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JP2010025122A - 分子ポンプの断熱構造 - Google Patents

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JP2010025122A
JP2010025122A JP2009250265A JP2009250265A JP2010025122A JP 2010025122 A JP2010025122 A JP 2010025122A JP 2009250265 A JP2009250265 A JP 2009250265A JP 2009250265 A JP2009250265 A JP 2009250265A JP 2010025122 A JP2010025122 A JP 2010025122A
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stator
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molecular pump
vacuum pump
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Junichi Nakamura
順一 中村
Mitsuru Sakurai
充 桜井
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Osaka Vacuum Ltd
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Osaka Vacuum Ltd
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Abstract

【課題】 分子ポンプのねじ溝真空ポンプ部から排出された排気ガスが、該分子ポンプの冷却されているベアリングハウジング部に触れて凝縮し、該ベアリングハウジング部の外周部に凝着することがあるので、このような不具合を防止する構造の分子ポンプを提供する。
【解決手段】 円筒状のロータ14の円筒部14aの外側及び内側にそれぞれステータ13as及び13bsを配置してねじ溝ポンプ部13を形成し、該ねじ溝真空ポンプ部13の内方にベアリングハウジング部5を設けた複合分子ポンプ11において、該ベアリングハウジング部5の外周部に少許の間隙6cを存して設けた熱遮蔽板6で該ベアリングハウジング部5を覆い、該熱遮蔽板6と前記内側ステータ13bsとの間を排気ガス通路7に形成すると共に、前記外側ステータ13asを加熱する電熱ヒータ10aを設けた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、特に凝縮し易いプロセスガスの真空排気に最適なねじ溝真空ポンプや複合分子ポンプの断熱構造に関する。
ねじ溝真空ポンプは高速回転をする円筒状のロータと、該ロータの円周面に近接して設けたステータとからなり、これらロータ又はステータの円周面にねじ溝を有して、分子流領域から中間流領域および粘性流領域において気体の排気を行なう真空ポンプである。
又、複合分子ポンプは、前記ねじ溝真空ポンプ部とターボ分子ポンプ部とを併せ持つ構造の真空ポンプである。
図9は従来の複合分子ポンプの一例の縦断面図であり、ターボ分子ポンプ部aと、該ターボ分子ポンプ部aに連設されたねじ溝真空ポンプ部bとからなる。
更に前記ねじ溝真空ポンプ部bは、円筒状のロータcの外側に外側ステータdを有して形成された1次側ねじ溝真空ポンプ部b1と、前記円筒状のロータcの内側に内側ステータeを有して形成された2次側ねじ溝真空ポンプ部b2とよりなる。ここでねじ溝は1次側ではロータcに、2次側では内側ステータeに設けられている。
排気は排気入口fより吸入され、ターボ分子ポンプ部a、1次側ねじ溝真空ポンプ部b1、次いで2次側ねじ溝真空ポンプ部b2を通り、排気出口gより排出される。
hは前記ロータcに嵌着された回転軸であり、iは該回転軸hを介して前記ロータcを軸支するベアリングハウジング部である。
jはシース熱電対であり、前記内側ステータeの先端部に設けた感熱部j1における温度を測定して、該測定温度が所定値より低い場合は複数の電熱ヒータk、m等により外側ステータdや排気管を加熱し、排気ガスが凝着するのを防止するようにしている。
