JP2010116254A - エレベータシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】吊り支持用のロープにその長さ方向への駆動力を与える駆動シーブの数を増やすことにより十分なトラクションによる安定した動作を可能としたエレベータシステムを提供する。
【解決手段】N:1(Nは4以上の整数)ローピングを施したエレベータシステムで、釣合錘12は、この釣合錘12に設けられたモータ20Mにより共通に回転駆動される第1の駆動シーブ20及び第2の駆動シーブ21を有し、第1の駆動シーブと第2の駆動シーブとは、それらのシーブ径が3:1の関係に設定されており、中継用の返し車24を経たロープ17は、第1の駆動シーブ20、釣合錘用の返し車23、第2の駆動シーブ21に順次に巻き掛けられている。
【選択図】図1
【解決手段】N:1(Nは4以上の整数)ローピングを施したエレベータシステムで、釣合錘12は、この釣合錘12に設けられたモータ20Mにより共通に回転駆動される第1の駆動シーブ20及び第2の駆動シーブ21を有し、第1の駆動シーブと第2の駆動シーブとは、それらのシーブ径が3:1の関係に設定されており、中継用の返し車24を経たロープ17は、第1の駆動シーブ20、釣合錘用の返し車23、第2の駆動シーブ21に順次に巻き掛けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、吊り支持用のロープを、昇降路頂部に固定された返し車、釣合錘側に設けられた吊り車、及び乗りかご側に設けられた吊り車にそれぞれ巻き掛け、釣合錘に搭載したモータにより釣合錘側に設けられた吊り車を回転させることで、前記ロープを駆動し、乗りかご及び釣合錘を昇降させるエレベータシステムに関する。
従来、建物内の空間を効率良く利用するとともに日照権等の問題を回避するために、昇降路の頂部に機械室を持たない、いわゆるマシンルームレスエレベータが種々開発され提案されている。
このようなマシンルームレスエレベータには様々な形式のものがあるが、そのなかには釣合錘に設けた駆動装置を用いて釣合錘を昇降させ、それによって乗りかごを昇降させる形式のものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような構成のエレベータシステムは、釣合錘にモータなどの駆動装置を設けたことにより、従来の、昇降路内に駆動装置を設けた構成に比べ、機器配置が合理的となり、省スペース化を一層向上させることができる。
特開2003−104665号公報
しかし、これまでの釣合錘にモータなどの駆動装置を設けたエレベータシステムは、ローピングが2:1までのものであり、昇降に大きな駆動力を要するものであった。このため、駆動装置として比較的大型のものが必要となり、釣合錘に搭載するためには、釣合錘の搭載部分を大形化しなければならないなどの問題が生じた。また、吊り支持用のロープは、モータにより回転駆動される吊り車(駆動シーブ)に巻き掛けられており、この駆動シーブの回転によりその長さ方向に駆動され、乗りかご及び釣合錘を相互に昇降させているが、ロープがその長さ方向の駆動力を受けるのは1つの駆動シーブのみであった。
本発明の目的は、吊り支持用のロープにその長さ方向への駆動力を与える駆動シーブの数を増やすことにより十分なトラクションによる安定した動作を可能としたエレベータシステムを提供することにある。
本発明によるエレベータシステムは、吊り支持用のロープを、昇降路頂部に固定された乗りかご用の返し車、乗りかご側と釣合錘側との中継用の返し車、釣合錘用の返し車と、釣合錘に設けられた吊り車、及び乗りかごに設けられた吊り車とにそれぞれ巻き掛けて、N:1(Nは4以上の整数)ローピングを施したエレベータシステムであって、前記釣合錘に設けられた吊り車として、この釣合錘に設けられたモータにより共通に回転駆動される第1の駆動シーブ及び第2の駆動シーブを有し、前記第1の駆動シーブと第2の駆動シーブとは、それらのシーブ径が3:1の関係に設定されており、前記乗りかご側からの中継用の返し車を経た前記ロープは、前記第1の駆動シーブ、前記釣合錘用の返し車、前記第2の駆動シーブに順次に巻き掛けていることを特徴とする。
本発明によれば、釣合錘側に設けられたモータにより回転駆動される駆動シーブの数を増やすことにより、ロープに対するトラクションを大きくしたので、安定した昇降動作を得ることができる。
