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JP2010519725A - ファセットミラー及び投影露光装置の製造方法 - Google Patents

ファセットミラー及び投影露光装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ミラー、特に、ファセットミラーの製造方法と、本発明に係るミラーを備える投影露光装置の製造方法とに関する。

Description

本発明は、半導体リソグラフィにおける投影露光装置のための、ファセットミラーのためのファセットの製造方法並びに当該製造方法により製造されたファセットミラーと、投影露光装置と、照明系とに関する。このようなファセットミラーは、特に、作動波長13nmにおける、EUV投影露光装置の照明系における、特殊な照度分布を提供するために用いられる。
この場合、照明系は、投影対物レンズの対物フィールドを形成し、均一に照らすだけではなく、投影対物レンズの瞳を形成すると同時に、固定の瞳位置に対応させ、可能な限り均一な光を照射する。瞳を光で満たすことは、用途依存性が非常に高い。従って、いわゆる従来方法に従って、おおよそ全面に、輪帯または多極照明によって、瞳を光で満たすことは、可能な限り迅速に、かつロスが少ないように行われるべきである。
概して、結像野は矩形状であり、EUVL照射装置は、一般的に高アスペクト比(典型的には104×8mm2)の環状対物野を使用する。
248nmおよび193nmのためのVUVシステムにおいては、連なって配置された非常に多くの回折素子、反射素子及び屈折素子により、フィールドおよび瞳は高精度かつ多様に形成される。一方、EUVLシステムは、ミラーの反射特性(60−70%)が比較的低いので、EUVLシステムにおいては、最小数のミラーによって、VUVシステムの場合のようにフィールドおよび瞳を高精度かつ多様に形成しなければならない。
EUVリソグラフィの主な問題点の一つには、充分に高い照明強度を提供することである。限られた範囲内の利用可能な光パワーを最大限に活用するために、EUVL照明系は、ミラーの数を低減する方向で発展すると同時に、機能性を維持し、(光を生成するコストに対するレチクル上で利用可能な強度についての)効率性を上昇させてきた。
近年開発および実現化されてきた照明系は、プラズマ光源、好ましくはGDPP(gas discharge produced plasma)光源またはLPP(laser produced plasma)光源であり、これらから発せられる光は、最初に、グレージング入射又は入射コレクタによって、可能な限り効率的に集光される。この場合、所定の光源サイズについて集光可能な光源における立体角は、概して、投影対物レンズのエタンデュ(etendue)及び、用途における部分コヒーレンス特性により制限される。
他のビームコースでは、2段階反射のフライアイコンデンサが、集光器により集光された光から、フィールドと瞳とを予備形成し、その下流に位置する反射性フィールド光学系は、ビームコース下流の投影対物レンズの対応する平面に、フィールド及び瞳を最適に結像する。
この様な、従来技術に従う照明システムは、たとえば、米国特許公報第6438199号明細書に記載されている。この開示によれば、フィールドの成形は、第1のフィールドハニカム板上で行われる。概して、個別のフィールドハニカムは、レチクル上の照射区域に非常に近いアスペクト比又は形状を有する。従来技術に従う環状フィールドシステムにおいては、フィールドハニカムは、環状か、適切であれば、アスペクト比26対2の矩形フィールドファセットとして形成されてもよく、このフィールドハニカムは、複数が集まって、いわゆるフィールドファセットミラーを形成する。矩形のフィールドは、適切であれば、適切なフィールドミラーによって、環状フィールドに変更してもよい。そして、フィールドハニカムプレートは、可能な限り密集した個々のファセットで覆われる。
ビームコースにおいて、フィールドハニカムプレートの下流にある瞳ファセットプレートは、投影対物レンズの対物レンズ瞳に関して、結合プレート内において位置づけられる。したがって、いわゆる瞳設定(pupil setting)、つまり、瞳平面内における輝度分布は、瞳ファセットプレートの照射の結果として生じる。瞳ファセットプレートは、複数の個別のミラーファセット、いわゆる瞳ファセットにより形成されるものである。瞳ファセットプレートを投影対物レンズの入射瞳内に直接設置することができない場合、下流の光学組立体は、瞳ファセットプレートを投影対物レンズの入射瞳内に正確に結像する。グレージング入射折りたたみミラーは、構造的なスペースの問題または最初の矩形フィールドの湾曲のために、下流に配置されうる。
概してユーザにより決定される瞳セッティングは、個々のフィールドファセットの傾斜角を適合させることにより設定される。個々の瞳ファセットの傾斜角を適合させることで、個々のチャネルに対応するサブフィールドは、レチクル面に重ね合わせられる。
上述のミラーファセットにおいては、数十角度秒の範囲の精度で所定の反射角を有するように構成されることと、数オングストロームの表面粗さを有する反射表面を有することが求められる。
可能な限り異なる照明セッティングを適用できるようにするために、フィールドファセットミラーにおいて弓形の外形を有するファセットを用いることが有利である。この方法は、更に、従来技術において必要とされるフィールド形成ミラーを省略することを可能にし、これにより、システム全体の透過率(transmission)を約50%向上させる。しかし、角度精度が非常に高く、さらに、表面祖度が非常に低いという意味において表面精度も非常に高い弓状ミラーを製造することは非常に難しい。
現在のEUVLフライアイコンデンサにおけるファセットミラーは、500もの個別に製造されたミラーファセットによって構成される。ミラーファセットは、矩形、環状、または交互に隣接していても良い。この場合、ミラーファセットは表面粗さが非常に低く、0.1〜0.2ns rmsの範囲内でなければならない。これは、使用されるEUV光を高反射性および低散乱性の部品によって反射するためである。ミラーの反射特性は、典型的には、10nm〜1μmの間の空間波長を有する、いわゆる「HSFR(High Spatial Frequency Roughness)」により決定され、また、散乱光は、典型的には1μm〜1mmの範囲内の空間波長を有する、いわゆる、「MSFR(Mid Spatial Frequency Roughness)」に依存する。この場合、正確な空間周波数は、光学系内におけるミラーの位置に依存して変動する。
