JP2011071712A - 立体撮像装置及び立体撮像方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】1つの補正ステージによって2つのシフト対象ユニットを相互に固定して接続することにより、ブレ補正を行った場合でも被写体像の視差以外の相違をなくした立体画像を撮像することができる立体撮像装置を提供すること。
【解決手段】被写体像から立体画像を撮像するための2つの補正レンズ(6a,6b)を備えるデジタルカメラ(1)は、デジタルカメラ(1)に生じるブレ量を検出するブレ検出部(24)と、2つの補正レンズ(6a,6b)を相互に固定して接続するレンズ補正ステージ(5)と、ブレ検出部(24)により検出されたブレ量に応じて、レンズ補正ステージ(5)によって相互に固定して接続された2つの補正レンズ(6a,6b)を一体として所定の方向に移動させて、2つの補正レンズ(6a,6b)により撮像される被写体像のブレを補正するレンズブレ補正処理部(25)と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】被写体像から立体画像を撮像するための2つの補正レンズ(6a,6b)を備えるデジタルカメラ(1)は、デジタルカメラ(1)に生じるブレ量を検出するブレ検出部(24)と、2つの補正レンズ(6a,6b)を相互に固定して接続するレンズ補正ステージ(5)と、ブレ検出部(24)により検出されたブレ量に応じて、レンズ補正ステージ(5)によって相互に固定して接続された2つの補正レンズ(6a,6b)を一体として所定の方向に移動させて、2つの補正レンズ(6a,6b)により撮像される被写体像のブレを補正するレンズブレ補正処理部(25)と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、立体画像を撮影可能な2つの光学系を備えた立体撮像装置において、得られる2つの画像の間の視差以外の相違を未然に防ぐことができる立体撮像装置及び立体撮像方法に関する。
昨今、3次元ディスプレイの普及に伴い、2つのレンズ等からなる光学系と、光学系により結像される被写体像をそれぞれ撮像して画像信号として出力する2つの撮像素子を備えた、立体画像を撮影可能な撮影装置の需要が高まりつつある。
このような立体撮像装置においても、立体画像を撮影する際に手ブレの影響により撮影画像がボケることを防ぐため、手ブレを検知して手ブレを補正する様々な立体撮像装置が開示されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
1つの光学系と1つの撮像素子とにより構成される撮像系をもった撮像装置の手ブレ補正機構として、検知した手ブレに応じて光学系に備えられた補正レンズをシフト(移動)させるレンズシフト方式の補正機構と、撮像素子をシフトさせる撮像素子シフト方式の補正機構の2つの方式が一般的である。
図11に、補正レンズシフト方式を立体撮像装置に適用した補正レンズシフト方式を立体撮像装置に適用した立体撮像装置102Aを示す。図11の立体撮像装置102Aは、2つのレンズ103a,103bと、これら2つのレンズ103a,103bにより結像される被写体像をそれぞれ撮像して画像信号を出力する、2つの撮像素子107a,107bと、補正レンズ106a,106bとを備え、手ブレによる光軸141a,141bのズレを検知すると補正レンズ106a,106bがシフトして手ブレ補正を行うようになっている。
図12に、撮像素子シフト方式を立体撮像装置に適用した撮像素子シフト方式を立体撮像装置に適用した立体撮像装置102Bを示す。図12の立体撮像装置102Bは、2つのレンズ103a,103bと、これら2つのレンズ103a,103bにより結像される被写体像をそれぞれ撮像して画像信号を出力する、2つの撮像素子107a,107bと、撮像素子107a,107bをそれぞれ駆動する駆動部108a,108bとを備え、手ブレによる光軸141a,141bのズレを検知すると駆動部108a,108bが撮像素子107a,107bをシフトさせて手ブレ補正を行うようになっている。
しかしながら、立体撮像装置102Aの場合、図11に示すように、2つの補正レンズ106a,106bは独立して移動できることから、手ブレ補正の際にこの補正レンズ106a,106b同士が相互に異なる方向にシフトする場合も考えられる。立体撮像装置102Bの場合も同様に、駆動部108a,108bが独立して撮像素子107a,107bを駆動できることから、手ブレ補正の際にこの撮像素子107a,107b同士が相互に異なる方向にシフトする場合も考えられる。
このように、従来のレンズシフト方式又は撮像素子シフト方式の補正機構を立体撮像装置に適用した場合、ブレ補正の際に補正レンズ106a,106b同士又は撮像素子107a,107b同士が相互に異なる方向にシフトする可能性がある。このようして2つの補正レンズ106a,106b又は撮像素子107a,107bの動きに差が生じた場合、左右の光軸141a,141bでズレが生じ、各補正レンズ106a,106b又は各撮像素子107a,107bを通過して得られる画像に視差以外の相違が生じ、得られた左右の画像を合成した立体画像に不具合が生じてしまう可能性があった。
本発明は、上述の従来の課題に鑑みてなされたものであり、ブレ補正を行った場合でも、得られる2つの画像の間の視差以外の相違を未然に防ぐことができる立体撮像装置及び立体撮像方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る立体撮像装置は、被写体像の結像位置を補正する補正レンズと、被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子との少なくとも1つを、それぞれが含む2つのシフト対象ユニットと、当該装置に生じるブレ量を検出するブレ検出手段と、前記2つのシフト対象ユニットを相互に固定して接続する補正ステージと、前記ブレ検出手段により検出されたブレ量に応じて、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記2つのシフト対象ユニットを一体として所定の方向に移動させて、前記2つのシフト対象ユニットにより撮像される被写体像のブレを補正するブレ補正手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明に係る立体撮像装置は、前記2つのシフト対象ユニットはそれぞれが、被写体像の結像位置を補正する補正レンズを含み、前記補正ステージは、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの補正レンズを相互に固定して接続し、前記ブレ補正手段は、前記ブレ検出手段により検出されたブレ量に応じて、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記それぞれの補正レンズを一体として所定の方向に移動させて、前記被写体像のブレを補正することを特徴とする。
請求項3に記載の発明に係る立体撮像装置は、前記2つのシフト対象ユニットはそれぞれが、被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子を含み、前記補正ステージは、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの撮像素子を相互に固定して接続し、前記ブレ補正手段は、前記ブレ検出手段により検出されたブレ量に応じて、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記それぞれの撮像素子を一体として所定の方向に移動させて、前記被写体像のブレを補正することを特徴とする。
請求項4に記載の発明に係る立体撮像装置は、前記2つのシフト対象ユニットはそれぞれが、被写体像の結像位置を補正する補正レンズと、前記被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子とを含み、前記補正ステージは、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの補正レンズを相互に固定して接続し、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの撮像素子を相互に固定して接続し、前記ブレ補正手段は、前記ブレ検出手段により検出されたブレ量に応じて、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記それぞれの補正レンズ又は撮像素子を選択的に一体として所定の方向に移動させて、前記被写体像のブレを補正することを特徴とする。
