JP2010123554A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】電線がハウジングからの導出方向と交差する方向の外力を受けることに起因して端子金具がハウジング内で姿勢を傾けるのを防止する。
【解決手段】キャビティ11内に挿入された端子金具20は、キャビティ11の内壁に形成したランス13を係止させることにより抜止めされ、端子金具20に接続した電線40がハウジング10から後方へ導出されている。端子金具20には、ランス13との係止部28とは異なる位置から外面側に突出した形態であり、キャビティ11の内壁に対し電線40のハウジング10からの導出方向と交差する方向に弾性的に押圧可能な弾性押圧部31,32が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】キャビティ11内に挿入された端子金具20は、キャビティ11の内壁に形成したランス13を係止させることにより抜止めされ、端子金具20に接続した電線40がハウジング10から後方へ導出されている。端子金具20には、ランス13との係止部28とは異なる位置から外面側に突出した形態であり、キャビティ11の内壁に対し電線40のハウジング10からの導出方向と交差する方向に弾性的に押圧可能な弾性押圧部31,32が形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、コネクタに関するものである。
特許文献1には、ハウジング内に端子金具を挿入して構成されるコネクタが開示されている。端子金具は、後端側部分にオープンバレル状のワイヤバレル部を有しており、このワイヤバレル部には、電線における絶縁被覆を除去して露出された導体が圧着により導通可能に接続されている。端子金具に接続された電線は、ハウジング外へ導出されている。
特開2005−222815公報
一般的な電線では、導体として比較的剛性の低い銅が用いられているが、導体として銅よりも剛性の高い材料(例えば、アルミニウム)を用いたり、銅よりも導電率の低い材料(例えば、アルミニウム)を用いたことに伴って導体を太くしたために結果的に導体の剛性が高まってしまうことがある。このような場合、ハウジングの後方へ導出されている電線が、ハウジングからの導出方向と交差する方向の外力を受けて変位すると、電線の剛性により、端子金具がハウジング内で姿勢を傾ける虞がある。端子金具の姿勢が変化すると、相手側端子との接触状態が不安定となり、接触信頼性の低下が懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、電線がハウジングからの導出方向と交差する方向の外力を受けることに起因して端子金具がハウジング内で姿勢を傾けるのを防止することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、内部にキャビティが形成されたハウジングと、前端側領域に相手側端子との接続手段として機能する端子接続部が形成され、前記端子接続部の後方にオープンバレル状のワイヤバレル部が形成され、後方から前記キャビティ内に挿入された端子金具と、導体を絶縁被覆で包囲した形態であり、前記絶縁被覆を除去して露出させた前記導体が前記ワイヤバレル部に圧着され、前記ハウジングの後方へ導出された電線とを備えており、前記キャビティ内に挿入された前記端子金具が、前記キャビティの内壁に形成したランスを係止させることにより抜止めされているコネクタにおいて、前記端子金具には、前記ランスとの係止部とは異なる位置から外面側に突出した形態であり、前記キャビティの内壁に対し前記電線の前記ハウジングからの導出方向と交差する方向に弾性的に押圧可能な弾性押圧部が形成されているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記弾性押圧部が、前記端子金具の外面に対し2カ所で支持されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記弾性押圧部が、前後方向に間隔を空けた複数の位置に配されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記弾性押圧部が、前記端子金具の外面のうち前記係止部とは反対側の外面から突出する形態であるところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記端子金具は、所定形状に打ち抜いて展開状態とされた金属板材を曲げ加工して成形されており、前記端子接続部は、前後方向の折り目において曲げ加工された状態