JP2011027958A - 表示装置およびその駆動制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光素子を駆動する駆動用トランジスタのゲート寄生容量によるプログラム誤差を効果的に緩和する。
【解決手段】少なくとも駆動用トランジスタのゲート−ソース間電圧のプログラム動作期間(時刻t3〜時刻t4)において駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧Vdd1よりも発光素子の発光動作期間(時刻t4以降)において駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧Vdd2の方が高くなるように駆動用トランジスタの電源電圧を制御する。
【選択図】図4
【解決手段】少なくとも駆動用トランジスタのゲート−ソース間電圧のプログラム動作期間(時刻t3〜時刻t4)において駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧Vdd1よりも発光素子の発光動作期間(時刻t4以降)において駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧Vdd2の方が高くなるように駆動用トランジスタの電源電圧を制御する。
【選択図】図4
Description
本発明は、アクティブマトリクス方式で駆動される発光素子を備えた表示装置およびその表示装置の駆動制御方法に関するものである。
従来、有機EL発光素子などの発光素子を用いた表示装置が提案されており、テレビや携帯電話のディスプレイなど種々の分野での利用が提案されている。
一般に、有機EL発光素子は電流駆動型発光素子であるため、液晶ディスプレイとは異なり、その駆動回路として画素回路を選択する選択用トランジスタと表示画像に応じた電荷を保持する容量素子と有機EL発光素子を駆動する駆動用トランジスタが最低限必要である(たとえば、特許文献1および特許文献2参照)。
そして、従来、アクティブマトリクス方式の有機EL表示装置の画素回路には、低温ポリシリコンまたはアモルファスシリコンからなる薄膜トランジスタが用いられていた。
しかしながら、低温ポリシリコンの薄膜トランジスタは高移動度と閾値電圧安定性を得ることができるが、移動度の均一性に問題がある。また、アモルファスシリコンの薄膜トランジスタは移動度均一性を得ることができるが、移動度の低さと閾値電圧の経時変動の問題がある。また、近年、研究が盛んな無機酸化膜薄膜トランジスタにおいても閾値電圧の経時変動の問題がある。
上記のような移動度の不均一性および閾値電圧の不安定性は表示画像のムラとなって現れる。そこで、たとえば特許文献3に記載の有機EL表示装置においては、有機EL発光素子の寄生容量を駆動用トランジスタで自己充電し、駆動用トランジスタの閾値電圧Vthの変動を補正する方法が提案されている。特許文献3に記載の方法においては、駆動用トランジスタのゲート端子に固定電圧を印加し、駆動用トランジスタの駆動電流Idで有機EL発光素子の寄生容量を充電することで駆動用トランジスタのソース電位をVg(ゲート電圧)−Vth(閾値電圧)に固定した後、ゲート端子への印加電圧を駆動電圧Vodだけステップアップすることで閾値電圧を補正した電圧プログラムが行われる。
ここで、図11に特許文献3に記載の画素回路の構成を示す。特許文献3に記載の方法においては、駆動用トランジスタT1のゲート−ソース間電圧Vgsをプログラムした後、ゲート端子Gに接続されたスイッチ素子SWがOFFされ、有機EL発光素子D1が発光状態へ遷移するが、このとき駆動用トランジスタT1のソース電位は有機EL発光素子D1の発光動作時電圧Vfに応じて上昇する。そして、駆動用トランジスタT1のゲート端子Gは開放端であり、ゲート電位もソース電位の上昇に同期して上昇することでVgsが一定に保持されることが理想である。
しかしながら、実際は、駆動用トランジスタT1のドレイン端子Dに供給される電源電圧は固定であるため、駆動用トランジスタT1においてはドレイン−ソース間電圧Vdgが低下することになる。
そして、図12に示すように、駆動用トランジスタT1のゲート端子にはドレイン−ゲート間の寄生容量Cdgとゲート−ソース間の寄生容量Cgsが存在し、これらが保持容量Csよりも十分に小さく無視できる程度の場合は問題ないが、実際には、これらの寄生容量の影響でVgsの低下が発生する。
具体的には、ドレイン−ゲート間寄生容量Cdgとゲート−ソース間寄生容量Cgsとの比によりVgsの低下分は決定し、下式によって算出される。
ΔVgs=(Cgd×ΔVdg)/(Cs+Cgs)
そして、このVgsの低下がプログラム誤差となり、表示画像に影響を及ぼす問題がある。
そして、このVgsの低下がプログラム誤差となり、表示画像に影響を及ぼす問題がある。
ΔVgsは容量素子CsとCdgとの比で決まるため、Cdgが大きくなればCsも大きくする必要があるが、Csは開口率により制限され十分に大きな値を設定することは困難である。また、後で詳述するが、特許文献3に記載の方法のように有機EL発光素子の寄生容量を充電することによって駆動用トランジスタの閾値電圧を検出する方法においては、有機EL発光素子の寄生容量Cd≫Csである必要があり、この条件からもCsを任意の大きな値に設定することは困難である。
特に、発光部面積が小さく、発光素子の寄生容量も小さい高精細パネルや、フィルム基材の熱伸縮によりTFTを微細化することが困難であるフレキシブルパネルや、発光動作時電圧Vfが大きいMPE(Multi-Photon Emission)素子を使用したパネルなどにおいては、この駆動用トランジスタのゲート寄生容量によって発生するプログラム誤差が高画質表示を実現する上で重要な問題となる。
本発明は、上記の事情に鑑み、ゲート寄生容量によるプログラム誤差を効果的に緩和可能な表示装置およびその表示装置の駆動制御方法を提供することを目的とする。
