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JP2010008206A - プローブカード - Google Patents

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JP2010008206A
JP2010008206A JP2008167503A JP2008167503A JP2010008206A JP 2010008206 A JP2010008206 A JP 2010008206A JP 2008167503 A JP2008167503 A JP 2008167503A JP 2008167503 A JP2008167503 A JP 2008167503A JP 2010008206 A JP2010008206 A JP 2010008206A
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Koji Okura
宏司 大倉
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Japan Electronic Materials Corp
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Abstract

【課題】コンタクトユニットをメイン基板に対してスムーズに上下動させられ、かつ、コンタクトユニットの水平方向の移動を阻止することができるプローブカードを提供する。
【解決手段】メイン基板2と、コンタクトプローブ31を有し、メイン基板2に対し上下動可能なコンタクトユニット3と、メイン基板2に固着され、メイン基板2よりも下方においてコンタクトユニットを受け止めるストッパ4と、コンタクトユニット3及びメイン基板2を電気的に接続する1又は2以上のフレキシブル基板9と、メイン基板2に支持された2以上の固定部を有し、固定部間に配置されたフレキシブル基板に固着されて、フレキシブル基板9を横断するプレート10とを備える。プレート10は、水平方向の移動が阻止されるので、コンタクトプローブ31を検査対象物である電極パッドに確実に接触させることができ、確実に電気的特性検査を行うことができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、プローブカードに関するもので、更に詳しくは、半導体ウエハ上に形成されたデバイスなどの検査対象物の電気的特性を検査する際に使用されるプローブカードの改良に関するものである。
プローブカードとは、半導体集積回路の電極パッドにコンタクトプローブ(接触探針)を接触させて、電極パッドから電気信号を取出すための電気的接続手段である。プローブカードは、一般的に、多層配線基板が使用され、この多層配線基板の一方の面上に、電極パッドの数およびピッチに対応して複数のコンタクトプローブが配列されている。そして、コンタクトプローブから入った電気信号は多層配線基板の配線を通じて、この多層配線基板に所定間隔に配置された外部端子に導かれるように構成されている。
このプローブカードを使用して半導体ウエハ上のデバイスの電気的特性を検査する場合には、プローブカードをプローブ装置に取付け、プローブカードの外部端子の電気信号をプローブ装置外に取出せるように電気的な接続を行う。そして、電極パッドとコンタクトプローブとを接触させることにより、電気信号を取出すことができる。
通常は、コンタクトプローブと電極パッドとを良好に導通させるために、コンタクトプローブが電極パッドに接触し始めてから、さらに、コンタクトプローブを電極パッドに押し付ける動作(オーバードライブ)が行われている。このように、オーバードライブ動作時に、コンタクトプローブに電極パッドを押圧する所定の荷重(針圧)を与えて、コンタクトプローブを電極パッドに押し付けている。
本願出願人は、上記オーバードライブを行うために、特許文献1に開示されているプローブカードを提案した。特許文献1に開示されているプローブカードは、メイン基板と、コンタクトプローブが形成されたコンタクト基板を含むコンタクトユニットと、このコンタクトユニットをメイン基板に対し上下動可能に支持するストッパとを備えている。このプローブカードは、コンタクトユニットをストッパで受け止めることにより、コンタクトユニットをメイン基板から吊り下げるように構成されている。さらに、コンタクトユニットは、オーバードライブ時にコンタクトプローブに所定の荷重がかかるように荷重部材が取り付けられている。
このような構成によれば、メイン基板と共にコンタクトプローブを検査対象物に向かって相対的に近づけて、コンタクトプローブと検査対象物とを接触させた後、さらに、メイン基板と検査対象物とを近づけると、ストッパからコンタクトユニットが離れ、各コンタクトプローブには実質的にコンタクトユニットの重量のみが付与されてオーバードライブが行われる。
特開2007−51906号公報
特許文献1に開示されているプローブカードは、上記コンタクトユニットを受け止める上記ストッパが、一方の端部にフランジ部を有する金属ピンにより形成されている。上記金属ピンは、フランジにより上記コンタクトユニットを受け止めた状態で、他端をメイン基板に固定している。そして、上記コンタクトユニットには、上記金属ピンを挿通させる貫通穴が形成されており、上記コンタクトユニットは、上記金属ピンをガイド部材として上下動を行うようになっている。
そして、上記コンタクトユニットが、上記金属ピンに沿ってスムーズに上下動を行うためには、上記コンタクトユニットに形成される貫通孔の内径と上記金属ピンの外径との間に、多少の隙間が必要となる。従って、上記コンタクトユニットは、上記コンタクトユニットの貫通孔と上記金属ピンとの間に形成される隙間の範囲内で水平方向に移動可能となる。
また、特許文献1に開示されているプローブカードは、上記コンタクトユニットがフレキシブル基板を介して上記メイン基板に電気的に接続されている。このフレキシブル基板は、上記コンタクトユニットが上記メイン基板に対して上下する動きに伴って変形するようになっている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、コンタクトユニットが水平方向に移動するのを阻止し、このコンタクトユニットをメイン基板に対してスムーズに上下動させられるプローブカードを提供することを目的とする。
