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JP2010091107A - 真空断熱材とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期にわたって優れた断熱性能を有する真空断熱材を提供する。
【解決手段】封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8の他方の外被材4のガスバリア層6との間隔が連続的に変化しており、封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8の他方の外被材4のガスバリア層6との間隔が変化している部分に、2つのガスバリア層6に挟まれた熱溶着層7の厚みが薄くなっている複数の薄肉部9aと、隣接する2つの薄肉部9aの間と最内周側の薄肉部9aの内周側と最外周側の薄肉部9aの外周側に2つのガスバリア層6に挟まれた熱溶着層7の厚みが厚くなっている厚肉部9bとがあり、隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士が全て熱溶着されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱溶着層同士が対向する2枚の外被材の間に芯材を減圧密封した真空断熱材とその製造方法に関するものである。
近年、深刻な地球環境問題である温暖化への対策として、家電製品や設備機器並びに住宅などの建物の省エネルギー化を推進する動きが活発となっており、優れた断熱効果を長期的に有する真空断熱材が、これまで以上に求められている。
真空断熱材とは、グラスウールやシリカ粉末などの微細空隙を有する芯材を、ガスバリア性を有する外被材で覆い、外被材の内部を減圧密封したものである。真空断熱材は、その内空間を高真空に保ち、気相を伝わる熱量を出来る限り小さくすることにより、高い断熱効果の発現を可能としたものである。よって、その優れた断熱効果を長期にわたって発揮するためには、真空断熱材内部の高い真空度を維持する技術が極めて重要となる。
真空断熱材内部の真空度を維持する方法として、気体吸着剤や水分吸着剤を芯材と共に真空断熱材内部に減圧密封する方法が、一般的に用いられている。これによって、真空包装後に芯材の微細空隙から真空断熱材中へ放出される残存水分や、外気から外被材を透過して経時的に真空断熱材内へ浸透する水蒸気や酸素等の大気ガスを除去することが可能となる。
しかし、現存の吸着剤の吸着能力を考慮すると、高い断熱効果を長期的に維持する真空断熱材を提供するには、吸着剤の使用だけでは不十分であるといえ、真空断熱材内部へ浸透する大気ガス量自体を抑制する手段を講じる必要がある。
ここで、外気から真空断熱材内部へ侵入するガス経路について述べる。
真空断熱材は、通常、2枚の長方形の外被材を重ね合わせて外被材の3辺の周縁近傍の外周部同士を熱溶着して作製した3方シール袋内へ3方シール袋の開口部から芯材を挿入し、真空包装機を用いて外被材の袋内部を真空引きしながら、3方シール袋の開口部を熱溶着することによって製造される。
外被材には、通常、最内層に低密度ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂からなる熱溶着層、中間層にアルミニウム箔やアルミニウム蒸着フィルムなどのバリア性を有する材料からなるガスバリア層、そして最外層にはナイロンフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルムなどの表面保護の役割を果たす表面保護層を、接着剤を介して積層したラミネートフィルムを用いる。
この場合、外気から真空断熱材内部へ透過する大気ガスは、外被材のガスバリア層に用いたアルミニウム箔のピンホールや蒸着層の隙間などを透過してくる成分と、外被材周縁の端面の熱溶着層が露出している部分から封止部を通って内部に透過してくる成分との2つに分類される。
このうち、熱溶着層を構成している熱可塑性樹脂は、ガスバリア層と比べると気体透過度および透湿度が極めて高いことから、真空断熱材内部へ経時的に侵入する大気ガス量のうち、外被材周縁の端面の熱溶着層が露出している部分から封止部を通って内部に透過したものが大半を占める。
よって、長期にわたって優れた断熱性能を有する真空断熱材の提供には、外被材周縁の端面の熱溶着層が露出している部分からの大気ガス浸透量抑制が不可欠であり、その効果的な手法が課題とされてきた。
この課題に対して、封止部における熱溶着層の一部を薄肉にした薄肉部を設けた真空断熱材が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
図11は、特許文献1に記載された従来の真空断熱材の断面図である。
図11に示すように、真空断熱材101は、ガスバリア層102と熱溶着層103とを有する2枚の外被材104と、熱溶着層103同士が対向する2枚の外被材104の間に減圧密封された芯材とを備え、芯材の全周を囲むように2枚の外被材104の周縁近傍に外部からの加熱加圧により熱溶着層103同士が熱溶着された封止部を有する真空断熱材101であり、外被材104の封止部の熱溶着層103の一部が所定幅で薄肉になっている。この薄肉部105は、図12に示すような等脚台形の突条部と内部にヒーターをそれぞれ有する上型と下型とからなる封止冶具106を用いて、封止部となる外被材104の一部を特に強く加熱加圧することにより形成されたものである。
従来の構成は、薄肉部105によって外被材周縁の端面から侵入するガスの透過抵抗が増大し、内部へのガス侵入を抑制することで長期に渡って優れた断熱性能を発揮できるとされている。
実開昭62−141190号公報
上記特許文献1には、薄肉部105における外被材104の詳細な形状については述べられていないものの、等脚台形の突条部と内部にヒーターをそれぞれ有する上型と下型とからなる封止冶具106を用いて、封止部となる外被材104の一部を特に強く加熱加圧することにより熱溶着層103の一部が所定幅で薄肉になった薄肉部105を形成しているので、薄肉部105に、図11および図12に示されるような角部107が形成され、真空断熱材101製造時および取り扱い時に、角部107において外力が集中して、外被材104、特にガスバリア層102にクラックが発生し、場合によっては、クラックにより封止部が破断する。そして、このクラックまたは封止部の破断箇所から、経年的に大気ガス成分の真空断熱材101内部への侵入が促進されるという課題があった。
ここで、角部107とは、封止部を外被材104の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、薄肉部105の境界及びその近傍に生じる、熱溶着層103の厚み変化に伴い形成される角形状となった部位(曲率が大きい部位)を指す。
また、封止冶具106の突条部が等脚台形であるため、外被材104における突条部の先端の平坦部に押圧される部分に比べて、外被材104における突条部の傾斜面と対向する部分は加熱されにくく、また、外被材104を加圧する部分のほどんどが突条部の先端の平坦部になるため、外被材104における突条部の先端の平坦部に押圧される部分の熱溶着層103を構成する樹脂が両側に逃げにくく、そのため、現実には、図示されているほどに薄肉部105を薄くすることは困難であった。
また、等脚台形の突条部と内部にヒーターをそれぞれ有する上型と下型とからなる封止冶具106を用いて、封止部となる外被材104の一部を特に強く加熱加圧することにより熱溶着層103の一部が所定幅で薄肉になった薄肉部105を形成しており、封止部のほとんどが薄肉部105が形成されている部分となるが、薄肉部105は所定幅にわたって熱溶着層103を構成する樹脂が少なくなっているため、2枚の外被材104同士を接着する接着力が低下しており、外力で容易に剥がれやすく、薄肉部105に位置する外被材が剥がれた場合は、外被材周縁の端面の熱溶着層が露出している部分から大気ガスが真空断熱材101の内部に浸透しやすくなるという課題があった。
また、ガスバリア層102は、一般に、外被材104を構成する各層の中では、比較的、熱を伝えやすい材料で構成されることが多く、特に、ガスバリア層102がアルミ箔のような金属箔や金属蒸着層で構成されている場合は、薄肉部105が形成されている部分において所定幅にわたって接近しているため、薄肉部105がヒートブリッジとなって、真空断熱材101の一方の伝熱面の外被材104のガスバリア層102から他方の伝熱面の外被材104のガスバリア層102に熱が伝わりやすく、真空断熱材101の断熱性能が低下する。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、封止部に熱溶着層の一部が薄肉になった薄肉部を形成しても、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部の最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部を設けた封止部が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材とその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の真空断熱材は、一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有する2枚の外被材と、前記熱溶着層同士が対向するように配置された2枚の前記外被材の間に減圧密封された芯材とを備え、前記芯材の全周を囲むように2枚の前記外被材の周縁近傍に前記熱溶着層同士が溶着された封止部を有する真空断熱材であって、前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、特定箇所の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部が前記外被材の周縁のうち最も近い周縁に近づく方向で前記特定箇所の前記熱溶着層に隣接する前記熱溶着層に移動または前記近づく方向とは逆方向で前記特定箇所の前記熱溶着層に隣接する前記熱溶着層に移動するように外部から前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱加圧されることにより、前記最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向に見た時に、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間隔が連続的に変化しており、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間隔が変化している部分に、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とがあり、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士が全て熱溶着されているのである。
上記構成において、薄肉部と厚肉部とを有する封止部は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、封止部の一方の外被材のガスバリア層と封止部の他方の外被材のガスバリア層との間隔が連続的に(滑らかに)変化しているので、外被材を構成する各層に角部が形成されない。また、熱溶着層の薄肉部において局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくい。
また、薄肉部と厚肉部とを有する封止部は、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部の最薄部を狭くすることができるので、薄肉部が一箇所で薄肉部の熱溶着層の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部と厚肉部とを有する封止部は、薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くし、薄肉部を複数箇所に設け、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着するので、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部の接着力は一般に熱溶着層の厚みに応じて熱溶着層が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部の間と最も内周側に位置する薄肉部の内周側と最も外周側に位置する薄肉部の外周側に厚肉部が形成されており、薄肉部の最薄部から厚肉部の最厚部まで熱溶着層の厚みが滑らかに増減するので、また、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士が全て熱溶着されているので、薄肉部を設けた封止部が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部と厚肉部とを有する封止部は、薄肉部を複数箇所に設けているが、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部の最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
また、薄肉部においては、外被材の強度が周囲部よりも低くなり、外力を受けた際の荷重集中が懸念されるが、薄肉部が複数個存在することにより、外力の荷重が分散され、薄肉部におけるクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくくなる。
また、薄肉部を複数個有する場合は、薄肉部が1個のみの場合と比べて、薄肉部における熱溶着層の厚みを増加させても同一の効果が得られるため、薄肉部における外被材強度やシール強度低下が緩和され、薄肉部におけるクラック発生や封止部の破断のリスクが低減される。
さらに、2枚の外被材が、ガスバリア層として、ともに金属箔層を有している場合は、封止部における2層の金属箔の距離の接近が緩和されるため、ヒートリークによる熱伝導率の増加が極めて起きにくくなる。
このような観点から、薄肉部の個数は多い方がよく、封止部の幅に依るものの、通常4〜6個程度がより好ましいと考えられる。
芯材がガラス繊維である場合、ガラス繊維による真空断熱材内部から外被材への貫通ピンホールが発生しやすい。
通常、このピンホール発生を防止策として、真空断熱材内部に面する外被材の最内層にある熱溶着層の厚みを厚くすることが有効とされているが、熱溶着層の厚みを厚くすることにより封止部断面のガス侵入経路の面積が拡大するという懸念があった。
本発明の真空断熱材においては、薄肉部においてガス侵入量を制御できるために、熱溶着層の厚みを厚くしても、外被材周縁の端面から封止部を通って真空断熱材の内部に侵入する気体および水分侵入量の増加が抑制される。
以上により、封止部に熱溶着層の一部が薄肉になった薄肉部を形成しても、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部の最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部を設けた封止部が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
また、上記目的を達成するために、本発明の真空断熱材の製造方法は、一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有し前記熱溶着層同士が対向するように配置された2枚の外被材の間に、芯材を減圧密封してなり、前記芯材の全周を囲むように2枚の前記外被材の周縁近傍に前記熱溶着層同士が溶着された封止部を有する真空断熱材の製造方法であって、前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、重なった状態の2枚の前記外被材に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、前記外被材の周縁のうち最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向に見た時に、途中に前記外被材が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記圧縮幅が連続的に変化するように、前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく前記圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部を隣の前記外被材が厚み方向に圧縮されない部分の前記熱溶着層に移動させて、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とを形成し、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士を全て熱溶着するのである。
上記製造方法により製造された真空断熱材では、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、外被材が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、外被材を構成する各層に角部が形成されない。また、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることができ、熱溶着層の薄肉部において局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくい。
また、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、外被材が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、薄肉部の最薄部を狭くすることができ、薄肉部が一箇所で薄肉部の熱溶着層の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くし、薄肉部を複数箇所に設け、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着することにより、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部の接着力は一般に熱溶着層の厚みに応じて熱溶着層が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部の間と最も内周側に位置する薄肉部の内周側と最も外周側に位置する薄肉部の外周側に厚肉部を形成し、薄肉部の最薄部から厚肉部の最厚部まで熱溶着層の厚みを滑らかに増減させるので、また、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着するので、薄肉部を設けた封止部が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部が複数箇所に設けられるが、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部の最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
以上により、封止部に熱溶着層の一部が薄肉になった薄肉部を形成しても、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部の最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部を設けた封止部が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
また、上記目的を達成するために、他の本発明の真空断熱材の製造方法は、一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有し前記熱溶着層同士が対向するように配置された2枚の外被材の間に、芯材を減圧密封してなり、前記芯材の全周を囲むように2枚の前記外被材の周縁近傍に前記熱溶着層同士が溶着された封止部を有する真空断熱材の製造方法であって、前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、重なった状態の2枚の前記外被材に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、前記外被材の周縁のうち最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向で、途中に前記加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき前記加圧力が連続的に変化するように、前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、相対的に加圧力が強い部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の前記熱溶着層に移動させて、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とを形成し、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士を全て熱溶着するのである。
上記構成において、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、外被材を構成する各層に角部が形成されない。また、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることができ、熱溶着層の薄肉部において局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくい。
また、最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、薄肉部の最薄部を狭くすることができ、薄肉部が一箇所で薄肉部の熱溶着層の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くし、薄肉部を複数箇所に設け、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着することにより、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部の接着力は一般に熱溶着層の厚みに応じて熱溶着層が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部の間と最も内周側に位置する薄肉部の内周側と最も外周側に位置する薄肉部の外周側に厚肉部が形成されており、薄肉部の最薄部から厚肉部の最厚部まで熱溶着層の厚みが滑らかに増減するので、また、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着するので、薄肉部を設けた封止部が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部が複数箇所に設けられるが、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部の最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
以上により、封止部に熱溶着層の一部が薄肉になった薄肉部を形成しても、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部の最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部を設けた封止部が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
本発明によれば、封止部に熱溶着層の一部が薄肉になった薄肉部を形成しても、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部の最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部を設けた封止部が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の平面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の薄肉部と厚肉部を有する封止部を示す断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の加熱圧縮冶具による外被材の加熱加圧動作の一例を示す断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の別の例の平面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の薄肉部と厚肉部を有する封止部の変形例を示す断面図 実施例1における真空断熱材の薄肉部と厚肉部を有する封止部の断面図 実施例4における真空断熱材の薄肉部と厚肉部を有する封止部の断面図 実施例5における真空断熱材の薄肉部と厚肉部を有する封止部の断面図 比較例2における真空断熱材の薄肉部と厚肉部を有する封止部の断面図 従来の真空断熱材の断面図 従来の真空断熱材の加熱圧縮冶具で薄肉部を形成している状態を示す断面図
第1の真空断熱材の発明は、一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有する2枚の外被材と、前記熱溶着層同士が対向するように配置された2枚の前記外被材の間に減圧密封された芯材とを備え、前記芯材の全周を囲むように2枚の前記外被材の周縁近傍に前記熱溶着層同士が溶着された封止部を有する真空断熱材であって、前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、特定箇所の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部が前記外被材の周縁のうち最も近い周縁に近づく方向で前記特定箇所の前記熱溶着層に隣接する前記熱溶着層に移動または前記近づく方向とは逆方向で前記特定箇所の前記熱溶着層に隣接する前記熱溶着層に移動するように外部から前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱加圧されることにより、前記最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向に見た時に、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間隔が連続的に変化しており、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間隔が変化している部分に、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とがあり、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士が全て熱溶着されているものである。