で連なる複数の板部から構成される角筒状をなしており、前記端子接続部の内部には、前記端子接続部の前端縁に連なって後方へ折り返された形態の弾性接触片が収容され、前記弾性押圧部は、前記端子接続部の前端縁に連なる形態とされており、前記金属板材が展開状態であるときには、前記弾性押圧部の少なくとも一部が、長さ方向において弾性接触片の範囲内であり、且つ幅方向において前記端子接続部の範囲内の領域に配されているところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のものにおいて、前記端子金具は、所定形状に打ち抜いて展開状態とされた金属板材を曲げ加工して成形されており、前記端子接続部は、前後方向の折り目において曲げ加工された状態で連なる複数の板部から構成される角筒状をなしており、前記端子接続部の後方に前記ワイヤバレル部が連なっており、前記弾性押圧部は、前記端子接続部の後端縁に連なる形態とされており、前記金属板材が展開状態であるときには、前記弾性押圧部の少なくとも一部が、長さ方向においてワイヤバレル部の範囲内であり、且つ幅方向において前記端子接続部の範囲内の領域に配されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
電線に対しハウジングからの導出方向と交差する方向の外力が作用すると、その外力が電線を介して端子金具に作用する。しかし、端子金具は、その弾性押圧部をキャビティの内壁に対して弾性的に押圧させることにより、一定の姿勢を保つように保持されているので、端子金具の姿勢が変化する虞はない。
電線に対しハウジングからの導出方向と交差する方向の外力が作用すると、その外力が電線を介して端子金具に作用する。しかし、端子金具は、その弾性押圧部をキャビティの内壁に対して弾性的に押圧させることにより、一定の姿勢を保つように保持されているので、端子金具の姿勢が変化する虞はない。
<請求項2の発明>
弾性押圧部を端子金具の外面における2カ所で支持するようにしたので、弾性押圧部が1カ所のみで端子金具に支持されて片持ち状に延出する形態である場合に比べると、弾性押圧部の弾力を十分大きく発揮させることができ、ひいては、端子金具の姿勢の変化をより確実に防止することができる。
弾性押圧部を端子金具の外面における2カ所で支持するようにしたので、弾性押圧部が1カ所のみで端子金具に支持されて片持ち状に延出する形態である場合に比べると、弾性押圧部の弾力を十分大きく発揮させることができ、ひいては、端子金具の姿勢の変化をより確実に防止することができる。
<請求項3の発明>
弾性押圧部が、前後方向に間隔を空けた複数の位置に配されているので、端子金具の姿勢の傾きを、より確実に防止することができる。
弾性押圧部が、前後方向に間隔を空けた複数の位置に配されているので、端子金具の姿勢の傾きを、より確実に防止することができる。
<請求項4の発明>
弾性押圧部が、端子金具の外面のうちランスとの係止部とは反対側の外面から突出する形態なので、弾性押圧部の弾力により端子金具はランス側へ押圧される。これにより、ランスと係止部との係止代が十分に確保され、端子金具を確実に抜止めすることができる。
弾性押圧部が、端子金具の外面のうちランスとの係止部とは反対側の外面から突出する形態なので、弾性押圧部の弾力により端子金具はランス側へ押圧される。これにより、ランスと係止部との係止代が十分に確保され、端子金具を確実に抜止めすることができる。
<請求項5の発明>
展開状態の金属板材のうち端子接続部の前方で且つ弾性接触片の側方の領域は、金属板材を所定形状に打ち抜いたときに廃棄される部分である。本発明では、弾性押圧部を端子接続部の前端縁に連なる形態とした上で、弾性押圧部の少なくも一部が、長さ方向において弾性接触片の範囲内であり、且つ幅方向において端子接続部の範囲内の領域に配されるようにした。これにより、金属板材のうち廃棄される部分の一部を弾性押圧部として有効利用できるようなったので、打ち抜き時の廃棄面積を少なくして歩留まりを向上させることができる。
展開状態の金属板材のうち端子接続部の前方で且つ弾性接触片の側方の領域は、金属板材を所定形状に打ち抜いたときに廃棄される部分である。本発明では、弾性押圧部を端子接続部の前端縁に連なる形態とした上で、弾性押圧部の少なくも一部が、長さ方向において弾性接触片の範囲内であり、且つ幅方向において端子接続部の範囲内の領域に配されるようにした。これにより、金属板材のうち廃棄される部分の一部を弾性押圧部として有効利用できるようなったので、打ち抜き時の廃棄面積を少なくして歩留まりを向上させることができる。
<請求項6の発明>