第1の本発明によるプローブカードは、外部から信号が入力されるメイン基板と、複数のコンタクトプローブが形成され、上記メイン基板に対し上下動可能なコンタクトユニットと、上記メイン基板に固着され、上記メイン基板よりも下方において上記コンタクトユニットを受け止めるストッパと、上記コンタクトユニット及び上記メイン基板を電気的に接続するフレキシブル基板と、上記メイン基板に支持された2以上の固定部を有し、上記固定部間に配置された上記フレキシブル基板に固着されて、上記フレキシブル基板を横断するプレートとを備えるように構成されている。
本発明のプローブカードは、上記フレキシブル基板が、上記メイン基板に支持される上記プレートの2つの固定部の間において、上記プレートと固着された状態となる。上記フレキシブル基板は上記プレートに固着されるので、上記フレキシブル基板は水平方向への移動が阻止される。その結果、本発明のプローブカードは、上記フレキシブル基板の一端が接続される上記コンタクトユニットの水平方向への移動を確実に阻止することができ、確実に上記コンタクトプローブを検査対象物に確実に接触させることができる。
このように、本発明のプローブカードによれば、検査時に、上記コンタクトユニットの水平方向への移動を阻止して上下動をスムーズに行うことができるので、良好な電気的特性検査を行うことができる。
第2の本発明によるプローブカードは、上記構成に加えて、上記プレートは、弾性変形可能な材料により形成され、上記固定部間の形状が下方に向けて突出する弓形となるように形成されて構成されている。
本発明のプローブカードは、上記フレキシブル基板と上記プレートとが固着されていても、上記プレートが弾性変形可能な材料により形成され、上記固定部間の形状が下方に向けて突出する弓形となるように形成されているので、上記コンタクトユニットの上方への移動に伴って、上記フレキシブル基板が動くとき、上記フレキシブル基板の動きに連動して、上記プレートが上方向に向けて押し上げられて弾性変形する。このように、上記フレキシブル基板の動きに連動して上記プレートを弾性変形させることができるので、上記フレキシブル基板により上記コンタクトユニットの上下動が規制されることを防止できる。
その結果、本発明のプローブカードは、検査時において、上記コンタクトユニットの上下動を良好に行うことができ、しかも、上記コンタクトユニットの水平方向への移動を阻止することができるので、さらに良好な電気的特性検査を行うことができる。
第3の本発明によるプローブカードは、上記構成に加えて、上記プレートは、枠状に形成されている。このように構成することにより、複数の上記フレキシブル基板が上記コンタクトユニットの中心に対して放射状に伸びるように配置されている場合でも、枠状のプレートに多数の固定部を設けておいて、これら固定部の間に上記フレキシブル基板を配置させることにより、全ての上記フレキシブル基板を横断させた状態で簡単に上記プレートを上記メイン基板に取り付けることができる。
第4の本発明によるプローブカードは、上記構成に加えて、上記プレートの上記固定部は、上記ストッパに固着されて構成されている。このように、上記プレートを既存の上記ストッパに固着することにより、上記プレートを上記コンタクトユニットの近くに配置させることができる。その結果、オーバードライブ時には、上記フレキシブル基板における上記コンタクトユニットに近い部分を上記プレートに固着させることができるので、上記コンタクトユニットの水平方向への移動をより確実に阻止することができる。
第5の本発明によるプローブカードは、外部から信号が入力されるメイン基板と、複数のコンタクトプローブが形成され、上記メイン基板に対し上下動可能なコンタクトユニットと、上記メイン基板に固着され、上記メイン基板よりも下方において上記コンタクトユニットを受け止めるストッパと、上記メイン基板に支持される第1固定部及び上記コンタクトユニットに固着される第2固定部を有する弾性変形可能なプレートとを備えるように構成されている。
本発明のプローブカードは、上記コンタクトユニットが、弾性変形可能な上記プレートを介して上記メイン基板に水平方向への移動が阻止された状態で連結された状態となる。また、上記プレートは、上記コンタクトユニットの上下動に伴って弾性変形させることができるので、上記コンタクトユニットの上下動の妨げにならない。その結果、本発明のプローブカードは、上記コンタクトユニットの水平方向への移動を確実に阻止し、しかも、上下動をスムーズに行うことができるので、確実に上記コンタクトプローブを検査対象物に確実に接触させることができる。
その結果、本発明のプローブカードは、検査時において、上記コンタクトユニットの上下動を良好に行うことができ、しかも、上記コンタクトユニットの水平方向への移動を阻止することができるので、さらに良好な電気的特性検査を行うことができる。
第6の本発明によるプローブカードは、上記構成に加えて、上記プレートは、平面視において屈曲部を有する帯状に形成され、上記屈曲部に第1固定部が形成されている。従って、上記プレートは、L字状の帯状プレートに形成することもできるし、2箇所の屈曲部を有する帯状プレートに形成することもできるし、矩形状の帯状プレートに形成することもできる。このように、上記プレートは、屈曲した部分を有する帯状に形成することにより、3箇所以上で上記メイン基板及び上記コンタクトユニットに固着することができるので、互いに交差する方向の水平方向の動きを確実に阻止することができる。
第7の本発明によるプローブカードは、上記構成に加えて、上記プレートの第1固定部は、上記ストッパに支持されるように構成されている。このように、上記コンタクトユニットを受け止める上記ストッパに上記プレートを支持することにより、上記プレートの第2固定部を上記コンタクトユニットにおける上記コンタクトプローブよりも上方に位置する部分に固着させることができる。その結果、オーバードライブ時に、上記プレートが検査対象物に接触することなく、スムーズに上記コンタクトユニットを上下動させることができる。
本発明のプローブカードによれば、上記プレートにより、上記フレキシブル基板が水平方向へ動いてしまうのを確実に阻止することができるので、上記コンタクトプローブを検査対象物に確実に接触させて、良好な電気的特性検査を行うことができる。
実施の形態1.
