JP2011061886A - 電源装置及びこれを備える車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒューズ自体の劣化を最大限防止し、ヒューズを延命することにより、ヒューズを交換するまでの期間を長くできる電源装置を提供することである。
【解決手段】電源装置1は、モータ30に電力を供給するバッテリ3と、このバッテリ3と接続するヒューズ5とを備えている。そして、バッテリ3の電流を調整する電流制限回路15を設け、検出したヒューズ電流と周囲温度からヒューズ温度を推定し、ヒューズ5に流れる電流量を電流制限回路15で調整している。
【選択図】図1
【解決手段】電源装置1は、モータ30に電力を供給するバッテリ3と、このバッテリ3と接続するヒューズ5とを備えている。そして、バッテリ3の電流を調整する電流制限回路15を設け、検出したヒューズ電流と周囲温度からヒューズ温度を推定し、ヒューズ5に流れる電流量を電流制限回路15で調整している。
【選択図】図1
Description
本発明は、駆動源に電力を供給するバッテリを有する電源装置及びこれを備えた車両に関し、特にバッテリに接続するヒューズの寿命延命方法に関する。
ハイブリット自動車や電気自動車等の車両を走行させる駆動源に、電力を供給する大電流、大出力のバッテリは、ヒューズと接続している。このヒューズは、バッテリに過電流が流れる等の異常が発生すると、電流を遮断して部品の保護、加熱や発火といった事故を防止する部品としての役割を果たしている。通常、電流の遮断は、ヒューズに流れる電流により発生するジュール熱が、ヒューズを溶かすことによりおこり、これを溶断という。しかし、電流の遮断は、ハイブリット自動車等の車両においては、前述のヒューズの溶断による遮断と、ヒューズの劣化による寿命が原因でおこるヒューズ切断での遮断がある。
ハイブリット自動車等の車両では、走行状態により、ヒューズに流れる電流が大電流になる時と、全く流れない時とがあり、ヒューズに流れる電流量は大幅に変動を繰り返している。ヒューズの劣化は、繰り返しヒューズに大電流が流れることにより、何度もヒューズが高温に加熱されることと、ヒューズが加熱と非加熱とを繰り返していること、また、この加熱と非加熱との温度変動幅が大きいことが原因となっている。ヒューズが劣化してしまうと、最終的には、過電流が流れていないにもかかわらず、切断してしまうことがある。
車両などの運行中に上記のような切断がおこるのを防止するために、従来において、ヒューズの劣化を検出して寿命を判定し、ヒューズが切断される前にヒューズを交換する方法と、ヒューズの寿命末期には、電源装置に流す電流を制御して、寿命を長くする方法が開発されている(特許文献1)。
特許文献1に記載された車両用の電源装置では、車両用電源装置にすでに装備する簡単な回路構成を利用して、ヒューズの寿命を判定することにより、ヒューズ切断がおこる前にヒューズを交換することができる。また、この電源装置では、電流制限回路を備えることにより、ヒューズの寿命が末期に近づくにつれて、電流を制限して寿命を長くし、突然にヒューズ切断がおこるのを防止している。
しかし、この発明の電源装置は、ヒューズの寿命延命を主の目的としておらず、ヒューズの寿命判定をすることにより、ヒューズの交換時期を検出し、自動車を安全に走行することを目的としているので、電流を制御するときには、すでにヒューズの劣化が進行しており、この場合、駆動源に流す電流を大幅に制限しなければならず、電源装置の性能を十分に発揮できないという欠点がある。また、ヒューズの寿命末期付近では、さらに加速して劣化が進行するために、あまり寿命を長くすることが期待できない。つまり、ヒューズの交換時期を導き出すことはできるが、ヒューズの劣化進行が早く、ヒューズを交換するまでの期間が短いために、交換回数が多くなるという欠点がある。
