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JP2010526185A - ゴムブレンド組成物を調製する方法 - Google Patents

ゴムブレンド組成物を調製する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粘度の所望の低下および望ましいほどに低い排出温度を有し、それによって混合時間の短縮および混合能力の向上をもたらす、天然ゴムエラストマーおよびブタジエン含有ゴムエラストマーを含有するゴムブレンドを混合するための改良された方法。
【解決手段】フィラーと、少なくとも1のイソプレンエラストマーおよび少なくとも1のブタジエンエラストマーを含有するゴムブレンドとを混合する方法が提供される。好ましくは、該方法は、エラストマーまたはエラストマーのブレンド、カーボンブラックおよび/またはシリカフィラー、ならびにキノンジイミン劣化防止剤をゴム組成物に一緒にする段階、該ゴム組成物を、粘度を低減するのに有効な時間混合して該組成物の粘度を低減する段階、および該混合された組成物を排出する段階を含む。該組成物は、好ましくは約120〜160℃の温度において生じる最低粘度においてまたはその近くで混合容器から排出される。
【選択図】なし

Description

本出願は、2007年5月2日に出願された米国仮特許出願第60/915,568号および2007年5月3日に出願された欧州特許出願第07107423号の利益を主張し、これらの出願の双方は、その全体が参照として本明細書に組み入れられる。
本明細書は、ゴム組成物を混合するための改良された方法を記載している。好まれる方法は、イソプレンエラストマーとブタジエン含有エラストマーとのゴムブレンドを、フィラーおよび劣化防止剤と混合して、各種のゴム含有製品の製造に有用なゴム組成物を形成することを含む。
ゴム製品の需要が増加するにつれて、混合時間の低減をもたらし、したがって最終製品の物理的特性で妥協することなく、コスト効率の良い様式で混合能力を改善する、ゴム組成物を混合するための改良された方法の必要が生じている。さらに、混合するのが困難なコンパウンドの需要の増加も混合能力の向上を可能にする方法を要求している。混合するのが困難なこれらのコンパウンドは、高い含有量の天然ゴムをポリブタジエンまたはスチレン−ブタジエンゴムエラストマーとともに含有し、かつ強化用小粒子カーボンブラックを充てんされたゴムブレンド組成物を包含する。より微細な等級のカーボンブラックは、混合するのがしばしば非常に困難である。多くの製品、たとえばより燃費の優れたトラックタイヤは、より微細な等級のカーボンブラックおよび混合するのが困難な他のゴム物質を含むゴムコンパウンドからつくられ、このことは改良されたゴム混合方法の重要性を明確に示している。
混合効率の改良は、ゴムコンパウンドの製造における有意のコスト削減を提供することができる。微細粒子カーボンブラックを、比較的靭性の高い天然ゴムおよび比較的柔らかい合成ジエンエラストマーを含んでいる様々な等級のゴムおよびゴムブレンド中に混合することは、困難で時間のかかる工程でありうる。しばしば、長い混合時間または多段階の混合が、下流の加工装置で適切に取り扱われることができるコンパウンドを製造するために要求される。ある場合には、天然ゴムの予備素練りが助けになるが、混合機中における時間が予備素練りに費やされ生産的な混合には費やされないので、予備素練りは混合能力の損失を招くことがある。実生産環境においては、コンパウンドのムーニー(Mooney)粘度によって混合物の品質が評価される。所定のムーニー粘度を達成して初めて、さらなる下流の加工が継続して行われる(たとえば、カレンダ加工および押出)。しばしば混合するのが困難なこれらのコンパウンドでは、所望の粘度を達成するために混合機中を数回通すことが要求される。予備素練り手法および油または石けんの添加はコンパウンドの粘度を低減することができるけれども、これらの添加剤が含められると、物理的および動的機械的特性が損なわれることがある。
天然ゴムブレンドコンパウンドの粘度を低減する手法は、素練りによる分子量の低下、化学的しゃく解(化学的酸化による分子量の低下)、希釈剤および潤滑剤(石けんおよび油)の添加、ならびにゴムブレンドコンパウンド中へのフィラーの充てん量を下げることを包含する。しかし、これらの手法のそれぞれは、限界または何らかの潜在的不利点を有する。素練りおよび化学的しゃく解は、混合時間の増加という不利をもたらす。加工助剤および素練り促進剤(ペプタイザー)は、より低いムーニー粘度および加工による改良を伴うコンパウンドをもたらすが、最終の加硫物はしばしば弾性率の低下および熱蓄積の増加という欠点を持ち、動的用途におけるコンパウンド性能が低下する。他の加工助剤、たとえば石けんおよび油は、いくらかの潤滑性および柔軟化活性を付与することができる。素練り促進剤は、混合プロセスの間の天然ゴムの酸化分解を高める。高温度における化学的しゃく解は、酸化切断過程のランダム性の故に、低分子量ポリマー量の増加をもたらす。低分子量ポリマーは、動的機械的特性に有害な影響を与える。同様に、希釈剤の使用、石けんおよび油の添加も粘度を下げるが、使用された希釈剤のレベルに比例して動的機械的特性の劣化をもたらすことがある。フィラーの充てん量を下げることによるコンパウンドの改質は、該配合物の需要側がこのような変化を受け入れるのに十分な許容度を有するときにのみ使用されることができる。
劣化防止剤は、好ましくはキノン、キノンジイミンまたはキノンイミン、たとえばN−(1,3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−キノンジイミンであり、混合プロセスの間の酸化分解から天然ゴムを保護することができる。これらの劣化防止剤、特にキノンジイミン(QDI)は多機能性化学品であり、これは主に長期持続性劣化防止剤として機能する。QDIは、混合の間の過度の分子量の低下からポリマーを保護することによって加硫物の性能をほとんどまたは全く損なわないで、天然ゴムコンパウンドの混合を高め、かつその粘度低下をもたらし、それと同時に、結合された酸化防止剤の活性および拡散性耐オゾン劣化防止剤の活性の双方を最終加硫物中に付与する。混合プロセスのせん断作用の間に切断された鎖を捕捉することにおいて、QDIは極めて有効である。Ignatz−Hooverによって1998年10月19日に出願された特許出願公開である特許文献1は、加硫に先立ったエラストマー性ゴム物質とQDIおよびカーボンブラックとの高温度混合を記載しており、またLambaらによって2001年5月22日に出願された特許出願公開である特許文献2は、カーボンブラックおよびQDI化合物を含有する組成物を記載している。このように、キノンジイミン劣化防止剤は、典型的には慣用の劣化防止剤よりも急速に反応して天然ゴム中の切断された鎖を安定化し、密封型混合機(インテンシブミキサー)中での天然ゴムコンパウンドの混合の間に起きる酸化的鎖分解を最小にする。混合の間の天然ゴムのラジカル鎖末端に付加することによって、キノンジイミンは反応すると考えられる。この反応はポリマーに結合されたPPD部分を生成するのみならず、切断された鎖の再結合を妨げる。これらの二つの利点が、非イソプレン合成ゴムエラストマーを含んでいない天然ゴム組成物の混合の間の粘度低下を促進し、かつポリマーとフィラーとの相互作用を改良する。
遊離ラジカル化学反応が天然ゴムコンパウンドの分子量低下反応の原因であることが知られている一方で、ブタジエンに基づいた合成ゴムエラストマー中のゲル生成が混合の間に生成されたラジカルからもたらされることも知られている。ブタジエンに基づいたエラストマー中では、ラジカルは反応して分子量を増加し、これによって粘度を増加すると考えられ、またはさらなる反応をして、カーボンブラックと結合しているかあるいはしていない架橋されたゴム相の形成(すなわち、結合されたゴムの形成)をすると考えられる。
国際公開第99/20687号パンフレット 国際公開第01/92423号パンフレット
したがって、必要とされるのは、所望の粘度低下および望ましいほどに低い排出温度を有し、それによって混合時間の短縮および混合能力の向上をもたらす、天然ゴムエラストマーおよびブタジエン含有ゴムエラストマー、たとえばスチレン−ブタジエンコポリマーまたはスチレン−ブタジエン−イソプレンコポリマーを含有するゴムブレンドを混合するための改良された方法である。
本発明の開示は、劣化防止剤と、天然ゴムエラストマーおよび他のエラストマー(たとえば、ブタジエン含有エラストマー)の双方のブレンドとを含有するゴムブレンドコンパウンドを製造する方法に関する。
劣化防止剤、たとえばキノンジイミンと、イソプレンエラストマーおよびブタジエンエラストマーを含んでいるゴムブレンド組成物とを、加硫されていないマスターバッチ組成物に混合することによって、最小のマスターバッチ粘度が、思いがけなく低い温度において達成されることができ、望ましいほどに短縮された混合時間およびより低い排出温度が許される。典型的には、ゴムマスターバッチ組成物の粘度は混合の間一様に減少し、温度の関数としての粘度の低下をもたらし、最後に排出温度において最低粘度が達成され、またいったん最低粘度に達すると、ゴムマスターバッチの混合を増加しても通常、粘度は増加しない。しかし、最低粘度を達成した後、特定の劣化防止剤、たとえばキノンジイミンと、天然ゴムエラストマーおよびブタジエン含有ゴムエラストマーのブレンドとを含有する未加硫ゴムブレンドマスターバッチ組成物の混合を最低粘度に達した後も続けると、該マスターバッチ組成物の粘度を思いがけなく増加させることができる。キノンジイミンを有するこのようなゴムブレンドマスターバッチ組成物の最低粘度は、キノンジイミンを有さない同等のゴムブレンド組成物よりも、またはキノンジイミンを有するが、より少ないブタジエンエラストマーを含有する同等のゴムブレンド組成物よりさえも低い温度において最低粘度を達成することができる。好まれる実施態様は、フィラー、ならびにキノン、キノンイミンおよび/またはキノンジイミンから成る群から選択された劣化防止剤と組み合わされて、イソプレンエラストマーおよびブタジエン含有エラストマーのブレンドを含んでいる未加硫ゴム組成物の最低粘度に相当する排出温度の特定を許すところの、ゴムを混合およびコンパウンド化する方法を含む。このようなゴム組成物の最低粘度は、劣化防止剤またはブタジエンエラストマーが含まれていない場合か、あるいはこれらの成分のいずれかの量が低減された場合よりも低い排出温度において生じることができる。驚いたことに、このようなゴムブレンド組成物(すなわち、天然ゴム/合成ゴムブレンド、ならびにキノン、キノンイミンおよび/またはキノンジイミン)をその最低粘度に達した後も混合し続けると、実際に粘度の望ましくない増加および/または混合時間の不必要な増加をもたらすことがある。