フィールドファセットは、それぞれに適用された瞳ファセット上に光源の像を生成する。この目的のために、光学活性表面は一般的に球形である。散乱光成分が大きすぎれば、瞳ファセットの過剰放射により、非常に高価な光が失われてしまう。
このことは、フィールドファセットの傾斜角が通常値から大きく偏差した場合にも起こりうる。なぜなら、この場合、関連する瞳ファセットの中央には光が衝突せず、大部分の光点が瞳ファセットから外れてしまうからである。したがって、フィールドファセットの典型的な許容傾斜誤差は、0.5mrad未満である。
フィールドファセット末端側の幅は典型的には2mmであり、これは、最大許容傾斜は1μmであることを意味する。フィールドファセットは、典型的には10個のファセットのブロックを形成するように結合される。設置状態の個別のファセットに許容誤差があり、側面において誤差が蓄積するので、通常、個別のファセットの許容誤差は、更に小さい。
この場合、瞳ファセットへの割り当ては光学的理由のための確率的要素を有するため、個別のファセットは異なる初期傾斜角を有する。
これは、個々のファセットの機械製造精度に、極度の要求を課すものである。したがって、現在は、ファセットは高精度研磨装置によって個別に製造される。これに対応する方法は、たとえば、国際公開第2005/06081A1号パンフレットや、米国特許第6984051B2明細書に記載されている。しかし、これらの書類に記載された方法は、時間がかかるため、費用もかさみ、さらには、高精度に瞳を光で満たすための将来的なシステムにおいて要求されるような環状のファセット構造への適用は非常に困難を伴う。反射特性を増加させるために、フィールドファセットは通常、多層スタック(典型的には、MoおよびSiにより構成される100層の個別層が交互に積層した層)で被覆される。この場合、個別層の層厚(数nm)は傾斜角に適合され、千分の一の範囲で、すなわち数ピコメータの範囲で管理され、典型的には、ファセットが個別か、適当であればグループで被覆されなければならない。これもまた、非常に複雑であり費用のかさむ処理である。
上述の方法は、約150個のファセットを有する、初期のEUVL雛形ツールには適用可能であったが、その後継システムの500個のチャネルは、コスト面及び運搬の面で深刻なリスクを生じさせる。ファセット配列(array)は、後継システムの製造において、特定の状況下で、現実的なコストでは、もはや充分に迅速には製造できない。従来技術を用いて製造されたフィールドファセット配列は、完成した光学EUVLの中で群を抜いて高価な部品であった。
上述したような問題を回避する試みにおいて、ハシモトら(JSME Series C Vol. 47, No.3, 2004, 916pp)は、完全なフィールドファセット配列は球体のベアリング領域を有する単体のブロックとして、許容可能な機械精度を有する5軸のフライス盤(milling machine)により製造可能であることを示した。しかし、EUVを用いる用途に適した充分な表面品質を獲得することは不可能であった。
ミラーファセットを連続製造するための方法は、タキノら(J. Microlith., Microfab., Microsyst., vol.3 No.3 July 2004, P. 396ff)に示されている。この開示では、最初に、半仕上げの製品の表面を研磨し、次いで、所望のミラーファセットを半仕上げの製品から分離する方法が提供される。しかし、この様にして製造されたミラーファセットは、反射性がEUVL用途には低すぎるので、半仕上げの製品からミラーファセットを分離した後に、個別のミラーファセットについて多層コーティングを施さなければならない。この追加的な処理ステップにより製造コストがかさむので、上述の方法の経済的価値が著しく損なわれる。
さらに、独国特許第10030495号A1明細書では、高精度基体をガルバニック法により製造し、その上にミラーファセットを適用するか、または、その中にミラーファセットを高精度に配置して、更に、基体をガルバニック法により成長させる方法が記載されている。しかし、特に、シリコンより構成されるミラーファセットを用いる場合には、上述の明細書に係る方法では若干問題がある。したがって、シリコンの半導体特性によれば、まず、ミラーファセットをコーティング処理して、ガルバニック法を適用可能にする必要がある。特に、上述の明細書に係る方法を適用する場合には、ミラーファセットを基体に対して配置する過程において、ミラーファセットの最終研磨済みの表面の取り扱いに明らかに困難が生じる。
米国特許公報第6438199号明細書 国際公開第2005/06081A1号パンフレット 米国特許第6984051号B2明細書 独国特許第10030495号A1明細書
JSME Series C Vol. 47, No.3, 2004, 916pp J. Microlith., Microfab., Microsyst., vol.3 No.3 July 2004, P. 396ff
したがって、本発明の目的は、ファセットミラーのためのミラーファセットを製造する方法を提供することである。この方法によれば、角度精度が高く、表面粗さの小さいミラーファセットが製造できる。さらに、本発明は、特にEUVリソグラフィのための投影露光装置であって、正の光学特性を有するミラーを備える投影露光装置に関するものである。
かかる目的は、請求項1から19に明記したような特性を有する装置や、請求項36に明記したような特性を有する方法により実現される。従属請求項は、本発明の有利な変形例や、発展例に関するものである。
