれも使用可能であるが、ビーム広がり角や、ビームスポット径が出来るだけ小さく集光性に優れたものである必要がある。スポット状に照射されるスポット光源でも、スロット(線)状に照射されるスロット光源でも利用可能である。測定しようとする対象物の色や測定環境などによりビーム光の波長を選択した方がより効果的である。つまり、測定対象物101の表面上の色や輝度と区別できるような波長や輝度を有している方が望ましい。
図1のカメラ装置102においてビーム光源104および105は凡そ同じ仕様、性能であり、レンズを挟んで両側に距離dだけ離間しており、それぞれのビーム光源から照射されるビーム光107および108はレンズ光軸106と並行となるように設置されている。ここでビーム光源はレンズ光軸と並行度を十分確保できるようにすると共に2つの光源の離間距離dを正確に確保して設置する。
図1においてカメラ装置102は、測定対象物101に正対した位置にある。カメラ装置101に設置された2つのビーム光源から照射されたビーム光は対象物上で2つのスポット光として照射される。この2つのスポット光間の離間距離はdとして示される。ビーム光源として極めて集光性に優れたものであればこの2つのスポット中心の距離は測定対象物101とカメラ装置102との距離に拘わらず常に離間距離dとなる。つまりこの2つのビーム光源の離間距離dが測定対象物の基準となる。
図2は測定対象物を本発明のカメラ装置102で撮像した場合のモニター画面201、および画面上下(垂直)中心部の水平基準線上の輝度分布を示す説明図である。測定対象物としては土木工事や建設作業などでの建築物や橋梁などの傷、塗装はがれ、色むらなどの検知における問題箇所の撮影およびその大きさの測定に利用する場合を想定している。
カメラ装置102は問題箇所となる傷、塗装はがれの破損部分202を捉え撮影している。モニター画面202は中央部分に破損部分202が撮影され、2つのビーム光源104および105から照射されたスポット光点203および204が上下の中央部分の水平基準線205上に映し出されている。スポット光点203および204の離間距離は基準となるdであり、この基準寸法dに相当するスケールが画面上に水平スケール206および垂直スケール207として表示されている。また利便上2つのスポット203および204の離間距離dを直径とする円が描かれている。
水平スケール206は基準寸法dを基準として数倍または基準寸法dをいくつかに分割して表示されている。分割の大きさは測定する問題箇所の大きさや種類によって細分化したり、荒くしたりして表示することもできる。この水平スケール206は画面上で上下(垂直)方向へ移動可能となっており、破損部分202の水平方向の寸法Xを測定することができる。また、垂直スケール207も同様にスケール表示され画面上水平方向に移動可能となっており破損部分202へ移動させて垂直方向の寸法Yを測定することができる。
この実施態様で示されているモニター画面上のスケール、文字、操作指示および円などはキャラクタジェネレータなどにより作図され表示されている。また、モニターはユーザとの間でインタラクティブ(双方向)操作が可能なように構成されており、タッチペン、マウス、リモコンなどの入力操作手段によりモニター画面上でキャラクタジェネレータで作成された図や文字などを適当な場所に移動し破損部分の寸法測定が便利なように構成されている。モニター画面自体はカメラ装置に装着された状態あるいはカメラ装置からは離れた地点にあってもかまわない。また、作業の利便性からカメラ装置で撮影した画像を記録し、後でモニター画像として再生し、画像分析することも考えられる。
基準となるスケール206および207の作成方法としては種々考えられる。スケール206および207を伸縮可能なように作成し、表示された2つのスポットにあわせて調節し、基準寸法dにスケールの伸縮を行い確定する方法こともできる。より正確には、2つのスポット203および204の存在する画面上下(垂直)中央部分の水平基準線205の輝度分布、つまり輝度差から確定することができる。図2の下方の図は水平基準線205上の輝度分布を示している。測定対象物101の表面はほぼ一定の輝度分布であり、2つのビーム光源が照射されたスポット203および204部分は周りに比べて輝度が上がることとなるため、この最大部分がビームスポットの中心部分を表していることとなる。つまりこの輝度分布の最大値間隔がdに相当する。本発明での輝度差を利用して基準寸法dを測定しているがビーム光の輝度と周りの輝度差が無い場合など色差を利用して測定することもできる。
モニター画面201の水平期間Hは一定であり間隔dを測定することでd/Hにより画面上の基準寸法が算定される。この基準寸法に基づいて分割または延長したメモリをスケール上に表示することができる。ズームカメラの操作により破損箇所部分202をズームイン(拡大)した場合、2つのスポット間隔(基準間隔)dは広がり、スケールの目盛り(基準間隔)も比例して広がることとなる。逆にズームアウト(縮小)した場合はスポット間隔は狭くなり、それに比例してスケールの目盛りも比例して短くなる。