好ましくは、天然ゴム中のラジカル的分子量低下の化学反応およびジエンに基づいたエラストマー相中の分子量増加の化学反応の均衡をとるように、劣化防止剤は、ジエンに基づいたポリマーおよび天然ゴムポリマーの双方の所望のレベルでゴム組成物に添加される。特に、好まれる実施態様は、イソプレンエラストマーおよびブタジエン含有エラストマーを含有するゴムブレンド組成物を、フィラーおよび劣化防止剤とともに混合する方法を提供する。フィラーは好ましくはカーボンブラック(CB)、シリカまたはこれらの混合物であり、劣化防止剤は好ましくはキノン、キノンイミン、キノンジイミン(QDI)またはこれらの混合物である。たとえば、ゴムブレンドは、天然ゴムエラストマー(NR)およびブタジエンゴムエラストマー(BR)および/またはスチレン−ブタジエンゴムエラストマー(SBR)のブレンドであることができる。特に、ゴムブレンド組成物は、百重量ゴム当たり(phr)100部の総ゴム(たとえば、イソプレンエラストマーおよびブタジエンエラストマーを含んでいる純品のポリマー)、約0.1〜10.0phrのキノンジイミン劣化防止剤および約1〜80phrのフィラーを含有する未加硫マスターバッチ組成物であることができる。ゴムのタイプは、いくつかの異なったエラストマーから選択されることができ、これらはイソプレンに基づいた少なくとも1のエラストマーおよびブタジエンに基づいた少なくとも1のエラストマーを包含することができ、また異なったエラストマーの任意の好適な量で選択されることができるが、典型的には約10〜95重量%(たとえば、約40〜95重量%、40〜80重量%、40〜55重量%、50〜55重量%、50〜80重量%、または約50〜95重量%を包含する。)の天然ゴムと、残余の、少なくとも1の合成ゴムエラストマー、たとえばBRまたはSBRを含んでいるゴムブレンドとを含有する。
劣化防止剤はキノン、キノンイミンまたはキノンジイミンであることができる。好ましくは、劣化防止剤は式(Ia)または式(Ib)に従うキノンジイミンであり、
Figure 2010526185
これらの式中、R、RおよびRは同じまたは異なっており、かつ水素、ヒドロキシル、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールアルキル、アルカリール、シクロアルキル、複素環、アシル、アロイル、カルバミルアルコール、チオール、アルキルチオール、およびシアノの部分から成る群から独立に選択される。より好ましくは、Rは水素であり、RおよびRは独立にアルキルおよび/またはアリール部分を含んでいる基である。たとえば、Rは水素であることができ、RおよびRは独立にアルキルまたはアリール基であることができる。最も好ましくは、劣化防止剤は、劣化防止剤化合物N−フェニル−N'−1,3−ジメチルブチル−p−キノンジイミンである。
好ましくは、混合プロセスは、(a)エラストマーブレンドの各エラストマー、フィラーおよび劣化防止剤を混合容器中で一緒にして、未加硫マスターバッチゴムブレンド組成物を形成する段階、(b)該マスターバッチゴムブレンド組成物を、粘度を低減するのに有効な時間混合して、該組成物の粘度を最低粘度まで低減し、好ましくは該粘度を最低粘度より上に増加させることがない段階、および(c)該マスターバッチ組成物を最低粘度またはその近くにおいて混合容器から排出する段階、を含む。未加硫ゴム組成物を混合する前に、エラストマーブレンドはフィラーおよび劣化防止剤と一緒にされることができる。任意的に、フィラーおよび劣化防止剤は予備混合されて、処理されたフィラー、たとえば処理されたカーボンブラックを形成することができ、その後、処理されたカーボンブラックがエラストマーブレンドと一緒にされる。粘度を低減するのに有効な時間とは、マスターバッチゴムブレンド組成物の最低粘度まで該マスターバッチ組成物を混合するのに要求される時間である。これは、劣化防止剤または合成エラストマーを有さない同等の未加硫ゴムマスターバッチ組成物の最低粘度の温度より低い温度において生じることができる。典型的には、QDIを含有している天然ゴムまたはゴムブレンド組成物の最低粘度は、約100〜180℃の温度の間に生じ、これは、QDIを有さない同等のブレンドの最低粘度の温度よりも低い。QDIを有するゴムブレンド組成物の最低粘度は、同等の天然ゴム組成物の温度より低い温度において生じることができる。思いがけないことに、最低粘度に達した後にQDIを有するゴムブレンド組成物の温度を上げると、その粘度を増加させることができる。QDI、フィラー、天然ゴムエラストマーおよび合成ゴムエラストマー(たとえば、NR/SBRまたはNR/BRゴムブレンド)を含んでいる好まれるマスターバッチゴムブレンド組成物によって達成される最低粘度は、約120〜160℃、好ましくは約140〜160℃の温度における混合の間に生じることができる。これらのゴムブレンド組成物の温度を約160℃より上に上げると、これらの組成物の粘度を最低粘度より上に上げることができる。好ましくは、マスターバッチ組成物を120〜160℃、130〜160℃または140〜160℃の間に生じる最低粘度まで混合するのに要求される時間、混合は実施される。
特筆すべきことに、QDIおよび好適なフィラーを有するゴムブレンド組成物の最低粘度を達成するための排出温度を下げることによって、マスターバッチの総混合時間は望ましいほどに短縮されることができる。総混合時間は好ましくは450秒間未満、最も好ましくは約300秒間以下である。典型的には、マスターバッチは、大ロータ(Lロータ)混合容器中における約80ムーニー粘度ML(1+4)単位以下、または小ロータ(Sロータ)混合容器中における約45ムーニー粘度MS(1+4)単位以下の粘度を有する。他のコンパウンド用成分、たとえば酸化亜鉛、ステアリン酸、少量としての加工油が、ゴムマスターバッチの構成物に加えられることができる。排出されたマスターバッチ組成物はまた、混合機から排出された後放置冷却され、そしてさらに混合するために混合機に再導入されて、マスターバッチ組成物のその後の取り扱いおよび成形のために望まれまたは要求されることがあるより柔らかい、より低粘性のマスターバッチ組成物が調製されることもできる。
第一の実施態様では、混合プロセスは、予備素練り段階なしでおよび/または後続の再ミルすなわち再混合段階なしで、ブレンド組成物の各種のゴムとフィラーおよび劣化防止剤とを一緒にする段階を含む。1の側面では、本明細書に記載された本発明の方法および組成物によってもたらされる混合時間の短縮および混合能力の向上は、最初の予備素練り段階および混合プロセスの後段の再ミルすなわち再混合段階のうちの少なくとも1がなくてもゴムブレンド組成物の混合を可能にする。予備素練り段階は、キノンジイミンおよび/またはフィラーならびに他のコンパウンド成分を添加する前のエラストマーブレンド組成物の混合を含むことができる。フィラーは好ましくはカーボンブラック、シリカまたはこれらの混合物である。好ましくは、QDI劣化防止剤はカーボンブラックとともにエラストマーブレンドに添加される。第二の実施態様では、混合プロセスは約160℃未満の温度、たとえば約100〜160℃の間の温度、より好ましくは約150℃未満、最も好ましくは約140℃未満の温度においてマスターバッチを排出する段階を含む。第三の実施態様では、混合プロセスは、素練り促進剤を含んでいない、または少なくとも実質的に含んでいないマスターバッチゴムブレンド組成物を用いて実施される。好ましくは、混合プロセスは、第一、第二および第三の実施態様に関して記載された2以上の側面を含む。
任意的に、本発明の方法はさらに、(d)排出されたマスターバッチ組成物と少なくとも1のイオウ含有加硫剤および加硫促進剤とを一緒にし、そして得られた組成物を加硫して加硫されたゴム組成物を形成する段階を含む。加硫されたゴム組成物は、たとえばホース、ベルト、振動絶縁装置、ブッシング、トレッド、他のタイヤ部材、たとえばトレッドベース、ワイヤコートコンパウンド、磨耗帯板、磨擦帯板、ウェッジ、ショルダー、サイドウォール、カーカス、ビードコンパウンド、タイヤまたは他のゴム物品を形成するために使用されることができる。
他の実施態様は、反応混合物、成分の割合、および特定の反応条件についての詳細を包含し、これらのすべては以降に、特定の好まれる実施態様の以下の検討において開示される。
天然ゴム(45%)およびブタジエンゴム(55%)を含んでいるゴムブレンドについての排出温度の関数としてのムーニー粘度の低下を示すグラフである。 天然ゴム(45%)およびスチレン−ブタジエンゴム(55%)を含んでいるゴムブレンドについての排出温度の関数としてのムーニー粘度の低下を示すグラフである。 天然ゴムおよびスチレン−ブタジエンゴムを含んでいる三つのゴムブレンド組成物についての混合段階ごとのムーニー粘度の低下を示すグラフである。 天然ゴムおよびスチレン−ブタジエンゴムを含んでいる三つのゴムブレンド組成物についての混合時間を示すグラフである。 二つの比較されうるゴム組成物、すなわち天然ゴムおよびキノンジイミン劣化防止剤を含有しブタジエン含有ゴムを有さない第一の組成物、ならびに天然ゴムまたは素練り促進剤を含有しブタジエン含有ゴムまたは劣化防止剤キノンジイミンを有さない第二の組成物についての混合段階ごとのムーニー粘度の低下を示すグラフである。 ブタジエン含有エラストマーを有さないで、素練り促進剤またはQDIを含んでいる天然イソプレンゴム組成物からのトルエン不溶分を示すグラフである。 QDIを含有する天然イソプレンゴムまたは慣用の素練り促進剤を含有する天然イソプレンゴムの間の、予測される粘度低下挙動の比較を示すグラフである。 QDIを有する天然イソプレンゴムの粘度低下を、慣用の素練り促進剤を有する天然ゴムエラストマーと比較して示すグラフである。これらの組成物は、NR100%および2phrのQDI、ならびにNR100%および0.2phrの素練り促進剤を含有していた。 天然ゴム(95%)およびブタジエンゴム(5%)を含んでいるゴムブレンド、ならびに天然ゴム(80%)およびブタジエンゴム(20%)を含んでいるゴムブレンドについての排出温度の関数としてのムーニー粘度の低下を示すグラフである。