本発明に係るEUV投影露光装置は、運搬素子上に配置されたミラーファセットを有するファセットミラーを有する。この場合、ミラーファセットは2mm未満の厚みを有し、特に0.2mm〜1.2mmの範囲内である。運搬素子は、複数のミラーファセット、中間部分、または、いわゆるボトムファセットに共通の基体であり、部分的に運搬体に結合されている。この場合、ミラーファセットの厚みが薄いことは、ミラーファセットが、一定の形状柔軟性を有し、ミラーファセットが配置されている運搬素子の形状に対して一定限度内において適合する。このようにして、製造過程に起因するミラーファセットにありうる形状のばらつきは、ミラーファセットの反射特性や表面品質のような光学特性が損なわれることが無いように補償することができる。
この場合、ミラーファセットと運搬素子との結合は、2〜10μm、特に、3〜7μmの範囲の厚さを有する半田層により実現可能である。生成される半田層が薄いほど、ミラーファセットと、運搬素子と、存在する場合には、冷却装置との間の熱伝導が良好になる。ファセットミラーは真空で操作されるので、運搬素子を介した冷却は非常に重要であり、これが無ければ、熱エネルギーは、伝導ではなく放射のみによって、周囲に発散されうる。
代替的には、ミラーファセットは、シリコン酸化物ブリッジ(Silicone Oxide Bridges)を含む無機層によって運搬素子に結合できる。この様な層は、いわゆる「低温ボンディング」法により生成できる。この方法では、結合物同士が基本液(例えば、KOH溶液)と、SiOとを用いて接触するような状態にされて、これにより上述したシリコン酸化物ブリッジが形成される。
代替的には、ミラーファセットは、ボンディング層や接着層によって、運搬素子に結合されても良い。
ミラーファセットは、特に、Mo/Si二重層で構成される多重層の反射表面を有することもできる。
この場合、多重層は、10層〜80層、特に、50層の二重層を有することもでき、このとき、Mo/Si二重層の厚さは6.8〜15nmであり、Mo層の厚さは1.3〜12nmである。二重層全体の厚さは多重層のレイヤコースに対して直角に変化することは明白であり、それによりいわゆる「チャープ(chirp)」が実現する。全反射特性は損なわれるが、これは多重層の反射特性の角度依存性を軽減する。
少なくとも2つのミラーファセットは共通かつ一体の基体に結合でき、この場合、運搬素子として機能する。この場合、基体は、ミラーファセットを受容するために異なる方向に向けられた領域を有する。さらには、基体への結合は、運搬素子として適切な大きさにされた中間層により形成される。
更に、このことは、共通かつ一体の基体上に配置されるファセットミラーの全てのミラーファセットについても同様である。
基体は、コーティングされていないミラーファセットと同様の素材により構成されることができ、特に、基体は少なくとも一部はSiで構成される。
ミラーファセットは、更に、HSFR(High Spatial Frequency)の範囲における表面粗さを0.5nm rms未満、好ましくは0.2nm rms未満とすることができる、光学研磨可能な素材により構成されることもできる。この場合、運搬素子は、少なくとも100W/(mk)の熱伝導を有する素材、特に、金属素材またはSiCにより構成されうる。
例えば、ミラーファセットはSi、SiO、NiPまたはNiP被覆金属またはSiCなどを含有しても良い。
システム内においてファセットミラーを配置する可能性として、ファセットミラーをEUV投影露光装置の照明システム内に配置することが考えられる。
特に、溝などの空洞を、ミラーファセットと運搬素子との間の領域に形成することができ、さらに、この空洞を冷却線に結合することができる。
EUV投影露光装置内における本発明の代替例においては、投影露光装置が運搬素子内においてミラー素子を有し、そのミラー素子は光学研磨可能な素材により構成されうる。この場合、HSFR領域において、表面粗さを0.5nm rms、好適には、0.1nm rmsとすることができ、また、運搬素子は、少なくとも100W/(mk)の熱伝導を有する素材、特に、金属素材またはSiCにより構成される。
この場合、ミラー素子は、装置の照明システム内に配置されたファセットミラーの部品として形成されたミラーファセットでありうる。
ミラー素子はSiを含有可能であり、特に0.2〜5mmの範囲、好適には、1〜3mmの範囲の厚さを有しうる。Siを用いる代わりに、ミラー素子はニッケル被覆鋼鉄体として形成されることも可能である。
運搬素子は運搬体上に配置可能であり、可動、特に、運搬体に対して傾斜可能に設けられる。
運搬素子と運搬体は同一の素材から形成可能であり、特に、例えばインバー(invar)のような鋼鉄で構成される。したがって運搬素子から運搬体への熱伝導性が向上することを補償する。運搬素子及び運搬体を、これらの接触領域においてそれぞれ研磨して構成することで熱伝導性は更に向上しうる。運搬体および/または運搬素子をCuまたはAlから製造することも考えられる。
ミラー素子及び運搬素子の間の熱伝導は、ミラー素子及び運搬素子を相互に半田結合で結合することにより改善されうる。これに代えて、シリコン酸化物ブリッジを含む無機層により、ミラー素子を運搬素子に結合することも考えられる。この様な層は特に低温ボンディング法によって製造されうる。この方法では、結合するもの同士が、基本溶液(例えば、KOH溶液)とSiOとを用いて相互に接触するような状態として、これによりシリコン酸化物ブリッジが形成されるようにする。
ミラー素子及び運搬素子の異なる熱膨張係数による影響の低減は、特に空洞により、具体的には、ミラー素子及び運搬素子の間に形成された溝により可能となる。これにより、相互に結合するミラー素子及び運搬素子は、全体にわたって結合するのではなく、ウェブまたは柱状突起を介して結合するようになる。この場合、ウェブまたは柱状突起は、異なる熱膨張係数の熱膨張による変形が、ミラー素子の光学活性表面に影響を及ぼさないようにするか、または、影響を低減させるという効果を有し、むしろ、変形による影響は、原則的に、ウェブまたは突起の変形により吸収される。
このように設けられた空洞は、冷却線に結合されて、装置を積極的に冷却することが可能になる。
さらに、ミラー素子をV字状または球状に形成することも可能であり、これにより、例えば、製造中の可能な限り早い段階において、角度オフセットを設定することが可能になる。この様にして、例えば、運搬体上の選択されたミラー素子を、運搬体に対して傾斜可能とするための条件は軽減される。
