JP2011047982A - 防眩フィルムおよびその製造方法、ならびに金型の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明支持体上に積層された、凹凸表面を有する防眩層とを備え、空間周波数0.016μm-1における該防眩フィルムの複素透過関数のエネルギースペクトルT1 2と、空間周波数0.155μm-1におけるエネルギースペクトルT2 2との比T1 2/T2 2が6000以下であり、空間周波数0.108μm-1におけるエネルギースペクトルT3 2と、空間周波数0.155μm-1におけるエネルギースペクトルT2 2との比T3 2/T2 2が3以上20以下である防眩フィルム、その製造方法および当該防眩フィルムの製造方法に好適に用いられる金型の製造方法を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明の防眩フィルムは、図1にその一例を示すように、透明支持体101と、透明支持体101上に積層された防眩層102とを備える。防眩層102における透明支持体101とは反対側の表面は、微細な凹凸表面(微細凹凸表面103)からなる。また、本発明の防眩フィルムは、その複素透過関数のエネルギースペクトルを用いて規定される、下記〔1〕および〔2〕に示される空間周波数分布を示すことを特徴とする。
〔1〕空間周波数0.016μm-1における防眩フィルムの複素透過関数のエネルギースペクトルT1 2と、空間周波数0.155μm-1におけるエネルギースペクトルT2 2との比T1 2/T2 2が6000以下である。
〔2〕空間周波数0.108μm-1におけるエネルギースペクトルT3 2と、空間周波数0.155μm-1におけるエネルギースペクトルT2 2との比T3 2/T2 2が3以上20以下である。
上記本発明の防眩フィルムは、上記した特定の空間周波数分布を持つ微細凹凸表面を精度よく形成するために、0μm-1より大きく0.04μm-1以下の範囲内に極大値を持たないエネルギースペクトルを示すパターンを用いて、その微細凹凸表面が形成されることが好ましい。ここで、「パターン」とは、典型的には、防眩フィルムの微細凹凸表面を形成するために用いられる、計算機によって作成された2階調(たとえば、白と黒とに二値化された画像データ)または3階調以上のグラデーションからなる画像データを意味するが、当該画像データへ一義的に変換可能なデータ(行列データなど)も含み得る。画像データへ一義的に変換可能なデータとしては、各画素の座標および階調のみが保存されたデータなどが挙げられる。
以下では、本発明の防眩フィルムの製造に用いる金型を製造する方法について説明する。本発明の防眩フィルムの製造に用いる金型の製造方法については、上述したパターンを用いた所定の表面形状が得られる方法であれば、特に制限されないが、微細凹凸表面を精度よく、かつ、再現性よく製造するために、〔1〕第1めっき工程と、〔2〕研磨工程と、〔3〕感光性樹脂膜形成工程と、〔4〕露光工程と、〔5〕現像工程と、〔6〕第1エッチング工程と、〔7〕感光性樹脂膜剥離工程と、〔8〕第2めっき工程とを基本的に含むことが好ましい。図12は、本発明の金型の製造方法の前半部分の好ましい一例を模式的に示す図である。図12には、各工程での金型の断面を模式的に示している。以下、図12を参照しながら、本発明の金型の製造方法の各工程について詳細に説明する。
本工程では、金型に用いる基材の表面に、銅めっきまたはニッケルめっきを施す。このように、金型用基材の表面に銅めっきまたはニッケルめっきを施すことにより、後の第2めっき工程におけるクロムめっきの密着性や光沢性を向上させることができる。すなわち、鉄などの表面にクロムめっきを施した場合、あるいはクロムめっき表面にサンドブラスト法やビーズショット法などで凹凸を形成してから再度クロムめっきを施した場合には、表面が荒れやすく、細かいクラックが生じて、金型の表面の凹凸形状が制御しにくくなる。これに対して、まず、基材表面に銅めっきまたはニッケルめっきを施しておくことにより、このような不都合をなくすことができる。これは、銅めっきまたはニッケルめっきは、被覆性が高く、また平滑化作用が強いことから、金型用基材の微小な凹凸や鬆などを埋めて平坦で光沢のある表面を形成するためである。これらの銅めっきまたはニッケルめっきの特性によって、後述する第2めっき工程においてクロムめっきを施したとしても、基材に存在していた微小な凹凸や鬆に起因すると思われるクロムめっき表面の荒れが解消され、また、銅めっきまたはニッケルめっきの被覆性の高さから、細かいクラックの発生が低減される。
