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JP2010214449A - 塑性加工装置及び塑性加工方法 - Google Patents

塑性加工装置及び塑性加工方法 Download PDF

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JP2010214449A
JP2010214449A JP2009066291A JP2009066291A JP2010214449A JP 2010214449 A JP2010214449 A JP 2010214449A JP 2009066291 A JP2009066291 A JP 2009066291A JP 2009066291 A JP2009066291 A JP 2009066291A JP 2010214449 A JP2010214449 A JP 2010214449A
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burring
hole
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spinning
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JP2009066291A
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Yoshiaki Takada
佳昭 高田
Koji Higaki
孝二 檜垣
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Nihon Spindle Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Nihon Spindle Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】同一形状の素材を用いながらも、ボス部の体積を増大するように塑性加工し得る塑性加工装置、及び、塑性加工方法を提供する。
【解決手段】金型と保持体3とで素材Wを挟持した状態で、バーリングパンチ1が金型のバーリング孔に進入するように移動させ、バーリングパンチ1の外周面により素材Wの孔Whを拡開して前記移動方向に突出するボス部を形成するバーリング機構Mbが設けられた塑性加工装置であって、スピニング加工ローラとして、第1スピニング加工ローラ5が設けられ、素材Wをスピニング加工ローラに対して相対的に回転駆動する回転駆動手段と、第1スピニング加工ローラ5を回転駆動手段にて回転される素材Wの表面に押圧する状態で素材Wの外周側から孔Whに近づく方向に移動させて、素材Wの表面側の一部を孔Whの周囲に寄せる肉寄せ加工を実行する第1スピニング機構M1とが設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、バーリングパンチと、
前記バーリングパンチが進入可能なバーリング孔を備えた金型と、
中心部に孔を備えた円板状の素材を前記金型とともに挟持する保持体とが設けられ、
前記金型と前記保持体とで前記素材を挟持した状態で、前記バーリングパンチが前記バーリング孔に進入するように移動させ、前記バーリングパンチの外周面により前記素材の孔を拡開して前記移動方向に突出するボス部を形成するバーリング加工を実行する塑性加工方法、及び、その塑性加工方法を実行するための塑性加工装置に関する。
かかる塑性加工装置は、中心部に孔を備えた円板状の素材をその孔の軸心と同心で円筒状に突出するボス部を有するように塑性加工するものである。
そして、金型と保持体とで素材を挟持した状態で、バーリングパンチがバーリング孔に進入するように、例えばバーリングパンチを金型に向けて移動させて、そのバーリングパンチの外周面により素材の孔を拡開しながら、孔の周囲の素材部分をバーリング孔に押し込んでボス部を形成するように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−286646号公報
