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JP2011066275A - 電気二重層キャパシタ用活性炭シート電極の製造方法 - Google Patents

電気二重層キャパシタ用活性炭シート電極の製造方法 Download PDF

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Masanori Takagi
正徳 高木
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

【課題】高い容量密度を保持しながら、内部抵抗が小さい電気二重層キャパシタの構成に有用な活性炭シート電極の製造方法を提供する。
【解決手段】所定の割合に配合した活性炭粉末とカーボンブラックと有機バインダーの原料混合物に水を添加して混練し、圧延によりシート状に成形した後、乾燥して水を蒸発させる活性炭シート電極の製造方法であって、原料混合物への水の添加量を、原料混合物と水の混練物が水の添加に伴って一体性を保持できずにスラリー状となるときの水の添加量を特定添加量としたとき、特定添加量から特定添加量の−5質量%までの範囲に制御する。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気二重層キャパシタ用の活性炭シート電極の製造方法に関し、更に詳しくは容量密度が高く且つ内部抵抗が低い電気二重層キャパシタ用活性炭シート電極の製造方法に関する。
分極性電極と電解質界面で形成される電気二重層を利用した電気二重層キャパシタ(コンデンサー)は、既に幾つかの分野で使用され、特にコイン型形状のものは電子回路のメモリバックアップ電源などとして広く使用されている。また、バッテリーの代替可能性も検討され、電気自動車用電源などの大容量が必要とされる用途も研究されている。
上記電気二重層キャパシタは、主に活性炭で構成されるシート状電極と電解液との界面に電気二重層を形成し、この電気二重層に電荷を蓄えることを原理としている。近年では、電気二重層キャパシタの利用分野の広がりに伴って、容量密度を高めつつ、内部抵抗の更なる低減が望まれている。
そのため様々な試みがなされており、例えば特開2002−175950号公報(特許文献1)には、炭素質材料と結合材を含むシート状の電気二重層キャパシタ用電極を製造する際に、ロール圧延して集電体と電極の密着性を高めることにより内部抵抗の低減を図る方法が記載されている。
また、特開2000−235938号公報(特許文献2)や特開2004−031986号公報(特許文献3)には、内部抵抗の低減を図るために、活性炭とカーボンブラック及びバインダーを含む混合物をペースト押し出し成形した後、圧延ロールで圧延することにより、シート状の電気二重層キャパシタ用電極を製造する方法が記載されている。
更に、特開2008−252023号公報(特許文献4)には、圧延によりシート成形する際に、ロール間隔を次第に狭く設定しながら少なくとも3回以上の圧延工程を行うことによって、容量密度が高く且つ内部抵抗が低い電気二重層キャパシタ用として好適なシート状電極を製造する方法が記載されている。
しかしながら、上記したいずれの方法も、活性炭やカーボンブラックの炭素質材料とバインダーとを含む混合物をシート状の電極に成形する際に圧延することを特徴とするものであるが、得られる電気二重層キャパシタは内部抵抗が十分に低減されるとは言えない状況であった。
特開2002−175950号公報 特開2000−235938号公報 特開2004−031986号公報 特開2008−252023号公報
本発明は、上記した従来の課題を解決するためになされたものであり、高い容量密度を保持しつつ、内部抵抗が小さい電気二重層キャパシタの構成に有用な活性炭シート電極の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために、活性炭シート電極の製造方法について鋭意研究を重ねた結果、電極を構成する活性炭、カーボンブラック、有機バインダーを混錬してシート状に成形する際に、成形助剤として特定量の水を添加して成形することによって、得られる活性炭シート電極は高容量密度で且つ低内部抵抗の電気二重層キャパシタの構成に好適であることを見出した。