出願人は先に、ケーシングと、該ケーシングに固定されたステータと、該ステータ内で高速回転可能に支持されたロータとを備え、これらステータとロータとによりねじ溝ポンプ部を構成する分子ポンプにおいて、前記ねじ溝ポンプ部のロータを有蓋円筒状に形成し、該ロータの外周面に対向した内周面を有する外側ステータと該ロータの内周面に対向した外周面を有する円筒状の内側ステータを形成して、前記外側ステータの内周面又は前記ロータの外周面にねじ溝を凹設した第1ねじ溝ポンプと前記内側ステータの外周面又は前記ロータの内周面にねじ溝を凹設した第2ねじ溝ポンプとを形成し、前記外側ステータと前記内側ステータとをねじ止め等により直接に接合させると共にこれら外側ステータ及び内側ステータを前記ケーシングに固定する部分に断熱材を介在させてこれら外側ステータ及び内側ステータと前記ケーシングとの間の熱の伝達を阻む構造に形成し、更に前記内側ステータの外周面又は前記ロータの内周面にねじシール溝を凹設した分子ポンプのシール構造の出願を行なった(特許文献1参照。)。
特許第4141199号公報
これは、ヒータにより前記外側ステータ及び内側ステータを加熱する際に、ヒータの熱が前記ケーシング側に伝達されるのを阻む目的で断熱材を介在させたものである。
図9に示す前記複合分子ポンプのベアリングハウジング部iは、内蔵する軸受部やモータ部からの発熱を吸収するために、冷却水配管nに冷却水を循環させて冷却されている。このため、前記2次側ねじ溝真空ポンプ部b2を出た排気ガスが前記ベアリングハウジング部iの表面に触れて冷却され、凝縮し易い気体がベアリングハウジング部iの外周部に凝着し堆積して排気通路を塞ぎ、排気性能の劣化を起こすことがあるという問題があった。
又、この凝着物を除去するためにオーバーホール時の作業工数が多くなり、コスト高になるという問題があった。
本発明は前記の問題点を解消し、排気ガスがベアリングハウジング部や排気ガス通路部に凝着しないような構造の分子ポンプを提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成すべく、少なくとも1個の円筒状のロータと、該ロータの外側及び内側に外側ステータと内側ステータを配置し、これら対向するロータとステータの対向面のいずれか一方にねじ溝を設けた構造のねじ溝真空ポンプ部を有する分子ポンプにおいて、該ねじ溝真空ポンプ部の内方に前記ロータの回転軸を支承するベアリングハウジング部を形成すると共に該ベアリングハウジング部の外表面を覆うように該外表面と少許の間隙を存して熱遮蔽板を設け、前記内側ステータと一体に円筒状の該熱遮蔽板を形成すると共に、該熱遮蔽板とは別体にフランジ状の熱遮蔽板を形成し、該熱遮蔽板と前記ねじ溝真空ポンプ部との間を前記ねじ溝真空ポンプ部からの排気ガスの通路に形成した。
本発明によれば、簡単な構成により排気ガスが前記ベアリングハウジング部等の表面に凝着することを防止することができる効果を有する。
本発明の分子ポンプの断熱構造の実施例1の縦断面図である。 同上実施例1の一部、熱遮蔽板の斜視図である。 本発明の分子ポンプの断熱構造の実施例2の縦断面図である。 本発明の分子ポンプの断熱構造の実施例3の縦断面図である。 本発明の分子ポンプの断熱構造の実施例4の縦断面図である。 本発明の分子ポンプの断熱構造の実施例5の縦断面図である。 同上実施例5の一部、内側ステータの一部をカットした斜視図である。 同上実施例5の一部、熱遮蔽板の斜視図である。 従来の複合分子ポンプの一例の縦断面図である。
本発明の最良の実施の形態である実施例を以下に説明する。
本発明の実施例1を図1及び図2により説明する。
図1は本発明の断熱構造を取り入れた複合分子ポンプの実施例1の縦断面図である。
複合分子ポンプ1は、ターボ分子ポンプ部2と、該ターボ分子ポンプ部2に連設されたねじ溝真空ポンプ部3とからなり、これらポンプ部2、3のロータ4は略有蓋円筒状に形成され、前記ターボ分子ポンプ部2は該ロータ4の円筒部の上半部外周の動翼とその外方のステータ内周の静翼とにより形成され、又前記ねじ溝真空ポンプ部3は、ロータ4の下半部の円筒部4aと該円筒部4aの外側にある外側ステータ3aとにより形成されていて、ねじ溝3agは該外側ステータ3aの内周部に刻設されている。
5はベアリングハウジング部であり、その上半部が前記ロータ4内に挿入する形状に形成されていると共に該ロータ4に嵌着された回転軸4sを回動自在に軸支している。
かくて、該ベアリングハウジング部5は、前記ねじ溝真空ポンプ部3の内側に形成される。
