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JP2010060125A - 変速機の制御装置および制御方法 - Google Patents

変速機の制御装置および制御方法 Download PDF

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JP2010060125A JP2008268923A JP2008268923A JP2010060125A JP 2010060125 A JP2010060125 A JP 2010060125A JP 2008268923 A JP2008268923 A JP 2008268923A JP 2008268923 A JP2008268923 A JP 2008268923A JP 2010060125 A JP2010060125 A JP 2010060125A
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JP2008268923A
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Masaaki Murao
昌亮 村尾
Toru Ono
徹 大野
Tetsuro Nakamura
哲朗 中村
Shohei Mizuno
翔平 水野
Takuya Miyoshi
拓也 三吉
Toshitaka Shimohira
敬孝 下平
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】運転者によって操作されるシフトレバーのシフト方向の基準位置を示す値を、シフトセンサおよびセレクトセンサの出力値に基づいて適切に学習する。
【解決手段】HV−ECUは、今回のサイクルのセレクト方向位置SE(n)と前回のサイクルのセレクト方向位置SE(n−1)とが異なるという条件、および前回のサイクルのシフトポジションSP(n−1)がMポジションであるという条件の2つの条件が成立する場合(S202にてYES、S206にてYES)、今回のサイクルにおける基準電圧値VCの学習値を算出して記憶し(S208、S210)、2つの条件の少なくともいずれかが成立しない場合(S202にてNO、S206にてNO)、今回のサイクルにおける基準電圧値VCの学習を行なわない(S212)。
【選択図】図5

Description

本発明は、変速機のシフトポジションの切り換えに用いられるシフトレバーの位置を検出する技術に関し、特に、シフトレバーの位置を学習する技術に関する。
従来より、運転者によるシフトレバーの操作に従い自動変速機のシフトポジションを切り換えるシフト切換機構においては、シフトポジション切換用の動力源として電動機(たとえば直流モータ)を備えたものが知られている。
このようなシフト切換機構によれば、自動変速機のシフトポジションを運転者によるシフトレバーの操作力によって直接切り換える一般的な切換機構のように、シフトレバーとシフト切換機構とを機械的に接続する必要がないことから、これらの各部品を車両に搭載する際のレイアウト上の制限がなく、設計の自由度を高めることができる。
このようなシフト切換機構におけるシフトレバーとしては、モーメンタリタイプのシフトレバーが用いられる場合がある。モーメンタリタイプのシフトレバーにおいては、中立位置を起点としたシフトレバーの操作により、R、N、D、Bの走行ポジションへの切換およびPポジションからの切換が行なわれる。シフトレバーには、縦方向(シフト方向)の操作の動きを検出するシフトセンサと横方向(セレクト方向)の操作の動きを検出するセレクトセンサが設けられ、これらのセンサからの出力に基づいてシフトポジションが確定される。
特開2005−7993号公報(特許文献1)は、モーメンタリ機能を有するシフト操作装置において運転者の要求に適切に応答する変速機のシフト操作装置を開示する。この変速機のシフト操作装置は、複数のシフト位置に到達する経路と、運転者により経路を移動するように操作されるモーメンタリ式の可動部とを備える。可動部は、運転者による非操作時には予め定められた中立位置に保持される。シフト操作装置は、可動部がシフト位置に予め定められた認識時間の間保持されることにより、運転者が要求するシフト位置を認識するための認識手段と、認識されたシフト位置に対応する動力伝達状態になるように、変速機に対する制御信号を出力するための出力手段とを含む。経路は、中立位置と、複数のシフト位置の1つである第1のシフト位置と、複数のシフト位置の1つである、中立位置と第1シフト位置との間に設けられた第2のシフト位置とを備える。第1のシフト位置にあると認識されると変速機による動力伝達状態が第1の状態に設定される。第2のシフト位置にあると認識されると変速機による動力伝達状態が第1の状態とは異なる第2の状態に設定される。シフト操作装置はさらに、経路における可動部の移動方向に応じて、認識時間を設定するための設定手段を含む。