以下、本発明によるエレベータシステムの一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態によるエレベータシステムの乗りかご11と釣合錘12との関係を示しており、図2はその平面図、図3はこれら乗りかご11及び釣合錘12に対するローピングの状態を示している。なお、図3では、図1で示している後述する案内レールについては図示を省略している。
図1及び図2において、乗りかご11は、建物の昇降路13内に昇降可能に設置されており、この乗りかご11の両側面の奥行方向(図1の左右方向)ほぼ中央部に、縦方向に沿って設けられた一対のガイドレール14により昇降案内される。釣合錘12は、同じ昇降路13内において、乗りかご11の一側面(図1の手前側の側面)と、昇降路13の図示しない内壁面との間に、昇降可能に設置されている。そして、この釣合錘12の幅方向(図1及び図2の左右方向)両側面に縦方向に沿って設けられた一対のガイドレール15により昇降案内される。
これら、乗りかご11及び釣合錘12に対しては、吊り支持用のロープを、昇降路13の頂部に固定された返し車、釣合錘12側に設けられた吊り車、及び乗りかご11側に設けられた吊り車にそれぞれ巻き掛けて、N:1(Nは4以上の整数)ローピングを施している。そして、このロープを釣合錘12に搭載したモータにより釣合錘12側に設けられた吊り車を回転させることによって乗りかご11及び釣合錘12を相互に昇降させている。
例えば、図3は4:1ローピングの場合で、吊り支持用のロープ17は、その両端17a,17bが昇降路13の頂部に固定されている。また、このロープ17を巻き掛けるために、乗りかご11及び釣合錘12には、それぞれ2つの吊り車18,19及び20,21が設けられ、昇降路13の頂部には、これら吊り車18,19及び20,21に対応する数の返し車22,23,24が設けられている。
乗りかご11の上面に設けられた複数の吊り車18,19は、それらの回転面が、乗りかご11の幅方向(図2の上下方向)に沿う状態で、この乗りかご11の幅方向に並設されている。
釣合錘12側に設けられた複数の吊り車20,21は、この釣合錘12に設けられたモータ20Mにより共通に回転駆動される第1及び第2の駆動シーブとして機能する(以下、第1の駆動シーブ20、第2の駆動シーブ21として説明する)。モータ20Mは、軸方向の長さが直径より長い、一般的な長軸形のモータであり、図示しない回転子の前後(図示左右)に回転軸を一体的に設けている。モータ20Mは、この回転軸が、直方体状を成す釣合錘12の幅方向(図1及び図2の左右方向)に沿う状態で、この釣合錘12上に取り付けられている。
第1の駆動シーブ20及び第2の駆動シーブ21は、それらの回転面が、それぞれ釣合錘12の幅方向と直交する状態で、モータ20Mの本体をはさんで釣合錘12上に配置されている。そして、第1の駆動シーブ20は、回転軸の一方(図示右方)の軸部に取り付けられ、第2の駆動シーブ21は回転軸の他方(図示左方)の軸部に取り付けられている。
ここで、第1の駆動シーブ20と第2の駆動シーブ21とは、それらのシーブ径が3:1の関係に設定されている。
返し車22は乗りかご11用のものであり、乗りかご11上に設けられた一方の吊り車18を経たロープを他方の吊り車19へ折り返すために設けられている。返し車23は釣合錘12用のものであり、釣合錘12上に設けられた第1の駆動シーブ20を経たロープ17を第2の駆動シーブ21へ折り返すために設けられている。
これら返し車22,23は、左右に配置された2つの滑車22a,22b及び23a,23bにより構成されており、これら各滑車は、それぞれ一対のガイドレール14,15の内側近傍に配置されている。このうち、釣合錘12用の返し車23は、図1で示すように、2つの滑車23a,23bが、一対のガイドレール15のレール15a又は15bの近くに位置しており、これらレール15a又は15bの対応するものに、片持ち梁構造で取り付けられている。また、乗りかご11用の返し車22についても、2つの滑車22a,22bが、図示しないが、一対のガイドレール14のレール14a又は14bの近くに位置しており、これらレール14a又は14bの対応するものに、片持ち梁構造で取り付けられている。