以下、本発明にかかるプローブカードの実施の形態1について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態によるプローブカード1の一例を示した外観図であり、下方から見た図を示している。図2は、プローブカード1の概略断面図が示されている。図3は、プローブカード1の概略側面図が示されている。
プローブカード1は、図2に示すように、メイン基板2と、メイン基板2に対して上下動可能に支持され、複数のコンタクトプローブ31を有するコンタクトユニット3とを備えている。コンタクトユニット3は、メイン基板2に固着されるストッパ4によりメイン基板2に対して上下動可能に支持されている。
さらに、メイン基板2とコンタクトユニット3との間には、コイルばね51が設けられており、コイルばね51によりコンタクトユニット3がメイン基板2から離れる方向である下方向へ付勢されている。
メイン基板2は、図1に示すように、円板状のプリント基板であり、テスター装置との間で信号入出力を行うための外部端子21を有している。本実施の形態では、ガラスエポキシを主成分とする多層プリント回路基板がメイン基板2として用いられている。メイン基板2は、プローブ装置に着脱可能に取り付けられ、コンタクトユニット3を支持する基板である。外部端子21は、メイン基板2の周縁部に多数形成されている。さらに、メイン基板2は、図2に示すように、中央部に、ばね受け位置調整ネジ6と螺合するネジ孔22が貫通して形成されている。
メイン基板2の上面には、補強板7の下面全面が固着されており、メイン基板2と補強板7とは一体化されている。この補強板7は、中央部にばね受け位置調整ネジ6が挿通される第1貫通孔71と、この第1貫通孔71の周りに複数の第2貫通孔72が形成されている。第2貫通孔72には、補強板7と、後述するばね受け保持板8とをメイン基板2に固着するための固定ネジ73が挿通される。
メイン基板2の下面には、中央部に貫通された開口部81が形成されたリング板状のばね受け保持板8が固着されており、メイン基板2とばね受け保持板8とは一体化されている。このばね受け保持板8には、補強板7の上面側から挿通させた固定ネジ73と螺合する第1ネジ穴82が上面側に複数形成されている。また、ばね受け保持板8の下面には、ストッパ4の固定ネジ41と螺合する第2ネジ穴83が複数形成されている。そして、ばね受け保持板8の開口部81内に円板状のコイルばね受け52が上下動可能に収納される。
コンタクトユニット3は、メイン基板2の下方に配置され、ばね受け保持板8に固着されるストッパ4を介して、メイン基板2に上下動可能に支持される。コンタクトユニット3は、多数のコンタクトプローブ31が形成されたコンタクト基板32と、このコンタクト基板32の上面と接合されるバッキングプレート33と、バッキングプレート33の上面と接合される板状のガイド部材34とを備えている。
本実施の形態では、コンタクト基板32は、矩形のシリコン基板を用いて構成されており、コンタクト基板32の下面に多数のコンタクトプローブ31が形成されると共に、配線パターンが形成されている。配線パターンは、電源供給線、グランド線及び信号線の各配線パターンにより形成されている。また、本実施の形態では、コンタクトプローブ31は、電気鋳造法により形成された金属針により構成されている。さらに、本実施の形態では、コンタクト基板32の下面の中央に、多数のコンタクトプローブ31が整列配置されている。
バッキングプレート33は、コンタクト基板32の平面積よりも大きな表面積の矩形をしている。さらに、バッキングプレート33の下面はコンタクト基板32の上面の全体と接合され、かつ、バッキングプレート33の上面はガイド部材34の下面と接合されている。
バッキングプレート33の下面の周縁部には、配線部材としてのフレキシブル基板9の一端部が接続されている。このバッキングプレート33を介してフレキシブル基板9がコンタクトプローブ31に電気的に導通されている。
そして、フレキシブル基板9の他端部は、メイン基板2に接続されている。フレキシブル基板9は、メイン基板2とバッキングプレート33とにそれぞれ形成されている配線間を導通させている。フレキシブル基板9は、コンタクトユニット3の上下動に合わせて変動するように、緩やかな曲面を持たせてメイン基板2とバッキングプレート33とに接続されている。
フレキシブル基板9は、メイン基板2及びコンタクト基板32を電気的に接続する導電線の集合体であり、可撓性を有する薄い絶縁性基板上に配線パターンが形成されている。ここでは、メイン基板2側を2つに分岐させた形状からなるフィルム基板と4つに分岐させた形状からなるフィルム基板とが用いられており、各分岐部分の先端には、図1に示すように、メイン基板2のコネクタ23と着脱可能に係合させるコネクタ91がそれぞれ設けられている。本実施の形態では、フレキシブル基板9は、可撓性を有するフィルム上に配線パターンが印刷されたフレキシブルプリント回路基板(FPC)を用いている。なお、図2に示す概略断面図では、フレキシブル基板9は、直接、メイン基板2に接続された状態を示している。
ガイド部材34は、バッキングプレート33の平面積よりも大きな平面積の矩形に形成されている。ガイド部材34は、メイン基板2に固着されているばね受け保持板8と対向させて配置されている。ガイド部材34は、ストッパ4を構成する固定ネジ41の軸部とこの軸部の周りに配置される筒状のスペーサ42が挿通されるガイド孔34aを有する。ガイド孔34aは、矩形の枠状部材の4隅に貫通させて形成されており、スペーサ42の外径よりも大きな内径を有するように形成されている。
さらに、ガイド部材34の中央部におけるメイン基板2との対向面には、コイルばね51の端部が圧接する複数の円形凹部34bが形成されている。ガイド部材34は、バッキングプレート33からはみ出た部分の下面がストッパ4に受け止められている。
コイルばね受け52は、円形の板状部材からなり、ガイド部材34と対向する面(下面)にコイルばね51を受ける複数の円形凹部52aが形成されている。
メイン基板2に形成したネジ孔22には、ばね受け位置調整ネジ6がネジ締めされる。このばね受け位置調整ネジ6の先端面が、コイルばね受け52におけるメイン基板2と対向する上面の中心に当接するようになっている。
ストッパ4は、軸部及びこの軸部の一端に形成されるフランジ部を有する固定ネジ41と、固定ネジ41が挿通されるスペーサ42と、下面が固定ネジ41のフランジ部と当接し、上面がガイド部材34と当接する矩形リング状の支持部材43とにより構成されている。矩形リング状の支持部材43の4隅には、固定ネジ41が挿通され、かつ、スペーサ42の外径よりも小さい内径の貫通孔が形成されている。
固定ネジ41を支持部材43の貫通孔に下方から挿通させて、固定ネジ41のフランジ部を支持部材43に当接させる。そして、支持部材43から突出している固定ネジ41の軸部にスペーサ42を嵌めた状態で、固定ネジ41とスペーサ42とをガイド部材34のガイド孔34aに挿通させる。このとき、ガイド部材34は、バッキングプレート33とコンタクト基板32とが組み付けられてコンタクトユニット3が形成された状態になっている。この状態で、固定ネジ41をばね受け保持板8の第2ネジ穴83にネジ止めすることにより、支持部材43がばね受け保持板8の下面との間にスペーサ42の長さの間隔を空けた状態でばね受け保持板8に固着される。