展開状態の金属板材のうち端子接続部の後方で且つワイヤバレル部の側方の領域は、金属板材を所定形状に打ち抜いたときに廃棄される部分である。本発明では、弾性押圧部を端子接続部の後端縁に連なる形態とした上で、弾性押圧部の少なくも一部が、長さ方向においてワイヤバレル部の範囲内であり、且つ幅方向において端子接続部の範囲内の領域に配されるようにした。これにより、金属板材のうち廃棄される部分の一部を弾性押圧部として有効利用できるようなったので、打ち抜き時の廃棄面積を少なくして歩留まりを向上させることができる。
展開状態の金属板材のうち端子接続部の後方で且つワイヤバレル部の側方の領域は、金属板材を所定形状に打ち抜いたときに廃棄される部分である。本発明では、弾性押圧部を端子接続部の後端縁に連なる形態とした上で、弾性押圧部の少なくも一部が、長さ方向においてワイヤバレル部の範囲内であり、且つ幅方向において端子接続部の範囲内の領域に配されるようにした。これにより、金属板材のうち廃棄される部分の一部を弾性押圧部として有効利用できるようなったので、打ち抜き時の廃棄面積を少なくして歩留まりを向上させることができる。
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1及び図2を参照して説明する。本実施形態のコネクタは、ハウジング10と、複数の端子金具20と、電線40とを備えて構成されている。電線40は、導体41を絶縁被覆42で包囲した周知の形態のものである。電線40の前端部においては、端子金具20に接続されるのに先立ち、絶縁被覆42が除去されて導体41が露出した状態となっている。導体41の材料としては、銅や、銅よりも剛性が高い材料(例えば、アルミニウム)や、銅よりも導電率の低い材料(例えば、アルミニウム)が用いられる。
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1及び図2を参照して説明する。本実施形態のコネクタは、ハウジング10と、複数の端子金具20と、電線40とを備えて構成されている。電線40は、導体41を絶縁被覆42で包囲した周知の形態のものである。電線40の前端部においては、端子金具20に接続されるのに先立ち、絶縁被覆42が除去されて導体41が露出した状態となっている。導体41の材料としては、銅や、銅よりも剛性が高い材料(例えば、アルミニウム)や、銅よりも導電率の低い材料(例えば、アルミニウム)が用いられる。
ハウジング10は、合成樹脂製であり、その内部には前後方向に細長い複数のキャビティ11が形成されている。キャビティ11の前端(図1における左側の端部)は、ハウジング10の前端面において相手側端子(図示せず)をキャビティ11内に進入させるための端子進入口として開口している。キャビティ11の後端は、ハウジング10の後端面において端子挿入口として開口している。各キャビティ11には、その下面壁12に沿って前方へ片持ち状に延出した形態のランス13が、上下方向(キャビティ11に対する端子金具20の挿入方向と交差する方向)への弾性撓みし得るように形成されている。ランス13の上面には端子金具20に係止するための係止突起14が形成されている。
端子金具20は、所定形状に打ち抜いて展開状態とされた金属板材51に曲げ加工等を施すことによって形成された雌形のものである。図2に示すように、金属板材51は、その前後両端(弾性接触片27の前端とインシュレーションバレル部36の後端)において一対のキャリア52に接続されており、この一対のキャリア52と複数の並列状に配した金属板材51とによって連鎖端子50が構成されている。金属板材51は、曲げ加工等が施されて所定の形状の端子金具20に成形された後、キャリア52から切り離される。
端子金具20は全体として前後方向に細長く、その前端側領域は角筒状をなす端子接続部21となっている。端子接続部21は、雄形の相手側端子に形成されている細長いタブ(図示せず)との接続手段として機能する周知形態のものである。端子接続部21は、下面板22と、下面板22の左右両側縁から直角に立ち上がる一対の側面板23と、一方の側面板23の上端縁から直角内側へ延出した上面板24と、他方の側面板23の上端縁から直角内側へ延出した天井板25とから構成されている。これらの5枚の板部22〜25は、前後方向の折り目26において曲げられることによって角筒状に成形されており、上面板24は天井板25の上面(外面)に重ねられている。
下面板22には、その前端縁から後方へ折り返された形態の弾性接触片27が一体に形成されている。この弾性接触片27は、弾性接触片27の内部空間のうち前端側の部分に収容されている。また、下面板22における弾性接触片27よりも後方の位置には、端子金具20がキャビティ11内の正規位置まで挿入されたときに、ランス13の係止突起14を係止させるための貫通孔状の係止部28が形成されている。