本発明は、上記課題を解決するために開発されたものであり、ヒューズ自体の劣化を最大限防止し、ヒューズを延命することにより、ヒューズを交換するまでの期間を長くできる電源装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願請求項1の発明の電源装置は、駆動源に電力を供給するバッテリと、このバッテリと接続するヒューズとを備える電源装置であって、前記バッテリの電流を調整する電流調整手段を設け、前記ヒューズに流れる電流と、前記ヒューズの周囲温度とを検出し、この検出された電流と前記ヒューズの周囲温度から前記ヒューズの温度を推定し、この推定温度に基づいて前記ヒューズに流れる電流量を前記電流調整手段によって調整している。
本願請求項2の発明によれば、前記ヒューズ温度の推定は、1秒以下毎に行い、前記ヒューズに流れる電流量を常時監視して調整している。
本願請求項3の発明によれば、前記ヒューズが許容できる基準温度を設定し、前記電流調整手段は、前記基準温度と前記ヒューズの推定温度が同じ場合、前記ヒューズに流れる電流量の調整を行わず、前記ヒューズの推定温度が前記基準温度よりも大きい場合には、前記ヒューズに流れる電流量を減少させるように調整し、前記ヒューズの推定温度が前記基準温度よりも小さい場合には、前記ヒューズに流れる電流量を増大させるように調整している。
本願請求項4の発明によれば、前記ヒューズに流れる電流は、電流センサ或いはシャント抵抗を用いて検出し、前記ヒューズの周囲温度は、周囲温度測定用温度センサを用いて検出している。
本願請求項5の発明によれば、請求項1から4に記載の電源装置を備える車両としている。
請求項1の発明によれば、バッテリを有する電源装置は、ヒューズ劣化の加速要因であるヒューズ温度を、電流と周囲温度の2つのパラメータから正確に推定することができる。そして、この正確なヒューズの推定温度に基づき、ヒューズに流す電流、つまり、バッテリに流す電流を調整することにより、ヒューズに熱ストレスを加えることなくバッテリの性能を効率よく引き出し、且つ、ヒューズの劣化を防止して寿命を長くすることができる。ヒューズの寿命を長くすることができれば、ヒューズを交換するまでの期間も長くすることができるので、交換する手間の軽減、コストダウンを図ることができる。
請求項2の発明によれば、ヒューズ温度の推定を1秒以下毎におこない、ヒューズの状態を常時監視しているので、ヒューズ温度の急な変化にすばやく対応することができ、ヒューズの劣化を確実に防止することができる。
請求項3の発明によれば、ヒューズが許容できる基準温度を設定し、この基準温度とヒューズの推定温度に基づいてヒューズに流す電流量を、ヒューズが劣化しない最大電流量に調整しているので、ヒューズが劣化するのを最大限防止することができ、且つ、バッテリの性能を最大限引き出すことができる。また、基準温度を設けることにより、ヒューズに流す電流量を安定して確実に調整することができる。
請求項4の発明によれば、ヒューズ温度の推定に必要な電流センサ、シャント抵抗、周囲温度測定用温度センサ等は、従来から装備されているので、新たに部品を追加することなくヒューズ温度を推定することができるので、コストを維持しながら簡単な方法で寿命を長くすることができるという利点がある。
請求項5の発明によれば、請求項1から4に記載の電源装置を車両に備えることにより、ヒューズの交換期間を長くすることができるので、消費者のメンテナンスの負担やコストを軽減できる。
以下、本発明の実施形態を図1に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の電源装置1の概略構成図で、この電源装置1は、後述する車両に搭載され、車両を走行させる駆動源となるモータ30に電力を供給する電源に使用される。モータ30は、コンデンサ24及びインバータ32を介して電源装置1が備えるバッテリ3と接続している。インバータ32は、バッテリ3に流れる直流を3相の交流に変換する装置で、バッテリ3からモータ30への電力供給を調整している。