請求項5に記載の発明に係る立体撮像装置は、撮像条件を設定する撮像条件設定手段を備え、前記2つのシフト対象ユニットはそれぞれが、被写体像の結像位置を補正する補正レンズと、前記被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子とを含み、前記補正ステージは、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの補正レンズを相互に固定して接続する第1の補正ステージと、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの撮像素子を相互に固定して接続する第2の補正ステージとを含み、前記ブレ補正手段は、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記それぞれの補正レンズを所定の方向に移動させる第1のブレ補正手段と、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記それぞれの撮像素子を所定の方向に移動させる第2のブレ補正手段と、前記第1のブレ補正手段と前記第2のブレ補正手段とを選択的に制御する選択制御手段とを備え、前記選択制御手段は、前記撮像条件設定手段により設定された撮像条件に基づいて、前記ブレ検出手段により検出されたブレ量に応じて、前記第1のブレ補正手段によるブレ補正又は前記第2のブレ補正手段によるブレ補正のうち何れか1つ又は両方のブレ補正を実行させることを特徴とする。
請求項6に記載の発明に係る立体撮像方法は、被写体像の結像位置を補正する補正レンズと、被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子との少なくとも1つを、それぞれが含む2つのシフト対象ユニットと、前記2つのシフト対象ユニットを相互に固定して接続する補正ステージとを有する立体撮像装置により撮像する立体撮像方法であって、前記立体撮像方法は、前記立体撮像装置に生じるブレ量を検出するブレ検出ステップと、前記ブレ検出ステップにより検出されたブレ量に応じて、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記2つのシフト対象ユニットを一体として所定の方向に移動させて、前記2つのシフト対象ユニットにより撮像される被写体像のブレを補正するブレ補正ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、立体画像を撮像する立体画像撮像装置にブレ補正を行った場合でも、得られる2つの画像の間の視差以外の相違を未然に防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(1)第1の実施の形態
図1は、本発明に係る立体撮像装置の第1の実施の形態であるデジタルカメラ1の制御回路の構成を説明するためのブロック図である。尚、図示していないが、デジタルカメラ1の筐体の正面側には、ストロボ発光部及び2つ撮影レンズ(レンズ群)からなる撮像系2を有している。また、デジタルカメラ1の筐体の背面には撮影条件を決定するためのモードダイアル、液晶モニタ画面、カーソルキー、SETキー、ズームキー(Wボタン、Tボタン)、手ブレ補正機能キー等が設けられている。また、デジタルカメラの筐体の上面にはシャッターキー、電源ボタンが設けられ、筐体の側部にはパーソナルコンピュータ(以下、パソコン)やモデム等の外部装置とUSBケーブルに接続する場合に用いるUSB端子接続部が設けられている。
図1は、本発明に係る立体撮像装置の第1の実施の形態であるデジタルカメラ1の制御回路の構成を説明するためのブロック図である。尚、図示していないが、デジタルカメラ1の筐体の正面側には、ストロボ発光部及び2つ撮影レンズ(レンズ群)からなる撮像系2を有している。また、デジタルカメラ1の筐体の背面には撮影条件を決定するためのモードダイアル、液晶モニタ画面、カーソルキー、SETキー、ズームキー(Wボタン、Tボタン)、手ブレ補正機能キー等が設けられている。また、デジタルカメラの筐体の上面にはシャッターキー、電源ボタンが設けられ、筐体の側部にはパーソナルコンピュータ(以下、パソコン)やモデム等の外部装置とUSBケーブルに接続する場合に用いるUSB端子接続部が設けられている。
デジタルカメラ1は、撮像系2、ブレ検出部24、レンズブレ補正処理部25、レンズ系駆動部26、タイミング発生部29、信号処理部30、画像処理部31、表示処理部32、表示モニタ33、記録部34、操作部35及びカメラ制御部36を備える。
撮像系2は、2つのズームレンズ3a,3b、2つのズームレンズ3a,3bのそれぞれに対応する2つのフォーカスレンズ4a,4b、ズームレンズ3a,3bとフォーカスレンズ4a,4bの間に配置されたレンズ補正ステージ5、レンズ補正ステージ5に配置された2つの補正レンズ6a,6b、及び2つの撮像素子7a,7bを有する。2つのズームレンズ3a,3bは、所定の間隔をおいて配置されており、ズーム制御機構(図示しない)によってそれぞれ光軸41a,41b(図2参照)方向に進退駆動される。ズームレンズ3a,3bが進退駆動されることで撮影画角は変化する。なお、レンズ補正ステージ5に配置された2つの補正レンズ6a,6bが本実施の形態に係るシフト対象ユニットを構成する。フォーカスレンズ4a,4bは、フォーカス制御機構によって光軸41a,41b方向に進退駆動される。フォーカスレンズ4a,4bが進退駆動されることで撮像系2のピント調節が行われる。レンズ補正ステージ5は、レンズ系駆動部26に設けられたアクチュエータによって、レンズ補正ステージ5に配置された2つの補正レンズ6a,6bが光軸と直交する方向に手ブレを打ち消すように一体として駆動(移動)される。レンズ補正ステージ5は、光を透過する透明の平板状に形成され、このレンズ補正ステージ5が駆動され2つの補正レンズ6a,6bが一体として移動することで、撮像素子7a,7bの撮像面上に結像される被写体像がシフトする。このレンズ補正ステージ5を駆動することにより、レンズ補正ステージ5に固定して接続されている一対の補正レンズ6a,6bをシフトさせるレンズシフト方式による手ブレ補正を行うことができる。
2つの撮像素子7a,7bはCCD等によって構成される。撮像素子7a,7bは、その撮像面上に結像される被写体像を撮像して撮像信号を出力する。信号処理部30は、アナログ撮像信号をディジタル信号に変換した上で所定の信号処理(例えば、色補間処理、γ補正処理、ホワイトバランス処理、シェーディング補正処理等)を施す。タイミング発生部29は、撮像素子7a,7bから読み出す撮像信号の読み出しタイミング信号を発生する。
これらズームレンズ3a、補正レンズ6a、フォーカスレンズ4a及び撮像素子7aは、それぞれを入射する光の光軸41aが略一致するように配置されている。同様に、ズームレンズ3b、補正レンズ6b、フォーカスレンズ4b及び撮像素子7bは、それぞれを入射する光の光軸41bが略一致するように配置されている。
ブレ検出部24は、デジタルカメラ1の動きを物理的、直接的に検出し、角速度を示す動き検出信号をカメラ制御部36に出力する。このブレ検出部24は、ジャイロや角速度センサー等によるブレ検出手段として機能し、デジタルカメラ1に生じるブレ量を検出する。
レンズブレ補正処理部25は、カメラ制御部36に設けられており、ブレ検出部24からの検出信号の大きさに応じたブレ量を補正量として出力する変換テーブルを有している。ブレ検出部24は、カメラ制御部36から補正開始指令を受け付けて起動し、カメラ制御部36は、ブレ検出部24で検出される検出信号に応じて補正量を算出し、算出された補正量に基づいてレンズ系駆動部26に対しレンズ補正ステージ5を駆動させる信号を出力する。
レンズ系駆動部26は、カメラ制御部36からの補正量に応じてレンズ補正ステージ5に配置された補正レンズ6a,6bをズームレンズ3a,3b及びフォーカスレンズ4a,4bの各光軸41a,41bと直交する方向にレンズ補正ステージ5を移動するブレ補正手段として機能する。なお、レンズ補正ステージ5に配置されている各補正レンズ6a,6bの移動量はレンズブレ補正処理部25によって決定される。
画像処理部31は、信号処理部30から入力される画像データを所定のデータ形式にフォーマット変換したり、画像データを表示処理部32に与えたりする。表示処理部32は画像データを用いて映像信号を生成して表示モニタ33へ送出する。
表示モニタ33は、液晶表示パネル等によって構成され、表示処理部32から入力される映像信号による画像等を表示する。表示画像は、静止画撮影指示前に撮像素子7a,7bで逐次撮像されるスルー画、静止画撮影指示後に撮像素子7a,7bで撮像される静止画、動画撮影時の動画、記録部34に記録されている画像データによる再生画等がある。これら画像は、操作部35の操作によって表示モニタ33上で、電気的に表示画角を変更して(電子ズーム)表示することができる。
記録部34は、着脱可能なメモリーカード等によって構成される。撮影モードにおいて、記録部34は画像処理部31でフォーマット変換された画像データを記録する。再生モードにおいて、記録部34に記録されている画像データが読み出されて画像処理部31へ送られる。画像処理部31は、再生画像を表示するための映像信号を生成する。なお、デジタルカメラ1は静止画撮影モード及び動画撮影モードのそれぞれを選択可能に構成されており、動画撮影時には音声データも記録してもよい。
