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JP2011052324A - 三相ナノ複合鋼 - Google Patents

三相ナノ複合鋼 Download PDF

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JP2011052324A JP2010232026A JP2010232026A JP2011052324A JP 2011052324 A JP2011052324 A JP 2011052324A JP 2010232026 A JP2010232026 A JP 2010232026A JP 2010232026 A JP2010232026 A JP 2010232026A JP 2011052324 A JP2011052324 A JP 2011052324A
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Abstract

【課題】高性能な炭素鋼を提供すること
【解決手段】三相のミクロ組織を含む炭素鋼において、マルテンサイト(13)のラスが、オーステナイト(14)の膜と交互になっている。この鋼はマルテンサイト−オーステナイト粒子(12)と融合したフェライト粒子(11)を含み、そしてマルテンサイト−オーステナイト粒子(12)の乱れたラス組織であり、実質的に平行なラス(13)は、マルテンサイト相結晶の粒子からなり、これらのラスは、維持されたオーステナイト相の薄膜(14)によって分離される。このミクロ組織は、オーステナイト化、ならびに相界面でのベイナイトおよびパーライトの形成および析出を回避する様式での引き続く多段階冷却の独特の方法によって、形成され得る。望ましいミクロ組織は、鋳造、熱処理、オンライン圧延、鍛造などの通常の手順によって得られ得る。
【選択図】なし

Description

(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は、鋼合金、特に、高い強度、靱性、耐腐食性、および低温成形性の鋼合金の分野に属し、そしてまた鋼に特定の物理的特性および化学的特性を提供するミクロ組織(microstructure)を形成するための、鋼合金の処理の技術に属する。
(2.先行技術の説明)
高い強度および靭性および低温成形性の鋼合金(これらのミクロ組織は、マルテンサイト相およびオーステナイト相の複合である)は、以下の米国特許(これらの各々は、その全体が、本明細書中で参考として援用される)に開示される:
4,170,497(Gareth ThomasおよびBangaru V.N.Rao)(1977年8月24日に出願された出願であり、1979年10月9日発行)
4,170,499(Gareth ThomasおよびBangaru V.N.Rao)(1977年8月24日に出願された上記出願の一部継続出願として1978年9月14日に出願された出願であり、1979年10月9日発行)
4,619,714(Gareth Thomas,Jae−Hwan Ahn,およびNack−Joon Kim)(1984年8月6日に出願された出願の一部継続出願として1984年11月29日に出願された出願であり、1986年10月28日発行)
4,671,827(Gareth Thomas,Nack J.Kim,およびRamamoorthy Ramesh)(1985年10月11日に出願された出願であり、1987年6月9日発行)。
6,273,968B1(Gareth Thomas)、(2000年3月28日に出願された出願であり、2001年8月14日発行)。
ミクロ組織は、特定の鋼合金の特性を確立する際に重要な役割を果たし、そして従って、その合金の強度および靭性は、合金元素(alloying element)の選択および量のみならず、存在する結晶性の相およびそれらの配置(arrangement)に依存する。特定の環境における使用を意図された合金は、より高い強度および靭性、ならびに、一般に、しばしば相容れない特性の組合せを必要とされる。なぜなら、1つの特性に寄与する特定の合金元素は、別の特性を損ない得るからである。
