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JP2007038280A - 半田ごて用のこて先及びその製造方法 - Google Patents

半田ごて用のこて先及びその製造方法 Download PDF

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JP2007038280A JP2005227305A JP2005227305A JP2007038280A JP 2007038280 A JP2007038280 A JP 2007038280A JP 2005227305 A JP2005227305 A JP 2005227305A JP 2005227305 A JP2005227305 A JP 2005227305A JP 2007038280 A JP2007038280 A JP 2007038280A
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Abstract

【課題】鉛フリー半田に対する耐久性のあるこて先及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】半田と接触する深溝10Aを有する半田ごて用のこて先10において、深溝10Aを拡張した大きさの拡張溝11Dを有するこて先本体11と、このこて先本体11の拡張溝11Dに接合されてこて先本体11と一体化し且つ深溝10Aが形成された溝用部材12と、を備え、溝用部材は12、半田に対する耐蝕性を有する金属(例えば、鉄または鉄合金)によって形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半田ごて用のこて先及びその製造方法に関し、更に詳しくは、鉛フリー半田に対する耐久性のあるこて先及びその製造方法に関するものである。
半田ごて用のこて先は、半田付けを行う際に半田を溶融して対象物を接合するために用いられている。こて先は、熱伝導性に優れた銅素材によって形成されている。半田としては、従来から一般的に鉛−錫系の合金が用いられてきた。銅素材からなるこて先は、半田成分である錫に侵蝕され易いため、こて先としては半田との接触部位に鉄メッキを施して耐蝕性を高めたものが一般的に使用されている。半田成分の鉛は鉄メッキの保護膜的な機能するため、こて先の耐久性が更に向上する。
しかし、最近では公害問題で鉛の使用が制限され、従来の鉛−錫系の半田に代えて、鉛を含まない鉛フリー半田が使用されるようになってきた。鉛−錫系半田は、40〜60%の鉛を含有し融点が170〜180℃前後であるが、鉛フリー半田は、95%前後の錫を含有し融点が210〜230℃前後で、融点が鉛−錫系半田と比較して高い。そのため、鉛フリー半田の場合には、鉛−錫系半田と比較して、こて先温度が格段に高くなり、こて先の鉄メッキ層の消耗が早まり、こて先の寿命が極端に短くなる傾向にある。
一方、半田付けの対象である電子部品等の小型化、微小化、あるいは半田付け作業の自動化に伴って、半田付け作業のスピードアップやこて先の長寿命化に対する要求が高まっている。しかも、半田付けの自動化に伴ってこて先の半田供給部、つまり糸半田などを自動供給する部分の形状も複雑で小型化しており、耐久性が喫緊の課題になっている。
そこで、鉛フリー半田に対する耐久性を高めたこて先が種々提案されている。例えば特許文献1では、先端部分に、高耐食性アモルファス金属よりなる下地層と、半田との濡れ性の良い表面層とが、下地層と表面層との双方に密着性の良い材料よりなる中間層を介して積層されたもの半田コテ先が提案されている。コテ先の先端部分に下地層としてアモルファス金属を設けることで、こて先の侵蝕を軽減し、耐久性を高めている。また、特許文献2ではセラミックからなる半田コテ先の先端に、メッキ、蒸着等の手法により半田濡れ性の良い金属膜を備えた半田ごてが提案され、セラミック製のコテ先によってコテ先の消耗を軽減している。
また、特許文献3では銅ないし銅合金製の基体の表面に、鉄−ニッケル合金メッキが施された半田ごて用こて先が提案され、こて先の半田に対する濡れ性及び耐久性を向上させている。