特開2005−7993号公報に開示されたシフト操作装置によると、運転者が変速機による動力伝達状態を第2の状態とする要求に基づく操作をして第2のシフト位置に可動部が位置する第1の場合と、中立位置に戻る際に第2のシフト位置に可動部が位置する第2の場合との、第2のシフト位置を認識する時間を別々に設定できる。そのため、可動部が第2のシフト位置に保持される時間に基づいて、運転者の要求を適切に認識できる。
特開2005−7993号公報
ところで、シフトレバーの位置はシフトセンサおよびセレクトセンサの出力電圧値に基づいて判定されるが、各センサの温度特性や組付け位置のばらつきなどによって、各センサの出力電圧値は変動する。そこで、たとえばシフトレバーがセレクト方向移動中であることをセレクトセンサの出力電圧値に基づいて判断し、セレクト方向移動中と判断された時のシフトセンサの出力電圧値を、シフトレバーのシフト方向の基準位置を示す値として常に学習することが望ましい。
しかしながら、このような学習では、学習時に各センサの出力電圧値にノイズが発生した場合、意図しない状態で学習が行なわれて学習値が適正な値に対して大幅にずれてしまうことが考えられる。しかしながら、特許文献1には、このような問題を解決する技術について何ら言及していない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、運転者によって操作される可動部の基準位置を示す値を、シフトセンサおよびセレクトセンサの出力値に基づいて適切に学習することができる変速機の制御装置および制御方法を提供することである。
第1の発明に係る変速機の制御装置は、各々が複数のシフト位置を有する第1経路および第2経路を含むシフトゲートに沿って移動するように運転者によって操作される可動部を有する車両に備えられる変速機を制御する。第1経路は、第1方向に延び、第2経路は、第1経路に接続され、第1方向とは異なる第2方向に延びる。この制御装置は、第1方向の可動部の位置に応じた第1出力値を出力する第1センサと、第2方向の可動部の位置に応じた第2出力値を出力する第2センサと、第1センサと第2センサとに接続された制御ユニットとを含む。制御ユニットは、可動部が第1方向における基準位置に位置することを示す基準値と第1出力値とに基づいて、可動部の第1方向における第1シフト位置を算出する第1算出部と、第2出力値に基づいて、可動部の第2方向における第2シフト位置を算出する第2算出部と、第1シフト位置と第2シフト位置とに基づいて、運転者が要求する要求シフト位置を算出する第3算出部と、予め定められた学習条件が成立したか否かを判断し、学習条件が成立した場合に基準値の学習を行なう学習部とを含む。学習条件は、第1時点における前記第2出力値と前記第1時点よりも遅い第2時点における前記第2出力値とに基づいて前記可動部が前記第2経路上にあると推定されるという第1条件、および前記第1時点における前記要求シフト位置および前記第2時点における前記要求シフト位置のいずれかが第2経路上の予め定められたシフト位置であるという第2条件の双方の条件が成立したという条件である。
第2の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、第2条件は、第1時点における要求シフト位置が予め定められたシフト位置であるという条件である。
第3の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、第2条件は、第2時点における要求シフト位置が予め定められたシフト位置であるという条件である。
第4の発明に係る制御装置においては、第3の発明の構成に加えて、第2条件は、第2時点以後における要求シフト位置が所定時間継続して予め定められたシフト位置であるという条件である。
第5の発明に係る制御装置においては、第1条件は、第1時点における第2出力値と第2時点における第2出力値とが異なるという条件、および第1時点における第2シフト位置と第2時点における第2シフト位置とが異なるという条件のいずれかである。