上記の特許に開示される合金は、炭素鋼合金であり、この合金は、オーステナイトの薄い皮膜(thin films)と交互に重なるマルテンサイトのラス(lath)からなるミクロ組織を有し、そして特許番号4,619,714に開示される合金は、低炭素の二相の鋼合金(dual−phase steel alloys)である。これらの特許に開示される合金のいくつかにおいて、マルテンサイトは、自己焼戻し(autotempering)によって生成した炭化物の微細な粒子とともに分散されている。一方の相のラスが、他方の薄い皮膜によって分離される配置は、「転位したラス(dislocated lath)」組織と言われ、そして、最初に、合金をオーステナイト範囲に加熱し、次いで、その合金を相転移温度(phase transition temperature)より低く、オーステナイトがマルテンサイトに変態する範囲に冷却することによって形成され、加えて、製品の所望の形状を達成しそして交互のラスと薄い皮膜の配置を改善(refine)するために圧延(rolling)または鍛造(forging)を伴う。このミクロ組織は、代替の双晶状マルテンサイト組織(twinned martensite structure)の代替よりも好ましい。なぜなら、ラス組織は、より強い靭性を有するからである。これらの特許はまた、「自己焼戻し(autotempering)」として知られる現象によって、ラス領域の過剰な炭素が冷却プロセスの間に析出して、セメンタイト(炭化鉄、FeC)を形成することを開示する。’968特許は、マルテンサイト開始温度M(これは、マルテンサイト相が最初に形成し始める温度である)が350℃以上であるように合金元素の選択を制限することによって、自己焼戻しが回避され得ることを開示する。特定の合金において、これらの自己焼戻しした炭化物は、鋼の靭性を増し、一方で他の合金においては、炭化物が、靭性を制限する。
転位したラス組織は、高強度鋼を作り出し、この鋼は、強靭および延性(亀裂伝播に対する耐久性および鋼からの工学部品(engineering component)を首尾良く製造することを可能にするために十分な成形性のために必要とされる性能)の両方である。双晶状組織よりもむしろ転位したラス組織を達成するためにマルテンサイト相を制御することは、強度および靭性の必要なレベルを達成する最も有効な手段の1つであるところ、残留オーステナイト(retained austenite)の薄い皮膜は、延性および成形性の品質に寄与する。あまり所望されない双晶状組織よりむしろこの転位したラスミクロ組織を得ることは、合金組成の注意深い選択によって達成され、これは、Mの値に影響を及ぼす。
米国特許第4,170,497号明細書 米国特許第4,170,499号明細書 米国特許第4,619,714号明細書 米国特許第4,671,827号明細書 米国特許第6,273,968号明細書
特定の適用において、強度、延性、靱性、および耐腐食性を、非常に広範囲の条件(極低温を含む)にわたって維持する鋼合金が必要とされる。腐食に耐性でもある高い強度および靭性の鋼の製造に関するこれらおよび他の問題に本発明は取り組む。
(発明の要旨)
三相結晶組織(triple−phase crystal structure)を有する炭素鋼合金は、広範な条件にわたって、高い性能および耐腐食性を提供することが、現在発見されている。三相結晶組織は、フェライト、オーステナイト、およびマルテンサイトの結晶相の独特の組み合わせであり、ここで、フェライトの結晶が、上記で引用された先行技術特許に開示される転位したラス組織(すなわち、オーステナイトの薄い皮膜と交互になったマルテンサイトのラス)を含む結晶に融合(fuse)している。この三相組織は、広範な組成にわたる種々の様式で形成され得、そして種々の加工経路(様々なタイプの鋳造(casting)、熱処理、および圧延(rolling)または鍛造(forging)を含む)によって形成され得る。三相組織を作製する際に使用される合金組成物は、約300℃以上、そして好ましくは約350℃以上のマルテンサイト開始温度を有する組成物である。このことは、転位したラスマルテンサイト組織が、ミクロ組織全体の一部として含まれることを確実にする。このことの達成を補助するために、炭素含有量は、最大で0.35重量%である。