上記構成において、薄肉部と厚肉部とを有する封止部は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、封止部の一方の外被材のガスバリア層と封止部の他方の外被材のガスバリア層との間隔が連続的に(滑らかに)変化しているので、外被材を構成する各層に角部が形成されない。また、熱溶着層の薄肉部において局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくい。
また、薄肉部と厚肉部とを有する封止部は、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部の最薄部を狭くすることができるので、薄肉部が一箇所で薄肉部の熱溶着層の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部と厚肉部とを有する封止部は、薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くし、薄肉部を複数箇所に設け、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着するので、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部の接着力は一般に熱溶着層の厚みに応じて熱溶着層が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部の間と最も内周側に位置する薄肉部の内周側と最も外周側に位置する薄肉部の外周側に厚肉部が形成されており、薄肉部の最薄部から厚肉部の最厚部まで熱溶着層の厚みが滑らかに増減するので、また、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士が全て熱溶着されているので、薄肉部を設けた封止部が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部と厚肉部とを有する封止部は、薄肉部を複数箇所に設けているが、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部の最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
また、薄肉部においては、外被材の強度が周囲部よりも低くなり、外力を受けた際の荷重集中が懸念されるが、薄肉部が複数個存在することにより、外力の荷重が分散され、薄肉部におけるクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくくなる。
また、薄肉部を複数個有する場合は、薄肉部が1個のみの場合と比べて、薄肉部における熱溶着層の厚みを増加させても同一の効果が得られるため、薄肉部における外被材強度やシール強度低下が緩和され、薄肉部におけるクラック発生や封止部の破断のリスクが低減される。
さらに、2枚の外被材が、ガスバリア層として、ともに金属箔層を有している場合は、封止部における2層の金属箔の距離の接近が緩和されるため、ヒートリークによる熱伝導率の増加が極めて起きにくくなる。
このような観点から、薄肉部の個数は多い方がよく、封止部の幅に依るものの、通常4〜7個程度がより好ましいと考えられる。
芯材がガラス繊維である場合、ガラス繊維による真空断熱材内部から外被材への貫通ピンホールが発生しやすい。
通常、このピンホール発生を防止策として、真空断熱材内部に面する外被材の最内層にある熱溶着層の厚みを厚くすることが有効とされているが、熱溶着層の厚みを厚くすることにより封止部断面のガス侵入経路の面積が拡大するという懸念があった。
本発明の真空断熱材においては、薄肉部においてガス侵入量を制御できるために、熱溶着層の厚みを厚くしても、外被材周縁の端面から封止部を通って真空断熱材の内部に侵入する気体および水分侵入量の増加が抑制される。
以上により、封止部に熱溶着層の一部が薄肉になった薄肉部を形成しても、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部の最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部を設けた封止部が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
加えて、外被材端面から封止部の熱溶着層を透過するガス侵入量が抑制されることから、薄肉部形成による封止部の透過抵抗増大分と相殺できる程度まで、外被材周縁に形成する封止部の幅を短くしても断熱性能が低下しないことから、同一寸法の芯材を有する真空断熱材に使用する外被材の寸法を小さくすることができ、材料費削減の効果がある。
次に真空断熱材の構成材料について説明する。
外被材を構成する熱溶着層としては、特に指定されるものではないが、低密度ポリエチレンフィルム、直鎖低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム等の熱可塑性樹脂あるいはそれらの混合フィルム等が使用できる。
ここで、2枚の外被材が各々有する熱溶着層の厚みは、同一であっても異なっていてもよい。
また、2枚の外被材が各々有する熱溶着層の材料は、融ける温度や封止部の接着強度を考慮すると、同一であることが望ましい。
芯材は、その種類について特に指定するものではないが、気層比率90%前後の多孔体であり、ウレタンフォーム、スチレンフォーム、フェノールフォームなどの連続気泡体や、グラスウールやロックウール、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維などの無機繊維体、ポリエステル繊維などの有機繊維体、パーライトや湿式シリカ、乾式シリカなどの粉体など、従来公知の芯材が利用できる。また、繊維体と粉体を混合させたものを芯材に用いてもよい。
なお、芯材に繊維体を用いる場合は、繊維を真空断熱材(芯材)の厚み方向に対して略垂直に配向させることが好ましく、繊維同士をバインダ等で結着させない等、繊維同士の交点が熱橋になり難いようにすることが好ましい。また、芯材に粉体を用いる場合は、粉体を通気性の袋に入れて用いることが好ましい。
外被材を構成する表面保護層とガスバリア層と熱溶着層の各層間の接着に使用するラミネート接着剤については、特に指定するものではないが、2液硬化型ウレタン接着剤等の従来公知のラミネート用接着剤もしくはエポキシ系樹脂接着剤が使用できる。
なお、本願発明における「連続的に変化」は、「アナログ」という用語の意味の「温度や音や光など連続的に変化するもの」における「連続的に変化」と同様であり、「滑らかに変化」と同様の意味であり、途中で急激に変化しないことを意味している。
第2の真空断熱材の発明は、第1の発明において、前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、前記最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向に見た時に、前記外被材が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき前記外被材の厚み方向に圧縮される部分の前記圧縮幅が連続的に変化するように加圧され且つ前記加熱加圧により圧縮される部分だけでなく圧縮される部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱されることにより、前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部が隣の前記外被材が厚み方向に圧縮されない部分の前記熱溶着層に移動しているものである。
そして、外被材の周縁のうち最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、途中に外被材が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき外被材が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、外被材が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を隣の外被材が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層に移動させた場合は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、封止部の両方の外被材のガスバリア層の間隔が連続的に変化し、ガスバリア層の間隔が連続的に変化している部分に、薄い複数の薄肉部と、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に厚肉部とを形成し、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着させることができる。
なお、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、外被材が相対的に薄くなっている部分が複数あり、外被材の厚みが連続的に変化しており、外被材が相対的に薄くなっている部分では、外被材を構成する表面保護層とガスバリア層と熱溶着層のうち熱溶着層のみが薄くなっており、外被材が相対的に厚くなっている部分では、外被材を構成する表面保護層とガスバリア層と熱溶着層のうち熱溶着層のみが厚くなっており、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士が全て熱溶着されている場合は、外被材の周縁のうち最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、途中に外被材が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき外被材が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、外被材が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を隣の外被材が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層に移動させたと推測することができる。
第3の真空断熱材の発明は、第1の発明において、前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向で、途中に前記加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき前記加圧力が連続的に変化するように加圧され且つ前記加熱加圧時に加圧される部分だけでなく加圧される部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱されることにより、相対的に加圧力が強い部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部が相対的に加圧力が弱い部分または加圧される部分に隣接する加圧されない部分の前記熱溶着層に移動しているものである。
そして、外被材の周縁のうち最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向で、途中に加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に変化するように加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層に移動させた場合は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、封止部の両方の外被材のガスバリア層の間隔が連続的に変化し、ガスバリア層の間隔が連続的に変化している部分に、薄い複数の薄肉部と、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に厚肉部とを形成し、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着させることができる。
なお、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、外被材が相対的に薄くなっている部分が複数あり、外被材の厚みが連続的に変化しており、外被材が相対的に薄くなっている部分では、外被材を構成する表面保護層とガスバリア層と熱溶着層のうち熱溶着層のみが薄くなっており、外被材が相対的に厚くなっている部分では、外被材を構成する表面保護層とガスバリア層と熱溶着層のうち熱溶着層のみが厚くなっており、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士が全て熱溶着されている場合は、外被材の周縁のうち最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向で、途中に加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に変化するように加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層に移動させたと推測することができる。
第4の真空断熱材の発明は、第1から第3のいずれかの発明において、前記薄肉部における前記熱溶着層の厚みが最も薄い部分の近傍が、前記熱溶着層の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて前記熱溶着層の厚みの減少幅が小さくなっているものである。
そして、薄肉部における熱溶着層の厚みが最も薄い部分の近傍が、熱溶着層の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて熱溶着層の厚みの減少幅が小さくなっている場合は、外被材が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を隣の外被材が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層に移動(相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層に移動)させることが容易に行えているので、薄肉部の最薄部が薄くなりやすい。そして、薄肉部の最薄部が薄くなるほど、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、薄肉部における熱溶着層の厚みが最も薄い部分の近傍が、熱溶着層の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて熱溶着層の厚みの減少幅が小さくなっている場合は、薄肉部と厚肉部とを有する封止部の一方の外被材のガスバリア層と他方の外被材のガスバリア層との間隔の変化が滑らかになりやすい。そして、2つのガスバリア層の間隔の変化が滑らかになるほど、外力が局所的に集中することがなくなり、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくくくなる。
また、薄肉部における熱溶着層の厚みが最も薄い部分の近傍が、熱溶着層の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて熱溶着層の厚みの減少幅が小さくなっている場合は、薄肉部の最薄部の幅を狭くでき、薄肉部の最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
第5の真空断熱材の発明は、第4の発明の前記薄肉部において、前記最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、一方の前記外被材の表面は前記薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が前記熱溶着層側に略円弧状に凹んでいるものである。
そして、少なくとも一方の外被材の表面が、薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層側に略円弧状に凹んでいる場合は、薄肉部における熱溶着層の厚みが最も薄い部分の近傍が、熱溶着層の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて熱溶着層の厚みの減少幅が小さくなり、外被材が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を隣の外被材が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層に移動(相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層に移動)させることが容易に行えているので、薄肉部の最薄部が薄くなりやすい。そして、薄肉部の最薄部が薄くなるほど、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、少なくとも一方の外被材の表面が、薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層側に略円弧状に凹んでいる場合は、薄肉部と厚肉部とを有する封止部の一方の外被材のガスバリア層と他方の外被材のガスバリア層との間隔の変化が滑らかであるので、外力が局所的に集中することがなくなり、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくくくなる。
また、少なくとも一方の外被材の表面が、薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層側に略円弧状に凹んでいる場合は、薄肉部の最薄部が狭くなるので、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
第6の真空断熱材の発明は、第1から第5のいずれかの発明の前記薄肉部と前記厚肉部を有する前記封止部において、一方の前記外被材の表面の凹凸形状と他方の前記外被材の表面の凹凸形状が異なるものであり、一方の前記外被材の表面の凹凸形状と他方の前記外被材の表面の凹凸形状を同じにする必要はなく、例えば、一方の外被材の表面の凹凸の起伏が他方の外被材の表面の凹凸の起伏より大きい場合は、表面の凹凸形状の形成による他方の外被材の強度低下は、一方の外被材の強度低下より小さくなり、薄肉部と厚肉部とを有する封止部では、比較的強度低下が小さい方の外被材が比較的強度低下が大きい方の外被材を支持する形で剛性が保たれ、外力を受けた場合におけるクラック発生および封止部の破断が極めて起きにくくなる。
第7の真空断熱材の発明は、第6の発明の前記薄肉部において、一方の前記外被材の表面は前記薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が前記熱溶着層側に凹んでおり、他方の前記外被材の表面は前記薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が前記熱溶着層側に凹んでいないものであり、薄肉部での一方の外被材のガスバリア層と他方の外被材のガスバリア層との間隔の変化が小さくなるので、ガスバリア層のクラックの発生や薄肉部での外被材の破断がさらに起きにくくくなる。
なお、表面に凹凸がある加熱圧縮冶具と表面が平坦な加熱圧縮冶具とで外被材を挟む形で、加熱圧縮冶具により加熱加圧して、薄肉部と厚肉部とを形成する場合、特に、表面が平坦な加熱圧縮冶具が弾性変形する場合は、表面が平坦な加熱圧縮冶具と対向する方の外被材の表面は薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層側とは反対側に隆起があるが、この場合も、他方の外被材の表面は薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層側に凹んでいないに該当するものとする。
第8の真空断熱材の発明は、第6または第7の発明において、2枚の前記外被材のうち表面の凹凸形状の起伏が小さい方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属箔を用いたものである。
真空断熱材の外被材のガスバリア層には、一般的に、アルミ箔などの金属箔、または、アルミ蒸着層などの金属蒸着層が用いられているが、金属箔と金属蒸着層とでは、比較的、金属箔の方が、厚みがあり変形時にクラックを発生しやすいので、2枚の外被材に表面の凹凸形状の起伏が大きい方と小さい方がある場合には、表面の凹凸形状の起伏が小さい方の外被材のガスバリア層に金属箔を用いることが好ましい。
第9の真空断熱材の発明は、第6または第7の発明において、2枚の前記外被材のうち表面の凹凸形状の起伏が大きい方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属蒸着層を用いたものである。
真空断熱材の外被材のガスバリア層には、一般的に、アルミ箔などの金属箔、または、アルミ蒸着層などの金属蒸着層が用いられているが、金属箔と金属蒸着層とでは、比較的、金属蒸着層の方が、薄く変形によるガスバリア性の劣化が少ないので、2枚の外被材に表面の凹凸形状の起伏が大きい方と小さい方がある場合には、表面の凹凸形状の起伏が大きい方の外被材のガスバリア層に金属蒸着層を用いることが好ましい。
なお、金属蒸着層は、基材となる樹脂フィルムの表面に形成されるものであり、樹脂フィルムの表面保護層側の面に金属蒸着層がある場合は、樹脂フィルムの熱溶着層側の面に金属蒸着層がある場合よりも、薄肉部形成時に熱溶着層を構成する樹脂の一部が移動するときの悪影響を受け難い。また、樹脂フィルムの熱溶着層側の面に金属蒸着層がある場合は、樹脂フィルムの表面保護層側の面に金属蒸着層がある場合よりも、封止部における一方の外被材の金属蒸着層と他方の外被材の金属蒸着層との間隔が狭くなるので、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
第10の真空断熱材の発明は、第1から第7のいずれかの発明において、2枚の前記外被材のうち少なくとも一方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属箔を用いたものである。
真空断熱材の外被材のガスバリア層には、一般的に、アルミ箔などの金属箔、または、アルミ蒸着層などの金属蒸着層が用いられているが、金属箔と金属蒸着層とでは、比較的、金属箔の方が、厚みがありガスバリア性に優れているので、少なくとも一方の外被材のガスバリア層に金属箔を用いることにより、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
第11の真空断熱材の発明は、第1から第7のいずれかの発明において、2枚の前記外被材のうち少なくとも一方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属蒸着層を用いたものである。
真空断熱材の外被材のガスバリア層には、一般的に、アルミ箔などの金属箔、または、アルミ蒸着層などの金属蒸着層が用いられているが、金属箔と金属蒸着層とでは、金属箔の方がガスバリア性に優れているが、金属蒸着層の方が変形後のガスバリア性の劣化が少なく、熱がガスバリア層を伝わり難い。そこで、薄肉部がヒートブリッジとなって、真空断熱材の一方の伝熱面の外被材のガスバリア層から他方の伝熱面の外被材のガスバリア層に熱が伝わることを抑えたい場合や、長期にわたって断熱性能の維持する必要がない用途に用いる場合や、侵入した空気を吸着して内圧の上昇を抑えることが可能な吸着剤を芯材と一緒に外被材間に減圧密封する場合には、少なくとも一方の外被材のガスバリア層に金属蒸着層を用いることが好ましい。
第12の真空断熱材の発明は、第1から第7のいずれかの発明において、2枚の前記外被材のうち一方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属箔を用い、他方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属蒸着層を用いたものであり、2枚の外被材のガスバリア層の両方にに金属箔を用いた場合よりも、薄肉部がヒートブリッジとなって、真空断熱材の一方の伝熱面の外被材のガスバリア層から他方の伝熱面の外被材のガスバリア層に熱が伝わることを抑えることができる。
また、2枚の外被材に表面の凹凸形状の起伏が大きい方と小さい方がある場合には、表面の凹凸形状の起伏が小さい方の外被材のガスバリア層に金属箔を用い、表面の凹凸形状の起伏が大きい方の外被材のガスバリア層に金属蒸着層を用いることが好ましい。
また、2枚の外被材の周囲環境に温度差があり、温度が高い方が、ガスバリア層に金属蒸着層を用いた外被材ではガスバリア性が劣化するような場合は、比較的温度が高い方の外被材のガスバリア層に金属箔を用い、比較的温度が低い方の外被材のガスバリア層に金属蒸着層を用いることが好ましい。
また、真空断熱材を曲げて用いる場合は、曲げにより比較的引っ張られる方の外被材のガスバリア層に金属蒸着層を用い、反対側の外被材のガスバリア層に金属箔を用いることが好ましい。
また、ガスバリア性の壁面に真空断熱材を貼り付ける場合は、ガスバリア性の壁面に貼り付けた面から空気が侵入する可能性が少ないので、ガスバリア性の壁面に貼り付ける側の外被材のガスバリア層に金属蒸着層を用い、反対側の外被材のガスバリア層に金属箔を用いることが好ましい。
第13の真空断熱材の発明は、第1から第12のいずれかの発明において、前記芯材を囲む前記封止部のうち前記外被材の1辺を除いた残りの辺の封止部に、前記薄肉部と前記厚肉部とを有するものである。