ミラー素子は、2mmから15mm、好適には8mmから12mmの範囲内の直径を有する略環状の薄層でありうる。
ミラー素子の光学活性表面に対する、温度変化の影響を低減できるようにするための、代替例または他の追加の可能性は、70MPa未満の弾性係数を有する結合素材により構成された結合層によって、相互に結合されるミラー素子及び運搬素子によって達成される。この場合、結合層は結合継ぎ手のような役割を果たす。特に、上述したような空洞と組み合わせて、更に改善された変形回避を適用できる。
本発明の本実施形態においても、ミラー素子は、特に、Mo/Si二重層により形成された多重層を伴う反射表面を有してもよい。多重層は、約10層〜80層、特に、50層の二重層を有し、このときMo/Si二重層の厚さは6.8〜15nmであり、Mo層の厚さは1.3nm〜12nmである。
本発明にかかる、ファセットミラーのための全ファセットを製造するための方法は、ミラーファセットを製造する際に、各ミラーファセットは、それぞれミラーファセットとボトムファセットとして構成される。この場合、ミラーファセットは研磨表面を有し、ボトムファセットによって基体上に配置される。この場合、基体の参照領域に対する研磨表面の角度方向はあらかじめ定められており、必要とされる角度方向の精度はミラーファセットの角度方向の測定を最初に行い、ついでボトムファセットをそれに適合させることによって達成される。
この場合ボトムファセットの適合は、角度測定によって、複数のあらかじめ製造されたボトムファセットから選択するか、ミラーファセットの構造に適合させるように製造することで、可能になる。
特に、ボトムファセットとミラーファセットはボンディング法によって相互に結合され、全ファセットを形成する。
同様に、ボンディング法によって、ボトムファセットを基体に結合することもできる。
特に、基体上に設置される前に、全ファセットは、ボンディング法によりブロックを形成するように結合される。この場合、ミラーファセットの研磨表面の角度方向は、全ファセットがブロックを形成するように結合された後に測定されうる。
ボトムファセットのミラーファセットに面する領域の面積が、ミラーファセットのボトムファセットに面する領域よりも大きい場合、有利である。
基体を、弓状に形成されうるミラーまたはボトムファセットの素材と同一の素材を選択して形成することも可能である。特に、基体か、ミラーファセットか、ボトムファセットは、シリコンを含有するように構成されうる。
ミラーファセットは、2mm未満、特に、0.2mm〜1.2mmの厚さを有してもよい。
特に、ミラーファセットは、高空間周波数範囲(HSFR)において0.5nm rms、好適には0.2nm rms未満の表面粗さが達成可能な、光学研磨可能な素材により形成され、また、ボトムファセットは、特に、金属素材のような、100W/(mk)の熱伝導率を有する素材によって構成されうる。
空洞は、特に、溝の形状であり、ミラーファセットとボトムファセットとの間に形成され、冷却線に結合されうる。
本発明にかかる方法は、非常に簡素化されたファセットミラーの製造を可能にし、したがって、製造コストを低減する。
以下に、表面粗さ本発明の例示的実施形態について、図面を参照して詳述する。
照明系を備える投影露光装置におけるファセットミラーである。 本発明に係るファセットミラーの一部を抜粋した斜視図を用いて本発明の原理を説明するものである。 本願に係る基体の斜視図である。 ベアリング領域を有する基体及びミラーファセットの構成の変形例である。 ベアリング領域を有する基体及びミラーファセットの構成の変形例である。 本発明の代替実施形態である。 切り出し、具体的には溝が、ミラーファセットと運搬体との接触領域に配置されている、本発明の実施形態である。 図6に示した解決手段実施形態の代替的実施形態である。 本発明の変形例であって、本発明に係る解決手段が、例えば、EUV投影露光システムのための単一のミラーに適用された場合を示す。 基体と、基体上に配置されている全ファセットとを有するファセットミラーである。 全ファセットがミラーファセット及びボトムファセットから構成される、本発明の変形例である。 ミラー及びボトムファセットの表面角度の分布を示す。 図12aは、研磨運搬体上におけるミラーファセットの配置を示す平面図である。図12bは、研磨運搬体上におけるミラーファセットの配置を示す断面図である。 本発明にかかる方法の変形例を示す、一目瞭然のフローチャートである。 ミラー及びボトムファセットの構造特性を示す図である。 結合されてブロックを形成した全ファセットを示す図である。 基体上における全ファセットのブロックの配置を示す、第1の観察方向から見た図である。 基体上における全ファセットのブロックの配置を示す、第1の観察方向と直角をなす第2の観察方向から見た図である。
図1は、照明系302を備える投影露光装置におけるファセットミラー301である。例えば、プラズマ光源のような、光源303からの光が、集光ミラー304を経て偏向し、ファセットミラー301上を経て、偏向ミラー305を経て所望の均一な照明となってレチクル306へと送られる。レチクル306のパターンは、光学素子を備える投影対物レンズ307(詳細には図示しない)を経て、ウェーハ308に転写されるが、このとき、レチクル306の像は、極めて縮小されて結像し、転写される。
図2は、本発明に係るファセットミラーの一部を抜粋した斜視図を用いて本発明の原理を説明するものである。それぞれ傾いた傾斜角を有する複数のベアリング領域105は、ファセットミラーの基体100上に位置し、ミラーファセット110が矢印の方向に取り付けられている。ミラーファセット110は、基体100と比較すると薄いという点において、図1と明確に異なる。本発明に係るミラーファセットの典型的な厚さは、約1mmである。本発明に係る基体100とミラーファセット110の構成によれば、ミラーファセット110が基体100と結合される過程で、特定の範囲内の表面形状と、基体100のベアリング領域105の方向に限定される。このようにして、製造時に決定されるミラーファセット110の形状偏差は、基体100により補償される。図2に示すミラーファセットは、長さは約40〜100mmであり、幅は約1〜10mmである。