このミクロ組織を形成するための好ましい方法は、オーステナイト相からの段階的な冷却のプロセスによる、単一の炭素鋼合金組成物の冶金加工(metallurgical processing)を包含する。この方法の最初の冷却段階は、オーステナイト相の、フェライト結晶を析出(precipitate)させるための部分的な再結晶(recrystallization)からなり、これによって、オーステナイト結晶とフェライト結晶との、二相の結晶組織(dual−phase crystal structure)を形成する。この最初の冷却段階において到達する温度は、特定の合金の状態図(phase diagram)によって容易に理解されるように、オーステナイト対フェライトの比を決定する。一旦この温度が達成されると、この鋼は熱間加工に供され、所望の最終製品に依存して、さらなる均質化(homogination)および変形(reduction)、ならびに所望のような成形または成型を達成する。熱間加工は、(例えば、丸いかまたは平坦である最終製品のための)制御された圧延によって、または異なる形状(例えば、刃、農具、ヘルメット、ヘリコプターの座席など)を製造するために鍛造することによって、実施され得る。この中間の温度での熱間加工の後、第二段階の冷却が起こり、ここで、大部分のオーステナイトをマルテンサイトに転換し、同時にオーステナイトの一部をマルテンサイトのラスと交互の薄い皮膜として残すことによって、オーステナイト相は、転位したラス組織に転換される。この第二の冷却段階は、ベイナイト相およびパーライト相の形成、ならびに一般的な相間の析出(interphase precipitates)(すなわち、隣接する相を分離する境界に沿った析出)を防止するために、迅速に実施される。この点に関する最小の冷却速度は、合金の組成の差異によって変動し得るが、一般に、各合金について存在する変態−温度−時間の状態図から、容易に認識される。このような図の例は、本明細書中に図3として示され、そして以下に議論される。
得られる三相結晶組織は、応力−ひずみの関係、衝撃エネルギー−温度の関係、腐食性能、および疲労破壊靭性の観点で、従来の鋼より優れた特性を有する、鋼合金を提供する。本発明のこれらおよび他の目的、特徴、および利点は、以下の説明によってよりよく理解される。
図1は、本発明の合金のミクロ組織を示すスケッチである。 図2は、本発明の特定の炭素鋼合金の、異なる温度および異なる炭素含有量で存在する異なる結晶相を示す状態図である。 図3は、本発明の特定のFe/Si/C鋼についての本発明の第二段階冷却の処理手順および条件を実証する速度論的な変態−温度−時間図である。 図4は、本発明の合金と先行技術のAISI鋼A706とを比較する応力対ひずみ曲線のプロットである。 図5は、本発明の合金についてのシャルピー衝撃エネルギー対温度のプロットであり、並外れた低温での靭性を示す。
(特定の実施形態の説明)
本発明の三相結晶組織は、従って、連続的な塊(continuous mass)中において互いに融合される2つの型の粒子(grain)−フェライト粒子およびマルテンサイト粒子−を含み、ここで、マルテンサイト−オーステナイト粒子が、転位したラス組織を有するマルテンサイトラスを含む。個々の粒子サイズ(grain size)は重要ではなく、広範に変化し得る。最も良好な結果のためには、粒子サイズは、概して、約2ミクロンから約100ミクロンの範囲内、または好ましくは、約5ミクロンから約30ミクロンの範囲内に入る直径(または他の適切な特徴的直線寸法)を有する。マルテンサイト−オーステナイト粒子内で、そのマルテンサイトラスは、概して、幅が約0.01ミクロンから約0.3ミクロン(薄いオーステナイト皮膜により分離される隣接するラス)、および好ましくは、約0.05ミクロンから約0.2ミクロンである。マルテンサイト−オーステナイト相に対するフェライト相の量もまた、広範に変化し得、本発明にとって重要ではない。しかし、ほとんどの場合、最良の結果は、マルテンサイト−オーステナイト粒子が、三相結晶組織の約5重量%〜約95重量%、好ましくは、約15重量%〜約60重量%、および最も好ましくは、約20重量%〜約40重量%を構成する場合に得られる。
