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JP2011111747A - 屋根上取付具 - Google Patents

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JP2011111747A JP2009267103A JP2009267103A JP2011111747A JP 2011111747 A JP2011111747 A JP 2011111747A JP 2009267103 A JP2009267103 A JP 2009267103A JP 2009267103 A JP2009267103 A JP 2009267103A JP 2011111747 A JP2011111747 A JP 2011111747A
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Abstract

【課題】波形屋根の上面より山座を介して突出した上向きボルトへ強力に装着でき、上向きボルトに固定した挟着片が外力によって外れるおそれがない屋根上取付具を提供する。
【解決手段】寸法の異なる複数の挟着具10A、10Bはそれぞれ、先端同士が対向する一対の挟着片13を下部に備え、一対の挟着片13を相互に近接させて、波形屋根30の頂部31aより山座23を介して突出した上向きボルト21に挟着させる構造とされ、複数の挟着具10A、10Bを入れ子状態に内包することで、各挟着具10A、10Bの挟着片13、13を上下方向に複数段に配するようにし、挟着片13の相互近接によって、最下段の挟着片13の先端を波形屋根30の頂部31aと、山座23との間に挿入させるとともに、上段の挟着片13を上向きボルト21の軸部21aに挟着させるようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、波形屋根の頂部に取り付けられる屋根上取付具に関する。
一般に、折板屋根(角波形屋根)、丸波形屋根等の波形屋根の上面に、例えばテレビアンテナや空調機器、太陽電池パネル、断熱シート等の各種機器・部材類を配設することが実施されており、従来には、これらの機器・部材類を屋根上に取り付けるための種々の屋根上取付具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特に、山部と谷部とが交互に連続してなる波形屋根における山部の頂部で、隣接する屋根材同士を重ねてなる重合部を上向きボルトとナットの螺着によって連結、固定した構造のものでは、重合部を屋根の下方より貫通して屋根上に突出された、屋根材連結のための上向きボルトの軸部を、先端が相対向する挟着片で挟み込んで固定する構造とした屋根上取付具も提案されている。
この屋根上取付具は、例えば、略門形に形成した挟着具の両脚片を横方向に貫通する緊締用ボルト、ナットで両脚片を緊締して、両脚片のそれぞれの下端から対向するように延びた両挟着片を上向きボルトに挟着させる構造となっている。そのため、挟着片の先端が上向きボルトの軸部のネジ溝に食い込んだ状態で固定されるので、屋根上取付具が容易に外れるおそれはない。
特許第3368374号公報
しかしながら、上向きボルトへの挟着によって装着させる方式の屋根上取付具の場合、次のような問題があった。
図6は、挟着によって装着するようにした従来の屋根上取付具の波形屋根への取付例の2例を示す概略説明図である。図6(a)は波形屋根30の山部31の頂部31aにおけるハゼ式接合により形成されたハゼ部25の脚部25aへの挟着例であり、図6(b)は重ね式接合構造における上向きボルト21への挟着例である。いずれも、各屋根上取付具100の上方に断熱シート110を固定して取り付けた例であり、2例とも、同種、同構造の屋根上取付具100を使用している。
このように、断熱シート110を各屋根上取付具100に固定して張り巡らせた場合、断熱シート110が雨水等により湿気を帯び、その後乾燥したときに断熱シート110が収縮することがある。そして、断熱シート110が屋根上取付具100に強固に固定されていれば、その断熱シート110の収縮によって、断熱シート110の両側に配された屋根上取付具100が中央に引っ張られて、ハゼ部25や上向きボルト21に挟着した挟着片101がずり上がるおそれがある。