この真空断熱材は、外被材の1辺を芯材を挿入するための開口部とし残りの辺に薄肉部と厚肉部とを有する封止部を形成して袋状にした外被材を作製し、開口部から芯材を外被材の袋内に入れ、外被材の袋内が減圧された状態で、外被材の袋の開口部となっていた溶着されてない残りの1辺の周縁近傍の熱溶着層同士を溶着して封止することにより得られる。
この場合、外被材の袋の開口部となる1辺の封止は、外被材の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える外被材の1辺を除いた残りの辺の封止よりも制約があるため、外被材の袋の開口部となる1辺の封止部は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える外被材の1辺を除いた残りの辺の封止部を、薄肉部と厚肉部とを有する封止部とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
第14の真空断熱材の発明は、第1から第12のいずれかの発明において、前記芯材を囲む前記封止部のうち前記芯材の一方向に位置する封止部を除いた残りの封止部に、前記薄肉部と前記厚肉部とを有するものである。
この真空断熱材は、芯材の一方向に位置する封止部を芯材配置後に最後に封止するようにし、芯材の一方向に位置する封止部を除いた残りの封止部は、芯材配置前に薄肉部と厚肉部とを有する封止部を形成して袋状にした外被材を作製し、開口部から芯材を外被材の袋内に配置し、外被材の袋内が減圧された状態で、外被材の袋の開口部となっていた溶着されてない芯材の一方向に位置する封止部を封止することにより得られる。
この場合、外被材の袋の開口部となる芯材の一方向に位置する封止部の封止は、外被材の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える芯材の一方向に位置する封止部を除いた残りの封止部の封止よりも制約があるため、外被材の袋の開口部となる芯材の一方向に位置する封止部の封止は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える芯材の一方向に位置する封止部を除いた残りの封止部を、薄肉部と厚肉部とを有する封止部とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
第15の真空断熱材の発明は、第1から第12のいずれかの発明において、前記薄肉部と前記厚肉部とを有する前記封止部が、前記芯材の全周を囲んでいるものであり、薄肉部と厚肉部とを有する封止部が、芯材の周り360度全周を囲んでいるため、薄肉部と厚肉部とを有する封止部が、芯材の周り360度全周を囲んでいないものより、さらに長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
第16の真空断熱材の発明は、第15の発明において、前記芯材の全周が、繋がった前記薄肉部で囲まれているものであり、芯材の全周が、繋がっていない薄肉部で囲まれているものより、封止の信頼性が高く、さらに長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
第17の真空断熱材の発明は、第1から第12のいずれかの発明において、前記外被材の形状は四角形であり、前記薄肉部と前記厚肉部とを有する前記封止部は前記外被材の3辺の周縁近傍に設けられ、前記芯材の3方が繋がった前記薄肉部で囲まれているものである。
この真空断熱材は、四角形の外被材の3辺の周縁近傍に薄肉部と厚肉部とを有する封止部を形成して、開口部を有する袋状の外被材を作製し、開口部から芯材を外被材の袋内に入れ、外被材の袋内が減圧された状態で、外被材の袋の開口部となっていた溶着されてない残りの1辺の周縁近傍の熱溶着層同士を溶着して封止することにより得られる。なお、3辺の周縁近傍に薄肉部と厚肉部とを有する封止部を形成する際には、後に、芯材の3方が繋がった薄肉部で囲まれるように封止部を形成する。
この場合、外被材の袋の開口部となる1辺の封止は、外被材の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える外被材の3辺の封止よりも制約があるため、外被材の袋の開口部となる1辺の封止部は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える外被材の3辺の封止部を、薄肉部と厚肉部とを有する封止部とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
また、芯材の3方が繋がった薄肉部で囲まれているので、芯材の3方が繋がっていない薄肉部で囲まれているものより、封止の信頼性が高く、さらに長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
第18の真空断熱材の発明は、第17の発明において、前記薄肉部は、前記薄肉部と前記厚肉部とを有する前記封止部に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がっているものであり、封止作業時の封止の位置のバラツキなどを考慮すると、薄肉部は、薄肉部と厚肉部とを有する封止部に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がるようにする方が、封止の信頼性が高い。
第19の真空断熱材の発明は、第1から第16のいずれかの発明において、前記外被材の形状は3つ以上の角を有する多角形であり、前記薄肉部は、前記薄肉部と前記厚肉部とを有する前記封止部に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がっているものであり、封止作業時の封止の位置のバラツキなどを考慮すると、薄肉部は、薄肉部と厚肉部とを有する封止部に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がるようにする方が、封止の信頼性が高い。
第20の真空断熱材の製造方法の発明は、一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有し前記熱溶着層同士が対向するように配置された2枚の外被材の間に、芯材を減圧密封してなり、前記芯材の全周を囲むように2枚の前記外被材の周縁近傍に前記熱溶着層同士が溶着された封止部を有する真空断熱材の製造方法であって、前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、重なった状態の2枚の前記外被材に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、前記外被材の周縁のうち最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向に見た時に、途中に前記外被材が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記圧縮幅が連続的に変化するように、前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく前記圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部を隣の前記外被材が厚み方向に圧縮されない部分の前記熱溶着層に移動させて、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とを形成し、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士を全て熱溶着するものである。
上記製造方法により製造された真空断熱材では、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、外被材が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、外被材を構成する各層に角部が形成されない。また、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることができ、熱溶着層の薄肉部において局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくい。
また、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、外被材が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、薄肉部の最薄部を狭くすることができ、薄肉部が一箇所で薄肉部の熱溶着層の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くし、薄肉部を複数箇所に設け、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着することにより、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部の接着力は一般に熱溶着層の厚みに応じて熱溶着層が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部の間と最も内周側に位置する薄肉部の内周側と最も外周側に位置する薄肉部の外周側に厚肉部を形成し、薄肉部の最薄部から厚肉部の最厚部まで熱溶着層の厚みを滑らかに増減させるので、また、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着するので、薄肉部を設けた封止部が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部が複数箇所に設けられるが、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部の最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
以上により、封止部に熱溶着層の一部が薄肉になった薄肉部を形成しても、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部の最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部を設けた封止部が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
第21の真空断熱材の製造方法の発明は、一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有し前記熱溶着層同士が対向するように配置された2枚の外被材の間に、芯材を減圧密封してなり、前記芯材の全周を囲むように2枚の前記外被材の周縁近傍に前記熱溶着層同士が溶着された封止部を有する真空断熱材の製造方法であって、前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、重なった状態の2枚の前記外被材に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、前記外被材の周縁のうち最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向で、途中に前記加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき前記加圧力が連続的に変化するように、前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、相対的に加圧力が強い部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の前記熱溶着層に移動させて、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とを形成し、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士を全て熱溶着するものである。
上記製造方法により製造された真空断熱材では、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、外被材を構成する各層に角部が形成されない。また、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることができ、熱溶着層の薄肉部において局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくい。
また、最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、薄肉部の最薄部を狭くすることができ、薄肉部が一箇所で薄肉部の熱溶着層の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くし、薄肉部を複数箇所に設け、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着することにより、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部の接着力は一般に熱溶着層の厚みに応じて熱溶着層が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部の間と最も内周側に位置する薄肉部の内周側と最も外周側に位置する薄肉部の外周側に厚肉部が形成されており、薄肉部の最薄部から厚肉部の最厚部まで熱溶着層の厚みが滑らかに増減するので、また、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着するので、薄肉部を設けた封止部が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部が複数箇所に設けられるが、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部の最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
以上により、封止部に熱溶着層の一部が薄肉になった薄肉部を形成しても、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部の最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部を設けた封止部が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
第22の真空断熱材の製造方法の発明は、一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有する四角形の2枚の外被材を、前記熱溶着層同士が対向するように重ねて、2枚の前記外被材の3辺の周縁近傍の前記熱溶着層同士を溶着して3方が封止された前記外被材の袋を作製し、前記外被材の袋の溶着されてない残りの1辺からなる開口部から前記外被材の袋内に芯材を入れ、前記外被材の袋内が減圧された状態で、前記外被材の袋の開口部となっていた溶着されてない残りの1辺の周縁近傍の前記熱溶着層同士を溶着して封止する真空断熱材の製造方法であって、前記外被材の袋を作製する時の3辺の封止または前記外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止のどちらか一方の封止または両方の封止は、2枚の前記外被材に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、前記外被材の周縁のうち最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向に見た時に、途中に前記外被材が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記圧縮幅が連続的に変化するように、前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく前記圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部を隣の前記外被材が厚み方向に圧縮されない部分の前記熱溶着層に移動させて、封止する部分の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止する部分の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止する部分以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止する部分以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止する部分以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止する部分以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とを形成し、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士を全て熱溶着するものである。
上記製造方法により製造された真空断熱材では、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、外被材が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、外被材を構成する各層に角部が形成されない。また、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることができ、熱溶着層の薄肉部において局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくい。
また、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向に見た時に、外被材が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、薄肉部の最薄部を狭くすることができ、薄肉部が一箇所で薄肉部の熱溶着層の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くし、薄肉部を複数箇所に設け、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着することにより、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部の接着力は一般に熱溶着層の厚みに応じて熱溶着層が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部の間と最も内周側に位置する薄肉部の内周側と最も外周側に位置する薄肉部の外周側に厚肉部を形成し、薄肉部の最薄部から厚肉部の最厚部まで熱溶着層の厚みを滑らかに増減させるので、また、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着するので、薄肉部を設けた封止部が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部が複数箇所に設けられるが、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部の最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
以上により、封止部に熱溶着層の一部が薄肉になった薄肉部を形成しても、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部の最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部を設けた封止部が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
また、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、外被材の袋を作製する時の3辺の封止と外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止の両方にする方が、より長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、外被材の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える外被材の袋を作製する時の3辺の封止よりも制約があるため、外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える外被材の袋を作製する時の3辺の封止を、薄肉部と厚肉部とを有する封止部とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
第23の真空断熱材の製造方法の発明は、一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有する四角形の2枚の外被材を、前記熱溶着層同士が対向するように重ねて、2枚の前記外被材の3辺の周縁近傍の前記熱溶着層同士を溶着して3方が封止された前記外被材の袋を作製し、前記外被材の袋の溶着されてない残りの1辺からなる開口部から前記外被材の袋内に芯材を入れ、前記外被材の袋内が減圧された状態で、前記外被材の袋の開口部となっていた溶着されてない残りの1辺の周縁近傍の前記熱溶着層同士を溶着して封止する真空断熱材の製造方法であって、前記外被材の袋を作製する時の3辺の封止または前記外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止のどちらか一方の封止または両方の封止は、2枚の前記外被材に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、前記外被材の周縁のうち最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向で、途中に前記加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき前記加圧力が連続的に変化するように、前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、相対的に加圧力が強い部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の前記熱溶着層に移動させて、前記封止する部分の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止する部分の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止する部分以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止する部分以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とを形成し、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士を全て熱溶着するものである。
上記製造方法により製造された真空断熱材では、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、外被材を構成する各層に角部が形成されない。また、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることができ、熱溶着層の薄肉部において局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくい。
また、最も近い周縁から外被材の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層側から熱溶着層側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層とガスバリア層は溶融しないが熱溶着層は溶融する温度に加熱するので、薄肉部の最薄部を狭くすることができ、薄肉部が一箇所で薄肉部の熱溶着層の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部の最薄部の熱溶着層の厚みを薄くし、薄肉部を複数箇所に設け、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着することにより、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部の接着力は一般に熱溶着層の厚みに応じて熱溶着層が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部の間と最も内周側に位置する薄肉部の内周側と最も外周側に位置する薄肉部の外周側に厚肉部が形成されており、薄肉部の最薄部から厚肉部の最厚部まで熱溶着層の厚みが滑らかに増減するので、また、複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する熱溶着層同士を全て熱溶着するので、薄肉部を設けた封止部が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、薄肉部が複数箇所に設けられるが、薄肉部においても熱溶着層の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部の最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
以上により、封止部に熱溶着層の一部が薄肉になった薄肉部を形成しても、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部の最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部を設けた封止部が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