即ち、ベアリングハウジング部5は回転軸4sを支承する軸受(図示せず)や回転軸4sを駆動するモータ(図示せず)を内蔵した円筒状部5aと、該円筒状部5aを他の外殻構造部分に接続するためのフランジ部5bとを有しており、更に該円筒状部5aのベース部5dに埋設されている冷却水配管5cより冷却水の供給を受けて、該ベアリングハウジング部5全体を冷却する構造となっている。
6は、前記ベアリングハウジング部5の表面を覆うように形成された熱遮蔽板である。
該熱遮蔽板6の斜視図を図2に示した。
熱遮蔽板6は薄いアルミ板からなり、該熱遮蔽板6は円筒状の胴部6aの一端部にフランジ状に円板部6bを有するラッパ形に形成され、該円板部6bを前記外側ステータ3aに密着固定すると共に前記胴部6aと前記ベアリングハウジング部5との間にOリングを介在させるなどして、両者間に少許の間隙6cを存して互いに係止している。
尚、図2において、6dは後述するシース熱電対10cを挿通する孔であり、又、6eは排気ガスを通すための切欠きである。
こうして図1に示すように、前記ねじ溝真空ポンプ部3と前記熱遮蔽板6との間に、円板状の排気ガス通路7を形成した。
8は排気管で、L字状に形成され、その一端部を前記熱遮蔽板6の切欠き6eに係合させており、他端部を排気出口8aに形成している。
尚、該排気管8が前記ベアリングハウジング部5又は他の外殻構造部分を挿通する個所には、これら外殻構造部分との間に少許の間隙8cを存するようにした。
9は複合分子ポンプ1の排気入口、10a及び10bは共に電熱ヒータを示し、一方の電熱ヒータ10aは前記ねじ溝真空ポンプ部3の外側ステータ3aの外周面に設けられており、又、他方の電熱ヒータ10bは前記排気管8の排気出口8aの近くの外周面に設けられている。10cはシース熱電対、10dはその感熱部であり、該感熱部10dは前記ステータ3aの先端部の近傍に設けられている。又、11a、11bは断熱材である。
即ち、前記外側ステータ3aと前記ベアリングハウジング部5はこれら断熱材11a、11bを介して接続している。
次に本実施例1の複合分子ポンプ1の作動及び効果について説明する。
複合分子ポンプ1は、凝縮し易いプロセスガスを排気入口9から吸入し、ターボ分子ポンプ部2、次いでねじ溝真空ポンプ部3で順次圧縮し、排気ガス通路7を経て排気出口8aから排出する。
この間、外側ステータ3aは電熱ヒータ10aによって加熱され、熱遮蔽板6と共に所定の高温に維持されており、又、ベアリングハウジング部5は冷却水により冷却されて低温に維持されている。
即ち、シース熱電対10cの感熱部10dにおいて、ねじ溝真空ポンプ部3の出口側における排気ガスの温度を常時測定しており、該測定温度が所定値より低い場合には排気ガスが凝集を起こす恐れがあるので、電熱ヒータ10aや10bにより外側ステータ3aや排気管8を加熱するようにしている。
前記外側ステータ3aには熱遮蔽板6が密着固定されているので、電熱ヒータ10aによりこれらは共に昇温して所定の高温となる。
外側ステータ3aにより加熱された排気ガスは排気ガス通路7に導かれるが、該排気ガス通路7の片側面を形成する熱遮蔽板6も高温に維持されているため、前記排気ガスは該熱遮蔽板6と同程度の温度となり、該熱遮蔽板6の上に排気ガスが凝着することはない。
又、該熱遮蔽板6は、前記ベアリングハウジング部5との間に少許の間隙を有しているので、両者間の熱伝達は極めて少なく、冷却されているベアリングハウジング部5への排気ガスからの熱伝達は、前記熱遮蔽板6により、実用上問題のない程度に断熱される。
このように前記ベアリングハウジング部5は前記熱遮蔽板6に覆われているため、該ベアリングハウジング部5の外部は排気ガスに曝されず、排気ガスが凝着することはない。
尚、前記排気ガスは排気ガス通路7を経て排気管8を通り、排気出口8aより排出されるが、この間、排気管8においても電熱ヒータ10bにより加熱されるので、凝集し易い排気ガスであっても当該複合分子ポンプ1内において凝着を起こすことはない。
本発明の実施例2を図3により説明する。
図3は本発明の断熱構造を取り入れた複合分子ポンプ11の実施例2の縦断面図である。
複合分子ポンプ11はターボ分子ポンプ部2と、該ターボ分子ポンプ部2に連設されたねじ溝真空ポンプ部13とからなり、該ねじ溝真空ポンプ部13は、略有蓋円筒状のロータ14の下半部の円筒部14aの外側に形成された1次側ねじ溝真空ポンプ部13aと、該円筒部14aの内側に形成された2次側ねじ溝真空ポンプ部13bとからなる。
前記1次側ねじ溝真空ポンプ部13aは、前記円筒部14aの外周部と外側ステータ13asとにより形成されており、ねじ溝13agは前記円筒部14aの外周部に刻設されている。