バッテリ3では、複数の電池4を積層して直列接続して電池モジュールとし、さらに複数の電池モジュールを直列接続して出力電圧を高くして、大電流をモータ30に供給している。電池4には、リチウムイオン電池やニッケル水素電池を使用するが、電池の種類や個数は特定しない。また、電池の接続は、直列接続に限らず、並列接続することもできるし、どんな構造のバッテリを用いても良い。
ヒューズ5は、バッテリ3内で積層する複数の電池4間に1つ設けられ、電池4と直接接続している。ただし、ヒューズ5は、使用する電源装置1の構造に最も好適な場所に、複数個設けることもできる。このヒューズ5は、バッテリ3に過電流が流れる等の異常が発生すると、電流を遮断して部品の保護、加熱や発火といった事故を防止する部品としての役割を果たす。通常、電流の遮断は、ヒューズに流れる電流により発生するジュール熱が、ヒューズを溶かすことによりおこる。しかし、電流の遮断は、ハイブリット自動車等の車両においては、前述のヒューズの溶断による遮断と、ヒューズの劣化による寿命が原因でおこるヒューズ切断での遮断がある。
ハイブリット自動車等の車両では、走行状態により、ヒューズに流れる電流が大電流になる時と、全く流れない時とがあり、ヒューズに流れる電流量は大幅に変動を繰り返している。ヒューズの劣化は、繰り返しヒューズに大電流が流れることにより、何度もヒューズが高温に加熱されることと、ヒューズが加熱と非加熱とを繰り返していること、また、この加熱と非加熱との温度変動幅が大きいことが原因となっている。ヒューズが劣化してしまうと、最終的には、過電流が流れていないにもかかわらず、切断してしまうことがある。本発明は、このようなヒューズ劣化の加速要因であるヒューズ温度を正確に推定し、ヒューズ5に流す電流、つまり、バッテリ3に流す電流を調整するための電源装置1で、以下を装備している。
まず、電流センサ10は、電池4の過充電と過放電を防止するため、電池の充放電する電流をコントロールするのに使用されている。電流センサ10は、電源装置1の回路上に、バッテリ3と直接接続して備えられており、バッテリ3に流れる電流、つまり、ヒューズ5に流れる電流を検出している。この電流の検出方法について説明すると、電流センサ10は、線に流れる電流によってできる磁束を検出するホール素子を内蔵しており、このホール素子で検出された磁束を電圧に変換して出力している。
電流演算部11では、電流センサ10から送信されたヒューズ電流の検出信号を受信して演算処理している。演算結果は、ヒューズ温度推定演算器14へ送信される。
周囲温度測定用温度センサ12は、ヒューズ5の周りに配置されており、ヒューズ5の周囲温度を検出している。周囲温度検知部13では、周囲温度測定用温度センサ12から送信されたヒューズ周囲温度の信号を受信して演算処理している。演算結果は、ヒューズ温度推定演算器14へ送信される。
電流センサ10及び周囲温度測定用センサ13によるヒューズ電流とヒューズ周囲温度は、1秒以下毎に、同一のタイミングで検出している。
そして、ヒューズ温度推定演算器14では、1秒以下毎に、電流演算部11と周囲温度検知部12から送信される信号を受信し、これらを演算処理(例えば、予め作成されたテーブル表、或いは関数式による処理)してヒューズ温度を正確に推定する。これにより、ヒューズ5の状態を常時監視することができるので、ヒューズ温度の急な変化にすばやく対応することができる。ただし、必ずしも検出のタイミングを完全一致させる必要はなく、ヒューズ温度が推定できる範囲内であれば、タイミングのずれは問題としない。ヒューズ温度を推定するのに用いる電流センサ10や周囲温度測定用センサ13は、従来から電源装置に装備されており、新たに部品を追加することなくヒューズ温度を推定できるので、コストを維持しながら、簡単な方法で寿命を長くすることができる。また、ヒューズ劣化の加速要因であるヒューズ温度は、電流と周囲温度の2つのパラメータを用いることによって、正確に推定することができる。