図3は、本願に係る基体100の斜視図を再度示すための図である。図3は、ベアリング領域105が異なる傾斜角あるいは異なる半径の曲率を有することを明確に示す。また、ベアリング領域105は、特に、自由形状の領域としても構成されることができる。例えば、ベアリング領域105は、平面あるいは円柱側面のような簡素な形状でありうる。
図4aおよび図4bは、それぞれ、ベアリング領域105を有する基体100及びミラーファセットの110の構成の変形例を示す。図4aにおいては、基体100が平坦なベアリング領域105を有し、その上にミラーファセット110が略平面である後面を面して配置されている。これとは反対に、図4bにおいては、基体100は曲面のベアリング領域105を有し、この中に、略曲面のミラーファセット110が固定されている。
図5は、本発明の代替実施形態を示す。この場合、ミラー素子はミラーファセット210として形成され、判型(stamp−type)運搬素子200上に配置される。この場合、運搬素子200は、運搬体220に設置され、概略的に示した作動装置207によって、運搬体220に対して、ミラーファセット210と共に傾けられうる。この場合、この実施形態においては、運搬体220と、運搬素子200の両方が鋼鉄で形成される。さらには、運搬体220上の、運搬素子200のベアリング領域208は、高精度に機械加工されるので、可能な限り最小の摩擦により、運搬体220内の運搬素子200の良好な熱的接触及び可動性を補償できる。とりわけ、これにより、入射EUV放射によるミラーファセット210への入熱が、運搬体200を介して効率的に放散されて、運搬体220へと入ることが補償される。機械加工の容易性及び熱伝導性に関して最適なものが選択された、運搬体220及び運搬素子200の素材とは対称的に、ミラーファセット210の素材は、表面研磨の容易性と研磨による高反射性とが得られるように選択される。この実施形態においては、ミラーファセット210は、インジウムをベースとした半田層により運搬体200に結合されたシリコンによって構成される。この半田層は図4には図示しない。ミラーファセット210のシリコンと、運搬体200の鉄は、相互に異なる熱膨張係数を有し、これは、図5に示す解決手段を用いることにより生じる問題を回避するのに有利である。
図6は、切り出し、具体的には溝209が、ミラーファセット210と運搬体200との接触領域に配置されている、本発明の実施形態を示す。この溝209は、ミラーファセット210と運搬体200とが全面的に接触している場合に比較して、異なる熱膨係数を有する素材の加熱に伴う圧迫と、その素材の膨張がミラーファセット210の反射表面に影響することを比較的抑制し、ミラーファセット210の光学品質が損なわれることを比較的低減するものである。図示した溝型切り出し209は、水のような冷却液がその間を流れるようにすることも可能にする。この場合、上述したような熱に起因する問題は更に軽減される。対応する冷却液線235を概略的に示す。ミラーファセット210及び運搬体200に使用されうる素材の熱膨張係数は相互に大幅に異なりうるため、図6に示した解決手段は、これらへの使用に適した素材の域を超えるものである。さらにいえば、ミラーファセット210上に配置された複数のレイヤ225は、純粋に概略的に示したものであり、図6において実際の縮尺で示したものではない。
ミラーファセット210において溝型切り出し209が加工される図6に示した解決手段の代替的実施形態を図7に示す。図7は、判型運搬素子200の斜視図であり、この素子は、ミラーファセット(図示しない)に面した表面に加工されたグリッド型溝構造を有する。
図2から図7に示した変形例は、何百ものミラーファセットを有しうるファセットミラーのためのミラーファセットに関連するものである。対照的に、図8は、本発明の変形例であって、本発明に係る解決手段が、例えば、EUV投影露光システムのための単一のミラーに適用された場合を示す。この場合、ミラー素子210’は、単一のシリコン素子であって、研磨された表面を有する。この素子は、鉄で形成された運搬体200’に適用される。この場合にも、溝型切り出し209’は、ミラー素子210’の後面に加工され、その間に冷却体を流すことができる。ミラー素子210’を伴う運搬体200’は、ベアリング素子211上に配置される。図7に示したミラーは、EUVリソグラフィのための用途にのみ用いられうるものではなく、天体望遠鏡にも適している。
更なる変形例の構造関係を示すために、図9は、基体2及びそこに配置されている全ファセット5を有するファセットミラー1を示す。この場合、全ファセット5は弓状に形成され、ファセット1の基体2の上にグループになって配置されている。この場合、数百の全ファセット5は、基体2上に設置されうる。図9では、約300の全ファセット5を例示する。
図10は、上述した本発明の変形例の基本原理を示す。従来のように、左端に10aとして示した、単一物として生成された統合全ファセット6とは反対に、本発明に係る全ファセット5はミラーファセット3と、ボトムファセット4とにより構成されるか、または、ミラーファセット3’と、ボトムファセット4’とにより構成される。10bは、基体8の参照領域において研磨表面7の間において、どのように所定の角度を設定できるかについての第一の変形例を示す。この場合、ミラーファセット3は本質的には矩形断面を有し、ミラーファセット3に面した領域が、基体8の参照領域に対して、所望の角度に向けられる。代替的には、10cに示すように、ミラーファセット3’を平行四辺形に相当する断面を有するように形成することも可能である。この場合にも、研磨表面7’を基体8の参照領域に対して正確に方向付けることも可能である。
図10に示す実施例において、ミラーファセット3または3’の研磨表面7または7’は、それぞれ、必要とされる表面粗さを有する。その方法によれば、ミラーファセット3または3’の表面は、それぞれ、ボトムファセット4または4’に面し、その角度について十分に正確な方向に構成できない。本発明によれば、基体8に対して研磨表面7または7’を所望に方向づけることは、ボトムファセット4または4’をそれぞれ適切に設ける(すなわち、製造または選択する)ことにより、達成される。この場合、ボトムファセットとミラーファセットの2つの表面は相互に平面そして平坦に、または、球状であり、ボトムファセット4または4’および/またはミラーファセット3または3’のぞれぞれは、シリコンで構成される。