合金の炭素含有量は、最大0.35%の限界内で同様に変化し得る。ほとんどの場合、最良の結果は、約0.01%〜約0.35%、好ましくは、約0.03%〜約0.3%、および最も好ましくは、約0.05%〜約0.2%の範囲の炭素レベルで得られる。上記のように、ラス内炭化物(intra−lath carbide)またはカーボニトリド(carbonitride)析出物(すなわち、ラス境界に沿ってではなくマルテンサイトラス内に位置する析出物)が存在し得るのに対し、相間析出物(interphase precipitates)(境界に沿った)は、好ましくは避けられる。さらなる合金元素もまた、本発明の特定の実施形態において存在する。一例は、ケイ素であり、ケイ素は、好ましい実施形態において、約0.1%〜約3%、および好ましくは約1%〜約2.5%を構成する。別の例はクロムであり、これは、完全に存在しなくてもよく(非クロムFe/Si/C鋼中のように)、また、存在する場合には、約1重量%〜13重量%、好ましくは、約6重量%〜約12重量%、より好ましくは、約8%〜約10%までの範囲であり得る。本発明の種々の実施形態において含まれる他の合金元素の例は、マンガン、ニッケル、コバルト、アルミニウム、および窒素(単一または組み合わせのいずれでもよい)である。微小合金元素(microalloying element)(例えば、モリブデン、ニオブ、チタン、およびバナジウム)もまた、存在し得る。ここで、全ての百分率は、重量に基づく。
本発明の好ましい三相結晶組織はまた、実質的に炭化物を含まない。上記のように、炭化物および他の析出物は、自己焼戻しによって生成する。鋼の靭性に対して析出物が有する影響は、鋼のミクロ組織における析出物の形態(morphology)に依存する。析出物が、相と相の間の境界に位置する場合、結果は、靭性および耐腐食性の低下である。相自体の中に位置した析出物は、その析出物が、直径約500Å以下であれば、靭性に対して有害ではない。これらの相内析出物(intraphase precipitate)は、実際に靭性を高め得る。しかし、概して、析出物は、耐腐食性を低下させ得る。従って、本発明の好ましい実施において、析出物が異なる結晶相の間の界面に形成しなければ、自己焼戻しは起こり得る。用語「実質的に炭化物を含有しない」とは、任意の炭化物が実際に存在する場合であっても、その量が、非常に少量であるので、炭化物が仕上げられた合金の性能特徴に有害な影響を有さず、特に腐食特性に有害な影響を有さないことを示すために、本明細書中で使用される。
本発明の三相合金は、まず、所望の組成の合金を形成するために必要な適切な成分を組み合わせ、次いで、その組成物を、固溶体中に全ての元素および成分を有する均質なオーステナイト組織を達成するために十分な時間および十分な温度で均質化(homogenize)する(すなわち、均熱(soak)する)ことにより調製され得る。このような均質化(homogenization)のための条件は、容易に当業者に明らかになるであろう;代表的な温度範囲は、1050℃〜1200℃である。当該分野で周知の慣行によれば、均熱の後に、しばしば、10%以上の変形(reduction)まで、多くの場合、約30%〜約60%の変形までの圧延(rolling)を行う。このことは、合金元素を拡散して、均質なオーステナイト結晶相を形成することを補助する。
一旦オーステナイト相が形成されると、この合金組成物は、臨界間領域(intercritical region)(これは、オーステナイト相およびフェライト相が平衡状態で同時に存在する領域として規定される)中の温度まで冷却される。この冷却は、従って、オーステナイトの一部分をフェライト粒子へと再結晶化させ、残りはオーステナイトのままである。平衡状態でのこれらの2相の各々の相対量は、この組成物が、この段階において冷却される温度によって変動し、合金元素のレベルによっても変動する。2相の間の(再び平衡状態における)炭素の分布は、温度によっても変動する。上記のように、2相の相対量は、本発明にとって重要ではなく、特定の範囲が好ましいものの、変動し得る。二相フェライト−オーステナイト組織(dual−phase ferrite austenite structure)を達成するためにオーステナイトが冷却される温度に関して、好ましい温度範囲は、約750℃〜約950℃であり、より好ましい温度範囲は、合金組成に依存して、約775℃〜約900℃である。