このように、返し車22,23を、それぞれ2つの滑車22a,22b及び23a,23bで構成し、これらを一対のガイドレール14,15の対応するレール14a,14b及びレール15a,15b近くに配置したことにより、これら2つの滑車22a,22b及び23a,23bを、レール14a,14b及びレール15a,15bにより簡単な構造で強固に保持固定することができ、レール14a,14b及びレール15a,15bへの負荷を小さくすることができる。
また、返し車24は、乗りかご11側と釣合錘12側との中継に用いられるもので、乗りかご11側の吊り車19を経たロープ17を、釣合錘12側の吊り車20に向かって折り返すために、図2で示すように、所定の角度で設けられている。
ロープ17は、図3で示すように、一端17aが昇降路13の頂部に固定されており、乗りかご11上の一方の吊り車18に巻き掛けられたのち昇降路頂部の返し車22の二つの滑車22a,22bに巻き掛けられ、下方に向かって折り返される。その後、乗りかご11上の他方の吊り車19に巻き掛けられたのち、昇降路頂部に設けられた中継用の返し車24に巻き掛けられ、釣合錘12に向って変向され、折り返される。その後、釣合錘12上の第1の駆動シーブ20に巻き掛けられたのち、昇降路頂部の返し車23の二つの滑車23a,23bに巻き掛けられ、下方に向かって折り返される。さらに、釣合錘12上の第2の駆動シーブ21に巻き掛けられたのち、ロープ17の他端17bは昇降路13の頂部に固定される。このように、ロープ17を順次巻き掛けたことにより、4:1のローピングが施される。
釣合錘12上に設けられた第1の駆動シーブ20及び第2の駆動シーブ21は、その回転によりロープ17を長さ方向に駆動して、釣合錘12と乗りかご11を相互に昇降動作させる。
ここで、第1の駆動シーブ20及び第2の駆動シーブ21は動滑車であり、返し車23,24とともに4:1のローピングを構成している。この場合、釣合錘12側についてみると、第1の駆動シーブ20、第2の駆動シーブ21と返し車23,24の直径が、仮に互いに同じであり、しかもそれぞれ個別に回転可能とすると、ロープ17の固定端17bから最初にロープ17が巻き掛けられる第2の駆動シーブ21の回転速度がVであれば、次にロープ17が巻き掛けられる返し車23(滑車23a,23b)の回転速度は2Vとなり、さらに次にロープ17が巻き掛けられる第1の駆動シーブ20の回転速度は3Vとなる。
しかし、この実施の形態では第1の駆動シーブ20と第2の駆動シーブ21とは、モータ20Mの回転軸に一体的に取り付けられているので、これら両者は個別に回転できず、同一の回転速度で回転する。そこで、前述のように、第1の駆動シーブ20のシーブ径と第2の駆動シーブ21のシーブ径とを3:1の関係に設定した。このように設定することにより、第1の駆動シーブ20の周速度は、第2の駆動シーブ21の周速度の3倍となり、上述の速度関係においても、これら第1の駆動シーブ20と第2の駆動シーブ21とを、共通のモータ20Mにより同じ回転速度で回転させることができる。
これらの結果、ロープ17は、釣合錘12上において、2つの駆動シーブ20,21により駆動されることになる。したがって、1つの駆動シーブにより駆動される場合に比べ、トラクションが2倍となり、乗りかご11及び釣合錘12の安定した昇降が可能となる。
また、釣合錘12上において、比較的重量物であるモータ20Mが、釣合錘12の幅方向中央部に配置され、ロープ17は、このモータ20Mの左右に配置された第1の駆動シーブ及び第2の駆動シーブ21にそれぞれ巻き掛けられるので、釣合錘12は左右に重量バランスがとれた状態で吊支されることとなり、スムースな昇降が可能となる。
上記実施の形態では、乗りかご11用の返し車22及び釣合錘12用の返し車23を、それぞれ2つの滑車22a,22b及び23a,23bで構成しているが、図4で示すように1つの滑車により返し車22及び23を構成してもよい。この場合、これら返し車22,23を対応するガイドレール14,15で直接的に支持することはできないので、他の支持部材により、昇降路13の頂部に取り付ければよい。
このように、返し車を1つの滑車22,23とすると、昇降路13の頂部における構成を簡素化できる効果が生じる。
次に、乗りかご11側の吊り構造を説明する、上記実施の形態では乗りかご11側の吊り車18,19を、乗りかご11の上面部に設けていたが、図5で示すように乗りかご11の側面下部に設けたり、図6で示すように乗りかご11の側面上部に設けたりしてもよい。