本発明の表示装置の駆動制御方法は、発光素子、発光素子のアノード端子にソース端子が接続され、発光素子に駆動電流を流すN型の駆動用トランジスタ、駆動用トランジスタのゲート端子とソース端子との間に接続された容量素子、駆動用トランジスタのゲート端子と駆動用トランジスタのゲート端子に駆動電圧を供給する信号線との間に接続された選択用トランジスタ、および駆動用トランジスタのソース端子と駆動用トランジスタのソース端子にリセット電圧を供給するリセット電圧線との間に接続されたソース用トランジスタを有する画素回路が多数配列されたアクティブマトリクス基板を備えた表示装置あって、発光素子の寄生容量を駆動用トランジスタの駆動電流によって充電することによって駆動用トランジスタの閾値電圧検出動作を行う表示装置の駆動制御方法において、少なくとも駆動用トランジスタの閾値電圧検出動作期間および駆動用トランジスタのゲート−ソース間電圧のプログラム動作期間を含む表示データ更新期間において駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧よりも発光素子の発光動作期間において駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧の方が高くなるように駆動用トランジスタの電源電圧を制御することを特徴とする。
本発明の表示装置は、発光素子、発光素子のアノード端子にソース端子が接続され、発光素子に駆動電流を流すN型の駆動用トランジスタ、駆動用トランジスタのゲート端子とソース端子との間に接続された容量素子、駆動用トランジスタのゲート端子と駆動用トランジスタのゲート端子に駆動電圧を供給する信号線との間に接続された選択用トランジスタ、および駆動用トランジスタのソース端子と駆動用トランジスタのソース端子にリセット電圧を供給するリセット電圧線との間に接続されたソース用トランジスタを有する画素回路が多数配列されたアクティブマトリクス基板と、発光素子の寄生容量を駆動用トランジスタの駆動電流によって充電することによって駆動用トランジスタの閾値電圧検出動作を行うようアクティブマトリクス基板を制御する制御部とを備えた表示装置において、少なくとも駆動用トランジスタの閾値電圧検出動作期間および駆動用トランジスタのゲート−ソース間電圧のプログラム動作期間を含む表示データ更新期間において駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧よりも発光素子の発光動作期間において駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧の方が高くなるように駆動用トランジスタの電源電圧を制御する電源制御部を備えたことを特徴とする。
また、上記本発明の表示装置においては、電源制御部を、表示データ更新期間における駆動用トランジスタの電源電圧Vdd1と発光動作期間における駆動用トランジスタの電源電圧Vdd2との差ΔVddを、下式(1)を満たす値に設定するものとすることができる。
ΔVdd=Vf−VB+Vth ・・・ (1)
ただし、Vfは予め取得された発光素子の発光動作時電圧値、VBは表示データ更新期間において駆動用トランジスタのゲート端子に供給される電圧値、Vthは予め取得された駆動用トランジスタの閾値電圧
また、表示データ更新期間において前記駆動用トランジスタのゲート端子に供給される電圧値VBを発光素子により発光させる輝度に対応する画像データに応じて設定するゲート駆動回路部をさらに設けることができる。
ΔVdd=Vf−VB+Vth ・・・ (1)
ただし、Vfは予め取得された発光素子の発光動作時電圧値、VBは表示データ更新期間において駆動用トランジスタのゲート端子に供給される電圧値、Vthは予め取得された駆動用トランジスタの閾値電圧
また、表示データ更新期間において前記駆動用トランジスタのゲート端子に供給される電圧値VBを発光素子により発光させる輝度に対応する画像データに応じて設定するゲート駆動回路部をさらに設けることができる。
また、ゲート駆動回路部を、VBの値を、下式(2)を満たす値に設定するものとすることができる。
VB=Vf予想値+Vth−ΔVdd ・・・ (2)
ただし、Vf予想値は画像データに基づいて算出された発光素子の発光動作時電圧の予想値、ΔVddは、予め設定された、表示データ更新期間における駆動用トランジスタの電源電圧と発光動作期間における駆動用トランジスタの電源電圧との差
また、ゲート駆動回路部を、発光素子の特性の経時変動に基づいてVf予想値を設定するものとすることができる。
VB=Vf予想値+Vth−ΔVdd ・・・ (2)
ただし、Vf予想値は画像データに基づいて算出された発光素子の発光動作時電圧の予想値、ΔVddは、予め設定された、表示データ更新期間における駆動用トランジスタの電源電圧と発光動作期間における駆動用トランジスタの電源電圧との差
また、ゲート駆動回路部を、発光素子の特性の経時変動に基づいてVf予想値を設定するものとすることができる。
本発明の表示装置およびその駆動制御方法によれば、表示データ更新期間において駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧よりも発光素子の発光動作期間において駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧の方が高くなるように駆動用トランジスタの電源電圧を制御するようにしたので、表示データ更新期間における駆動用トランジスタのドレイン−ソース間電圧Vdgと発光動作期間における駆動用トランジスタのドレイン−ソース間電圧Vdgとの差を減少させることができ、これによりゲート寄生容量に起因する駆動用トランジスタのプログラム誤差を減少させることができる。
したがって、ゲート寄生容量を小さくすることが困難な高精細パネルや、フレキシブルパネルや、MPE(Multi-Photon Emission)素子を使用したパネルなどにおいても、特に輝度ムラが視認され易い中間階調領域において、駆動用トランジスタのゲート寄生容量によって発生するプログラム誤差を減少させることができ、輝度均一性の高い高画質表示を実現することができる。