一旦二相フェライトおよびオーステナイト組織が形成されると(すなわち、一旦、内部臨界相(intercritical phase)において選択された温度での平衡状態が達成されると)、マルテンサイト変態範囲(martensite transition range)を通じた冷却により、合金を迅速に急冷して、オーステナイト結晶を、転位したラスミクロ組織(dislocated lath microstructure)に変換する。冷却速度は、フェライト相への何れの変化も実質的に避けるために十分に大きい。しかし、さらに、本発明の好ましい実施形態において、この冷却速度は、合金組成に依存した、ベイナイト(bainite)およびパーライト(pearlite)、ならびにニトリド(nitride)およびカーボニトリド(carbonitride)析出物の形成、および相境界に沿った任意の析出物の形成もまた避けるほどに十分大きい。用語「相間析出」および「相間析出物」は、相境界に沿った析出を示すために本明細書中で使用され、そしてマルテンサイト相とオーステナイト相との間(すなわち、ラスを分離する薄い皮膜とラスとの間)の位置の化合物の小さい堆積(deposit)の形成をいう。「相間析出物」は、オーステナイト皮膜自体を言うのではない。これらの種々の型の析出物の全て(ベイナイト、パーライト、ニトリド、およびカーボニトリドの析出物、ならびに相間析出物を含む)の形成は、まとめて「自己焼戻し(autotempering)」と本明細書中で言われる。自己焼戻しを避けるために必要な最小冷却速度は、合金についての変態−温度−時間図から明らかである。この図の垂直軸は温度を示し、水平軸は時間を示し、図の曲線は、各相が、単独で、または別の相と組み合わせて存在するかのいずれかの領域を示す。代表的なこのような図は、Thomas、米国特許第6,273,968号(B1)(上記)に示されており、別の図は、以下に議論されるように、図3として本出願中に含められる。このような図において、最小冷却速度は、経時的に温度を下げる斜めの線(これは、C字形状曲線の左側に隣接する)である。曲線の右側の領域は、炭化物の存在を示す。従って、許容可能な冷却速度は、曲線の左側にある線により示される速度であり、その最低は、最小の傾きを有し、曲線に隣接する。
合金組成に依存して、この必要性を満たすのに十分大きい冷却速度は、水冷を必要とする速度または空冷により達成され得る速度であり得る。一般的には、空冷可能であり、かつ、十分に高い冷却速度をなおも有する合金組成物における特定の合金元素のレベルが低下する場合、空冷を使用する能力を保持するために他の合金元素のレベルを上げる必要がある。例えば、炭素、クロム、またはケイ素のような合金元素の1つ以上の低下は、マンガンのような元素のレベルを上昇させることにより補償され得る。
本発明の目的のために好ましい合金組成物は、約0.05%〜約0.1%の炭素、約0.3%〜約5%のニッケル、および約2%のケイ素を含む組成物である(全て重量による、残りは鉄)。ニッケルは、少なくとも約0.5%、好ましくは1〜2%(重量)の濃度のマンガンにより置換され得るかまたは両方が存在し得る。好ましい急冷(quenching)方法は、水冷による。好ましい合金組成物はまた、約300℃以上のマルテンサイト開始温度を有する組成物である。
上記で参照される米国特許に示される処理手順および条件(特に、熱処理、結晶粒微細化(grain refinement)、オンライン鍛造(on−line forging)、ならびに丸形状、平面形状、および他の形状のための圧延機(rolling mill)の使用)が、オーステナイト相への合金組成物の加熱、オーステナイト相から内部臨界相(intercritical phase)への合金の冷却、次いでマルテンサイト変態領域を通じた冷却について本発明を実施するのに使用され得る。