ところで、このような塑性加工装置では、円板状の素材のうちでボス部に形成される部分は、金型と保持体とで素材を挟持した状態において、バーリングパンチがバーリング孔に進入する状態となる前にバーリング孔の内方に存在する素材部分である。
そして、従来の塑性加工装置では、形成されるボス部の体積は、素材の厚さ、孔の径、及び、金型のバーリング孔の径等により限定されることになる。
一方では、同一形状(即ち、外径、厚さ及び孔の径が同一)の素材を用いて、例えば、ボス部の径を同一としながらもボス部の肉厚及び長さのうちのいずれか一方又は両方を増大する等により、ボス部の体積を増大するように塑性加工することが望まれる場合がある。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、同一形状の素材を用いながらも、ボス部の体積を増大するように塑性加工し得る塑性加工装置、及び、塑性加工方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る塑性加工装置は、
バーリングパンチと、
前記バーリングパンチが進入可能なバーリング孔を備えた金型と、
中心部に孔を備えた円板状の素材を前記金型とともに挟持する保持体と、
前記金型と前記保持体とで前記素材を挟持した状態で、前記バーリングパンチが前記バーリング孔に進入するように移動させ、前記バーリングパンチの外周面により前記素材の孔を拡開して前記移動方向に突出するボス部を形成するバーリング機構とが設けられた塑性加工装置であって、
その特徴構成は、スピニング加工ローラとして、第1スピニング加工ローラが設けられ、
前記素材を前記スピニング加工ローラに対して相対的に回転駆動する回転駆動手段と、
前記第1スピニング加工ローラを前記回転駆動手段にて回転される前記素材の表面に押圧する状態で前記素材の外周側から前記孔に近づく方向に移動させて、前記素材の表面側の一部を前記孔の周囲に寄せる肉寄せ加工を実行する第1スピニング機構とが設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、バーリング機構によりボス部を形成するバーリング加工を実行する前に、第1スピニング機構により肉寄せ加工を実行させると、第1スピニング加工ローラが回転駆動手段にて回転される素材の表面に押圧される状態で素材の外周側から孔に近づく方向に移動されることにより、素材の表面側の一部が孔の周囲に寄せられて、孔の周囲に、環状に肉厚となった肉寄せ部分が形成されることになる。
この肉寄せ加工では、素材の孔の周囲に肉寄せされる環状の肉寄せ部分が、バーリング加工を実行すべく金型と保持体とにより素材を挟持させた状態でバーリング孔の内方に存在する状態となるように加工する。
そして、肉寄せ加工に続いて、バーリング機構によりバーリング加工が実行されると、バーリングパンチがバーリング孔に進入する状態にするように、金型及び保持体とバーリングパンチとが相対移動されることにより、素材の孔の周囲の肉厚で環状の肉寄せ部分がバーリングパンチにより金型のバーリング孔に押し込まれて、ボス部が形成されることになる。
つまり、同一形状の素材を用いながらも、金型と保持体とで挟持された素材のうちで、バーリングパンチがバーリング孔に進入する状態となる前にバーリング孔の内方に存在する部分の体積を増大することが可能となるので、例えば、ボス部の径を同一としながらもボス部の肉厚及び長さのうちのいずれか一方又は両方を増大する等により、形成するボス部の体積を増大することができる。
従って、同一形状の素材を用いながらも、ボス部の体積を増大するように塑性加工し得る塑性加工装置を提供することができるようになった。