この場合、ハゼ部25へ装着したものでは、多少のずれが生じるおそれはあるもののハゼ部25の上部が横方向に突出しているため、屋根上取付具100がハゼ部25から抜け出るおそれはないが(図6(a)参照)、上向きボルト21へ装着したものでは、強力な引張り力によって屋根上取付具100が徐々に傾いていき、挟着片101の先端が上向きボルト21の軸部21aをずり上がりながら外れてしまうおそれがある(図6(b)参照)。
したがって、このような上向きボルト21への挟着によって装着させる方式の屋根上取付具100では、ハゼ部25へ装着するものよりも強力な挟着力でもって装着する構造のものが必要とされていた。
本発明は、このような事情を考慮して提案されたもので、その目的は、波形屋根の上面より山座を介して突出した上向きボルトへ強力に装着でき、上向きボルトに固定した挟着片が外力によって外れるおそれがない屋根上取付具を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る屋根上取付具は、寸法の異なる複数の略門形の挟着具を備えてなり、挟着具はそれぞれ、先端同士が対向する一対の挟着片を下部に備え、一対の挟着片を相互に近接させて、波形屋根の頂部より山座を介して突出した上向きボルトに挟着させる構造とされ、複数の挟着具を入れ子状態に内包することで、各挟着具の挟着片を上下方向に複数段に配するようにし、挟着片の近接によって、最下段の挟着片の先端を上記波形屋根の頂部と、山座との間に挿入させるとともに、上段の挟着片を上記上向きボルトの軸部に挟着させるようにしたことを特徴とする。
請求項2に係る屋根上取付具は、波形屋根の頂部と、山座との間には防水パッキンが介装されており、最下段の挟着片の先端には、防水パッキンとの抵触を回避したパッキン収容凹部が形成されている。
請求項3に係る屋根上取付具は、上段の挟着片の先端に上向きボルトの軸部の外周面に係止可能な係止凹部が形成されている。
本発明によれば、次のような効果がある。
すなわち、請求項1に係る屋根上取付具によれば、複数の挟着具を入れ子状態に内包することで、各挟着具の挟着片を上下方向に複数段に配するようにでき、これら一対の挟着片の近接によって、最下段の挟着片の先端を波形屋根の頂部と、山座との間に挿入させるとともに、上段の挟着片を上向きボルトの軸部に挟着させるようにできるので、これら複数段で挟着する構造によって挟着力は強力となって、波形屋根の頂部より突出した上向きボルトに強固に挟着させることができる。そのため、上向きボルトに挟着させた複数組の挟着片が外力によって上向きボルトから外れてしまうおそれはない。
特に、最下段の挟着片の先端を波形屋根の頂部と、山座との間に挿入させる構造となっているため、つまり挟着具の挟着片を山座に対し引っ掛け係止する装着構造であるため、挟着具が外れるおそれはほとんどない。また、上段の挟着片を上向きボルトの軸部に挟着させる装着構造となっているため、最下段の挟着片による挟着を補完できる。
さらに、屋根上取付具は複数の挟着具を組み合わせて構成されているので、挟着具を個別に分離すれば、個別の屋根上取付具として使用することもできる。
請求項2に係る屋根上取付具によれば、最下段の挟着片の先端には、頂部と山座との間に介装された防水パッキンとの抵触を回避したパッキン収容凹部が形成されているので、挟着具の最下段の挟着片の先端を波形屋根の頂部と、山座との間に挿入したときにも防水パッキンが変形するほど先端が接触するおそれはなく、防水パッキンが損傷することを防止できる。
請求項3に係る屋根上取付具によれば、上段の挟着片の先端には、上記上向きボルトの軸部の外周面に係止可能な係止凹部が形成されているので、挟着力を強めれば軸部の全周にわたってネジ溝に深く食い込ませることができ強力に上向きボルトに固定でき、最下段の挟着片による固定を十分に補完することができる。
本発明に係る屋根上取付具の実施形態を示す説明図であり、(a)は屋根上取付具の波形屋根への取付状態を示した部分断面正面図、(b)は同側面図、(c)は(a)のA部分の拡大平面図である。 (a)は図1に示した屋根上取付具の取付前の状態を示した斜視図、(b)は(a)のB部分の拡大平面図、(c)は(a)のC部分の拡大平面図である。 図1に示した屋根上取付具を構成する複数の挟着具の分解斜視図である。 (a)、(b)は、同屋根上取付具の施工状態を示す部分断面正面図である。 屋根上取付具の他の施工例を示す部分断面正面図である。 従来の屋根上取付具の異なる態様の屋根の山部に対する装着2例を示した図であり、(a)はハゼ部への挟着例、(b)は上向きボルトへの挟着例を示した正面図である。