続く研磨工程では、上述した第1めっき工程にて銅めっきまたはニッケルめっきが施された基材表面を研磨する。当該工程を経て、基材表面は、鏡面に近い状態に研磨されることが好ましい。これは、基材となる金属板や金属ロールは、所望の精度にするために、切削や研削などの機械加工が施されていることが多く、それにより基材表面に加工目が残っており、銅めっきまたはニッケルめっきが施された状態でも、それらの加工目が残ることがあるし、また、めっきした状態で、表面が完全に平滑になるとは限らないためである。すなわち、このような深い加工目などが残った表面に後述する工程を施したとしても、各工程を施した後に形成される凹凸よりも加工目などの凹凸の方が深いことがあり、加工目などの影響が残る可能性があり、そのような金型を用いて防眩フィルムを製造した場合には、光学特性に予期できない影響を及ぼすことがある。図12(a)には、平板状の金型用基材7が、第1めっき工程において銅めっきまたはニッケルめっきをその表面に施され(当該工程で形成した銅めっきまたはニッケルめっきの層については図示せず)、さらに研磨工程によって鏡面研磨された表面8を有するようにされた状態を模式的に示している。
続く感光性樹脂膜形成工程では、上述した研磨工程によって鏡面研磨を施した金型用基材7の研磨された表面8に、感光性樹脂を溶媒に溶解した溶液として塗布し、加熱・乾燥することにより、感光性樹脂膜を形成する。図12(b)には、金型用基材7の研磨された表面8に感光性樹脂膜9が形成された状態を模式的に示している。
続く露光工程では、上記エネルギースペクトルが0μm-1より大きく0.04μm-1以下の範囲内に極大値を持たないパターンを、上述した感光性樹脂膜形成工程で形成された感光性樹脂膜9上に露光する。露光工程に用いる光源は、塗布された感光性樹脂の感光波長や感度等に合わせて適宜選択すればよく、たとえば、高圧水銀灯のg線(波長:436nm)、高圧水銀灯のh線(波長:405nm)、高圧水銀灯のi線(波長:365nm)、半導体レーザー(波長:830nm、532nm、488nm、405nm等)、YAGレーザー(波長:1064nm)、KrFエキシマーレーザー(波長:248nm)、ArFエキシマーレーザー(波長:193nm)、F2エキシマーレーザー(波長:157nm)等を用いることができる。
続く現像工程においては、感光性樹脂膜9にネガ型の感光性樹脂を用いた場合には、露光されていない領域11は現像液によって溶解され、露光された領域10のみ金型用基材上に残存し、続く第1エッチング工程においてマスクとして作用する。一方、感光性樹脂膜9にポジ型の感光性樹脂を用いた場合には、露光された領域10のみ現像液によって溶解され、露光されていない領域11が金型用基材上に残存して、続く第1エッチング工程におけるマスクとして作用する。
続く第1エッチング工程では、上述した現像工程後に金型用基材表面上に残存した感光性樹脂膜をマスクとして用いて、主にマスクの無い箇所の金型用基材をエッチングし、研磨されためっき面に凹凸を形成する。図13は、本発明の金型の製造方法の後半部分の好ましい一例を模式的に示す図である。図13(a)には第1エッチング工程によって、主にマスクの無い箇所13の金型用基材7がエッチングされる状態を模式的に示している。マスク12の下部の金型用基材7は金型用基材表面からはエッチングされないが、エッチングの進行とともにマスクの無い箇所13からのエッチングが進行する。よって、マスク12とマスクの無い箇所13との境界付近では、マスク12の下部の金型用基材7もエッチングされる。このようなマスク12とマスクの無い箇所13との境界付近において、マスク12の下部の金型用基材7もエッチングされることを、以下ではサイドエッチングと呼ぶ。図14に、サイドエッチングの進行を模式的に示した。図14の点線14は、エッチングの進行とともに変化する金型用基材の表面を段階に示している。
