JP2014050133A - ロータ、電動機及び過給機 - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱特性の向上及び小型化が可能なロータ、電動機及び過給機の提供。
【解決手段】周面23に永久磁石21が設けられているロータ13であって、周面23を覆うように嵌め込まれた円筒状のアーマリング22を備え、アーマリング22の外周24には、凹凸状の放熱部30が設けられている、という構成を採用する。
【選択図】図3
【解決手段】周面23に永久磁石21が設けられているロータ13であって、周面23を覆うように嵌め込まれた円筒状のアーマリング22を備え、アーマリング22の外周24には、凹凸状の放熱部30が設けられている、という構成を採用する。
【選択図】図3
Description
本発明は、ロータ、電動機及び過給機に関するものである。
内燃機関の向上のために、内燃機関の排気ガスで駆動し吸気を圧縮して過給する過給機(「ターボチャージャ」とも称される。)が広く用いられている。また、過給機の回転軸と同軸上に電動機を組み込み、コンプレッサの回転駆動を加速補助することにより、加速応答性等を改善した過給機も用いられている。このような電動機による電動アシスト機能をもつ過給機は、電動過給機と称される場合がある。
下記特許文献1には、電動過給機の一形態が開示されている。この電動過給機は、内燃機関からの排気ガスがタービンインペラに供給されると、タービンインペラが回転駆動され、タービンインペラに連結されたコンプレッサインペラが回転駆動されることにより、吸気を圧縮して内燃機関に供給する。そして、このとき電動機によってコンプレッサインペラの回転駆動が補助されるようになっている。
このような過給機に設けられる電動機のロータは、タービンインペラ及びコンプレッサインペラが高速回転することから、ロータ表面の永久磁石が遠心力で剥離することを防止するために、ロータ周面を円筒状のアーマリング(保持枠部材)で覆っている。アーマリングは、ロータの最高回転数において大きな遠心力が作用する状況でも、永久磁石やエンドリング等を十分に保持できるよう焼き嵌めされている。
ところで、電動機のロータ側は、回転駆動するため、固定されているステータ側よりも放熱対策が難しい。近年、電動機の小型化が求められており、それに伴ってロータ表面積が減少し、放熱特性が悪化してしまうという問題があった。一方で、ロータの放熱特性を確保するためには、ロータの大きさをある一定の大きさ以上にしなければならず、電動機の小型化の妨げになっていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、放熱特性の向上及び小型化が可能なロータ、電動機及び過給機の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、周面に永久磁石が設けられているロータであって、前記周面を覆うように嵌め込まれた円筒状の保持枠部材を備え、前記保持枠部材の外周には、凹凸状の放熱部が設けられている、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記放熱部は、前記保持枠部材の外周に形成された溝によって形成されている、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記溝は、前記保持枠部材の外周にリング状または螺旋状に形成されている、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記放熱部は、前記保持枠部材の外周にコーティングされたコーティング層によって形成されている、という構成を採用する。
また、本発明においては、先に記載のロータと、前記ロータを回転させるステータと、を有する、電動機を採用する。
また、本発明においては、先に記載の電動機を有する、過給機を採用する。
また、本発明においては、永久磁石が設けられている周面を覆うように嵌め込まれた円筒状の保持枠部材を備えて、該保持枠部材の外周に螺旋状に形成された溝によって形成されている凹凸状の放熱部が設けられているロータと、前記ロータを回転させるステータと、前記ロータにかかるスラスト荷重を受けるスラスト軸受と、を有し、前記螺旋状に形成された溝の回転によって生じるスラスト荷重は、前記スラスト軸受が受ける前記スラスト荷重とは逆向きである、過給機を採用する。
本発明によれば、ロータの周面に設けられた永久磁石を保持する保持枠部材の外周に凹凸状の放熱部が設けられているため、表面積が大きくなり、放熱特性が向上する。また、保持枠部材に放熱部を設けることで、ロータ自体について加工する必要はなく、例えば電磁鋼板の形状を加工等せずに、磁気特性に影響を与えないようにすることができる。