本実施の形態では、コンタクト基板32とバッキングプレート33とガイド部材34とを接合させた状態で、ガイド部材34の下面における外周縁が、ストッパ4の支持部材43に当接し、コンタクト基板32とバッキングプレート33とが支持部材43の枠内に配置されるようになっている。さらに、ガイド部材34は、各ガイド孔34aに挿通させたストッパ4の固定ネジ41に沿ってスライドさせることにより、ばね受け保持板8の下面とストッパ4の支持部材43の上面との間において、上下動できるようになっている。
そして、ストッパ4の支持部材43がガイド部材34を受け止めることにより、コンタクトユニット3は所定位置よりも下に移動しないようにメイン基板2に対して吊り下げた状態で支持される。このように、ストッパ4の支持部材43と固定ネジ41とによりガイド部材34をストッパ4の固定ネジ41に沿って上下方向にスライド可能に支持することができる。
コンタクトユニット3がストッパ4を介してメイン基板2に支持された後、フレキシブル基板9をコンタクトユニット3のバッキングプレート33とメイン基板2とに接続する。
さらに、本実施の形態では、図1から図4に示すように、フレキシブル基板9をバッキングプレート33とメイン基板2とに接続した後、矩形枠状をした肉厚の薄いプレート10をフレキシブル基板9の下方に配置させる。プレート10は、図4の下方から見た概略平面図に示すように、4つの角部をストッパ4の固定ネジ41を用いて支持部材43と共に上方のばね受け保持板8に固着するようになっている。プレート10は、金属により形成することもできるし、合成樹脂により形成することもできる。金属により形成する場合には、絶縁性を有する金属とすることが好ましい。
具体的には、プレート10の角部には、図示していないが、固定ネジ41を貫通させる貫通孔が形成されており、固定ネジ41をこの貫通孔に挿通させて、固定ネジ41のフランジ部をプレート10の下面に当接させるようになっている。そして、図2に示すように、この貫通孔に挿通させた状態の固定ネジ41をストッパ4の支持部材43に設ける貫通孔に挿通し、ばね受け保持板8に設けた第2ネジ穴83にネジ締めすることにより、支持部材43と共に、プレート10がばね受け保持板8に固着されるようになっている。プレート10の角部上面は支持部材43の下面と接触した状態になる。
本実施の形態では、プレート10は、図3に示すように、矩形の枠における各辺の中央部が、固定部となる角部の平面部に対して下方に向けて突出したアーチ状(弓形)に形成されている。そして、プレート10におけるアーチの突出した部分の下面が、図2に示すように、フレキシブル基板9と接着剤10aにより固着されている。
ところで、メイン基板2とコンタクトユニット3とをフレキシブル基板9で接続するプローブカードは、検査時のオーバードライブによりコンタクトユニット3が上動すると、この動きに伴ってフレキシブル基板9も動くことになる。また、フレキシブル基板9をプレート10に固着させる場合、フレキシブル基板9におけるプレート10との接着部分が上下方向に移動しないように固定されてしまうと、フレキシブル基板はこの接着部分を支点として、この接着部分からコンタクトユニット3への接続部までが、コンタクトユニット3の上下動に伴って動くことになる。従って、この場合、コンタクトユニット3の上下動がスムーズに行えるように、フレキシブル基板9は、上記接着部分からコンタクトユニット3への接続部までの部分を少し湾曲させる必要がある。
本実施の形態では、湾曲させることなく、フレキシブル基板9をコンタクトユニット3とプレート10とに接続できるようにするため、プレート10をアーチ形状に形成して、プレート10も、フレキシブル基板9の動きに連動して、アーチ部分が上方に向けて押し上げられて弾性変形するようになっている。
図5は、非検査時におけるプレート10の概略側面図を示している。図5に示すように、プレート10は、非検査時において、アーチを形成する2つの屈曲部の間の距離がa1、支持部材43の下面の位置(二点破線で示す仮想線)からフレキシブル基板9の下面までの高さがb1となる。本実施の形態では、コンタクトユニット3が支持部材43に支持されている非検査時において、プレート10が自然状態(ストレスフリー)になるように構成されている。
図6は、検査時におけるプレート10の概略側面図を示している。検査時においても、プレート10は、アーチ形状となる。図6に示すように、プレート10は、検査時において、アーチを形成する2つの屈曲部の間の距離がa2、支持部材43の下面の位置(二点破線で示す仮想線)からフレキシブル基板9の下面までの高さがb2となる。
図5及び図6を比較してもわかるように、検査時において、プレート10がフレキシブル基板9により押し上げられて弾性変形することにより、アーチを形成する2つの屈曲部の間の距離は、非検査時の距離a1よりも検査時の距離a2の方が大きくなり、上記高さは、非検査時の距離b1が検査時の距離b2よりも大きくなる。
このように、本実施の形態のフレキシブル基板9は、水平方向の位置はそのままで、コンタクトユニット3の上下動に合わせて双方の固定部分を上下動させることができる。その結果、フレキシブル基板9は上記接着部分からコンタクトユニット3への接続部までの距離をできるだけ短くできるので、フレキシブル基板9におけるコンタクトユニット3への接続部に余分な応力が生じないようにすることができ、しかも、コンタクトユニット3の上下動をスムーズに行うことができる。
なお、本実施の形態では、プレート10は、非検査時におけるプレート10の下面の最下方位置が、オーバードライブしたときのコンタクトプローブ31先端の位置よりも上方に位置するアーチ形状としている。さらに、プレート10は、弾性変形による高さb1からb2への変化量をコンタクトユニット3の昇降動作(オーバードライブ量)の妨げにならない変化量としている。
本実施の形態では、コイルばね51によるコンタクトプローブ31の針圧を調整する場合には、ばね受け位置調整ネジ6をネジ締めしていくことにより、コイルばね51の弾性力に逆らってコイルばね受け52が開口部81内においてコンタクトユニット3側に向けて移動していく。コイルばね受け52とガイド部材34とに挟まれたコイルばね51は、その反発力によりコンタクトユニット3を付勢する。このように、コイルばね受け52の下面とガイド部材34の上面との距離を調整して、コイルばね51の反発力が所定の付勢力となるまで、ばね受け位置調整ネジ6をコイルばね受け52に対してネジ締めしていく。
そして、検査時には、プローブカード1を検査対象物に向けて相対的に近づけて、コンタクトユニット3のコンタクトプローブ31と検査対象物とを接触させ、さらに、オーバードライブすることにより、コンタクトプローブ31が検査対象物によって押さえ付けられる。このとき、コイルばね51は、コイルばね受け52によって圧縮された状態となり、コンタクトユニット3はメイン基板2に向けて上方向に動く。