操作部35は、電源スイッチ(メインスイッチ)、ズームスイッチ、モード設定ダイヤル、レリーズ(半押しスイッチ、全押しスイッチ)スイッチ等を含み、本実施の形態のデジタルカメラ1の撮像条件を設定する撮像条件設定手段として機能し、各操作に応じた操作条件に基づき操作信号を発生してカメラ制御部36へ送出する。これにより、例えば、操作者によりズームスイッチが操作された場合には、撮像条件として所定の倍率(例えば、1〜12倍)が設定される。
カメラ制御部36は、CPU及びCPUが実行する制御プログラムが格納されるROM、ワークRAM(図示しない)を含んで構成され、操作部35から入力される操作信号に応じて各ブロックへ指令を出力し、カメラ動作を制御する。
<撮像系の説明>
図2を参照して、本実施の形態係る立体撮像装置における補正レンズ6a,6bが固定して接続されたレンズ補正ステージ5を駆動することによるレンズシフト方式の手ブレ補正の動作について説明する。
図2を参照して、本実施の形態係る立体撮像装置における補正レンズ6a,6bが固定して接続されたレンズ補正ステージ5を駆動することによるレンズシフト方式の手ブレ補正の動作について説明する。
図2に示すように、撮像対象(図示せず)に向いている光軸41aに沿ってズームレンズ3a、補正レンズ6a、フォーカスレンズ4a及び撮像素子7aが一列に並んで配置されている。同様に、光軸41bに沿ってズームレンズ3b、補正レンズ6b、フォーカスレンズ4b及び撮像素子7bが一列に並んで配置されている。そして、本実施の形態のシフト対象ユニットである2つの補正レンズ6a,6bはレンズ補正ステージ5に固定して接続されている。
図2は、デジタルカメラ1の光軸41a,41bが撮像対象に向いている状態を示し、この状態でシャッターキーを押すと、シャッターが開き、被写体像が撮像素子7aにおける光軸41a上の略中心位置に結像する。しかし、シャッターが開いた状態で、手ブレにより、デジタルカメラ1が動くと、撮像対象からの光軸41a及び光軸41bに対してレンズ光軸が傾斜し、被写体像は、撮像素子7a及び撮像素子7bの中心位置からズレた位置に結像しようとする。
このとき、ブレ検出部24により、デジタルカメラ1が動いたことが検出されると、カメラ制御部36は、補正レンズ6a,6bが固定して接続されているレンズ補正ステージ5をブレ検出部24により検出されたブレの動きと逆方向に移動(シフト)させることによって、被写体像が撮像素子7a及び撮像素子7bの中心位置に結像するように補正する。
このように、デジタルカメラ1に手ブレが生じても、2つの補正レンズ6a,6bが一体としてシフトすることにより、立体の被写体像は、撮像素子7a及び撮像素子7b上の中心位置からズレた位置に結像することなく、その結像位置が常に撮像素子7a及び撮像素子7bの中心位置となるように補正され、立体画像がぼけたものとなることを回避できる。
したがって、本実施の形態係る立体撮像装置は、1つのレンズ補正ステージ5上に、シフト対象ユニットを構成する2つの補正レンズ6a,6bを固定して接続することで、2つの補正レンズ6a,6bの相対的な位置がズレることのない状態にして手ブレ補正を行うことができる。これにより、手ブレ補正を行った場合であっても、被写体像の視差以外の相違をなくした立体画像を撮像することができる。
また、レンズ補正ステージ5上に2つの補正レンズ6a,6bを相互に固定して接続し、2つの補正レンズ6a,6bを一体としてシフトするレンズシフト方式によりブレ補正を行うことにより、ブレ補正を行う際に補正レンズ6a,6bをシフトするために要する電力は、より重い撮像素子7a,7bをシフトするために要する電力よりも小さくて済むため、撮像素子シフト方式によるブレ補正と比較して消費される電力を抑え、かつ、被写体像の視差以外の相違をなくした被写体像のブレ補正を行うことができる。
<デジタルカメラの概略動作>
図3は本発明のデジタルカメラの概略動作を示すフローチャートである。以下に示す処理は基本的にカメラ制御部36が予めフラッシュメモリ等のプログラムメモリに記憶されたプログラムにしたがって実行するようにしてもよい。以下、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。また、以下、デジタルカメラはズーム機能及びオートフオーカス機能を備えているものとして説明するが、本発明はこれに限定されることはない。
図3は本発明のデジタルカメラの概略動作を示すフローチャートである。以下に示す処理は基本的にカメラ制御部36が予めフラッシュメモリ等のプログラムメモリに記憶されたプログラムにしたがって実行するようにしてもよい。以下、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。また、以下、デジタルカメラはズーム機能及びオートフオーカス機能を備えているものとして説明するが、本発明はこれに限定されることはない。
図3で、ユーザが電源ボタンを操作してデジタルカメラの主電源をオンし、そして、ユーザが操作部35を操作すると、処理はステップS10に進み、カメラ制御部36は、初期値や初期撮影条件をROMから読み出し、ワークRAMに設定する。
次いで、ステップS11では、カメラ制御部36は、スルー画像(ファインダ画像)の表示を開始する。すなわち、カメラ制御部36は、タイミング発生部29にスルー画像の表示処理に関する開始信号を出力する。これに応じてタイミング発生部29は、タイミング信号を撮像素子7a,7bと信号処理部30へ出力する。そして、撮像素子7a,7bは撮像した画像信号を信号処理部30に出力し、信号処理部30は画像信号から画像データを生成して画像処理部31に出力し、画像処理部31は画像データをフォーマット変換して表示処理部32に出力し、表示処理部32は表示データを表示モニタ33に出力してスルー画像を表示させる。
次いで、ステップS12では、カメラ制御部36は、図2に示す操作部35からの信号を基にズーム指示があったか否かを判断する。この処理では、ユーザの操作部35の操作により、ズーム操作が行われたか否かが判断される。ズーム指示があった場合はステップS13に進み、ズーム指示がなかった場合はステップS14に進む。
次いで、ステップS13では、ズーム指示があった場合は、カメラ制御部36は撮像系2を制御してズーム処理を行わせる。つまり、ズーム用(ZOOM)ドライバ(図示しない)に制御信号を送り、ズームモータを駆動して指定されたズーム段に対応するズーム位置にズームレンズ3a,3bを移動させ、ステップS14に進む。なお、カメラ制御部36は現在のズーム位置(ズーム段数)をワークRAM(図示しない)に記憶するようにしている。
次いで、ステップS14では、カメラ制御部36は、操作部35からの信号に基づいてシャッターキーの半押し操作が開始されたか否かを調べる。シャッターキーの半押し操作が開始された場合はステップS15に進み、シャッターキーの半押し操作が開始されてない場合はステップS11に戻る。
次いで、シャッターキーが半押し操作が開始されると、ステップS15では、カメラ制御部36は、その時点で選択されているズーム位置(ズーム段数)に対応した焦点距離でオートフオーカス(AF)処理、オートアイリス(AE)処理及びホワイトバランス処理(AWB)を実行する。そして、カメラ制御部36は、ステップS15での各種処理による結果を各部に反映させ、再度、撮像素子7a,7b、信号処理部30を経て取得した画像データをもとに画像処理部31から表示処理部32に接続された表示モニタ33にスルー画像を表示させる。
次いで、ステップS16では、カメラ制御部36は、シャッターキーが全押しされたか否かを調べる。シャッターキーが全押しされた場合はステップS18に進み、シャッターキーが全押しされてない場合はステップS17に進む。
次いで、ステップS17では、カメラ制御部36は、操作部35からの信号に基づいてシャッターキーの半押し操作が解除されたか否かを調べる。シャッターキーの半押し操作が解除された場合はステップS12に戻り、シャッターキーの半押し操作が解除されてない場合はステップS16に戻る。
次いで、シャッターキーが全押しされた場合には、ステップS18では、カメラ制御部36は、新たに静止画に用いる画像信号を撮像素子7a,7bから取得してくる。すなわち、カメラ制御部36は、タイミング発生部29に静止画画像取得処理に関する開始信号を出力する。これに応じてタイミング発生部29は、タイミング信号を撮像素子7a,7bと信号処理部30へ出力する。そして、撮像素子7a,7bは撮像した高精細の画像信号を信号処理部30に出力し、信号処理部30は画像信号から画像データを生成して画像処理部31に出力し、画像処理部31は1フレーム分の画像データ(静止画像データ)をJPEG圧縮処理し、圧縮された静止画像データを記録部34のSDカードに記録して1フレーム分の静止画像の撮影処理し、ステップS11に戻る。
<手ブレ制御処理>