また、薄肉部と厚肉部とが形成される封止部は、外被材の袋を作製する時の3辺の封止と外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止の両方にする方が、より長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、外被材の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える外被材の袋を作製する時の3辺の封止よりも制約があるため、外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える外被材の袋を作製する時の3辺の封止を、薄肉部と厚肉部とを有する封止部とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
第24の真空断熱材の製造方法の発明は、第22または第23の発明において、前記外被材の袋を作製する時の3辺の封止のみ、前記薄肉部と前記厚肉部とが形成される前記熱溶着を行うものである。
外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、外被材の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える外被材の袋を作製する時の3辺の封止よりも制約があるため、外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える外被材の袋を作製する時の3辺の封止を、薄肉部と厚肉部とを有する封止部とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
第25の真空断熱材の製造方法の発明は、第20から第24のいずれかの発明において、前記薄肉部を、前記薄肉部と前記厚肉部とが形成される前記熱溶着を行う部分に近接する周縁と隣り合う2つの周縁のうちの一方の周縁から他方の周縁まで前記薄肉部が繋がるように形成するものであり、封止作業時の封止の位置のバラツキなどを考慮すると、薄肉部を、薄肉部と厚肉部とが形成される熱溶着を行う部分に近接する周縁と隣り合う2つの周縁のうちの一方の周縁から他方の周縁まで薄肉部が繋がるように形成する方が、封止の信頼性が高い。
第26の真空断熱材の製造方法の発明は、第20から第25のいずれかの発明において、前記薄肉部と前記厚肉部とが形成される前記熱溶着を行う時に、前記表面保護層と前記ガスバリア層を溶融させずに前記熱溶着層を溶融させるのに必要な所定温度に加熱された加熱圧縮冶具を用いて加熱加圧を行うものであり、前記加熱圧縮冶具は、互いに所定間隔あけて平行に突出して前記外被材を前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧する複数の突起部を有し、前記突起部における加圧時に前記外被材と接触する面が滑らかな曲面からなり、前記突起部の突出高さは前記厚肉部の最厚部の厚さと前記薄肉部の最薄部の厚さとの差よりも突出しており、複数の前記突起部のうちの隣接する2つの前記突起部の間に位置する部分と加圧時に前記外被材と接触する部分の近傍も所定範囲にわたって非接触で前記外被材を加熱するように構成されているものであり、第20から第25のいずれかの発明において、所定温度に加熱された上記構成の加熱圧縮冶具を用いて、外被材の熱溶着すべき部分を加熱加圧することにより、薄肉部と厚肉部とが形成される熱溶着を容易に行うことができる。
また、突起部における加圧時に外被材と接触する面が滑らかな曲面からなるので、その突起部で外被材を加圧する時に、外被材が傷付き難く、加熱加圧後は、封止部の一方の外被材のガスバリア層と封止部の他方の外被材の前記ガスバリア層との間隔が連続的に変化する。また、複数の突起部のうちの隣接する2つの突起部の間に位置する部分と加圧時に外被材と接触する部分の近傍も所定範囲にわたって非接触で外被材を加熱するように構成されているので、加熱圧縮冶具を所定温度の高温にするための手段があれば、外被材における突起部で圧縮される部分の近傍を所定範囲にわたって加熱するための手段を別に設ける必要がない。
第27の真空断熱材の製造方法の発明は、第26の発明において、前記加熱圧縮冶具の前記突起部を、前記突起部の突出方向に平行で前記複数の前記突起部が並ぶ方向に平行な平面で切断した場合の前記突起部の先端部分の断面は、最も突出している部分から離れるにつれて突出量の減少幅が大きくなるものである。
所定温度に加熱された上記構成の加熱圧縮冶具を用いて、外被材の熱溶着すべき部分を加熱加圧することにより、外被材が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を隣の外被材が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層に移動(相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層に移動)させることが容易に行えるので、薄肉部の最薄部が薄くなりやすい。そして、薄肉部の最薄部が薄くなるほど、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、突起部における加圧時に外被材と接触する面が滑らかな曲面からなり、加熱圧縮冶具の突起部を、突起部の突出方向に平行で複数の突起部が並ぶ方向に平行な平面で切断した場合の突起部の先端部分の断面は、最も突出している部分から離れるにつれて突出量の減少幅が大きくなるので、加熱加圧時に、外力が局所的に集中することがなくなり、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくくくなる。
また、突起部における最も突出している部分の幅を狭くすると、薄肉部の最薄部が狭くなり、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
第28の真空断熱材の製造方法の発明は、第27の発明において、前記加熱圧縮冶具の前記突起部を、前記突起部の突出方向に平行で前記複数の前記突起部が並ぶ方向に平行な平面で切断した場合の前記突起部の先端部分の断面は、突出方向に凸の略円弧状であるものである。
所定温度に加熱された上記構成の加熱圧縮冶具を用いて、外被材の熱溶着すべき部分を加熱加圧すると、薄肉部における熱溶着層の厚みが最も薄い部分の近傍が、熱溶着層の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて熱溶着層の厚みの減少幅が小さくなり、外被材が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を隣の外被材が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層に移動(相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層に移動)させることが容易に行えるので、薄肉部の最薄部が薄くなりやすい。そして、薄肉部の最薄部が薄くなるほど、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、加熱圧縮冶具の突起部を突起部の突出方向に平行で複数の突起部が並ぶ方向に平行な平面で切断した場合の突起部の先端部分の断面が、突出方向に凸の略円弧状である場合は、薄肉部と厚肉部とを有する封止部の一方の外被材のガスバリア層と他方の外被材のガスバリア層との間隔の変化が滑らかになるので、外力が局所的に集中することがなくなり、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくくくなる。また、薄肉部の最薄部が狭くなるので、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
第29の真空断熱材の製造方法の発明は、第26から第28のいずれかの発明において、前記薄肉部と前記厚肉部とが形成される前記熱溶着を行う時に、前記加熱圧縮冶具の他に、加熱面が弾性変形可能で外力が加わっていない状態では前記加熱面が平坦な面状発熱体を用い、前記加熱圧縮冶具と前記面状発熱体とで前記外被材を挟んで加熱加圧を行うものである。
第29の発明の真空断熱材の製造方法により製造された真空断熱材は、薄肉部と厚肉部を有する封止部において、一方の外被材の表面の凹凸形状と他方の外被材の表面の凹凸形状が異なり、薄肉部において、一方の外被材の表面は薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層側に凹んでおり、他方の外被材の表面は薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層側に凹んでいない真空断熱材となる。この真空断熱材では、外被材の表面の凹凸形状の起伏が小さい方の外被材が、外被材の表面の凹凸形状の起伏が大きい方の外被材の強度の劣化を補う形となり、ガスバリア層のクラックの発生や封止部の破断を起き難くする。
また、2つの上記構成の加熱圧縮冶具で外被材を挟んで加熱加圧を行う場合は、2つの加熱圧縮冶具の位置合わせに高い精度が要求され、2つの加熱圧縮冶具の位置のずれを防止する必要があるが、上記構成の加熱圧縮冶具と面状発熱体とで外被材を挟んで加熱加圧を行う場合は、2つの上記構成の加熱圧縮冶具で外被材を挟んで加熱加圧を行う場合よりも位置合わせに高い精度が要求されない。
また、上記構成の加熱圧縮冶具と面状発熱体とで外被材を挟んで加熱加圧を行う場合は、加熱圧縮冶具を金属製とし、面状発熱体をゴムシートヒータとすることができ、面状発熱体からの加熱温度が加熱圧縮冶具からの加熱温度より低い場合であっても、面状発熱体からの加熱温度が低すぎなければ、外被材の熱溶着が可能である。また、面状発熱体の上に外被材を載せ、その上から加熱圧縮冶具で加圧する場合は、加圧時の加熱圧縮冶具の下方向への移動幅に多少のバラツキがあっても、面状発熱体の弾性変形で、そのバラツキを吸収でき、真空断熱材の品質のバラツキを小さく抑えることができる。
また、上記構成の加熱圧縮冶具と面状発熱体とで外被材を挟んで加熱加圧を行う場合は、2つの上記構成の加熱圧縮冶具で外被材を挟んで加熱加圧を行う場合よりも、加圧が進むにつれて、加熱圧縮冶具の突起部と外被材との接触する面積が増加する割合を大きくすることができ、外力が分散されやすく、外被材のダメージが少なく、薄肉部と厚肉部とを有する封止部の一方の外被材のガスバリア層と他方の外被材のガスバリア層との間隔の変化が滑らかになりやすく、薄肉部と厚肉部を形成しやすい。
また、上記構成の加熱圧縮冶具と面状発熱体とで外被材を挟んで加熱加圧を行う場合は、加熱圧縮冶具による加圧が進むにつれて、面状発熱体からの応力により、加熱圧縮冶具の突起部と接触していない部分の外被材が加熱圧縮冶具に近づくので、加熱圧縮冶具における複数の突起部のうちの隣接する2つの突起部の間に位置する部分と加圧時に外被材と接触する部分の近傍で非接触で外被材を加熱しやすい。
第30の真空断熱材の製造方法の発明は、第26から第29のいずれかの発明において、前記加熱圧縮冶具は、複数の前記突起部のそれぞれの突出している部分の長さが、前記薄肉部と前記厚肉部とが形成される前記熱溶着を行う部分に近接する周縁の長さより長いものを用いるので、封止作業時の封止の位置に多少のバラツキがあっても、薄肉部が、薄肉部と厚肉部とを有する封止部に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がっている真空断熱材を製造できる可能性が高い。
そして、封止作業時の封止の位置のバラツキなどを考慮すると、薄肉部が、薄肉部と厚肉部とを有する封止部に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がっている真空断熱材の方が、一方の辺から他方の辺まで繋がっていない真空断熱材よりも封止の信頼性が高い。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略するものとする。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図、図2は、同実施の形態の真空断熱材の平面図、図3は、同実施の形態の真空断熱材における薄肉部と厚肉部を有する封止部の断面図を示す。
図1に示すように、本実施の形態の真空断熱材1は、芯材2と芯材2内に配置された吸着剤3と、同一寸法に裁断された長方形の2枚の外被材4よりなり、2枚の外被材4の間に芯材2と吸着剤3が減圧密封され、芯材2を覆う2枚の外被材4の周縁近傍の外周部同士が熱溶着されている。
2枚の外被材4は、外層側から、表面保護層5と、ガスバリア層6と、熱溶着層7とが積層されてなる。また、外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材の有する熱溶着層同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に薄肉部9aと厚肉部9bを有している。
ここで、薄肉部9aと厚肉部9bの周辺の封止部8の形状について説明する。
図3において、熱溶着層7とガスバリア層6との境界面が有する円弧状の凹部の波高の大きさには差が設けられており、波高の大きい凹部を有する境界面に設けられた凹部の最深部のみが薄肉部9aに位置している。
次に、本実施の形態において、図1〜3に示す本実施の形態の真空断熱材1の製造方法の一例を述べる。
まず、2枚の外被材4の熱溶着層7同士が対向するように配置し、外被材4の周囲辺の3辺を熱溶着して袋状とする。この熱溶着時に、図4に示すように、ヒータを備えた金属製の上側加熱圧縮冶具10とシリコンゴムシート12とヒータを備えた下側加熱圧縮治具13とで2枚の外被材4を挟むように加熱圧縮し、図3に示す形状の封止部8を形成する。この後、袋内に芯材2と吸着剤3とを挿入し、袋内部を減圧しながら、外被材4の袋の開口部を通常の平板冶具を用いて熱溶着させて密封することにより、外被材4の周囲辺の3辺に薄肉部9aと厚肉部9bを有する封止部8を形成し残りの1辺に薄肉部9aと厚肉部9bを有さない厚みが略均一な熱溶着層からなる封止部8を形成した真空断熱材1を得る。
ここでは、熱溶着されていない2枚の外被材4を上下の加熱圧縮冶具10,13で加熱圧縮することにより薄肉部9aと厚肉部9bを有する封止部8を同時に形成したが、2枚の外被材4周縁に通常の平板冶具を用いて薄肉部9aと厚肉部9bを有さない厚みが略均一な熱溶着層からなる封止部8を形成した後、封止部8上を上下の加熱圧縮冶具10,13で加熱圧縮して、図5のように外被材4周縁に薄肉部9aと厚肉部9bを形成してもよい。
また、4辺目の袋開口部を封止する際は、袋内部を減圧しながら密封するために、真空包装機を用いて封止する必要がある。
通常の真空包装機は、平板状のヒートシール冶具が備わっていることから、袋開口部のみは真空包装機を用いて厚みが略均一な熱溶着層7からなる封止部8を形成した後に、加熱圧縮冶具10,13を用いて薄肉部9aと厚肉部9bを形成してもよい。
本実施の形態の真空断熱材1は、熱溶着層7同士が対向する2枚の長方形の外被材4の間に芯材2と吸着剤3が減圧密封され芯材2を覆う2枚の外被材4の周縁近傍の3辺の外周部同士が熱溶着された真空断熱材1であり、外被材4の外周部同士が熱溶着された封止部8のうち3辺の封止部8を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部8に位置する熱溶着層7が略円弧状の凹部を有しており、その凹部の最深部に熱溶着層7の厚みが最深部の周辺部よりも薄い薄肉部9aが形成されている。
また、封止部8の熱溶着層7は両面に他の層(ガスバリア層6)との境界面を有し、凹部の一方の境界面のうねりの波高が、凹部の他方の境界面のうねりの波高よりも大きい。
また、凹部の一方の境界面の熱溶着層7側に凹となっている部分の最深部と、凹部の他方の境界面の熱溶着層7側に凹となっている部分の最深部とが対向していない。
また、図3に示す例では、封止部8に薄肉部9aを2個有している。
以上のように構成された真空断熱材1について、以下その動作、作用を説明する。
まず、芯材2は、真空断熱材1の骨材として微細空間を形成する役割を果たし、真空排気後の真空断熱材1の断熱部を形成するものであり、ガラス繊維からなる。
吸着剤3は、真空包装後に芯材2の微細空隙から真空断熱材1中へ放出された残留ガス成分や、真空断熱材1内へ侵入する水分や気体を吸着除去する役割を果たすものである。
外被材4は、熱可塑性樹脂やガスバリア性を有する金属箔や樹脂フィルム等をラミネート加工したものであり、外部から真空断熱材1内部への大気ガス侵入を抑制する役割を果たすものである。
表面保護層5は、外被材4が有する層のうち、ガスバリア層6よりも外層側に位置し、外力から外被材4、特にガスバリア層6の傷つきや破れを防ぐ役割を果たすものである。
表面保護層5としては、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等従来公知の材料が使用でき、1種類でも2種類以上重ねて使用してもよい。
ガスバリア層6は、高いバリア性を有する1種類もしくは2種以上のフィルムから構成される層であり、外被材4に優れたガスバリア性を付与するものである。
ガスバリア層6としては、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔などの金属箔や、ポリエチレンテレフタレートフィルムやエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムへアルミニウムや銅等の金属原子もしくはアルミナやシリカ等の金属酸化物を蒸着したフィルムや、金属原子や金属酸化物を蒸着した面にコーティング処理を施したフィルム等が使用できる。
熱溶着層7は、外被材4同士を溶着し、真空断熱材1内部の真空を保持する役割に加えて、芯材2や吸着剤3による真空断熱材1内部からの突刺し等からガスバリア層6を保護する役割を果たすものである。
封止部8は、外被材4の熱溶着層7同士を溶着することにより構成され、真空断熱材1内部と外部とを遮断する役割を果たしている。
薄肉部9aは、外被材4周縁の端面から封止部8を通って真空断熱材1内部へ侵入する大気ガスの透過速度を抑制し、真空断熱材1の真空度を維持する役割を果たしている。
以上のように、本実施の形態においては、封止部8における熱溶着層7とガスバリア層6との境界面が有する略円弧状の凹部の最深部位置に薄肉部9aが設けられ、この2層の境界面が有する凹部の波高に差が設けられているため、ガスバリア層6および外被材4の劣化や破断が極めて起きにくくなるとともに、真空断熱材1内部への経時的な大気ガス侵入が抑制される。
また、上記の製造方法にて真空断熱材1を作製した場合、通常、図4に示すような円弧状の曲面を有する突起部11によって構成される上側加熱圧縮冶具10により熱溶着層7が加熱圧縮されるため、加圧による外力が突起部11の円弧の接線と垂直な方向にも加わることにより、熱溶着層7の樹脂が薄肉部9aの両端方向へ流動しやすくなることから、図11のような従来の封止冶具106のような平面部にて圧縮される場合と比べて、同一の薄肉部9aの厚みを得る場合の製造時の温度条件および圧力条件が緩和され、ガスバリア層6および外被材4の劣化が抑制される。
言い換えれば、同一の成形条件によって、より熱溶着層7の薄肉部9aの厚みを薄くすることが可能となり、外被材4周縁の端面からの気体および水分侵入量の抑制が容易となる。
本実施の形態の真空断熱材1は、熱溶着層7同士が対向する2枚の長方形の外被材4の間に芯材2と吸着剤3が減圧密封され芯材2を覆う2枚の外被材4の周縁近傍の3辺の外周部同士が熱溶着された真空断熱材1であり、外被材4の外周部同士が熱溶着された封止部8のうち3辺の封止部8を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部8に位置する熱溶着層7が略円弧状の凹部を有しており、その凹部の最深部に熱溶着層7の厚みが最深部の周辺部よりも薄い薄肉部9aが形成されている。
上記構成において、まず、外被材4の周縁部同士が熱溶着された封止部8の少なくとも一部を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部8の熱溶着層7の厚みが局所的に薄い薄肉部9aを設けていることにより、熱溶着層7の薄肉部9aにおいて、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過断面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、外被材4の周縁部同士が熱溶着された封止部8の少なくとも一部を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部8に位置する熱溶着層7が略円弧状の凹部を有しているので、熱溶着層7より外層側に積層された層(ガスバリア層6)は、封止部8の薄肉部9aおよびその近傍において、熱溶着層7の形状に沿って、円弧状に曲がり、角部を形成することなく、熱溶着層7より外層側に積層された層(ガスバリア層6)のクラックの発生が極めて起きにくくなる。
ここで、当然ながら、熱溶着層7の薄肉部9a及びその近傍に限らず、封止部8全体において角部を形成していないことが望ましい。
さらに、熱溶着層7の薄肉部9aにおいては、熱溶着層7の厚みが周辺部よりも薄くなり、その厚み減少分だけ強度が低下するが、熱溶着層7が有する凹部が略円弧状を形成している場合、熱溶着層7の厚みが円弧に沿って徐々に滑らかに増減することに伴い、封止部8の強度(曲げ強度など)も位置が変わるにつれて連続的に滑らかに増減することから、熱溶着層7の薄肉部9aにおいて局所的に外力が集中することが起きにくく、熱溶着層7の薄肉部9a及びその近傍の外被材4におけるクラック発生や封止部8の破断が極めて起きにくくなる。
以上により、封止部8に設けた熱溶着層7の薄肉部9a及びその近傍において、クラック発生や封止部8破断が極めて起きにくい、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材1を提供できる。
また、本実施の形態の真空断熱材1は、封止部8の熱溶着層7は両面に他の層(ガスバリア層6)との境界面を有し、凹部の一方の境界面のうねりの波高が、凹部の他方の境界面のうねりの波高よりも大きい。
薄肉部9a及びその近傍では、熱溶着層7よりも外層側にある外被材4(の各層6,5)が、略円弧状の凹である熱溶着層7の形状に沿って歪曲することによる応力を受け、強度が低下する。
よって、凹部の一方(図1では上側)の境界面のうねりの波高を、凹部の他方(図1では下側)の境界面のうねりの波高よりも大きくすることにより、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側(図1では下側)の外被材4の強度低下は、もう一方の相対的に波高の大きいうねりを有する境界面側(図1では上側)の外被材4と比べて僅かとなり、外被材4の封止部8では、強度低下が小さい(図1では下側の)外被材4がもう一方の(図1では上側の)外被材4を支持する形で剛性が保たれ、外力を受けた場合におけるクラック発生および封止部8の破断が極めて起きにくくなる。
薄肉部9aがあると、熱溶着層7の厚みが薄く強度が低下するだけでなく、凹部の最深部が位置していることにより、歪曲による外被材4の強度低下が起こる。
本実施の形態では、凹部の一方の(図1では上側の)境界面の熱溶着層7側に凹となっている部分の最深部と、凹部の他方の(図1では下側の)境界面の熱溶着層7側に凹となっている部分の最深部とが対向していないことにより、凹部の最深部が位置する封止部8の強度低下が抑制され、封止部8が外力を受けた際の傷つきや破断が極めて起きにくくなる。同時に、凹部におけるガスバリア層6のクラック発生の抑制効果もさらに高くなる。
また、図3に示す例のように、封止部8に薄肉部9aを少なくとも2個以上有していることが好ましい。
薄肉部9aにおいては、封止部8の他箇所に比べて熱溶着層7の厚みが薄く、シール強度が低下することにより、例えば、製造工程において芯材2物質であるガラス繊維やシリカ粉末等を挟み込んだ状態で外被材4が熱溶着された場合、薄肉部9aにおいて熱溶着不良が発生することが懸念される。
熱溶着不良が発生した箇所では樹脂が存在しないため、ガス侵入抑制効果が低下する。この対策として、少なくとも2個以上の薄肉部9aを設けることにより、熱溶着不良に起因する真空断熱材1内部への気体および水分侵入促進の影響が緩和される。
特に、芯材2としてガラス繊維を用いた場合は、挟雑物として熱溶着の際に挟み込まれた芯材2物質が加熱変形し、薄肉部9aにスルーホールを形成することが多々あることから、本発明の(本実施の形態の)効果がより顕著となる。
また、薄肉部9aにおいては、外被材4の強度が周囲部よりも低くなり、外力を受けた際の荷重集中が懸念されるが、薄肉部9aが複数個存在することにより、外力の荷重が分散され、薄肉部9aにおけるクラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくくなる。
また、薄肉部9aを複数個有する場合は、薄肉部9aが1個のみの場合と比べて、薄肉部9aにおける熱溶着層7の厚みを増加させても同一の効果が得られるため、薄肉部9aにおける外被材4強度やシール強度低下が緩和され、薄肉部9aにおけるクラック発生や封止部8の破断のリスクが低減される。
なお、本実施の形態では、薄肉部9aを有する封止部8を3辺としたが、封止部8全周の4辺に設けても良い。
なお、各薄肉部9aにおける熱溶着層7の厚みは、同一でなくても良い。
なお、本実施の形態では、図2に示すように、薄肉部9aが直交しているが、薄肉部9aは交差していなくてもよい。
なお、各薄肉部9aに位置する境界面の凹部の曲率半径は同一ある必要はなく、ガスバリア層6として使用している金属箔やフィルムが、劣化しない程度の曲率半径を有しておればよい。
なお、薄肉部9aの間隔は特に指定するものではなく、また、図7のように、境界面が有する凹部同士の間隔が等しくなくてもよい。
なお、本実施の形態では、薄肉部9aの位置は特に指定するのもではないが、境界面の有する凹部位置が、外被材4の封止部8とそうでない部分との境目に存在している場合は、薄肉部9aの片側の樹脂が十分に加熱されておらず、樹脂の流動性が悪いため薄肉化が困難となり、好ましくない。
以下、本発明における薄肉部9aの詳細形状とその効果について、実施例を用いて説明する。
(実施例1)