推定したヒューズ温度は、電流制限回路15へ送信され、電流制限回路15は、送信されてきたヒューズ推定温度に応じてインバータ32を制御し、モータ30へ供給する電力の調整、つまりヒューズ5に流れる電流の調整を行っている。正確なヒューズの推定温度に基づき、ヒューズ5に流す電流を調整することにより、ヒューズ5に熱ストレスを加えることなくバッテリ3の性能を効率良く引き出し、且つ、ヒューズ5の劣化を防止して寿命を長くすることができる。
電流制限回路15における電流量の調整は、ヒューズ5が劣化しない許容できるヒューズ5の基準温度を設定し、ヒューズ5の推定温度と基準温度とを比較して調整している。ヒューズ5に流す電流をヒューズ5が劣化しない最大電流量に調整しているので、ヒューズ5の劣化を最大限防止することができ、且つ、バッテリ3の性能を最大限引き出すことができる。また、基準温度を設けることにより、安定して確実に電流量を調整することができる。さらに、ヒューズ5の寿命を長くすることができれば、ヒューズ5の交換時期も長くすることができるので、消費者のメンテナンスの負担やコストの軽減を図ることができる。
また、本発明の電源装置1は、バッテリ3の正負の出力側に一対のコンタクタ20A、20Bを備えている。一対のコンタクタ20A、20Bは、バッテリ3からコンデンサ24やインバータ32への電力供給をオンオフにするスイッチである。
コンタクタ20Aと並列にプリチャージ回路21が接続されており、このプリチャージ回路21は、プリチャージ抵抗22とプリチャージスイッチ23が直列接続している回路である。
さらに、本発明の電源装置1は、コンデンサ24を備えており、インバータ32と並列接続している。コンデンサは、バッテリ3から供給される電流を一時的に蓄積し、コンデンサ24に充電された大電流を瞬時的にインバータ32へ供給する働きをしている。インバータ32への電力供給の順序を以下に説明する。
まず、コンタクタ20Bとプリチャージスイッチ23をオン、コンタクタ20Aをオフの状態にしてコンデンサ24を充電する。この充電は、バッテリ3から供給される電流がプリチャージ抵抗22を通過することにより、緩やかにおこなわれる。コンデンサ24の充電が完了すると、プリチャージスイッチ23がオフ、コンタクタ20Aがオンの状態に変更される。このとき、バッテリ3から直接インバータ32へ電力が供給されると同時に、コンデンサ24からインバータ32へ大電流が瞬時的に供給される。これにより、大電流がコンタクタ20Aに流れるのを防止し、コンタクタ20Aが熱により溶着してしまうのを防止している。
本発明の電源装置1は、電流センサ10を用い、ホール素子タイプのセンサで電流を検出しているが、シャント抵抗により、ヒューズ5に流れる電流を検出することもできる。この電流検出方法は、シャント抵抗を電流センサ10と同等の箇所に設け、シャント抵抗の両端の電圧をそれぞれ検出し、2点間の降下電圧を求め、シャント抵抗の抵抗値は既知であるから、オームの法則(電流=電圧÷抵抗)によりヒューズ5の電流を検出する。
ただし、電流センサ10やシャント抵抗は、ヒューズ5を流れる電流と同等の電流や電圧が検出できる箇所であれば、どこに配置しても良い。
以下、本発明の具体的な動作を図2のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS1において、電流センサ10で検出したヒューズ電流を電流演算部11で関数式を用いて演算し、正確な電流を算出する(ヒューズ電流算出)。次に、ステップS2において、周囲温度測定用センサ12で検出したヒューズ周囲温度を周囲温度検出部13で関数式を用いて演算し、正確な周囲温度を算出する(周囲温度算出)。S1とS2の検出は、0.1秒毎に同時におこない、演算結果の信号をヒューズ温度推定演算器14へ送信する。
ステップS3において、ヒューズ温度推定演算器14では、ヒューズ電流と周囲温度から、予め作成した第1テーブルに基づいて演算処理し、ヒューズ5の温度を推定する(ヒューズ温度推定)。この推定されたヒューズ温度の信号を電流制限回路15へ送信する。