本明細書は、イソプレンエラストマーおよびブタジエン含有エラストマーを含んでいるゴムブレンド組成物を望ましいほどに短縮された混合時間で混合して、混合能力の向上を許すための改良された方法を記載している。特に、好まれる混合方法は、ゴムブレンド組成物とキノンジイミン劣化防止剤およびカーボンブラックとを一緒にする段階、一緒にされた組成物を、該一緒にされた組成物の粘度を低減するのに有効な時間混合する段階、および一緒にされ粘度を低減された組成物を望ましいほどに低い温度で排出する段階を含む。一緒にされた組成物は、好ましくは素練り促進剤を含んでおらず、排出温度は望ましくは素練り促進剤の有効温度範囲よりも低い。好まれる実施態様は、一緒にされた組成物の混合の間の粘度低下の速度を上げることおよび排出温度を下げることによって、混合時間の短縮および混合能力の向上をもたらす。特に、特定の好ましい一緒にされた組成物は、約120〜160℃の間の温度において最低粘度を有し、キノンジイミン劣化防止剤を有さない一緒にされた混合物と比較して短縮された混合時間の後に約160℃未満の排出温度を許す。特筆すべきことに、本明細書に開示された改良された混合方法およびゴムブレンド組成物は、QDIを有さない組成物と比較して約33%までの混合時間の短縮をもたらし、混合能力の向上および/またはコスト削減をもたらすことができる。ゴムブレンド組成物を混合するための特定の好まれる方法は以下に詳細に記載されて本発明の好まれる実施態様を例示し、実施態様は、例示された実施態様の組み合わせおよび変形ならびにこれらの均等物をも包含する。好まれる実施態様はゴムブレンド組成物を混合する方法に関する。
別様に示されない限り、以下の語は下に示されたように本明細書では定義される。
本明細書のゴム組成物の「粘度」の語は、別様に示されない限り、ムーニー粘度をいい、ゴムの粘度の標準的な尺度を規定する。ムーニー粘度計が使用されて、ムーニー粘度を測定する。測定単位はムーニー単位である。
「ゴムブレンド」の語は、2以上の異なった単品エラストマーのブレンドまたは混合物、たとえば2以上の天然(たとえば、イソプレン)ゴム物質および/または合成(たとえば、ブタジエンおよび/またはスチレン)ゴム物質のブレンドを調製するために使用される、単品の形をした2以上のエラストマーをいう。
「ゴム組成物」の語は、別様に示されない限り、少なくとも1のゴムエラストマーおよび/または1もしくは複数のゴムブレンドを含有し、任意的にさらに他の成分、たとえばフィラー、軟化剤、活性剤、加硫剤および/または促進剤を含んでいてもよい組成物をいう。
別様に示されない限り、「イソプレンエラストマー」の語は、イソプレンポリマー単位を含んでおり、かつ約120〜180℃の混合温度の間減少する混合の間の粘度を有するエラストマーをいう。イソプレンエラストマーの粘度は、典型的には約120℃〜180℃の間の混合温度の上昇とともに一様に低下し、この温度範囲において混合の増加とともに粘度が上昇することはない。イソプレンエラストマーは好ましくは天然ゴムから得られる。もっとも、イソプレンエラストマーは合成天然ゴムとして製造されることもできる。好まれるイソプレンエラストマーは約1x10以上の高分子量を有する。イソプレンエラストマーは、好ましくはブタジエンおよびスチレンのポリマー単位を実質的に含んでおらず、望ましくはイソプレンポリマー単位から本質的に成る。イソプレンエラストマーは、約120℃〜180℃の間の混合温度の上昇とともに粘度の上昇をもたらさない非イソプレンポリマー単位を任意的に含んでいてもよい。たとえば、イソプレンエラストマーは、好ましくは少なくとも約90%のイソプレンポリマー単位、好ましくは少なくとも92%、95%、97%、98%、99%または100%のイソプレンポリマー単位を含み、任意的に他のポリマー単位とのコポリマーを含んでいてもよい。
「非イソプレンエラストマー」の語は、イソプレンエラストマーポリマー単位を実質的に含んでおらず、その結果、該エラストマーの粘度が混合の間非イソプレンポリマー単位によって支配されるエラストマーをいう。非イソプレンエラストマーの例は、ブタジエンエラストマー、特定のブタジエン含有エラストマー、およびブタジエンとスチレンとのコポリマーを含む。
別様に示されない限り、「ブタジエン含有エラストマー」の語は、ブタジエンポリマー単位を含んでいるエラストマーをいう。ブタジエン含有エラストマーはイソプレン、スチレンのポリマー単位および/または他のポリマー単位を含むことができる。ブタジエン含有エラストマーの組成は、好ましくは典型的な混合の温度および条件におけるブタジエン含有エラストマーとQDIとの混合がブタジエン含有エラストマーの分子量を増加するように選択される。ブタジエン含有エラストマーの例は、ブタジエン、ブタジエン−スチレンコポリマー、ブタジエン−イソプレンコポリマー、およびブタジエン−スチレン−イソプレンコポリマー(たとえば、約20〜35%のブタジエンポリマー単位、約20〜35%のイソプレンポリマー単位を有するポリマーであって、残余のポリマーがスチレンポリマー単位から形成されたもの)を含む。
「緩和速度」の語は、ムーニー応力緩和実験における回帰直線の傾きおよび切片の測定値をいう。この測定においてムーニー粘度計のロータが停止され、トルクの減衰が測定される。減衰データ回帰分析が、対数−対数データにフィットするように実施され、傾きおよび切片を与える。傾きは緩和速度の直接の尺度であり、この場合に(絶対値における)傾きが大きければ大きいほど、緩和速度はそれだけ速くなる。
「未硬化の誘電正接」(またはmL(最小トルク)におけるタンジェントデルタ(tan delta@mL))の語は、レオメータの最小トルクにおけるエネルギー損失の大きさをいう。未硬化の誘電正接が高ければ高いほど、ゴムの加工性はそれだけ良好(すなわち、より柔らかく、より低粘性、より低いダイスウェル)になる。
「硬化後の誘電正接」(またはmh(最大トルク)におけるタンジェントデルタ(tan delta@mh))の語は、レオメータの最大トルクにおけるエネルギー損失の大きさをいう。硬化後の誘電正接は、しばしばエネルギー散逸に関するゴムの期待される性能を反映する。低い数字は、低いエネルギー損失を有し、それによってより低い転がり抵抗(すなわち、効率のよい燃料消費のためにタイヤに望ましい。)を与えるコンパウンドを表す。
「ペイン(Payne)効果」とは、フィラーの網状組織形成現象の尺度である。高いペイン効果値を有するコンパウンドは、より低いペイン効果値を有するコンパウンドよりも「エネルギー効率」が低い傾向にある。
略語「phr」とは、100重量部のゴム当たりの重量部の数字を意味する。たとえば、ゴムブレンドの場合、それは100重量部の総ゴムを基準とすることになる。「PhCB」とは、100重量部のカーボンブラック当たりの重量部の数字を意味する。
ゴムブレンド組成物は好ましくは、少なくとも1のブタジエン含有エラストマーとブレンドされた少なくとも1のイソプレンエラストマーを含む。イソプレンエラストマーは好ましくは天然ゴムである。ブタジエン含有ポリマーは好ましくは合成ゴム、たとえばブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)またはBRとSBRとの混合物もしくはコポリマーである。ブタジエン含有ポリマーはイソプレン単位を有するコポリマーであることができる。1の好適なブタジエン含有ゴムはスチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)である。好ましくは、ゴムブレンド組成物は、天然ゴムと一緒にされた少なくとも5重量%の合成エラストマー、より好ましくは少なくとも10重量%の合成ゴムを含む。好まれるゴムブレンド組成物の例は約5:95〜80:20の合成ゴムと天然ゴムとの重量比、たとえば10:90、15:85、20:80、25:75、30:70、35:65、40:60、45:55、50:50、55:45、60:40、65:35、70:30および75:25の重量比を含む。合成ゴムと天然ゴムとの重量比は、マスターバッチ組成物中のQDIの所与の量に対して所望の最低粘度温度をもたらすように選択されることができる。
ゴムブレンド中に取り込まれることができる好適な合成エラストマーポリマーの例は、ブタジエンならびにその同属体および誘導体、たとえばメチルブタジエン、ジメチルブタジエンおよびペンタジエンのホモ重合生成物ならびにコポリマー、たとえばブタジエンまたはその同属体もしくは誘導体と他の不飽和モノマーとから形成されたものを含む。後者の他の不飽和モノマーの中にはアセチレン、たとえばビニルアセチレン;オレフィン、たとえばイソブチレン(これはイソプレンと共重合してブチルゴムを形成する。);ビニル化合物、たとえばアクリル酸、アクリロニトリル(これはブタジエンと重合してNBRを形成する。)、メタクリル酸およびスチレン(この後者の化合物はブタジエンと重合してSBRを形成する。)、ならびにビニルエステルおよび各種の不飽和アルデヒド、ケトンおよびエーテル、たとえばアクロレイン、メチルイソプロペニルケトンおよびビニルエチルエーテルがある。ゴムブレンド組成物はまた、ネオプレン(ポリクロロプレン)、ポリブタジエン(たとえば、シス−1,4−ポリブタジエン)、ポリイソプレン(たとえば、シス−1,4−ポリイソプレン)、ブチルゴム、ハロブチルゴム、たとえばクロロブチルゴムまたはブロモブチルゴム、スチレン/イソプレン/ブタジエンゴム、1,3−ブタジエンもしくはイソプレンとモノマー、たとえばスチレン、アクリロニトリルおよびメタクリル酸メチルとのコポリマー、ならびにエチレン/プロピレンターポリマー(エチレン/プロピレン/ジエンモノマー(EPDM)および特にエチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエンターポリマーとしても知られている。)から成る群から選択された少なくとも1の単品ゴムを含むこともできる。ゴムブレンドに使用されることができるゴムのさらなる例は、アルコキシシリル末端官能化溶液重合ポリマー(SBR、PBR、IBRおよびSIBR)、ケイ素で結合されたおよびスズで結合された星型分枝状ポリマーを含む。好まれるゴムブレンドは、天然ゴムエラストマーならびに合成ゴムエラストマー、たとえばポリイソプレン、ポリブタジエンおよびSBRから成る群から選択された少なくとも1の化合物を含む。
別様に示されない限り、ゴムブレンドは、百ゴム部当たり(phr)100部で存在する。というのは、すべての他の物質はゴム物質100部を基準として添加されるからである。この計量系を使用して、バッチは様々なサイズの混合物のために都合よく計量されることができる。
好まれるマスターバッチ組成物は、ゴムブレンド組成物中に少なくとも1の劣化防止剤化合物を含む。1または複数の劣化防止剤は、好ましくはキノン、キノンイミン、キノンジイミン(QDI)、または劣化防止剤特性を有するこれらの任意の組み合わせを含む。少なくとも1の劣化防止剤化合物は、カーボンブラックの添加の前におよび/またはそれと同時にゴムブレンドと混合されることができる。
好ましくは、劣化防止剤はキノンジイミン劣化防止剤(QDI)を含む。QDI劣化防止剤は、少なくとも1のQDI劣化防止剤化合物を含むことができる。QDI劣化防止剤は、好ましくは式(Ia)および(Ib)に従う少なくとも1のキノンジイミン化合物を含み、
Figure 2010526185