弾性接触片27を構成する板部のうち下面板22と平行をなす上面板24には、その前端縁から延出する第1弾性押圧部31と、後端縁から延出する第2弾性押圧部32とが一体に形成されている。この第1弾性押圧部31と第2弾性押圧部32は、側面視において前後対称な形状に成形されている。
第1弾性押圧部31は、上面板24の前端縁から延出した突片部を端子接続部21(上面板24)の外面側へ曲げられて後方へ折り返されることにより側面視で概ね山形をなすように成形されている。第1弾性押圧部31の延出端部(後端部)は、第1弾性押圧部31の基端部(上面板24の前端縁に連なる側の端部)よりも後方の位置において、上面板24の上面(外面)に当接されている。
第2弾性押圧部32は、上面板24の後端縁から延出した突片部を端子接続部21(上面板24)の外面側へ曲げられて前方へ折り返されることにより側面視で概ね山形をなすように成形されている。第2弾性押圧部32の延出端部(前端部)は、第2弾性押圧部32の基端部(上面板24の後端縁に連なる側の端部)よりも前方の位置において、上面板24の上面(外面)に当接されている。
端子金具20の後端側領域(端子接続部21の後方)には、オープンバレル状の圧着部34が形成されている。圧着部34は、その前端側領域に形成されたワイヤバレル部35と、後端側領域(ワイヤバレル部35よりも後方)に形成されたインシュレーションバレル部36とを備えて構成されている。ワイヤバレル部35の前端は、端子接続部21の下面板22と左右両側面板23の下端部を後方へ延長させた形態の連結部37を介すことにより弾性接触片27の後端に連なっている。
ワイヤバレル部35は、底壁35aの左右両側縁から一対のカシメ片35bを立ち上げた形態であり、このワイヤバレル部35には、電線40の導体41が圧着により導通可能に接続されている。圧着の際には、ワイヤバレル部35の底壁35aに載置した導体41に対しカシメ片35bを変形させて巻き付けることで、導体41がワイヤバレル部35で包囲される。インシュレーションバレル部36は、ワイヤバレル部35の底壁35aに連なる底壁36aから一対のカシメ片36bを立ち上げた形態である。インシュレーションバレル部36には、電線40における絶縁被覆42で覆われた部分が、ワイヤバレル部35と同様に圧着により固着されている。
端子金具20は、後方からキャビティ11内に挿入されている。挿入過程では、ランス13が端子接続部21の下面板22に押されて下方へ弾性撓みする。端子金具20が正規の位置まで深く挿入されると、ランス13が上方へ弾性復帰して係止突起14が係止部28に係止し、この係止作用によって端子金具20が抜止め状態に保持される。端子金具20が挿入された状態では、電線40がハウジング10の後端面から後方へ導出される。
また、端子金具20がキャビティ11内に正規挿入された状態では、第1弾性押圧部31と第2弾性押圧部32が、弾性撓みした状態で、キャビティ11の上面壁15に対して弾性的に押圧する。この押圧作用により、端子金具20の端子接続部21は、上面壁15からの反力を受けてキャビティ11の下面壁12側へ弾性的に押し付けられる。この押し付け作用により、端子金具20は、上方への変位、及び前端側又は後端側を上方へ変位させるような姿勢の傾きを規制された状態に保持される。
したがって、ハウジング10の後方へ導出されている電線40に対し、ハウジング10からの導出方向と交差する上下方向の外力が作用しても、2つの弾性押圧部31,32の押圧力により、端子金具20の姿勢の変化及び上下方向の位置ずれが防止される。
また、各弾性押圧部31,32は、夫々、端子接続部21の外面における前後2カ所で支持されるようにしているので、弾性押圧部が1カ所のみで端子金具に支持されて片持ち状に延出する形態である場合に比べると、本実施形態では弾性押圧部31,32の弾力を十分大きく発揮させることができる。これにより、端子金具20の姿勢の変化をより確実に防止することができる。
また、第1弾性押圧部31と第2弾性押圧部32が、互いに前後方向に間隔を空けて配置されているので、端子金具20の姿勢の傾きを確実に防止することができる。
また、弾性押圧部31,32は、端子接続部21の外面のうちランス13との係止部28が形成されている下面板22とは反対側の上面板24の外面から突出する形態なので、弾性押圧部31,32の弾力により端子金具20はランス13側へ押圧される。これにより、ランス13と係止部28との係止代が十分に確保され、端子金具20を確実に抜止めすることができる。