圧延は、例えば、均一なオーステナイト結晶相を形成し、次いで結晶粒子(crystal grain)を変形させ粒子中にひずみエネルギーを蓄えさせるための合金元素の拡散を補助するために、オーステナイト化(austenization)および第1段階の冷却手順の間に1つ以上の段階で制御された様式で実施されるが、第2段階の冷却において、圧延は、新たに形成されるマルテンサイト相を、残留オーステナイト(retained austenite)の薄い皮膜により分離されたマルテンサイトのラスの転位したラス配置(dislocated lath arrangement)に導くのに役立ち得る。圧延変形(rolling reduction)の程度は変化し得るが、それは当業者に容易に明らかである。マルテンサイト−オーステナイトの転位したラス結晶において、残留オーステナイト皮膜は、ミクロ組織の約0.5体積%〜約15体積%、好ましくは約3%〜約10%、そして最も好ましくは最大約5%を構成する。三相ミクロ組織全体に対するオーステナイトの比率は、最大約5%である。単一の残留オーステナイト皮膜の実際の幅は、好ましくは、約50Å〜約250Åの範囲内であり、好ましくは約100Åである。三相ミクロ組織全体に対するオーステナイトの比率は、一般に、最大約5%である。
図1は、本発明の三相結晶組織のスケッチである。この組織は、マルテンサイト−オーステナイト粒子12に融合されたフェライト粒子11を含み、マルテンサイト−オーステナイト粒子12の各々は、マルテンサイト相結晶の粒子からなる実質的に平行なラス13を有する、転位したラス組織であり、このラスは、残留オーステナイト相の薄い皮膜14によって分離されている。
図2は、1つのクラスの炭素鋼についての状態図であり、冷却段階の間に起こる変態および異なる濃度の炭素の影響を示す。この特定の状態図は、2%ケイ素を含む炭素鋼を表す。上の曲線の右側の領域は、「γ」と印されており、これはオーステナイト相を表し;他の全ての領域は、フェライト相を表す「α」を含む。オーステナイト化段階において、合金は、右上の全γ領域まで加熱される。0.1%炭素上の垂直の点線は、オーステナイト相からの0.1%炭素鋼合金(2%ケイ素含有)の冷却の際に生じる相を示す。冷却が900℃(「T−1」)で停止する場合、2つの相における炭素濃度は、T−1線と2つの曲線との交点により示される濃度である。図2に示される場合、T−1への冷却の際の2つの相の炭素含有量は、およそ、フェライト相中0.001%Cおよびオーステナイト相中0.14%である。相の比率はまた、選択された温度により達成される。これは、状態図から見分けることができないが、この比率は、当業者による決定が可能である。図2に示される場合、T−1で達成される比率は、60%オーステナイトおよび40%フェライトである。鋼が800℃(「T−2」)に冷却される場合、2つの相における炭素濃度は、T−2線と2つの曲線との交点(900℃に対応する交点と異なり、相の比率も同様に異なる)により示される濃度である。この場合、2つの相の炭素レベルは、およそ、フェライト相中0.03%およびオーステナイト相中0.3%である。2つの相の相対量は、約25%のオーステナイトおよび約75%のフェライトである。従って、この比率は、第1段階の冷却により生じる温度を選択し、そしてオーステナイトのM温度を300℃以上に維持することにより選択される。
一旦、第1段階の冷却が完了すると、鋼は、粒子サイズの制御ならびにその最終的な用途のための鋼の成型および成形のための当該分野で周知の方法による制御された圧延(controlled rolling)に供される。
次いで、第2段階の冷却が実施され、これによって、転位したラス配置のマルテンサイト相が形成される。上述のように、これは、ベイナイトおよびパーライトの両方の形成ならびに任意の相間析出物(interphase precipitate)の形成を防止するのに十分速い速度で実施される。図3は、0.079%C、0.57%Mn、および1.902%Siを含有する合金についての第2段階の冷却を示す、速度論的変態−温度−時間図である。以下の記号が使用される:
「A」 :オーステナイト
「M」 :マルテンサイト
「F」 :フェライト
「B」 :ベイナイト
「UB」:上部ベイナイト(upper bainite)
「LB」;下部ベイナイト(lower bainite)
「P」 :パーライト
「M」:マルテンサイト開始温度(420℃)
「M」:マルテンサイト完了温度(200℃)。