本発明に係る塑性加工装置の更なる特徴構成は、前記第1スピニング加工ローラの先端部における前記素材と当接する部分よりも前記第1スピニング加工ローラの移動方向前方側の部分に、前記素材の孔の周囲に肉寄せされた素材部分を入り込ませる凹部が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、第1スピニング加工ローラが回転駆動手段にて回転される素材の表面に押圧される状態で素材の外周側から孔に近づく方向に移動されると、素材の表面側の肉寄せされた素材部分が第1スピニング加工ローラの凹部に入り込む状態で孔の周囲に寄せられることになる。
それによって、素材の孔の周囲に形成される環状の肉寄せ部分における素材の軸心を通る断面の形状を素材の周方向で均等化することができるので、環状の肉寄せ部分を用いてボス部を形成するに当たって、環状の肉寄せ部分をバーリングパンチの外周面とバーリング孔の内周面との間の環状の間隙に一層均等に拡げて、ボス部を形成することができるようになる。
従って、ボス部の肉厚を全体にわたって一層均一化しながら、ボス部の体積を増大するように塑性加工することができるようになった。
本発明に係る塑性加工装置の更なる特徴構成は、押圧体を前記保持体の先端面に向けて押圧して前記素材の中心側の部分を前記保持体と前記押圧体とにより挟持する状態で保持する素材保持機構と、
前記素材保持機構により保持される状態で前記回転駆動手段にて回転される前記素材の外周側の部分に前記スピニング加工ローラとしての第2スピニング加工ローラを押圧して、前記素材の回転軸心に沿う前記保持体の外周面に沿うように、前記素材の外周側の部分を前記ボス部が形成される側とは反対側に絞り加工する第2スピニング機構と、
前記素材の絞り加工された部分を前記素材の回転軸心に沿う前記保持体の外周面に押圧して、前記素材を前記保持体とにより挟持するチャック治具とが設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、第2スピニング機構により絞り加工を実行させると、素材保持機構により保持される状態で回転駆動手段にて回転される素材の外周側の部分に第2スピニング加工ローラが押圧されて、素材の外周側の部分が、ボス部が形成される側とは反対側に素材の回転軸心に沿う保持体の外周面に沿うように絞り加工される。
そして、そのように絞り加工された素材の外周部の絞り加工部分をチャック治具により素材の回転軸心に沿う保持体の外周面に押圧して、素材を保持体に保持することにより、第1スピニング機構により肉寄せ加工を実行する際に、素材の外周側から孔に近づく方向への第1スピニング加工ローラの移動を阻害しないようにすることができる。
つまり、第1スピニング機構により肉寄せ加工を実行する際に、素材の外周側から孔に近づく方向への第1スピニング加工ローラの移動を阻害しないように、素材を保持体に保持させる必要がある。
そこで、上述のように、素材を絞り加工して、その絞り加工部分を用いて素材を保持体に保持するようにすると、第1スピニング加工ローラの移動を阻害しないように、素材を的確に保持体に保持させることができるのである
上記目的を達成するための本発明に係る塑性加工方法は、
バーリングパンチと、
前記バーリングパンチが進入可能なバーリング孔を備えた金型と、
中心部に孔を備えた円板状の素材を前記金型とともに挟持する保持体とが設けられ、
前記金型と前記保持体とで前記素材を挟持した状態で、前記バーリングパンチが前記バーリング孔に進入するように移動させ、前記バーリングパンチの外周面により前記素材の孔を拡開して前記移動方向に突出するボス部を形成するバーリング加工工程を実行する塑性加工方法であって、
その特徴構成は、スピニング加工ローラとして、第1スピニング加工ローラを設け、
前記素材を前記スピニング加工ローラに対して相対的に回転駆動する回転駆動手段を設けて、
前記バーリング加工工程の前に、前記第1スピニング加工ローラを前記回転駆動手段にて回転される前記素材の表面に押圧する状態で前記素材の外周側から前記孔に近づく方向に移動させて、前記素材の表面側の一部を前記孔の周囲に寄せる肉寄せ加工工程を実行し、