図4は、本発明に係る立体撮像装置の第1の実施の形態であるデジタルカメラ1の手ブレ制御処理について説明するためのフローチャートである。なお、図4に示す手ブレ制御処理は、図3に示すデジタルカメラの概略動作の処理と並列して実行されているものとする。
図4は、本発明に係る立体撮像装置の第1の実施の形態であるデジタルカメラ1の手ブレ制御処理について説明するためのフローチャートである。なお、図4に示す手ブレ制御処理は、図3に示すデジタルカメラの概略動作の処理と並列して実行されているものとする。
はじめに、ユーザが手ブレ補正機能キーを操作した場合、ユーザ操作に応じたON/OFF操作信号が操作部35に入力される。このとき、操作部35は割り込み信号を発生してカメラ制御部36に出力するので、カメラ制御部36は操作内容を示すフラグをメモリ(図示しない)のON/OFF設定フラグ領域に設定する。
図4において、ステップS21では、カメラ制御部36は、操作部35により設定されたON/OFF設定フラグ領域を調べ、手ブレ補正機能がオンに設定されているか否かを判断する。
そして、ステップS21で、手ブレ補正機能がON設定されていると判断できると、カメラ制御部36は、ブレ検出部24へスタート信号を与えて、当該デジタルカメラ1に生じるブレ量の検出を開始させる(ステップS22)。
このブレ検出部24によって検出される当該デジタルカメラ1に生じるブレ量情報(検出信号)は、カメラ制御部36又はカメラ制御部36に設けられたレンズブレ補正処理部25に入力される。
次いで、ステップS23では、カメラ制御部36は、操作部35により設定されたON/OFF設定フラグ領域を調べ、手ブレ補正機能がオフに設定されたか否かを判断する。
手ブレ補正機能がオフに設定されていると判断された場合は、ステップS24に進み、カメラ制御部36は、停止信号をブレ検出部24に与えて、当該デジタルカメラ1に生じるブレ量の検出を停止させ、ステップS21に戻る。なお、手ブレ補正機能がオフに設定されていると判断された場合に、レンズ補正ステージ5が駆動しているときには、カメラ制御部36は、レンズ補正ステージ5の駆動を停止する。
一方、ステップS23において、手ブレ補正機能がオフに設定されていなかった場合、すなわち、手ブレ補正機能が継続してオンに設定されている場合には、ステップS25に進む。
ステップS25では、カメラ制御部36は、操作部35からの信号に基づいてシャッターキーの半押しの操作があったか否かを判別し、シャッターキーの半押し操作があったと判別した場合はステップS26に進み、シャッターキーの半押し操作がないと判別した場合はステップS23に戻る。
ステップS25において、シャッターキーの半押し操作があったと判別した場合には、カメラ制御部36は、レンズブレ補正処理部25に補正指令を送る。レンズブレ補正処理部25は、カメラ制御部36から補正指令を受け付けて起動し、ブレ検出部24で検出される検出信号に応じて補正量を算出し、算出した値をレンズ系駆動部26に送り(ステップS26)、ステップS27に進む。尚、このとき、レンズ系駆動部26は、レンズブレ補正処理部25からの補正量に応じてレンズ補正ステージ5を駆動させる。これによって、レンズ補正ステージ5に配置された2つの補正レンズ6a,6bを一体として、レンズ系駆動部26に設けられたアクチュエータによって手ブレを打ち消すように駆動させることができる。
ステップS27では、カメラ制御部36は、操作部35からの信号に基づいてシャッターキーの半押し操作が解除されたか否かを判別する。シャッターキーの半押し操作が解除されたと判別した場合はステップS28に進み、一方、シャッターキーの半押し操作が解除されてないと判別した場合はシャッターキーの半押し操作が解除されるまでステップS27の処理を繰り返して行う。
ステップS27において、シャッターキーの半押し操作が解除された場合は、ステップS28に進み、カメラ制御部36は、レンズブレ補正処理部25を介したレンズ系駆動部26の駆動を停止させ、ステップS23に戻る。
(2)第2の実施の形態
次に、図5〜図7を参照して、第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態ではレンズシフト方式によりブレ補正を行うのに対し、第2の実施の形態では、後述する撮像素子シフト方式によりブレ補正を行う点において、第1の実施の形態と異なる。第2の実施の形態のデジタルカメラの構造、制御回路等も基本的に第1の実施の形態と同じである。ただし、レンズシフト方式によるブレ補正に代えて撮像素子シフト方式によるブレ補正を行うに際して、図1のデジタルカメラ1の制御回路に代えて図5のデジタルカメラ1aの制御回路による制御が行われる。また、撮像素子シフト方式によるブレ補正を行うことに伴い、図2の撮像系によるブレ補正に代えて、図5の撮像系によるブレ補正が行われる。また、撮像素子シフト方式によるブレ補正を行うに伴い、図4の手ブレ制御処理に代えて、図7の手ブレ制御処理が行われる。
次に、図5〜図7を参照して、第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態ではレンズシフト方式によりブレ補正を行うのに対し、第2の実施の形態では、後述する撮像素子シフト方式によりブレ補正を行う点において、第1の実施の形態と異なる。第2の実施の形態のデジタルカメラの構造、制御回路等も基本的に第1の実施の形態と同じである。ただし、レンズシフト方式によるブレ補正に代えて撮像素子シフト方式によるブレ補正を行うに際して、図1のデジタルカメラ1の制御回路に代えて図5のデジタルカメラ1aの制御回路による制御が行われる。また、撮像素子シフト方式によるブレ補正を行うことに伴い、図2の撮像系によるブレ補正に代えて、図5の撮像系によるブレ補正が行われる。また、撮像素子シフト方式によるブレ補正を行うに伴い、図4の手ブレ制御処理に代えて、図7の手ブレ制御処理が行われる。
図5は、本発明に係る立体撮像装置の第2の実施の形態であるデジタルカメラ1aの制御回路の構成を説明するためのブロック図である。第2の実施の形態では、第1の実施の形態の制御回路と略同一であるが、第1の実施の形態のレンズ補正ステージ5の代わりに、撮像素子補正ステージ8を備え、第1の実施の形態の補正レンズ6a,6bの代わりに、撮像素子補正ステージ8に固定された撮像素子7a,7bが移動(シフト)可能に配置されている。また、第1の実施の形態のレンズ補正ステージ5の代わりに、撮像素子補正ステージ8を備えたことに伴い、第1の実施の形態のレンズブレ補正処理部25及びレンズ系駆動部26の代わりに、撮像素子ブレ補正処理部27及び撮像素子系駆動部28が配置されている。
第2の実施の形態のデジタルカメラ1aは、撮像系2a、ブレ検出部24、撮像素子ブレ補正処理部27、撮像素子系駆動部28、タイミング発生部29、信号処理部30、画像処理部31、表示処理部32、表示モニタ33、記録部34、操作部35及びカメラ制御部36を備える。撮像系2a、撮像素子ブレ補正処理部27及び撮像素子系駆動部28以外の構成については、第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
第2の実施の形態の撮像系2aは、2つのズームレンズ3a,3b、2つのズームレンズ3a,3bのそれぞれに対応する2つのフォーカスレンズ4a,4b、撮像素子補正ステージ8及び撮像素子補正ステージ8に配置された2つの撮像素子7a,7bを有する。2つのズームレンズ3a,3bは、所定の間隔をおいて配置しており、ズーム制御機構(図示しない)によってそれぞれ光軸41a,41b(図6参照)方向に進退駆動される。ズームレンズ3a,3bが進退駆動されることで撮影画角が変化する。なお、撮像素子補正ステージ8に配置された2つの撮像素子7a,7bが本実施の形態に係るシフト対象ユニットを構成する。フォーカスレンズ4a,4bは、フォーカス制御機構によって光軸方向に進退駆動される。フォーカスレンズ4a,4bが進退駆動されることで撮像系2aのピント調節が行われる。撮像素子補正ステージ8は、撮像素子系駆動部28に設けられたアクチュエータによって、撮像素子補正ステージ8に配置された2つの撮像素子7a,7bが光軸と直交する方向に手ブレを打ち消すように一体として駆動(移動)される。撮像素子補正ステージ8は、平板状に形成され、この撮像素子補正ステージ8が駆動され2つの撮像素子7a,7bが一体として移動することで、撮像素子7a,7bの撮像面上に結像される被写体像がシフトする。この撮像素子補正ステージ8を駆動することにより、撮像素子補正ステージ8に配置されている一対の撮像素子7a,7bをシフトさせる撮像素子シフト方式による手ブレ補正を行うことができる。
これらズームレンズ3a、フォーカスレンズ4a及び撮像素子7aは、それぞれを入射する光の光軸41aが略一致するように配置されている。同様に、ズームレンズ3b、フォーカスレンズ4b及び撮像素子7bは、それぞれを入射する光の光軸41bが略一致するように配置されている。