図3における斜め点線は、ベイナイトまたはパーライトおよび相間析出物一般の形成を回避する最も遅い冷却速度を示し、したがって、その速度またはより急勾配の線により示される任意の冷却速度が使用され得る。
図4は、マルテンサイト−オーステナイト相が全ミクロ組織の40%を構成し、ラス間オーステナイトが全ミクロ組織の2%を構成する本発明の三相結晶組織の炭素鋼合金と、従来のAISI A706鋼合金とを比較する、応力対ひずみのプロットである。降伏強さに対する引張り強さの比率は1.5より大きく、そしてこのプロットは本発明の合金の優位性を示している。
図5は、図4に示されるものと同一の本発明の炭素鋼合金についてのシャルピー衝撃エネルギー対温度のプロットである。
本発明の鋼合金は特に、高い引張り強さを必要とする製品(特に、食塩水/海水環境で使用される製品)において有用である。
以上の記載は、主に例示の目的のために提供される。本発明の基本的かつ新規の概念をなおも実現する合金組成ならびに処理手順および条件の種々のパラメータのさらなる改変および変更が、なされ得る。これらは当業者に容易に想起され、そして本発明の範囲内に含まれる。
本発明の好ましい実施形態によれば、以下の鋼などが提供される。
(項1)
鉄および最大0.35重量%の炭素を含有する、合金炭素鋼であって、該合金炭素鋼は、マルテンサイト−オーステナイト結晶と融合したフェライト結晶を含む、三相ミクロ組織を有し、該マルテンサイト−オーステナイト結晶は、オーステナイトの薄い皮膜と交互になった、マルテンサイトのラスを含む、合金炭素鋼。
(項2)
前記マルテンサイト−オーステナイト結晶には、相の間の界面において、炭化物の析出物がない、上記項1に記載の合金炭素鋼。
(項3)
前記マルテンサイト−オーステナイト結晶は、前記三相ミクロ組織の約20重量%〜約40重量%を構成する、上記項1に記載の合金炭素鋼。
(項4)
前記炭素が、前記三相ミクロ組織の約0.05重量%〜約0.2重量%を構成する、上記項1に記載の合金炭素鋼。
(項5)
前記合金の組成の約1重量%〜約2.5重量%の濃度で、ケイ素をさらに含有する、上記項1に記載の合金炭素鋼。
(項6)
前記炭素が、前記三相ミクロ組織の約0.05重量%〜約0.2重量%を構成し、前記合金炭素鋼が、該合金の組成の約1重量%〜約2.5重量%の濃度でケイ素をさらに含有し、そして実質的に炭化物を含有しない、上記項1に記載の合金炭素鋼。
(項7)
高強度の耐腐食性の靭性の合金炭素鋼を製造するためのプロセスであって、該プロセスは、以下:
(a)合金組成物を形成する工程であって、該合金組成物は、鉄および少なくとも1種の合金元素を含み、該合金元素は、該合金組成物に、少なくとも約300℃のマルテンサイト開始温度を有するマルテンサイト変態範囲を与えるように選択される割合で、最大約0.35重量%の炭素を含む、工程;
(b)該合金組成物を、全ての合金元素が溶体の均質なオーステナイト相を該合金組成物が呈する(assume)条件下で、該合金組成物のオーステナイト化を引き起こすために十分に高い温度に加熱する工程;
(c)該均質なオーステナイト相を、該オーステナイト相の一部をフェライト結晶に変態するために十分に冷却する工程であって、これによって、オーステナイト結晶に融合したフェライト結晶を含む二相ミクロ組織を形成する、工程;ならびに
(d)該二相ミクロ組織を、該マルテンサイト変態範囲を通して、該オーステナイト結晶を、残留オーステナイトの皮膜と交互になったマルテンサイトのラスを含むミクロ組織に転化させる条件下で冷却する工程、
を包含する、プロセス。
(項8)
工程(d)が、前記二相ミクロ組織を、自己焼戻しの発生を回避するために十分に速い速度で冷却する工程を包含する、上記項7に記載のプロセス。
(項9)
工程(c)が、前記均質なオーステナイト相を、約775℃〜約900℃の温度に冷却する工程を包含する、上記項7に記載のプロセス。
(項10)
前記炭素が、前記合金組成物の約0.05重量%〜約0.2重量%を構成し、そして該合金組成物が、約1重量%〜約2.5重量%の濃度のケイ素をさらに含有する、上記項7に記載のプロセス。

Claims (1)

  1. 明細書または図面に記載の発明
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