前記バーリング加工工程において、前記肉寄せ加工工程にて肉寄せされた素材部分を周囲に備えた前記孔を拡開してボス部を形成する点にある。
上記特徴構成によれば、バーリング加工の前に肉寄せ加工を実行すると、素材の表面側の一部を孔の周囲に寄せて、その孔の周囲に、環状に肉厚となった肉寄せ部分を形成することができる。
この肉寄せ加工では、素材の孔の周囲に肉寄せされる環状の肉寄せ部分が、バーリング加工を実行すべく金型と保持体とにより素材を挟持させた状態でバーリング孔の内方に存在する状態となるように加工する。
そして、その肉寄せ加工の後に実行するバーリング加工では、素材の孔の周囲の肉厚で環状の肉寄せ部分をバーリングパンチのバーリング孔に押し込んで、ボス部を形成することができる。
つまり、同一形状の素材を用いながらも、金型と保持体とで挟持された素材のうちで、バーリングパンチがバーリング孔に進入する状態となる前にバーリング孔の内方に存在する部分の体積を増大することが可能となるので、例えば、ボス部の径を同一としながらもボス部の肉厚及び長さのうちのいずれか一方又は両方を増大する等により、形成するボス部の体積を増大することができる。
従って、同一形状の素材を用いながらも、ボス部の体積を増大するように塑性加工し得る塑性加工装置を提供することができるようになった。
実施形態に係る塑性加工装置の概略構成を示す図 保持体側からの素材の回転軸心方向視での第1スピニング加工ローラを示す図 実施形態に係る塑性加工装置を用いて絞り加工を行う状態を示す図 実施形態に係る塑性加工装置を用いて肉寄せ加工を行う状態を示す図 実施形態に係る塑性加工装置を用いてバーリング加工を行う状態を示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
図1及び図5に示すように、塑性加工装置は、バーリングパンチ1と、そのバーリングパンチ1が進入可能なバーリング孔2hを備えたダイ2(金型の一例)と、中心部に孔Whを備えた円板状のワークW(素材の一例)をダイ2とともに挟持する保持体3と、ダイ2と保持体3とでワークWを挟持した状態で、バーリングパンチ1がバーリング孔2hに進入するように移動させ、バーリングパンチ1の外周面によりワークWの孔Whを拡開して前記移動方向に突出するボス部Wbを形成するバーリング機構Mbと、塑性加工装置の運転を制御する制御部C等を備えて構成されている。
ちなみに、バーリング機構Mbは、バーリングパンチ1がバーリング孔2hに進入する状態にするように、ダイ2及び保持体3とバーリングパンチ1とを相対移動させるように構成され、この実施形態では、バーリングパンチ1をバーリング孔2hに進入させるようにダイ2に向けて移動させる構成となっている。
図1及び図4に示すように、本発明では、スピニング加工ローラとして、肉寄せ加工ローラ5(第1スピニング加工ローラに相当する)が設けられ、ワークWを回転軸心A1周りで回転駆動する主軸モータ4(回転駆動手段の一例)と、肉寄せ加工ローラ5を主軸モータ4にて回転されるワークWの表面に押圧する状態で、ワークWの外周側から孔Whに近づく方向に移動させて、ワークWの表面側の一部を孔Whの側に寄せる肉寄せ加工を実行する第1スピニング機構M1とが設けられている。
又、この実施形態では、図1及び図3に示すように、押圧体6を保持体3の先端面に向けて押圧してワークWの中心側の部分を保持体3と押圧体6により挟持する状態で保持する素材保持機構としてのワーク保持機構Kが設けられている。又、そのワーク保持機構Kにより保持される状態で主軸モータ4にて回転されるワークWの外周側の部分にスピニング加工ローラとしての絞り加工ローラ7(第2スピニング加工ローラに相当する)を押圧して、ワークWの回転軸心A1に沿う保持体3の外周面3s(以下、絞り加工用外周面と記載する場合がある)に沿うように、ワークWの外周側の部分をボス部Wbが形成される側とは反対側に絞り加工する第2スピニング機構M2が設けられている。
更に、図4に示すように、ワークWの絞り加工された部分Wsを保持体3の絞り加工用外周面3sに押圧して、ワークWを保持体3とにより挟持するチャック治具8が設けられている。
