JP2011162287A - 給電装置及びこれを備えたタイヤ式門型クレーン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2つの蓄電池45,46を有し、2つの蓄電池45,46の1つ(蓄電池45(又は蓄電池46))によりRTG18の負荷に電力を供給する給電装置であって、他の蓄電池46(又は蓄電池45)は蓄電池給電手段(非接触式給電システム等)へ接続して蓄電池給電手段からの供給電力を充電する充電可能状態であり、前記放電状態の蓄電池45(又は蓄電池46)の放電と前記充電可能状態の蓄電池46(又は蓄電池45)の充電とを同時に行うことを可能とし、且つ、放電状態の蓄電池45(又は蓄電池46)を充電可能状態に切り替えると同時に充電可能状態の蓄電池46(又は蓄電池45)を放電状態に切り替える蓄電池切替えを、繰り返し行なう蓄電池切替え手段(蓄電池切換スイッチ47,48、制御装置77)を有して成る構成とする。
【選択図】図3
Description
このハイブリッドRTGでは、走行用や巻上げ用の電動機などの負荷への電力を供給するために発電装置(ディーゼルエンジン及び発電機)と蓄電池(2次電池)とが装備されているが、発電機のピークカット及び巻下げ時に発生する回生エネルギの回収を主たる目的として蓄電池が採用されている。これにより、発電機の負荷変動を小さくする事ができ、結果的に発電機のサイズダウンを図ることができるため、燃費改善の効果を得ている。
また、運転待機状態には、蓄電池だけで待機エネルギを担い、発電機を停止することによって、更に燃費を改善する方式も考案されている。
つまり、この従来技術においては、充電と放電は同時に行われる必要がないため、蓄電池3は1つで構成されている。なお、図10及び図11において、4はAC/DC変換を行うコンバータ5とDC/AC変換を行うインバータ6とを組み合わせたインバータユニットである。
このために、蓄電池には、高出力でかつ圧倒的な持久力を持つものが要求されている。そして、この蓄電池の大幅な容量UPに伴って、必然的に蓄電池の充電に必要な時間も長くなることから、いかにして効率的に充電するかという点が課題となっている。
他の蓄電池は蓄電池給電手段へ接続して前記蓄電池給電手段からの供給電力を充電する充電可能状態であり、前記放電状態の蓄電池の放電と前記充電可能状態の蓄電池の充電とを同時に行うことを可能とし、
且つ、前記放電状態の蓄電池を充電可能状態に切り替えると同時に前記充電可能状態の蓄電池を放電状態に切り替える蓄電池切替えを、繰り返し行なう蓄電池切替え手段を、
有して成ることを特徴とする。
前記蓄電池切替え手段は、残留容量検出手段によって検出される前記放電状態の蓄電池の残留容量が閾値以下になったときに前記蓄電池切替えを行なう、又は、一定時間毎に前記蓄電池切替えを行なう構成であることを特徴とする。
前記蓄電池の残留容量閾値は、前記搬送機械の1作業単位を完了させるだけの給電が可能な残留容量であること特徴とする。
前記蓄電池給電手段は、非接触式給電システム、又は、接触式の地上給電設備、又は、前記搬送機械に搭載した発電設備であることを特徴とする。
第1〜第4発明の何れか1つの給電装置を備え、この給電装置における放電状態の蓄電池から前記負荷へ電力を供給する構成であることを特徴とする。
しかも、蓄電池給電手段は搬送機械の負荷が要求する稼動エネルギ(電力)の平均値に蓄電池エネルギのロスを考慮した(加えた)エネルギを充電可能状態の蓄電池に補給することができればよいため、蓄電池給電手段の大幅な小型化を図ることができる。
図1に示すように、港湾のコンテナターミナル11の岸壁には、コンテナ船12が係留される。このコンテナ船12に積載されているコンテナ13は、岸壁に設けられたガントリクレーン(Gantry Crane:以後、GCとも称する)14によって荷揚げされ、コンテナヤード15内を自走する自動搬送台車(Automated Guided Vehicle:以後、AGVとも称する)16へ積み替えられる。AGV16に積載されたコンテナ13は、コンテナヤード15の各コンテナ蔵置部17へAGV16によって搬送される。