これらの式中、RおよびRは、水素、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルキルアミノ、アリールアミノ、複素環、アシル、ホルミル、アロイル、シアノ、ハロゲン、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アミノ、ニトロ、スルホネート、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アミノスルホニル、ヒドロキシカルボニル、アルキルオキシカルボニルおよびアリールオキシカルボニルから独立に選択され、ここでRおよびR基中のアルキル部分は直鎖状または分枝状であることができ、またRおよびR基のそれぞれはさらに置換されていてもよく、またこれらの式中、R、R、R、およびRは同じまたは異なっており、水素、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルキルアミノ、アリールアミノ、複素環、アシル、アロイル、シアノ、ハロゲン、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アミノ、ニトロ、スルホネート、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アミノスルホニル、ヒドロキシカルボニル、アルキルオキシカルボニルおよびアリールオキシカルボニルから選択され、ここでR、R、R、およびR基中のアルキル部分は直鎖状または分枝状であることができ、またR、R、R、およびR基のそれぞれは任意的にさらに置換されていてもよい。キノンジイミンの場合、RおよびRはアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アラルキルおよびアルカリールから独立に選択されることが好まれる。また、上記のありとあらゆるR基中の炭素原子の数は0〜約25であることが好まれる。1の実施態様では、R、RおよびRは同じまたは異なっており、かつ水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アルコキシ、アルカリール、シクロアルキル、複素環、アシル、アロイル、カルバミルアルコール、チオール、アルキルチオール、およびシアノから成る群から独立に選択される。
より好ましくは、QDI劣化防止剤は式(IIa)または式(IIb)に従うキノンジイミンであり、
Figure 2010526185
これらの式中、R、RおよびRは同じまたは異なっており、かつ水素、ヒドロキシル、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリール、アラルキル、アルカリール、シクロアルキル、複素環、アシル、アロイル、カルバミルアルコール、チオール、アルキルチオール、およびシアノの部分から成る群から独立に選択される。より好ましくは、Rは水素であり、RおよびRは独立にアルキルおよび/またはアリール部分を含んでいる基である。たとえば、Rは水素であることができ、RおよびRは独立にアルキルまたはアリール基(任意的に置換されていてもよい。)を含んでいる基であることができる。最も好ましくは、劣化防止剤は劣化防止剤化合物N−フェニル−N'−1,3−ジメチルブチル−p−キノンジイミンである。
劣化防止剤は少なくとも1のキノン、たとえば式(IIIa)および(IIIb)に従う化合物を含むことができ、
Figure 2010526185
これらの式中、R、R、RおよびRは同じまたは異なっており、また水素、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルキルアミノ、アリールアミノ、複素環、アシル、アロイル、シアノ、ハロゲン、チオール、チオアルキル、チオアリール、アミノ、ニトロ、スルホネート、スルホン、スルホンアミド、カルボン酸、アルキルエステルおよびアリールエステルから選択され、かつR、R、RおよびR基中のアルキル部分は直鎖状または分枝状であることができ、またR、R、RおよびR基のそれぞれは適切な位置でさらに置換されることができる。
劣化防止剤は少なくとも1のキノンイミン、たとえば式(IVa)および(IVb)に従う化合物を含むことができ、
Figure 2010526185
Figure 2010526185
これらの式中、Rは水素、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルキルアミノ、アリールアミノ、複素環、アシル、アロイル、シアノ、ハロゲン、チオール、チオアルキル、チオアリール、アミノ、ニトロ、スルホネート、スルホン、スルホンアミド、カルボン酸、アルキルエステルおよびアリールエステルから選択され、ここで、R基中のアルキル部分は直鎖状または分枝状であることができ、またR基のそれぞれは適切な位置でさらに置換されることができ、さらに該式中、R、R、RおよびRは同じまたは異なっており、かつ水素、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルキルアミノ、アリールアミノ、複素環、アシル、アロイル、シアノ、ハロゲン、チオール、チオアルキル、チオアリール、アミノ、ニトロ、スルホネート、スルホン、スルホンアミド、カルボン酸、アルキルエステルおよびアリールエステルから選択され、ここで、R、R、RおよびR基中のアルキル部分は直鎖状または分枝状であることができ、またR、R、RおよびR基のそれぞれは適切な位置でさらに置換されることができる。
劣化防止剤はQDI、たとえばQ−FLEX(商標)QDI(約95〜98%のN−(1,3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−キノンジイミン(CAS番号52870−46−9)、約1〜5%のN−(1,3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン(CAS番号793−24−8)、約0〜1.5%のヘプタン(CAS番号142−82−5)および約0〜0.5%の4−メチルペンタン−2−オン(CAS番号108−10−1)の組成物)、またはQ−Black(商標)50(約50%のカーボンブラック(CAS番号1333−86−4)、約48〜49%のN−(1,3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−キノンジイミン(CAS番号52870−46−9)および約1〜2%のN−(1,3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン(CAS番号793−24−8)の組成物)の商品名下に販売されている製品として用意されることができ、これらはすべてFlexsys America社(米国、オハイオ州、Akron)によって販売されている。
混合される劣化防止剤、カーボンブラックおよびゴムエラストマーの量(該ゴムエラストマーの量は、たとえばブタジエン含有ゴムエラストマーとイソプレンゴムエラストマーとの量)は、望ましくはブタジエン含有ゴムの分子量を増加し、混合の間に結合されたゴムの形成を促進し、および/または混合されたゴム組成物内の架橋を促進するように、特により高い混合温度において促進して(最終ゴム物品の望ましい特性をもたらすように)選択されることができ、同時に他方において、望ましいほどに低い混合粘度をももたらす。キノン、キノンイミンおよび/またはキノンジイミンを含んでいる劣化防止剤は、好ましくはマスターバッチ組成物中に約0.10〜約10.0phr、より好ましくは約0.5〜約4phr、最も好ましくは約2phrの量で、たとえば0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5および4.0phrの量で含められる。ブレンド組成物に添加される劣化防止剤の実際の量は、所望の特性を有するゴム組成物をもたらすように選択されることができる。劣化防止剤は、天然および合成ゴムエラストマーの双方について混合プロセスの間の遊離ラジカルを捕捉すると考えられる。ブタジエン含有ゴムエラストマーを有するゴムブレンド組成物中には、劣化防止剤は好ましくは、望ましいほどに低い混合粘度を許す量で付与され、それでいて同時に所望の特性を有するゴム物品へと形成されることができる混合されたゴム組成物をもたらす。
マスターバッチ組成物は、ゴムブレンド組成物およびキノンジイミン劣化防止剤(QDI)に加えて、さらにフィラー、たとえばカーボンブラック(CB)および/またはシリカを含む。カーボンブラックフィラーに関して特定の好まれる実施態様が記載されるけれども、他のフィラー組成物、たとえばシリカおよび/またはシリカとカーボンブラックとの混合物も使用されることができる。カーボンブラックはマスターバッチに単一段階で添加されることができ、または使用されるべき量の1/2が添加され、適当な時間(たとえば、約2分間まで)混合され、それに続いてカーボンブラックの残りの半分が添加されることができる。典型的には、カーボンブラックはマスターバッチ組成物中に約5〜80phrで含められる。典型的には、カーボンブラックは、マスターバッチの混合の前にマスターバッチ中にQDIの存在下に少なくとも約10phrの量で含められる。望ましくは、マスターバッチ中のカーボンブラックの量は所与のプロセスについては最大にされる。好まれるマスターバッチ組成物は該マスターバッチの排出の際に10、20、30、40、50、60、70または80phrのカーボンブラックを含む。カーボンブラックの代表的な例は、N110、N121、N134、N220、N231、N234、N242、N292、N299、N315、N326、N330、N332、N339、N343、N347、N351、N358、N375、N539、N550、N582、N630、N642、N650、N683、N754、N762、N765、N774、N787、N907、N908、N990およびN991を含む。これらのカーボンブラックは9〜145g/kgの範囲にあるヨウ素吸収量を有する。本発明に使用するのに適したカーボンブラックは、窒素吸着法(ASTM D4820)によって測定された、好ましくは約9〜約420m/g、最も好ましくは約40〜約140m/gの表面積を有する。カーボンブラックはビーズまたは粉体の形状に凝集していてもよい。カーボンブラックの各種類は、好ましくは約8〜約300nmの平均粒子サイズ、最も好ましくは約12〜約100nmの平均粒子サイズの粒子サイズを有する。