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。なお以下には、本発明の屋根上取付具の取付対象である波形屋根として、角波形屋根、つまり折板屋根を例示しているが、丸波形屋根(略半円形の山部と谷部とが交互に連続する屋根)にも適用できる。また、屋根の素材としては、金属や合成樹脂、セメント系等のものが適用できる。
図1〜図4は、本発明に係る屋根上取付具の実施形態を示す説明図である。図1(a)は屋根上取付具の折板屋根への取付状態を示した部分断面正面図、図1(b)は同側面図、図1(c)は(a)のA部分の拡大平面図である。また、図2(a)は図1に示した屋根上取付具の取付前の状態を示した斜視図、図2(b)は(a)のB部分の拡大平面図、図2(c)は(a)のC部分の拡大平面図である。図3は、図1に示した屋根上取付具を構成する複数の挟着具の分解斜視図である。図4(a)、(b)は同屋根上取付具の施工状態を示す部分断面正面図である。
本実施形態に使用される折板屋根30は、山部31と谷部32とが交互に連続する屋根であって、複数の折板屋根材を側端縁の山部31の頂部31aで重合し、その重合部30aで上向きボルト21とナット22の螺着によって連結した重ね式構造となっている。また、ボルト孔30bからの水の浸入を防止するために、ナット22と頂部31aとの間に防水パッキン24が取り付けられ、さらに、ナット22と防水パッキン24との間に防水パッキン24を覆う山座23が設けてある。
また、折板屋根30の裏側には、正面視で折板屋根30と略同形状をなす、ボルト止めのための支持金具33が取り付けられている。なお、屋根上取付具10を取り付けるための上向きボルト21の取付位置は隣接する折板屋根材の接合部に限らず、他の頂部31aに支持金具33を用いて上向きボルト21を取り付けてもよい。
一方、屋根上取付具10は、金属板または硬質樹脂板よりなり、折板屋根30の頂部31aより上方に突出した重合部連結用の上記上向きボルト21に挟着して、取り付け、固定する構造となっている。
屋根上取付具10は、寸法の異なる2つの略門形の挟着具10A、10Bを入れ子状態に組み合わせ、その状態で、緊締用ボルト16を重なり合った両方の軸孔12aに貫通させて緊締用ナット17で螺合して一体化したものである。
外側に配した大きな挟着具10Aと、内側に配した小さな挟着具10Bは、上向きボルト21に対する挟着構造を除く構造については同一の構造を有しているため、それらの各部については、図面では同一の符号を付している。また以下では、2つの挟着具10A、10Bを区別して説明する場合には、外側に配した大きな挟着具10Aを挟着具(大)10Aと記し、内側に配した小さな挟着具10Bを挟着具(小)10Bと記す。
2つの挟着具10A、10Bはそれぞれ、上板11と、その両端から下方に延びる両脚片12と、両脚片12のそれぞれの下端部から対向するように折曲延設された両挟着片13とをすくなくとも備えている。また、上板11および両脚片12には、補強リブ11a、12bが形成されている。
挟着具(小)10Bは挟着具(大)10Aに内包されており、上板11同士および脚片12同士が密着重合するように入れ子状態になっており、両挟着具10A、10Bの重なり合った軸孔12aには緊締用ボルト16が貫通され、緊締用ナット17と螺合している。この状態では、2つの挟着具10A、10Bの挟着片13、13は、隙間空間S1を介して上下方向に2段に配されている。
なお、2つの挟着具10A、10Bは、緊締用ボルト16および緊締用ナット17により一体化されているが、より強固に結合させるために、本実施形態のように、挟着具(小)10Bの補強リブ11a、12bを挟着具(大)10Aの補強リブ11a、12bの裏側に嵌め入れる構造とすることが望ましい。
この屋根上取付具10は、2つの挟着具10A、10Bを入れ子状態に重ねた状態で、重なり合った脚片12を緊締用ボルト16と緊締用ナット17の螺合により緊締して、上下2段に配された挟着片13をそれぞれ、横方向に相互に近接させて、上記上向きボルト21に挟着させる構造となっている。
また、本実施形態では、脚片12より延設された挟着片13は、折曲基部13aから先端13bに向けて、挟着具(大)10Aでは頂部31aの表面に平行な形状となっており、一方、挟着具(小)10Bでは上向きボルト21の軸部21aに直接挟着できるように傾斜起立した形状となっている。