ボトムファセット4ならびに4’と、ミラーファセット3ならびに3’のそれぞれの製造に際して、比較的多くのファセットを製造した場合には、最終的に加工された領域の角度は、所望の角度の周辺でガウス分布する。図11に、これに対応する表面角度の分布を概略的に示す。ここで、実線はボトムファセットの表面の角度の変化を示し、破線はミラーファセットの表面の角度の分布を示す。理想的には、分布は一方が他方を上回ることが望ましい。この場合、例えば、所望の角度一式(図中の曲線の対称軸付近における角度)から特定の大きさだけ偏差した角度を有するミラーファセットにおいて、ボトムファセットは、基体の参照領域8に対して研磨表面7または7’が正確な方向を向くように、誤差を正確に補償する。したがって、まず、ミラーファセット3または3’の研磨表面7または7’の角度方向が、それぞれ測定され、その後、角度測定によって、適合するボトムファセット4または4’がそれぞれ選択される。したがって、製造中の不正確さに起因する誤差は、結合する2つのファセットを絶妙に選択することにより補償できる。これは、ミラーファセット3及び3’を、それぞれ、ボトムファセット4及び4’よりも多く製造した場合に有利である。これにより、反射表面7の正確の角度方向を有する、個々の所望の全ファセットを生成するために、1組も組み立てされないというような状況を回避できる。複数のファセットミラーのためのファセットを製造する場合に、いずれにしても、非常に多数のミラーファセット3及び3’と、ボトムファセット4及び4’をそれぞれ前もって製造することが必要であり、これにより、必ずしも特別に製造することは必要ではない。
この場合、ミラーファセット3及び3’の研磨表面7は、比較的大きい研磨ミラーと、侵食によりミラーから切り出された弓状ミラーファセットとにより生成できる。代替的には、完成した、サイズに合わせて切り出された弓状ファセットは、研磨運搬体上に密着充填して配置され、次いで、一緒に研磨される。この方法は、既に述べた方法よりも、大幅にコストパフォーマンスが良いという点で有利である。図12は、研磨運搬体上におけるミラーファセット3の配置を示し、12aは、その平面図であり、12bは、その断面図である。
上述した手順の代替手順においては、まず、ミラーファセット3または3’を選択し、それを角度方向に関して正確に測定する。それぞれの研磨表面7または7’の、基体8の参照領域に対する方向が正確となることを補償するために、角度を設定し、関連するボトムファセット4または4’の表面を加工することも可能である。ボトムファセット4または4’は、適切な角度にするために、数10秒の精度で研磨される。
更なる説明のために、図14aおよび図14bは、ミラー及びボトムファセット3及び4のそれぞれの構造特性を示す。この場合、図14aは、ミラーファセット3を示し、図14bは、ボトムファセット4を示す。それぞれの場合において、x、yおよびzの方向と対応する半径R1、と、それぞれに対応する曲線の半径R2とを示す。
ミラーとボトムファセットのペア3、3’、4、4’が製造された後に、これらは、全ファセットを形成するためにボンディング法を用いて結合される。この方法は、特に、シリコンのような結晶によく用いられ、この結果、良好な熱伝導性を有する、非常に固定的な永久結合が形成される。全ファセットを形成するために結合される前に、さもなければ、手順の中の他の好適な時点において、ミラーファセットはコーティングされる。図15に示すように、全ファセットは、ブロック9を形成するように結合される。これらのブロックは図9の基体2にも見受けられる。図15において、左側にブロック9の平面図を示し、右側に断面図を示す。有利には、ボンディング法を用いて、全ファセット5を結合してブロック9を形成しても良い。この場合、ブロック9の全ファセット5の表面の角度は、マウント後にチェックされる。全ファセット5を配置してブロック9を形成することで、組み立てに失敗した場合であっても、ファセットミラーが全体ではなく、対応するブロック9だけが不良となるという利点が生じる。各全ファセット5は固有の所定角度を有するので、ファセットミラーにおける全ファセットの間に、自然と間隙が残る。この間隙の大きさは、数十マイクロメータの範囲内である。しかし、相互に平行して延在する全ファセットの角度を相応に設定することにより、光学設計を適切に選択することで、この問題は最小化可能である。ブロック9の凝縮力と、ブロック9の間の良好な熱伝導性を補償するために、ボトムファセット4および4’は、ミラーファセット3及び3’よりもいくらか大きく製造される。この様にして、ボトムファセット4及び4’の間には間隙が残らない。ブロック9は、上述の方法により製造された後に、基体の参照領域8上に配置され、ボンディング法か、ねじ付けにより再度固定される。この場合、基体は全ファセット5と同じ素材により構成される。すなわち、本実施例においては、シリコンにより構成される。
図16及び図17は、基体2に配置した全ファセット5のブロック9の断面図であって、互いに直交する2方向から見た図である。

Claims (50)

  1. 運搬素子上に配置されたミラーファセット(110)を有するファセットミラーを有する投影露光装置であって、前記ミラーファセット(110)は、2mm未満、特に、0.2mm〜1.2mmの範囲の厚みを有することを特徴とする、EUV投影露光装置。
  2. 前記ミラーファセット(110)は、2〜10μm、特に、3〜7μmの範囲内の厚さを有する半田層により前記運搬素子に結合されていることを特徴とする、請求項1に記載のEUV投影露光装置。
  3. 前記ミラーファセット(110)は、シリコン酸化物ブリッジを含む無機層によって前記運搬素子に結合されることを特徴とする、請求項1に記載のEUV投影露光装置。
  4. 前記ミラーファセット(110)は、ボンディング層や接着層によって、前記運搬素子に結合されることを特徴とする、請求項1に記載のEUV投影露光装置。
  5. 前記ミラーファセット(110)は、特に、Mo/Si二重層で構成される多重層(225)の反射表面を有することを特徴とする、請求項1に記載のEUV投影露光装置。