本実施の形態では、フレキシブル基板9とプレート10とを接着剤10aにより固着しているので、コンタクトユニット3が昇降動作を行っても、フレキシブル基板は、接着剤10aにより固着されたプレート10により水平方向への移動が阻止される。その結果、コンタクトユニット3の水平方向への移動が阻止され、コンタクトプローブ31を検査対象物である電極パッドに確実に接触させることができ、確実に電気的特性検査を行うことができる。
特に本実施の形態では、矩形のプレート10の4つの辺を用いて、全てのフレキシブル基板9を横断するように構成している。さらに、プレート10の隣り合う辺は直交し、さらに、プレート10の撓りの起点である4つの角部を固着する固定ネジ41のそれぞれの位置が、コンタクト基板32の中心から同距離になるように配置されている。その結果、プレート10は同じアーチ形状に各辺を形成することにより、プレート10の各辺に作用する応力は均等に分散し、水平方向における直交するX方向及びY方向のズレが生じない。即ち、プレート10の1対の辺により、コンタクトユニット3が水平方向のX方向へ移動するのを阻止でき、他の1対の辺によりX方向と直交するY方向への移動を阻止することができる。
その結果、コンタクトユニット3は、水平方向への移動が阻止され、かつ、傾くことも阻止されるので、コンタクトユニット3の昇降動作をスムーズに行うことができ、しかも、オーバードライブを行っても、コンタクトプローブ31を検査対象物である電極パッドに確実に接触させることができ、確実に電気的特性検査を行うことができる。
また、本実施の形態のプレート10は、プレート10の形状をアーチ形状とすることにより、検査時において、フレキシブル基板9の動きに伴ってプレート10を押し上げて弾性変形させることができる。従って、コンタクトユニット3は、フレキシブル基板9におけるコンタクトユニット3への接続部から、プレート10との接着部分までの長さをできるだけ短くした状態で上下動をスムーズに行うことができ、しかも、水平方向への移動も確実に阻止される。
なお、フレキシブル基板におけるプレート10とメイン基板2との間の部分は、緩やかな曲面を有するように変形された状態となっている。そして、フレキシブル基板は、コンタクトユニットとメイン基板とに接続する箇所に応じて長さや変形の状態が異なるため、変形による応力にばらつきが生じる。そのため、フレキシブル基板で発生する応力と吊り合うように、プレートの厚みを設定している。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、プレート10をフレキシブル基板9の下方に配置させて、フレキシブル基板9を支持部材43とプレート10との間に配置させるように構成した。本実施の形態では、図7〜図9に示すように、プレート10をフレキシブル基板9の上方に配置させ、プレート10にフレキシブル基板9を接着する構成としている。
本実施の形態では、プレート10をフレキシブル基板9の上方に配置させた構成を除き、その他の構成は、上記実施の形態1と同じ構成であり、同じ構成部分については同じ符号で示し、同じ符号の構成については説明を省略する。なお、本実施の形態のプレート10も実施の形態1と同じ形状、大きさ、材質のものを使用している。
また、本実施の形態では、コンタクトユニット3がストッパ4を介してメイン基板2に支持された後、フレキシブル基板9をコンタクトユニット3のバッキングプレート33とメイン基板2とに接続する前に、矩形枠状のプレート10をストッパ4の固定ネジ41を用いて支持部材43と共にばね受け保持板8に固着するようになっている。
そして、本実施の形態では、プレート10の角部上面を支持部材43の下面に接触させるようにして、プレート10をばね受け保持板8に固着した後、フレキシブル基板9をバッキングプレート33とメイン基板2とに接続する。したがって、プレート10は図7に示すように、フレキシブル基板9の上方に配置された状態になる。
さらに、本実施の形態においても、プレート10は、矩形の枠における各辺の中央部が、固定部となる角部の平面部に対して下方に向けて突出したアーチ状に形成されている。プレート10は、このアーチの突出した部分が、メイン基板2に対して下方に向くように、支持部材43に固着される。また、本実施の形態においても、プレート10とフレキシブル基板9とは接着剤により固着されている。
図8は、非検査時におけるプレート10の概略側面図を示している。図8に示すように、プレート10は、非検査時において、アーチを形成する2つの屈曲部の間の距離がa1、支持部材43の下面の位置(二点破線で示す仮想線)からフレキシブル基板9の上面までの高さがb1となる。本実施の形態では、コンタクトユニット3が支持部材43に支持されている非検査時において、プレート10が自然状態(ストレスフリー)になるように構成されている。
図9は、検査時におけるプレート10の概略側面図を示している。検査時においても、プレート10は、アーチ形状となる。図9に示すように、プレート10は、検査時において、アーチを形成する2つの屈曲部の間の距離がa2、支持部材43の下面の位置(二点破線で示す仮想線)からフレキシブル基板9の上面までの高さがb2となる。
本実施の形態においても、検査時は、図9に示すように、コンタクトユニット3がオーバードライブにより上方向に移動することにより、このコンタクトユニット3に接続されているフレキシブル基板9も上方向に移動する。そして、このフレキシブル基板9と接着されているプレート10がフレキシブル基板9によって押し上げられてアーチが弾性変形するようになっている。
本実施の形態も、図8及び図9を比較してもわかるように、検査時において、プレート10がフレキシブル基板9の変形に伴って弾性変形することにより、アーチを形成する2つの屈曲部の間の距離は、検査時の距離a2が非検査時の距離a1よりも大きくなり、上記高さは、検査時の距離b2が非検査時の距離b1よりも低くなる。
そして、検査時のオーバードライブによりフレキシブル基板9がコンタクトユニット3と共にメイン基板2側に移動すると、プレート10も押し上げられる。フレキシブル基板9は、プレート10に接着されているが、プレート10もフレキシブル基板9の動きに伴って弾性変形するので、フレキシブル基板9が上方に動いてもコンタクトユニット3をスムーズに動かすことができる。
しかも、本実施の形態も、プレート10とフレキシブル基板9を接着剤により固着しているので、プレート10は、フレキシブル基板9が水平方向に移動するのを確実に阻止することができる。その結果、コンタクトユニット3の水平方向への移動を阻止し、かつ、コンタクトユニット3が傾くことも阻止して、コンタクトユニット3の昇降動作をスムーズに行うことができるので、オーバードライブを行っても、コンタクトプローブ31を検査対象物である電極パッドに確実に接触させることができ、確実に電気的特性検査を行うことができる。
本実施の形態も、矩形のプレート10の4つの辺を、全てのフレキシブル基板9に接着させているので、プレート10は同じアーチ形状に各辺を形成することにより、プレート10に作用する応力は均等に分散し、コンタクトユニット3が水平方向のX方向と、このX方向と直交するY方向へ移動するのを確実に阻止することができる。
実施の形態3.