実施の形態1において、熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムからなる吸着剤3から構成された真空断熱材1を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に4つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9aが形成されており、各薄肉部9aに位置する一方の(図7では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部の最深部における曲率半径は1.5mmであり、(図7では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面のうねりの各波高は0.2mm、かつ、隣り合う凹部の最深部との間隔が1.5mmであった。また、もう一方の(図7では下側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面が有する凹部の最大波高は0.05mmであった(図7参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)を20mmとし、薄肉部9aの厚みを10μmとしたとき、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、9.5×10-15mol/m2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
実施例1では、芯材2がガラス繊維からなる。
芯材2がガラス繊維である場合、ガラス繊維による真空断熱材1内部から外被材4への貫通ピンホールが発生しやすい。
通常、このピンホール発生を防止策として、真空断熱材1内部に面する外被材4の最内層にある熱溶着層7の厚みを厚くすることが有効とされているが、熱溶着層7の厚みを厚くすることにより、外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入するガス侵入経路の通路断面積が拡大するという懸念があった。
実施の形態1(の実施例1)の真空断熱材1においては、薄肉部9aにおいてガス侵入量を制御できるために、熱溶着層7の厚みを厚くしても、外被材4周縁の端面から封止部8を通って内部に侵入する気体および水分侵入量の増加が抑制される。
また、実施例1では、外被材4にガスバリア性を付与するためのガスバリア層として、アルミニウム箔(金属箔)を採用したが、金属箔は、樹脂フィルムに金属原子や金属酸化物分子を蒸着したガスバリアフィルムと比べてガスバリア性は優れるものの伸縮性や追従性に劣るため、クラックやピンホールが発生しやすくなり、本発明(の実施の形態1)による効果がより顕著に現れる。
(実施例2)
実施の形態1において、熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムからなる吸着剤3から構成された真空断熱材1を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に4つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9aが形成されており、各薄肉部9aに位置する一方の(図7では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部の最深部における曲率半径は1.5mmであり、(図7では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面のうねりの各波高は0.2mm、かつ、隣り合う凹部の最深部との間隔が1.5mmであった。また、もう一方の(図7では下側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面が有する凹部の最大波高は0.05mmであった(図7参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)を20mmとし、薄肉部9aの厚みを5μmとしたとき、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、8.0×10-15mol/m2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
(実施例3)
実施の形態1において、熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムからなる吸着剤3から構成された真空断熱材1を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に4つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9aが形成されており、各薄肉部9aに位置する一方の(図7では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部の最深部における曲率半径は1.5mmであり、(図7では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面のうねりの各波高は0.2mm、かつ、隣り合う凹部の最深部との間隔が1.5mmであった。また、もう一方の(図7では下側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面が有する凹部の最大波高は0.05mmであった(図7参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)を20mmとし、薄肉部9aの厚みを20μmとしたとき、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、1.0×10-14mol/m2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
(実施例4)
実施の形態1において、熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムを通気包材に封入してなる吸着剤3から構成された真空断熱材1を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に3つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9aが形成されており、各薄肉部9aに位置する一方の(図8では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部の最深部における曲率半径は1.5mmであり、(図8では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面のうねりの各波高は0.2mm、かつ、隣り合う凹部の最深部との間隔が1.5mmであった。また、もう一方の(図8では下側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面が有する凹部の最大波高は0.05mmであった(図8参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)を20mmとし、薄肉部9aの厚みを10μmとしたとき、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、1.0×10-14mol/m2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
(実施例5)
実施の形態1において、熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムを通気包材に封入してなる吸着剤3から構成された真空断熱材1を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に5つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9aが形成されており、各薄肉部9aに位置する一方の(図9では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部の最深部における曲率半径は1.5mmであり、(図9では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面のうねりの各波高は0.2mm、かつ、隣り合う凹部の最深部との間隔が1.5mmであった。また、もう一方の(図9では下側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面が有する凹部の最大波高は0.05mmであった(図9参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)を20mmとし、薄肉部9aの厚みを10μmとしたとき、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、8.6×10-15mol/m2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
(比較例1)
熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムを通気包材に封入してなる吸着剤3から構成された真空断熱材を作製した。
封止部8における熱溶着層7の厚みが略均一の100μmの場合、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、2.0×10-14mol/
2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
(比較例2)
熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムからなる吸着剤3から構成された真空断熱材を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に4つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9aが形成されており、各薄肉部9aに位置する(ガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部において、熱溶着層7は略均一な10μmの厚みを有し、薄肉部9aの境界に角部14を有していた(図10参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)は20mmであり、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量を試算すると、9.5×10-15mol/m2/s/Paであった。
ただし、薄肉部9aの境界部は角部14を有するため、角部14においてアルミニウム箔にクラックの発生が確認された。
以上、本発明における実施例および比較例を(表1)に示す。
ただし、(表1)における外被材4の劣化に関しては、下記の基準で判定した。
○:劣化なし(薄肉部に位置するアルミニウム箔にピンホール増加が確認されず。)
×:劣化あり(薄肉部に位置するアルミニウム箔にピンホール増加が確認された。)
(表1)の結果より、実施の形態1に示す薄肉部9aを設けた真空断熱材1は、薄肉部9aの厚みや凹部の個数により効果差は見られたものの、薄肉部9aを設けない真空断熱材よりも常に有意差が見られた。また、外被材4の劣化も確認されなかった。
以上説明したように本実施の形態の真空断熱材1は、一方の面に表面保護層5、他方の面に熱溶着層7、表面保護層5と熱溶着層7との間にガスバリア層6をそれぞれ有する同一寸法に裁断された長方形の2枚の外被材4と、熱溶着層7同士が対向するように配置された2枚の外被材4の間に減圧密封された芯材2及び吸着剤3とを備え、芯材2の全周を囲むように2枚の外被材4の周縁近傍に熱溶着層7同士が溶着された封止部8を有する真空断熱材1である。
そして、芯材4を囲む封止部8のうち少なくとも外被材4の1辺の封止部8または芯材2の一方向に位置する封止部8は、後に薄肉部9aとなる特定箇所の熱溶着層7を構成する樹脂の一部が外被材4の周縁のうち最も近い周縁に近づく方向で特定箇所の熱溶着層7に隣接する熱溶着層7に移動または近づく方向とは逆方向で特定箇所の熱溶着層7に隣接する熱溶着層7に移動するように外部から表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱加圧されることにより、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8の他方の外被材4のガスバリア層6との間隔が連続的に変化しており、封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8の他方の外被材4のガスバリア層6との間隔が変化している部分に、封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みが熱溶着層7同士熱溶着されていない部分の一方の外被材4のガスバリア層6と熱溶着層7同士熱溶着されていない部分の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部9aと、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間と複数の薄肉部9aのうちの最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と複数の薄肉部9aのうちの最も外周側に位置する薄肉部9aの外周側に一方の外被材4のガスバリア層6と他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みが熱溶着層7同士熱溶着されていない部分の一方の外被材4のガスバリア層6と熱溶着層7同士熱溶着されていない部分の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部9bとがあり、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士が全て熱溶着されている。
上記構成において、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8の他方の外被材4のガスバリア層6との間隔が連続的に(滑らかに)変化しているので、外被材4を構成する各層5,6,7に角部が形成されない。また、熱溶着層7の薄肉部9aにおいて局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層6のクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくい。
また、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8は、薄肉部9aにおいても熱溶着層7の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部9aの最薄部を狭くすることができるので、図11に示した従来例のように、薄肉部9aが一箇所で薄肉部9aの熱溶着層7の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部9aの最薄部の熱溶着層7の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8は、薄肉部9aの最薄部の熱溶着層7の厚みを薄くし、薄肉部9aを複数箇所(本実施の形態では2〜5箇所)に設け、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着するので、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部8の接着力は一般に熱溶着層7の厚みに応じて熱溶着層7が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部9aの間と最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と最も外周側に位置する薄肉部9bの外周側に厚肉部9bが形成されており、薄肉部9aの最薄部から厚肉部9bの最厚部まで熱溶着層7の厚みが滑らかに増減するので、また、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士が全て熱溶着されているので、薄肉部9aを設けた封止部8が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8は、薄肉部9aを複数箇所(本実施の形態では2〜5箇所)に設けているが、薄肉部9aにおいても熱溶着層7の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部9aの最薄部の幅を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
また、薄肉部9aにおいては、外被材4の強度が周囲部よりも低くなり、外力を受けた際の荷重集中が懸念されるが、薄肉部9aが複数個存在することにより、外力の荷重が分散され、薄肉部9aにおけるクラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくくなる。
また、薄肉部9aを複数個有する場合は、薄肉部9aが1個のみの場合と比べて、薄肉部9aにおける熱溶着層7の厚みを増加させても同一の効果が得られるため、薄肉部9aにおける外被材4強度やシール強度低下が緩和され、薄肉部9aにおけるクラック発生や封止部8の破断のリスクが低減される。
さらに、2枚の外被材4が、ガスバリア層6として、ともにアルミ箔のような金属箔層を有している場合は、封止部8における2層の金属箔の距離の接近が緩和されるため、ヒートリークによる熱伝導率の増加が極めて起きにくくなる。
このような観点から、薄肉部9aの個数は多い方がよく、封止部8の幅に依るものの、通常4〜6個程度がより好ましいと考えられる。
芯材2がガラス繊維である場合、ガラス繊維による真空断熱材1内部から外被材4への貫通ピンホールが発生しやすい。
通常、このピンホール発生を防止策として、真空断熱材1内部に面する外被材4の最内層にある熱溶着層7の厚みを厚くすることが有効とされているが、熱溶着層7の厚みを厚くすることにより封止部8断面のガス侵入経路の面積が拡大するという懸念があった。
本発明の実施の形態の真空断熱材1においては、薄肉部9aにおいてガス侵入量を制御できるために、熱溶着層7の厚みを厚くしても、外被材4周縁の端面から封止部8を通って真空断熱材1の内部に侵入する気体および水分侵入量の増加が抑制される。
以上により、封止部8に熱溶着層7の一部が薄肉になった薄肉部9aを形成しても、封止部8に設けた熱溶着層7の薄肉部9a及びその近傍において、クラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部9aの最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部9aを設けた封止部8が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材1を提供できる。
加えて、外被材4端面から封止部8の熱溶着層7を透過するガス侵入量が抑制されることから、薄肉部9a形成による封止部8の透過抵抗増大分と相殺できる程度まで、外被材4周縁に形成する封止部8の幅を短くしても断熱性能が低下しないことから、同一寸法の芯材2を有する真空断熱材1に使用する外被材4の寸法を小さくすることができ、材料費削減の効果がある。
また、封止部8を形成後に、封止部8の外周側の外被材4を切り取って真空断熱材1を小さくする場合は、最も外周側に位置する薄肉部9bの外周側に厚肉部9bが残るように切り取ることが望ましい。
また、本実施の形態の真空断熱材において、芯材2を囲む封止部8のうち少なくとも外被材4の1辺の封止部8または芯材2の一方向に位置する封止部8は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、外被材4が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき外被材4の厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に変化するように加圧され且つ加熱加圧により圧縮される部分だけでなく圧縮される部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱されることにより、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部が隣の外被材4が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層7に移動している。
そして、外被材4の周縁のうち最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、途中に外被材4が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき外被材4が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱することにより、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を隣の外被材4が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層7に移動させた場合は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、封止部8の両方の外被材4のガスバリア層6の間隔が連続的に変化し、ガスバリア層6の間隔が連続的に変化している部分に、薄い複数の薄肉部9aと、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間と複数の薄肉部9aのうちの最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と複数の薄肉部9aのうちの最も外周側に位置する薄肉部9aの外周側に厚肉部9bとを形成し、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着させることができる。
なお、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、外被材4が相対的に薄くなっている部分が複数あり、外被材4の厚みが連続的に変化しており、外被材4が相対的に薄くなっている部分では、外被材4を構成する表面保護層5とガスバリア層6と熱溶着層7のうち熱溶着層7のみが薄くなっており、外被材4が相対的に厚くなっている部分では、外被材4を構成する表面保護層5とガスバリア層6と熱溶着層7のうち熱溶着層7のみが厚くなっており、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士が全て熱溶着されている場合は、外被材4の周縁のうち最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、途中に外被材4が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき外被材4が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱することにより、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を隣の外被材4が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層7に移動させたと推測することができる。
また、本実施の形態の真空断熱材において、芯材2を囲む封止部8のうち少なくとも外被材4の1辺の封止部8または芯材2の一方向に位置する封止部8は、最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に変化するように加圧され且つ加熱加圧時に加圧される部分だけでなく加圧される部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱されることにより、相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部が相対的に加圧力が弱い部分または加圧される部分に隣接する加圧されない部分の熱溶着層7に移動している。
そして、外被材4の周縁のうち最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向で、途中に加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に変化するように加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱することにより、相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層7に移動させた場合は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、封止部8の両方の外被材4のガスバリア層6の間隔が連続的に変化し、ガスバリア層6の間隔が連続的に変化している部分に、薄い複数の薄肉部9aと、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間と複数の薄肉部9aのうちの最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と複数の薄肉部9aのうちの最も外周側に位置する薄肉部9aの外周側に厚肉部9bとを形成し、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着させることができる。
なお、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、外被材4が相対的に薄くなっている部分が複数あり、外被材4の厚みが連続的に変化しており、外被材4が相対的に薄くなっている部分では、外被材4を構成する表面保護層5とガスバリア層6と熱溶着層7のうち熱溶着層7のみが薄くなっており、外被材4が相対的に厚くなっている部分では、外被材4を構成する表面保護層5とガスバリア層6と熱溶着層7のうち熱溶着層7のみが厚くなっており、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士が全て熱溶着されている場合は、外被材4の周縁のうち最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向で、途中に加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に変化するように加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱することにより、相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層7に移動させたと推測することができる。