ここで、直方体状の乗りかご11の前後方向(図2の左右方向)中間部には、図示しないが、乗りかご11の上面及び下面に、その横断方向(図2の上下方向)に沿って上梁及び下梁が設けられている。また、これら上梁と下梁の両端部間を連結する縦枠が乗りかご11の両側面に設けられている。図3及び図4で示した乗りかご11の上面に設けられる吊り車18,19は、実際にはこの上梁にそれぞれ回転自在に設けられている。
また、図5で示した乗りかご11の側面下部の吊り車18,19(図5では吊り車18は乗りかご11に隠れて見えない)は、上述のように、乗りかご11の両側面に設けられた縦枠の下部にそれぞれ回転自在に設けられている。同様に、図6で示した乗りかご11の側面上部の吊り車18,19(図6でも吊り車18は乗りかご11に隠れて見えない)は、乗りかご11の両側面に設けられた縦枠の上部にそれぞれ回転自在に設けられている。
このように吊り車18,19を乗りかご11の側面部分に設けると、乗りかご11の上梁部分を簡素化することができる。また、吊り車18,19を乗りかご11の側面部分に設けたことにより、乗りかご11に対するロープ17の巻き掛け作業を含む据え付け作業が容易になる。さらに図8の構成ではロープ17を短くすることができる。
図7の例では、吊り車18,19をそれぞれ2つの滑車18a,18b及び19a,19bで構成し、これら2つの滑車18a,18b及び19a,19b乗りかご11の上面に配置し、図示しない上梁に取り付けている。すなわち、吊り車18,19は乗りかご11の奥行方向(図2の左右方向)に間隔を保って配置し、また各2つの滑車18a,18b及び19a,19bは、乗りかご11の幅方向(図2の上下方向)に間隔を保って配置している。
この場合、ロープ17は、昇降路13の頂部の図示手前側に固定された一端17aから、吊り車18の一方の滑車18a及び他方の滑車18bに巻き掛けられたのち、昇降路13の頂部に設けられた返し車22に巻き掛けられ、再び乗りかご11上に向って折り返される。この返し車22は、昇降路13の一方の壁面に寄せて配置され、その回転面は乗りかご11の奥行き方向に沿っている。したがって、この返し車22によって折り返されたロープ17は、乗りかご11の奥行き方向に所定の間隔を保って折り返され、乗りかご11上の吊り車19の2つの滑車19b,19aに巻き掛けられたのち、釣合錘12との中継に用いられる返し車24に巻き掛けられる。
図8は、上記乗りかご11側の吊り車18,19の滑車18a,18b及び19a,19b乗りかご11の下面に配置し、図示しない下梁に取り付けている。その他の構造は、ロープの巻き掛け順を含め、図7と同じであり説明は省略する。
図7及び図8のように構成すると、返し車22は、昇降路13の一方の壁面に寄せて配置され、その回転面は乗りかご11の奥行き方向に沿っているので、返し車22を、図2で示した一対のガイドレール14の一方のレール14bの上端部に直接的に取り付けることができる。したがって、昇降路13の頂部に、返し車22用の梁を設ける必要はなくなり、昇降路13の頂部構造を簡素化することができる。
図9及び図10で示す実施の形態は、これまで説明した実施の形態と同様に4:1のローピングを施しているが、釣合錘12側に設けられた第1の駆動シーブ20、第2の駆動シーブ21の配置が、これまで説明した実施の形態と異なる。すなわち、釣合錘12側に設けられた2つの吊り車20,21は、この釣合錘12に設けられた図10で示すモータ20Mにより共通に回転駆動される第1及び第2の駆動シーブとして機能する(以下、第1の駆動シーブ20、第2の駆動シーブ21として説明する)。これら第1の駆動シーブ20及び第2の駆動シーブ21は、それらの回転面が、直方体状をなす釣合錘12の幅方向に沿っているが、この釣合錘12の幅方向と直交する厚さ方向に間隔を保って図示前後に配置されている。