また、特許文献4ではこて先先端部の少なくとも半田と接触する部位を鉄−珪素合金で構成し、特許文献3のこて先と同様に半田に対する濡れ性及び耐久性を向上させたものが提案されている。
こて先としては、特許文献1〜4で提案されているように、いずれもこて先の先端部分が円錐形状あるいは柱状に形成されたものが多用されている。しかし、糸半田等を自動供給に使用されるこて先は、半田付け装置によって、半田の自動供給部が種々の形態を呈し、例えば図10、図11に示すように先端に深い溝を設けたものや、楔形状の溝を設けたものがある。図10の(a)に示すこて先1は、先端が平坦面で、その幅方向中央を基端側に深く切り込んだ深溝1Aが形成され、この部分に半田が供給される。また、図11の(a)に示すこて先2は、先端が平坦面で、その中央部に楔形状の楔状溝2Aが形成され、この部分に半田が供給される。これらのこて先1、2の半田との接触部位、即ち、深溝1A、楔状溝2Aにも鉄メッキ層1B、2Bを施し、こて先1、2の耐久性を高めている。また、図12に示すようにこて先3は、楔状溝3Aが形成された先端部3Bと、先端部3Bが接合されたこて先本体3Cと、を有している。そして、先端部3Bは、例えば鉄等の半田に対する耐久性のある、こて先本体3Bとは異なる金属によって形成され、こて先本体3Bに対して接合されている。
特開平07−112272 特開平07−144271 特開2000−317629 特開2004−017060
しかしながら、従来の半田ごて用のこて先は、少なくとも半田との接触部位には、半田に対して耐久性のある鉄等によるメッキ処理等が施されているが、こて先が小型化し、その形状が複雑になるほど均一な膜厚でメッキ処理を施すことが難しくなる。特に、メッキ処理では深溝や溝の鋭角部分などではメッキ膜が形成され難い問題がある。
このため、例えば、図10に示すこて先1の場合には、同図の(b)に示すように半田と接触する部分が深溝1Aになっているため、この深溝1A内でのメッキが進まず、半田に対する耐久性が最も要求される深溝1Aの鉄メッキ層1Bの膜厚が他の部分より極端に薄く、寿命が極めて短いという課題があった。また、図11に示すこて先2の場合には、同図の(b)に示すように楔状溝2Aの底部が鋭角になるほどメッキ膜2Bの膜厚が薄くなり、図10に示すこて先1と同様に寿命が極めて短いという課題があった。尚、図10の(c)は、メッキ処理後に寸法の仕上げ加工した状態を示す図である。
更に、図12に示すこて先3の場合には、こて先3の半田と接触する先端部3Bが半田に対して強い鉄によって形成されているが、鉄は銅と比較して熱伝導率が悪く、半田付け作業をスループットを高める障害になっていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、耐久性を高めて長寿命化を達成することができる共に、熱伝達効率を犠牲にすることなく半田付け作業のスループットを高めることができるこて先及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明の請求項1に記載のこて先は、半田と接触する溝を有する半田ごて用のこて先において、上記溝を拡張した大きさの拡張溝を有するこて先本体と、このこて先本体の拡張溝に接合されて上記こて先本体と一体化し且つ上記溝が形成された溝用部材と、を備え、上記溝用部材は、上記半田に対する耐蝕性を有する金属によって形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載のこて先は、請求項1に記載の発明において、少なくとも上記拡張溝の壁面には上記溝用部材の下地層が形成され、且つ、上記下地層は上記金属と接合可能な金属によって形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載のこて先は、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記金属及び上記下地層の金属は、いずれも鉄であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載のこて先の製造方法は、半田と接触する溝を有する半田ごて用のこて先の製造方法において、上記こて先本体を準備する工程と、上記こて先本体に、上記溝を拡張した大きさの拡張溝を形成する工程と、上記半田に対する耐蝕性のある金属を上記拡張溝に充填して上記拡張溝に上記金属を接合する工程と、上記拡張溝に接合された充填金属部に上記溝を形成する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載のこて先の製造方法は、請求項4に記載の発明において、上記拡張溝の壁面に、上記金属と接合可能な下地層を形成する工程を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に記載のこて先の製造方法は、請求項4または請求項5に記載の発明において、上記拡張溝に上記金属を充填した後、上記下地層と同一の金属からなる被覆層を上記こて先本体の表面に形成する工程を備えことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載のこて先の製造方法は、請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、上記金属及び上記下地層の金属として、いずれも鉄を用いることを特徴とするものである。
本発明の請求項1〜請求項7に記載の発明によれば、耐久性を高めて長寿命化を達成することができる共に、熱伝達効率を犠牲にすることなく半田付け作業のスループットを高めることができるこて先及びその製造方法を提供することができる。
以下、図1〜図9に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。尚、図1は本発明のこて先の一実施形態の要部を示す図で、(a)はその斜視図、(b)はその断面図、図2〜図7はそれぞれ図1に示すこて先の製造方法を工程順に示す工程図、図8は本発明のこて先の他の実施形態の要部を示す図で、(a)はその斜視図、(b)はその断面図、図9の(a)〜(c)はそれぞれ図8に示すこて先の製造方法の要部を工程順に示す斜視図である。
第1の実施形態
本実施形態のこて先10は、例えば図1の(a)、(b)に示すように、先端に深溝10Aを有し、深溝10Aにおいて糸半田等の半田を受給できるように構成されている。従って、半田付け時には深溝10A内で半田が溶融し、溶融半田が深溝10Aの側壁に接触し深溝10Aの壁面を侵蝕するため、深溝10Aには以下のように特殊な対策が施されている。
即ち、本実施形態のこて先10は、図1の(a)、(b)に示すように、銅素材からなるこて先本体11と、こて先10の深溝10Aを形成する溝用部材12と、を備えている。溝用部材12は、例えば鉄によって形成され、こて先本体11に対して接合されている。こて先本体11は、例えば図1の(a)に示すように、互いに対向する一対の第1の側面11A、11Aと、互いに平行に対向する一対の第2の側面11B、11Bと、第1、第2の側面11A、11Bの先端に形成された矩形状の平坦面11Cと、を有している。第1、第2の側面11Aは、それぞれ必要に応じてテーパ面として形成されていても良く、互いに平行する側面として形成されていても良く、第1の側面がテーパ面で、第2の側面が平行な側面であっても良い。
図1の(a)に示すように、こて先本体11の先端部には、溝用部材12の深溝10Aに倣って、その深溝10Aを拡張した大きさの拡張溝11Dが形成され、この拡張溝11D内で溝用部材12が接合している。拡張溝11Dは、溝幅が深溝10Aよりもかなり広く、しかも底部が湾曲した形状に形成されているため、拡張溝11Dの壁面がメッキされ易く、後述のメッキ処理において拡張溝11Dの壁面に略均一な膜厚のメッキ層を形成することができる。
こて先本体11は、例えば銅素材で形成され、溝用部材12は、例えば鉄からなる素材で形成されている。銅と鉄は、互いに溶着し難い金属である。そこで、本実施形態では、鉄からなる溝用部材12を、銅からなるこて先本体11に接合するために、例えば図1の(a)、(b)に示すように、こて先本体11の拡張溝11Dの壁面に鉄メッキ層からなる下地層11E(同図に(a)では太い実線で示してある。)が形成されている。溝用部材12は、鉄メッキ層からなる下地層11Eを介して拡張溝11Dに強固に溶着、接合されて、こて先本体11と一体化している。そして、同図の(b)に示すように、こて先本体11及び溝用部材12の表面には鉄メッキ層10Bが形成されている。