これら2種の挟着具10A、10Bの各挟着片13の先端13b(図2参照)には、上向きボルト21に係止して挟着可能な構造の異なる係止部14、15が形成されている。図2(c)の拡大平面図に示すように、挟着具(大)10Aの挟着片13の先端部を係止部14として構成し、その中央にはパッキン収容凹部14aが形成されている。また、図2(b)の拡大平面図に示すように、挟着具(小)10Bの挟着片13の先端中央部を係止部15として構成し、先端中央には係止凹部15cが形成され、その中央部分には2条の切り込み溝15dが形成されており、係止部15は、この切り込み溝15dに挟まれた板片を上方に傾斜して突出させた係止突片15aと、起立されていない両内縁片15bとの計3片で、上向きボルト21の軸部21aを係止できるように構成されている。
一対の下段(挟着具(大)10A)の係止部14は、相対するように山座23の下方に挿入されて山座23に対し引っ掛け係止するもので、先端の湾曲状のパッキン収容凹部14aは、下段の係止部14の先端が山座23の下方に挿入されて相互近接することにより空間を形成して、その空間に防水パッキン24(図1(c)でクロスハッチングで示した部分)が収容されることとなる(図1(a)、図1(c)参照)。
このように、下段の係止部14は山座23の下方に入り込む構造であるため、いったん係止してしまえば、屋根上取付具10を上方より引っ張ったり左右から押圧したりした程度では外れることはない。
なお、下段の係止部14の先端同士は接触することが望ましいが、多少の隙間が開いてもよく、少なくとも山座23に引っ掛かるように係止するものであればよい。また、パッキン収容凹部14aは防水パッキン24との抵触を防止するものであるが、防水パッキン24が押圧によって弾性収縮した状態が保持されたり、損傷したりしない程度であれば多少の接触は許容される。
一方、上段の(挟着具(小)10Bの)挟着片13の先端13bには、3片よりなる係止部15が上段に形成されているから、この係止部15によって上向きボルト21の軸部21aの外周面に対して、2つの係止凹部15cによってできる空間に向かう左右計6片よりなる係止部15の各片を上向きボルト21の軸部21aの外周面のネジ溝に食い込ませ、挟着させることができる。
このような係止構造によれば、上下2段に形成された2種の係止部15、14によって挟着力は強力となり、そのため、上向きボルト21に挟着させた挟着片13が外力によって上向きボルト21から外れてしまうおそれはない。
また、上段の係止部15による挟着力が下段の係止部14の挟着力にあいまって、強固な挟着力が得られる。なお、上段の係止部15は、内縁片15bを上向きボルト21の軸部21aのネジ溝に係止させず、係止突片15aのみを軸部21aのネジ溝に係止させて挟着する構造としてもよい。
また、より強力な挟着力を持たせるために、3組以上の挟着具を組み合わせて、3段以上の係止部を形成するようにしてもよい。その場合、最下段の(挟着具(大)の)挟着片13の先端部に形成された係止部14のみが、折板屋根30の頂部31aと山座23との間に挿入して係止し、上段の2段以上の係止部が上向きボルト21の軸部21aに係止する。
以上のように構成した屋根上取付具10は、以下の要領で折板屋根30に取り付けて使用する。
まず、屋根上取付具10の2つの挟着具10A、10Bによる2組の脚片12の軸孔12aの一方から緊締用ボルト16の軸部16aを貫通したうえで、緊締用ボルト16の先端側から緊締用ナット17を軽く締めて仮止め状態にし、その屋根上取付具10を、折板屋根30に突出した上向きボルト21の上方から、図中の左右の挟着片13の間隙S2に上向きボルト21が嵌挿されるようにして、折板屋根30の頂部31aの上面に載置する(図4(a)参照)。屋根上取付具10が折板屋根30に載置されたときには、挟着具(大)10Aの挟着片13は折板屋根30の頂部31aに面接触している。
次に、仮止め状態にしていた緊締用ボルト16および緊締用ナット17を締め付けると、この締め付け力によって2つの挟着具10A、10Bによる2組の脚片12が近接して、挟着片13も間隙S2が小さくなるように互いに近接する。そして、上下の挟着片13、13が近接することで、挟着具(大)10Aの挟着片13の先端13bに形成された係止部14が折板屋根30の頂部31aと山座23との間に挿入され(図4(b)の破線で囲んだ山座23の拡大平面図を参照)、さらに近接させると挟着片13の先端同士が接触する状態となり(図1(c)参照)、一方、挟着具(小)10Bの挟着片13の先端に形成された係止部15の係止凹部15cが上向きボルト21の軸部21aを挟み込むとともに、係止突片15aおよび内縁片15bが上向きボルト21の軸部21aのネジ溝に食い込んだ状態となって、屋根上取付具10は折板屋根30に強固に連結固定される(図4(a)、(b)および図1参照)。
