JP2010283098A - 板状部材の支持部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエハ等の板状部材に貼付して極薄且つ均一に研削するとともに、当該板状部材から剥離するときに、大掛かりな設備を用いることなく容易に剥離することができる板状部材の支持部材を提供すること。
【解決手段】支持部材10は、両面接着シートAを介して半導体ウエハWの一方の面に貼付することで当該半導体ウエハWを支持する本体部11を備えている。本体部11において両面接着シートAが貼付される面の外縁側には、弱接着処理面13が形成されている。弱接着処理面13は、凹凸面により形成したり、本体部11を構成する部材とは別の部材からなる形成体15を用いたりすることにより形成される。
【選択図】図1
【解決手段】支持部材10は、両面接着シートAを介して半導体ウエハWの一方の面に貼付することで当該半導体ウエハWを支持する本体部11を備えている。本体部11において両面接着シートAが貼付される面の外縁側には、弱接着処理面13が形成されている。弱接着処理面13は、凹凸面により形成したり、本体部11を構成する部材とは別の部材からなる形成体15を用いたりすることにより形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、板状部材の支持部材に係り、特に、半導体ウエハ等の板状部材を極薄且つ均一に研削すべく当該板状部材に貼付する板状部材の支持部材に関する。
従来より、半導体ウエハ(以下、単に、「ウエハ」と称する)等にあっては、回路面の反対面側から研削加工を行うことにより極薄化が行われる。かかる研削加工は、ウエハが数十μmになるまで行われるため、ウエハは平滑性のあるものに支持しておかなければ正確な研削加工が行えないので、平滑性のある面が表裏に平行に形成されたアルミ板等の支持部材を用いる方法を採用する場合がある。具体的には、特許文献1に開示されるように、粘着剤によりウエハの回路面と支持部材とを貼付することで、ウエハが支持部材により支持される。
また、研削加工を終えた後は、例えば、特許文献2に開示されるような方法で、支持部材からウエハが剥離される。同文献では、予め、支持部材の厚みと同一となる深さの凹部をテーブルに形成しておく。そして、ウエハが貼付された支持部材を凹部内に配置した後、テーブル上でくさび形の片部材を滑らせることで、当該片部材をウエハと支持部材との間に差し込み、ウエハ外縁側に剥離を始めるきっかけを形成している。
しかしながら、特許文献1のように貼付されたウエハと支持部材とを特許文献2のように剥離する場合、高精度に形成された凹部を有するテーブルや、ウエハと支持部材との間に片部材を差し込むために、高精度に動作する機器を使用するため、大掛かりな設備が必要になる、という不都合がある。
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、ウエハ等の板状部材に貼付して極薄且つ均一に研削するとともに、当該板状部材から剥離するときに、大掛かりな設備を用いることなく容易に剥離することができる板状部材の支持部材を提供することにある。
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、ウエハ等の板状部材に貼付して極薄且つ均一に研削するとともに、当該板状部材から剥離するときに、大掛かりな設備を用いることなく容易に剥離することができる板状部材の支持部材を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、接着部材を介して板状部材の一方の面に貼付することで当該板状部材を支持する本体部を備えた支持部材において、
前記本体部における少なくとも接着部材が貼付される面の外縁側には、弱接着処理面が形成される、という構成を採っている。
前記本体部における少なくとも接着部材が貼付される面の外縁側には、弱接着処理面が形成される、という構成を採っている。
本発明において、前記弱接着処理面は、凹凸面により形成される、という構成を採ることができる。
また、前記弱接着処理面は、前記本体部を構成する部材とは別の部材からなる形成体により形成され、当該形成体は本体部の外縁側に着脱可能に設けられる、という構成も採用することができる。
更に、前記本体部は、エネルギー線を透過可能な材質を用いて構成するとよい。
また、前記弱接着処理面は、前記本体部における接着部材が貼付される面と同一平面内に形成される、という構成が好ましくは採用される。
本発明によれば、本体部の外縁側に弱接着処理面が形成されるので、支持部材の外縁側が部分的に接着部材と弱接着となり、この弱接着の領域をきっかけとして剥離を行うことができる。これにより、前記きっかけを形成するための大掛かりな装置や、高精度な位置決め等の特別な工程を行うことを省略でき、板状部材から容易に剥離することができる。
また、凹凸面により弱接着処理面を形成した場合、既存の支持部材に対して部分的に加工を施す等により、弱接着処理面を簡単に形成することができる。
更に、本体部を構成する部材とは別の部材からなる形成体により弱接着処理面を形成し、当該形成体が本体部の外縁側に着脱可能に設けられた場合、接着部材の性質に応じて当該形成体の材質を選択して取り換えることができるので汎用性が向上する。