溝用部材12に形成されたこて先10の深溝10Aは、こて先本体11に形成された拡張溝11Dよりも溝幅が格段に狭く形成され、これら両者10A、11D間の溝用部材12の肉厚は、厚肉に形成されている。従って、溝用部材12は、従来の鉄メッキ層と比較して格段に厚肉になっているため、溶融半田による侵蝕に対して、耐久性が大幅に向上し、寿命が格段に長くなる。また、溝用部材12は、溝用部材12と同一の金属(鉄)からなる下地層11Eを介して接合されているため、こて先本体11と強固に接合されている。本実施形態では、溝用部材12の素材として、鉄を例に挙げて説明したが、半田に対して耐久性があり、下地層11Eに対して溶着可能で、しかも半田濡れ性のある金属であれば、特に鉄に制限されるものではない。また、溝用部材12は、下地層11Eと溶着可能であれば、下地層11Eと異なる金属で形成されていても良い。
次に、本発明のこて先の製造方法の一実施形態について、図2〜図7を参照しながら説明する。
まず、図2の(a)、(b)に示すように、例えば丸棒状の銅素材を切削加工等によって成形し、こて先10に近い形状のこて先素材11’を形成する。こて先素材11’には深溝に相当する矩形状の溝11’Dも形成する。
次いで、図3の(a)、(b)に示すように、図2に示すこて先素材11’の溝11’Dを切削加工等によって溝11’を拡張して拡張溝11Dを加工し、こて先本体11を作製する。拡張溝11Dを加工する際に、その底部を湾曲面として形成する。底部を湾曲面として形成することで、底面を含めて拡張溝11Dの全壁面に対して略均一な膜厚のメッキ層を形成することができる。
こて先本体11を作製した後、従来公知の手法によって、図4の(a)、(b)に示すように、こて先本体11にメッキ処理を施して鉄メッキ層を下地層11Eとして形成する。拡張溝11Dは、溝幅がかなり幅広に形成されていると共に底部が湾曲しているため、拡張溝11Dの全壁面がメッキされ易いため、同図の(b)に示すように拡張溝11Dの全壁面に対して略均一な下地層11Eが形成される。
然る後、図5の(a)、(b)に示すように、鉄の線材等を用いて、溶接する要領でこて先本体11の拡張溝11D内に鉄を肉盛りして溝用部材12の基になる充填金属部Mを形成する。この際、拡張溝11Dの壁面には充填金属部Mと同一の金属からなる下地層11Eが形成されているため、充填金属部Mと下地層11Eの金属は互いに溶着し、強固に接合される。尚、同図の(a)では下地層11Eは太い実線で示してある。
こて先本体11の拡張溝11D内に充填金属部Mを形成し、拡張溝11Dから外部に盛り上がった金属を成形加工して、図6に示すようにこて先本体10の側面11A、11B及び先端面11Cを平坦に仕上げる。そして、このこて先本体11に対して鉄メッキ処理を施して、図7に示すようにこて先本体11の表面に粗メッキ層10’Bを形成する。メッキ処理でコーナー部には他の平坦な面より金属が付き易いため、図7に示すようにコーナー部の粗メッキ層10’Bが盛り上がる。
その後、充填金属部Mの先端面の幅方向の中央からこて先本体11の基端側に向けて切削加工等によって切込みを入れて、深溝10Aを形成する。この際、不均一な粗メッキ層10’Bについても研磨加工等によって寸法調整して、こて先10としての最終仕上げ加工を行って、図1の(a)、(b)に示すこて先本体11と溝用部材12を備えたこて先10としての完成品を得る。
以上説明したように本実施形態によれば、こて先本体11を準備する工程と、こて先本体11に拡張溝11Dを形成する工程と、半田に対して耐蝕性のある金属(例えば、鉄)を拡張溝11D内に充填して拡張溝11Dに充填金属部Mを接合する工程と、拡張溝11Dに接合された充填金属部Mに深溝10Aを形成する工程と、を備えているため、深溝10Aを拡張した大きさの拡張溝11Dを有するこて先本体11と、このこて先本体11の拡張溝11Dに接合されてこて先本体11と一体化し且つ深溝10Aが形成された溝用部材12と、を備えたこて先10を簡単且つ低コストで確実に製造することができる。