又、前記2次側ねじ溝真空ポンプ13bは、前記円筒部14aの内周部と内側ステータ13bsとにより形成されており、ねじ溝13bgは該内側ステータ13bsの外周部に刻設されている。
該内側ステータ13bsは前記外側ステータ13asに下部において密着して固定されており、これら外側ステータ13asと内側ステータ13bsとは、熱伝導により等温になっている。
回転軸4sを軸支するベアリングハウジング部5は前記ねじ溝真空ポンプ部13の内側に形成されており、該ベアリングハウジング部5の表面を覆うように形成された熱遮蔽板6、及び排気ガス通路7等の構造は、前記実施例1の複合分子ポンプ1における構造と同様である。
10a及び10bは共に電熱ヒータであり、又、11a及び11bは断熱材で、これらは前記複合分子ポンプ1と同様の配置となっているが、実施例2ではシース熱電対10cの先端の感熱部10dを前記内側ステータ13bsの出口の先端部に配置した点が、前記実施例1とは異なっている。
次に本実施例の複合分子ポンプ11の作動等について説明する。
本実施例の複合分子ポンプ11は、ねじ溝真空ポンプ部13が1次側ねじ溝真空ポンプ13aと2次側ねじ溝真空ポンプ13bの2段からなり、吸気口9から吸入した排気ガスはターボ分子ポンプ部2、1次側ねじ溝真空ポンプ13a、次いで2次側ねじ溝真空ポンプ13bで順次圧縮され、排気ガス通路7を経て排気口8aから排出される。
このとき、前記2次側ねじ溝真空ポンプ13bを出た排気ガスは、前記熱遮蔽板6上に形成された円筒状のスペース7aを流れるが、前記熱遮蔽板6と前記ベアリングハウジング部5との間に少許の間隔6cを存すると共に、該熱遮蔽板6が前記外側ステータ13asに密着固定されていて高温なので、前記実施例1におけるのと同様に、熱遮蔽板6の表面に排気ガスが凝着することがなく、又、ベアリングハウジング部5の外部が排気ガスに曝されることがない。
このように本発明の断熱構造は、特に本実施例2の如く、内側ステータ13bsと熱遮蔽板6との間に長い排気ガス流路を有する場合の排気ガスの凝着防止に対して有効である。
本発明の実施例3を図4により説明する。
図4は本発明の断熱構造を取り入れた複合分子ポンプ21の実施例3の縦断面図である。
前記実施例1及び実施例2では、排気管8をベアリングハウジング部5に設けると共に該排気管8を電熱ヒータ10bで加熱する構造としたが、本実施例3では図4に示す如く、外側ステータ13as´に排気管8´を設ける構造としたので、排気管加熱のための電熱ヒータ10bが不要となって、加熱装置は外側ステータ13as´に設けた電熱ヒータ10aだけで済むと共に、断熱材も、11a及び11bの代りに図4に示す断熱材11cだけで済むことになり、製造コストの低減につながった。
尚、6´が熱遮蔽板である。
本発明の実施例4を図5により説明する。
図5は本発明の断熱構造を取り入れた複合分子ポンプ31の実施例4の縦断面図である。
前記実施例1乃至実施例3では、ロータ4又は14は、その下半部に円筒部4a又は14aを1個だけ有する構造としたが、本実施例4では、図5に示す如く、ロータ24の下半部に直径の異なる2つの円筒部即ち第1円筒部24aと第2円筒部24bとを同心円の2重円筒状に突出させて形成すると共に、外側の第1円筒部24aの外周部と外側ステータ23asとにより形成した1次側ねじ溝真空ポンプ、前記第1円筒部24aの内周部と内側第1ステータ23bs1の外周部とにより形成した2次側ねじ溝真空ポンプ、内側の第2円筒部24bの外周部と前記内側第1ステータ23bs1の内周部とにより形成した3次側ねじ溝真空ポンプ、及び、前記第2円筒部24bの内周部と内側第2ステータ23bs2の外周部とにより形成した4次側ねじ溝真空ポンプの合計4個のねじ溝真空ポンプを順次連通してねじ溝真空ポンプ部23を形成している。
又、前記内側第1ステータ23bs1及び前記第2ステータ23bs2は直径の異なる2つの円筒状で、その端部を互いに連結して同心円の2重円筒状の一体構造に形成され、前記外側ステータ23asに下部において密着固定されている。
尚、図5において、23cgは各ねじ溝真空ポンプのねじ溝を示し、又、6´は熱遮蔽板を示す。
このように、ねじ溝真空ポンプ部のロータ及びステータを同心円の多重円筒状に形成した場合も、一番内側のステータ23bs2の内周面と熱遮蔽板6´との間を排気ガス流路とすることにより、複合分子ポンプ内での排気ガスの凝着防止が図られる。
本発明の実施例5を図6乃至図8により説明する。