また、本発明の表示装置およびその駆動制御方法において、表示データ更新期間において駆動用トランジスタのゲート端子に供給される電圧VBを、発光素子により発光させる輝度に対応する画像データに応じて変化させるようにした場合には、中間階調領域に限らず高輝度領域や低輝度領域なども含めた全階調領域において、駆動用トランジスタのゲート寄生容量によって発生するプログラム誤差を減少させることができ、輝度均一性の高い高画質表示を実現することができる。
また、発光素子の特性の経時変動に基づいてVf予想値を設定し、そのVf予想値に基づいて電源電圧の差を変化させるようにした場合には、発光素子の経時劣化も考慮した駆動制御を行うことができ、長期間にわたって高画質表示を維持することができる。
以下、図面を参照して本発明の表示装置の第1の実施形態を適用した有機EL表示装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態を適用した有機EL表示装置の概略構成図である。
本発明の第1の実施形態の有機EL表示装置は、図1に示すように、有機EL発光素子を有する画素回路11が2次元状に多数配列されたアクティブマトリクス基板10と、各画素回路11にゲートスキャン信号、ソーススキャン信号および電源電圧を出力する走査駆動回路12と、画像データに応じた表示データに基づいて各画素回路11の駆動用トランジスタにプログラム電圧を出力するゲート駆動回路13と、画像データに応じた表示データと同期信号に基づくタイミング信号をゲート駆動回路13に出力するとともに、走査駆動回路12に同期信号に基づくタイミング信号を出力する制御部19とを備えている。
そして、アクティブマトリクス基板10は、ゲート駆動回路13から出力されたプログラム電圧を各画素回路列に供給する多数のデータ線14と、走査駆動回路12から出力されたゲートスキャン信号を各画素回路行に供給する多数のゲート走査線15と、走査駆動回路12から出力されたソーススキャン信号を各画素回路行に供給する多数のソース走査線16と、走査駆動回路12から出力された電源電圧を各画素回路行に供給する電源電圧線17と、各画素回路列にリセット電圧を供給する多数のリセット電圧線18とを備えている。なお、本実施形態においてはリセット電圧線18の一端は、図1に示すように接地されており、リセット電圧として接地電圧(0V)がリセット電圧線18に供給されるものとする。
そして、データ線14およびリセット電圧線18と、ゲート走査線15、ソース走査線16および電源電圧線17とは直交して格子状に設けられている。そして、これらの交差点近傍に画素回路11が設けられている。
各画素回路11は、図2に示すように、有機EL発光素子11aと、有機EL発光素子11aのアノード端子にソース端子Sが接続され、有機EL発光素子11aに駆動電流を流す駆動用トランジスタ11bと、駆動用トランジスタ11bのゲート端子Gとソース端子Sとの間に接続された容量素子11cと、容量素子11cの一端および駆動用トランジスタ11bのゲート端子Gとデータ線14との間に接続されたゲート選択用トランジスタ11dと、容量素子11cの他端および駆動用トランジスタ11bのソース端子Sとリセット電圧線18との間に接続されたソース用トランジスタ11eとを備えている。
有機EL発光素子11aは、駆動用トランジスタ11bにより流された駆動電流により発光する発光部50と、発光部50の寄生容量51とを有している。そして、有機EL発光素子11aのカソード端子は共通電位(図2では接地電位)に接続されている。また、駆動用トランジスタ11bのドレイン端子は電源電圧線17に接続されている。
駆動用トランジスタ11b、ゲート選択用トランジスタ11dおよびソース用トランジスタ11eは、N型の薄膜トランジスタから構成されている。そして、駆動用トランジスタ11bの薄膜トランジスタの種類としては、アモルファスシリコンの薄膜トランジスタや無機酸化膜の薄膜トランジスタを用いることができる。無機酸化膜薄膜トランジスタとしては、たとえば、IGZO(InGaZnO)を材料とする無機酸化膜からなる薄膜トランジスタを利用することができるが、IGZOに限らず、その他IZO(InZnO)なども用いることができる。
走査駆動回路12は、制御部19から出力されたタイミング信号に基づいて、画素回路11のゲート選択用トランジスタ11dをON/OFFするためのゲートスキャン信号ScanGを各ゲート走査線15に順次出力するとともに、ソース用トランジスタ11eをON/OFFするためのソーススキャン信号ScanSを各ソース走査線16に順次出力するものである。また、画素回路11の駆動用トランジスタ11bのドレイン端子Dに2種類の電源電圧を供給するものである。電源電圧の大きさについては後で詳述する。
ゲート駆動回路13は、入力された表示データに基づいて、各画素回路11に入力されるプログラム電圧を生成し、そのプログラム電圧を各データ線14に出力するものである。
図3に、各データ線14に対してそれぞれ設けられるゲート駆動回路13の一部を示す。ゲート駆動回路13は、制御部19から出力された表示データに対しガンマ変換を施し、後述する駆動電圧Vodに応じたVodデータに変換するルックアップテーブル13aと、後述する閾値電圧検出動作時に駆動用トランジスタ11bのゲート端子Gに供給される電圧に応じたVBデータを出力するVBデータ出力部13bと、ルックアップテーブル13aから出力されたVodデータとVBデータ出力部13bから出力されたVBデータとを加算する加算器13cと、加算器13cから出力された加算データに対してDA変換を施すDA変換器13dと、VBデータ出力部13bから出力されたVBデータに対してDA変換を施すDA変換器13eと、制御部19から出力されたタイミング信号に基づいて、DA変換器13dから出力されたプログラム電圧VprgとDA変換器13eから出力された電圧VBとを切り替えて出力するスイッチ13fと、バッファアンプ13gとを備えている。