図3は本発明によるカメラ装置102を正面から見た説明図である。カメラ装置102はパン(水平)方向およびチルト(垂直)方向へ回動出来るいわゆるパン・チルト雲台301上に装着されている。雲台301は支持体302上に装着されたパン回動制御手段303によりパン(水平)方向に回動可能であると共に、チルト回動制御手段304によりチルト(垂直)方向に回動可能な構成となっている。これらのパン回動制御手段303およびチルト回動手段304はプーリーやギアなどの回動手段により構成されモータなどの駆動源(図示せず)に接続されている。
カメラ装置102はチルト回動軸tを中心軸としてチルト回動するように雲台301に装着されており、雲台301のパン回動制御手段303およびチルト回動制御手段304を回動させることでカメラ装置を上下左右に回動できる構成となっている。ここで、パン(左右)回動およびチルト(上下)回動とは動作説明上カメラ装置を水平に設置した場合の回動を意味するが、カメラ装置の取り付け状態に応じて変化し、上下左右が入れ替わる場合もありうる。
カメラ装置102はズームレンズ305を有しており、そのズームレンズ305を挟んでチルト回動軸tに沿ってビーム光源306および307がレンズの左右方向に配置されている。これらのビーム光源の中心部の離間寸法は基準寸法dに設定されて装着されている。また、この実施態様では垂直方向にもズームレンズ305を挟んでパン回転軸pに沿ってビーム光源308および309がレンズの上下方向に配置されている。これらのビーム光源の離間寸法も水平方向と同様に基準寸法dに設定されて装着されている。
図3では4つのビーム光源で垂直、水平方向に配置しているが、測定目的や測定対象物の破損箇所形状などにより斜め方向やズームレンズ周りにより多くのビーム光源を多数配置することもできる。また、測定対象物の色彩形状や測定環境の違いによりビーム光源の種類や波長特性を変更し、より測定し易くすることも考えられるが、基準寸法を定める2つのペアのビーム光源は同一特性のものを仕様する必要がある。カメラ装置による撮像および測定においては三脚などで水平度を確保し、測定対象物に対しカメラ装置が正対するように設置し、測定を行う。
図4は本発明によるカメラ装置で測定対象物の破損範囲を寸法測定する様子を示している。図4(a)では、モニター画像201上に2つのビームスポット203および204の間の基準寸法を直径とする円(基準寸法円)401が破線で示されている。この円はタッチペンやマウス操作により拡大縮小が可能なように構成されている。測定にあたっては円を拡大または縮小しながら破損部分の最大径に相当する大きさで固定すれば破損部分の最大径の寸法を測定することができる。小さな円(測定円)402は破損部分202の最大径に相当する部分で確定された様子を示している。測定された破損部分の直径φは寸法測定データとして画像情報と共に出力、記録、ログ保存したり、モニター画面201上の表示部403に表示することもできる。
また図4(b)では、モニター画像201上に2つのビームスポット203および204の間の基準寸法を一辺とする正方形(基準正方形)404が破線で示されている。この正方形はタッチペンやマウス操作により拡大または縮小が可能なように構成されている。測定にあたってはその正方形を拡大縮小しながら破損部分の水平方向および垂直方向の最大値に相当する大きさでそれぞれ確定すれば破損部分の水平および垂直方向のx値およびy値の寸法を測定することができる。小さな正方形(測定正方形)404は破損部分202の水平方向の最大値に相当する部分で確定された様子を示している。同様にして垂直方向の最大値yも測定できる。測定された破損部分の最大値となるx値およびy値は寸法測定データとして画像情報と共に出力、記録、ログ保存したり、それぞれモニター画面201上の表示部403に表示することもできる。
(実施の形態2)
図5は測定対象物101とカメラ装置102とが正対できないような状態で測定寸法を補正する場合の実施形態を示す。通常の寸法測定では測定対象物とカメラ装置とは正対した状態でカメラ撮影や寸法測定を行うが、撮像場所の条件や環境により正対できず斜めに測定せざるを得ない状況も生じる。このような状況の場合、測定対象物上に照射された2つのスポット光点間の距離は基準寸法dより長くなるためその補正を行う必要がある。