第6の発明に係る制御装置においては、第1〜5のいずれかの発明の構成に加えて、学習部は、学習条件が成立した場合に、第2時点における基準値の学習を第2時点における第1出力値を用いて行ない、学習条件が成立しない場合に、第2時点における基準値の学習を行なわない。
第7の発明に係る制御装置においては、第1〜6のいずれかの発明の構成に加えて、制御ユニットは、所定周期で演算を行なう。第1時点と第2時点との時間差は、所定周期である。
第8の発明に係る制御装置においては、第1〜7のいずれかの発明の構成に加えて、可動部は、運転者による非操作時に中立位置に保持されるモーメンタリ式の可動部である。第2経路は、一方の端部が第1経路に接続され、他方の端部に中立位置を有する。予め定められたシフト位置は、中立位置である。
第9の発明に係る制御装置は、第1〜8のいずれかの発明の構成に加えて、学習部は、第2時点における第1出力値に加えて、第2時点よりも以前の基準値の履歴に基づいて、基準値の学習を行なう。
第10の発明に係る制御装置においては、第1〜9のいずれかの発明の構成に加えて、可動部が第2経路を移動している時の第1出力値は、第1経路における第2経路との接続位置に可動部が位置する時の第1出力値を示す特性を有する。基準位置は、第1経路における第2経路との接続位置である。
第11の発明に係る制御方法は、第1の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
本発明によれば、たとえば可動部が第2経路上にないときに第2出力値にノイズが発生した影響で、第1時点と第2時点とで第2出力値が変化して可動部が前記第2経路上にあると推定される場合、第1条件が成立してしまう。しかし、第1時点あるいは第2時点では可動部が第2経路上にないため、第1時点あるいは第2時点における要求シフト位置は第2経路上の予め定められたシフト位置(たとえば中立位置)ではなく、第2条件は成立しない。そのため、学習条件が成立せず、基準値の学習は行なわれない。これにより、可動部が第2経路上にない状態で学習が行なわれることが抑制されるため、基準位置を示す基準値を適切に学習することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本実施の形態に係るシフト制御システム10の構成を示す。本実施の形態に係るシフト制御システム10は、車両に搭載される変速機構2のシフトポジションを電気制御により切り換えるシフトバイワイヤシステムとして機能する。本実施の形態において、シフト制御システム10が搭載される車両として、ハイブリッド車両を一例に説明するが、少なくともアクチュエータの駆動力を用いて変速機のシフトポジションを切り換えるシフト制御システム10が搭載される車両であれば、特にハイブリッド車両に限定されるものではない。なお、本実施の形態において、変速機構2は、無段変速機構から構成される変速機であるが、有段変速機構から構成されてもよい。
シフト制御システム10は、Pスイッチ20と、シフトレバー機構26と、HV(Hybrid Vehicle)−ECU(Electronic Control Unit)30と、パーキング制御装置(以下、「P−ECU」ともいう)40と、アクチュエータ42と、エンコーダ46と、シフト切換機構48とを含む。
Pスイッチ20は、変速機構2のシフトポジションをパーキングポジション(以下、「Pポジション」ともいう)とパーキング以外のポジション(以下、「非Pポジション」ともいう)とを切り換えるためのスイッチである。運転者は、Pスイッチ20を通じて、シフトポジションをPポジションに切り換える指示を入力する。Pスイッチ20はモーメンタリスイッチであってもよい。Pスイッチ20が受付けた運転者からの指示を示すP指令信号は、HV−ECU30に送信される。なお、このようなPスイッチ20以外により、非PポジションからPポジションにシフトポジションを切り換えるものであってもよい。
シフトレバー機構26は、シフトゲート260と、シフトレバー270と、シフトセンサ22と、セレクトセンサ24とから構成される。
シフトレバー270は、運転者による非操作時には中立位置(以下、「Mポジション」とも記載する)に維持され、運転者による操作時にはシフトゲート260に形成された通路に沿って移動されるモーメンタリタイプのシフトレバーである。なお、モーメンタリタイプのシフトレバーの構造および動作については、周知の技術であるため、その詳細な説明は行なわない。
