JP2011051007A - 超音波はんだ付け装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】溶融したはんだに超音波振動を作用させてはんだ付けを行う超音波はんだ鏝1と、該超音波はんだ鏝1に線状はんだWを供給するはんだ供給装置2とを有し、上記超音波はんだ鏝1は、超音波振動を発生させる振動子11と、この振動子11からの超音波振動を鏝先チップ13に伝達するホーン12と、該ホーン12の先端に接続された上記鏝先チップ13と、該鏝先チップ13を加熱するヒータ15とを有し、上記鏝先チップ13が、銅製の母材の表面を鉄メッキ層で被覆することにより形成され、上記ホーン12が、上記鏝先チップ13より熱伝導率の低い金属素材で形成される。
【選択図】図1
Description
上記鏝先チップ13は、円柱形をした本体部13aと、次第に先細り状をなす先端部13bとからなっており、このうち本体部13aは、上記ヒータ15で加熱される部分であり、上記先端部13bは、線状はんだWを溶融させる部分、即ちはんだの濡れ面となる部分である。従って、上記ヒータ15は、主として上記本体部13aを取り囲むように配設されている。また、このヒータ15は、振動する上記鏝先チップ13に対して非接触の状態に配置され、上記鏝ホルダ14に保持されている。
なお、上記鏝先チップ13は、はんだ付け時に上記ヒータ15で例えば300〜450℃程に加熱される。
上記鏝先チップ13の外面には、図4に鎖線で示すように、はんだの濡れ面となる上記先端部13bを除くその他の部分、即ち本体部13aの外面に、上記鉄メッキ層25の上から、はんだを付着しにくくするための硬質クロムメッキ層26を設けても良い。
ここで、上記不活性ガスGは、上記振動子11を冷却して昇温したあとに上記ヒータ15と接触するため、低温のまま該ヒータ15と接触する場合のように該ヒータ15から多くの熱を奪うことがなく、従って、該ヒータ15による鏝先部13の加熱を殆ど阻害しない。
上記はんだノズル35は、上記鏝ホルダ14にノズル支持機構を介して取り付けられている。このノズル支持機構は、上記鏝ホルダ14に固定された支持ブロック40と、該支持ブロック40にはんだ鏝1の軸線Lと平行する方向に移動自在に支持された第1支持アーム41と、該第1支持アーム41の下端に上記軸線Lと直交する連結軸43を中心に回動自在に連結された第2支持アーム42とを有し、この第2支持アーム42に上記はんだノズル35が、先端のはんだ送出口35aを上記鏝先チップ13の先端部13bの側面に向けて取り付けられている。
なお、上記移動はんだ付けを行う場合、上記鏝先チップ13の先端面は、上記基板5と平行に向けられる。
上記中継部材46を形成する金属素材として好ましいものは、ベリリウム銅である。このベリリウム銅は、ベリリウムを3%まで含む銅合金で、強度と耐摩耗性及び耐腐食性と弾性とに勝れる金属である。
なお、上記鏝先チップ13の接続面13cが鉄メッキ層25で被覆されている場合、被覆されていない場合より酸化物は発生しにくいが、この場合にも、鏝先チップ13とホーン12との間に上記中継部材46を介在させても構わない。
この第3実施形態の上記以外の構成は、上記第1実施形態又は第2実施形態と実質的に同じである。
また、上記各実施形態は、はんだ付けを自動的に行う自動はんだ付け装置であるが、本発明は、超音波はんだ鏝1を手に持ってはんだ付けを行う手動のはんだ付け装置にも適用することができる。
2 はんだ供給装置
11 振動子
12 ホーン
12a 第1ホーン部
12b 第2ホーン部
13 鏝先チップ
13d 先端面
15 ヒータ
24 母材
25 鉄メッキ層
46 中継部材
50 はんだ保持孔
51 はんだ導入口
52 はんだ導出口
W 線状はんだ
W’ 溶融はんだ
Claims (6)
- 溶融したはんだに超音波振動を作用させてはんだ付けを行う超音波はんだ鏝と、この超音波はんだ鏝に線状はんだを供給するはんだ供給装置とを有し、
上記超音波はんだ鏝は、超音波振動を発生させる振動子と、この振動子からの超音波振動を鏝先チップに伝達するホーンと、該ホーンの先端に接続され、上記線状はんだを熱で溶融させると共に溶融したはんだに超音波振動を作用させる上記鏝先チップと、該鏝先チップを加熱するヒータとを有し、
上記鏝先チップは、銅製の母材の表面を鉄メッキ層で被覆することにより形成され、
上記ホーンは、上記鏝先チップより熱伝導率の低い金属素材で形成され、
上記はんだ供給装置は、上記鏝先チップに線状はんだを供給するように構成されていることを特徴とする超音波はんだ付け装置。 - 上記ホーンと上記鏝先チップとの間に、該ホーンと鏝先チップとを密に接続して超音波振動の伝達性を高める中継部材が介設されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波はんだ付け装置。
- 上記中継部材がベリリウム銅からなることを特徴とする請求項2に記載の超音波はんだ付け装置。
- 上記ホーンが、上記振動子に基端部を接続された第1ホーン部と、該第1ホーン部の先端と上記鏝先チップとの間に介在する第2ホーン部とを有していて、該第2ホーン部の少なくとも一部が上記第1ホーン部及び鏝先チップより小径化されることにより、この第2ホーン部の介在によって上記鏝先チップからの熱が上記第1ホーン部に伝わりにくくされていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の超音波はんだ付け装置。
- 上記鏝先チップが、該鏝先チップの側面に開口するはんだ導入口と先端面に開口するはんだ導出口とを結ぶはんだ保持孔を有し、上記線状はんだが上記はんだ導入口に供給されて鏝先チップとの接触により溶融し、溶融したはんだが表面張力により上記はんだ保持孔内に保持されると共に、保持された溶融はんだが超音波振動の作用で上記はんだ導出口から流出するように構成されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の超音波はんだ付け装置。
- 上記超音波はんだ鏝が、上記振動子とホーンと鏝先チップとの外周をガス流路を介して取り囲む鏝ホルダを有し、該鏝ホルダは、上記振動子に対応する位置に不活性ガスを導入するガス導入口を有すると共に、上記鏝先チップに対応する位置に該鏝先チップの外周を取り囲むガス噴出口を有していて、上記ガス導入口から導入されて上記振動子と接触した不活性ガスを上記ガス噴出口から上記溶融したはんだに向けて噴出するように構成されていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の超音波はんだ付け装置。
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