(1992年2月20日に出願された)Raulineへの米国特許第5,227,425号その他に記載されたように、タイヤ組成物をつくるのに有用なゴム組成物を形成するためにゴムと混合するのに適した任意のシリカフィラーを、フィラーは含むことができる。乾式法によって得られたシリカおよび湿式法によって得られたシリカ(水和シリカ)の双方が用いられることができる。使用されるシリカは、当業者に知られた任意の強化用シリカ、特に任意の沈降または焼成シリカであることができる。タイヤトレッドゴム組成物の燃料効率および磨耗抵抗を改良する目的のためにはシリカフィラーは好ましくは70〜300m/gのBET比表面積を有する。シリカはカーボンブラックと一緒に使用されることができ、または単独で使用されることができる。シリカ−エラストマー相互作用は任意的に、これら二つを化学カップリング剤、たとえば独国、Degussa社からSi−69として商業的に入手可能なビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファンによって化学的に結合することによって改良されることができる。Si−69のようなカップリング剤は、エラストマーとシリカとの間に化学結合を生成し、それによってシリカをエラストマーに結合する。フィラーはまた、シリカとカーボンブラックとの混合物、たとえば2002年7月10日に出願されたMahmudらへの米国特許第7,199,176号に記載されたものであってもよい。
たとえば、ゴムブレンド組成物は、百重量ゴム部当たり(phr)100部のゴムブレンド、約0.1〜10.0phrのキノンジイミン劣化防止剤および約1〜80phrのカーボンブラックを含有する未加硫マスターバッチ組成物であることができる。ゴムブレンドは任意の好適な量の各種のエラストマーを含むことができるが、典型的には約40〜60%の天然イソプレンゴムを含有し、残余のゴムブレンドは少なくとも1の合成ブタジエン含有ゴムエラストマー、たとえばBRまたはSBRを含んでいる。カーボンブラックを添加することに加えて、マスターバッチは任意的にさらに他のゴム添加剤を含むことができ、たとえば各種の活性剤が添加されることができる。典型的には酸化亜鉛(活性剤)が、最初のカーボンブラックの添加とともに約0.2〜約10phrで添加される。他のゴム加工助剤、たとえばステアリン酸、軟化剤、粘着付与剤、樹脂および他の成分が、カーボンブラック混入方法に応じて最初のカーボンブラックの添加後にまたはカーボンブラックの残りの半分とともに添加される。
好ましくは、混合プロセスは、(a)エラストマーブレンド、カーボンブラックおよびキノンジイミン劣化防止剤を混合容器中で一緒にして、未加硫マスターバッチゴムブレンド組成物を形成する段階、(b)該マスターバッチゴムブレンド組成物を、粘度を低減するのに有効な時間混合して該組成物の粘度を低減する段階、および(c)該マスターバッチ組成物を混合容器から排出する段階を含む。
好まれるゴム混合プロセスは、ゴムブレンド組成物、キノンジイミン劣化防止剤およびカーボンブラックを混合容器、たとえば慣用のバンバリ(Banbury)ミキサー中で混合することによって実施されることができる。混合速度は約10〜180rpm、好ましくは約60〜120rpmである。
第一の実施態様では、混合プロセスは、予備素練り段階なしでゴムブレンド組成物をカーボンブラックおよびキノンジイミン劣化防止剤と一緒にする段階を含む。予備素練り段階は、キノンジイミンまたはカーボンブラックを添加する前にエラストマーブレンド組成物を混合することを含むことができる。好ましくは、QDI劣化防止剤はカーボンブラックとともにエラストマーブレンドに添加され、そしてゴムブレンド、キノンジイミン劣化防止剤およびカーボンブラックを容器中で一緒にした後、混合が開始される。1の側面では、ゴムブレンド組成物は最初の予備素練り段階なしに混合される。他の側面では、ゴムブレンド組成物は予備素練り段階を経て混合されるが、混合プロセスの後段において再ミルすなわち再混合段階を伴わない。
未加硫ゴム組成物を混合する前に、エラストマーブレンドはカーボンブラックおよびキノンジイミン劣化防止剤と一緒にされることができる。カーボンブラックおよびキノンジイミン劣化防止剤は予備混合されて、処理されたカーボンブラックを形成し、その後に処理されたカーボンブラックがエラストマーブレンドと一緒にされることができる。任意的に、キノンジイミン劣化防止剤はカーボンブラックと一緒にされて、処理されたカーボンブラックを形成することができる。たとえば、Lambaらによって2001年5月21日に出願され、公開された米国特許出願公開第2002/0014185号は、キノンジイミン劣化防止剤およびカーボンブラックの源としてゴムブレンドに添加されることができる処理されたカーボンブラックの調製方法を記載しており、該出願公開明細書はその全体が参照として本明細書に組み入れられる。カーボンブラックの表面は任意的に、カーボンブラック100重量部当たり約0.01〜約150.0重量部、最も好ましくは約0.5〜約8.0重量部のキノンジイミン劣化防止剤で処理されることができる。
図1は、三つの異なったマスターバッチ組成物について、混合容器から排出される直前の第4回通しの混合段階の間の排出温度の関数としてのムーニー粘度の低下を示すグラフ10である。ムーニー粘度はML(1+4)の粘度単位で与えられる。グラフ10は、実施例1に従って調製された第一の好ましいマスターバッチ組成物から得られた第一の線グラフ12を含む。以下に検討される線グラフ12、14および16は、実施例1の表1中の、対応して番号が付けられた配合物12、14および16に従う組成物から得られた。第一のマスターバッチ組成物は、天然ゴム(45%)およびブタジエンゴム(55%)を有するゴムエラストマーブレンド、2.0phrのN−フェニル−N'−1,3−ジメチルブチル−p−キノンジイミンならびに50phrのカーボンブラックを含んでいる。グラフ10はまた、キノンジイミン劣化防止剤がないことを除いて第一のスターバッチ組成物と同じ組成を有している第一の比較マスターバッチ組成物(対照物)から得られた第二の線グラフ14、およびキノンジイミン劣化防止剤の代わりに活性化されたビス−ベンズアミドジフェニルジスルフィド素練り促進剤を含有する第二の比較マスターバッチから得られた第三の線グラフ16も含む。第一のマスターバッチ組成物のグラフ12の粘度は、試験された排出温度(約115〜180℃)の範囲全体を通して第一および第二の比較マスターバッチ組成物から得られた粘度よりも低いままに留まっている。注目すべきことに、第一のマスターバッチ組成物のグラフ12の粘度は、約148〜160℃の間で最低粘度まで減少し、そしてそれからこれより高い温度において(たとえば、約177℃まで)増加する。第一のマスターバッチ組成物についての120〜180℃の間の最低粘度は、約160℃より低い温度において生じる。対照的に、第一の比較マスターバッチ組成物のグラフ14および第二の比較マスターバッチ組成物のグラフ16の粘度は、試験された排出温度の全範囲にわたって温度の増加とともに減少し続ける。第一の比較マスターバッチ組成物のグラフ14および第二の比較マスターバッチ組成物のグラフ16についての粘度の最低値は、測定された最高の温度(約177℃)において生じる。好ましくは、第一のマスターバッチ組成物は最低粘度においてまたはその近くで、たとえば約140〜155℃または120〜160℃の温度において排出される。第一のマスターバッチ組成物のグラフ12の粘度の低下を第一の比較マスターバッチ組成物のグラフ14と比較すると、QDI劣化防止剤の添加は、第一のマスターバッチ組成物のグラフ12(QDIあり)については約160℃より上の温度の増加とともに粘度の増加をもたらすが、第一の比較マスターバッチ組成物のグラフ14(QDIなし)については約160℃より上の温度の増加とともに粘度の減少をもたらすことも示される。
図2は、三つの異なったマスターバッチ組成物の、混合容器から排出される直前の第4回通しの混合段階の間の排出温度の関数としてのムーニー粘度の低下を示すグラフ50である。ムーニー粘度はML(1+4)の粘度単位で与えられる。グラフ50は、実施例2に従って調製された第二の好ましいマスターバッチ組成物から得られた第一の線グラフ52を含む。線グラフ52、54および56は、実施例1の表1中の、対応して番号が付けられた配合物52、54および56に従う組成物から得られた。第二のマスターバッチ組成物(グラフ52)は、天然ゴム(45%)およびスチレン−ブタジエンゴム(55%)を有するゴムエラストマーブレンド、2.0phrのN−フェニル−N'−1,3−ジメチルブチル−p−キノンジイミンならびに50phrのカーボンブラックを含んでいる。グラフ50はまた、キノンジイミン劣化防止剤がないことを除いて第二のスターバッチ組成物と同じ組成を有する第三の比較マスターバッチ組成物(対照物)から得られた第二の線グラフ54、およびキノンジイミン劣化防止剤の代わりにR−11素練り促進剤を含有する第四の比較マスターバッチから得られた第三の線グラフ56も含む。第二のマスターバッチ組成物の粘度は、試験された排出温度(約115〜180℃)の範囲全体を通して第一および第二の比較マスターバッチ組成物から得られた粘度よりも低いままに留まっている。注目すべきことに、第一のマスターバッチ組成物の粘度は、約138〜148℃の間で最低粘度まで減少し、そしてそれから約180℃までの混合温度の増加とともに増加する。これと対照的に、第三および第四の比較マスターバッチ組成物(54、56)の粘度は、試験された排出温度の全範囲にわたって温度の増加とともに減少し続ける。好ましくは、第二のマスターバッチ組成物は最低粘度においてまたはその近くで、たとえば約155℃または140〜165℃の間の温度において排出される。
理論に束縛されるわけではないが、第一のマスターバッチ組成物(グラフ12)および第二のマスターバッチ組成物(グラフ52)において観察された粘度の増加は、混合プロセスの間にフィラー(カーボンブラック)粒子に結合された架橋されたゴム分子の易動度の減少の故に最低粘度温度より上で増加していると考えられる。最低粘度温度より上に温度を上げることは、架橋およびフィラーに結合されたゴムの形成を促進し、その結果、マスターバッチ内の天然ゴム分子鎖の機械的せん断分解による粘度の低下を相殺することができる。マスターバッチ内に、QDIが存在している場合のこのフィラーに結合されたゴムの有効体積の増加は、最低粘度温度より上に温度が上がると、粘度を増加させることができると考えられる。好ましくは、最低粘度温度は、QDIの存在下においては約160〜165℃においてまたはそれより下で生じる。