そして、中心部に孔Whを備えた円板状のワークWに対して、図3に示すように、先ず、第2スピニング機構M2によりワークWの外周側の部分に絞り加工を施して、ボス部Wbが形成される側とは反対側に向く絞り部Wsを形成する。
次いで、図4に示すように、チャック治具8によりワークWの絞り部Wsを保持体3の絞り加工用外周面3sに押圧することによりワークWを保持体3に保持した状態で、そのワークWに第1スピニング機構M1により肉寄せ加工を施して、孔Whの周囲に環状で肉厚の肉寄せ部分Wnを形成する。
次いで、図5に示すように、ワークWにバーリング機構Mbによりバーリング加工を施して、孔Whの周囲の肉寄せ部分Wnをダイ2のバーリング孔2hに押し込んでボス部Wbを形成する。
次に、塑性加工装置の各部について説明を加える。
図1及び図3に示すように、保持体3は円筒状に構成され、その円筒状の保持体3が、主軸モータ4により回転駆動される回転支持体10の先端にその回転支持体10の回転軸心A1と同心状に接続された状態で、架台9上に設けられている。つまり、主軸モータ4により保持体3を回転駆動する構成となっている。
ちなみに、保持体3におけるその回転軸心A1に沿う外周面3sが、前記絞り加工用外周面3sに相当する。
図1及び図5に示すように、バーリングパンチ1は、バーリング用シリンダ11の伸長作動により円筒状の保持体3にその後方から挿入されてその先端面から突出可能なように、回転支持体10の内部に設けられている。ちなみに、バーリング用シリンダ11は、例えば油圧シリンダにより構成される。
図1に示すように、先端にダイ2及び押圧体6を付け替え自在なダイ取付台12が、保持体3に対向してその保持体3と同心で回転自在に支持された状態で、保持用シリンダ13によって保持体3の回転軸心A1に沿って出退自在なように架台9上に設けられている。この保持用シリンダ13も、例えば油圧シリンダにより構成される。
ちなみに、図3に示すように、保持体3の先端面及び押圧体6の先端面は、円板状のワークWよりも小径である。
そして、図1及び図3に示すように、ダイ取付台12の先端に押圧体6を取り付けて、その押圧体6を保持体3に向けて押し付けるように保持用シリンダ13を作動させると、ワークWを中心側の部分を保持体3と押圧体6とにより挟持することができる。
又、図5に示すように、ダイ取付台12の先端にダイ2を取り付けて、そのダイ2を保持体3に向けて押し付けるように保持用シリンダ13を作動させると、ワークWをダイ2とそのダイ2に対してバーリングパンチ1側に位置する保持体3とにより挟持することができる。
つまり、前記ワーク保持機構Kは、ダイ取付台12及び保持用シリンダ13等により構成される。
そして、ワークWを保持体3と押圧体6とにより挟持した状態で、主軸モータ4を作動させることにより、ワークWを保持体3と一体的に回転させることができる。
図1に示すように、複数種のローラ5,7を取り付け可能で且つ複数種のローラ5,7を択一的に保持体3の側に突出させるように回転自在に支持された2台のターレット台14が、保持体3の両側部に振り分けられた状態で、ローラ位置調整機構Pにより保持体2の回転軸心A1に平行な方向(以下、Z方向と記載する場合がある)とその回転軸心A1に直交する方向(以下、X方向と記載する場合がある)との夫々に往復移動操作自在に設けられている。
ローラ位置調整機構Pについて説明を加えると、このローラ位置調整機構Pは、ターレット台14をX方向に往復移動自在に支持するX方向送り台15と、そのX方向送り台15上に設けられてターレット台14をX方向に往復移動駆動するX方向モータ16と、X方向送り台15をZ方向に往復移動自在に支持するZ方向送り台17と、X方向送り台17をZ方向に往復移動駆動するZ方向モータ18等を備えて構成されている。
ちなみに、X方向モータ16及びZ方向モータ18は、例えばパルスモータにより構成される。