続く感光性樹脂膜剥離工程では、第1エッチング工程でマスクとして使用した残存する感光性樹脂膜を完全に溶解し除去する。感光性樹脂膜剥離工程では剥離液を用いて感光性樹脂膜を溶解する。剥離液としては、上述した現像液と同様のものを用いることができる。剥離液のpH、温度、濃度および浸漬時間等を変化させることによって、ネガ型の感光性樹脂膜を用いた場合には露光部の、ポジ型の感光性樹脂膜を用いた場合には非露光部の感光性樹脂膜を完全に溶解して除去する。感光性樹脂膜剥離工程における剥離方法についても特に制限されず、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法を用いることができる。
続いて、形成された凹凸面(第1の表面凹凸形状15)にクロムめっきを施すことによって、表面の凹凸形状を鈍らせる。図13(c)には、第1エッチング工程のエッチング処理によって形成された第1の表面凹凸形状15にクロムめっき層16を形成することにより、第1の表面凹凸形状15よりも凹凸が鈍った表面(クロムめっきの表面17)が形成されている状態が示されている。
三次元顕微鏡「PLμ2300」(Sensofar社製)を用いて、防眩フィルムの表面形状を測定した。サンプルの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤を用いて凹凸面が表面となるようにガラス基板に貼合してから、測定に供した。測定の際、対物レンズの倍率は20倍として測定を行なった。水平分解能ΔxおよびΔyはともに0.83μmであり、測定面積は425μm×425μmであった。
上で得られた測定データから、防眩フィルムの複素透過関数を二次元関数t(x,y)として求め、得られた二次元関数t(x,y)を離散フーリエ変換して二次元関数T(fx,fy)を求めた。二次元関数T(fx,fy)を二乗してエネルギースペクトルの二次元関数T2(fx,fy)を計算し、fx=0の断面曲線であるT2(0,fy)より、空間周波数0.016μm-1におけるエネルギースペクトルT1 2および空間周波数0.155μm-1におけるエネルギースペクトルT2 2を求め、エネルギースペクトルの比T1 2/T2 2を計算した。また、空間周波数0.108μm-1におけるエネルギースペクトルT3 2を求め、エネルギースペクトルの比T3 2/T2 2についても計算した。
上で得られた測定データをもとに、前述のアルゴリズムに基づいて計算し、凹凸面の傾斜角度のヒストグラムを作成し、そこから傾斜角度毎の分布を求め、傾斜角度が5°以下である面の割合を計算した。
(ヘイズ)
防眩フィルムのヘイズは、JIS K 7136に規定される方法で測定した。具体的には、この規格に準拠したヘイズメータ「HM−150型」(村上色彩技術研究所製)を用いてヘイズを測定した。防眩フィルムの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤を用いて凹凸面が表面となるようにガラス基板に貼合してから、測定に供した。一般的にヘイズが大きくなると、画像表示装置に適用したときに画像が暗くなり、その結果、正面コントラストが低下しやすくなる。それ故に、ヘイズは低い方が好ましい。
(映り込み、白ちゃけの目視評価)
防眩フィルムの裏面からの反射を防止するために、凹凸面が表面となるように黒色アクリル樹脂板に防眩フィルムを貼合し、蛍光灯のついた明るい室内で凹凸面側から目視で観察し、蛍光灯の映り込みの有無、白ちゃけの程度を目視で評価した。映り込み、白ちゃけおよび質感は、それぞれ1から3の3段階で次の基準により評価した。
2:映り込みが少し観察される、
3:映り込みが明瞭に観察される。
2:白ちゃけが少し観察される、
3:白ちゃけが明瞭に観察される。
ギラツキは、以下の方法で評価した。すなわち、市販の液晶テレビ(LC−32GH3(シャープ(株)製)から表裏両面の偏光板を剥離した。それらオリジナル偏光板の代わりに、背面側および表示面側とも、偏光板「スミカラン SRDB31E」(住友化学(株)製)を、それぞれの吸収軸がオリジナルの偏光板の吸収軸と一致するように粘着剤を介して貼合し、さらに表示面側偏光板の上には、以下の各例に示す防眩フィルムを凹凸面が表面となるように粘着剤を介して貼合した。この状態で、サンプルから約30cm離れた位置から、目視観察することにより、ギラツキの程度を7段階で官能評価した。レベル1はギラツキが全く認められない状態、レベル7はひどくギラツキが観察される状態に該当し、レベル4はごくわずかにギラツキが観察される状態である。