次に、第1の実施形態の有機EL表示装置の動作について、図4に示すタイミングチャートおよび図5から図8を参照しながら説明する。なお、図4には、走査駆動回路12から出力されるゲートスキャン信号ScanGの電圧波形と、走査駆動回路12から出力されるソーススキャン信号ScanSおよび電源電圧Vddnの電圧波形と、駆動用トランジスタ11bのゲート電圧Vg、ソース電圧Vsおよびゲート−ソース間電圧Vgsの電圧波形とが示されている。
本実施形態の有機EL表示装置においては、アクティブマトリクス基板10の各ゲート走査線15に接続された画素回路行が順次選択され、1行単位でその選択期間内に所定の動作が行なわれる。ここでは、その選択された所定の画素回路行において選択期間内に行なわれる動作について説明する。
まず、画素回路行についてリセット動作が行われる(図4の時刻t1〜時刻t2、図5参照)。
具体的には、まず、図4に示すように、走査駆動回路12から電源電圧線17に対して表示データ更新時電源電圧Vdd1が出力され、電源電圧線17の電圧が発光動作時電源電圧Vdd2から表示データ更新時電源電圧Vdd1に降下させられる。なお、本実施形態においては、後述する閾値電圧検出動作期間およびプログラム動作期間を表示データ更新期間といい、この表示データ更新期間に電源電圧線17に出力される電源電圧を表示データ更新時電源電圧Vdd1という。また、後述する発光動作期間に電源電圧線17に出力される電源電圧を発光動作時電源電圧Vdd2という。
また、このとき走査駆動回路12からゲート走査線15にゲート選択用トランジスタ11dをオンするためのゲートスキャン信号ScanGが出力されるとともに、走査駆動回路12からソース走査線16にソース用トランジスタ11eをオンするためのソーススキャン信号ScanSが出力される。そして、図5に示すように、ゲートスキャン信号ScanGに応じてゲート選択用トランジスタ11dがオンされ、駆動用トランジスタ11bのゲート端子Gがデータ線14に接続される。また、ソーススキャン信号ScanSに応じてソース用トランジスタ11eがオンされ、駆動用トランジスタ11bのソース端子Sおよび容量素子11cの一端(駆動用トランジスタ11bのゲート端子とは反対側)と、リセット電圧線18とが接続される。
そして、このときゲート駆動回路13から各データ線14に所定電圧VBが出力され、各画素回路11の駆動用トランジスタ11bのゲート端子Gに供給され、また、各リセット電圧線18にはリセット電圧VAが設定され、各画素回路11の駆動用トランジスタ11bのソース端子Sに供給される。なお、本実施形態においては、上述したようにリセット電圧は接地電圧(0V)に設定している。
上記のような動作によって、駆動用トランジスタ11bのゲート電圧Vg=VB、ソース電圧Vs=VA=0となり、駆動用トランジスタ11bのゲート−ソース間電圧Vgs=VB−VAに設定され、容量素子11cおよび寄生容量51がリセットされる。
ここで、所定電圧VBは、駆動用トランジスタ11bの閾値電圧の最大値をVthmaxとすると、VB>VA+Vthmaxが条件であり、駆動用トランジスタ11bからリセット電圧線18には何らかの駆動電流Idが流れる状態である。
また、リセット電圧VAは、有機EL発光素子11aの発光閾値電圧をVf0、駆動用トランジスタ11bの閾値電圧偏差+変動の最大値をΔVthとすると、VA<Vf0−ΔVthが条件となり、たとえば、本実施形態のようにVA=0Vに設定されるが、ΔVthが小さい場合には、より高い電圧を設定した方が有機EL発光素子11aの発光遷移時間を短縮でき、逆にΔVthが大きい場合には、より低い電圧(負電圧を含む)を設定する必要がある。
そして、次に、閾値電圧検出動作が行われる(図4の時刻t2〜時刻t3、図6参照)。
具体的には、図4に示すように、走査駆動回路12からソース走査線16にソース用トランジスタ11eをオフするためのソーススキャン信号ScanSが出力される。そして、図6に示すように、ソーススキャン信号ScanSに応じてソース用トランジスタ11eがオフされる。
これにより、図6に示すように、駆動用トランジスタ11bのソース端子Sとリセット電圧線18とが遮断される。そして、このとき駆動用トランジスタ11bのゲート−ソース間電圧Vgsは、
Vgs=Vg−Vs=VB−VA>Vth
となっているため、駆動用トランジスタ11bからリセット電圧線18へ流れていた駆動電流Idは、有機EL発光素子11aの寄生容量51に流れ、寄生容量51が充電され、駆動用トランジスタ11bのソース端子Sのソース電圧Vsが上昇する。
Vgs=Vg−Vs=VB−VA>Vth
となっているため、駆動用トランジスタ11bからリセット電圧線18へ流れていた駆動電流Idは、有機EL発光素子11aの寄生容量51に流れ、寄生容量51が充電され、駆動用トランジスタ11bのソース端子Sのソース電圧Vsが上昇する。
駆動用トランジスタ11bのゲート端子Gに供給されるVBは固定電圧であるため、ソース電圧Vsの上昇によりVgsは低下し、Vgs=Vthになった時点で駆動電流Id=0となり、ソース電圧Vsの上昇は停止する。なお、このときの容量素子11cの両端電圧Vcs=Vgs=Vthとなっている。
ここで、このとき駆動用トランジスタ11bのゲート電圧Vg=VB、ソース電圧Vs=VB−Vthであり、ソース電圧Vsは有機EL発光素子11aの発光閾値電圧以下とする必要があるため、
VB<Vf0+Vthmin
が条件となる。なお、Vf0は有機EL発光素子11aの発光閾値電圧、Vthminは駆動用トランジスタ11bの最小閾値電圧である。
VB<Vf0+Vthmin
が条件となる。なお、Vf0は有機EL発光素子11aの発光閾値電圧、Vthminは駆動用トランジスタ11bの最小閾値電圧である。