また、エネルギー線を透過可能な素材により本体部を構成した場合、接着部材にエネルギー線硬化型の接着剤を採用することができ、本体部側からエネルギー線を照射することで、接着部材の接着力を簡単に低下させることができるので、剥離の容易性を向上させることができる。
更に、弱接着処理面とこれに隣り合う本体部の貼付面とを同一面内に形成し、それらの間に段差が生じないようにした場合、ウエハの研削工程時において、前記段差に起因したウエハの研削誤差が発生したり、ウエハに負荷が加わったりすることを防止して、ウエハを極薄且つ均一に研削することができる。
なお、本発明における弱接着処理面とは、同一平面内に位置する他の面と比較して接着部材が接着し難い、又は、全く接着しない処理面のことを意味する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜図4において、支持部材10は、板状部材としてのウエハWの図1中上面に、接着部材としての両面接着シートAを介して貼付され、ウエハWを支持するようになっている。両面接着シートAは、ウエハWの図1中上面の平面部分と略同一の平面形状となる外縁を備えている。ウエハWの図1中上面には、回路面が形成され、同図中下面側が前工程の研削装置等によって数十μmにまで研削されている。両面接着シートAの接着層は、エネルギー線硬化型の接着剤を用いることができ、これにより、剥離前に、エネルギー線を照射して接着層を硬化させておくことにより、接着力を消失又は減少させ、後述する片部材の差し込みを行い易くすることができる。本実施形態の場合、両面接着シートAの接着層は、紫外線硬化型の接着剤層が採用されている。
前記支持部材10は、両面接着シートAの外縁及びウエハWの外縁からはみ出す大きさの外縁形状を備えた本体部11を備えている。本体部11は、両面接着シートAに接着可能で、平滑性のある面が表裏に平行に形成されたガラス板等の種々の板状部材が利用できる。また、本体部11は、エネルギー線照射を行う場合、そのエネルギー線を透過可能な材料を用いて構成することが好ましい。ここで、本体部11において両面接着シートAが貼付される面すなわち図1中下面の外縁側には、弱接着処理面13が形成されている。
前記弱接着処理面13は、図1にて符号Bで示される領域、図2では格子線で示されるように、本体部11外縁の全周に亘ってループ状に形成され、両面接着シートAの外縁を跨ぐ領域に設けられている。また、弱接着処理面13が本体部11の図1中下面と同一平面内に形成されることで、支持部材10は、平滑性のある面が表裏に平行に形成される。
弱接着処理面13としては、両面接着シートAが接着し難い、又は、全く接着しない面として形成する限りにおいて、種々の構成を採用することができ、例えば、前述した領域Bに、フッ素樹脂コート、シリコーン樹脂コートを行うことにより形成してもよい。また、図3に示されるように、本体部11に微細な凹凸が多数形成されるように表面を荒らすことで、弱接着面処理面13を形成してもよい。また、図4に示されるように、弱接着処理面13は、本体部11を構成する部材とは別の部材により形成された形成体15の同図中下面により形成してもよい。この形成体15は、リング状に形成されているとともに、本体部11の下面外縁側に嵌め込むことで当該本体部11に着脱可能に設けられている。また、形成体15は、フッ素樹脂やシリコーン樹脂により成形したり、本体部11と同じ組成のものであって、その表面に微細な凹凸が多数形成されるように表面を荒らしたものを採用したりすることができ、両面接着シートAの性質、つまり、採用された両面接着シートAに対して接着し難い、又は、全く接着しない材質のものを選択して採用することができる。これにより、例えば、性質の異なる両面接着シートAが採用される度に、本体部11に対して形成体15を異なる材質のものに取り換えて使用することができるので、汎用性が向上する。更に、弱接着処理面13や形成体15を他の領域とは違った色に着色することができ、これにより、支持部材10の表裏を間違えて両面接着シートAが貼付されることを防止できる。
次に、支持部材10の使用方法について説明する。
ウエハWの回路面側の平面部に両面接着シートAの一方の面を貼付する。この貼付は人手で行ってもよいし、公知のシート接着装置等で貼付してもよい。そして、前記と同様に、両面接着シートAの他方の面に支持部材10を貼付する。この場合、弱接着処理面13が他の領域とは違った色に着色されている場合、接着を行う人が両面接着シートAに支持部材10の表裏を間違えて貼付することを防止することができる。また、公知のシート接着装置等で貼付を行う場合でも、色を検出可能なセンサ等を用いることで、両面接着シートAに支持部材10の表裏を間違えて貼付することを防止することができる。このとき、両面接着シートAの外縁が弱接着処理面13内に収まるようになっている。なお、両面接着シート10に対するウエハWの貼付や、硬質部材Pの貼付は、真空を含む減圧雰囲気で行ってもよい。この場合、両面接着シート10とウエハW又は硬質部材Pとの間に気泡が混入することを防止できる。