図1及び図3に示すように、絞り加工ローラ7は、円盤状に構成され、その外周縁部(先端部)が回転されるワークWに押圧されるとワークWに従動して回転軸心A2周りに回転可能なように、回転支持部19によりターレット台14に支持されている。
図1及び図4に示すように、肉寄せ加工ローラ5も円盤状に構成され、その外周縁部(先端部)が回転されるワークWに押圧されるとワークWに従動して回転軸心A3周りに回転可能なように、回転支持部20によりターレット台14に支持されている。
又、図2にも示すように、肉寄せ加工ローラ5の外周縁部におけるワークWと当接する部分よりも肉寄せ加工ローラ5の移動方向前方側の部分に、ワークWの孔Whの周囲に肉寄せされた肉寄せ部分Wn(素材部分に相当する)を入り込ませる凹部5cが外周縁部全周にわたるように環状に設けられている。
図1に示すように、この実施形態では、2台のターレット台14のうちの一方には、絞り加工ローラ7及び肉寄せ加工ローラ5が取り付けられ、他方には、絞り加工ローラ7のみが取り付けられている。
チャック治具8は、図4に示すように、絞り加工によりワークWの外周側に形成された絞り部分Wsに重ねる状態で保持体3の絞り加工用外周面3sに配置されるチャックブロック8aと、そのチャックブロック8aに形成された挿通孔を貫通して保持体3の絞り加工用外周面3sに螺入される複数のボルト8b等を備えて構成されている。
そして、複数のチャック治具8が、保持体3の絞り加工用外周面3sの周方向に分散して配設されるように構成されている。
つまり、前記バーリング機構Mbが、ダイ2、保持体3、ワーク保持機構K、バーリングパンチ1及びバーリング用シリンダ11等により構成されている。
前記第1スピニング機構M1が、保持体3、チャック治具8、主軸モータ4、肉寄せ加工ローラ5及びローラ位置調整機構P等を備えて構成されている。
前記第2スピニング機構M2が、保持体3、押圧体6、ワーク保持機構K、主軸モータ4、絞り加工ローラ7及びローラ位置調整機構P等を備えて構成されている。
次に、上記構成の塑性加工装置を用いて円板状のワークWをその中心側がボス部Wbとなるように成形するための塑性加工方法を説明する。
先ず、ワークWの外周部を絞り加工する絞り加工工程を実行する。
この絞り加工工程では、図3に示すように、ダイ取付台12の先端に押圧体6を取り付けて、その押圧体6を保持体3に向けて押し付けるように保持用シリンダ13を作動させることにより、円板状のワークWの中心側の部分を保持体3と押圧体6とにより挟持する。
次いで、主軸モータ4を作動させて、ワークWを保持体3と押圧体6とにより挟持された状態でそれら保持体3及び押圧体6と一体的に回転させ、並びに、各ターレット台14を絞り加工ローラ7が保持体3の側に突出するように回転させる。
次いで、ワークWの外周部を保持体3の絞り加工用外周面3sに沿うように絞り加工すべく、絞り加工ローラ7をワークWの外周部に押圧する状態で移動させるようにX方向モータ16及びZ方向モータ18夫々の作動を制御する。
次いで、主軸モータ4を停止させてワークWの回転を停止させる。
このように絞り加工工程を実行すると、ワークWの外周部に絞り加工部分Wsが形成される。
次に、ワークWの表面側の一部を孔Whの周囲に寄せる肉寄せ加工工程を実行する。
尚、肉寄せ加工工程の前に、図4の(a)に示すように、複数のチャックブロック8a夫々をワークWの絞り加工部分Wsに重ねた状態で保持体3の絞り加工用外周面3sに配設してボルト8bを保持体3に締め付けることにより、ワークWを保持体3に保持し、その後、保持用シリンダ13を作動させて、押圧体6をワークWから離間させる。
そして、肉寄せ加工工程では、主軸モータ4を作動させてワークWを回転させ、並びに、肉寄せ加工ローラ5が取り付けられたターレット台14を肉寄せ加工ローラ5が保持体3の側に突出するように回転させる。
続いて、肉寄せ加工ローラ5をワークWの絞り加工されていない平板状部分の表面側に押圧する状態でその平板状部分の外周部から孔Whに近づく方向に移動させるべく、X方向モータ16及びZ方向モータ18夫々の作動を制御する。