そして、次にプログラム動作が行われる(図4における時刻t3〜時刻t4、図7参照)。上記閾値電圧検出動作によって駆動用トランジスタ11bのソース電圧が十分に安定した時点でゲート駆動回路13は、スイッチ13fを切り替えて各データ線14に出力する電圧を所定電圧VBからプログラム電圧Vprg=VB+Vodにステップアップさせる。
ここで、Vodは有機EL発光素子11aに所望の輝度に応じた駆動電流を流すための駆動用トランジスタ11bの駆動電圧であり、Vod=Vgs−Vthである。そして、駆動用トランジスタ11bのソース電圧Vsは容量素子11cの容量値Csと寄生容量51の容量値Cdの分圧となるので、
Vs=VB−Vth+Vod×Cs/(Cd+Cs)
となるが、Cd≫Csである場合には、
Vs≒VB−Vth
Vgs≒VB+Vod−(VB−Vth)=Vth+Vod
となり、ほぼ容量素子11cで検出したVthにVodを加算した値となる。
Vs=VB−Vth+Vod×Cs/(Cd+Cs)
となるが、Cd≫Csである場合には、
Vs≒VB−Vth
Vgs≒VB+Vod−(VB−Vth)=Vth+Vod
となり、ほぼ容量素子11cで検出したVthにVodを加算した値となる。
なお、このとき駆動用トランジスタ11bのドレイン−ゲート間電圧Vdgは、図4に示すようにVdg=Vdd1−(VB+Vod)となる。
そして、次に発光動作が行われる(図4における時刻t4以降、図8参照)。
具体的には、図4に示すように、走査駆動回路12からゲート走査線15にゲート選択用トランジスタ11dをオフするためのゲートスキャン信号ScanGが出力され、図8に示すように、ゲートスキャン信号に応じてゲート選択用トランジスタ11dがオフされる。これにより、駆動用トランジスタ11bのゲート端子Gとデータ線14との接続が遮断される。
また、このとき走査駆動回路12から電源電圧線17に対して発光動作時電源電圧Vdd2が出力され、電源電圧線17の電圧が表示データ更新時電源電圧Vdd1から発光動作時電源電圧Vdd2に上昇させられる。
そして、図8に示すように、駆動用トランジスタ11bには、上述したプログラム動作における容量素子11cの両端電圧が保持されたままその駆動電圧に応じた駆動電流Idが流れ、この駆動電流Idによって寄生容量51が充電されてソース電圧Vsが上昇し、やがてソース電圧Vsが有機EL発光素子11aの発光閾値電圧Vf0を超えて発光部50が発光する。なお、Vodの印加完了後、駆動用トランジスタ11bのソース電圧Vsが上昇する前にゲート選択用トランジスタ11dをオフする必要がある。
このとき駆動用トランジスタ11bのドレイン−ゲート間電圧Vdgは、図4に示すようにVdg=Vdd2−(Vf+Vth+Vod)となる。なお、Vfは、表示データに応じた有機EL発光素子11aの発光動作時電圧である。
ここで、駆動用トランジスタ11bの寄生容量によるプログラム誤差を抑制するための電源電圧Vdd1と電源電圧Vdd2との関係について以下に説明する。
上述したように駆動用トランジスタ11bの寄生容量によるプログラム誤差ΔVgsは、
ΔVgs=(Cdg×ΔVdg)/(Cs+Cgs)
であり、ΔVdgをゼロに近づけることによってプログラム誤差を低減することができる。
ΔVgs=(Cdg×ΔVdg)/(Cs+Cgs)
であり、ΔVdgをゼロに近づけることによってプログラム誤差を低減することができる。
したがって、表示データ更新期間の電源電圧Vddの低下分は、プログラム動作時と発光動作時とにおいて駆動用トランジスタ11bのドレイン−ゲート間電圧Vdgがほぼ同じ電圧となるように設定される。
具体的には、プログラム動作時の駆動用トランジスタ11bのゲート電圧をVg1、発光動作時の駆動用トランジスタ11bのゲート電圧をVg2とすると、
ΔVdg=(Vdd1−Vg1)−(Vdd2−Vg2)=0
となるようなVdd1とVdd2とを設定すればよい。そして、
Vg1=VB+Vod
Vg2=Vf+Vth+Vod
であるため、必要な電源電圧Vddの低下分ΔVddは、
ΔVdd=Vdd2−Vdd1=Vf−VB+Vth
となる。
ΔVdg=(Vdd1−Vg1)−(Vdd2−Vg2)=0
となるようなVdd1とVdd2とを設定すればよい。そして、
Vg1=VB+Vod
Vg2=Vf+Vth+Vod
であるため、必要な電源電圧Vddの低下分ΔVddは、
ΔVdd=Vdd2−Vdd1=Vf−VB+Vth
となる。
なお、第1の実施形態においては、上式のVfとして、予め設定された有機EL発光素子11aの発光動作時電圧の基準値を使用し、VBとして、駆動用トランジスタ11bのゲート端子に供給される固定電圧値を使用するものとする。
ここで、実際の表示動作においては、Vfは表示データに応じた有機EL発光素子11aの駆動電流によって増減するため、ΔVddは特定階調の表示データに対してのみゼロになることになる。
そこで、ΔVddを設定する際に用いるVfとして最頻度Vfを使用することによって誤差を最小にすることができる。なお、最頻度Vfとしては、最大輝度時のVfと発光開始時のVfとの平均値や、あるいは最も輝度ムラが目立つといわれている30%白表示時のVfなどを設定することができる。
ここで、比較のため、従来の電源電圧Vddを変化させない場合のプログラム動作時のVdgと発光動作時のVdgとの差ΔVdgを下表1に示す。なお、Vdd=12、VB=3、Vth=1.4Vと仮定してΔVdgを計算している。
これに対し、上記表1と同じ条件で電源電圧Vddを変化させた場合のΔVdgを下表2に示す。表2に示すように、電源電圧Vddを変化させることによってΔVdgが小さくなっているのがわかる。
なお、電源電圧Vddを変化させるタイミングは、上記第1の実施形態のタイミングに限らず、所定の選択行において、閾値電圧検出動作前までにVdd1に降下させ、プログラム電圧設定後から安定発光動作までに間にVdd2に戻すようにすればよい。
次に、本発明の表示装置の第2の実施形態を適用した有機EL表示装置について説明する。