その後、ウエハWは、図示しない研削装置によって回路面の反対側から50μm前後の厚みになるまで極薄に研削される。このとき、支持部材10は、平滑性のある面が表裏に平行に形成された板状部材によって構成されているため、ウエハWの厚みにばらつきや研削誤差を生じることを防止することができる、更に、弱接着処理面13が本体部11の図1中下面と同一平面内に形成され、それらの間に段差が生じないようにしたので、研削工程において、この段差に起因したウエハWの厚みに研削誤差が発生したり、ウエハWに負荷が加わって破損したりすることを防止することができる。
ウエハWの裏面研削終了後、図1に示されるように、ウエハWの研削面が下側となるようにテーブルT上に載置し、当該テーブルTの図示しない吸着手段を作動させウエハWを吸着保持させる。次いで、支持部材10側から紫外線を照射して両面接着シートAの接着剤を硬化させて接着面の接着力を消失又は減少させる。次に、図5(A)に示されるように、テーブルT上面から突き上げピンLPを突出させる。これにより、両面接着シートAの外縁からはみ出した領域の支持部材10が持ち上げられ、両面接着シートAと弱接着処理面13との間に剥離のきっかけとなる隙間Cが形成される。この状態から、隙間Cに向かって、くさび形状をなす片部材PLを差し込み(図5(B)参照)、更に、片部材PLを進行させることで両面接着シートAと支持部材10との剥離領域が拡大され、両面接着シートAから支持部材10が剥離される(図5(C)参照)。
従って、このような実施形態によれば、弱接着処理面13が本体部11の外縁側に設けられるので、汎用のテーブル等を用いても、剥離のきっかけとなる隙間Cを大きく形成してから剥離を行うことができる。これにより、ウエハWに貼付して極薄且つ均一に研削するとともに、当該ウエハWから剥離するときに、大掛かりな設備を用いることなく容易に剥離することが可能となる。
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施形態に対し、形状、位置若しくは配置等に関し、必要に応じて当業者が様々な変更を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施形態に対し、形状、位置若しくは配置等に関し、必要に応じて当業者が様々な変更を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、本発明における接着部材としては、ウエハWを支持部材10に貼付できる限りにおいて、粘着材等を用いる等、種々の変更が可能である。
更に、本発明における板状部材としては、半導体ウエハに限定されるものではなく、ガラス板、鋼板、または、樹脂板等、その他の板状部材も対象とすることができ、半導体ウエハは、シリコンウエハや化合物ウエハであってもよい。
また、前記実施形態では、弱接着処理面13を本体部11の一方の面にのみ設けた場合を図示、説明したが、本体部11の他方の面にも弱接着処理面13を設けて支持部材10を構成してもよい。この場合、支持部材10の表裏を判定する必要がなくなり、作業の迅速化ができる。
また、弱接着処理面13の形成位置は、本体部11の外縁全周に亘って形成することに限られるものでなく、本体部11の外縁の一部に設けたり、本体部11の外縁に沿って所定間隔毎に設けたりする等、部分的に設けてもよい。
10 支持部材
11 本体部
13 弱接着処理面
A 両面接着シート(接着部材)
W 半導体ウエハ(板状部材)
11 本体部
13 弱接着処理面
A 両面接着シート(接着部材)
W 半導体ウエハ(板状部材)
Claims (5)
- 接着部材を介して板状部材の一方の面に貼付することで当該板状部材を支持する本体部を備えた支持部材において、
前記本体部における少なくとも接着部材が貼付される面の外縁側には、弱接着処理面が形成されていることを特徴とする板状部材の支持部材。 - 前記弱接着処理面は、凹凸面により形成されていることを特徴とする請求項1記載の板状部材の支持部材。
- 前記弱接着処理面は、前記本体部を構成する部材とは別の部材からなる形成体により形成され、当該形成体は本体部の外縁側に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の板状部材の支持部材。
- 前記本体部は、エネルギー線を透過可能な材質を用いて構成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の板状部材の支持部材。
- 前記弱接着処理面は、前記本体部における接着部材が貼付される面と同一平面内に形成されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の板状部材の支持部材。
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JP2009134641A JP2010283098A (ja) | 2009-06-04 | 2009-06-04 | 板状部材の支持部材 |
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---|---|---|---|---|
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-
2009
- 2009-06-04 JP JP2009134641A patent/JP2010283098A/ja not_active Withdrawn
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