そして、コンテナヤード15の各コンテナ蔵置部17には本実施の形態例のタイヤ式門型クレーン(RTG)18が配置されており、AGV16によって搬送されてきたコンテナ13が、このRTG18の荷役作業によってコンテナ蔵置部17の所望の位置に置かれる。
図2に示すように、RTG18は、水平に延びた2本の梁21Aと、この梁21Aの両側に設けられた4本の脚部21Bとを一体的に結合して成る門型のガントリ21を有している。梁21A上にはトロリ22が設けられる一方、各脚部21Aの下端部には台車23A,23B,23C,23Dがそれぞれ取り付けられている。台車23A,23B,23C,23Dには、タイヤ24A,24B,24C,24D及び走行用電動機25A,25B,25C,25Dが装備されている。
また、横行用電動機29によってトロリ22の駆動輪(図示省略)を回転駆動することにより、トロリ22は矢印Cの如く梁21Aのレール(図示省略)に沿って梁21Aの長手方向へ横行する。
図3及び図4に示すように、1次コイルである給電ケーブル26は、充電盤41、地上変圧器42及び地上高圧盤43を介して、電力系統(図示省略)に接続されている。一方、RTG18には二次コイルを有する非接触式の受電部44が設けられている。この受電部44は、RTG18が矢印Aの如く給電ケーブル26に沿って走行するとき、給電ケーブル26に近接するように配設されている。
この非接触式給電システムでは、電力系統から地上高圧盤43を介して供給される電力が、地上変圧器42で6600Vの高電圧から440Vの低電圧に変圧された後、充電盤41で高周波に変化されて給電ケーブル26に供給される。このため、給電ケーブル26に近接している受電部44では、給電ケーブル26(1次コイル)と受電部44(2次コイル)との間の電磁誘導作用によって交流電力が得られ、この交流電力を受電部44の整流回路で整流することにより、直流電力に変換して出力する。
また、インバータ66の交流(AC)側は、リアクトル74及び変圧器75を介して、RTG18に装備された空調装置や照明などの各種の補機76に接続されている。
蓄電池切替えスイッチ47では、制御装置77からの蓄電池切替え指令信号に基づいて、第1接点47a及び第2接点47bの開閉動作を行うことにより、非接触式給電システム(受電部44)へ接続する蓄電池を、蓄電池45から蓄電池46へ切り替える、又は、蓄電池46から蓄電池45へ切り替える。
同時に、蓄電池切替えスイッチ48では、制御装置77からの蓄電池切替え指令信号に基づいて、第1接点48a及び第2接点48bの開閉動作を行うことにより、RTG18の負荷(電動機25A〜25D,28,29及び補機76)へ接続する蓄電池を、蓄電池45から蓄電池46へ切り替える、又は、蓄電池46から蓄電池45へ切り替える。
このときには、図3中に矢印Dで示すように蓄電池45は放電状態となり、RTG18の負荷へ電力を供給する、或いは、巻上げ用電動機28などの負荷から電力の回生があったときには当該回生電力が充電される一方、図3中に矢印Eで示すように蓄電池46は充電可能状態となり、非接触式給電システムからの供給電力によって充電される。
かかる状態において、蓄電池46の残留容量は増加する一方、蓄電池45の残留容量は徐々に低下する。そして、制御装置77では、残留容量検出器78によって検出される蓄電池45の残留容量と閾値とを比較し、前記残留容量が前記閾値以下になったと判定すると、蓄電池切替えスイッチ47,48に対して蓄電池切替え指令信号を出力する。