また、本実施の形態の真空断熱材において、薄肉部9aにおける熱溶着層7の厚みが最も薄い部分の近傍が、熱溶着層7の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて熱溶着層7の厚みの減少幅が小さくなっている。
そして、薄肉部9aにおける熱溶着層7の厚みが最も薄い部分の近傍が、熱溶着層7の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて熱溶着層7の厚みの減少幅が小さくなっている場合は、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を隣の外被材4が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層7に移動(相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層7に移動)させることが容易に行えているので、薄肉部9aの最薄部が薄くなりやすい。そして、薄肉部9aの最薄部が薄くなるほど、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、薄肉部9aにおける熱溶着層7の厚みが最も薄い部分の近傍が、熱溶着層7の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて熱溶着層7の厚みの減少幅が小さくなっている場合は、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と他方の外被材4のガスバリア層6との間隔の変化が滑らかになりやすい。そして、2つのガスバリア層6の間隔の変化が滑らかになるほど、外力が局所的に集中することがなくなり、ガスバリア層6のクラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくくくなる。
また、薄肉部9aにおける熱溶着層7の厚みが最も薄い部分の近傍が、熱溶着層7の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて熱溶着層7の厚みの減少幅が小さくなっている場合は、薄肉部9aの最薄部の幅を狭くでき、薄肉部9aの最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
また、本実施の形態の真空断熱材の薄肉部9aにおいて、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を見た時、一方の外被材4の表面は薄肉部9aの最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層7側に略円弧状に凹んでいる。
そして、少なくとも一方の外被材4の表面が、薄肉部9aの最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層7側に略円弧状に凹んでいる場合は、薄肉部9aにおける熱溶着層7の厚みが最も薄い部分の近傍が、熱溶着層7の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて熱溶着層7の厚みの減少幅が小さくなり、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を隣の外被材7が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層7に移動(相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層7に移動)させることが容易に行えているので、薄肉部9aの最薄部が薄くなりやすい。そして、薄肉部9aの最薄部が薄くなるほど、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、少なくとも一方の外被材4の表面が、薄肉部9aの最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層7側に略円弧状に凹んでいる場合は、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と他方の外被材4のガスバリア層6との間隔の変化が滑らかであるので、外力が局所的に集中することがなくなり、ガスバリア層6のクラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくくくなる。
また、少なくとも一方の外被材4の表面が、薄肉部9aの最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層7側に略円弧状に凹んでいる場合は、薄肉部9aの最薄部が狭くなるので、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
また、本実施の形態の真空断熱材は、薄肉部9aと厚肉部9bを有する封止部8において、一方の外被材4の表面の凹凸形状と他方の外被材4の表面の凹凸形状が異なるものであり、一方の外被材4の表面の凹凸形状と他方の外被材4の表面の凹凸形状を同じにする必要はなく、例えば、一方の外被材4の表面の凹凸の起伏が他方の外被材4の表面の凹凸の起伏より大きい場合は、表面の凹凸形状の形成による他方の外被材の強度低下は、一方の外被材4の強度低下より小さくなり、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8では、比較的強度低下が小さい方の外被材4が比較的強度低下が大きい方の外被材4を支持する形で剛性が保たれ、外力を受けた場合におけるクラック発生および封止部8の破断が極めて起きにくくなる。
また、本実施の形態の真空断熱材は、薄肉部9aにおいて、一方の外被材4の表面は薄肉部9aの最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層7側に凹んでおり、他方の外被材4の表面は薄肉部9aの最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層7側に凹んでいないものであり、薄肉部9aでの一方の外被材4のガスバリア層6と他方の外被材4のガスバリア層6との間隔の変化が小さくなるので、ガスバリア層6のクラックの発生や薄肉部9aでの外被材4の破断がさらに起きにくくくなる。
なお、表面に凹凸がある加熱圧縮冶具(加圧する面に突起部11を有する上側加熱圧縮冶具)と表面が平坦な加熱圧縮冶具(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)とで外被材4を挟む形で、上下の加熱圧縮冶具10,13により加熱加圧して、薄肉部9aと厚肉部9bとを形成する場合、特に、表面が平坦な加熱圧縮冶具(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)が弾性変形する場合は、表面が平坦な加熱圧縮冶具(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)と対向する方の外被材4の表面は薄肉部9aの最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層7側とは反対側に隆起があるが、この場合も、他方の外被材4の表面は薄肉部9aの最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層7側に凹んでいないに該当するものとする。
真空断熱材1の外被材4のガスバリア層6には、一般的に、アルミ箔などの金属箔、または、アルミ蒸着層などの金属蒸着層が用いられているが、金属箔と金属蒸着層とでは、比較的、金属箔の方が、厚みがあり変形時にクラックを発生しやすいので、2枚の外被材4に表面の凹凸形状の起伏が大きい方と小さい方がある場合には、表面の凹凸形状の起伏が小さい方の外被材4のガスバリア層6に金属箔を用いることが好ましい。
また、金属箔と金属蒸着層とでは、比較的、金属蒸着層の方が、薄く変形によるガスバリア性の劣化が少ないので、2枚の外被材4に表面の凹凸形状の起伏が大きい方と小さい方がある場合には、表面の凹凸形状の起伏が大きい方の外被材4のガスバリア層6に金属蒸着層を用いても良い。
なお、金属蒸着層は、基材となる樹脂フィルムの表面に形成されるものであり、樹脂フィルムの表面保護層5側の面に金属蒸着層がある場合は、樹脂フィルムの熱溶着層7側の面に金属蒸着層がある場合よりも、薄肉部9a形成時に熱溶着層7を構成する樹脂の一部が移動するときの悪影響を受け難い。また、樹脂フィルムの熱溶着層7側の面に金属蒸着層がある場合は、樹脂フィルムの表面保護層5側の面に金属蒸着層がある場合よりも、封止部における一方の外被材4の金属蒸着層と他方の外被材4の金属蒸着層との間隔が狭くなるので、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、金属箔と金属蒸着層とでは、比較的、金属箔の方が、厚みがありガスバリア性に優れているので、少なくとも一方の外被材4のガスバリア層6に金属箔を用いることにより、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、金属箔と金属蒸着層とでは、金属箔の方がガスバリア性に優れているが、金属蒸着層の方が変形後のガスバリア性の劣化が少なく、熱がガスバリア層を伝わり難い。そこで、薄肉部9aがヒートブリッジとなって、真空断熱材1の一方の伝熱面の外被材4のガスバリア層から他方の伝熱面の外被材4のガスバリア層に熱が伝わることを抑えたい場合や、長期にわたって断熱性能の維持する必要がない用途に用いる場合や、侵入した空気を吸着して内圧の上昇を抑えることが可能な吸着剤3を芯材2と一緒に外被材4間に減圧密封する場合には、少なくとも一方の外被材4のガスバリア層6に金属蒸着層を用いても良い。
また、2枚の外被材4のうち一方の外被材4のガスバリア層6に金属箔を用い、他方の外被材4のガスバリア層6に金属蒸着層を用いても良い。
その場合は、2枚の外被材4のガスバリア層6の両方にに金属箔を用いた場合よりも、薄肉部9aがヒートブリッジとなって、真空断熱材1の一方の伝熱面の外被材4のガスバリア層6から他方の伝熱面の外被材4のガスバリア層6に熱が伝わることを抑えることができる。
また、2枚の外被材4に表面の凹凸形状の起伏が大きい方と小さい方がある場合には、表面の凹凸形状の起伏が小さい方の外被材4のガスバリア層6に金属箔を用い、表面の凹凸形状の起伏が大きい方の外被材4のガスバリア層に金属蒸着層を用いても良い。
また、2枚の外被材4の周囲環境に温度差があり、温度が高い方が、ガスバリア層6に金属蒸着層を用いた外被材4ではガスバリア性が劣化するような場合は、比較的温度が高い方の外被材4のガスバリア層6に金属箔を用い、比較的温度が低い方の外被材4のガスバリア層6に金属蒸着層を用いることが好ましい。
また、真空断熱材1を曲げて用いる場合は、曲げにより比較的引っ張られる方の外被材4のガスバリア層6に金属蒸着層を用い、反対側の外被材4のガスバリア層6に金属箔を用いることが好ましい。
また、ガスバリア性の壁面に真空断熱材1を貼り付ける場合は、ガスバリア性の壁面に貼り付けた面から空気が侵入する可能性が少ないので、ガスバリア性の壁面に貼り付ける側の外被材4のガスバリア層6に金属蒸着層を用い、反対側の外被材4のガスバリア層6に金属箔を用いることが好ましい。
また、本実施の形態の図2に示す真空断熱材1は、芯材2を囲む封止部8のうち外被材4の1辺を除いた残りの辺の封止部8に、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する。
この真空断熱材1は、外被材4の1辺を芯材2を挿入するための開口部とし残りの辺に薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8を形成して袋状にした外被材4を作製し、開口部から芯材2を外被材4の袋内に入れ、外被材4の袋内が減圧された状態で、外被材4の袋の開口部となっていた溶着されてない残りの1辺の周縁近傍の熱溶着層同士を溶着して封止することにより得られる。
この場合、外被材4の袋の開口部となる1辺の封止は、外被材4の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える外被材4の1辺を除いた残りの辺の封止よりも制約があるため、外被材4の袋の開口部となる1辺の封止部8は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える外被材4の1辺を除いた残りの辺の封止部8を、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
また、本実施の形態の図2に示す真空断熱材1は、芯材2を囲む封止部8のうち芯材2の一方向に位置する封止部8を除いた残りの封止部8に、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する。
この真空断熱材1は、芯材2の一方向に位置する封止部8を芯材2配置後に最後に封止するようにし、芯材2の一方向に位置する封止部8を除いた残りの封止部8は、芯材2配置前に薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8を形成して袋状にした外被材4を作製し、開口部から芯材2を外被材4の袋内に配置し、外被材4の袋内が減圧された状態で、外被材4の袋の開口部となっていた溶着されてない芯材2の一方向に位置する封止部8を封止することにより得られる。
この場合、外被材4の袋の開口部となる芯材2の一方向に位置する封止部8の封止は、外被材4の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える芯材2の一方向に位置する封止部8を除いた残りの封止部8の封止よりも制約があるため、外被材4の袋の開口部となる芯材2の一方向に位置する封止部8の封止は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える芯材2の一方向に位置する封止部8を除いた残りの封止部8を、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
また、本実施の形態の図5に示す真空断熱材1は、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8が、芯材2の全周を囲んでいるものであり、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8が、芯材2の周り360度全周を囲んでいるため、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8が、芯材2の周り360度全周を囲んでいないものより、さらに長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
なお、図5に示す真空断熱材1は、2枚の外被材4周縁に通常の平板冶具を用いて薄肉部9aと厚肉部9bを有さない厚みが略均一な熱溶着層からなる封止部8を形成した後、封止部8上を上下の加熱圧縮冶具10,13で加熱圧縮して、図5のように外被材4周縁に薄肉部9aと厚肉部9bを形成したが、2枚の外被材4の熱溶着層7同士が対向するように配置し、ヒータを備えた金属製の上側加熱圧縮冶具10とシリコンゴムシート12とヒータを備えた下側加熱圧縮治具13とで2枚の外被材4を挟むように加熱圧縮することにより、外被材4の周囲辺の3辺を熱溶着して袋状とし、この後、袋内に芯材2と吸着剤3とを挿入し、袋内部を減圧しながら、外被材4の袋の開口部に薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8を形成して密封することにより、真空断熱材1を得ても良い。また、外被材4の袋の開口部のみ通常の平板冶具を用いて薄肉部9aと厚肉部9bを有さない厚みが略均一な熱溶着層からなる封止部8を形成した後、封止部8上を上下の加熱圧縮冶具10,13で加熱圧縮して、図5のように外被材4周縁に薄肉部9aと厚肉部9bを形成しても良い。
また、本実施の形態の図5に示す真空断熱材1は、芯材2の全周が、繋がった薄肉部9aで囲まれているものであり、芯材2の全周が、繋がっていない薄肉部9aで囲まれているものより、封止の信頼性が高く、さらに長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、本実施の形態の図2に示す真空断熱材1は、外被材4の形状が四角形(長方形)であり、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8は外被材4の3辺の周縁近傍に設けられ、芯材2の3方が繋がった薄肉部9aで囲まれているものである。
この真空断熱材1は、四角形(長方形)の外被材4の3辺の周縁近傍に薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8を形成して、開口部を有する袋状の外被材4を作製し、開口部から芯材2を外被材4の袋内に入れ、外被材4の袋内が減圧された状態で、外被材4の袋の開口部となっていた溶着されてない残りの1辺の周縁近傍の熱溶着層7同士を溶着して封止することにより得られる。なお、3辺の周縁近傍に薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8を形成する際には、後に、芯材2の3方が繋がった薄肉部9aで囲まれるように封止部8を形成する。
この場合、外被材4の袋の開口部となる1辺の封止は、外被材4の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える外被材4の3辺の封止よりも制約があるため、外被材4の袋の開口部となる1辺の封止部8は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える外被材4の3辺の封止部8を、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
また、芯材2の3方が繋がった薄肉部9aで囲まれているので、芯材2の3方が繋がっていない薄肉部9aで囲まれているものより、封止の信頼性が高く、さらに長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、本実施の形態の図2に示す真空断熱材1の薄肉部9aは、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がっているものであり、封止作業時の封止の位置のバラツキなどを考慮すると、薄肉部9aは、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がるようにする方が、封止の信頼性が高い。
また、本実施の形態の真空断熱材1の製造方法は、一方の面に表面保護層5、他方の面に熱溶着層7、表面保護層5と熱溶着層7との間にガスバリア層6をそれぞれ有し熱溶着層7同士が対向するように配置された2枚の外被材4の間に、芯材2を減圧密封してなり、芯材2の全周を囲むように2枚の外被材4の周縁近傍に熱溶着層7同士が溶着された封止部8を有する真空断熱材1の製造方法であって、芯材2を囲む封止部8のうち少なくとも外被材4の1辺の封止部8または芯材2の一方向に位置する封止部8は、重なった状態の2枚の外被材4に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、外被材4の周縁のうち最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、途中に外被材4が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき外被材4が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱することにより、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を隣の外被材4が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層7に移動させて、封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みが封止部8以外の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8以外の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部9aと、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間と複数の薄肉部9aのうちの最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と複数の薄肉部9aのうちの最も外周側に位置する薄肉部9aの外周側に一方の外被材4のガスバリア層6と他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みが封止部8以外の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8以外の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部9bとを形成し、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着するものである。
上記製造方法により製造された真空断熱材1では、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱するので、外被材4を構成する各層5,6,7に角部が形成されない。また、薄肉部9aにおいても熱溶着層7の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることができ、熱溶着層7の薄肉部9aにおいて局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層6のクラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくい。
また、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱するので、薄肉部9aの最薄部を狭くすることができ、薄肉部9aが一箇所で薄肉部9aの熱溶着層7の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部9aの最薄部の熱溶着層7の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、薄肉部9aの最薄部の熱溶着層7の厚みを薄くし、薄肉部9aを複数箇所に設け、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着することにより、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部8の接着力は一般に熱溶着層7の厚みに応じて熱溶着層7が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部9aの間と最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と最も外周側に位置する薄肉部9aの外周側に厚肉部9bを形成し、薄肉部9aの最薄部から厚肉部9bの最厚部まで熱溶着層7の厚みを滑らかに増減させるので、また、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着するので、薄肉部9aを設けた封止部8が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、薄肉部9aが複数箇所に設けられるが、薄肉部9aにおいても熱溶着層7の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部9aの最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
以上により、封止部8に熱溶着層7の一部が薄肉になった薄肉部9aを形成しても、封止部8に設けた熱溶着層7の薄肉部9a及びその近傍において、クラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部9aの最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部9aを設けた封止部8が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材1を提供できる。
また、本実施の形態の真空断熱材1の製造方法は、一方の面に表面保護層5、他方の面に熱溶着層7、表面保護層5と熱溶着層7との間にガスバリア層6をそれぞれ有し熱溶着層7同士が対向するように配置された2枚の外被材4の間に、芯材2を減圧密封してなり、芯材2の全周を囲むように2枚の外被材4の周縁近傍に熱溶着層7同士が溶着された封止部8を有する真空断熱材1の製造方法であって、芯材2を囲む封止部8のうち少なくとも外被材4の1辺の封止部8または芯材2の一方向に位置する封止部8は、重なった状態の2枚の外被材4に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、外被材4の周縁のうち最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱することにより、相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層7に移動させて、封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みが封止部8以外の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8以外の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部9aと、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間と複数の薄肉部9aのうちの最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と複数の薄肉部9aのうちの最も外周側に位置する薄肉部9aの外周側に一方の外被材4のガスバリア層6と他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みが封止部8以外の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8以外の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部9bとを形成し、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着するものである。