次いで、主軸モータ4を停止させてワークWの回転を停止させる。
このように肉寄せ加工工程を実行すると、図4の(b)に示すように、ワークWの孔Whの周囲に、環状で肉厚の肉寄せ部分Wnが形成される。
この肉寄せ加工では、肉寄せ加工ローラ5がワークWの表面に押圧される状態で孔Whに近づく方向に移動されると、ワークWの表面側の肉寄せされた素材部分が肉寄せ加工ローラ5の凹部5cに入り込む状態で孔Whの周囲に寄せられるので、ワークWの孔Whの周囲に形成される環状の肉寄せ部分WnにおけるワークWの軸心を通る断面の形状をワークWの周方向で均等化することができる。
続いて、バーリングパンチ1の外周面によりワークWの孔Whを拡開してボス部Wbを形成するバーリング加工工程を実行する。
尚、バーリング加工工程の前に、図5の(a)に示すように、ダイ取付台12の先端にダイ2を取り付けて、ダイ2を保持体3に向けて押し付けるように保持用シリンダ13を作動させることにより、ワークWを保持体3とダイ2とにより挟持する。尚、この状態では、ワークWを保持体3とダイ2とにより挟持しているので、複数のチャック治具8を取り外すことが可能である。
このように、ワークWを保持体3とダイ2とにより挟持した状態では、ワークWの孔Whの周囲に形成された環状の肉寄せ部分Wnがダイ2のバーリング孔2h内に入り込む状態となる。
そして、バーリング加工工程では、図5の(b)に示すように、バーリングパンチ1をダイ2のバーリング孔2hに挿入するようにバーリング用シリンダ11の作動を制御する。
このようにバーリング加工工程が実行されると、ワークWの孔Whの周囲の環状の肉寄せ部分Wnがバーリングパンチ1によりダイ2のバーリング孔2hに押し込まれて、肉寄せ部分Wnがバーリングパンチ1の外周面とバーリング孔2hの内周面との間の環状の間隙に均等に拡げられて、ボス部Wbが形成されることになる。
従って、ボス部Wbの肉厚を全体にわたって一層均一化しながらボス部Wbの体積を増大するように、円板状のワークWを塑性加工することができる。
制御部Cの記憶部には、各機構等を制御して、絞り加工工程、肉寄せ加工工程、バーリング加工工程を実行させるためのプログラムが記憶され、制御部Cが、記憶しているプログラムに基づいて、絞り加工工程、肉寄せ加工工程、バーリング加工工程を自動的に実行するように構成されている。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の実施形態では、第1スピニング加工ローラとして肉寄せ加工ローラ5を用いたが、ワークWの表面側の一部を孔Whに近づく方向に沿って裂開することにより、ワークWの表面側の一部を孔Whの周囲に寄せる裂開加工ローラを第1スピニング加工ローラとして用いることも可能である。
(ロ) バーリング機構Mbの具体構成は、上記の実施形態において例示した構成、即ち、ダイ2をZ方向での位置が固定された状態で設けて、バーリングパンチ1をダイ2の側に移動させる構成に限定されるものではない。
例えば、バーリングパンチ1をZ方向での位置が固定された状態で設け、保持体3をダイ2の側に付勢する状態で設けて、ダイ2をバーリングパンチ1の側に移動させる構成でも良い。
(ハ) 絞り加工ローラ7及び肉寄せ加工ローラ5夫々の設置台数は、上記の実施形態に例示した設置台数に限定されるものではない。
例えば、上記の実施形態では、絞り加工ローラ7を保持体3の両側部に振り分けた状態で2台設けたが、絞り加工ローラ7を1台設けても良い。又、上記の実施形態では、肉寄せ加工ローラ5を1台設けたが、2台の肉寄せ加工ローラ5を保持体3の両側部に振り分けた状態で設けても良い。
(ニ) ワークWの絞り部分Wsを保持体3の絞り加工用外周面3sに保持するための構成は、上記の実施形態において例示した構成、即ち、チャック治具8に限定されるものではない。
例えば、主軸モータ4により回転されるワークWの絞り部分Wsに押圧されるとそのワークWの回転に従動して回転自在なように支持されたチャック用ローラを、油圧シリンダ等のアクチュエータ(図示省略)によりワークWの絞り部分Wsに押し付ける構成でも良い。
