JP2011021808A - 空気式輻射層流ユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 空調機からの調和空気を送り出す送気部材11と、送気部材11の調和空気が上面の誘引口10に吹き込まれることで被空調空間Sの空気を誘引混合して下面の多数の開孔部9から被空調空間Sへ向かって放出する誘引混合輻射ケース16と、を備える。誘引混合輻射ケース16の内部に、誘引混合空気を分流させて層流状にして開孔部9を介して被空調空間Sへ案内すると共に誘引混合空気の熱を蓄熱して誘引混合輻射ケース16に熱伝導させて被空調空間Sへ熱放射させかつ開孔部9を通して被空調空間Sへ熱放射させる蓄熱輻射分流器2を、設ける。
【選択図】図5
Description
(1)従来の輻射パネルではパネル面からの熱放射のみであるが、本発明では誘引混合輻射ケースからの熱放射に加えて、開口部を介して蓄熱輻射分流器からも被空調空間へ熱放射するので、輻射(放射)エネルギーを高比率で遠距離まで到達させることができる。この遠距離輻射作用と、誘引混合空気が天井近くに滞留しないように被空調空間との温度差を少なくして層流状に放出することで生じる遠距離かつ広範囲な熱伝達作用と、被空調空間空気の誘引により生じるサーキュレーター作用と、による相乗効果で、被空調空間空気温度分布が均一化され、高効率、高能力でドラフトや温度ムラのない快適空調が行える。そのため、熱放射のみの空調と比べて空調に不向きな空間が少なく利用範囲が広い。
(2)従来の輻射パネルは熱放射のために熱源水を用いているが、本発明では調和空気を放射熱源としているので水漏れ事故の心配がなくて設備が簡略化でき、送風動力無しでサーキュレーター効果を得られ、運転コストを低減できる。
(3)調和空気と被空調空間の空気を混合させるので露点制御が可能で、結露対策のためのドレン処理設備が不要となってコストダウンを図れ、調和空気の風量当たりの冷房能力又は暖房能力を大きく(給気温度を通常より低温化又は高温化)して給気風量を少なくすることで、送風動力削減とダクト等の設備の小型化によりコストダウンを図れる。
(1)伝熱板にて誘引混合空気の熱を効率良く確実に蓄熱輻射分流器全域に熱伝達させて蓄熱し、誘引混合輻射ケースに均一に熱伝導させることができ、常時安定した熱放射が行える。
(2)伝熱板にて誘引混合空気を層流状に放出でき、空調空気温度分布の均等化を図れる。
(1)誘引混合空気を、誘引混合輻射ケースの中央線沿いに下へ送り、蓄熱輻射分流器を通して被空調空間へ出すので、蓄熱輻射分流器全域に誘引混合空気を、偏在やバイパスなしに確実に分流して層流状に流しかつ誘引混合輻射ケース全域に均一に熱伝導させることができ、ユニット当りの有効空調範囲が広く空調効率の向上を図れる。
(2)上下に扁平状なので狭い天井内にも輻射層流ユニットを容易に設置できる。
(3)送気部材の吹出口が一つで済み、構造を簡素化でき製作が容易である。
(1)送気部材の内部空間を吹出口の長辺方向の風上側から風下側へ向かって縮径させてあるので、吹出口の長辺方向全域で風量、風速を均一化できてバラツキを生じない。そのため、誘引ムラが無くてサーキュレーター効果が高く、均等に誘引空気を混合できて、誘引混合輻射ケースから放出される空気の温度ムラがなく、安定した快適空調が行える。
(1)整流機構により誘引混合空気の風向きを調整して、気流の方向と分布を均一化し、空調効率の向上を図れる。
(1)吹出風速及び/又は誘引風速を任意に変更でき、空調に最適な誘引空気混合比を選択でき、空調効率の向上をさらに図れる。
(1)蓄熱体によって蓄熱輻射分流器全域の熱分布をより確実に均一化できるので、被空調空間の温度分布が良好となり、一層安定した快適空調が行える。
(1)別個に照明器具を設ける必要がなく、天井面を広く使えて設計の自由度が大きくなり、備品数が少なく施工が簡単となり設備コストを抑えることができる。
(2)調和空気の風量当たりの冷房能力を大きく(給気温度を通常より低温化)した場合に、照明器具の発熱を調和空気の再熱に利用することで、結露を確実に防止でき、給気風量を一層少なくしてさらにコストダウンを図れる。また、暖房時には、照明器具の発熱を調和空気の予熱に利用することで、空調機の小容量化と暖房能力アップを図れる。
(1)誘引混合輻射ケースの開孔部の上方に、開孔部を遮るように伝熱板の突起部がつらなって位置するので、伝熱板の横長方向への誘引混合空気の分流が促進されて、開孔部へのバイパス(素通り)を確実に防止でき、誘引混合空気の熱を蓄熱輻射分流器全域に均一に熱伝達することができる。