上記第1の実施形態の有機EL表示装置においては、所定の1点のVf(たとえば、最頻度Vf)を基準としてΔVdg=0となるような動作を実現しているため、低輝度領域や高輝度領域においてはプログラム誤差が残ってしまう(上表2のVf=5V,3VのときのΔVdgを参照)。
そこで、第2の実施形態の有機EL表示装置は、この中間輝度領域外でのプログラム誤差を低減させるため、プログラム動作時にさらに表示データに連動して所定電圧VBを変化させるようにしたものである。
具体的には、第2の実施形態の有機EL表示装置は、第1の実施形態の有機EL表示装置とはゲート駆動回路20の構成が異なるものであり、その他の構成については第1の実施形態の有機EL表示装置と同様である。
第2の実施形態の有機EL表示装置のゲート駆動回路20は、図9に示すように、制御部19から出力された表示データに対しガンマ変換を施し、後述する駆動電圧Vodに応じたVodデータに変換するルックアップテーブル20aと、表示データに応じたVf予想値と駆動用トランジスタ11bの閾値電圧の設計値とΔVdd設定値とに基づいて所定電圧VBに対応するVBデータを算出するルックアップテーブル20bと、ルックアップテーブル20aから出力されたVodデータとルックアップテーブル20bから出力されたVBデータとを加算する加算器20cと、加算器20cから出力された加算データに対してDA変換を施すDA変換器20dと、ルックアップテーブル20bから出力されたVBデータに対してDA変換を施すDA変換器20eと、制御部19から出力されたタイミング信号に基づいて、DA変換器20dから出力されたプログラム電圧VprgとDA変換器20eから出力された電圧VBとを切り替えて出力するスイッチ20fと、バッファアンプ20gとを備えている。
次に、第2の実施形態の有機EL表示装置の動作について、図10に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図10には、走査駆動回路12から出力されるゲートスキャン信号ScanGの電圧波形と、走査駆動回路12から出力されるソーススキャン信号ScanSおよび電源電圧Vddnの電圧波形と、駆動用トランジスタ11bのゲート電圧Vg、ソース電圧Vsおよびゲート−ソース間電圧Vgsの電圧波形とが示されている。また、電源電圧Vddnの電圧波形と、駆動用トランジスタ11bのゲート電圧Vg、ソース電圧Vsおよびゲート−ソース間電圧Vgsの電圧波形とについては、互いに異なる表示データに応じた所定電圧VBが設定された第1〜第3の画素回路11の駆動用トランジスタ11bの電圧波形が示されている。また、画素回路のゲート選択用トランジスタ11dとソース用トランジスタ11eの動作については、図5から図8に示した第1の実施形態の有機EL表示装置の動作と同様である。
本実施形態の有機EL表示装置においても、第1の実施形態の有機EL表示装置と同様に、アクティブマトリクス基板10の各ゲート走査線15に接続された画素回路行が順次選択され、1行単位でその選択期間内に所定の動作が行なわれる。ここでは、その選択された所定の画素回路行において選択期間内に行なわれる動作について説明する。
まず、画素回路行についてリセット動作が行われる(図10の時刻t1〜時刻t2、図5参照)。
具体的には、まず、図10に示すように、走査駆動回路12から電源電圧線17に対して表示データ更新時電源電圧Vdd1が出力され、電源電圧線17の電圧が発光動作時電源電圧Vdd2から表示データ更新時電源電圧Vdd1に降下させられる。
また、このとき走査駆動回路12からゲート走査線15にゲート選択用トランジスタ11dをオンするためのゲートスキャン信号ScanGが出力されるとともに、走査駆動回路12からソース走査線16にソース用トランジスタ11eをオンするためのソーススキャン信号ScanSが出力される。そして、図5に示すように、ゲートスキャン信号ScanGに応じてゲート選択用トランジスタ11dがオンされ、駆動用トランジスタ11bのゲート端子Gがデータ線14に接続される。また、ソーススキャン信号ScanSに応じてソース用トランジスタ11eがオンされ、駆動用トランジスタ11bのソース端子Sおよび容量素子11cの一端(駆動用トランジスタ11bのゲート端子とは反対側)と、リセット電圧線18とが接続される。
そして、このときゲート駆動回路13から各データ線14に、表示データに応じた所定電圧VBが出力され、各画素回路11の駆動用トランジスタ11bのゲート端子Gに供給され、また、各リセット電圧線18にはリセット電圧VAが設定され、各画素回路11の駆動用トランジスタ11bのソース端子Sに供給される。なお、本実施形態においては、上述したようにリセット電圧は接地電圧(0V)に設定している。なお、表示データに応じた所定電圧VBの演算方法については後で詳述する。
上記のような動作によって、駆動用トランジスタ11bのゲート電圧Vg=VB、ソース電圧Vs=VA=0となり、駆動用トランジスタ11bのゲート−ソース間電圧Vgs=VB−VAに設定され、容量素子11cおよび寄生容量51がリセットされる。
所定電圧VBとリセット電圧VAの条件については、第1の実施形態の有機EL表示装置と同様である。
そして、次に、閾値電圧検出動作が行われる(図10の時刻t2〜時刻t3、図6参照)。
具体的には、図10に示すように、走査駆動回路12からソース走査線16にソース用トランジスタ11eをオフするためのソーススキャン信号ScanSが出力される。そして、図6に示すように、ソーススキャン信号ScanSに応じてソース用トランジスタ11eがオフされる。
これにより、図6に示すように、駆動用トランジスタ11bのソース端子Sとリセット電圧線18とが遮断される。そして、このとき駆動用トランジスタ11bのゲート−ソース間電圧Vgsは、
Vgs=Vg−Vs=VB−VA>Vth
となっているため、駆動用トランジスタ11bからリセット電圧線18へ流れていた駆動電流Idは、有機EL発光素子11aの寄生容量51に流れ、寄生容量51が充電され、駆動用トランジスタ11bのソース端子Sのソース電圧Vsが上昇する。