これら第1の駆動シーブ20及び第2の駆動シーブ21を駆動するモータ20Mは、図10で示すように、軸方向の寸法が直径方向の寸法より短い扁平モータである。このモータ20Mは、その回転軸が、直方体状を成す釣合錘12の幅方向と直交する厚さ方向(図2の縦方向)に沿う状態でこの釣合錘12に取り付けられる。このモータ20Mの回転軸は、図示しないモータ回転子の軸方向前後(図10の上下)にそれぞれ一体的に設けられており、第1の駆動シーブ20は、回転軸の一方(図10の上方)の軸部に取り付けられ、第2の駆動シーブ21は、回転軸の他方(図10の下方)の軸部に取り付けられている。このため、第1の駆動シーブ20は、釣合錘12の後部に位置し、第2の駆動シーブ21は釣合錘12の前部に位置し、これらの間にモータ20が配置される。
また、昇降路13の頂部に設けられる返し車23は、その回転面が、釣合錘12の幅方向に対して、その厚さ分に相当する所定の角度をもって取り付けられている。
この場合も、第1の駆動シーブ20と第2の駆動シーブ21とは、それらのシーブ径が3:1の関係に設定されている。
ロープ17は、図9で示すように、一端17aが昇降路13の頂部に固定されており、乗りかご11上の一方の吊り車18、昇降路頂部の返し車22、乗りかご11上の他方の吊り車19、昇降路頂部に設けられた中継用の返し車24に順次巻き掛けられ、釣合錘12に向って変向され、折り返される。その後、釣合錘12上の後部に位置する第1の駆動シーブ20に巻き掛けられたのち、昇降路頂部の返し車23に巻き掛けられ、釣合錘12の前部下方に向かって折り返される。さらに、釣合錘12上の前部に位置する第2の駆動シーブ21に巻き掛けられたのち、ロープ17の他端17bは昇降路13の頂部に固定され、4:1のローピングが施される。
前述のように、第1の駆動シーブ20のシーブ径と第2の駆動シーブ21のシーブ径とは3:1の関係に設定したので、第1の駆動シーブ20の周速度は、第2の駆動シーブ21の周速度の3倍となり、これら第1の駆動シーブ20と第2の駆動シーブ21とを、共通のモータ20Mにより同じ回転速度で回転させることができる。
これらの結果、ロープ17は、釣合錘12上において、2つの駆動シーブ20,21により駆動されることになり、1つの駆動シーブにより駆動される場合に比べ、トラクションが2倍となり、乗りかご11及び釣合錘12の安定した昇降が可能となる。
また、釣合錘12上において、比較的重量物であるモータ20Mが、釣合錘12の幅方向及び厚さ方向の中央部に配置され、ロープ17は、このモータ20mの前後に配置された第1の駆動シーブ20及び第2の駆動シーブ21にそれぞれ巻き掛けられるので、釣合錘12は前後左右に重量バランスがとれた状態で吊支されることとなり、スムースな昇降が可能となる。
なお、第1の駆動シーブ20及び第2の駆動シーブ21を共通に回転駆動するモータ20Mは、図11及び図12で示すように、回転軸が、扁平なモータ20Mの図示しない回転子の軸方向前後のいずれか一方(図の例では前方)に一体的に設けた構造でもよい。この場合、扁平なモータ20Mは、その回転軸が、直方体状を成す釣合錘12の幅方向と直交する厚さ方向に沿う状態で、この釣合錘12の後部(図示上部)に寄せて取り付ける。そして、第1の駆動シーブ20及び第2の駆動シーブ21は、回転軸の軸方向に沿って、図11のように軸方向に間隔を保って並置したり、或いは図12のように一体的に並置したりしてもよい。
この場合も、中継用の返し車24を経たロープ17は、釣合錘12上の第1の駆動シーブ20に巻き掛けられたのち、昇降路頂部の返し車23に巻き掛けられ、釣合錘12の前部下方に向かって折り返され、再び釣合錘12上の第2の駆動シーブ21に巻き掛けられたのち、ロープ17の他端17bは昇降路13の頂部に固定され、4:1のローピングが施される。
図11及び図12の例では、図10の場合に比べ、第1の駆動シーブ20と第2の駆動シーブ21との前後間隔が狭くなるので、昇降路13の頂部に設けた釣合錘用返し車23の、釣合錘12の幅方向に対する角度を浅くすることができ、昇降路頂部における返し車23の取り付け構造を簡素化できる。
なお、図9乃至図12で説明した釣合錘の構造に対しても、図5乃至図8で説明した乗りかご11に対する吊り構造を、適用できることはもちろんである。
また、上述した各実施の形態は、4:1ローピングの場合を説明しているが、昇降路頂部における返し車の数を増やしたり、釣合錘及び乗りかご側にそらせシーブとなる吊り車を追加することなどにより、4:1以上の、例えば5:1や6:1のローピングを施すことも可能である。
このように上述した各実施の形態では、N:1(Nは4以上の整数)ローピングを施したエレベータシステムにおいて、釣合錘上に設けられた駆動モータにより回転駆動され、吊り支持用のロープを長さ方向に移動させる駆動シーブを複数としたので、トラクションが向上し、安定した昇降動作が可能となる。