図6は本発明の断熱構造を取り入れた複合分子ポンプ41の実施例5の縦断面図である。
複合分子ポンプ41はターボ分子ポンプ部2と、該ターボ分子ポンプ部2に連設されたねじ溝真空ポンプ部33とからなり、該ねじ溝真空ポンプ部33は、前記実施例2におけるのと略同様のロータ14の下部の円筒部14aの外側に形成された1次側ねじ溝真空ポンプ13aと、前記円筒部14aの内側に形成された2次側ねじ溝真空ポンプ33bとからなる。
ここで2次側ねじ溝真空ポンプ33bは、前記実施例2における内側ステータ13bsの代りに円筒状の筒部33bs4と一体に形成した内側ステータ33bsを具備して、前記実施例2における熱遮蔽板6の円筒状の部分を省略した点が、前記実施例2とは異なっている。
当該内側ステータ33bsも、下端部のフランジ33bfを外側ステータ13asに密着固定して係止されている。
該内側ステータ33bsの一部をカットした斜視図を図7に示した。
即ち、内側ステータ33bsは、外周部にねじ山33bs2を有する胴部33bs1と、該胴部33bs1の内側に同心に設けた薄肉円筒状の筒部33bs4とからなり、両者は複数個のステイ(接続板)33bs3を介して接続して一体の二重円筒状に形成されており、これら胴部33bs1、ステイ33bs3及び筒部33bs4で囲まれた複数の扇状の断面の空間が排気ガス通路33btを形成している。
尚、前記内側ステータ33bsの筒部33bs4は、ベアリングハウジング部5の円筒状部5aの外周との間に少許の間隙6cが存するように形成されている。
図8は、前記筒部33bs4とは別体のフランジ状の熱遮蔽板15の斜視図を示し、該熱遮蔽板15は、前記ベアリングハウジング部5のフランジ部5bの上面を覆うように外側ステータ13asに密着固定されている。
即ち、熱遮蔽板15は、円板状の鍔部15aの中心部に前記内側ステータ33bsの筒部33bs4と略同径の円孔15bを有すると共に、該円孔15bの縁を軸方向に突出させて、該円孔15bの先端部と前記筒部33bs4の端部とが接するようにしている。
前記熱遮蔽板15は前記ベアリングハウジング部5のフランジ部5bとの間に少許の間隙15eを存して配置されており、前記内側ステータ33bsのフランジ33bfと前記熱遮蔽板15との間の円板状の空間が排気ガス通路7bを形成している。
次に本実施例5の複合分子ポンプ41の作用及び効果について説明する。
排気ガスは、ターボ分子ポンプ部2、1次側ねじ溝真空ポンプ部13a、次いで2次側ねじ溝真空ポンプ部33bで圧縮され、内側ステータ33bsに設けた扇状断面の排気ガス通路33bt及び排気ガス通路7bを経て排気管8´から複合分子ポンプ41の外へ排出される。
これら排気ガス通路は、いずれも筒部33bs4や熱遮蔽板15によってベアリングハウジング部5と隔てられており、これら筒部33bs4や熱遮蔽板15と前記ベアリングハウジング部5との間には少許の間隙6c又は15eがあって断熱されているため、これら排気ガス通路内において排気ガスが凝着することはない。
又、前記胴部33bs1、ステイ33bs3及び筒部33bs4からなる内側ステータ33bは、一体鋳造等により製作することが容易なので、分子ポンプの製造コストを低減させる効果がある。
本発明は、半導体製造工場等における凝縮し易いプロセスガスの真空排気用等に有用である。
1、11、21、31、41 分子ポンプ
3、13、23、33 ねじ溝真空ポンプ部
3a、13as、13as´ 外側ステータ
13bs、23bs2、33bs 内側ステータ
4、14、24、 ロータ
5 ベアリングハウジング部
6、6´、15 熱遮蔽板
6c、8c、15e 間隙
7、7a、7b、33bt 排気ガス通路

Claims (1)

  1. 少なくとも1個の円筒状のロータと、該ロータの外側及び内側に外側ステータと内側ステータを配置し、これら対向するロータとステータの対向面のいずれか一方にねじ溝を設けた構造のねじ溝真空ポンプ部を有する分子ポンプにおいて、該ねじ溝真空ポンプ部の内方に前記ロータの回転軸を支承するベアリングハウジング部を形成すると共に該ベアリングハウジング部の外表面を覆うように該外表面と少許の間隙を存して熱遮蔽板を設け、前記内側ステータと一体に円筒状の該熱遮蔽板を形成すると共に、該熱遮蔽板とは別体にフランジ状の熱遮蔽板を形成し、該熱遮蔽板と前記ねじ溝真空ポンプ部との間を前記ねじ溝真空ポンプ部からの排気ガスの通路に形成した分子ポンプの断熱構造。
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