1の実施態様は、イソプレンエラストマーおよび少なくとも5重量%のブタジエンエラストマーを含んでいるマスターバッチゴムブレンド組成物の排出温度を下げる方法において、(a)約120〜160℃の最低粘度温度をもたらすのに有効な重量比におけるイソプレンエラストマーおよびブタジエン含有エラストマー、フィラー、ならびに劣化防止剤を混合容器中で一緒にして、マスターバッチゴムブレンド組成物を形成し、該劣化防止剤がキノン、キノンイミン、キノンジイミン、またはこれらの組み合わせである段階、(b)粘度を低減するのに有効な時間該マスターバッチゴムブレンド組成物を混合して、該マスターバッチゴムブレンド組成物の粘度を最低粘度まで低減する段階、および(c)該粘度を低減するのに有効な時間後、最低粘度の上約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または15%より大きく粘度を増加させることなく、約180℃未満で該マスターバッチ組成物を排出する段階を含む、上記の方法を提供する。たとえば、図1を参照すると、第一のマスターバッチ組成物(12)は、約180℃の温度までの最低粘度温度より上に上げられた温度まで混合され、それによって該組成物の粘度を最低粘度に対して約10%だけ上げることができる。同様に、図2を参照すると、第二のマスターバッチ組成物(52)を、粘度を低減するのに有効な時間を過ぎて該組成物(52)の温度が約180℃に上がるまで混合すると、該組成物の粘度は約138℃〜約149℃の間に達成された最低粘度を超えて約10%だけ上がる。
図9は、第一のマスターバッチゴムブレンド組成物(12)中の45重量%の天然ゴムおよび55重量%のブタジエンゴムの代わりに、第五のマスターバッチゴムブレンド組成物(グラフ602)のゴムブレンドが80重量%の天然ゴムおよび20重量%のブタジエンゴムを含んでいることを除いて、第一のマスターバッチゴムブレンド組成物と同等の組成を有する第五のマスターバッチゴムブレンド組成物の最終回(第4回)通しの混合についての、温度の関数としての粘度を示す。最低粘度に602’の標識が付けられている。図9はまた、95重量%の天然ゴムおよび5重量%のブタジエンゴムのブレンドを有する第六のマスターバッチゴムブレンド組成物(612)の最終回(第4回)通しの混合についての、温度の関数としての粘度も示している。同様に、最低粘度に612’の標識が付けられている。第五(602)および第六(612)のマスターバッチゴムブレンド組成物の双方について、最低粘度温度より上に温度を上げると、これら組成物の粘度は増加し、また最低粘度温度は約160℃より低い。
図3は、天然ゴム(45%)およびスチレン−ブタジエンゴム(55%)を含んでいる三つのゴムブレンド組成物について、一連の三つの混合段階の間の混合段階ごとのムーニー粘度の低下を示すグラフ100である。ムーニー粘度はMS(1+4)の小ロータ粘度単位で与えられる。グラフ100は、排出された第三の好ましいマスターバッチ組成物から得られた第一のグラフ102aおよび排出された第四の好ましいマスターバッチ組成物から得られた第二のグラフ102bを含み、双方とも実施例1に従って調製されそして約143℃で排出された。第三および第四のマスターバッチ組成物はそれぞれ、天然ゴム(45%)およびスチレン−ブタジエンゴム(55%)を有するゴムエラストマーブレンド、2.0phrのN−フェニル−N'−1,3−ジメチルブチル−p−キノンジイミンならびに55phrのカーボンブラックを含んでいる。グラフ100はまた、キノンジイミン劣化防止剤がないことを除いて第三のマスターバッチ組成物と同じ組成を有する第五の比較マスターバッチ組成物(対照物)から得られた第二のグラフ104、およびキノンジイミン劣化防止剤の代わりに素練り促進剤を含有する第六の比較マスターバッチから得られた第三のグラフ106も含む。第五の比較マスターバッチおよび第六の比較マスターバッチは双方とも約165℃で排出された。第三のマスターバッチ組成物の粘度は、三つの混合段階の全部を通して第五および第六の比較マスターバッチ組成物から得られた粘度よりも低いままに留まっており、これらよりも低い温度で排出された。好ましくは、第三のマスターバッチ組成物は最低粘度でまたはその近くで、たとえば約143℃または140〜150℃の間の温度で排出される。
図4は、天然ゴムおよびスチレン−ブタジエンゴムを含んでいる三つのゴムブレンド組成物についての(秒単位での)混合時間を示すグラフ200である。実施例1の配合物52に従って調製された第三の好ましいマスターバッチ組成物についての混合時間202は約300秒間であった(データは、図2中の線52によって記載されている。)。これと対照的に、キノンジイミン劣化防止剤を有さないゴムブレンドを含んでいる比較マスターバッチについての混合時間204(データは、図2中の線54によって記載されている。)、および素練り促進剤を含んでいる比較マスターバッチについて得られた混合時間206(データは、図2中の線56によって記載されている。)は、双方とも450秒間以上であった。
図5は、天然ゴム100%を含有し合成ブタジエン含有ゴムを有さない天然(イソプレン)ゴム組成物について、一連の三つの混合段階の間の混合段階ごとのムーニー粘度の低下を示すグラフ300である。ムーニー粘度はMS(1+4)の小ロータ粘度単位で与えられる。比較例1に従って調製された表5の比較マスターバッチ組成物を混合する間に、グラフ300に示されたデータは得られた。比較マスターバッチ組成物のうちの一つ(混合物1)は、(何らかの合成ゴムまたは素練り促進剤を有さない)天然ゴムエラストマー、2.0phrのN−フェニル−N'−1,3−ジメチルブチル−p−キノンジイミンならびに50phrのカーボンブラックを含む。グラフ300は、第一のマスターバッチ混合物についての第二の混合段階302、第三の混合段階304および第四(最終)の混合段階306に対応する線グラフを示す。もう一方の比較マスターバッチ組成物(比較例1の表5中の混合物2)は、天然ゴムおよび50phrのカーボンブラックおよび素練り促進剤(0.2phrのレナシット(Renacit)11)ならびに表5の列2中の他の成分を混合することによって形成された。図5は、一連の三つの通しについて温度の関数としての各混合物の粘度を示す。(QDIを有する)第一の混合物の場合、第二回(302)、第三回(304)および第四回(306)通しの粘度は図5に示されたように一様に低下する。(素練り促進剤を有する)第二の混合物の場合も、第二回(303)、第三回(305)および第四回(307)通しの粘度は一様に低下する。注目すべきことに、第二の混合物の粘度は第四回および最終回通しの排出温度(約340°F、すなわち171℃)まで、第一の混合物の比較され得る粘度よりも高いままである。比較マスターバッチ組成物は約171℃で排出された。注目すべきことに、比較マスターバッチ組成物の双方の粘度は各混合通しの間143℃から171℃まで一様に低下した。双方の混合物について、粘度は、加えられた混合とともに143℃から171℃までの温度の関数として低下し続けた。合成ブタジエン含有エラストマーおよび天然イソプレンエラストマー成分の双方を含むエラストマーの混合とは異なり、比較マスターバッチは、混合機からの排出の前に到達する最大混合温度において最低粘度を有する。したがって、粘度を低減するのに有効な時間、比較マスターバッチ組成物を混合して最低粘度に達するには、約120〜180℃の温度の間の最大可能な温度までイソプレン天然ゴムエラストマーを混合して粘度を最小化することが要求される。これと対照的に、イソプレン(天然)エラストマーおよびブタジエン含有(合成)エラストマーの双方を含有する好ましいマスターバッチ組成物の混合は、約160℃においてまたは120〜160℃の間に生じる最低粘度をもたらす。約155〜160℃より上での該マスターバッチのさらなる混合は、思いがけないことに該マスターバッチの粘度を増加した。QDIを有するマスターバッチ組成物をより高い温度までさらに混合することによる粘度の増加は、ブタジエン含有合成エラストマーを有さない同等の天然ゴムエラストマーでは観察されなかった。
QDIを有するゴムブレンド組成物の排出温度は、マスターバッチ組成物中の合成ゴムエラストマー(たとえば、BR、SBR)と天然エラストマーとの比を増加することによって下げられることができる。注目すべきことに、図5中のQDIを有する天然ゴム組成物の第四回通し(307)の混合段階から得られた粘度の低下は、温度の増加とともに該組成物の粘度が一様に低下することを示し、他方において図1中のQDIを有するゴムブレンド(NR/BR)組成物(12)および図2中のゴムブレンド(NR/SBR)組成物(52)から得られた粘度の低下は、最低粘度の温度より上での温度の増加とともに増加した。好ましくは、ゴムブレンドマスターバッチ組成物は、約160℃未満の排出温度を与えるように選択された重量比におけるイソプレンエラストマーおよびブタジエンエラストマーを含んでいる。また好ましくは、ゴムブレンド組成物の温度は、最低粘度に対応する温度を超えて加熱されない。
図1〜4および対応する実施例は、キノンジイミンを含んでいる好ましいマスターバッチ組成物が、素練り促進剤ありまたはキノンジイミン劣化防止剤なしの同等のマスターバッチ配合物よりも低い排出温度においてより短い混合時間を有することができることを実証する。加えて、天然ゴム、QDIおよびカーボンブラックを含有し合成(ブタジエン含有)ゴムを有さないマスターバッチ組成物は、さらなる混合時間によって該マスターバッチをより高い温度まで上げると、粘度の一様な低下を示した(図5参照)。図1〜4に関して記載されたように、イソプレンエラストマー、ブタジエン含有エラストマー、QDIおよびカーボンブラックを含有するマスターバッチブレンド組成物の混合は、粘度を低減するのに有効な時間後に最低粘度に達する。さらなる混合は該マスターバッチブレンド組成物の粘度の増加をもたらす。
粘度を低減するのに有効な時間とは、マスターバッチ組成物を該マスターバッチゴムブレンド組成物の最低粘度まで、典型的には約120〜180℃の温度の間まで混合するのに要求される時間である。QDIを含んでいる好ましいマスターバッチゴムブレンド組成物によって得られる120〜180℃の間の最低粘度は、約160℃の温度においてまたは試験された温度内の160℃より低い温度において生じることができる。QDIを含んでいるゴムブレンド組成物を、粘度を低減するのに有効な時間を超えて混合することは、該マスターバッチゴムブレンド組成物の粘度を増加させることができる。典型的には、マスターバッチは約70の大ロータ混合容器中のムーニー粘度ML(1+4)単位または40の小ロータ混合容器中のムーニー粘度MS(1+4)単位の粘度を有する。典型的には、エラストマーとキノンジイミンとの混合時間は約2分間まで、好ましくは約0〜1分間である。
第二の実施態様では、混合プロセスは、マスターバッチゴムブレンド組成物が最低粘度にまたはその近くにあるときの温度においてマスターバッチを排出し、かつ好ましくは該組成物の粘度を、最低粘度を超えて上げない段階を含む。最低粘度またはその近くにおける排出温度は、好ましくは約160℃未満、たとえば約120〜160℃の間の温度、より好ましくは約150℃未満、さらにより好ましくは約140℃未満であり、たとえばマスターバッチゴムブレンド組成物の最低粘度に対応する約120、125、130、135、140、145、150または155℃の排出温度である。