(2)突起部によって伝熱板から被空調空間への熱放射が、誘引混合輻射ケースの開孔部を通って斜め下方向にも行われるので、広範囲に輻射(放射)エネルギーを到達させることができ、被空調空間空気温度分布が一層均一化され、温度ムラのない快適空調が行える。
7 小壁条部
8 伝熱板
9 開孔部
10 誘引口
11 送気部材
12 吹出口
13 フード
14 下方開口部
15 間隔部
16 誘引混合輻射ケース
98 突起部
99 直管
A 吹出幅調整機構
B 誘引幅調整機構
HA 間隙幅
HB 間隙幅
C 天井
L 中央線
G 整流機構
S 被空調空間
T 蓄熱体
R 照明器具
Claims (10)
- 天井(C)内に埋設されると共に空調機から給気される調和空気を送り出す送気部材(11)と、被空調空間(S)に露出させて前記天井(C)内に埋設されると共に前記送気部材(11)の調和空気が上面の誘引口(10)に吹き込まれることで前記被空調空間(S)の空気を誘引混合して下面の多数の開孔部(9)から前記被空調空間(S)へ向かって下方へ放出する誘引混合輻射ケース(16)と、を備え、この誘引混合輻射ケース(16)の内部に、前記誘引混合空気を横並びに分流させて層流状にして前記開孔部(9)を介して前記被空調空間(S)へ案内すると共に前記誘引混合空気の熱を蓄熱して前記誘引混合輻射ケース(16)に熱伝導させて前記被空調空間(S)へ熱放射させかつ前記開孔部(9)を通して前記被空調空間(S)へ熱放射させる蓄熱輻射分流器(2)を、設けたことを特徴とする空気式輻射層流ユニット。
- 蓄熱輻射分流器(2)を、横長帯状の多数の伝熱板(8)…を所定ピッチで面対向させて横並びに設けると共に誘引混合空気が分流して前記伝熱板(8)、(8)の隙間を熱伝達しながら上から下へ層流状に通過するように構成した請求項1記載の空気式輻射層流ユニット。
- 蓄熱輻射分流器(2)の伝熱板(8)…に、複数の楕円状直管(99)を挿着し、この楕円状直管(99)の楕円長軸を上下方向に向くようにした請求項2記載の空気式輻射層流ユニット。
- 下方が開口する箱形で上下に扁平なフード(13)を、これの下方開口部(14)を被空調空間(S)に露出させて天井(C)内に埋設し、前記フード(13)の内部に上下に扁平な誘引混合輻射ケース(16)を、これの周側面のうちのすくなくとも対向する二側面から上面全体の範囲と前記フード(13)の内面との間に誘引空気路用の間隔部(15)を設けて、設置し、前記誘引混合輻射ケース(16)の上面であって前記間隔部(15)を形成する前記対向二側面の中間の中央線(L)沿いに、送気部材(11)の調和空気が吹き込まれるライン状の誘引口(10)を形成し、前記送気部材(11)に、前記誘引口(10)に沿って前記調和空気を吹出すライン状の吹出口(12)を、形成した請求項1、2又は3記載の空気式輻射層流ユニット。
- 横長筒状の送気部材(11)の長手方向に、ライン状の吹出口(12)を形成し、前記送気部材(11)の内部空間を、前記吹出口(12)の長辺方向の風上側から風下側へ向かって縮径させた請求項4記載の空気式輻射層流ユニット。
- 送気部材(11)に風向を調整する整流機構(G)を設けた請求項4又は5記載の空気式輻射層流ユニット。
- ライン状の吹出口(12)の短辺側の間隙幅(HA)を調整して吹出風速を変更自在な吹出幅調整機構(A)、及び/又は、ライン状の誘引口(10)の短辺側の間隙幅(HB)を調整して誘引風速を調整自在な誘引幅調整機構(B)を、設けた請求項4、5又は6記載の空気式輻射層流ユニット。
- 楕円状直管(99)の内部に、誘引混合空気の熱を蓄熱する蓄熱体(T)を設けた請求項3、4、5、6又は7記載の空気式輻射層流ユニット。
- フード(13)と誘引混合輻射ケース(16)との間隔部(15)に、被空調空間用照明器具(R)を設けた請求項4、5、6、7又は8記載の空気式輻射層流ユニット。
- 蓄熱輻射分流器(2)の各伝熱板(8)に、法線方向に突出すると共に隣合う前記伝熱板(8)に接触乃至近接する短筒状の突起部(98)を、横長方向へ所定ピッチで形成し、前記突起部(98)の下方に、誘引混合輻射ケース(16)の開孔部(9)を配設した請求項2、3、4、5、6、7、8又は9記載の空気式輻射層流ユニット。
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