したがって、本発明では、放熱特性の向上を図れ、さらに、磁気特性の影響なく容易に小型化を図ることができる。
したがって、本発明では、放熱特性の向上を図れ、さらに、磁気特性の影響なく容易に小型化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明では、電動機による電動アシスト機能を有する過給機(以下、電動過給機と称する)を例示する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における電動過給機1の全体構成図である。
電動過給機1は、回転軸2、コンプレッサインペラ3、電動機4を備える。この電動過給機1のハウジングは、ベアリングハウジング5、タービンハウジング6、及びコンプレッサハウジング7からなる。
図1は、本発明の第1実施形態における電動過給機1の全体構成図である。
電動過給機1は、回転軸2、コンプレッサインペラ3、電動機4を備える。この電動過給機1のハウジングは、ベアリングハウジング5、タービンハウジング6、及びコンプレッサハウジング7からなる。
回転軸2は、タービンインペラ8を一端(図1において左端)に有する。この例において、タービンインペラ8は回転軸2に一体的に形成されているが、本発明はこれに限定されず、タービンインペラ8を別に取り付ける構成であってもよい。コンプレッサインペラ3は、回転軸2の他端(図1において右端)に軸端ナット9により一体で回転するように連結されている。
ベアリングハウジング5は、回転軸2のラジアル荷重を受けるジャーナル軸受10と、スラスト荷重を受けるスラストベアリング(スラスト軸受)11を内蔵し、ジャーナル軸受10及びスラストベアリング11により回転軸2が回転自在に支持されている。また、ベアリングハウジング5は、ジャーナル軸受10及びスラストベアリング11を潤滑するための図示しない潤滑油流路を有している。
タービンハウジング6は、タービンインペラ8を回転可能に囲み、且つベアリングハウジング5に連結されている。このタービンハウジング6は、内部に外部から排ガスが導入されるスクロール室6aと、スクロール室6aからタービンインペラ8まで排ガスを案内する環状に形成された流路6bと、タービンインペラ8を通過した排ガスを排出する排出口6cと、を有する。
流路6bには、複数のノズル翼12が周方向に一定の間隔で配置されている。ノズル翼12は、可変ノズル翼であり、その間に形成される流路面積を変化できるようになっているが、本発明はこれに限定されず固定ノズル翼であってもよい。また、流路6bにノズル翼12の無い形態であってもよい。
コンプレッサハウジング7は、コンプレッサインペラ3を回転可能に囲み、かつベアリングハウジング5に連結されている。このコンプレッサハウジング7は、内部に圧縮空気が導入されるスクロール室7aと、コンプレッサインペラ3からスクロール室7aまで圧縮空気を案内する環状に形成されたディフューザ7bと、コンプレッサインペラ3の回転によって外部空気を吸気する吸気口7cと、を有する。
電動過給機1は、ロータ13およびステータ14を有する。ロータ13は、電動機4の回転子であり、ステータ14は、電動機4の固定子である。ロータ13とステータ14によりブラシレスの交流電動機が構成される。この交流電動機は、回転軸2の高速回転(例えば少なくとも10〜20万rpm)に対応でき、かつ加速時の回転駆動と減速時の回生運転ができる。なお、この交流電動機の駆動電圧は、車両に搭載されたバッテリの直流電圧と同一あるいはそれより高いことが好ましい。
上述のように構成された電動過給機では、エンジンからスクロール室6aにより排気ガスが導入されると、排気ガスによりタービンインペラ8が回転駆動される。すると、タービンインペラ8に回転軸2を介して連結されたコンプレッサインペラ3が回転駆動され、コンプレッサインペラ3により吸気が圧縮されてエンジンに供給される。またこのとき、電動機4によってコンプレッサインペラ3の回転駆動が補助される。
電動過給機1は、流路形成スリーブ15とシール壁16を備える。流路形成スリーブ15は、ステータ14の外周面及びベアリングハウジング5の内周面と密着し、ベアリングハウジング5との間に液密の水冷ジャケット15aを構成する。この水冷ジャケット15aには、図示しない冷却水供給口と冷却水排出口から冷却水が供給され排出される。ベアリングハウジング5と流路形成スリーブ15との間には、水冷ジャケット15aの内外を液密にシールするシール部材17a,17b(例えばOリング)が介装されている。
シール壁16は、ベアリングハウジング5とコンプレッサハウジング7の間に流路形成スリーブ15のフランジ部15bと共に軸方向に共締めされる。このシール壁16は、コンプレッサハウジング7とステータ14との間を仕切り、かつ流路形成スリーブ15のコンプレッサ側に密着している。