シフトゲート260には、前進走行ポジション(以下「Dポジション」という)、後進走行ポジション(以下「Rポジション」という)、ニュートラルポジション(以下「Nポジション」という)およびブレーキポジション(以下「Bポジション」という)などのシフトポジションに対応する位置が予め設定される。
シフトセンサ22は、シフトレバー270のシフト方向(図1参照)の位置に応じたシフト電圧値Vshを検出し、検出結果をHV−ECU30に出力する。
セレクトセンサ24は、シフトレバー270のセレクト方向(図1参照)の位置に応じたセレクト電圧値Vseを検出し、検出結果をHV−ECU30に出力する。
HV−ECU30は、Pスイッチ20、シフトセンサ22およびセレクトセンサ24からの各出力に基づいて、シフト制御システム10の動作を統括的に管理する。
HV−ECU30は、シフトセンサ22からのシフト電圧値Vshと、セレクトセンサ24からのセレクト電圧値Vseとに基づいて、シフトゲート260におけるシフトレバー270の位置(以下「シフトポジションSP」ともいう)を判定する。このシフトポジションSPが、運転者が要求するシフトポジションである。
HV−ECU30は、判定されたシフトポジションSPが所定時間同一のポジションに維持されると、シフトポジションSPを確定する。HV−ECU30は、確定されたシフトポジションSPがD、N、R、およびBのいずれかのポジションであると、車両情報(たとえばアクセル開度など)に基づいて要求トルクを演算し、確定されたシフトポジションおよび要求トルクに応じたトルク指令を変速機構2に送信するとともに、非P要求信号をP−ECU40に送信する。これにより、変速機構2のシフトポジションが、確定したシフトポジションに切り換えられる。
また、HV−ECU30は、Pスイッチ20からのP指令信号を受信すると、P−ECU40に対してP要求信号を送信する。
P−ECU40は、HV−ECU30と相互に通信可能に接続される。P−ECU40は、HV−ECU30からのP要求信号または非P要求信号を受信すると、シフトポジションをPポジションと非Pポジションとの間で切り換えるために、シフト切換機構48を駆動するアクチュエータ42の動作を制御し、現在のシフトポジションがPポジションであるか非Pポジションであるかを示す信号をHV−ECU30に送信する。
アクチュエータ42は、スイッチドリラクタンスモータ(以下、「SRモータ」と表記する)により構成され、P−ECU40からのアクチュエータ制御信号を受信してシフト切換機構48を駆動する。なお、本発明においてアクチュエータ42は、モータにより構成されるものとして説明するが、油圧により構成されるようにしてもよい。
エンコーダ46は、アクチュエータ42と一体的に回転し、SRモータの回転状況を検出する。本実施の形態のエンコーダ46は、A相、B相およびZ相の信号を出力するロータリーエンコーダである。P−ECU40は、エンコーダ46から出力される信号を取得してSRモータの回転状況を把握し、SRモータを駆動するための通電の制御を行なう。
図2を参照して、シフトレバー機構26について詳細に説明する。シフトゲート260は、各々がシフト方向に沿って形成される第1シフト経路262および第2シフト経路264と、セレクト方向に沿って形成され、第1シフト経路262と第2シフト経路264とを接続するセレクト経路266とを有する。
上述したように、シフトレバー270は、運転者による非操作時にはMポジションに維持され、運転者の操作によってシフトゲート260に形成される経路に沿って移動させられる。
第1シフト経路262には、上端の位置にRポジションが、下端の位置にDポジションが、中央の位置(セレクト経路266との接続位置)にNポジションがそれぞれ設けられる。
第2シフト経路264には、上端の位置(セレクト経路266との接続位置)にMポジションが設けられ、下端の位置にBポジションが設けられる。
セレクト経路266は、第1シフト経路262のNポジションと第2シフト経路264のMポジションとを接続する。
セレクト電圧値Vse(セレクトセンサ24の出力電圧値)は、ノイズが生じない正常時において、最小値Vseminから最大値Vsemaxまでの間で変動し、シフトレバー270がセレクト経路266の左側に位置するほど大きな値となる。
シフト電圧値Vsh(シフトセンサ22の出力電圧値)は、ノイズが生じない正常時において、最小値Vshminから最大値Vshmaxまでの間で変動し、シフトレバー270がシフト方向の下側に位置するほど大きな値となる。