即ち、本発明の電気二重層キャパシタ用活性炭シート電極の製造方法は、所定の割合に配合した活性炭粉末とカーボンブラックと有機バインダーの原料混合物に水を添加して混練し、圧延によりシート状に成形した後、乾燥して水を蒸発させる活性炭シート電極の製造方法であって、前記原料混合物への水の添加量を、該原料混合物と水の混練物が水の添加に伴って一体性を保持できずにスラリー状となる直前の水の添加量を特定添加量としたとき、特定添加量から特定添加量の−5質量%までの範囲とすることを特徴とする。
また、上記本発明の電気二重層キャパシタ用活性炭シート電極の製造方法においては、前記カーボンブラックの配合量を活性炭に対して5〜30質量%とし、前記有機バインダーの配合量を活性炭とカーボンブラックの合計量に対して1〜50質量%とすることが好ましい。
本発明によれば、高容量密度で且つ低内部抵抗の電気二重層キャパシタ用の活性炭シート電極を製造することができる。従って、この活性炭シート電極を使用することにより、高容量密度で且つ低内部抵抗の電気二重層キャパシタ、特に高容量で大電流を流すことが必要とされる用途に好適な電気二重層キャパシタを製造することができる。
本発明における電気二重層キャパシタ用活性炭シート電極は、必須の構成成分として、炭素質材料である活性炭粉末とカーボンブラック、及び有機バインダーとを含んでいる。活性炭粉末としては、フェノール系、レーヨン系、アクリル系、ピッチ系又はヤシガラ系の活性炭粉末が使用できる。活性炭粉末の比表面積は200〜3500m/gの範囲が好ましい。また、活性炭粉末の平均粒径は0.1〜100μmが好ましく、1〜20μmの範囲であれば高容量密度が得られるため更に好ましい。
また、上記活性炭粉末に代えて、あるいは上記活性炭粉末と併用して、カーボンファイバ、カーボンウイスカ、グラファイト、ポリアセン等の繊維又は粉末も、比表面積が200〜3500m/gの範囲であれば、好ましく使用することができる。
必須の構成成分であるカーボンブラックは、導電助材として活性炭と混合して使用する。カーボンブラックの平均粒径は0.001〜1μmが好ましく、0.01〜0.5μmの範囲であれば電極中に少量しか含まれていなくても電極の抵抗を小さくできるため更に好ましい。また、カーボンブラックの比表面積は200〜1500m/gが好ましく、500〜1200m/gが更に好ましい。
カーボンブラックの配合量は、活性炭粉末に対して5質量%以上30質量%以下の範囲が好ましく、10質量%以上25質量%以下が更に好ましい。5質量%未満では、電極の比抵抗を十分に下げることができないため、構成成分の各粉末を十分分散させても電極の内部抵抗を低減させることができない。また、30質量%を超えると、電極の容量に寄与しないカーボンブラックが多くなり過ぎるため、電気二重層キャパシタとして求められる高容量密度を得ることができない。
必須の構成成分の有機バインダーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(以下PTFEと略記する)が好適に使用できる。PTFEとしては、テトラフルオロエチレンの単独重合体だけでなく、テトラフルオロエチレンに対し0.5mol%以下の他の単量体を加えて共重合させた共重合体も使用することができる。他の単量体が0.5mol%以下であれば、PTFEに溶融流動性が付与されず、テトラフルオロエチレン単独重合体と同様に繊維化して、高強度且つ低抵抗の電極シートを作製できるからである。
上記テトラフルオロエチレンに共重合させる他の単量体としては、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、トリフルオロエチレン、(パーフルオロアルキル)エチレン等を挙げることができる。一般にPTFEは、低分子量であると液状又はゲル状となり繊維化しにくいので、標準比重から計算される分子量が1×10以上の重合体を50質量%以上含んでいることがより好ましい。また、PTFEは、乳化重合により得られるものが繊維化しやすいので好ましい。