Vgs=Vg−Vs=VB−VA>Vth
となっているため、駆動用トランジスタ11bからリセット電圧線18へ流れていた駆動電流Idは、有機EL発光素子11aの寄生容量51に流れ、寄生容量51が充電され、駆動用トランジスタ11bのソース端子Sのソース電圧Vsが上昇する。
駆動用トランジスタ11bのゲート端子Gに供給されるVBは固定電圧であるため、ソース電圧Vsの上昇によりVgsは低下し、Vgs=Vthになった時点で駆動電流Id=0となり、ソース電圧Vsの上昇は停止する。
そして、次にプログラム動作が行われる(図10における時刻t3〜時刻t4、図7参照)。上記閾値電圧検出動作によって駆動用トランジスタ11bのソース電圧が十分に安定した時点でゲート駆動回路13は、スイッチ13fを切り替えて各データ線14に出力する電圧を所定電圧VBからプログラム電圧Vprg=VB+Vodにステップアップさせる。
ここで、Vodは有機EL発光素子11aに所望の輝度に応じた駆動電流を流すための駆動用トランジスタ11bの駆動電圧であり、Vod=Vgs−Vthである。そして、駆動用トランジスタ11bのソース電圧Vsは容量素子11cの容量値Csと寄生容量51の容量値Cdの分圧となるので、
Vs=VB−Vth+Vod×Cs/(Cd+Cs)
となるが、Cd≫Csである場合には、
Vs≒VB−Vth
Vgs≒VB+Vod−(VB−Vth)=Vth+Vod
となり、ほぼ容量素子11cで検出したVthにVodを加算した値となる。
Vs=VB−Vth+Vod×Cs/(Cd+Cs)
となるが、Cd≫Csである場合には、
Vs≒VB−Vth
Vgs≒VB+Vod−(VB−Vth)=Vth+Vod
となり、ほぼ容量素子11cで検出したVthにVodを加算した値となる。
なお、このとき駆動用トランジスタ11bのドレイン−ゲート間電圧Vdgは、図10に示すようにVdg=Vdd1−(VB+Vod)となる。
そして、次に発光動作が行われる(図10における時刻t4以降、図8参照)。
具体的には、図10に示すように、走査駆動回路12からゲート走査線15にゲート選択用トランジスタ11dをオフするためのゲートスキャン信号ScanGが出力され、図8に示すように、ゲートスキャン信号に応じてゲート選択用トランジスタ11dがオフされる。これにより、駆動用トランジスタ11bのゲート端子Gとデータ線14との接続が遮断される。
また、このとき走査駆動回路12から電源電圧線17に対して発光動作時電源電圧Vdd2が出力され、電源電圧線17の電圧が表示データ更新時電源電圧Vdd1から発光動作時電源電圧Vdd2に上昇させられる。
そして、図8に示すように、駆動用トランジスタ11bには、上述したプログラム動作における容量素子11cの両端電圧が保持されたままその駆動電圧に応じた駆動電流Idが流れ、この駆動電流Idによって寄生容量51が充電されてソース電圧Vsが上昇し、やがてソース電圧Vsが有機EL発光素子11aの発光閾値電圧Vf0を超えて発光部50が発光する。
ここで、上述した表示データに応じた所定電圧VBの演算方法について以下に説明する。
第1の実施形態の有機EL表示装置で説明したように、駆動用トランジスタ11bの電源電圧Vddの低下分ΔVddは、
ΔVdd=Vdd2−Vdd1=Vf−VB+Vth
となる。この式より、
VB=Vf+Vth−ΔVdd
となる。
ΔVdd=Vdd2−Vdd1=Vf−VB+Vth
となる。この式より、
VB=Vf+Vth−ΔVdd
となる。
したがって、この式におけるVfに表示データに応じたVf予想値を、Vthに閾値電圧設計値を、ΔVddに第1の実施形態の有機EL表示装置の説明で求めたΔVdd設定値を代入することによって、表示データに応じた所定電圧VBを算出することができる。
ここで、表示データに応じたVf予想値については、有機EL発光素子11aの代表的なVf−If特性を用いて表示データを変換して求めるようにすればよい。
上記表2と同じ条件で電源電圧Vddを変化させ、さらに所定電圧VBを表示データに応じて変化させた場合の数値例を下表3に示す。表3に示すように、Vfの値に関わらず、ΔVdgがゼロになっていることがわかる。
また、有機EL発光素子11aは、経時劣化によりVf−If特性が変化することに対応させて、各画素回路11の有機EL発光素子11aの累積発光量からVf−If特性の変化を予測し、その予測したVf−If特性を用いて表示データを変換してVf予想値を演算するようにしてもよい。これにより長期間にわたって高画質表示を維持することができる。なお、有機EL発光素子11aの累積発光量に対応するVf−If特性については、代表的なVf−If特性と累積発光量とに基づいて演算して求めるようにしてもよいし、予め累積発光量に対応するVf−If特性を複数設定しておき、その中から選択して求めるようにしてもよい。
また、上述したようにVf−If特性を累積発光量に基づいて求めるのではなく、実際に画素回路11のVfを直接測定する手段を設けるようにしてもよい。実測値のVfを使用した方が精度の向上を図ることができる。
また、上記説明では、所定電圧VBを求める際、Vthとして閾値電圧設定値を用いるようにしたが、駆動用トランジスタ11bの閾値電圧Vthの経時変化が予測できる場合にはその予測値を用いるようにしてもよい。また、実際に画素回路11の閾値電圧を測定する手段を設け、その実測した閾値電圧を使用するようにしてもよい。実測値を使用した方が精度の向上を図ることができる。
また、図3および図9に示したゲート駆動回路13,20の具体的な構成は例示であり、必ずしもこの構成に限られるものではない。D/A変換器や演算子の配置などは実際に使用されるIC設計により適宜選択することができる。
また、上記本発明の実施形態は、本発明の表示装置を有機EL表示装置に適用したものであるが、発光素子としては、有機EL発光素子に限らず、たとえば、無機EL素子などを用いるようにしてもよい。