かかる状態において、蓄電池45の残留容量は増加する一方、蓄電池46の残留容量は徐々に低下する。そして、制御装置77では、残留容量検出器79によって検出される蓄電池46の残留容量と閾値とを比較し、前記残留容量が前記閾値以下になったと判定すると、蓄電池切替えスイッチ47,48に対して蓄電池切替え指令信号を出力する。
つまり、蓄電池切換スイッチ47,48及び制御装置77は蓄電池切替え手段を構成しており、この蓄電池切替え手段では、放電状態の蓄電池45(又は蓄電池46)を充電可能状態に切り替えると同時に充電可能状態の蓄電池46(又は蓄電池45)を放電状態に切り替える蓄電池切替えを、繰り返し行なう。
なお、このような蓄電池切替えは、電力を充電(貯蔵)した蓄電池45(又は蓄電池46)を、放電によって残留容量が低下した蓄電池46(又蓄電池45)と切り替えることから、バンク切り替えとも称している。
また、必ずしも非接触式給電システムに限定するものではなく、図示は省略するが、接触式の地上給電設備(例えばパンタグラフ式のものなど)を蓄電池給電手段として用いてもよい。この場合にも、蓄電池45,46のバンク切り替え方式については非接触式給電システムを用いた場合と同様である。
図6には、蓄電池切替えスイッチ47の第1接点47aが閉じ、第2接点47bが開いて、蓄電池45が発電設備91へ接続される一方、蓄電池切替えスイッチ48の第1接点48aが開き、第2接点48bが閉じて、蓄電池46がRTG18の負荷へ接続されているときの状態を示している。このときには、図6中に矢印Nで示すように蓄電池46は放電状態となり、RTG18の負荷へ電力を供給する、或いは、巻上げ用電動機28など負荷から電力の回生があったときには当該回生電力が充電される一方、図6中に矢印Oで示すように蓄電池45は充電可能状態となり、発電設備91からの供給電力によって充電される。
しかも、蓄電池給電手段(非接触式給電システム、接触式の地上給電設備、発電設備91)はRTG18の負荷が要求する稼動エネルギ(電力)の平均値に蓄電池エネルギのロスを考慮した(加えた)エネルギを充電可能状態の蓄電池に補給することができればよいため、蓄電池給電手段(非接触式給電システム、接触式の地上給電設備、発電設備91)の大幅な小型化を図ることができる。特に、大容量化が難しい非接触式給電システムを用いて、最も将来性が高いと考えられる非接触式地上給電フル電池RTG18の実現を図ることができる。
従来技術であるハイブリッドRTGの回路構成をそのまま応用すると、図7及び図8の参考例のように1つの蓄電池81で回路が構成されることから、この蓄電池81において充電と放電を同時に行うことはできない。
即ち、図7に矢印H,Iで示すように、地上給電設備(非接触式給電システム)は、蓄電池81を充電しているときには、負荷稼動エネルギをも賄う必要がある。また、図8に矢印J,Kで示すように、蓄電池81が放電しているときは、地上給電設備(非接触式給電システム)のエネルギは行き場がないか、若しくは、負荷の稼動用エネルギとして充当されるため、地上給電設備(非接触式給電システム)としてのエネルギ供給は負荷の状況や蓄電池81の状態に依存して変動する。
このため、ピーク電力を保証する大容量の地上給電設備(非接触式給電システム)が必要となり、実用化への大きな妨げとなっている。
これに対して、本実施の形態例の給電装置32では、上記の如く、2つの蓄電池45,46を有し、2つの蓄電池45,46の1つ(蓄電池45(又は蓄電池46))によりRTG18の負荷に電力し、他の蓄電池46(又は蓄電池45)は蓄電池給電手段(非接触式給電システム、接触式の地上給電設備、発電設備91)へ接続して前記蓄電池給電手段からの供給電力を充電する充電可能状態であり、前記放電状態の蓄電池45(又は蓄電池46)の放電と前記充電可能状態の蓄電池46(又は蓄電池45)の充電とを同時に行うことを可能とし、且つ、前記放電状態の蓄電池45(又は蓄電池46)を充電可能状態に切り替えると同時に前記充電可能状態の蓄電池46(又は蓄電池45)を放電状態に切り替える蓄電池切替えを、繰り返し行なう方式としたことにより、非接触式給電システムの大幅な小型化を図ることができ、非接触式給電システムを用いた地上給電が実現可能となる。