11 乗りかご
12 釣合錘
13 昇降路
14 乗りかご用のガイドレール
15 釣合錘用のガイドレール
17 ロープ
18,19,28 乗りかご側の吊り車
20 第1の駆動シーブ
21 第2の駆動シーブ
22,26 乗りかご用の返し車
23,25 釣合錘用の返し車
24 中継用の返し車
12 釣合錘
13 昇降路
14 乗りかご用のガイドレール
15 釣合錘用のガイドレール
17 ロープ
18,19,28 乗りかご側の吊り車
20 第1の駆動シーブ
21 第2の駆動シーブ
22,26 乗りかご用の返し車
23,25 釣合錘用の返し車
24 中継用の返し車
Claims (6)
- 吊り支持用のロープを、昇降路頂部に固定された乗りかご用の返し車、乗りかご側と釣合錘側との中継用の返し車、釣合錘用の返し車と、釣合錘に設けられた吊り車、及び乗りかごに設けられた吊り車とにそれぞれ巻き掛けて、N:1(Nは4以上の整数)ローピングを施したエレベータシステムであって、
前記釣合錘に設けられた吊り車として、この釣合錘に設けられたモータにより共通に回転駆動される第1の駆動シーブ及び第2の駆動シーブを有し、前記第1の駆動シーブと第2の駆動シーブとは、それらのシーブ径が3:1の関係に設定されており、
前記乗りかご側からの中継用の返し車を経た前記ロープは、前記第1の駆動シーブ、前記釣合錘用の返し車、前記第2の駆動シーブに順次に巻き掛けている、
ことを特徴とするエレベータシステム。 - 前記モータは、その回転軸が直方体状を成す前記釣合錘の幅方向に沿う状態でこの釣合錘に取り付けられており、前記回転軸は前記モータの回転子の軸方向前後にそれぞれ一体的に設けられており、前記第1の駆動シーブは前記回転軸の一方の軸部に取り付けられ、前記第2の駆動シーブは前記回転軸の他方の軸部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
- 前記モータは、軸方向の寸法が直径方向の寸法より短い扁平モータであり、その回転軸が、直方体状を成す前記釣合錘の幅方向と直交する厚さ方向に沿う状態でこの釣合錘に取り付けられ、前記回転軸はモータの回転子の軸方向前後にそれぞれ一体的に設けられており、前記第1の駆動シーブは前記回転軸の一方の軸部に取り付けられ、前記第2の駆動シーブは前記回転軸の他方の軸部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
- 前記モータは、軸方向の寸法が直径方向の寸法より短い扁平モータであり、その回転軸が、直方体状を成す前記釣合錘の幅方向と直交する厚さ方向に沿う状態でこの釣合錘に取り付けられており、前記回転軸は前記モータの回転子の軸方向前後のいずれか一方に一体的に設けられており、前記第1の駆動シーブ及び第2の駆動シーブは、前記回転軸の軸方向に沿って並置されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
- 前記直方体状の釣合錘の幅方向両側部には、この釣合錘を前記昇降路内において昇降案内する一対のガイドレールが縦方向に配設されており、前記釣合錘の第1の駆動シーブを経たロープを、釣合錘の第2の駆動シーブへ折り返す釣合錘用の返し車は、前記一対のガイドレールの内側近傍に配置された2つの滑車により構成され、これら2つの滑車は前記一対のガイドレールの対応するものに取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のエレベータシステム。
- 乗りかごは直方体状を成し、その両側部には、この乗りかごを前記昇降路内において昇降案内する一対のガイドレールが縦方向に配設されており、前記乗りかごの一方の吊り車を経たロープを、乗りかごの他方の吊り車に向けて折り返す乗りかご用の返し車は、前記一対のガイドレールの内側近傍に配置された2つの滑車により構成され、これら2つの滑車は前記一対のガイドレールの対応するものに取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のエレベータシステム。
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