ステップS4において、電流制限回路15では、受信したヒューズ推定温度が、予め設定してある基準温度より高いか、基準温度より低いかが判断される。ヒューズ推定温度が基準温度より高い場合は、ステップS5の処理が行われ、ヒューズ推定温度が基準温度と等しい、或いは基準温度より低いい場合は、ステップS6の処理が行われる。
ステップS5において、ヒューズ推定温度が基準温度より高い場合、モータ30に供給する電力の制限をおこない、ヒューズ5に流れる電流を減少させる(パワーリミット強化)。具体的には、まず、温度によるヒューズ5の劣化特性が、400℃以下で劣化なし、400〜800℃で温度上昇とともに大きく劣化、800℃で溶断とするならば、ヒューズ温度をヒューズ5が劣化しない400℃以下に抑える必要があるので、ヒューズ温度の変動を考慮して、基準温度を200℃に設定する。仮に、ステップS3で推定されたヒューズ温度が300℃であった場合、基準温度との温度差が+100℃で基準温度より高くなるので、電流制限回路15は、+100℃という結果に基づいて、予め作成した第2テーブルによる演算処理で、制限電流量20Aを決定する。この制限電流量の信号をインバータ32へ送信し、ヒューズ5に流れる電流が−20Aとなるように、インバータ32からモータ30へ供給する電力を制限する。
一方、ステップS6において、ヒューズ推定温度が基準温度と等しい、或いは基準温度より低い場合、モータ30に供給する電力の制限をおこなわず、ヒューズ5が許容できる最大限の電流をヒューズ5に流す(パワーリミット開放)。具体的には、ステップ3で推定されたヒューズ温度が200℃以下であった場合、基準温度の200℃と等しい、或いは基準温度より低くなり、温度差は0或いはマイナスになるので、電流制限回路15は、0或いはマイナスという結果に基づいて、予め作成した第2テーブルによる演算処理で、0Aを決定する。演算結果が0Aのときは、電流量制限なしの信号をインバータ32へ送信する。このとき、インバータ32がモータ30へ供給する電力を制限していれば、この制限を開放する。
そして、ステップS1からステップS5、或いは、ステップS1からステップS6の動作を繰り返しおこなう。
この電源装置1では、0.1秒毎にヒューズ5に流れる電流の調整をおこなっているので、ヒューズ5の温度変動幅を小さくすることができ、且つ、急なヒューズ5の温度上昇にもすばやく対応できる。これにより、ヒューズ5の劣化を確実に防止することができ、寿命を長くすることができる。
また、基準温度をヒューズ5が劣化してしまう温度よりも低い温度に設定することで、ヒューズ温度が変動しても劣化してしまう温度には到達しないよう余裕度を持たせているので、安定して確実に電流量を調整してヒューズ5の劣化を防止することができ、ヒューズ5の寿命をより長くすることができる。
さらに、ヒューズ5は、劣化進行とともに許容できる電流量が減少してしまうが、これを防止することができ、ヒューズ5が許容できる電流量を最大限保持し、長期に渡ってバッテリ3の性能を最大限発揮することができる。
さらにまた、ヒューズ5が劣化しない温度であった場合には、電流の制限をしないので、バッテリ3が許容できる最大限の電流を流すことができ、バッテリ3の性能を最大限引き出すことができる。
本発明の実施形態では、ヒューズの推定温度が200℃以下のときは制限をおこなわず、開放するとしたが、逆に、ヒューズに流れる電流を増加させ、ヒューズが劣化しない許容できる最大限の電流を流すこともできる。
また、本発明は電源装置における電流制限項目の1つのパラメータとして設けており、他のパラメータとしては、例えば、電池の過充電と過放電を防止するために、電池に流す電流を調整するための電流制限が設けてある。電源装置を車両等にて利用する際には、電流制限の大きい方のパラメータを優先することで、車両等の状態を常時良好に保つことができる。
以下、本発明の電源装置を搭載する車両について、図3と図4に基づいて説明する。