また、端子接続部21は、前後方向の折り目26において曲げ加工された状態で連なる複数の板部22〜25から構成された角筒状をなしており、端子接続部21の内部には、端子接続部21の前端縁に連なって後方へ折り返された形態の弾性接触片27が収容されている。したがって、展開状態の金属板材51においては、端子接続部21から前方へ弾性接触片27が突出された形態となっており、端子接続部21の前方で且つ弾性接触片27の側方の領域は、金属板材51を所定形状に打ち抜いたときに廃棄される部分となる。
そこで、本実施形態では、第1弾性押圧部31を端子接続部21の前端縁に連なる形態とした上で、第1弾性押圧部31の全体が、長さ方向において弾性接触片27の範囲内であり、且つ幅方向において端子接続部21の範囲内の領域(つまり、金属板材51を打ち抜く際に廃棄される部分)に配されるようにした。これにより、金属板材51のうち廃棄される部分の一部を第1弾性押圧部31として有効利用することができたので、打ち抜き時の廃棄面積を少なくして歩留まりを向上させることが実現されている。
また、展開状態の金属板材51においては、端子接続部21の後方にワイヤバレル部35が配置された形態となっており、端子接続部21の後方で且つワイヤバレル部35の側方の領域は、金属板材51を所定形状に打ち抜いたときに廃棄される部分となる。そこで、本実施形態では、第2弾性押圧部32を端子接続部21の後端縁に連なる形態とした上で、第2弾性押圧部32の全体が、長さ方向においてワイヤバレル部35の範囲内であり、且つ幅方向において端子接続部21の範囲内の領域(つまり、金属板材51を打ち抜く際に廃棄される部分)に配されるようにした。これにより、金属板材51のうち廃棄される部分の一部を第2弾性押圧部32として有効利用することができたので、打ち抜き時の廃棄面積を少なくして歩留まりを向上させることが実現されている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、端子金具が角筒状の端子接続部内に弾性接触片を設けた雌形のものであったが、本発明は、端子金具が先端に細長いタブを有する雄形のものである場合にも適用できる。
(2)上記実施形態では、2つの弾性押圧部を形成したが、弾性押圧部の数は、1つでもよく、3つ以上でもよい。
(3)上記実施形態では、2つの弾性押圧部がキャビティの内壁に対して互いに同じ向きに押圧するようにしたが、複数の弾性押圧部が互いに異なる方向からキャビティの内壁を押圧する形態としてもよい。
(4)上記実施形態では、弾性押圧部が角筒状をなす端子接続部の前後方向における端部に配したが、弾性押圧部の位置は、端子接続部の前後方向における中央寄りの位置であってもよい。
(5)上記実施形態では、弾性押圧部が、角筒状をなす端子接続部部の外面のうちランスとの係止部(係止孔)とは反対側の外面から突出する形態としたが、弾性押圧部は、係止部の形成されている外面から突出する形態であってもよく、係止部の形成されている外面と直角に連なる外面から突出する形態であってもよい。
(6)上記実施形態では、弾性押圧部が前後2カ所において端子接続部に支持される形態としたが、弾性押圧部は1カ所だけで端子接続部に支持されて片持ち状に延出する形態であってもよい。
(7)上記実施形態では、前側の弾性押圧部の全体が、連鎖端子の状態において幅方向において端子接続部の範囲内であり、且つ長さ方向において弾性接触片の範囲内の領域に配されるようにしたが、前側の弾性押圧部の少なくとも一部が、連鎖端子の状態において幅方向において端子接続部の範囲外、又は長さ方向において弾性接触片の範囲外の領域に配されるようにしてもよい。
(8)上記実施形態では、後側の弾性押圧部の全体が、連鎖端子の状態において幅方向において端子接続部の範囲内であり、且つ長さ方向においてワイヤバレル部の範囲内の領域に配されるようにしたが、後側の弾性押圧部の少なくとも一部が、連鎖端子の状態において幅方向において端子接続部の範囲外、又は長さ方向においてワイヤバレル部の範囲外の領域に配されるようにしてもよい。
(9)上記実施形態では、1つの弾性押圧部がキャビティの内壁に対して当接するのは1カ所だけであったが、本発明によれば、1つの弾性押圧部に、キャビティの内壁に対する当接部を複数形成してもよい。この場合、複数の当接部は、前後方向に間隔を空けて配置してもよく、幅方向(左右方向)に間隔を空けて配置してもよい。
10…ハウジング
11…キャビティ
13…ランス
20…端子金具
21…端子接続部
27…弾性接触片
28…係止部
31…第1弾性押圧部
32…第2弾性押圧部