また、本実施形態のこて先10は、半田と接触する部分となる深溝10Aが溝用部材12によって形成され、半田付けによって減肉する部分が厚いため、従来のメッキ層と比較して格段に寿命が長くなり、特に鉛フリー半田を使用する時の長寿命化の効力が顕著に現れる。しかも、溝用部材12の周囲がこて先本体11の銅素材によって包囲されているため、熱伝導性が良く半田付け速度を犠牲にすることなく半田付け作業のスループットを高めることができる。あるいは、溝用部材を接合した後、楔状溝を形成しても良い。
また、こて先本体11の拡張溝11Dの壁面に下地層11Eを設け、溝用部材12と拡張溝11Dとの接合性を高めるようにしたため、溝用部材12をこて先本体11と強固に一体化することができる。更に、溝用部材12を鉄で形成したため、鉛フリー半田を使用した場合の長寿命化を達成することができる。
第2の実施形態
第1の実施形態では、深溝10Aのような溝を有するこて先10について説明したが、本発明は、例えば図8に示す楔状溝を有するこて先についても適用することができる。本実施形態では楔状溝に関連する部分以外は第1の実施形態に準じて構成されているため、本実施形態の特徴部分について説明する。
即ち、本実施形態のこて先20は、例えば図8の(a)、(b)に示すように、こて先本体21と、こて先本体21の先端部に形成された拡張溝21Aに接合された溝用部材22と、を備え、溝用部材22の先端部に楔状溝20Aが形成されている。そして、こて先20の表面には、同図の(b)に示すように鉄メッキ層20Bが形成されている。
拡張溝21Aは、図8の(a)、(b)に示すように楔状溝20Aを拡張した大きさを有している。この拡張溝21Aの全壁面には鉄メッキ層21B(同図の(b)では太線で示してある)が形成され、この鉄メッキ層21Bを介して溝用部材22が接合されている。溝用部材22は、第1の実施形態と同様、それ自体が半田による消耗部分となるため、従来と比較して寿命が格段に長くなる。
図9の(a)〜(c)はそれぞれ図8に示すこて先の製造工程の要部を工程順に示している。まず、例えば銅素材を切削加工等によって成形し、こて先20に近い形状のこて先素材(図示せず)を形成し、図9の(a)に示すように、このこて先素材に楔状溝を拡張した大きさの拡張溝21Aを有するこて先本体21を形成する。この拡張溝21Aは、同図に示すように壁面が湾曲している。
こて先本体21を作製した後、こて先本体21にメッキ処理を施して鉄メッキ層からなる下地層21Bを拡張溝21Aの壁面に形成する。拡張溝21Aは、底部が湾曲しているため、拡張溝11Dの壁面全体がメッキされ易いため、拡張溝11Dの全壁面に対して略均一な下地層21Bが形成される。尚、下地層21Bは、図9の(b)、(c)では太い実線で表示してある。
然る後、第1の実施形態と同様に、鉄の線材等を用いて、溶接する要領でこて先本体21の拡張溝21A内に鉄を肉盛りして溝用部材22の基になる充填金属部Mを形成した後、拡張溝21Aから外部に盛り上がった金属を除去して、図9の(b)に示すようにこて先本体20の側面及び先端面を平坦に仕上げる。そして、このこて先本体21に対して鉄メッキ処理を施す。
その後、充填金属部Mの先端面のコーナー部の幅方向中央からこて先本体21の基端側に向けて切込みを入れて、楔状溝20Aを形成する。その後、こて先20の表面研磨等によって寸法調整して、こて先20としての最終仕上げ加工を行って、図9の(c)に示すこて先本体21と溝用部材22を備えたこて先20としての完成品を得る。
以上説明したように、本実施形態においても第1の実施形態と同様の作用効果を期することができる。
第1、第2の実施形態では、半田の接触する部位に溝を有するこて先を例に挙げて説明したが、円錐状の先端部を有するこて先についても本発明を応用することができる。この場合には、例えば鉄からなる棒状部材を同じく棒状の銅素材の先端に下地層を介して、あるいは下地層を介することなく接合し、棒状部材及び銅素材の先端部を含めて円錐形状に加工した後、この先端部分を鉄または鉄合金によってメッキ層を形成することによって、所望のこて先を得ることができる。
尚、本発明は上記各実施形態に何等制限されるものではなく、本発明の構成要素を適宜設計変更したものは本発明に包含される。例えば、上記各実施形態では溝用部材及び下地層として、それぞれ鉄を用いたものについて説明したが、鉄の他、例えば鉄合金やその他の金属を適宜用いることができる。また、こて先本体及び溝用部材の金属によっては、下地層を介することなく、これら両者を直接接合できることもある。