PTFEなどの有機バインダーの配合量は、炭素質材料(活性炭粉末とカーボンブラック)に対して1〜50質量%の範囲が好ましく、5〜30質量%の範囲が更に好ましい。有機バインダーは電極シートの形状を保持するために電極シート中に含まれるものであるから、1質量%未満では強度が弱くなって形状を保持できず、逆に50質量%を超えると電極の内部抵抗が増大しやすくなるため好ましくない。
本発明においては、上記した活性炭粉末とカーボンブラック及び有機バインダーからなる原料混合物に、所定量の水を添加する。水は成形助剤としてPTFEを容易に湿潤させ、適度に繊維化あるいは塑性変形させると同時に、活性炭粉末やカーボンブラックの分散剤として作用する。尚、原料混合物に添加した水は、圧延によりシート状に成形した後、乾燥して蒸発させる除去することができる。
上記原料混合物に添加する水の量は、予め以下の手順により定める。まず、活性炭粉末とカーボンブラック及び有機バインダーを所定の割合に配合し、その原料混合物の所定量に対して水を少量ずつ、例えば原料混合物1.00g当たり0.01〜0.1gずつ添加して混練する。水の添加量が増えるに伴って、原料混合物は粉末状から次第に粘土状ないし泥状にまとまった一体物となる。更に水の添加量が増え、ある量を超えると原料混合物は急激に一体性を保持できなくなり、流動性を有するスラリー状に変化する。この所定量の原料混合物が一体性を保持できなくなる直前における水の添加量(一体性を保持している状態での最大値)を特定添加量と定義する。
次に、実際の電極製造工程では、所定の割合に配合した所定量の原料混合物に対し、上記特定添加量から特定添加量の−5質量%までの範囲内で水を添加する。水の添加量が特定添加量の−5%より少ないと、原料混合物の粘度が大きすぎるため、活性炭とカーボンブラックが十分に分散せず、カーボンブラックを介した活性炭の接触が十分に取れなくなり、結果として活性炭シート電極にしたときの内部抵抗が大きくなってしまう。逆に特定添加量よりも多く添加すると、原料混合物がスラリー状になるため、原料混合物に十分なせん断応力がかからず、活性炭やカーボンブラックの分散性が悪くなって、やはり活性炭電極の内部抵抗が大きくなってしまう。
このように所定量の原料混合物に添加する水の量を特定添加量に対して±5%の範囲内に制御することによって、活性炭とカーボンブラック及び有機バインダーを十分に分散させることができる。しかも、使用する活性炭、カーボンブラック及び有機バインダーの種類や組合せに応じて予め特定添加量を決定するため、使用することのできる活性炭、カーボンブラック、有機バインダーの種類にかかわらず、高容量密度を保持しつつ、内部抵抗を低減できる活性炭シート電極を作製することが可能となる。
次に、本発明における電気二重層キャパシタ用の活性炭シート電極の製造方法を具体的に説明する。まず、活性炭とカーボンブラックを所定量秤量し、両者を混合する。混合には、ロッキングミキサーやVブレンダー水平円筒型混合機といった公知の混合機を用いることができる。
続いて、所定量の有機バインダーと上記のごとく予め実験的に定めた特定添加量±5質量の水を秤量し、それぞれ添加して混練する。混練には加圧式ニーダー、押し出し機、プラネタリーミキサーなど公知の混練機やミキサーを用いることができる。尚、水の蒸発が進むと本発明の効果が得られなくなることがあるので、混練から次の圧延までの過程では水が蒸発しないように注意する必要がある。
次に、得られた混練物をカレンダーロールなどの公知の圧延機で圧延することによって、シート状に成形して活性炭シートを得る。このとき、圧延ロールの温度は室温でもよいが、圧延を容易にするため加熱してもよい。活性炭シートの厚みは80μm以上700μm以下が好ましい。80μmより薄くなると十分な容量密度が得られず、高容量のキャパシタの製造ができなくなる。また、700μmより厚くなると、厚み方向の抵抗が大きくなり、結果として内部抵抗が大きくなってしまうからである。