上記製造方法により製造された真空断熱材1では、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱するので、外被材4を構成する各層5,6,7に角部が形成されない。また、薄肉部9aにおいても熱溶着層7の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることができ、熱溶着層7の薄肉部9aにおいて局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層6のクラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくい。
また、最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱するので、薄肉部9aの最薄部を狭くすることができ、薄肉部9aが一箇所で薄肉部9aの熱溶着層7の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部9aの最薄部の熱溶着層7の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、薄肉部9aの最薄部の熱溶着層7の厚みを薄くし、薄肉部9aを複数箇所に設け、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着することにより、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部8の接着力は一般に熱溶着層7の厚みに応じて熱溶着層7が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部9aの間と最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と最も外周側に位置する薄肉部9aの外周側に厚肉部9bが形成されており、薄肉部9aの最薄部から厚肉部9bの最厚部まで熱溶着層7の厚みが滑らかに増減するので、また、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着するので、薄肉部9aを設けた封止部8が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、薄肉部9aが複数箇所に設けられるが、薄肉部9aにおいても熱溶着層7の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部9aの最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
以上により、封止部8に熱溶着層7の一部が薄肉になった薄肉部9aを形成しても、封止部8に設けた熱溶着層7の薄肉部9a及びその近傍において、クラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部9aの最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部9aを設けた封止部8が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材1を提供できる。
また、本実施の形態の真空断熱材1の製造方法は、一方の面に表面保護層5、他方の面に熱溶着層7、表面保護層5と熱溶着層7との間にガスバリア層6をそれぞれ有する四角形(長方形)の2枚の外被材4を、熱溶着層7同士が対向するように重ねて、2枚の外被材4の3辺の周縁近傍の熱溶着層7同士を溶着して3方が封止された外被材4の袋を作製し、外被材4の袋の溶着されてない残りの1辺からなる開口部から外被材4の袋内に芯材2を入れ、外被材4の袋内が減圧された状態で、外被材4の袋の開口部となっていた溶着されてない残りの1辺の周縁近傍の熱溶着層7同士を溶着して封止する真空断熱材1の製造方法であって、外被材4の袋を作製する時の3辺の封止または外被材4の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止のどちらか一方の封止または両方の封止は、2枚の外被材4に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、外被材4の周縁のうち最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、途中に外被材4が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき外被材4が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱することにより、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を隣の外被材4が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層7に移動させて、封止する部分の一方の外被材4のガスバリア層6と封止する部分の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みが封止する部分以外の一方の外被材4のガスバリア層6と封止する部分以外の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部9aと、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間と複数の薄肉部9aのうちの最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と複数の薄肉部9aのうちの最も外周側に位置する薄肉部9aの外周側に一方の外被材4のガスバリア層6と他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みが封止する部分以外の一方の外被材4のガスバリア層6と封止する部分以外の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部9bとを形成し、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着するものである。
上記製造方法により製造された真空断熱材1では、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱するので、外被材4を構成する各層5,6,7に角部が形成されない。また、薄肉部9aにおいても熱溶着層7の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることができ、熱溶着層7の薄肉部9aにおいて局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層6のクラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくい。
また、最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面(図1または図3を参照)を最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向に見た時に、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の圧縮幅が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱するので、薄肉部9aの最薄部を狭くすることができ、薄肉部9aが一箇所で薄肉部9aの熱溶着層7の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部9aの最薄部の熱溶着層7の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、薄肉部9aの最薄部の熱溶着層7の厚みを薄くし、薄肉部9aを複数箇所に設け、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着することにより、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部8の接着力は一般に熱溶着層7の厚みに応じて熱溶着層7が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部9aの間と最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と最も外周側に位置する薄肉部9aの外周側に厚肉部9bを形成し、薄肉部9aの最薄部から厚肉部9bの最厚部まで熱溶着層7の厚みを滑らかに増減させるので、また、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着するので、薄肉部9aを設けた封止部8が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、薄肉部9aが複数箇所に設けられるが、薄肉部9aにおいても熱溶着層7の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部9aの最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
以上により、封止部8に熱溶着層7の一部が薄肉になった薄肉部9aを形成しても、封止部8に設けた熱溶着層7の薄肉部9a及びその近傍において、クラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部9aの最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部9aを設けた封止部8が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材1を提供できる。
また、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、図5に示した例のように、外被材4の袋を作製する時の3辺の封止と外被材4の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止の両方にする方が、より長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、外被材4の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、外被材4の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える外被材4の袋を作製する時の3辺の封止よりも制約があるため、外被材4の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える外被材4の袋を作製する時の3辺の封止を、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
また、本実施の形態の真空断熱材1の製造方法は、一方の面に表面保護層5、他方の面に熱溶着層7、表面保護層5と熱溶着層7との間にガスバリア層6をそれぞれ有する四角形(長方形)の2枚の外被材4を、熱溶着層7同士が対向するように重ねて、2枚の外被材4の3辺の周縁近傍の熱溶着層7同士を溶着して3方が封止された外被材4の袋を作製し、外被材4の袋の溶着されてない残りの1辺からなる開口部から外被材4の袋内に芯材2を入れ、外被材4の袋内が減圧された状態で、外被材4の袋の開口部となっていた溶着されてない残りの1辺の周縁近傍の熱溶着層7同士を溶着して封止する真空断熱材1の製造方法であって、外被材4の袋を作製する時の3辺の封止または外被材4の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止のどちらか一方の封止または両方の封止は、2枚の外被材4に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、外被材4の周縁のうち最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱することにより、相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層7に移動させて、封止する部分の一方の外被材4のガスバリア層6と封止する部分の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みが封止する部分以外の一方の外被材4のガスバリア層6と封止する部分以外の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部9aと、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間と複数の薄肉部9aのうちの最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と複数の薄肉部9aのうちの最も外周側に位置する薄肉部9aの外周側に一方の外被材4のガスバリア層6と他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みが封止部8以外の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8以外の他方の外被材4のガスバリア層6との間の熱溶着層7の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部9bとを形成し、複数の薄肉部9bのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着する。
上記製造方法により製造された真空断熱材1では、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱するので、外被材4を構成する各層5,6,7に角部が形成されない。また、薄肉部9aにおいても熱溶着層7の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることができ、熱溶着層7の薄肉部9aにおいて局所的に外力が集中する部分がないので、ガスバリア層6のクラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくい。
また、最も近い周縁から外被材4の内周に向かう方向で、途中に加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき加圧力が連続的に(滑らかに)変化するように、表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって表面保護層5とガスバリア層6は溶融しないが熱溶着層7は溶融する温度に加熱するので、薄肉部9aの最薄部を狭くすることができ、薄肉部9aが一箇所で薄肉部9aの熱溶着層7の厚みを一定にする場合に比べて薄肉部9aの最薄部の熱溶着層7の厚みを薄くすることが容易にできる。
そして、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、薄肉部9aの最薄部の熱溶着層7の厚みを薄くし、薄肉部9aを複数箇所に設け、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着することにより、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、封止部8の接着力は一般に熱溶着層7の厚みに応じて熱溶着層7が厚くなるほど強くなるが、隣接する2つの薄肉部9aの間と最も内周側に位置する薄肉部9aの内周側と最も外周側に位置する薄肉部9aの外周側に厚肉部9bが形成されており、薄肉部9aの最薄部から厚肉部9bの最厚部まで熱溶着層7の厚みが滑らかに増減するので、また、複数の薄肉部9aのうちの隣接する2つの薄肉部9aの間の対向する熱溶着層7同士を全て熱溶着するので、薄肉部9aを設けた封止部8が内周側からも外周側からも外力で剥がれにくい。
また、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、薄肉部9aが複数箇所に設けられるが、薄肉部9aにおいても熱溶着層7の厚みを連続的に(滑らかに)増減させることにより、薄肉部9aの最薄部を狭くして、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
以上により、封止部8に熱溶着層7の一部が薄肉になった薄肉部9aを形成しても、封止部8に設けた熱溶着層7の薄肉部9a及びその近傍において、クラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくく、また、薄肉部9aの最薄部が薄くなりやすく、また、薄肉部9aを設けた封止部8が外力で剥がれにくく、ヒートブリッジの影響が少なく、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材1を提供できる。
また、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される封止部8は、外被材4の袋を作製する時の3辺の封止と外被材4の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止の両方にする方が、より長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、外被材4の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、外被材4の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える外被材4の袋を作製する時の3辺の封止よりも制約があるため、外被材4の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える外被材4の袋を作製する時の3辺の封止を、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
また、本実施の形態の図2に示す真空断熱材1の製造方法は、外被材4の袋を作製する時の3辺の封止のみ、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される熱溶着を行うものである。
外被材4の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、外被材4の袋内が減圧された状態で行う必要があることから、封止を減圧空間内で行うことが多く、常圧環境下で行える外被材4の袋を作製する時の3辺の封止よりも制約があるため、外被材4の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止は、従来からの公知の方法で行い、常圧環境下で行える外被材4の袋を作製する時の3辺の封止を、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8とすることで、作業性や製造コストや封止用設備を考慮しつつ断熱性能を向上させることができる。
また、本実施の形態の真空断熱材1の製造方法は、薄肉部9aを、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される熱溶着を行う部分に近接する周縁と隣り合う2つの周縁のうちの一方の周縁から他方の周縁まで薄肉部9aが繋がるように形成するものであり、封止作業時の封止の位置のバラツキなどを考慮すると、薄肉部9aを、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される熱溶着を行う部分に近接する周縁と隣り合う2つの周縁のうちの一方の周縁から他方の周縁まで薄肉部9aが繋がるように形成する方が、封止の信頼性が高い。
また、本実施の形態の真空断熱材1の製造方法は、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される熱溶着を行う時に、表面保護層5とガスバリア層6を溶融させずに熱溶着層7を溶融させるのに必要な所定温度に加熱された上側加熱圧縮冶具10を用いて加熱加圧を行うものであり、上側加熱圧縮冶具10は、互いに所定間隔あけて平行に突出して外被材4を表面保護層5側から熱溶着層7側に向かって加圧する複数の突起部11を有し、突起部11における加圧時に外被材4と接触する面が滑らかな曲面からなり、突起部11の突出高さは厚肉部9bの最厚部の厚さと薄肉部9aの最薄部の厚さとの差よりも突出しており、複数の突起部11のうちの隣接する2つの突起部11の間に位置する部分と加圧時に外被材4と接触する部分の近傍も所定範囲にわたって非接触で外被材4を加熱するように構成されているものであり、所定温度に加熱された上記構成の上側加熱圧縮冶具10を用いて、外被材4の熱溶着すべき部分を加熱加圧することにより、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される熱溶着を容易に行うことができる。
また、突起部11における加圧時に外被材4と接触する面が滑らかな曲面からなるので、その突起部11で外被材4を加圧する時に、外被材4が傷付き難く、加熱加圧後は、封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と封止部8の他方の外被材4のガスバリア層6との間隔が連続的に変化する。また、複数の突起部11のうちの隣接する2つの突起部11の間に位置する部分と加圧時に外被材4と接触する部分の近傍も所定範囲にわたって非接触で外被材4を加熱するように構成されているので、上側加熱圧縮冶具10を所定温度の高温にするための手段があれば、外被材4における突起部11で圧縮される部分の近傍を所定範囲にわたって加熱するための手段を別に設ける必要がない。
また、本実施の形態の真空断熱材1の製造方法は、上側加熱圧縮冶具10の突起部11を、突起部11の突出方向に平行で複数の突起部11が並ぶ方向に平行な平面で切断した場合の突起部11の先端部分の断面(図4を参照)は、最も突出している部分から離れるにつれて突出量の減少幅が大きくなるものである。
所定温度に加熱された上記構成の上側加熱圧縮冶具10を用いて、外被材4の熱溶着すべき部分を加熱加圧することにより、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を隣の外被材4が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層7に移動(相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層7に移動)させることが容易に行えるので、薄肉部9aの最薄部が薄くなりやすい。そして、薄肉部9aの最薄部が薄くなるほど、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、突起部11における加圧時に外被材4と接触する面が滑らかな曲面からなり、上側加熱圧縮冶具10の突起部11を、突起部11の突出方向に平行で複数の突起部11が並ぶ方向に平行な平面で切断した場合の突起部11の先端部分の断面(図4を参照)は、最も突出している部分から離れるにつれて突出量の減少幅が大きくなるので、加熱加圧時に、外力が局所的に集中することがなくなり、ガスバリア層6のクラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくくくなる。
また、突起部11における最も突出している部分の幅を狭くすると、薄肉部9aの最薄部が狭くなり、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
また、本実施の形態の真空断熱材1の製造方法は、上側加熱圧縮冶具10の突起部11を、突起部11の突出方向に平行で複数の突起部11が並ぶ方向に平行な平面で切断した場合の突起部11の先端部分の断面(図4を参照)は、突出方向に凸の略円弧状である。
所定温度に加熱された上記構成の上側加熱圧縮冶具10を用いて、外被材4の熱溶着すべき部分を加熱加圧すると、薄肉部9aにおける熱溶着層7の厚みが最も薄い部分の近傍が、熱溶着層7の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて熱溶着層7の厚みの減少幅が小さくなり、外被材4が厚み方向に圧縮される部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を隣の外被材4が厚み方向に圧縮されない部分の熱溶着層7に移動(相対的に加圧力が強い部分の熱溶着層7を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の熱溶着層7に移動)させることが容易に行えるので、薄肉部9aの最薄部が薄くなりやすい。そして、薄肉部9aの最薄部が薄くなるほど、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、上側加熱圧縮冶具10の突起部11を突起部11の突出方向に平行で複数の突起部11が並ぶ方向に平行な平面で切断した場合の突起部11の先端部分の断面(図4を参照)が、突出方向に凸の略円弧状である場合は、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と他方の外被材4のガスバリア層6との間隔の変化が滑らかになるので、外力が局所的に集中することがなくなり、ガスバリア層6のクラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくくくなる。また、薄肉部9aの最薄部が狭くなるので、ヒートブリッジの影響を少なくすることができる。