次に、本発明にかかるプローブカードの実施の形態3について図面に基づいて説明する。図10は、プローブカード1の概略断面図が示されている。
プローブカード1は、上記実施の形態1と同様に、メイン基板2と、メイン基板2に対して上下動可能に支持され、複数のコンタクトプローブ31を有するコンタクトユニット3とを備えている。コンタクトユニット3は、メイン基板2に固着されるストッパ4によりメイン基板2に対して上下動可能に支持されている。
さらに、メイン基板2とコンタクトユニット3との間には、弾性ユニット5における複数のコイルばね51が設けられており、コイルばね51によりコンタクトユニット3がメイン基板2から離れる方向である下方向へ付勢されている。
メイン基板2は、上記実施の形態1と同様に、円板状のプリント基板であり、テスター装置との間で信号入出力を行うための外部端子を有している。本実施の形態では、ガラスエポキシを主成分とする多層プリント回路基板がメイン基板2として用いられている。メイン基板2は、プローブ装置に着脱可能に取り付けられ、コンタクトユニット3を支持する基板である。外部端子は、メイン基板2の周縁部に多数形成されている。
さらに、メイン基板2の中央部には、図10に示すように、弾性ユニット5のコイルばね受け52が配置可能な大きさの開口部24が形成されている。この開口部24は貫通孔に形成されている。メイン基板2は、固定ボルト75が挿通されるボルト挿通孔25と、開口部24の周囲4箇所に形成され、ストッパ4のスペーサ42が挿通されるスペーサ挿通孔26とが形成されている。
メイン基板2の上面には、補強板7が固着されており、メイン基板2と補強板7とは一体化されている。この補強板7にも、弾性ユニット5のコイルばね受け52が配置可能な大きさの貫通する開口部74が、メイン基板2の開口部24に連続するように形成されている。また、この補強板7には、メイン基板2と補強板7とを接続する固定ボルト75が螺合する第1ネジ穴76と、ストッパ4の固定ネジ41が螺合する第2ネジ穴77と、補強板7及び弾性ユニット5の固定板53を接合するための固定ボルト54が螺合する第3ネジ穴78とが形成されている。
補強板7の上面には、上記開口部74を覆うように弾性ユニット5の固定板53が固定されており、補強板7と固定板53とが固定ボルト54によって接合されている。固定板53には、補強板7の第3ネジ穴78に対向して固定ボルト54が挿通する挿通孔と、弾性ユニット5のばね受固定ネジ56が螺合するネジ孔57が複数形成されている。これらネジ孔57は、貫通して形成されている。
コンタクトユニット3は、メイン基板2の下方に配置され、補強板7に固定されるストッパ4を介して、メイン基板2に上下動可能に支持される。コンタクトユニット3は、多数のコンタクトプローブ31が形成されたコンタクト基板32と、このコンタクト基板32の上面と接合されるバッキングプレート33と、バッキングプレート33の上面と接合されるガイド部材34とを備えている。バッキングプレート33とガイド部材34とは、ボルトにより接合されている。
本実施の形態では、コンタクト基板32は、矩形の基板を用いて構成されており、コンタクト基板32の下面に多数のコンタクトプローブ31が形成されると共に、配線パターンが形成されている。配線パターンは、電源供給線、グランド線及び信号線の各配線パターンにより形成されている。また、本実施の形態では、コンタクトプローブ31は、電気鋳造法により形成された金属針により構成されている。
バッキングプレート33は、コンタクト基板32よりも表面積が大きく、矩形をしている。さらに、バッキングプレート33は、四隅が切り欠かれた状態になっており、上面の外周部全周に亘って段部33aが形成されている。この段部33aにストッパ4及び後述するプレート11が配置されるようになっている。バッキングプレート33の下面はコンタクト基板32の上面と接合され、かつ、バッキングプレート33の上面はガイド部材34の下面と接合される。バッキングプレート33の下面には、配線部材としてのフレキシブル基板9の一端部が接続される。
図11は、ガイド部材34にプレート11が配置された状態を示し、ガイド部材34を下面側から見た平面図である。ガイド部材34は、図11に示すように、矩形の板部材からなり、図10に示すように、メイン基板2と対向させて配置されている。ガイド部材34の下面における4つの角部には、切欠段部34cが形成されている。ガイド部材34における切欠段部34cが形成されている位置に、ストッパ4を構成する筒状のスペーサ42が挿通されるガイド孔34aが貫通形成されている。ガイド孔34aは、スペーサ42の外径よりも大きな内径を有するように形成されている。
なお、図示していないが、ガイド部材34におけるメイン基板2との対向面における中心には、ネジ穴が形成されており、このネジ穴に、ばね受け位置調整ネジ55が螺合するようになっている。また、ガイド部材34におけるメイン基板2との対向面における中央部であって、ばね受け位置調整ネジ55が螺合するネジ穴の周りには、図示していないが、上記実施の形態1と同様に、コイルばね51の端部が圧接する円形凹部が複数形成されている。
ストッパ4は、軸部及びこの軸部の一端に形成されるフランジ部を有する固定ネジ41と、下面が固定ネジ41のフランジ部と当接し、上面がガイド部材34と当接する円形リング状の4つの支持部材43と、固定ネジ41が挿通されるスペーサ42とにより構成されている。支持部材43の外径は、ガイド部材34のガイド孔34aの内径よりも大きく形成されており、支持部材43の上面でガイド部材34を受け止めるようになっている。また、スペーサ42の外径は、ガイド孔34aの内径よりも小さく形成されている。
さらに、本実施の形態では、図10及び図11に示すように、ガイド部材34の下面外周縁部に対向させて、矩形枠状をした厚みの薄いプレート11を配置させる。プレート11は、図11に示すように、4つの角部に第1貫通孔11aが形成され、枠の各片の中央部には、第2貫通孔11bが2つずつ形成されている。
プレート11は、第1貫通孔11aに、ストッパ4の固定ネジ41を挿通させた後、この固定ネジ41に支持部材43を挿通させることにより、4つの角部が固定ネジ41のフランジ部と支持部材43とにより挟持された状態になる。このように、プレート11の角部を固定ネジ41と支持部材43により挟持した状態で固定ネジ41を補強板7にネジ締めして固定することにより、プレート11がストッパ4に支持された状態になる。本実施の形態のプレート11は、弾性変形可能な金属により形成することもできるし、弾性変形可能な合成樹脂により形成することもできる。金属により形成する場合には、絶縁性を有する金属であってもよい。
また、プレート11は、ガイド部材34の外周縁部に対向させてストッパ4に支持させるのであるが、プレート11の各片の中央部の上面とガイド部材34の下面との間に板状のスペーサ12を配置させている。このようにプレート11とガイド部材34との間にスペーサ12を配置させることにより、非検査時においてプレート11を下方に向けて撓ませることができる。このスペーサ12には、プレート11の第2貫通孔11bに対向するように、2つの貫通孔が形成されている。スペーサ12は、弾性を有する合成樹脂または金属で形成することが好ましい。
また、ガイド部材34における下面の外周部には、プレート11をガイド部材34の外周部に対向させてストッパ4に支持させたとき、このプレート11の各第2貫通孔11bと対向するようにネジ穴34dが形成されている。