次に、図2及び図3を参照して、ロータ13側の放熱対策及びその構成について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態におけるロータ13の斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態におけるロータ13の断面構成図である。
図2は、本発明の第1実施形態におけるロータ13の斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態におけるロータ13の断面構成図である。
ロータ13は、図2及び図3に示すように、回転軸2と、電磁鋼板20と、永久磁石21と、アーマリング(保持枠部材)22と、を有する。
電磁鋼板20は、ロータ13のコアとなるものであり、回転軸2に設けられ、回転軸2と一体的に回転可能な構成となっている。電磁鋼板20は、複数の鋼板が重ね合わせられて一体となったものであり、渦電流の発生を抑制すると共に鉄損を減らすことができるようになっている。
電磁鋼板20は、ロータ13のコアとなるものであり、回転軸2に設けられ、回転軸2と一体的に回転可能な構成となっている。電磁鋼板20は、複数の鋼板が重ね合わせられて一体となったものであり、渦電流の発生を抑制すると共に鉄損を減らすことができるようになっている。
永久磁石21は、電磁鋼板20の周面に設けられている。このように、本実施形態のロータ13は、表面磁石形(SPM:Surface Permanent Magnet)を採用している。永久磁石21は、円弧状となって電磁鋼板20の周方向に所定距離をあけて複数設けられ、全体として円筒状を呈するように配列されている。永久磁石21は、電磁鋼板20と共に、回転軸2と一体的に回転可能な構成となっている。
アーマリング22は、永久磁石21が設けられた周面23を覆うように嵌め込まれた円筒状の補強保持枠部材である。アーマリング22は、永久磁石21及び電磁鋼板20を軸周りに締め付け状態で囲むように取り付けられている。このアーマリング22は、軸の径方向に十分な圧縮荷重を付与できる程度の強い焼き嵌めにより永久磁石21及び電磁鋼板20の周りに嵌合している。このアーマリング22は、チタン等の非磁性体材料から形成されている。
このような円筒状のアーマリング22は、加熱によって穴を膨張させて拡径し、永久磁石21及び電磁鋼板20を含むロータ13を当該穴に嵌め入れて、その後冷却により収縮させて縮径すると、永久磁石21及び電磁鋼板20の周りに固着状態となる。このアーマリング22は、ロータ13の最高回転数において大きな遠心力が作用する状況でも永久磁石21が剥離等しないよう、永久磁石21及び電磁鋼板20に対して十分な圧縮荷重を付与できる程度の焼き嵌めによりロータ13の周面23に嵌合している。
このアーマリング22の外周24には、凹凸状の放熱部30が設けられている。本実施形態の放熱部30は、アーマリング22の外周24に形成された溝31によって形成されている。溝31は、図2に示すように、アーマリング22の外周24にリング状に形成されている。この溝31は、アーマリング22の外周24に所定の深さでその周方向に一回りするように形成されている。本実施形態の溝31は、アーマリング22の外周24にその軸方向において所定間隔をあけて複数形成されている。
上記構成のロータ13によれば、次のような作用効果が得られる。
図1に示すような電動過給機1においては、回転軸2が高速回転するため、ロータ13の周面23に表面実装された永久磁石21に大きな遠心力がかかる。アーマリング22は、ロータ13の周面23を覆うように焼き嵌めされることによって、永久磁石21及び電磁鋼板20に対して十分な圧縮荷重を付与しているため、ロータ13の最高回転数において大きな遠心力が作用する状況でも、永久磁石21を十分に保持できる。
図1に示すような電動過給機1においては、回転軸2が高速回転するため、ロータ13の周面23に表面実装された永久磁石21に大きな遠心力がかかる。アーマリング22は、ロータ13の周面23を覆うように焼き嵌めされることによって、永久磁石21及び電磁鋼板20に対して十分な圧縮荷重を付与しているため、ロータ13の最高回転数において大きな遠心力が作用する状況でも、永久磁石21を十分に保持できる。
回転駆動によりロータ13が発熱すると、その熱は周面23に設けられたアーマリング22に熱伝導される。図2及び図3に示すようにアーマリング22の外周24には、凹凸状の放熱部30が設けられている。このように、ロータ13の周面23に設けられた永久磁石21を保持するアーマリング22の外周24に凹凸状の放熱部30が設けられているため、表面積が大きくなり、放熱特性が向上する。この凹凸状の放熱部30は、アーマリング22の外周24において放熱フィンとして機能し、高速回転することでアーマリング22を冷却し、永久磁石21及び電磁鋼板20から熱を奪って順次放熱を繰り返すことで冷却を行うことができる。