コントラストは、以下の方法で評価した。すなわち、市販の液晶テレビ(LC−42GX1W(シャープ(株)製))から表裏両面の偏光板を剥離した。それらオリジナル偏光板の代わりに、背面側および表示面側とも、偏光板「スミカラン SRDB31E」(住友化学(株)製)を、それぞれの吸収軸がオリジナルの偏光板の吸収軸と一致するように粘着剤を介して貼合し、さらに表示面側偏光板の上には、以下の各例に示す防眩フィルムを凹凸面が表面となるように粘着剤を介して貼合した。この状態で、暗室において、サンプルから約1m離れた位置から輝度計(「BM−5A」、(株)トプコンテクノハウス製)により白表示時および黒表示時の輝度を測定することでコントラストを求めた。防眩フィルムを貼合していない、偏光板のみの状態でのコントラスト値を基準とし、これに対する防眩フィルム貼合状態時でのコントラスト値の比率で評価した。
作成したパターンデータを256階調のグレースケールの画像データとし、階調を二次元の離散関数g(x,y)で表した。離散関数g(x,y)の水平分解能ΔxおよびΔyはともに4μmとした。得られた二次元関数g(x,y)を離散フーリエ変換して、二次元関数G(fx,fy)を求めた。二次元関数G(fx,fy)を二乗してエネルギースペクトルの二次元関数G2(fx,fy)を計算し、fx=0の断面曲線であるG2(0,fy)より、空間周波数が0μm-1より大きく、かつ、絶対値が最も小さい空間周波数での極大値を求めた。
直径200mmのアルミロール(JISによるA5056)の表面に銅バラードめっきが施されたものを用意した。銅バラードめっきは、銅めっき層/薄い銀めっき層/表面銅めっき層からなるものであり、めっき層全体の厚みは、約200μmとなるように設定した。その銅めっき表面を鏡面研磨し、研磨された銅めっき表面に感光性樹脂を塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成した。ついで、図10に示される画像データからなるパターンの複数を連続して繰り返し並べたパターンを感光性樹脂膜上にレーザー光によって露光し、現像した。レーザー光による露光、および現像は「Laser Stream FX」((株)シンク・ラボラトリー製)を用いて行なった。感光性樹脂膜にはポジ型の感光性樹脂を使用した。
レーザー光によって露光するパターンとして図16に示すパターンを用い、第1のエッチング処理のエッチング量を4μm、第2のエッチング処理のエッチング量を10μmとなるように設定したこと以外は実施例1と同様にして金型Bを得た。得られた金型Bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムBを作製した。防眩フィルムBの複素透過関数のエネルギースペクトルT2(fx,fy)のfx=0における断面を図21に示す。
レーザー光によって露光するパターンとして図17に示すパターンを用い、第1のエッチング処理のエッチング量を4μm、第2のエッチング処理のエッチング量を10μmとなるように設定したこと以外は実施例1と同様にして金型Cを得た。得られた金型Cを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムCを作製した。防眩フィルムCの複素透過関数のエネルギースペクトルT2(fx,fy)のfx=0における断面を図21に示す。
レーザー光によって露光するパターンとして図18に示すパターンを用い、第1のエッチング処理のエッチング量を3μm、第2のエッチング処理のエッチング量を6μmとなるように設定したこと以外は実施例1と同様にして金型Dを得た。得られた金型Dを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムDを作製した。防眩フィルムDの複素透過関数のエネルギースペクトルT2(fx,fy)のfx=0における断面を図21に示す。
レーザー光によって露光するパターンとして図19に示すパターンを用い、第1のエッチング処理のエッチング量を5μm、第2のエッチング処理のエッチング量を12μmとなるように設定したこと以外は実施例1と同様にして金型Eを得た。得られた金型Eを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムEを作製した。防眩フィルムEの複素透過関数のエネルギースペクトルT2(fx,fy)のfx=0における断面を図21に示す。