この補正を行うには、測定対象物101の破損部分にカメラ装置102を向けた場合のレンズ光軸501と測定対象物に正対するようにカメラ装置を向けた場合のレンズ光軸502との角度を求める。この場合、まず、測定対象物101の破損部分にカメラ装置102の照準を合わせ光軸501を基準として記録し、次にカメラ装置102を雲台上でパン回動軸503を中心にして回動させ測定対象物101に正対させる。測定対象物101にカメラ装置102が正対した状態を確定するにはビーム光の輝度レベルが最大となる点で確定する方法やビーム光源を円形状とし測定対象物101上でスポット光形状が真円となる点で確定する方法などがある。
それぞれの位置が確定すれば光軸501および光軸501との角度を求め、補正された基準寸法Sはd/cosθにより求めることができる。この補正は測定対象物101とカメラ装置102との距離が比較的近くで傾斜角度θが少ない場合に有効となる。
(実施の形態3)
以上の実施形態では静止物を測定対象としていたが、本発明を利用して移動体の寸法測定を行うこともできる。移動体の寸法測定にはビーム光源として点を示すスポット光源よりスロット光源を用いる方が好都合である。図6においてはコンベア上の検査物体601および602が矢印の方向(モニター画面201上で左から右方向)へ移動している様子を本発明によるカメラ装置102を用いて撮影した場合のモニター画面201を示している。2つのラインビーム603および604が検査対象(移動体)601,602の移動方向と直角に照射されている。
ラインビームの間隔は前記の実施の形態と同様基準寸法dであり。その基準寸法を基準として目盛りを刻んだ水平スケール206と垂直スケール207がモニター画面上に表示され比較、測定できるようになっている。移動体の場合一時的に静止画像と異なり撮影した動画像からは寸法測定が困難である。そのため撮影した画像をフレームメモリーなどの画像蓄積により静止画を取り出し、静止画で得られた画像から、前述の静止物体の場合と同様の寸法測定方法により物体の大きさや寸法測定を行う。
以上の構成により、測定対象を撮影しながら、被写体や問題箇所の大きさや寸法を測定したり、また被写体の特定部分の大きさを比較したり認識したりすることが容易にできる。カメラ装置と寸法測定機能とを有するため、その用途としては目的に応じて種々の応用が可能となる。本願においては実施の形態として検査寸法測定カメラとして建築物などの塗装部分の大きさの把握、寸法測定を例示として説明したが、監視カメラとしては事故状況や犯罪の現場状況を記録しながら画像内の人物や物の大きさ、寸法データの取得、映像データを記録しながら飛行機、車、電車などの離れた場所や、人の立ち入れない部分の検査、大きさの把握、さらに大きさを比較する場合など、目的、用途に応じて本発明による装置や測定方法を広く応用することが出来る。
101 測定対象物
102 カメラ装置
103 ズームレンズ
104、105 ビーム光源
106 レンズ光軸
107、108 ビーム光
201 モニター画像
202 破損部分
203、204 スポット光点
205 水平基準線
206 水平スケール
207 垂直スケール
301 雲台
302 支持体
303 パン回動制御手段
304 チルト回動制御手段
305 ズームレンズ
306、307、308、309 ビーム光源
401 基準寸法円
402 測定円
403 表示部
404 支持体用パン制御部
405 測定正方形
501 レンズ光軸
502 正対レンズ光軸
601、602 移動体
603、604 ラインビーム

Claims (6)

  1. 被写体寸法の測定または比較機能付カメラ装置において、複数のビーム光源と、該複数のビーム光源は前記カメラの光軸と並行して発光ビームを照射するよう所定距離だけ離間して前記カメラに装着されていることを特徴とする装置。
  2. 請求項1に記載のカメラ装置において、前記カメラにより撮影された撮像を表示するモニター画面上に前記所定距離に相当するスケールを表示しうることを特徴とする装置。
  3. 請求項2に記載のカメラ装置において、前記モニター画面上のスケールは前記カメラのズームインまたはズームアウト量に比例して連動させることを特徴とする装置。
  4. 請求項1に記載のカメラ装置において、前記複数のビーム光源は前記カメラ光軸を中心として水平方向または垂直方向に変更できることを特徴とする装置。
  5. 請求項1に記載のカメラ装置において、前記カメラ装置と被写体とが正対していない場合、照射された複数のビーム光源間の測定距離を補正する手段を備えていることを特徴とする装置。
  6. カメラ装置において、複数のビーム光源を前記カメラの光軸と並行して発光ビームを測定被写体に照射するステップと、前記被写体上に照射された前記複数のビーム光源のスポットを測定被写体の測定部分に合致させるステップと、前記カメラのモニター画面上に表示された前記ビーム光源間の距離表示スケールにより前記被写体の測定部分の大きさを測定または比較するステップと、を含む被写体寸法の測定または比較方法。
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