ストッパ4及びプレート11を補強板7を介してメイン基板2に支持させるには、まず、固定ネジ41にプレート11、支持部材43及びスペーサ42を順に挿通させておく。そして、コンタクト基板32及びバッキングプレート33が組みつけられたガイド部材34のガイド孔34aに、固定ネジ41と共にスペーサ42を挿通させる。固定ネジ41を補強板7の第2ネジ穴77にネジ締めすることにより、スペーサ42の一端面を補強板7の下面に当接させ、他端面を支持部材43の上面に当接させる。コンタクトユニット3は、ストッパ4のスペーサ42によって、支持部材43の上面とメイン基板2の下面との間に所定の間隔を空けた状態で支持部材43に受け止められた状態になる。
本実施の形態では、コンタクト基板32とバッキングプレート33とガイド部材34とを接合させた状態で、ガイド部材34の切欠段部34cの下面が、ストッパ4の支持部材43に当接するようになっている。さらに、ガイド部材34は、各ガイド孔34aに挿通させたストッパ4のスペーサ42に沿ってスライドさせることにより、メイン基板2の下面とストッパ4の支持部材43の上面との間において、上下動できるようになっている。そして、ストッパ4の支持部材43がガイド部材34を受け止めることにより、コンタクトユニット3は所定位置よりも下に移動しないようにメイン基板2に対して吊り下げた状態で支持される。このように、ストッパ4の支持部材43と固定ネジ41とによりガイド部材34をストッパ4の固定ネジ41に沿って上下方向にスライド可能に支持することができる。
次に、プレート11とガイド部材34との間にスペーサ12を配置させ、プレート11の第2貫通孔11b、スペーサ12の貫通孔及びガイド部材34のネジ穴34dを重ね合わせた状態で、これら貫通孔に固定ボルト13を挿通させて、ネジ穴34dにネジ締めする。固定ボルト13により、コンタクトユニット3とプレート11とが固着される。
本実施の形態では、ストッパ4に支持されたプレート11にコンタクトユニット3が固着されると、プレート11によりコンタクトユニット3は、水平方向への移動が阻止される。さらに、このプレート11は、非検査の状態では、コンタクトユニット3の自重によりスペーサ12によって下方に押された状態になって撓んでいる。従って、オーバードライブによりコンタクトユニットが上方へ移動したときは、プレート11は平坦な状態に戻ろうとするので、コンタクトユニット3は、プレート11によって上動が規制されることはない。
フレキシブル基板9は、上記実施の形態1と同様に、一端部がバッキングプレート33に接続され、他端部がコネクタ91を介してメイン基板2に接続される。フレキシブル基板9は、メイン基板2とバッキングプレート33とにそれぞれ形成されている配線間を導通させている。フレキシブル基板9は、コンタクトユニット3の上下動に合わせて変動するように、緩やかな曲面を持たせてメイン基板2とバッキングプレート33とに接続されている。フレキシブル基板9は、コンタクトユニット3がストッパ4を介してメイン基板2に固定された後にバッキングプレート33及びメイン基板2に接続される。
弾性ユニット5は、複数のコイルばね51と、このコイルばね51の端部を受けるコイルばね受け52と、補強板7に固定される固定板53と、この固定板53を補強板7に固定するための固定ボルト54と、コイルばね受け52及びガイド部材34の間の距離を調整して、コイルばね51によるコンタクトユニット3への付勢力を調整するばね受け位置調整ネジ55と、コイルばね受け52を所定の高さ位置に固定するためのばね受固定ネジ56とを備える。
コイルばね受け52は、板状部材からなり、ガイド部材34と対向する面の中心部にばね受け位置調整ネジ55を挿通させる貫通孔が形成され、この貫通孔の周りに、ガイド部材34に形成した円形凹部に対向させてコイルばね51を当接させる複数の円形凹部が形成されている。また、コイルばね受け52の上面における外周縁部には、ばね受固定ネジ56の端面を受け止める複数の穴が形成されている。
ばね受け位置調整ネジ55は、軸部の先端部にネジ山が形成され、他端にフランジ部が形成されている。そして、コイルばね受け52とガイド部材34との間にコイルばね51を配置させた状態で、このばね受け位置調整ネジ55をコイルばね受け52の貫通孔に上面側から挿通させる。そして、ばね受け位置調整ネジ55の先端をガイド部材34のネジ穴にネジ締めすることにより、コイルばね51の弾性力により、コイルばね受け52の上面とばね受け位置調整ネジ55のフランジ部の下面とが圧接し、ガイド部材34とコイルばね受け52との間の距離が調整できる。
このように、ガイド部材34及びコイルばね受け52の間の距離を調整することにより、コイルばね51がコンタクトユニット3を付勢する力を調整してオーバードライブ時にコンタクトプローブ31にかかる荷重を調整することができる。
固定板53は、メイン基板2の開口部24内及び補強板7の開口部74内に、ばね受け位置調整ネジ55で位置が調整されたコイルばね受け52とコイルばね51が配置された状態で、固定ボルト54により補強板7に取り付けられる。この状態で、固定板53にばね受固定ネジ56をネジ締めしていき、このばね受固定ネジ56の端面をコイルばね受け52に当接させる。コイルばね受け52にばね受固定ネジ56の端面を当接させることにより、コイルばね受け52が上方向に移動するのが阻止される。このように、コイルばね受け52は、ばね受固定ネジ56、固定板53、固定ボルト54、そして、補強板7を介してメイン基板2に固定された状態になる。
本実施の形態では、検査時は、コンタクトユニット3がオーバードライブにより上方向に移動することにより、このコンタクトユニット3に接続されているプレート11は弾性変形により撓んだ状態から平坦な状態に戻る。そして、コンタクトユニット3は、このプレート11により水平方向への移動は阻止され、上下動はスムーズに行われる。
このように、プレート11とコンタクトユニット3とは、固定ボルト13により固着されているので、プレート11は、コンタクトユニット3が水平方向に移動するのを確実に阻止することができ、コンタクトユニット3の昇降動作をスムーズに行うことができる。その結果、オーバードライブを行っても、コンタクトプローブ31を検査対象物である電極パッドに確実に接触させることができ、確実に電気的特性検査を行うことができる。
特に本実施の形態では、矩形のプレート10の4つの辺をコンタクトユニット3のガイド部材34に固着させており、プレート11の隣り合う辺は直交し、さらに、プレート11の撓みの起点である4つの角部を固着する固定ネジ41のそれぞれの位置が、コンタクト基板32の中心から同距離になるように配置されている。その結果、プレート11の各片はスペーサ12によって同じ撓み形状に形成されて、プレート11の各辺に作用する応力は均等に分散し、水平方向における直交するX方向及びY方向のズレが生じない。即ち、プレート11の1対の辺により、コンタクトユニット3が水平方向のX方向へ移動するのを阻止でき、他の1対の辺によりX方向と直交するY方向への移動を阻止することができる。
その結果、コンタクトユニット3は、水平方向への移動が阻止され、かつ、傾くことも阻止されるので、コンタクトユニット3の昇降動作をスムーズに行うことができ、しかも、オーバードライブを行っても、コンタクトプローブ31を検査対象物である電極パッドに確実に接触させることができ、確実に電気的特性検査を行うことができる。
実施の形態4.