HV−ECU30は、セレクト電圧値Vseに基づいて、シフトレバー270のセレクト方向の位置SE(以下「セレクト方向位置SE」という)を算出する。具体的には、HV−ECU30は、シフトレバー270がセレクト経路266の中央に位置する時のセレクト電圧値Vseをしきい値Mとして予め記憶し、図2に示すように、Vse<Mのときに、セレクト方向位置SEを「セレクトL」と算出し、Vse>Mのときに、セレクト方向位置SEを「セレクトH」と算出する。
また、HV−ECU30は、シフト電圧値Vshに基づいて、シフトレバー270のシフト方向の位置SH(以下「シフト方向位置SH」という)を算出する。具体的には、HV−ECU30は、シフトレバー270がセレクト経路266上に位置する時(すなわち第1シフト経路262の中央に位置する時)のシフト電圧値Vshを基準電圧値VCとして予め記憶し、図2に示すように、(基準電圧値VC−所定値α)をしきい値Lo、(基準電圧値VC+所定値β)をしきい値Hiとして、Vsh<Loのときに、シフト方向位置SHを「シフトL」と算出し、Lo<Vsh<Hiのときに、シフト方向位置SHを「シフトM」と算出し、Vsh>Hiのときに、シフト方向位置SHを「シフトH」と算出する。なお、この基準電圧値VCが、本発明の学習対象である。
HV−ECU30は、セレクト方向位置SEとシフト方向位置SHとに基づいて、シフトポジションSPを算出する。
HV−ECU30は、SE=セレクトLの場合において、SH=シフトMの場合にシフトポジションSPを「Nポジション」と算出し、SH=シフトHの場合にシフトポジションSPを「Dポジション」と算出し、SH=シフトLの場合にシフトポジションSPを「Rポジション」と算出する。
HV−ECU30は、SE=セレクトHの場合において、SH=シフトMの場合にシフトポジションSPを「Mポジション」と算出し、SH=シフトHの場合にシフトポジションSPを「Bポジション」と算出し、SH=シフトLの場合にシフトポジションSPを「EXポジション」と算出する。なお、ノイズが生じない正常時においては「EXポジション」が算出されることはない。
このように、基準電圧値VCは、シフトポジションSPを算出するためのシフト方向位置SHを算出する際の基準となる重要な値であるが、シフトレバー270がセレクト経路266上に位置する時(すなわち第1シフト経路262の中央に位置する時)の実際のシフト電圧値Vshは、シフトセンサ22の温度特性や組付け位置のばらつきなどによって変動する。
そのため、HV−ECU30は、セレクト方向位置SEのセレクトHからセレクトLへの変化あるいはセレクトLからセレクトHへの変化(以下、これらの変化を単に「SEの変化」ともいう)を検出し、SEの変化を検出した時点でシフトレバー270がセレクト経路266上に位置している(すなわち第1シフト経路262の中央に位置している)と推定して、SEの変化を検出した時点のシフト電圧値Vshに基づいて、基準電圧値VCの学習を行なう。
この学習の際、SEの変化を検出したことのみを学習許可条件とすると、学習値は適正値とならない場合が考えられる。
たとえば、SEの変化がセレクト電圧値Vseのノイズの影響によるものであった場合、実際にはシフトレバー270がセレクト経路266上に位置しない場合が考えられる。このような場合、学習値は適正値とならない。
この問題を解決するために、本発明は、セレクト方向位置SEが変化したという条件に加えて、セレクト方向位置SEが変化する前のシフトポジションSPがセレクト経路266上に位置するMポジションであるという条件を学習許可条件とし、これらの2条件の少なくともいずれか一方の条件が成立しない場合には、基準電圧値VCの学習を行なわないようにする点に特徴を有する。
図3に、本実施の形態に係るHV−ECU30のシフトポジション算出処理時の機能ブロック図を示す。HV−ECU30は、A/Dコンバータ310と、演算処理部320と、記憶部330とを含む。
A/Dコンバータ310は、シフトセンサ22からのシフト電圧値Vshと、セレクトセンサ24からのセレクト電圧値Vseとを受信し、各センサが検出した電圧値(アナログ値)をディジタル値(以下「A/D値」とも記載する)に変換して演算処理部320に送信する。なお、以下においては、区別して説明する場合を除き、シフト電圧値Vshおよびセレクト電圧値Vseはディジタル値を示すものとするが、アナログ値であってもよい。