第三の実施態様では、混合プロセスは、素練り促進剤を含んでいない、または少なくとも実質的に含んでいないマスターバッチゴムブレンド組成物を用いて実施される。素練り促進剤の例はイオウ化合物、メルカプタン、ジスルフィドおよび金属キレートを含む。典型的な素練り促進剤は、たとえばペンタクロロチオフェノールおよびジゼンズアミドジフェニルジスルフィドであることができる。素練り促進剤は、天然ゴムエラストマーポリマーの分子量の酸化的すなわちランダムの低下を促進し、それによって該ゴムの分子量および粘度の双方を低減する。素練り促進剤は、特に約150℃超の温度において、ゴム組成物内の分子鎖の開裂をランダムに促進することによって粘度を低減すると考えられる。しかし、素練り促進剤はゴム内の分子鎖を分子量にかかわらずランダムに開裂するので、素練り促進剤はゴムポリマーのZ平均、粘度平均または重量平均分子量を変えるにはより低度に有効である。素練り促進剤に起因する多くのゴム分子の開裂事象はより小さい分子量のポリマー鎖を分解し、それによってゴム内のより低分子量のポリマー種の濃度を増加する。ゴム内のより短いポリマー鎖の発生率の増加は、ゴム網状組織の動的機械的特性を劣化することがありうる。ジエンエラストマーと一緒にされると、素練り促進剤はより高い温度において遊離ラジカルを生成すると考えられ、該遊離ラジカルは合体してより高い分子量のエラストマーまたは架橋されたエラストマー、すなわち結合されたゴムの形成物を形成することができ、より高い温度においてより高い粘度をもたらす。天然ゴムおよびジエンゴムを含有するゴムブレンド中で、素練り促進剤は該ブレンドの天然ゴム成分およびジエンゴム成分とそれぞれ異なった様式で相互作用することができる。素練り促進剤は、より高い温度(たとえば、150℃超)において高分子量天然ゴムエラストマーのランダム酸化開裂によって天然ゴム成分の粘度低下を促進する。しかし、素練り促進剤による過度の酸化は、典型的にはカーボンブラックの不十分な分散または網状組織の欠陥を、特に天然ゴムが高温度に加熱された場合にもたらす。これとは対照的に、素練り促進剤は、より高い温度(たとえば、150℃超)においてラジカル生成、架橋およびゲル化を促進することによってブレンドのブタジエン含有エラストマー部分の粘度を上げ、それによって平均分子量を増加することができる。より高い温度において素練り促進剤と一緒にされると、ブタジエン含有エラストマーはゴムコンパウンドがより高いフィラー分率を含むかのように挙動することができる。
任意的に、混合プロセスはさらに(d)排出されたマスターバッチ組成物を少なくとも1のイオウ含有加硫剤および加硫促進剤と一緒にし、そして得られた組成物を加硫して加硫されたゴム組成物を形成する段階を含むことができる。排出されたマスターバッチ組成物は、イオウおよび促進剤または他の硬化剤(curative)および硬化剤(curing agent)と混合されて、タイヤまたは他の耐久性ゴム物品を形成するのに有用な加硫可能なコンパウンドを製造することができる。排出されたマスターバッチ組成物は、硬化剤および促進剤と混合されそしてその後慣用の手法によって、たとえばイオウ加硫剤およびチアゾール加硫促進剤とともに加熱することによって加硫されることができる。
ゴム組成物は、ゴムコンパウンド技術分野で一般的に知られた方法によって、たとえば各種のイオウ加硫性成分ゴムを本明細書で前述されたような各種の普通に使用される添加剤物質、たとえばイオウのような硬化剤、活性剤、遅延剤および促進剤、加工添加剤、たとえばゴム加工油、樹脂、たとえば粘着付与樹脂、シリカ、および可塑剤、フィラー、顔料、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、酸化防止剤およびオゾン劣化防止剤、素練り促進剤ならびに強化用物質、たとえばカーボンブラックと混合することによってコンパウンドにされることができる。当業者には知られているように、イオウ加硫可能な物質およびイオウ加硫された物質(ゴム)の意図された用途に応じて、上述の添加剤は選択され、慣用量で普通に使用される。脂肪酸が使用されるならばステアリン酸を包含することができ、その典型量は約0.5〜約3phrを含む。酸化亜鉛の典型量は約1〜約5phrを含む。ワックスの典型量は約1〜約5phrを含む。しばしば微結晶ワックスが使用される。
加硫可能なコンパウンドは次に加硫されることができる。典型的には、加硫工程はマスターバッチをイオウ加硫剤および加硫促進剤、たとえば3級ブチルベンゾチアゾールスルフェンイミド(TBBS)とともに加熱することを含む。加硫はイオウ加硫剤の存在下において実施されることができる。好適なイオウ加硫剤の例は元素イオウ(遊離イオウ)またはイオウ供与性加硫剤、たとえばアミンジスルフィド、ポリマー性ポリスルフィドまたはイオウ・オレフィン付加物を含む。イオウ加硫剤は典型的には約1.0〜約6.0phrの範囲にある量で存在する。加硫促進剤は典型的には約0.4〜約2.0phrの範囲にある量で存在する。
促進剤はまた、加硫に要求される時間および/または温度を調節するためならびに加硫物の特性を改良するために使用されることもできる。1の実施態様では、単一の促進剤系、すなわち主促進剤が使用されることができる。慣用的におよび好ましくは、1または複数の主促進剤は約0.5〜約4phr、好ましくは約0.8〜約2.5phrの範囲にある総量で使用される。主促進剤および二次的促進剤の組み合わせが、加硫物の特性を活性化するためおよび改良するために使用されることができ、二次的促進剤は(約0.05〜約3phrの)より少量で使用される。これらの促進剤の組み合わせは、最終特性上に相乗効果を生み出し、これらの最終特性はいずれかの促進剤単独の使用によって生み出されたものよりも幾分良好であると期待されることができる。加えて、遅延作用促進剤が使用されることができ、これは通常の加工温度によっては影響を受けないが、普通の加硫温度において十分な硬化を生み出す。加硫遅延剤が使用されることもできる。本発明に使用されることができる好適な種類の促進剤はアミン、ジスルフィド、グアニジン、チオ尿素、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、ジチオカルバメートおよびキサンテートである。好ましくは、主促進剤はスルフェンアミドである。二つ目の促進剤が使用されるならば、該二次的促進剤は好ましくはグアニジン、ジチオカルバメートまたはチウラム化合物である。
本発明の加硫工程が終了すると、そこから製造された加硫ゴムは、QDIなしで調製された加硫ゴムと比較して高められた取り扱い性および加工特性を有する。本発明の方法を通して加硫ゴムに付与された高められた取り扱い性および加工品質は、より低い粘度(ムーニー粘度)、より低いダイスウェル(急速な緩和速度および高い未硬化誘電正接)、より低い転がり抵抗(より低い硬化後誘電正接)、より低いローラー抵抗(より低い硬化後誘電正接)、およびフィラーのより低い網状組織形成性(低いペイン効果)を含むが、必ずしもこれらに限定されない。加硫ゴム組成物は、たとえばタイヤまたはトレッドを形成するために使用されることができる。
好ましくは、混合プロセスは、第一、第二および第三の実施態様に関して記載された2以上の側面を含む。本発明を例示する目的のために特定の代表的な実施態様および詳細が示されてきたけれども、本発明の精神または範囲から逸脱することなくこれらに様々な変更および変形がなされることができることは、この技術分野の当業者には明らかであろう。
以下の実施例において、N−(1,3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−キノンジイミン(Q−Flex(商標)QDI(商標)Flexsys America社)を含めてすべてのゴム化学品はさらなる精製なしに使用された。コンパウンドの混合は四つの段階で行われた。第一の段階では、表1の配合表に従って成分が添加された。排出温度は120〜177℃であった。コンパウンドは、加工および加硫特性についてそれぞれムーニー粘度計(MV 2000E)および移動ダイレオメータ(MDR 2000EA)において特性解析された。NRコンパウンドは150℃においてそれぞれの表に示された所定時間硬化され、これらの加硫物から機械的および動的機械的特性のためのサンプルが調製された。加硫物の応力−ひずみ特性は、ISO 37に従ってZwick万能試験機(モデル1445)を使用して測定された。熱蓄積は、ASTM D623に記載された方法に従ってGoodrichフレキソメータ上で測定された。エージングは、ASTM D865−88に従って行われた。加硫物の粘弾性特性は、Metravib動的分析機を使用して測定された。これらの試験は、15Hzおよび−20℃/+60℃において1%の動的ひずみを用いて実施された。
6枚翼ロータを備え、90PSI(6.21バール)に設定されたラム圧力および50℃に設定された冷却水を用いて稼動されたKobelco Stewart−BolingモデルBB16インターナルミキサー中で、コンパウンドが混合された。各配合物は正副2通りに混合され、測定平均値が図にグラフで表された。混合系は以下のパラメータによって特性付けられた。
ラム圧力 90psi(6.21バール)
水温度 125°F(52℃)
四つの通し: マスターバッチ60rpm/再ミル60rpm/硬化2 5rpm/再ミル25rpm
混合実験の第一段階では、所要量のゴム、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、および加工油が、60rpmで稼動されるミキサーに添加された。他の成分が、表1に示された配合表に従って様々な段階の混合物に添加された。各組成物は、バッチ温度が、指定された排出温度に達するまで混合された。その時点で、バッチはミキサーから排出され、ローラーダイ付き2軸押出機(KSBI)を通され、12インチ(30.48cm)幅の細幅シートにされ、そして室温まで空冷された。
Figure 2010526185
第二段階の混合は以下のように実施された。すなわち、第一段階の混合からの物質および表1の配合表からの何らかの所要の成分が、60rpmで稼動するBB16ミキサー中に再び入れられ、指定された排出温度まで混合された。指定された温度に達した後、コンパウンドは排出され、ローラーダイ付き2軸押出機を通され、12インチ(30.48cm)幅の細幅シートにされ、そして空冷された。
Figure 2010526185
図3は、配合物52、54および56について、実施例1において混合された以下に記載される第二、第三および第四段階のコンパウンドについてのムーニー粘度の段階ごとの低下を示す。図4は、配合物54および56について四つの混合段階を完了するのに要求される累積総混合時間、ならびに配合物52について三つの混合段階を完了するのに要求される累積総混合時間を示す。