  6. 前記多重層(225)は、10層〜80層、特に、50層の二重層を有し、前記Mo/Si二重層の厚さは6.8〜15nmであり、前記Mo層の厚さは1.3〜12nmであることを特徴とする、請求項1に記載のEUV投影露光装置。
  7. 前記二重層全体の厚さは多重層(225)のレイヤコースに対して直角に変化することを特徴とする、請求項5または6のいずれかに記載のEUV投影露光装置。
  8. 前記運搬素子は、大部分が基体(100)上に配置された中間部分として形成されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  9. 少なくとも2つの前記ミラーファセット(110)は、共通かつ一体の基体(100)に、運搬素子として結合されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  10. 前記基体(100)は、前記ミラーファセット(110)または前記中間部分を受容するために異なる方向に向けられた領域を有することを特徴とする、請求項9に記載のEUV投影露光装置。
  11. 前記ファセットミラーの前記ミラーファセット(110)のすべては、前記共通かつ一体の基体(100)上に配置されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  12. 前記基体(100)は、コーティングされていない前記ミラーファセット(110)と同様の素材により構成されることを特徴とする、請求項9から11のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  13. 前記基体(100)は少なくとも一部はSiで構成されることを特徴とする、請求項9から12のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  14. 前記ミラーファセット(110)は、更に、HSFR(High Spatial Frequency)の範囲において、表面粗さを0.5nm rms未満、好ましくは0.2nm rms未満とすることができる、光学研磨可能な素材により構成され、前記運搬素子(200)は、少なくとも100W/(mk)の熱伝導を有する素材、特に、金属素材により構成されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  15. 前記ミラーファセット(110)はSi,SiO,NiPまたはNiP被覆金属またはSiCなどを含有することを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  16. 前記ファセットミラーは、前記EUV投影露光装置の照明系に配置されることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  17. 特に、溝として形成される空洞は、前記ミラーファセット(110)と前記運搬素子(200)との間の領域に形成されることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  18. 前記空洞は冷却線(235)に結合されていることを特徴とする、請求項17に記載のEUV投影露光装置。
  19. 運搬素子(200)上に配置された、少なくとも一つのミラー素子(210)を有する投影露光装置であって、前記ミラー素子(210)は、光学研磨可能な素材により構成され、HSFR領域において、表面粗さを0.5nm rms、好適には、0.2nm rmsとされることができ、また、前記運搬素子(200)は、少なくとも100W/(mk)の熱伝導を有する素材、特に、金属素材またはSiCにより構成されることを特徴とする、EUV投影露光装置。
  20. 前記ミラー素子(210)は、前記装置の照明システム内に配置されたファセットミラーの部品として形成されたミラーファセット(210)であることを特徴とする、請求項19に記載のEUV投影露光装置。
  21. 前記ミラー素子(210)は、Siを含有することを特徴とする、請求項19または20に記載のEUV投影露光装置。
  22. 前記ミラー素子(210)は、ニッケル被覆鋼鉄体として形成されることを特徴とする、請求項19または20に記載のEUV投影露光装置。
  23. 前記ミラー素子(210)は、0.2〜5mmの範囲、好適には、1〜3mmの範囲の厚さを有することを特徴とする、請求項19から22のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  24. 前記運搬素子(200)は運搬体(220)上に配置可能であり、可動、特に、前記運搬体(220)に対して傾斜可能に設けられることを特徴とする、請求項19から23のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  25. 前記運搬素子(200)及び前記運搬体(220)は、同一の素材から形成されることを特徴とする請求項24に記載のEUV投影露光装置。
  26. 前記運搬素子(200)は、インバー(invar)、CuまたはAlから形成されることを特徴とする、請求項19から25のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  27. 前記ミラー素子(210)及び前記運搬素子(200)を、相互に半田結合で結合することを特徴とする、請求項19から26のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  28. 前記ミラー素子(210)は、前記運搬素子(200)に、シリコン酸化物ブリッジを含む無機層により結合されることを特徴とする、請求項19から26のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  29. 特に、溝として形成される空洞が、前記ミラー素子(210)と前記運搬素子(200)との間の領域に形成されることを特徴とする、請求項19から28のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  30. 前記空洞は、冷却線(235)に結合されていることを特徴とする、請求項29に記載のEUV投影露光装置。