まず、図3に、エンジン33とモータ30の両方で走行するハイブリッドカー(車両HV)に前述した電源装置1を搭載する例を示す。この図に示す電源装置1を搭載した車両HVは、車両HVを走行させるエンジン33及び走行用のモータ30と、モータ30に電力を供給するバッテリ3を備えた電源装置1と、この電源装置1の電池を充電する発電機31とを備えている。電源装置1は、DC/ACインバータ32を介してモータ30と発電機31に接続している。車両HVは、電源装置1のバッテリ3を充放電しながらモータ30とエンジン33の両方で走行する。モータ30は、エンジン効率の悪い領域、たとえば加速時や低速走行時に駆動されて車両を走行させる。モータ30は、電源装置1から電力が供給されて駆動する。発電機31は、エンジン33で駆動され、あるいは車両にブレーキをかけるときの回生制動で駆動されて、電源装置1の電池を充電する。
次に、図4に、モータ30のみで走行する電気自動車(車両EV)に前述した電源装置1を搭載する例を示す。この図に示す電源装置1を搭載した車両EVは、車両EVを走行させる走行用のモータ30と、このモータ30に電力を供給するバッテリ3を備えた電源装置1と、この電源装置1の電池4を充電する発電機31とを備えている。モータ30は、電源装置1から電力が供給されて駆動する。発電機31は、車両EVを回生制動する時のエネルギーで駆動されて、電源装置1の電池4を充電する。
本発明は、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両用電源装置に好適に利用できる、ヒューズの寿命延命に関する制御方法である。また、車載用以外の電源装置のヒューズの寿命延命に関する制御にも、好適に利用できる。
1…電源装置
3…バッテリ
4…電池
5…ヒューズ
10…電流センサ
11…電流演算部
12…周囲温度測定用センサ
13…周囲温度検知部
14…ヒューズ温度推定演算器
15…電流制限回路(電流調整手段)
20…コンタクタ
20A…正の出力側のコンタクタ
20B…負の出力側のコンタクタ
21…プリチャージ回路
22…プリチャージ抵抗
23…プリチャージスイッチ
24…コンデンサ
30…モータ
31…発電機
32…DC/ACインバータ
33…エンジン
3…バッテリ
4…電池
5…ヒューズ
10…電流センサ
11…電流演算部
12…周囲温度測定用センサ
13…周囲温度検知部
14…ヒューズ温度推定演算器
15…電流制限回路(電流調整手段)
20…コンタクタ
20A…正の出力側のコンタクタ
20B…負の出力側のコンタクタ
21…プリチャージ回路
22…プリチャージ抵抗
23…プリチャージスイッチ
24…コンデンサ
30…モータ
31…発電機
32…DC/ACインバータ
33…エンジン
Claims (5)
- 駆動源に電力を供給するバッテリと、このバッテリと接続するヒューズとを備える電源装置であって、
前記バッテリの電流を調整する電流調整手段を設け、
前記ヒューズに流れる電流と、前記ヒューズの周囲温度とを検出し、この検出された電流と前記ヒューズの周囲温度から前記ヒューズの温度を推定し、この推定温度に基づいて前記ヒューズに流れる電流量を前記電流調整手段によって調整することを特徴とする電源装置。 - 前記ヒューズ温度の推定は、1秒以下毎に行い、前記ヒューズに流れる電流量を常時監視して調整することを特徴とする請求項1記載の電源装置。
- 前記ヒューズが許容できる基準温度を設定し、前記電流調整手段は、前記基準温度と前記ヒューズの推定温度が同じ場合、前記ヒューズに流れる電流量の調整を行わず、前記ヒューズの推定温度が前記基準温度よりも大きい場合には、前記ヒューズに流れる電流量を減少させるように調整し、前記ヒューズの推定温度が前記基準温度よりも小さい場合には、前記ヒューズに流れる電流量を増大させるように調整することを特徴とする請求項1記載の電源装置。
- 前記ヒューズに流れる電流は、電流センサ或いはシャント抵抗を用いて検出し、前記ヒューズの周囲温度は、周囲温度測定用温度センサを用いて検出することを特徴とする請求項1記載の電源装置。
- 請求項1から4に記載の電源装置を備える車両。
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