第三段階の混合は以下のように実施された。すなわち、第二段階の混合からの物質がイオウおよび促進剤とともにBB16ミキサー中に入れ戻され、バッチが100℃の温度に達するまでコンパウンドは混合された。指定された温度に達した後、コンパウンドは排出され、ローラーダイ付き2軸押出機を通され、12インチ(30.48cm)幅の細幅シートにされ、そして空冷された。
Figure 2010526185
第四段階の混合は以下のように実施された。すなわち、第三段階からの物質が25rpmで稼動するBB16ミキサー中に再び入れられ、バッチが100℃の温度に達するまで混合された。指定された温度に達した後、コンパウンドは排出され、ローラーダイ付き2軸押出機を通され、12インチ(30.48cm)幅の細幅シートにされ、そして空冷された。四つの混合段階後のコンパウンドのムーニー粘度が各グラフ中にグラフで表される。
Figure 2010526185
QDI含有組成物および素練り促進剤含有組成物を含んでいる混合配合物の「ゲル含有量」または「結合されたゴムの含有量」は、トルエン不溶分を測定することによって推定された。トルエン不溶分とは、トルエン中に不溶性である画分である。最終混合コンパウンドの約1グラムが、約1x1x1mmの小立方体へと切り出された。このゴムは密閉容器中に入れられ、タール化された。50mlの新品の試薬級トルエンが容器に加えられ、24時間保存された。トルエンが注意深くデカンテーションされ、50mlの新品の小分けトルエンが容器に加えられ、もう24時間保存された。トルエンが注意深くデカンテーションされ、ゴムが空気循環オーブン中で乾燥され、そして秤量された。「トルエン不溶分」値は重量パーセントとして計算される。このときの数字は、カーボンブラック、酸化亜鉛、およびこれらの条件下に易溶ではなかった十分に高い分子量の何らかのポリマーからの寄与分を含む。配合物54および52についての結果が表6に示される。不溶分パーセントが各棒グラフの上に書き留められる。
比較例1
NR100%のコンパウンドのサンプルが、表5の配合を使用して上記の実施例1に記載された手順に従って混合された。143℃および171℃で排出されたゴムコンパウンドの粘度が、第二回通し(302)、第三回通し(304)および第四回通し(306)について、表5にMS(1+4)ムーニー粘度単位でグラフで表された。比較として、QDIの代わりに素練り促進剤を用いた表5の第二の列に列挙された組成物を用いて、実験が繰り返された。図5を参照すると、QDIの代わりに素練り促進剤を含む別のサンプルについても第二回通し(303)、第三回通し(305)および第四回通し(307)からの粘度データが図5に示される。すべてのサンプルについて、レナシット対照物は通しの後に再ミルをされた。排出温度は、第一の実験についての第一回通しおよび第二回通しについて290°F(143℃)、第二の実験について340°F(171℃)、ならびに第三および第四回通しについては210°Fであった。ラム圧力は90psi(6.21バール)であり、水温度は125°F(52℃)であり、四つの通しのパラメータは、MB60rpm、再ミル60rpm、硬化25rpmおよび再ミル25rpmであった。
Figure 2010526185
Figure 2010526185
比較例2
QDIの作用機構に基づくと、粘度は、混合排出温度の関数として連続的に低下すると期待される。さらに、比較的低い排出温度においてキノンジイミンは、粘度を下げることにおいて慣用の素練り促進剤よりも有効であると期待される。素練り促進剤を有する天然ゴム(403)およびQDIを有する天然ゴム(404)について、(仮説に基づいて)期待される挙動が図7にグラフで表される。
期待される挙動を検証するために、天然ゴム100%(リブ付きスモークシート#2)が1Lのバンバリミキサー中で混合され、様々な温度で排出された。結果が図8に示される。図8を参照すると、100phrの天然ゴム中に0.2phrの素練り促進剤を有しQDIを有さない第一のゴム組成物(503)、および100phrの天然ゴム中に2phrのQDIを有し素練り促進剤を有さない第二のゴム組成物(504)について、温度の関数としての粘度が示される。最初の低い温度(510)において、両組成物の粘度は原料天然ゴムの粘度を表示している。混合を続けると、両組成物の粘度は温度の増加とともに減少した。比較的低い混合温度(512)においては、力学的に誘起された分解がQDIを有する天然ゴム(504)の分子量の低下を支配すると考えられ、この天然ゴム(504)はこの温度領域において素練り促進剤を有する天然ゴム(103)よりも低い粘度を有する。温度が上がるにつれて、素練り促進剤−天然ゴム組成物(103)の粘度は、QDI−天然ゴム組成物(104)の粘度より下に低下する。素練り促進剤−天然ゴム組成物(103)の粘度は、約250°F(121℃)までにQDI−天然ゴム組成物(104)よりも小さくなった。比較的高い温度(514)において(たとえば、約300°F、149℃以上において)、QDIは酸化的に活性化された機械的に開裂された鎖を捕捉し、QDI−天然ゴム組成物(104)について温度の上昇による粘度の低下を遅くすると考えられる。これらの比較的高い温度(516)において(たとえば、約300°F、149℃以上において)、素練り促進剤−天然ゴム組成物(103)中には望ましくないほど高いレベルの分子量分解および不十分な熱蓄積特性が生じることがある。特に、QDI−天然ゴム組成物(104)および素練り促進剤−天然ゴム組成物(103)の双方の粘度は、約120℃〜約180℃の間の温度の上昇とともに一様に低下した。
したがって、双方の天然ゴム組成物について、混合の間に望ましいほどに低い粘度を得ることは、望ましい粘度低下を得るためには混合されたゴム中に望ましくない分子過程を誘起することとの間でトレードオフ(二律背反)をもたらすことがある。これと対照的に、上記の実施例1に示されたように、ゴムブレンド組成物はより低い温度において最低粘度を達成し、より低い排出温度を許し、その一方で混合されたゴムマスターバッチ組成物中の多くの望ましくない分子過程を低減しまたは防止することができる。

Claims (12)

  1. カーボンブラックと、イソプレンエラストマーおよびブタジエンエラストマーを含有するゴムブレンド組成物とを混合して、混合されたゴム組成物を形成する方法において、(a)イソプレンエラストマーおよびブタジエン含有エラストマー、フィラーならびに劣化防止剤を混合容器中で一緒にして、マスターバッチゴムブレンド組成物を形成し、該劣化防止剤がキノン、キノンイミン、キノンジイミン、またはこれらの組み合わせである段階、(b)該マスターバッチゴムブレンド組成物を、粘度を低減するのに有効な時間混合して、該マスターバッチゴムブレンド組成物の最低粘度まで該マスターバッチ組成物を混合する段階、(c)該マスターバッチゴムブレンド組成物を該最低粘度において混合容器から排出し、ただし該最低粘度が約120〜160℃の温度において生じる段階、および(d)任意的に、段階(c)において排出された混合されたマスターバッチ組成物を少なくとも1のイオウ含有加硫剤および加硫促進剤と一緒にし、そして得られた組成物を加硫して、加硫されたゴム組成物を形成する段階
    を含む、上記の方法。
  2. 約120〜180℃の温度の間のマスターバッチゴムブレンド組成物の最低粘度が、約120〜160℃の温度において生じる、または粘度を低減するのに有効な時間該マスターバッチゴムブレンド組成物を混合した後、該最低粘度より上に粘度を増加させることなく、該マスターバッチゴムブレンド組成物が排出される、請求項1に従う方法。
  3. 劣化防止剤が、式(Ia)または式(Ib)に従うキノンジイミンであり、
    Figure 2010526185
    Figure 2010526185
    該式中、R、RおよびRは同じまたは異なっており、かつ水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アルコキシ、アルカリール、シクロアルキル、複素環、アシル、アロイル、カルバミルアルコール、チオール、アルキルチオール、およびシアノから成る群から独立に選択される、請求項1または2に従う方法。
  4. が水素であり、かつR、Rが互に同じまたは異なっており、アルキルおよびアリールから成る群から独立に選択される、請求項3に従う方法。
  5. 劣化防止剤化合物が、N−フェニル−N'−1,3−ジメチルブチル−p−キノンジイミンを含んでいる、請求項1〜4のいずれか1項に従う方法。
  6. マスターバッチゴムブレンドが天然ゴム約10〜90%を含んでおり、かつフィラーがカーボンブラックを含む、請求項1〜5のいずれか1項に従う方法。
  7. イソプレンエラストマーが天然ゴムであり、かつブタジエン含有エラストマーがブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、およびブタジエンゴムとスチレン−ブタジエンゴムとのブレンドから成る群から選択された少なくとも1のコンパウンドを含んでいる、請求項1〜6のいずれか1項に従う方法。
  8. マスターバッチが素練り促進剤を含んでいない、請求項1〜7のいずれか1項に従う方法。
  9. エラストマーブレンドが、加硫されていないゴム組成物を混合する前に、フィラーおよびキノンジイミン劣化防止剤と一緒にされ、フィラーが、カーボンブラック、シリカおよびカーボンブラックとシリカとの混合物から成る群から選択される、請求項1〜8のいずれか1項に従う方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項の段階を含む、タイヤを形成する方法において、加硫されたゴム組成物からタイヤを形成する段階をさらに含む、上記の方法。
  11. 請求項1に従う方法によってゴム組成物が製造され、その後に、加硫されたゴム組成物が使用されてタイヤが形成されるところのタイヤ。
  12. イソプレンエラストマーおよび少なくとも5重量%のブタジエンエラストマーを含んでいるマスターバッチゴムブレンド組成物の排出温度を減少する方法において、(a)約120℃〜160℃の最低粘度温度をもたらすのに有効な重量比でのイソプレンエラストマーとブタジエン含有エラストマー、フィラー、ならびに劣化防止剤を混合容器中で一緒にして、マスターバッチゴムブレンド組成物を形成し、該劣化防止剤がキノン、キノンイミン、キノンジイミン、またはこれらの組み合わせである段階、(b)該マスターバッチゴムブレンド組成物を、粘度を低減するのに有効な時間混合して、該マスターバッチゴムブレンド組成物の粘度を該最低粘度まで低減する段階、および(c)該粘度を低減するのに有効な時間後、該最低粘度より上に約10%より大きく粘度を増加させることなく、約180℃未満で該マスターバッチ組成物を排出する段階を含む、上記の方法。
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