  31. 前記ミラー素子(210)は、V字状または球状に形成されることを特徴とする、請求項19から30のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  32. 前記ミラー素子(210)は、2mm〜15mm、好適には8mm〜12mmの範囲の直径を有する略環状の薄層であることを特徴とする、請求項19から30のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  33. 前記ミラー素子(210)及び運搬素子(200)は、70MPa未満の弾性係数を有する結合素材により構成された結合層によって相互に結合されることを特徴とする、請求項19から32のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  34. 前記ミラー素子(210)は、特に、Mo/Si二重層により形成された多重層(225)を伴う反射表面を有することを特徴とする、請求項19から33のいずれか一項に記載のEUV投影露光装置。
  35. 前記多重層(225)は、約10層〜80層、特に50層の二重層を有し、前記Mo/Si二重層の厚さは6.8〜15nmであり、前記Mo層の厚さは1.3nm〜12nmであることを特徴とする、請求項34に記載のEUV投影露光装置。
  36. ファセットミラーのための、ミラーファセット(3、3’)と、ボトムファセット(4、4’)とにより構成される全ファセット(5)を製造するための方法であって、
    前記ミラーファセット(3、3’)及び前記ボトムファセット(4、4’)は、それぞれの場合において互いに分離して製造され、前記ミラーファセット(3、3’)は、研磨表面(7)を有し、前記ボトムファセット(4、4’)によって基体(2)上に配置され、前記基体(2)の参照領域(8)に対する前記研磨表面(7)の角度方向はあらかじめ定められており、
    必要とされる角度方向の精度を達成するために、前記ミラーファセット(3、3’)の角度方向の測定を最初に行い、ついで、前記ボトムファセット(4、4’)のを設け、
    前記ミラーファセット(3、3’)を前記ボトムファセット(4、4’)に結合した後における、前記基体(2)の参照領域(8)に対する所定の角度方向が、所定精度で達成されるようにする
    ことを特徴とする方法。
  37. 前記ボトムファセット(4、4’)は、角度測定によって、複数のあらかじめ製造されたボトムファセット(4、4’)から選択されることを特徴とする、請求項36に記載の方法。
  38. 前記ボトムファセット(4、4’)は、前記ミラーファセット(3、3’)の構造に適合するように製造されることを特徴とする、請求項36に記載の方法。
  39. 前記ボトムファセット(4、4’)と前記ミラーファセット(3、3’)はボンディング法によって相互に結合されることを特徴とする、請求項36から38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記ボトムファセット(4、4’)は、ボンディング法によって、前記基体(2)に結合されることを特徴とする、請求項36から39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 特に、前記基体(2)上に設置する前に、前記全ファセット(5)は、ボンディング法によりブロック(9)を形成するように結合されることを特徴とする、請求項36から40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記ミラーファセット(3、3’)の研磨表面(7)の角度方向は、前記全ファセット(5)を結合して前記ブロック(9)を形成した後に測定されることを特徴とする、請求項41に記載の方法。
  43. 前記ボトムファセット(4、4’)の前記ミラーファセット(3、3’)に面する領域の面積が、前記ミラーファセット(3、3’)の前記ボトムファセット(4、4’)に面する領域よりも大きいことを特徴とする、請求項36から42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記基体(2)は、前記ミラーファセット(3、3’)又は前記ボトムファセット(4、4’)と同一の材料により構成されることを特徴とする、請求項36から43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記ミラーファセット(3、3’)は、弓状に形成されることを特徴とする、請求項36から44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記基体(2)、前記ミラーファセット(3、3’)、または、前記ボトムファセット(4、4’)は、シリコンを含有するように構成されることを特徴とする、請求項36から45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記ミラーファセット(3、3’)は、2mm未満、特に、0.2mm〜1.2mmの厚さを有することを特徴とする、請求項36から46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記ミラーファセット(3、3’)は、高空間周波数範囲(HSFR)において0.5nm rms、好適には0.2nm rms未満の表面粗さが達成可能な、光学研磨可能な素材により形成され、また、前記ボトムファセット(4、4’)は、特に、金属素材のような、100W/(mk)の熱伝導率を有する素材によって構成されることを特徴とする、請求項36から47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 特に、溝として構成される空洞は、前記ミラーファセット(3、3’)と前記ボトムファセット(4、4’)との間の領域に形成されることを特徴とする、請求項36から48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記空洞は、冷却線(235)に結合されることを特徴とする、請求項49に記載の方法。
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