こうして折板屋根30に取り付けた屋根上取付具10の上板11の上方には、各種機器・部材類(不図示)を取り付けることができる。
以上、本実施形態で説明した通り、本発明の屋根上取付具10によれば、2つの挟着具10A、10Bによる上下で2通りの係止構造で折板屋根30から突出した上向きボルト21に固定できるようになっているため、挟着片13が外力によって上向きボルト21から外れることを確実に防止することができる。特に、下段の係止部14は山座23に対し引っ掛け係止する装着構造であるため、挟着片13が外れるおそれはほとんどなく、また、上段の係止部15を上向きボルト21の軸部21aに挟着させる装着構造となっているため、下段の係止部14による挟着を補完することができる。
また、図例のものでは、上段(挟着具(小)10B)の挟着片13が傾斜状態で固定され、係止部15のうち係止突片15aはさらに傾斜して軸部21aに対して鋭角的に食い込むので、屋根上取付具10が上向きボルト21から抜け出るおそれはほとんどない。
図5は、図1に示した屋根上取付具10の他の施工例を示す部分断面正面図である。
ここで、図1〜図4と共通する部位には、同一の符号を付して、重複する説明を省略し、以下では、相異する点についてのみ説明する。
すなわち、本施工例では、図1〜図4で示した屋根上取付具10を用いたものであって、折板屋根30の連結構造として、折板屋根30の頂部31aの上面に断面略円状に突出された丸ハゼ型のハゼ部25によって連結されたものについて示している。なお、折板屋根30の頂部31aに断面略L状に突出された角ハゼ等についても同様であるため、角ハゼ等の説明については省略する。
具体的には、本発明の屋根上取付具10をハゼ部25に取り付ける場合には、係止部14、15ではなく、2つの挟着具10A、10Bのそれぞれについて、脚片12の下端から内方に向けて突設された挟着片13の先端13bの端部を、折板屋根30のハゼ部25に形成された脚部25aに挟着させて取り付けることとなる。
したがって、この屋根上取付具10は上向きボルト21に挟着させるための上下2段の係止部15、14を有した構造であるが、ハゼ式接合により頂部31aに形成されたハゼ部25に対しても、問題なく装着することができる。また、上段の挟着片13にはリブ13cが形成されているため、ハゼ部25の脚部25aとの接触面積が増して、さらに強固に挟着させることができる。
なお、2つの挟着具10A、10Bの各挟着片13は、その左右の先端13b同士でハゼ部25の脚部25aを確実に挟み込みできるように、本図例のように頂部31aに対して平行に形成しておくことが望ましい。
10 屋根上取付具
10A 挟着具(大)
10B 挟着具(小)
11 上板
12 脚片
13 挟着片
14 下段(挟着具(大))の係止部
14a パッキン収容凹部
15 上段(挟着具(小))の係止部
15a 係止突片
15b 内縁片
15c 係止凹部
15d 切り込み溝
16 緊締用ボルト
17 緊締用ナット
21 上向きボルト
21a 軸部
22 ナット
23 山座
24 防水パッキン
25 ハゼ部
30 折板屋根(波形屋根)
30a 重合部
31 山部
31a 頂部

Claims (3)

  1. 寸法の異なる複数の略門形の挟着具を備えてなり、
    上記挟着具はそれぞれ、先端同士が対向する一対の挟着片を下部に備え、上記一対の挟着片を相互に近接させて、波形屋根の頂部より山座を介して突出した上向きボルトに挟着させる構造とされ、
    上記複数の挟着具を入れ子状態に内包することで、各挟着具の挟着片を上下方向に複数段に配するようにし、上記挟着片の近接によって、最下段の挟着片の先端を上記波形屋根の頂部と、上記山座との間に挿入させるとともに、上段の挟着片を上記上向きボルトの軸部に挟着させるようにしたことを特徴とする屋根上取付具。
  2. 請求項1において、
    上記波形屋根の頂部と、上記山座との間には防水パッキンが介装されており、
    上記最下段の挟着片の先端には、上記防水パッキンとの抵触を回避したパッキン収容凹部が形成されている屋根上取付具。
  3. 請求項1または2において、
    上記上段の挟着片の先端には、上記上向きボルトの軸部の外周面に係止可能な係止凹部が形成されている屋根上取付具。
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