撮像素子ブレ補正処理部27は、カメラ制御部36に設けられており、ブレ検出部24からの検出信号の大きさに応じたブレ量を補正量として出力する変換テーブルを有しており、カメラ制御部36から補正開始指令を受け付けて起動し、ブレ検出部24で検出される検出信号に応じての補正量を算出し、算出された補正量に基づいて撮像素子系駆動部28に対し撮像素子補正ステージ8を駆動させる信号を出力する。
撮像素子系駆動部28は、カメラ制御部36からの補正量に応じて撮像素子補正ステージ8に配置された撮像素子7a,7bをズームレンズ3a,3b及びフォーカスレンズ4a,4bの各光軸41a,41bと直交する方向に撮像素子補正ステージ8を移動するブレ補正手段として機能する。なお、撮像素子補正ステージ8に配置されている各撮像素子7a,7bの移動量は撮像素子ブレ補正処理部27によって決定される。
<撮像系の説明>
図6を参照して、本実施の形態係る立体撮像装置における撮像素子7a,7bが固定して接続されている撮像素子補正ステージ8を駆動することによる撮像素子シフト方式の手ブレ補正の動作について説明する。
図6を参照して、本実施の形態係る立体撮像装置における撮像素子7a,7bが固定して接続されている撮像素子補正ステージ8を駆動することによる撮像素子シフト方式の手ブレ補正の動作について説明する。
図6に示すように、撮像対象(図示せず)に向いている光軸41aに沿ってズームレンズ3a、フォーカスレンズ4a及び撮像素子7aが一列に並んで配置されている。同様に、光軸41bに沿ってズームレンズ3b、フォーカスレンズ4b及び撮像素子7bが一列に並んで配置されている。そして、第2の実施の形態のシフト対象ユニットである2つの撮像素子7a,7bは撮像素子補正ステージ8に相互に固定して接続されている。
図6は、デジタルカメラ1aの光軸41a,41bが撮像対象に向いている状態を示し、この状態でシャッターキーを押すと、シャッターが開き、被写体像が撮像素子7aにおける光軸41a上の略中心位置に結像する。しかし、シャッターが開いた状態で、手ブレにより、デジタルカメラ1aが動くと、撮像対象からの光軸41a及び光軸41bに対してレンズ光軸が傾斜し、被写体像は、撮像素子7a及び撮像素子7bの中心位置からズレた位置に結像しようとする。
このとき、ブレ検出部24により、デジタルカメラ1aが動いたことが検出され、撮像素子7a,7bが固定して接続されている撮像素子補正ステージ8がブレ検出部24により検出されたブレの動きと逆方向に移動(シフト)し、被写体像が撮像素子7a及び撮像素子7bの中心位置に結像するように補正する。
これにより、デジタルカメラ1aに手ブレが生じても、2つの撮像素子7a,7bが一体としてシフトすることにより、立体の被写体像は、撮像素子7a及び撮像素子7b上の中心位置からズレた位置に結像することなく、その結像位置が常に撮像素子7a及び撮像素子7bの中心位置となるように補正され、立体画像がぼけたものとなることを回避できる。
したがって、本実施の形態係る立体撮像装置は、1つの撮像素子補正ステージ8上に、シフト対象ユニットを構成する2つの撮像素子7a,7bを固定して接続することで、2つの撮像素子7a,7bの相対的な位置がズレることのない状態にして手ブレ補正を行うことができる。これにより、手ブレ補正を行った場合であっても、被写体像の視差以外の相違をなくした立体画像を撮像することができる。
また、撮像素子補正ステージ8上に2つの撮像素子7a,7bを相互に一体に固定して接続し、撮像素子補正ステージ8に相互に固定された2つの撮像素子7a,7bを一体としてシフトする撮像素子シフト方式によりブレ補正を行うことにより、ブレ補正を行う際に、レンズ等の光学系を動かす必要がないことから、レンズ収差の影響がレンズシフト方式によるブレ補正と比較して小さくて済むため、レンズシフト方式によるブレ補正と比較して画質が劣化する光学収差の発生量を抑え、かつ、被写体像の視差以外の相違をなくした被写体像のブレ補正を行うことができる。
<手ブレ制御処理>
図7は、本発明に係る立体撮像装置の第2の実施の形態であるデジタルカメラ1aの手ブレ制御処理について説明するためのフローチャートである。なお、図7に示す手ブレ制御処理は、第1の実施の形態の図3に示すデジタルカメラの概略動作の処理と並列して実行されているものとする。尚、ステップS121、S122、S123、S124、S125、S127については、第1の実施の形態における図4のステップS21、S22、S23、S24、S25、S27と略同様の処理である。したがって、ステップS121〜S123についての説明は省略する。
図7は、本発明に係る立体撮像装置の第2の実施の形態であるデジタルカメラ1aの手ブレ制御処理について説明するためのフローチャートである。なお、図7に示す手ブレ制御処理は、第1の実施の形態の図3に示すデジタルカメラの概略動作の処理と並列して実行されているものとする。尚、ステップS121、S122、S123、S124、S125、S127については、第1の実施の形態における図4のステップS21、S22、S23、S24、S25、S27と略同様の処理である。したがって、ステップS121〜S123についての説明は省略する。
ステップS123において手ブレ補正機能がオフに設定されていると判断された場合は、ステップS124に進み、カメラ制御部36は、停止信号をブレ検出部24に与えて、当該デジタルカメラ1aに生じるブレ量の検出を停止させ、ステップS121に戻る。なお、手ブレ補正機能がオフに設定されていると判断された場合に、撮像素子補正ステージ8が駆動しているときには、カメラ制御部36は、撮像素子補正ステージ8の駆動を停止する。
一方、ステップS123において、手ブレ補正機能がオフに設定されていなかった場合、すなわち、手ブレ補正機能が継続してオンに設定されている場合には、ステップS125に進む。
ステップS125では、カメラ制御部36は、操作部35からの信号に基づいてシャッターキーの半押しの操作があったか否かを判別し、シャッターキーの半押し操作があったと判別した場合はステップS126に進み、シャッターキーの半押し操作がないと判別した場合はステップS123に戻る。
ステップS125において、シャッターキーの半押し操作があったと判別した場合には、カメラ制御部36は、撮像素子ブレ補正処理部27に補正指令を送る。撮像素子ブレ補正処理部27は、カメラ制御部36から補正指令を受け付けて起動し、ブレ検出部24で検出される検出信号に応じて補正量を算出して撮像素子系駆動部28に送り(ステップS126)、ステップS127に進む。尚、このとき、撮像素子系駆動部28は、撮像素子ブレ補正処理部27からの補正量に応じて撮像素子補正ステージ8を駆動させる。これによって、撮像素子補正ステージ8に配置された2つの撮像素子7a,7bを一体として、撮像素子系駆動部28に設けられたアクチュエータによって手ブレを打ち消すように駆動させることができる。
ステップS127では、カメラ制御部36は、操作部35からの信号に基づいてシャッターキーの半押し操作が解除されたか否かを判別する。シャッターキーの半押し操作が解除されたと判別した場合はステップS128に進み、一方、シャッターキーの半押し操作が解除されてないと判別した場合はシャッターキーの半押し操作が解除されるまでステップS127の処理を繰り返して行う。
ステップS127において、シャッターキーの半押し操作が解除された場合は、ステップS128に進み、カメラ制御部36は、撮像素子ブレ補正処理部27を介した撮像素子系駆動部28の駆動を停止させ、ステップS123に戻る。
(3)第3の実施の形態
次に、図8〜図10を参照して、第3の実施の形態について説明する。第1の実施の形態ではレンズシフト方式によるブレ補正のみを行い、第2の実施の形態では撮像素子シフト方式によるブレ補正のみを行うのに対し、第3の実施の形態では、ズーム倍率等の撮影条件によってブレ補正の方式を選択する点で第1の実施の形態及び第2の実施の形態と異なる。第3の実施の形態のデジタルカメラの構造、制御回路等も基本的に第1の実施の形態と同じである。ただし、撮影条件によってブレ補正の方式を選択するに際して、図1のデジタルカメラ1の制御回路に代えて図8のデジタルカメラ1bの制御回路による制御が行われる。また、撮影条件によってブレ補正の方式を選択することに伴い、図2の撮像系2によるブレ補正に代えて、図9の撮像系2bによるブレ補正が行われる。また、撮影条件によってブレ補正の方式を選択することに伴い、図4の手ブレ制御処理に代えて、図10の手ブレ制御処理が行われる。
次に、図8〜図10を参照して、第3の実施の形態について説明する。第1の実施の形態ではレンズシフト方式によるブレ補正のみを行い、第2の実施の形態では撮像素子シフト方式によるブレ補正のみを行うのに対し、第3の実施の形態では、ズーム倍率等の撮影条件によってブレ補正の方式を選択する点で第1の実施の形態及び第2の実施の形態と異なる。第3の実施の形態のデジタルカメラの構造、制御回路等も基本的に第1の実施の形態と同じである。ただし、撮影条件によってブレ補正の方式を選択するに際して、図1のデジタルカメラ1の制御回路に代えて図8のデジタルカメラ1bの制御回路による制御が行われる。また、撮影条件によってブレ補正の方式を選択することに伴い、図2の撮像系2によるブレ補正に代えて、図9の撮像系2bによるブレ補正が行われる。また、撮影条件によってブレ補正の方式を選択することに伴い、図4の手ブレ制御処理に代えて、図10の手ブレ制御処理が行われる。