また、本発明の表示装置は、様々な用途がある。たとえば、携帯情報端末(電子手帳、モバイルコンピュータ、携帯電話など)、ビデオカメラ、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、テレビなどが挙げられる。
10 アクティブマトリクス基板
11 画素回路
11a 有機EL発光素子
11b 駆動用トランジスタ
11c 容量素子
11d ゲート選択用トランジスタ
11e ソース用トランジスタ
12 走査駆動回路
13 ゲート駆動回路
14 データ線
15 ゲート走査線
16 ソース走査線
17 電源電圧線
18 リセット電圧線
19 制御部
20 ゲート駆動回路
50 発光部
51 寄生容量
11 画素回路
11a 有機EL発光素子
11b 駆動用トランジスタ
11c 容量素子
11d ゲート選択用トランジスタ
11e ソース用トランジスタ
12 走査駆動回路
13 ゲート駆動回路
14 データ線
15 ゲート走査線
16 ソース走査線
17 電源電圧線
18 リセット電圧線
19 制御部
20 ゲート駆動回路
50 発光部
51 寄生容量
Claims (6)
- 発光素子、該発光素子のアノード端子にソース端子が接続され、前記発光素子に駆動電流を流すN型の駆動用トランジスタ、該駆動用トランジスタのゲート端子とソース端子との間に接続された容量素子、前記駆動用トランジスタのゲート端子と該駆動用トランジスタのゲート端子に駆動電圧を供給する信号線との間に接続された選択用トランジスタ、および前記駆動用トランジスタのソース端子と該駆動用トランジスタのソース端子にリセット電圧を供給するリセット電圧線との間に接続されたソース用トランジスタを有する画素回路が多数配列されたアクティブマトリクス基板を備えた表示装置あって、前記発光素子の寄生容量を前記駆動用トランジスタの駆動電流によって充電することによって前記駆動用トランジスタの閾値電圧検出動作を行う表示装置の駆動制御方法において、
少なくとも前記閾値電圧検出動作期間および前記駆動用トランジスタのゲート−ソース間電圧のプログラム動作期間を含む表示データ更新期間において前記駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧よりも前記発光素子の発光動作期間において前記駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧の方が高くなるように前記駆動用トランジスタの電源電圧を制御することを特徴とする表示装置の駆動制御方法。 - 発光素子、該発光素子のアノード端子にソース端子が接続され、前記発光素子に駆動電流を流すN型の駆動用トランジスタ、該駆動用トランジスタのゲート端子とソース端子との間に接続された容量素子、前記駆動用トランジスタのゲート端子と該駆動用トランジスタのゲート端子に駆動電圧を供給する信号線との間に接続された選択用トランジスタ、および前記駆動用トランジスタのソース端子と該駆動用トランジスタのソース端子にリセット電圧を供給するリセット電圧線との間に接続されたソース用トランジスタを有する画素回路が多数配列されたアクティブマトリクス基板と、前記発光素子の寄生容量を前記駆動用トランジスタの駆動電流によって充電することによって前記駆動用トランジスタの閾値電圧検出動作を行うよう前記アクティブマトリクス基板を制御する制御部とを備えた表示装置において、
少なくとも前記閾値電圧検出動作期間および前記駆動用トランジスタのゲート−ソース間電圧のプログラム動作期間を含む表示データ更新期間において前記駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧よりも前記発光素子の発光動作期間において前記駆動用トランジスタのドレイン端子に印加される電源電圧の方が高くなるように前記駆動用トランジスタの電源電圧を制御する電源制御部を備えたことを特徴とする表示装置。 - 前記電源制御部が、前記表示データ更新期間における前記駆動用トランジスタの電源電圧Vdd1と前記発光動作期間における前記駆動用トランジスタの電源電圧Vdd2との差ΔVddを、下式(1)を満たす値に設定するものであることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
ΔVdd=Vf−VB+Vth ・・・ (1)
ただし、Vfは予め取得された前記発光素子の発光動作時電圧値、VBは前記表示データ更新期間において前記駆動用トランジスタのゲート端子に供給される電圧値、Vthは予め取得された前記駆動用トランジスタの閾値電圧 - 前記表示データ更新期間において前記駆動用トランジスタのゲート端子に供給される電圧値VBを前記発光素子により発光させる輝度に対応する画像データに応じて設定するゲート駆動回路部をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の表示装置。
- 前記ゲート駆動回路部が、前記VBの値を、下式(2)を満たす値に設定するものであることを特徴とする請求項4記載の表示装置。
VB=Vf予想値+Vth−ΔVdd ・・・ (2)
ただし、Vf予想値は前記画像データに基づいて算出された前記発光素子の発光動作時電圧の予想値、ΔVddは、予め設定された、前記表示データ更新期間における前記駆動用トランジスタの電源電圧と前記発光動作期間における前記駆動用トランジスタの電源電圧との差 - 前記ゲート駆動回路部が、前記発光素子の特性の経時変動に基づいて前記Vf予想値を設定するものであることを特徴とする請求項5記載の表示装置。
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- 2009-07-24 JP JP2009172905A patent/JP2011027958A/ja not_active Withdrawn
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