この結果、現在、給電容量や設備費用の面から実用化が困難とされている非接触式給電システムにおいても、フル電池RTG18の実現が可能になる。この非接触式地上給電フル電池RTG18の実現が最も将来性が高いと考えられるが、勿論、これだけではなく、小型の発電設備91を搭載した究極のハイブリッドRTG18や、小容量地上給電式電動RTG18の実現も可能になる。
また、本発明の給電装置はRTGに適用して有用なものであるが、RTG以外の搬送機械(例えば所定のエリア内を移動するAGVなど)にも適用することができる。
12 コンテナ船
13 コンテナ
14 ガントリクレーン(GC)
15 コンテナヤード
16 自動搬送台車(AGV)
17 コンテナ蔵置部
18 タイヤ式門型クレーン(RTG)
21 ガントリ
21A 梁
21B 脚部
21C 支持台
22 トロリ
23A,23B,23C,23D 台車
24A,24B,24C,24D タイヤ
25A,25B,25C,25D 走行用電動機
26 給電ケーブル
27 巻上げ機
28 巻上げ用電動機
29 横行用電動機
30 ワイヤロープ
31 スプレッダ
32 給電装置
41 充電盤
42 地上変圧器
43 地上高圧盤
44 受電部
45,46 蓄電池
47 蓄電池切替えスイッチ
47a 第1接点
47b 第2接点
48 蓄電池切替えスイッチ
48a 第1接点
48b 第2接点
49,50,51,52,53,54 インバータユニット
55,56,57,58,59,60 コンバータ
61,62,63,64,65,66 インバータ
67,68,69,70,71,72,73 電磁開閉器
74 リアクトル
75 変圧器
76 補機
77 制御装置
81 蓄電池
91 給電装置
92 コンバータ
Claims (5)
- 搬送機械に設置され、複数の蓄電池を有し、前記複数の蓄電池の少なくとも1つにより前記搬送機械の負荷に電力を供給する給電装置であって、
他の蓄電池は蓄電池給電手段へ接続して前記蓄電池給電手段からの供給電力を充電する充電可能状態であり、前記放電状態の蓄電池の放電と前記充電可能状態の蓄電池の充電とを同時に行うことを可能とし、
且つ、前記放電状態の蓄電池を充電可能状態に切り替えると同時に前記充電可能状態の蓄電池を放電状態に切り替える蓄電池切替えを、繰り返し行なう蓄電池切替え手段を、
有して成ることを特徴とする給電装置。 - 請求項1に記載の給電装置において、
前記蓄電池切替え手段は、残留容量検出手段によって検出される前記放電状態の蓄電池の残留容量が閾値以下になったときに前記蓄電池切替えを行なう、又は、一定時間毎に前記蓄電池切替えを行なう構成であることを特徴とする給電装置。 - 請求項2に記載の給電装置において、
前記蓄電池の残留容量閾値は、前記搬送機械の1作業単位を完了させるだけの給電が可能な残留容量であること特徴とする給電装置。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載の給電装置において、
前記蓄電池給電手段は、非接触式給電システム、又は、接触式の地上給電設備、又は、前記搬送機械に搭載した発電設備であることを特徴とする給電装置。 - タイヤを駆動する走行用電動機と、被搬送物の巻上げ巻下げを行なう巻上げ用電動機と、トロリを横行させる横行用電動機とを、負荷として有するタイヤ式門型クレーンにおいて、
請求項1〜4の何れか1項に記載の給電装置を備え、この給電装置における放電状態の蓄電池から前記負荷へ電力を供給する構成であることを特徴とするタイヤ式門型クレーン。
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