図8は、本発明に係る立体撮像装置の第3の実施の形態であるデジタルカメラ1bの制御回路の構成を説明するためのブロック図である。第3の実施の形態では、第1の実施の形態の制御回路と略同一であるが、第1の実施の形態のレンズ補正ステージ5に加えて、第2の実施の形態の撮像素子補正ステージ8を備え、第1の実施の形態の補正レンズ6a,6bに加えて、第2の実施の形態の撮像素子補正ステージ8に固定された撮像素子7a,7bが移動(シフト)可能に配置されている。また、第1の実施の形態のレンズ補正ステージ5に加えて、第2の実施の形態の撮像素子補正ステージ8を備えたことに伴い、第1の実施の形態のレンズブレ補正処理部25及びレンズ系駆動部26に加えて、第2の実施の形態の撮像素子ブレ補正処理部27及び撮像素子系駆動部28が配置されている。
第3の実施の形態のデジタルカメラ1bは、撮像系2b、ブレ検出部24、レンズブレ補正処理部25、レンズ系駆動部26、撮像素子ブレ補正処理部27、撮像素子系駆動部28、タイミング発生部29、信号処理部30、画像処理部31、表示処理部32、表示モニタ33、記録部34、操作部35及びカメラ制御部36を備える。ブレ検出部24、レンズブレ補正処理部25、レンズ系駆動部26、タイミング発生部29、信号処理部30、画像処理部31、表示処理部32、表示モニタ33、記録部34、操作部35及びカメラ制御部36については第1の実施の形態と同様であり、撮像素子ブレ補正処理部27及び撮像素子系駆動部28については、第2の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
第3の実施の形態の撮像系2bは、2つのズームレンズ3a,3b、2つのズームレンズ3a,3bのそれぞれに対応する2つのフォーカスレンズ4a,4b、ズームレンズ3a,3bとフォーカスレンズ4a,4bの間に配置された本実施の形態に係る第1の補正ステージを構成するレンズ補正ステージ5、レンズ補正ステージ5に配置された本実施の形態に係る第1のシフト対象ユニットを構成する2つの補正レンズ6a,6b、本実施の形態に係る第2の補正ステージを構成する撮像素子補正ステージ8、及び撮像素子補正ステージ8に配置された本実施の形態に係る第2のシフト対象ユニットを構成する2つの撮像素子7a,7bを有する。
2つのズームレンズ3a,3bは、所定の間隔をおいて配置しており、ズーム制御機構(図示しない)によってそれぞれ光軸41a,41b方向に進退駆動される。ズームレンズ3a,3bが進退駆動されることで撮影画角が変化する。フォーカスレンズ4a,4bは、フォーカス制御機構によって光軸方向に進退駆動される。フォーカスレンズ4a,4bが進退駆動されることで撮像系2bのピント調節が行われる。
レンズ補正ステージ5は、レンズ系駆動部26に設けられたアクチュエータによって、レンズ補正ステージ5に配置された2つの補正レンズ6a,6bが光軸と直交する方向に手ブレを打ち消すように一体として駆動(移動)される。レンズ補正ステージ5は、光を透過する透明の平板状に形成され、このレンズ補正ステージ5が駆動され2つの補正レンズ6a,6bが一体として移動することで、撮像素子7a,7bの撮像面上に結像される被写体像がシフトする。このレンズ補正ステージ5を駆動することにより、レンズ補正ステージ5に配置されている一対の補正レンズ6a,6bにより、レンズシフト方式による手ブレ補正を行うことができる。
また、撮像素子補正ステージ8は、撮像素子系駆動部28に設けられたアクチュエータによって、撮像素子補正ステージ8に配置された2つの撮像素子7a,7bが光軸と直交する方向に手ブレを打ち消すように一体として駆動(移動)される。撮像素子補正ステージ8は、平板状に形成され、この撮像素子補正ステージ8が駆動され2つの撮像素子7a,7bが一体として移動することで、撮像素子7a,7bの撮像面上に結像される被写体像がシフトする。この撮像素子補正ステージ8を駆動することにより、撮像素子補正ステージ8に配置されている一対の撮像素子7a,7bにより、撮像素子シフト方式による手ブレ補正を行うことができる。
これらズームレンズ3a、補正レンズ6a、フォーカスレンズ4a及び撮像素子7aは、それぞれを入射する光の光軸41aが略一致するように配置されている。同様に、ズームレンズ3b、補正レンズ6b、フォーカスレンズ4b及び撮像素子7bは、それぞれを入射する光の光軸41bが略一致するように配置されている。
レンズブレ補正処理部25は、カメラ制御部36に設けられており、ブレ検出部24からの検出信号の大きさに応じたブレ量を補正量として出力する変換テーブルを有しており、カメラ制御部36から補正開始指令を受け付けて起動し、ブレ検出部24で検出される検出信号に応じて補正量を算出し、算出された補正量に基づいてレンズ系駆動部26に対しレンズ補正ステージ5を駆動させる信号を出力する。
レンズ系駆動部26は、カメラ制御部36からの補正量に応じてレンズ補正ステージ5に配置された補正レンズ6a,6bをズームレンズ3a,3b及びフォーカスレンズ4a,4bの各光軸41a,41bと直交する方向にレンズ補正ステージ5を移動する第1のブレ補正手段として機能する。なお、レンズ補正ステージ5に配置されている各補正レンズ6a,6bの移動量はレンズブレ補正処理部25によって決定される。
撮像素子ブレ補正処理部27は、カメラ制御部36に設けられており、ブレ検出部24からの検出信号の大きさに応じたブレ量を補正量として出力する変換テーブルを有しており、カメラ制御部36から補正開始指令を受け付けて起動し、ブレ検出部24で検出される検出信号に応じての補正量を算出し、算出された補正量に基づいて撮像素子系駆動部28に対し撮像素子補正ステージ8を駆動させる信号を出力する。
撮像素子系駆動部28は、カメラ制御部36からの補正量に応じて撮像素子補正ステージ8に配置された撮像素子7a,7bをズームレンズ3a,3b及びフォーカスレンズ4a,4bの各光軸41a,41bと直交する方向に撮像素子補正ステージ8を移動する第2のブレ補正手段として機能する。なお、撮像素子補正ステージ8に配置されている各撮像素子7a,7bの移動量は撮像素子ブレ補正処理部27によって決定される。
カメラ制御部36は、CPU及びCPUが実行する制御プログラムが格納されるROM、ワークRAM(図示しない)を含んで構成され、操作部35から入力される操作信号に応じて各ブロックへ指令を出力し、カメラ動作を制御する。なお、カメラ制御部36のROMには、ズーム位置(ズーム段数)情報に対応するズーム倍率が記憶されているズームテーブルが含まれる。カメラ制御部36は、撮像条件である設定されたズーム倍率に基づいて、操作に応じて設定された撮像条件であるズーム倍率が予め設定されている基準値よりも小さい場合に、レンズブレ補正処理部25に補正開始指令を出力する一方、操作に応じて設定されている撮像条件であるズーム倍率が基準値よりも大きい場合に、撮像素子ブレ補正処理部27に補正開始指令を出力することで、レンズ系駆動部26によるブレ補正又は撮像素子系駆動部28によるブレ補正のうち何れか1つ又は両方のブレ補正を選択制御する選択制御手段として機能し、選択されたブレ補正に基づきブレ補正を実行させる。
<撮像系の説明>
図9を参照して、第3の実施の形態の撮像系2bによる、補正レンズ6a,6bが固定して接続されたレンズ補正ステージ5の駆動によるレンズシフト方式又は撮像素子7a,7bが固定して接続されている撮像素子補正ステージ8の駆動による撮像素子シフト方式の何れかの方式から1つの手ブレ補正方式を選択して行われる手ブレ補正の動作について説明する。
図9を参照して、第3の実施の形態の撮像系2bによる、補正レンズ6a,6bが固定して接続されたレンズ補正ステージ5の駆動によるレンズシフト方式又は撮像素子7a,7bが固定して接続されている撮像素子補正ステージ8の駆動による撮像素子シフト方式の何れかの方式から1つの手ブレ補正方式を選択して行われる手ブレ補正の動作について説明する。
図9に示すように、撮像対象(図示せず)に向いている光軸41aに沿ってズームレンズ3a、補正レンズ6a、フォーカスレンズ4a及び撮像素子7aが一列に並んで配置されている。同様に、光軸41bに沿ってズームレンズ3b、補正レンズ6b、フォーカスレンズ4b及び撮像素子7bが一列に並んで配置されている。そして、本実施の形態の第1のシフト対象ユニットである2つの補正レンズ6a,6bはレンズ補正ステージ5において一体に配置され、本実施の形態の第2のシフト対象ユニットである2つの撮像素子7a,7bは撮像素子補正ステージ8において一体に配置されている。