35…ワイヤバレル部
40…電線
41…導体
42…絶縁被覆
51…金属板材
11…キャビティ
13…ランス
20…端子金具
21…端子接続部
27…弾性接触片
28…係止部
31…第1弾性押圧部
32…第2弾性押圧部
35…ワイヤバレル部
40…電線
41…導体
42…絶縁被覆
51…金属板材
Claims (6)
- 内部にキャビティが形成されたハウジングと、
前端側領域に相手側端子との接続手段として機能する端子接続部が形成され、前記端子接続部の後方にオープンバレル状のワイヤバレル部が形成され、後方から前記キャビティ内に挿入された端子金具と、
導体を絶縁被覆で包囲した形態であり、前記絶縁被覆を除去して露出させた前記導体が前記ワイヤバレル部に圧着され、前記ハウジングの後方へ導出された電線とを備えており、
前記キャビティ内に挿入された前記端子金具が、前記キャビティの内壁に形成したランスを係止させることにより抜止めされているコネクタにおいて、
前記端子金具には、前記ランスとの係止部とは異なる位置から外面側に突出した形態であり、前記キャビティの内壁に対し前記電線の前記ハウジングからの導出方向と交差する方向に弾性的に押圧可能な弾性押圧部が形成されていることを特徴とするコネクタ。 - 前記弾性押圧部が、前記端子金具の外面に対し2カ所で支持されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
- 前記弾性押圧部が、前後方向に間隔を空けた複数の位置に配されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコネクタ。
- 前記弾性押圧部が、前記端子金具の外面のうち前記係止部とは反対側の外面から突出する形態であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のコネクタ。
- 前記端子金具は、所定形状に打ち抜いて展開状態とされた金属板材を曲げ加工して成形されており、
前記端子接続部は、前後方向の折り目において曲げ加工された状態で連なる複数の板部から構成される角筒状をなしており、
前記端子接続部の内部には、前記端子接続部の前端縁に連なって後方へ折り返された形態の弾性接触片が収容され、
前記弾性押圧部は、前記端子接続部の前端縁に連なる形態とされており、
前記金属板材が展開状態であるときには、前記弾性押圧部の少なくとも一部が、長さ方向において弾性接触片の範囲内であり、且つ幅方向において前記端子接続部の範囲内の領域に配されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のコネクタ。 - 前記端子金具は、所定形状に打ち抜いて展開状態とされた金属板材を曲げ加工して成形されており、
前記端子接続部は、前後方向の折り目において曲げ加工された状態で連なる複数の板部から構成される角筒状をなしており、
前記端子接続部の後方に前記ワイヤバレル部が連なっており、
前記弾性押圧部は、前記端子接続部の後端縁に連なる形態とされており、
前記金属板材が展開状態であるときには、前記弾性押圧部の少なくとも一部が、長さ方向においてワイヤバレル部の範囲内であり、且つ幅方向において前記端子接続部の範囲内の領域に配されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のコネクタ。
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2012199069A (ja) * | 2011-03-22 | 2012-10-18 | Yazaki Corp | コネクタ端子 |
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-
2008
- 2008-11-24 JP JP2008298891A patent/JP2010123554A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012190743A (ja) * | 2011-03-14 | 2012-10-04 | Yazaki Corp | コネクタ端子 |
JP2012199069A (ja) * | 2011-03-22 | 2012-10-18 | Yazaki Corp | コネクタ端子 |
JP2015002129A (ja) * | 2013-06-18 | 2015-01-05 | 矢崎総業株式会社 | コネクタ |
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