以上説明したように、同一形状の素材を用いながらも、ボス部の体積を増大するように塑性加工し得る塑性加工装置、及び、塑性加工方法を提供することができる。
1 バーリングパンチ
2 ダイ(金型)
2h バーリング孔
3 保持体
4 主軸モータ(回転駆動手段)
5 肉寄せ加工ローラ(第1スピニング加工ローラ)
5c 凹部
6 押圧体
7 絞り加工ローラ(第2スピニング加工ローラ)
8 チャック治具
K ワーク保持機構(素材保持機構)
M1 第1スピニング機構
M2 第2スピニング機構
Mb バーリング機構
W ワーク(素材)
Wb ボス部
Wh 孔

Claims (4)

  1. バーリングパンチと、
    前記バーリングパンチが進入可能なバーリング孔を備えた金型と、
    中心部に孔を備えた円板状の素材を前記金型とともに挟持する保持体と、
    前記金型と前記保持体とで前記素材を挟持した状態で、前記バーリングパンチが前記バーリング孔に進入するように移動させ、前記バーリングパンチの外周面により前記素材の孔を拡開して前記移動方向に突出するボス部を形成するバーリング機構とが設けられた塑性加工装置であって、
    スピニング加工ローラとして、第1スピニング加工ローラが設けられ、
    前記素材を前記スピニング加工ローラに対して相対的に回転駆動する回転駆動手段と、
    前記第1スピニング加工ローラを前記回転駆動手段にて回転される前記素材の表面に押圧する状態で前記素材の外周側から前記孔に近づく方向に移動させて、前記素材の表面側の一部を前記孔の周囲に寄せる肉寄せ加工を実行する第1スピニング機構とが設けられている塑性加工装置。
  2. 前記第1スピニング加工ローラの先端部における前記素材と当接する部分よりも前記第1スピニング加工ローラの移動方向前方側の部分に、前記素材の孔の周囲に肉寄せされた素材部分を入り込ませる凹部が設けられている請求項1に記載の塑性加工装置。
  3. 押圧体を前記保持体の先端面に向けて押圧して前記素材の中心側の部分を前記保持体と前記押圧体とにより挟持する状態で保持する素材保持機構と、
    前記素材保持機構により保持される状態で前記回転駆動手段にて回転される前記素材の外周側の部分に前記スピニング加工ローラとしての第2スピニング加工ローラを押圧して、前記素材の回転軸心に沿う前記保持体の外周面に沿うように、前記素材の外周側の部分を前記ボス部が形成される側とは反対側に絞り加工する第2スピニング機構と、
    前記素材の絞り加工された部分を前記素材の回転軸心に沿う前記保持体の外周面に押圧して、前記素材を前記保持体とにより挟持するチャック治具とが設けられている請求項1又は2に記載の塑性加工装置。
  4. バーリングパンチと、
    前記バーリングパンチが進入可能なバーリング孔を備えた金型と、
    中心部に孔を備えた円板状の素材を前記金型とともに挟持する保持体とが設けられ、
    前記金型と前記保持体とで前記素材を挟持した状態で、前記バーリングパンチが前記バーリング孔に進入するように移動させ、前記バーリングパンチの外周面により前記素材の孔を拡開して前記移動方向に突出するボス部を形成するバーリング加工工程を実行する塑性加工方法であって、
    スピニング加工ローラとして、第1スピニング加工ローラを設け、
    前記素材を前記スピニング加工ローラに対して相対的に回転駆動する回転駆動手段を設けて、
    前記バーリング加工工程の前に、前記第1スピニング加工ローラを前記回転駆動手段にて回転される前記素材の表面に押圧する状態で前記素材の外周側から前記孔に近づく方向に移動させて、前記素材の表面側の一部を前記孔の周囲に寄せる肉寄せ加工工程を実行し、
    前記バーリング加工工程において、前記肉寄せ加工工程にて肉寄せされた素材部分を周囲に備えた前記孔を拡開してボス部を形成する塑性加工方法。
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