図9は、デジタルカメラ1bの光軸41a,41bが撮像対象に向いている状態を示し、この状態でシャッターキーを押すと、シャッターが開き、被写体像が撮像素子7aにおける光軸41a上の略中心位置に結像する。しかし、シャッターが開いた状態で、手ブレにより、デジタルカメラ1bがブレた場合には、撮像対象からの光軸41a及び光軸41bに対してレンズ光軸が傾斜し、被写体像は、撮像素子7a及び撮像素子7bの中心位置からズレた位置に結像しようとする。
このとき、基準値よりも小さいズーム倍率に設定されているときに、ブレ検出部24により、デジタルカメラ1bが動いたことが検出され、カメラ制御部36から、レンズブレ補正処理部25に対し補正開始指令が出力された場合には、レンズシフト方式による手ブレ補正方式が選択される。具体的には、カメラ制御部36は、補正レンズ6a,6bが固定して接続されたレンズ補正ステージ5をブレ検出部24により検出されたブレの動きと逆方向に移動(シフト)させることにより、被写体像が撮像素子7a及び撮像素子7bの中心位置に結像するように補正する。
また、基準値よりも大きいズーム倍率に設定されているときに、ブレ検出部24により、デジタルカメラ1bが動いたことが検出され、カメラ制御部36から、撮像素子ブレ補正処理部27に対し補正開始指令が出力された場合には、撮像素子シフト方式による手ブレ補正方式が選択される。具体的には、カメラ制御部36は、撮像素子7a,7bが固定して接続されている撮像素子補正ステージ8がブレ検出部24により検出されたブレの動きと逆方向に移動(シフト)し、被写体像が撮像素子7a及び撮像素子7bの中心位置に結像するように補正する。
これにより、デジタルカメラ1bに手ブレが生じても、被写体像は、撮像素子7a及び撮像素子7b上の中心位置からズレた位置に結像することなく、その結像位置が常に撮像素子7a及び撮像素子7bの中心位置となるように補正され、撮像画像がぼけたものとなることを回避できる。
したがって、1つのレンズ補正ステージ5上に、シフト対象ユニットを構成する2つの補正レンズ6a,6bを固定して接続することで、2つの補正レンズ6a,6bの相対的な位置がズレることのない状態にして手ブレ補正を行うことができる。さらに、もう1つの撮像素子補正ステージ8上に、シフト対象ユニットを構成する2つの撮像素子7a,7bを固定して接続することで、2つの撮像素子7a,7bの相対的な位置がズレることのない状態にして手ブレ補正を行うことができる。これにより、手ブレ補正を行った場合であっても、被写体像の視差以外の相違をなくした立体画像を撮像することができる。
また、撮像条件としてズーム倍率が低倍率の時には、撮像素子7a,7bを固定して補正レンズ6a,6bが一体に配置されたレンズ補正ステージ5をシフトするレンズシフト方式による手ブレ補正を行うことにより、消費される電力を抑えた被写体像のブレ補正を行うことができる。これに対し、撮像条件としてズーム倍率が高倍率の時には、補正レンズ6a,6bを固定して撮像素子7a,7bが配置されている撮像素子補正ステージ8をシフトする撮像素子シフト方式による手ブレ補正を行うことにより、光学収差の発生量を抑えた被写体像のブレ補正を行うことができる。
<手ブレ制御処理>
図10は、本発明に係る立体撮像装置の第3の実施の形態であるデジタルカメラ1bの手ブレ制御処理について説明するためのフローチャートである。なお、図10に示す手ブレ制御処理は、第1の実施の形態の図3に示すデジタルカメラの概略動作の処理と並列して実行されているものとする。尚、ステップS221、S222、S223、S224、S225、S229については、第1の実施の形態における図4のステップS21、S22、S23、S24、S25、S27と略同様の処理である。したがって、ステップS221〜S223についての説明は省略する。
図10は、本発明に係る立体撮像装置の第3の実施の形態であるデジタルカメラ1bの手ブレ制御処理について説明するためのフローチャートである。なお、図10に示す手ブレ制御処理は、第1の実施の形態の図3に示すデジタルカメラの概略動作の処理と並列して実行されているものとする。尚、ステップS221、S222、S223、S224、S225、S229については、第1の実施の形態における図4のステップS21、S22、S23、S24、S25、S27と略同様の処理である。したがって、ステップS221〜S223についての説明は省略する。
ステップS223において手ブレ補正機能がオフに設定されていると判断された場合は、ステップS224に進み、カメラ制御部36は、停止信号をブレ検出部24に与えて、当該デジタルカメラ1bに生じるブレ量の検出を停止させ、ステップS221に戻る。なお、手ブレ補正機能がオフに設定されていると判断された場合に、レンズ補正ステージ5又は撮像素子補正ステージ8が駆動しているときには、カメラ制御部36は、レンズ補正ステージ5及び撮像素子補正ステージ8の駆動を停止する。
一方、ステップS223において、手ブレ補正機能がオフに設定されていなかった場合、すなわち、手ブレ補正機能が継続してオンに設定されている場合には、ステップS225に進む。
ステップS225では、カメラ制御部36は、操作部35からの信号に基づいてシャッターキーの半押しの操作があったか否かを判別し、シャッターキーの半押し操作があったと判別した場合はステップS226に進み、シャッターキーの半押し操作がないと判別した場合はステップS223に戻る。
ステップS226では、カメラ制御部36は、その時点のズーム位置(ズーム段数)情報を取得し、取得したズーム位置(ズーム段数)情報に対応するズーム倍率をROM(図示しない)に記憶されているズームテーブルから得て、このズーム倍率に基づいて最適な手ブレ補正の方式の判定を行う。ズーム倍率がこの判定のための予め設定されている基準倍率より低い場合は、ステップS227に進み、ズーム倍率がこの判断のための基準倍率より高い場合は、ステップS228に進む。
ステップS227では、カメラ制御部36は、レンズブレ補正処理部25に補正指令を送る。レンズブレ補正処理部25は、カメラ制御部36から補正指令を受け付けて起動し、ブレ検出部24で検出される検出信号に応じて補正量を算出し、算出した値をレンズ系駆動部26に送り、ステップS229に進む。尚、このとき、レンズ系駆動部26は、レンズブレ補正処理部25からの補正量に応じてレンズ補正ステージ5を駆動させる。これによって、レンズ補正ステージ5に配置された2つの補正レンズ6a,6bを一体として、レンズ系駆動部26に設けられたアクチュエータによって手ブレを打ち消すように駆動させることができる。
ステップS228では、カメラ制御部36は、撮像素子ブレ補正処理部27に補正指令を送る。撮像素子ブレ補正処理部27は、カメラ制御部36から補正指令を受け付けて起動し、ブレ検出部24で検出される検出信号に応じて補正量を算出して撮像素子系駆動部28に送り、ステップS229に進む。尚、このとき、撮像素子系駆動部28は、撮像素子ブレ補正処理部27からの補正量に応じて撮像素子補正ステージ8を駆動させる。これによって、撮像素子補正ステージ8に配置された2つの撮像素子7a,7bを一体として、撮像素子系駆動部28に設けられたアクチュエータによって手ブレを打ち消すように駆動させることができる。
ステップS229では、カメラ制御部36は、操作部35からの信号に基づいてシャッターキーの半押し操作が解除されたか否かを判別する。シャッターキーの半押し操作が解除されたと判別した場合はステップS230に進み、一方、シャッターキーの半押し操作が解除されてないと判別した場合はシャッターキーの半押し操作が解除されるまでステップS229の処理を繰り返して行う。
ステップS229において、シャッターキーの半押し操作が解除された場合は、ステップS230に進み、カメラ制御部36は、レンズブレ補正処理部25を介したレンズ系駆動部26の駆動及び撮像素子ブレ補正処理部27を介した撮像素子系駆動部28の駆動を停止させ、ステップS223に戻る。
以上、様々な実施の形態の立体撮像装置について説明した。本発明の立体撮像装置は、CPUやRAMを備えたデジタルカメラ1の一構成部として説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、第3の実施の形態において、カメラ制御部36は、設定されたズーム倍率が予め設定されている基準値よりも小さい場合にレンズブレ補正処理部25に補正開始指令を出力し、設定されているズーム倍率が基準値よりも大きい場合に撮像素子ブレ補正処理部27に補正開始指令を出力することで、レンズ系駆動部26と撮像素子系駆動部28とを選択制御するようにしたが、本発明はこれに限定されない。ブレ補正を行う場合、カメラ制御部36は、例えば、実装に応じて、レンズブレ補正処理部25及び撮像素子ブレ補正処理部27の何れか一方、或いは両方に選択的に補正開始指令を出力するようにしてもよい。これにより、補正レンズ6a,6bが固定して接続されたレンズ補正ステージ5の駆動によるレンズシフト方式又は撮像素子7a,7bが固定して接続されている撮像素子補正ステージ8の駆動による撮像素子シフト方式の何れか一方、或いは両方のブレ補正方式を選択的に用いることも想到可能である。