レーザー光によって露光するパターンとして図20に示すパターンを用い、第1のエッチング処理のエッチング量を10μm、第2のエッチング処理のエッチング量を30μmとなるように設定したこと以外は実施例1と同様にして金型Fを得た。得られた金型Fを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムFを作製した。防眩フィルムFの複素透過関数のエネルギースペクトルT2(fx,fy)のfx=0における断面を図21に示す。
直径200mmの鉄ロール(JISによるSTKM13A)の表面に銅バラードめっきが施されたものを用意した。銅バラードめっきは、銅めっき層/薄い銀めっき層/表面銅めっき層からなるものであり、めっき層全体の厚みは、約200μmとなるように設定した。その銅めっき表面を鏡面研磨し、研磨された銅めっき面に、ブラスト装置((株)不二製作所製)を用いて、ジルコニアビーズTZ−SX−17(東ソー(株)製、平均粒径:20μm)を、ブラスト圧力0.3MPa(ゲージ圧)、ビーズ使用量8g/cm2(ロールの表面積1cm2あたりの使用量)でブラストし、表面に凹凸をつけた後、塩化第二銅液でエッチング処理を行ない、得られた凹凸つき銅めっき鉄ロールにクロムめっき加工を行ない、金属金型Gを作製した。このとき、エッチング量は10μmとなるように設定し、クロムめっき厚みが6μmとなるように設定した。得られた金型Gを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムGを作製した。防眩フィルムGの複素透過関数のエネルギースペクトルT2(fx,fy)のfx=0における断面を図21に示す。
Claims (9)
- 透明支持体と、前記透明支持体上に積層された、凹凸表面を有する防眩層とを備える防眩フィルムであって、
空間周波数0.016μm-1における前記防眩フィルムの複素透過関数のエネルギースペクトルT1 2と、空間周波数0.155μm-1における前記防眩フィルムの複素透過関数のエネルギースペクトルT2 2との比T1 2/T2 2が6000以下であり、
空間周波数0.108μm-1における前記防眩フィルムの複素透過関数のエネルギースペクトルT3 2と、空間周波数0.155μm-1における前記防眩フィルムの複素透過関数のエネルギースペクトルT2 2との比T3 2/T2 2が3以上20以下である防眩フィルム。 - 前記凹凸表面は、傾斜角度が5°以下である面を95%以上含む請求項1に記載の防眩フィルム。
- 前記防眩層は、平均粒径が0.4μm以上の微粒子を含まない請求項1または2に記載の防眩フィルム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の防眩フィルムを製造する方法であって、
0μm-1より大きく0.04μm-1以下の範囲内に極大値を持たないエネルギースペクトルを示すパターンを用いて前記凹凸表面が形成される防眩フィルムの製造方法。 - 前記パターンを用いて、凹凸面を有する金型を作製する工程と、
前記透明支持体上に形成された樹脂層の表面に、前記金型の凹凸面を転写する工程を含む請求項4に記載の防眩フィルムの製造方法。 - 請求項5に記載の金型を製造する方法であって、
金型用基材の表面に銅めっきまたはニッケルめっきを施す第1めっき工程と、
第1めっき工程によってめっきが施された表面を研磨する研磨工程と、
研磨された面に感光性樹脂膜を形成する感光性樹脂膜形成工程と、
感光性樹脂膜上に前記パターンを露光する露光工程と、
前記パターンが露光された感光性樹脂膜を現像する現像工程と、
現像された感光性樹脂膜をマスクとして用いてエッチング処理を行ない、研磨されためっき面に凹凸を形成する第1エッチング工程と、
感光性樹脂膜を剥離する感光性樹脂膜剥離工程と、
形成された凹凸面にクロムめっきを施す第2めっき工程と、
を含む、金型の製造方法。 - 前記感光性樹脂膜剥離工程と前記第2めっき工程との間に、形成された凹凸面の凹凸形状をエッチング処理によって鈍らせる第2エッチング工程を含む、請求項6に記載の金型の製造方法。
- 前記第2めっき工程において形成されるクロムめっきが施された凹凸面が、前記樹脂層の表面に転写される金型の凹凸面である、請求項6または7に記載の金型の製造方法。
- 前記第2めっき工程におけるクロムめっきにより形成されるクロムめっき層が1〜10μmの厚みを有する、請求項6〜8のいずれかに記載の金型の製造方法。
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