また、本実施の形態の真空断熱材1の製造方法は、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される熱溶着を行う時に、上側加熱圧縮冶具10の他に、加熱面が弾性変形可能で外力が加わっていない状態では加熱面が平坦な面状発熱体(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)を用い、上側加熱圧縮冶具10と面状発熱体(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)とで外被材4を挟んで加熱加圧を行う。
この製造方法により製造された真空断熱材1は、薄肉部9aと厚肉部9bを有する封止部8において、一方の外被材4の表面の凹凸形状と他方の外被材4の表面の凹凸形状が異なり、薄肉部9aにおいて、一方の外被材4の表面は薄肉部9aの最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層7側に凹んでおり、他方の外被材4の表面は薄肉部9aの最も薄い部分にあたる部分が熱溶着層7側に凹んでいない真空断熱材1となる。この真空断熱材1では、外被材4の表面の凹凸形状の起伏が小さい方の外被材4が、外被材4の表面の凹凸形状の起伏が大きい方の外被材4の強度の劣化を補う形となり、ガスバリア層6のクラックの発生や封止部8の破断を起き難くする。
また、2つの加熱圧縮冶具10で外被材4を挟んで加熱加圧を行う場合は、2つの加熱圧縮冶具10の位置合わせに高い精度が要求され、2つの加熱圧縮冶具10の位置のずれを防止する必要があるが、上記構成の上側加熱圧縮冶具10と面状発熱体(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)とで外被材4を挟んで加熱加圧を行う場合は、2つの加熱圧縮冶具10で外被材4を挟んで加熱加圧を行う場合よりも位置合わせに高い精度が要求されない。
また、上側加熱圧縮冶具10と面状発熱体(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)とで外被材4を挟んで加熱加圧を行う場合は、上側加熱圧縮冶具10を金属製とし、面状発熱体をゴムシートヒータとすることができ、面状発熱体(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)からの加熱温度が上側加熱圧縮冶具10からの加熱温度より低い場合であっても、面状発熱体(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)からの加熱温度が低すぎなければ、外被材4の熱溶着が可能である。また、面状発熱体(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)の上に外被材4を載せ、その上から上側加熱圧縮冶具10で加圧する場合は、加圧時の上側加熱圧縮冶具10の下方向への移動幅に多少のバラツキがあっても、面状発熱体(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)の弾性変形で、そのバラツキを吸収でき、真空断熱材1の品質のバラツキを小さく抑えることができる。
また、上側加熱圧縮冶具10と面状発熱体(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)とで外被材4を挟んで加熱加圧を行う場合は、2つの加熱圧縮冶具10で外被材4を挟んで加熱加圧を行う場合よりも、加圧が進むにつれて、加熱圧縮冶具10の突起部11と外被材4との接触する面積が増加する割合を大きくすることができ、外力が分散されやすく、外被材4のダメージが少なく、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8の一方の外被材4のガスバリア層6と他方の外被材4のガスバリア層6との間隔の変化が滑らかになりやすく、薄肉部9aと厚肉部9bを形成しやすい。
また、上側加熱圧縮冶具10と面状発熱体(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)とで外被材4を挟んで加熱加圧を行う場合は、上側加熱圧縮冶具10による加圧が進むにつれて、面状発熱体(加圧する面にシリコンゴムシート12を備えた下側加熱圧縮治具13)からの応力により、上側加熱圧縮冶具10の突起部11と接触していない部分の外被材4が上側加熱圧縮冶具10に近づくので、上側加熱圧縮冶具10における複数の突起部11のうちの隣接する2つの突起部11の間に位置する部分と加圧時に外被材4と接触する部分の近傍で非接触で外被材4を加熱しやすい。
また、本実施の形態の真空断熱材1の製造方法は、上側加熱圧縮冶具10は、複数の突起部11のそれぞれの突出している部分の長さが、薄肉部9aと厚肉部9bとが形成される熱溶着を行う部分に近接する周縁の長さより長いものを用いるので、封止作業時の封止の位置に多少のバラツキがあっても、薄肉部9aが、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がっている真空断熱材1を製造できる可能性が高い。
そして、封止作業時の封止の位置のバラツキなどを考慮すると、薄肉部9aが、薄肉部9aと厚肉部9bとを有する封止部8に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がっている真空断熱材1の方が、一方の辺から他方の辺まで繋がっていない真空断熱材よりも封止の信頼性が高い。
本発明にかかる真空断熱材は、長期にわたる使用にも耐えうる断熱性能を有しているものであり、冷蔵庫用断熱材や自動販売機、建造物用断熱材、自動車用断熱材、保冷ボックスなどにも適用できる。
1 真空断熱材
2 芯材
4 外被材
5 表面保護層
6 ガスバリア層
7 熱溶着層
8 封止部
9a 薄肉部
9b 厚肉部
10 上側加熱圧縮治具
11 突起部
12 シリコンゴムシート
13 下側加熱圧縮治具

Claims (30)

  1. 一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有する2枚の外被材と、前記熱溶着層同士が対向するように配置された2枚の前記外被材の間に減圧密封された芯材とを備え、前記芯材の全周を囲むように2枚の前記外被材の周縁近傍に前記熱溶着層同士が溶着された封止部を有する真空断熱材であって、
    前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、特定箇所の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部が前記外被材の周縁のうち最も近い周縁に近づく方向で前記特定箇所の前記熱溶着層に隣接する前記熱溶着層に移動または前記近づく方向とは逆方向で前記特定箇所の前記熱溶着層に隣接する前記熱溶着層に移動するように外部から前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱加圧されることにより、前記最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向に見た時に、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間隔が連続的に変化しており、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間隔が変化している部分に、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記熱溶着層同士熱溶着されていない部分の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とがあり、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士が全て熱溶着されている真空断熱材。
  2. 前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、前記最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向に見た時に、前記外被材が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき前記外被材の厚み方向に圧縮される部分の前記圧縮幅が連続的に変化するように加圧され且つ前記加熱加圧により圧縮される部分だけでなく圧縮される部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱されることにより、前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部が隣の前記外被材が厚み方向に圧縮されない部分の前記熱溶着層に移動している請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向で、途中に前記加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき前記加圧力が連続的に変化するように加圧され且つ前記加熱加圧時に加圧される部分だけでなく加圧される部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱されることにより、相対的に加圧力が強い部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部が相対的に加圧力が弱い部分または加圧される部分に隣接する加圧されない部分の前記熱溶着層に移動している請求項1に記載の真空断熱材。
  4. 前記薄肉部における前記熱溶着層の厚みが最も薄い部分の近傍は、前記熱溶着層の厚みが最も薄い部分に近づくにつれて前記熱溶着層の厚みの減少幅が小さくなっている請求項1から3のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  5. 前記薄肉部において、前記最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、一方の前記外被材の表面は前記薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が前記熱溶着層側に略円弧状に凹んでいる請求項4に記載の真空断熱材。
  6. 前記薄肉部と前記厚肉部を有する前記封止部において、一方の前記外被材の表面の凹凸形状と他方の前記外被材の表面の凹凸形状が異なる請求項1から5のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  7. 前記薄肉部において、一方の前記外被材の表面は前記薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が前記熱溶着層側に凹んでおり、他方の前記外被材の表面は前記薄肉部の最も薄い部分にあたる部分が前記熱溶着層側に凹んでいない請求項6に記載の真空断熱材。
  8. 2枚の前記外被材のうち表面の凹凸形状の起伏が小さい方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属箔を用いた請求項6または7に記載の真空断熱材。
  9. 2枚の前記外被材のうち表面の凹凸形状の起伏が大きい方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属蒸着層を用いた請求項6または7に記載の真空断熱材。
  10. 2枚の前記外被材のうち少なくとも一方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属箔を用いた請求項1から7のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  11. 2枚の前記外被材のうち少なくとも一方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属蒸着層を用いた請求項1から7のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  12. 2枚の前記外被材のうち一方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属箔を用い、他方の前記外被材の前記ガスバリア層に金属蒸着層を用いた請求項1から7のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  13. 前記芯材を囲む前記封止部のうち前記外被材の1辺を除いた残りの辺の封止部に、前記薄肉部と前記厚肉部とを有する請求項1から12のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  14. 前記芯材を囲む前記封止部のうち前記芯材の一方向に位置する封止部を除いた残りの封止部に、前記薄肉部と前記厚肉部とを有する請求項1から12のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  15. 前記薄肉部と前記厚肉部とを有する前記封止部が、前記芯材の全周を囲んでいる請求項1から12のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  16. 前記芯材の全周が、繋がった前記薄肉部で囲まれている請求項15に記載の真空断熱材。
  17. 前記外被材の形状は四角形であり、前記薄肉部と前記厚肉部とを有する前記封止部は前記外被材の3辺の周縁近傍に設けられ、前記芯材の3方が繋がった前記薄肉部で囲まれている請求項1から12のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  18. 前記薄肉部は、前記薄肉部と前記厚肉部とを有する前記封止部に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がっている請求項17に記載の真空断熱材。
  19. 前記外被材の形状は3つ以上の角を有する多角形であり、前記薄肉部は、前記薄肉部と前記厚肉部とを有する前記封止部に近接する辺と隣り合う2つの辺のうちの一方の辺から他方の辺まで繋がっている請求項1から16のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  20. 一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有し前記熱溶着層同士が対向するように配置された2枚の外被材の間に、芯材を減圧密封してなり、前記芯材の全周を囲むように2枚の前記外被材の周縁近傍に前記熱溶着層同士が溶着された封止部を有する真空断熱材の製造方法であって、
    前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、重なった状態の2枚の前記外被材に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、前記外被材の周縁のうち最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向に見た時に、途中に前記外被材が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記圧縮幅が連続的に変化するように、前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく前記圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部を隣の前記外被材が厚み方向に圧縮されない部分の前記熱溶着層に移動させて、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とを形成し、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士を全て熱溶着する真空断熱材の製造方法。
  21. 一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有し前記熱溶着層同士が対向するように配置された2枚の外被材の間に、芯材を減圧密封してなり、前記芯材の全周を囲むように2枚の前記外被材の周縁近傍に前記熱溶着層同士が溶着された封止部を有する真空断熱材の製造方法であって、
    前記芯材を囲む前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部または前記芯材の一方向に位置する封止部は、重なった状態の2枚の前記外被材に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、前記外被材の周縁のうち最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向で、途中に前記加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき前記加圧力が連続的に変化するように、前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、相対的に加圧力が強い部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の前記熱溶着層に移動させて、前記封止部の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とを形成し、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士を全て熱溶着する真空断熱材の製造方法。
  22. 一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有する四角形の2枚の外被材を、前記熱溶着層同士が対向するように重ねて、2枚の前記外被材の3辺の周縁近傍の前記熱溶着層同士を溶着して3方が封止された前記外被材の袋を作製し、前記外被材の袋の溶着されてない残りの1辺からなる開口部から前記外被材の袋内に芯材を入れ、前記外被材の袋内が減圧された状態で、前記外被材の袋の開口部となっていた溶着されてない残りの1辺の周縁近傍の前記熱溶着層同士を溶着して封止する真空断熱材の製造方法であって、
    前記外被材の袋を作製する時の3辺の封止または前記外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止のどちらか一方の封止または両方の封止は、2枚の前記外被材に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、前記外被材の周縁のうち最も近い周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を前記最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向に見た時に、途中に前記外被材が厚み方向に圧縮される圧縮幅が相対的に大きくなる部分が複数でき前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記圧縮幅が連続的に変化するように、前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧すると共に、圧縮する部分だけでなく前記圧縮する部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、前記外被材が厚み方向に圧縮される部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部を隣の前記外被材が厚み方向に圧縮されない部分の前記熱溶着層に移動させて、封止する部分の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止する部分の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止する部分以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止する部分以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止する部分以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止する部分以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とを形成し、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士を全て熱溶着する真空断熱材の製造方法。
  23. 一方の面に表面保護層、他方の面に熱溶着層、前記表面保護層と前記熱溶着層との間にガスバリア層をそれぞれ有する四角形の2枚の外被材を、前記熱溶着層同士が対向するように重ねて、2枚の前記外被材の3辺の周縁近傍の前記熱溶着層同士を溶着して3方が封止された前記外被材の袋を作製し、前記外被材の袋の溶着されてない残りの1辺からなる開口部から前記外被材の袋内に芯材を入れ、前記外被材の袋内が減圧された状態で、前記外被材の袋の開口部となっていた溶着されてない残りの1辺の周縁近傍の前記熱溶着層同士を溶着して封止する真空断熱材の製造方法であって、
    前記外被材の袋を作製する時の3辺の封止または前記外被材の袋の開口部となっていた残りの1辺の封止のどちらか一方の封止または両方の封止は、2枚の前記外被材に対して外部から加熱加圧することによって熱溶着を行うものであって、前記外被材の周縁のうち最も近い周縁から前記外被材の内周に向かう方向で、途中に前記加熱加圧時の加圧力が相対的に強くなる部分が複数でき前記加圧力が連続的に変化するように、前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧すると共に、加圧する部分だけでなく加圧する部分の近傍も所定範囲にわたって前記表面保護層と前記ガスバリア層は溶融しないが前記熱溶着層は溶融する温度に加熱することにより、相対的に加圧力が強い部分の前記熱溶着層を構成する樹脂の一部を相対的に加圧力が弱い部分または加圧する部分に隣接する加圧しない部分の前記熱溶着層に移動させて、前記封止する部分の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止する部分の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止する部分以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止する部分以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより薄い複数の薄肉部と、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間と前記複数の薄肉部のうちの最も内周側に位置する薄肉部の内周側と前記複数の薄肉部のうちの最も外周側に位置する薄肉部の外周側に一方の前記外被材の前記ガスバリア層と他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みが前記封止部以外の一方の前記外被材の前記ガスバリア層と前記封止部以外の他方の前記外被材の前記ガスバリア層との間の前記熱溶着層の厚みの合計の厚みより厚い厚肉部とを形成し、前記複数の薄肉部のうちの隣接する2つの薄肉部の間の対向する前記熱溶着層同士を全て熱溶着する真空断熱材の製造方法。
  24. 前記外被材の袋を作製する時の3辺の封止のみ、前記薄肉部と前記厚肉部とが形成される前記熱溶着を行う請求項22または23に記載の真空断熱材の製造方法。
  25. 前記薄肉部を、前記薄肉部と前記厚肉部とが形成される前記熱溶着を行う部分に近接する周縁と隣り合う2つの周縁のうちの一方の周縁から他方の周縁まで前記薄肉部が繋がるように形成する請求項20から24のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  26. 前記薄肉部と前記厚肉部とが形成される前記熱溶着を行う時に、前記表面保護層と前記ガスバリア層を溶融させずに前記熱溶着層を溶融させるのに必要な所定温度に加熱された加熱圧縮冶具を用いて加熱加圧を行うものであり、
    前記加熱圧縮冶具は、互いに所定間隔あけて平行に突出して前記外被材を前記表面保護層側から前記熱溶着層側に向かって加圧する複数の突起部を有し、前記突起部における加圧時に前記外被材と接触する面が滑らかな曲面からなり、前記突起部の突出高さは前記厚肉部の最厚部の厚さと前記薄肉部の最薄部の厚さとの差よりも突出しており、複数の前記突起部のうちの隣接する2つの前記突起部の間に位置する部分と加圧時に前記外被材と接触する部分の近傍も所定範囲にわたって非接触で前記外被材を加熱するように構成されている請求項20から25のいずれか1項に記載の真空断熱材の製造方法。
  27. 前記加熱圧縮冶具の前記突起部を、前記突起部の突出方向に平行で前記複数の前記突起部が並ぶ方向に平行な平面で切断した場合の前記突起部の先端部分の断面は、最も突出している部分から離れるにつれて突出量の減少幅が大きくなる請求項26に記載の真空断熱材の製造方法。
  28. 前記加熱圧縮冶具の前記突起部を、前記突起部の突出方向に平行で前記複数の前記突起部が並ぶ方向に平行な平面で切断した場合の前記突起部の先端部分の断面は、突出方向に凸の略円弧状である請求項27に記載の真空断熱材の製造方法。
  29. 前記薄肉部と前記厚肉部とが形成される前記熱溶着を行う時に、前記加熱圧縮冶具の他に、加熱面が弾性変形可能で外力が加わっていない状態では前記加熱面が平坦な面状発熱体を用い、前記加熱圧縮冶具と前記面状発熱体とで前記外被材を挟んで加熱加圧を行う請求項26から28のいずれか1項に記載の真空断熱材の製造方法。
  30. 前記加熱圧縮冶具は、複数の前記突起部のそれぞれの突出している部分の長さが、前記薄肉部と前記厚肉部とが形成される前記熱溶着を行う部分に近接する周縁の長さより長いものを用いる請求項26から29のいずれか1項に記載の真空断熱材の製造方法。
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