また、本実施形態の放熱部30は、アーマリング22の外周24に形成された溝31によって形成されている。アーマリング22は、非磁性体であり、ロータ13の磁気特性に影響を与えることなく、様々な形状を採用し得る。このようにアーマリング22に放熱部30を設けることで、ロータ13自体について加工する必要はなく、例えば電磁鋼板20の形状を加工等せずに、磁気特性に影響を与えないようにすることができる。さらに、本実施形態の溝31は、アーマリング22の外周24にリング状に形成されているため、ロータ13の回転の抵抗となることはなく、風損を増やさないようにすることができる。
したがって、上述の本実施形態によれば、周面23に永久磁石21が設けられているロータ13であって、周面23を覆うように嵌め込まれた円筒状のアーマリング22を備え、アーマリング22の外周24には、凹凸状の放熱部30が設けられている、という構成を採用することによって、放熱特性の向上を図れ、さらに、磁気特性の影響なく容易に小型化を図ることができるロータ13、電動機4及び電動過給機1を得ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図4は、本発明の第2実施形態におけるロータ13の斜視図である。
図4に示すように、第2実施形態では、放熱部30を形成する溝31が、アーマリング22の外周24に螺旋状に形成されている点で、上記実施形態と異なる。
図4に示すように、第2実施形態では、放熱部30を形成する溝31が、アーマリング22の外周24に螺旋状に形成されている点で、上記実施形態と異なる。
上記構成のロータ13によれば、次のような作用効果が得られる。
ロータ13の周面23に設けられた永久磁石21を保持するアーマリング22の外周24に、螺旋状の溝31によって凹凸状の放熱部30が形成されているため、表面積が大きくなり、放熱特性が向上する。この放熱部30は、高速回転することで、螺旋状の溝31によって周囲の空気を巻き込み、ロータ13の軸方向に気流を形成することができる。この気流は、ロータ13とステータ14との間を例えば軸方向一方側(図1における紙面右側)から軸方向他方側(図1における紙面左側)に抜けることで、両者を冷却する。
ロータ13の周面23に設けられた永久磁石21を保持するアーマリング22の外周24に、螺旋状の溝31によって凹凸状の放熱部30が形成されているため、表面積が大きくなり、放熱特性が向上する。この放熱部30は、高速回転することで、螺旋状の溝31によって周囲の空気を巻き込み、ロータ13の軸方向に気流を形成することができる。この気流は、ロータ13とステータ14との間を例えば軸方向一方側(図1における紙面右側)から軸方向他方側(図1における紙面左側)に抜けることで、両者を冷却する。
上記構成の第2実施形態によれば、軸方向に対して斜めに溝31が切られているため、上記実施形態よりは風損に関しては若干不利になるが、ロータ13の軸方向に気流を形成することができるため、放熱特性を大幅に向上させることができる。
また、上記構成の第2実施形態によれば、螺旋状に形成された溝31の回転によってロータ13の軸方向に気流を形成するため、ロータ13にその分の反力としてスラスト荷重がかかる。ここで、螺旋状に形成された溝31の回転によって生じる当該スラスト荷重を、図1に示すスラストベアリング11が受けるスラスト荷重とは逆向きにすれば、スラストベアリング11が受ける負荷を低減させることができる。
また、上記構成の第2実施形態によれば、螺旋状に形成された溝31の回転によってロータ13の軸方向に気流を形成するため、ロータ13にその分の反力としてスラスト荷重がかかる。ここで、螺旋状に形成された溝31の回転によって生じる当該スラスト荷重を、図1に示すスラストベアリング11が受けるスラスト荷重とは逆向きにすれば、スラストベアリング11が受ける負荷を低減させることができる。
具体的には、スラストベアリング11は、コンプレッサインペラ3が吸気口7cから空気を吸気し圧縮する関係で軸方向一方側から他方側(図1において紙面右側から左側)にスラスト荷重を受ける。一方、ロータ13が軸方向一方側から他方側に気流を形成すれば、その反力によって、螺旋状に形成された溝31の回転によって生じるスラスト荷重は、軸方向他方側から一方側(図1において紙面左側から右側)になる。そうすると、スラストベアリング11が受けるスラスト荷重の少なくとも一部を、螺旋状に形成された溝31の回転によって生じるスラスト荷重によって相殺することができ、結果、スラストベアリング11が受ける負荷を低減させ、製品寿命等を向上させることが可能となる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、本発明は、図5に示すような変形例においても上記実施形態と同様の作用効果を奏することが可能である。