また、撮像条件としてズーム倍率が基準値よりも低倍率か、高倍率かに応じて、補正レンズ6a,6bが配置されたレンズ補正ステージ5を移動させることによるレンズシフト方式による手ブレ補正を行うか、撮像素子7a,7bが配置されている撮像素子補正ステージ8を移動させることによる撮像素子シフト方式による手ブレ補正を行うかを選択制御していたがこれに限られない。例えば、撮影条件として、デジタルカメラ1の周囲の明るさが基準値の明るさ以上であるか否か又はブレ検出部24により検出されたブレ量が所定のブレ量以上であるか否か、等に応じて、補正レンズ6a,6bが配置されたレンズ補正ステージ5を移動させることによるレンズシフト方式による手ブレ補正を行うか、撮像素子7a,7bが配置されている撮像素子補正ステージ8を移動させることによる撮像素子シフト方式による手ブレ補正を行うかを選択して実行するようにしてもよい。
1 デジタルカメラ
2 撮像系
3a ズームレンズ
3b ズームレンズ
4a フォーカスレンズ
4b フォーカスレンズ
5 レンズ補正ステージ
6a 補正レンズ
6b 補正レンズ
7a 撮像素子
7b 撮像素子
8 撮像素子補正ステージ
24 ブレ検出部
25 レンズブレ補正処理部
26 レンズ系駆動部
27 撮像素子ブレ補正処理部
28 撮像素子系駆動部
29 タイミング発生部
30 信号処理部
31 画像処理部
32 表示処理部
33 表示モニタ
34 記録部
35 操作部
36 カメラ制御部
2 撮像系
3a ズームレンズ
3b ズームレンズ
4a フォーカスレンズ
4b フォーカスレンズ
5 レンズ補正ステージ
6a 補正レンズ
6b 補正レンズ
7a 撮像素子
7b 撮像素子
8 撮像素子補正ステージ
24 ブレ検出部
25 レンズブレ補正処理部
26 レンズ系駆動部
27 撮像素子ブレ補正処理部
28 撮像素子系駆動部
29 タイミング発生部
30 信号処理部
31 画像処理部
32 表示処理部
33 表示モニタ
34 記録部
35 操作部
36 カメラ制御部
Claims (6)
- 被写体像の結像位置を補正する補正レンズと、被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子との少なくとも1つを、それぞれが含む2つのシフト対象ユニットと、
当該装置に生じるブレ量を検出するブレ検出手段と、
前記2つのシフト対象ユニットを相互に固定して接続する補正ステージと、
前記ブレ検出手段により検出されたブレ量に応じて、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記2つのシフト対象ユニットを一体として所定の方向に移動させて、前記2つのシフト対象ユニットにより撮像される被写体像のブレを補正するブレ補正手段と、を備えたことを特徴とする立体撮像装置。 - 前記2つのシフト対象ユニットはそれぞれが、被写体像の結像位置を補正する補正レンズを含み、
前記補正ステージは、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの補正レンズを相互に固定して接続し、
前記ブレ補正手段は、前記ブレ検出手段により検出されたブレ量に応じて、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記それぞれの補正レンズを一体として所定の方向に移動させて、前記被写体像のブレを補正することを特徴とする請求項1に記載の立体撮像装置。 - 前記2つのシフト対象ユニットはそれぞれが、被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子を含み、
前記補正ステージは、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの撮像素子を相互に固定して接続し、
前記ブレ補正手段は、前記ブレ検出手段により検出されたブレ量に応じて、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記それぞれの撮像素子を一体として所定の方向に移動させて、前記被写体像のブレを補正することを特徴とする請求項1に記載の立体撮像装置。 - 前記2つのシフト対象ユニットはそれぞれが、被写体像の結像位置を補正する補正レンズと、前記被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子とを含み、
前記補正ステージは、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの補正レンズを相互に固定して接続し、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの撮像素子を相互に固定して接続し、
前記ブレ補正手段は、前記ブレ検出手段により検出されたブレ量に応じて、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記それぞれの補正レンズ又は撮像素子を選択的に一体として所定の方向に移動させて、前記被写体像のブレを補正することを特徴とする請求項1に記載の立体撮像装置。 - 撮像条件を設定する撮像条件設定手段を備え、
前記2つのシフト対象ユニットはそれぞれが、被写体像の結像位置を補正する補正レンズと、前記被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子とを含み、
前記補正ステージは、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの補正レンズを相互に固定して接続する第1の補正ステージと、前記2つのシフト対象ユニットのそれぞれの撮像素子を相互に固定して接続する第2の補正ステージとを含み、
前記ブレ補正手段は、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記それぞれの補正レンズを所定の方向に移動させる第1のブレ補正手段と、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記それぞれの撮像素子を所定の方向に移動させる第2のブレ補正手段と、前記第1のブレ補正手段と前記第2のブレ補正手段とを選択的に制御する選択制御手段とを備え、
前記選択制御手段は、前記撮像条件設定手段により設定された撮像条件に基づいて、前記ブレ検出手段により検出されたブレ量に応じて、前記第1のブレ補正手段によるブレ補正又は前記第2のブレ補正手段によるブレ補正のうち何れか1つ又は両方のブレ補正を実行させることを特徴とする請求項1に記載の立体撮像装置。 - 被写体像の結像位置を補正する補正レンズと、被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子との少なくとも1つを、それぞれが含む2つのシフト対象ユニットと、前記2つのシフト対象ユニットを相互に固定して接続する補正ステージとを有する立体撮像装置により撮像する立体撮像方法であって、
前記立体撮像方法は、前記立体撮像装置に生じるブレ量を検出するブレ検出ステップと、
前記ブレ検出ステップにより検出されたブレ量に応じて、前記補正ステージによって相互に固定して接続された前記2つのシフト対象ユニットを一体として所定の方向に移動させて、前記2つのシフト対象ユニットにより撮像される被写体像のブレを補正するブレ補正ステップと、を含むことを特徴とする立体撮像方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009220585A JP2011071712A (ja) | 2009-09-25 | 2009-09-25 | 立体撮像装置及び立体撮像方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009220585A JP2011071712A (ja) | 2009-09-25 | 2009-09-25 | 立体撮像装置及び立体撮像方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011071712A true JP2011071712A (ja) | 2011-04-07 |
Family
ID=44016557
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JP2009220585A Pending JP2011071712A (ja) | 2009-09-25 | 2009-09-25 | 立体撮像装置及び立体撮像方法 |
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-
2009
- 2009-09-25 JP JP2009220585A patent/JP2011071712A/ja active Pending
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