上記実施の形態3では、プレート11を矩形枠状に形成した。本実施の形態では、図12に示すように、プレート14を平面視がL字状になるように形成し、屈曲部に固定ネジ41を挿通させる第1貫通孔11aを形成し、両端部に第2貫通孔11bを形成している。
本実施の形態は、L字状のプレート14を4枚用いて、上記実施の形態3のように、平面視が矩形枠状になるようにこれらプレート14をストッパ4に支持させると共に、ガイド部材34に固着させる。
本実施の形態では、プレート14の形状をL字状にしたことを除き、その他の構成は、上記実施の形態3と同じ構成であり、同じ構成部分については同じ符号で示し、同じ符号の構成については説明を省略する。なお、本実施の形態のプレート14も実施の形態3と同じ材質のものを使用している。
本実施の形態も、プレート14とコンタクトユニット3とを固着しているので、プレート14によりコンタクトユニット3の水平方向への移動を確実に阻止し、かつ、コンタクトユニット3の昇降動作をスムーズに行うことができる。その結果、オーバードライブを行っても、コンタクトプローブ31を検査対象物である電極パッドに確実に接触させることができ、確実に電気的特性検査を行うことができる。
なお、上記各実施の形態では、コンタクトプローブ31は、電気鋳造法により形成したが、コンタクトプローブはこれに限定されない。例えば、板バネ状の金属の先端を尖鋭化させたプローブ、いわゆるカンチレバー式のプローブを用いることもできる。また、コンタクトプローブ31は、コンタクト基板32上において2列に整列配置されたものに限定されない。
本発明の実施の形態1によるプローブカードの一例を示した外観図であり、下方から見た図を示している。 本発明の実施の形態1によるプローブカードの概略断面図を示している。 本発明の実施の形態1によるプローブカードの概略側面図を示している。 本発明の実施の形態1によるプローブカードの概略平面図を示している。 本発明の実施の形態1によるプレートの検査時におけるアーチ形状の状態を示す説明図を示している。 本発明の実施の形態1によるプレートの非検査時におけるアーチ形状の状態を示す説明図を示している。 本発明の実施の形態2によるプローブカードの概略平面図を示している。 本発明の実施の形態2によるプレートの検査時におけるアーチ形状の状態を示す説明図を示している。 本発明の実施の形態2によるプレートの非検査時におけるアーチ形状の状態を示す説明図を示している。 本発明の実施の形態3によるプローブカードの概略断面図を示している。 本発明の実施の形態3によるプローブカードのガイド部材及びプレートの概略平面図を示している。 本発明の実施の形態4によるプローブカードのガイド部材及びプレートの概略平面図を示している。
符号の説明
1 プローブカード
2 メイン基板
21 外部端子
22 ネジ孔
23 コネクタ
24 開口部
25 ボルト挿通孔
26 スペーサ挿通孔
3 コンタクトユニット
31 コンタクトプローブ
32 コンタクト基板
33 バッキングプレート
33a 段部
34 ガイド部材
34a ガイド孔
34b 円形凹部
34c 切欠段部
34d ネジ穴
4 ストッパ
41 固定ネジ
42 スペーサ
43 支持部材
5 弾性ユニット
51 コイルばね
52 コイルばね受け
52a 円形凹部
53 固定板
54 固定ボルト
55 ばね受け位置調整ネジ
56 ばね受け固定ネジ
57 ネジ孔
6 ばね受け位置調整ネジ
7 補強板
71 第1貫通孔
72 第2貫通孔
73 固定ネジ
74 開口部
75 固定ボルト
76 第1ネジ穴
77 第2ネジ穴
78 第3ネジ穴
8 ばね受け保持板
81 開口部
82 第1ネジ穴
83 第2ネジ穴
9 フレキシブル基板
91 コネクタ
10,11,14 プレート
10a 接着剤
11a 第1貫通孔(第1固定部)
11b 第2貫通孔(第2固定部)
12 スペーサ
13 固定ボルト

Claims (7)

  1. 外部から信号が入力されるメイン基板と、
    複数のコンタクトプローブが形成され、上記メイン基板に対し上下動可能なコンタクトユニットと、
    上記メイン基板に固着され、上記メイン基板よりも下方において上記コンタクトユニットを受け止めるストッパと、
    上記コンタクトユニット及び上記メイン基板を電気的に接続するフレキシブル基板と、
    上記メイン基板に支持された2以上の固定部を有し、上記固定部間に配置された上記フレキシブル基板に固着されて、上記フレキシブル基板を横断するプレートとを備えていることを特徴とするプローブカード。
  2. 上記プレートは、弾性変形可能な材料により形成され、上記固定部間の形状が下方に向けて突出する弓形となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプローブカード。
  3. 上記プレートは、枠状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプローブカード。
  4. 上記プレートの上記固定部は、上記ストッパに固着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプローブカード。
  5. 外部から信号が入力されるメイン基板と、
    複数のコンタクトプローブが形成され、上記メイン基板に対し上下動可能なコンタクトユニットと、
    上記メイン基板に固着され、上記メイン基板よりも下方において上記コンタクトユニットを受け止めるストッパと、
    上記メイン基板に支持される第1固定部及び上記コンタクトユニットに固着される第2固定部を有する弾性変形可能なプレートとを備えていることを特徴とするプローブカード。
  6. 上記プレートは、平面視において屈曲部を有する帯状に形成され、上記屈曲部に第1固定部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載のプローブカード。
  7. 上記プレートの第1固定部は、上記ストッパに支持されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプローブカード。
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