本発明は、電子部品等の半田付けに使用される半田付け装置のこて先及びその製造方法に好適に利用することができる。
本発明のこて先の一実施形態の要部を示す図で、(a)はその斜視図、(b)はその断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ図1に示すこて先の製造方法の一実施形態の一工程を示す図で、(a)はその工程におけるこて先の斜視図、(b)はその断面図ある。 (a)、(b)はそれぞれ図1に示すこて先の製造方法の一実施形態の一工程におけるこて先を示す図で、(a)はその工程におけるこて先の斜視図、(b)はその断面図ある。 (a)、(b)はそれぞれ図1に示すこて先の製造方法の一実施形態の一工程におけるこて先を示す図で、(a)はその工程におけるこて先の斜視図、(b)はその断面図ある。 (a)、(b)はそれぞれ図1に示すこて先の製造方法の一実施形態の一工程におけるこて先を示す図で、(a)はその工程におけるこて先の斜視図、(b)はその断面図ある。 図1に示すこて先の製造方法の一実施形態の一工程におけるこて先を示す斜視図ある。 図1に示すこて先の製造方法の一実施形態の一工程におけるこて先を示す断面図ある。 本発明のこて先の他の実施形態の要部を示す図で、(a)はその斜視図、(b)はその断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ図8に示すこて先の製造方法の要部を工程順に示す斜視図である。 (a)〜(c)はそれぞれ従来のこて先の要部を示す図で、(a)はその斜視図、(b)はこて先の表面に鉄メッキ層を施した状態を示す要部の断面図、(c)は(a)に示すこて先を示す断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ従来の他のこて先の要部を示す図で、(a)はその斜視図、(b)は図8の(b)に相当する断面図である。 従来の更に他の例のこて先の要部を示す斜視図である。
符号の説明
10、20 こて先
10A 深溝(溝)
20A 楔状溝(溝)
11、21 こて先本体
11D、21A 拡張溝
11E、21B 下地層
12、22 溝用部材
M 充填金属部

Claims (7)

  1. 半田と接触する溝を有する半田ごて用のこて先において、上記溝を拡張した大きさの拡張溝を有するこて先本体と、このこて先本体の拡張溝に接合されて上記こて先本体と一体化し且つ上記溝が形成された溝用部材と、を備え、上記溝用部材は、上記半田に対する耐蝕性を有する金属によって形成されていることを特徴とするこて先。
  2. 少なくとも上記拡張溝の壁面には上記溝用部材の下地層が形成され、且つ、上記下地層は上記金属と接合可能な金属によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のこて先。
  3. 上記金属及び上記下地層の金属は、いずれも鉄であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のこて先。
  4. 半田と接触する溝を有する半田ごて用のこて先の製造方法において、上記こて先本体を準備する工程と、上記こて先本体に、上記溝を拡張した大きさの拡張溝を形成する工程と、上記半田に対する耐蝕性のある金属を上記拡張溝に充填して上記拡張溝に上記金属を接合する工程と、上記拡張溝に接合された充填金属部に上記溝を形成する工程と、を備えたことを特徴とするこて先の製造方法。
  5. 上記拡張溝の壁面に、上記金属と接合可能な下地層を形成する工程を備えたことを特徴とする請求項4に記載のこて先の製造方法。
  6. 上記拡張溝に上記金属を充填した後、上記下地層と同一の金属からなる被覆層を上記こて先本体の表面に形成する工程を備えことを特徴とする請求項4または請求項5に記載のこて先の製造方法。
  7. 上記金属及び上記下地層の金属として、いずれも鉄を用いることを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載のこて先の製造方法。
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