圧延により成形された活性炭シートは水を含むので、乾燥により水分を除去する。活性炭シートからの水の除去は、圧延して成形した後で乾燥してもよいし、圧延と同時に乾燥して水の一部又は全部を除去してもよい。乾燥は真空中にて60℃以上、大気中では水の沸点以上に加熱して行うことが好ましく、且つPTFEなどの有機バインダーが蒸発しない温度とする。
乾燥した活性炭シートは、導電性接着剤を用いて集電体に貼り付けることで、活性炭シート電極とすることができる。接着に用いる導電性接着剤としては、電気二重層キャパシタとして充放電させる際に分解反応を起こさないものが好ましく、具体的には黒鉛系の導電性接着剤が好ましい。
また、集電体としては、導電性に優れ且つ電気化学的に耐久性のある材料であればよく、例えばアルミニウム、チタン、タンタルなどの金属やステンレス鋼などが通常用いられる。その中でもアルミニウムは比重が軽く、導電性に優れ且つ電気化学的安定性に優れているので好ましい。更に内部抵抗を低減させ、導電性接着剤の塗布性を良くするために、表面を予めエッチングしたアルミニウム箔を用いることが好ましい。
得られた活性炭シート電極中に水分が吸着していると、充放電させた際に電極中の水分が電気分解を起こしてガス化するため、セル内部の圧力が上昇し、最悪の場合はセルの破損を引き起こす。このような事態を防ぐために、活性炭シート電極を真空中で十分長い時間乾燥させる必要がある。また、乾燥後は、電極が大気に晒されることがないようにすることが好ましい。
作製した活性炭シート電極はセパレータを挟んで対向させ、電解液を電極中に含浸させ、密閉容器に収容することで電気二重層キャパシタを構成することができる。電気二重層キャパシタの構造に制限はなく、金属製ケースに収容したコイン型、アルミラミネートフィルムに収容したラミネート型、集電体両面に電極層を形成した一対の帯状電極体の間にセパレータを介して捲回し有底円筒型容器に収容させた円筒型、集電体両面に活性炭シートを貼り付けた活性炭シート電極をセパレータを介して複数交互に積層し有底角型容器に収容させた積層型など公知の構造とすることができる。
[実施例1]
活性炭粉末として比表面積が1500〜2000m/g、平均粒径が15μmの粉末(クラレケミカル製、RP−20)を使用し、カーボンブラックとして比表面積が800m/g、一次粒子の平均粒径が40nmのケッチェンブラック(ライオン製、カーボンECP)を用いた。また、有機バインダーのPTFEとしては、PTFE含有水性ディスパージョン(ダイキン工業製、D−1E、PTFE60%含有)を用いた。
上記活性炭粉末40.00gと、カーボンブラック5.00gと、PTFE含有水性ディスパージョン8.33gとを配合した後、得られた原料混合物に純水を所定量(0.5g)ずつ添加しながら混練する操作を繰り返した。水の添加に伴って粘土状ないし泥状にまとまった一体物が、更に次の所定量の水を添加したとき一体性を保持できずに流動性を有するスラリー状に変化した。
この原料混合物が一体性を保持できなくなる直前における水の添加量、即ち特定添加量は、70.03g(PTFE含有水性ディスパージョン中の水含有量3.33gを含む)であった。尚、この特定添加量は、原料混合物1.00g当たりでは1.40gとなる。
次に、試料1として、上記活性炭粉末40.00gとカーボンブラック5.00gを秤量し、ロッキングミキサー(愛知電機製、RM−10−2)で10分間乾式混合した。その後、上記PTFE含有水性ディスパージョン8.33gと純水66.67g加えてマルチブレンダーミル(日本精機製作所製、BLA−102)で3分間混合した。尚、このときの純水の添加量は、純水の量66.7gとPTFE含有水性ディスパージョンに含まれる水の量3.33gを合せると、合計で上記特定添加量と同じ70.03gとなる。