以下の説明においては、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図5(a)に示す別実施形態の凹凸状の放熱部30は、アーマリング22の外周24にコーティングされたコーティング層32によって形成されている。コーティング層32は、例えば溶射やコールドスプレー法によって微粒子を堆積・固着させることで細かな凹凸状に形成することができる。この構成によれば、細かい凹凸状となっているため、表面積がより大きくなり、放熱特性が向上する。
図5(b)に示す別実施形態の凹凸状の放熱部30の溝31は、断面視で略三角状に形成されている。
図5(c)に示す別実施形態の凹凸状の放熱部30の溝31は、断面視で略半円状に形成されている。
上記形状の溝31であっても上記実施形態と同様の作用効果を奏することが可能であり、また溝31の数も限定する必要はない。
図5(c)に示す別実施形態の凹凸状の放熱部30の溝31は、断面視で略半円状に形成されている。
上記形状の溝31であっても上記実施形態と同様の作用効果を奏することが可能であり、また溝31の数も限定する必要はない。
また、例えば、上記実施形態では、軸方向における溝31の配置を等間隔に設定したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、ロータ13の軸方向中央部は温度が高くなるので、当該中央部の溝31の間隔は狭くして「密」に配置し、逆にロータ13の軸方向両端部は外気に触れて温度が低くなるので、当該両端部の溝31の間隔は広くして「粗」に配置する構成であってもよい。
また、第2実施形態のように螺旋状に溝31を形成してロータ13が軸方向に気流を形成できる場合には、周囲の空気を取り込む風上側では空気の流動が小さいので、当該風上側の溝31の間隔は狭くして「密」に配置し、逆に、風下側では空気の流動が大きいので、当該風下側の溝31の間隔は広くして「粗」に配置する構成であってもよい。
また、第2実施形態のように螺旋状に溝31を形成してロータ13が軸方向に気流を形成できる場合には、周囲の空気を取り込む風上側では空気の流動が小さいので、当該風上側の溝31の間隔は狭くして「密」に配置し、逆に、風下側では空気の流動が大きいので、当該風下側の溝31の間隔は広くして「粗」に配置する構成であってもよい。
また、例えば、上記実施形態では、過給機に本発明を適用したが、本発明はこの構成に限定されることなく、例えばターボ圧縮機にも適用可能である。
1…電動過給機(過給機)、4…電動機、11…スラストベアリング(スラスト軸受)、13…ロータ、14…ステータ、21…永久磁石、22…アーマリング(保持枠部材)、23…周面、24…外周、30…放熱部、31…溝、32…コーティング層
Claims (7)
- 周面に永久磁石が設けられているロータであって、
前記周面を覆うように嵌め込まれた円筒状の保持枠部材を備え、
前記保持枠部材の外周には、凹凸状の放熱部が設けられている、ことを特徴とすることを特徴とするロータ。 - 前記放熱部は、前記保持枠部材の外周に形成された溝によって形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のロータ。
- 前記溝は、前記保持枠部材の外周にリング状または螺旋状に形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のロータ。
- 前記放熱部は、前記保持枠部材の外周にコーティングされたコーティング層によって形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のロータ。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のロータと、
前記ロータを回転させるステータと、を有する、ことを特徴とする電動機。 - 請求項5に記載の電動機を有する、ことを特徴とする過給機。
- 永久磁石が設けられている周面を覆うように嵌め込まれた円筒状の保持枠部材を備えて、該保持枠部材の外周に螺旋状に形成された溝によって形成されている凹凸状の放熱部が設けられているロータと、
前記ロータを回転させるステータと、
前記ロータにかかるスラスト荷重を受けるスラスト軸受と、を有し、
前記螺旋状に形成された溝の回転によって生じるスラスト荷重は、前記スラスト軸受が受ける前記スラスト荷重とは逆向きである、ことを特徴とする電動機。
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