その後、水が蒸発しないように原料混合物をユニパックに入れ、ロール圧延機(大野ロール製、6型:2/4段圧延機)を用いて厚さ140μmまで圧延して活性炭シートとし、真空中にて60℃で乾燥して水を蒸発させた。この活性炭シートを面積が10cmの正方形になるように切り出し、黒鉛系導電性接着剤(日本黒鉛製、バニーハイトT−602)を用いて集電体であるエッチングアルミニウム箔(KDK製、C208、厚み:20μm、芯部:15μm)と接合し、真空中にて180℃で12時間乾燥して、試料1の活性炭シート電極を得た。
セパレータ(ニッポン高度紙工業製、TF4050)を介して対向させた正負極2枚の活性炭シート電極を、2枚重ねたアルミラミネートフィルム(昭和電工パッケージング製、ALR−CPP80)の内側に挿入し、真空引き口を残して封口した。真空引き口から内部に電解液を注入し、系内を真空引きすることで電解液を含浸させた後、真空引き口を封止して、試料1のラミネート型の電気二重層キャパシタとした。
更に、上記試料1と同じ活性炭粉末40.00gとカーボンブラック5.00gに、PTFE含有水性ディスパージョン8.33gを添加すると共に、純水の添加量を上記特定添加量よりも3.6%少ない67.50g(試料2)、7.2%少ない65.00g(試料3)、及び2.0%多い71.43g(試料4)とし、それ以外は上記試料1と同様にして、それぞれ活性炭シート電極を製造し、更に及び電気二重層キャパシタを構成した。
尚、上記により得られた試料1〜4の各活性炭シート電極は、いずれも、総厚さを280μm及び電極体積を0.28cmとした。使用した電解液は、ホウフッ化テトラエチルアンモニウムを1mol/lとなるように溶解させた炭酸プロピレン溶液(キシダ化学製、CPG−00005)である。また、セルの部材であるセパレータやアルミラミネートフィルムは、予め真空中において150℃で12時間以上乾燥して使用した。
上記した試料1〜4の電気二重層キャパシタを充放電測定装置にセットし、2.5Vまで充電した後、30分保持してから、1.0Vまで放電させるというサイクルを3回繰り返した。各サイクルにおいて、(社)電子情報技術産業協会の規格RC−2377に従って、放電時のI−V曲線から活性炭シート状電極の容量密度と内部抵抗を算出した。試料1〜4の各電気二重層キャパシタについて、3サイクル目の容量密度及び内部抵抗の測定結果を、水の添加量と共に、下記表1に示した。
Figure 2011066275
上記の結果から分るように、原料混合物への水の添加量を特定添加量の±5質量%の範囲に制御した本発明の試料1〜2の各電気二重層キャパシタは、容量密度が約20F/cmであり、内部抵抗は約1Ω以下と良好であった。一方、比較例である試料3〜4では、原料混合物への水の添加量が特定添加量から特定添加量の−5質量%までの範囲から外れているため、電気二重層キャパシタの容量密度が減少し、同時に内部抵抗が倍増した。

Claims (2)

  1. 所定の割合に配合した活性炭粉末とカーボンブラックと有機バインダーの原料混合物に水を添加して混練し、圧延によりシート状に成形した後、乾燥して水を蒸発させる活性炭シート電極の製造方法であって、前記原料混合物への水の添加量を、該原料混合物と水の混練物が水の添加に伴って一体性を保持できずにスラリー状となる直前の水の添加量を特定添加量としたとき、特定添加量から特定添加量の−5質量%までの範囲とすることを特徴とする電気二重層キャパシタ用活性炭シート電極の製造方法。
  2. 前記カーボンブラックの配合量を活性炭粉末に対して5〜30質量%とし、前記有機バインダーの配合量を活性炭粉末とカーボンブラックの合計量に対して1〜50質量%とすることを特徴とする、請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用活性炭シート電極の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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