記憶部330には、各種情報、プログラム、しきい値M、マップ等が記憶され、必要に応じて演算処理部320からデータが読み出されたり、格納されたりする。なお、記憶部330に記憶される情報には、演算処理部320から送信された、シフト電圧値Vsh、セレクト電圧値Vse、学習対象である基準電圧値VC、およびシフトポジションSPの各履歴なども含まれる。
演算処理部320は、シフトポジション算出処理部321と、周期タイマ322とを含む。
シフトポジション算出処理部321は、周期タイマ322で設定されたサイクルタイムTCで、シフトポジションSPの算出処理を行なうとともに、上述した基準電圧値VCの学習処理を行なう。
シフトポジション算出処理部321と、周期タイマ322とは、いずれも演算処理部320であるCPUが記憶部330に記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記憶媒体に記録されて車両に搭載される。
図4に、シフトポジション算出処理部321の機能ブロック図を示す。シフトポジション算出処理部321は、シフト方向位置算出部321Aと、セレクト方向位置算出部321Bと、ラッチ処理部321Cと、シフト方向学習判定部321Dと、シフト方向学習値算出部321Eと、ラッチ処理部321Fと、シフトレバー位置算出部321Gと、ラッチ処理部321Hとを含む。
なお、以下の説明においては、今回の演算サイクルをn回目とし、n回目のサイクルで検出あるいは算出されたシフト電圧値Vsh、セレクト電圧値Vse、シフト方向位置SH、セレクト方向位置SE、シフトポジションSPを、それぞれVsh(n)、Vse(n)、SH(n)、SE(n)、SP(n)と記載する。また、前回のサイクルで検出あるいは算出されたシフト電圧値Vsh、セレクト電圧値Vse、シフト方向位置SH、セレクト方向位置SE、シフトポジションSPを、それぞれVsh(n−1)、Vse(n−1)、SH(n−1)、SE(n−1)、SP(n−1)と記載する。
シフト方向位置算出部321Aは、Vsh(n)に基づいてシフト方向位置SH(n)を算出する。具体的には、シフト方向位置算出部321Aは、ラッチ処理部321Fによって前回あるいはそれ以前のサイクルで記憶部330に記憶された前回の基準電圧値VC(N−1)を読み出し、VC(N−1)−α=Lo、VC(N−1)+β=Hiとして、Vsh(n)<LoのときにSH(n)=シフトL、Lo<Vsh(n)<HiのときにSH(n)=シフトM、Vsh(n)>HiのときにSH(n)=シフトHと算出する。算出されたSH(n)は、シフトレバー位置算出部321Gに送信される。
セレクト方向位置算出部321Bは、Vse(n)に基づいてセレクト方向位置SE(n)を算出する。具体的には、セレクト方向位置算出部321Bは、Vse(n)<MのときにSE(n)=セレクトL、Vse(n)>MのときにSE(n)=セレクトHと算出する。算出されたSE(n)は、シフト方向学習判定部321Dおよびシフトレバー位置算出部321Gに送信されるとともに、ラッチ処理部321Cによって記憶部330に記載される。
シフトレバー位置算出部321Gは、シフト方向位置SH(n)とセレクト方向位置SE(n)とに基づいて、シフトポジションSP(n)を算出する。具体的には、シフトレバー位置算出部321Gは、SE(n)=セレクトLの場合において、SH(n)=シフトMであるとSP(n)=N、SH(n)=シフトHであるとSP(n)=D、SH(n)=シフトLであるとSP(n)=Rと算出する。シフトレバー位置算出部321Gは、SE(n)=セレクトHの場合において、SH(n)=シフトMであるとSP(n)=M、SH(n)=シフトHであるとSP(n)=B、SH(n)=シフトLであるとSP(n)=EXと算出する。算出されたSP(n)は、ラッチ処理部321Hによって記憶部330に記載される。なお、SP(n)は、図示しないシフトポジション確定部に送信されるとともに、ラッチ処理部321Hによって記憶部330に記載される。
シフト方向学習判定部321Dは、今回のサイクルで算出したセレクト方向位置SE(n)と、前回のサイクルで算出されてラッチ処理部321Cによって記憶部330に記憶されたセレクト方向位置SE(n−1)とが異なるという第1条件、および前回のサイクルで算出されてラッチ処理部321Hによって記憶部330に記載されたシフトポジションSP(n−1)がMポジションであるという第2条件が成立するか否かを判定し、判定結果をシフト方向学習値算出部321Eに送信する。
シフト方向学習値算出部321Eは、第1条件および第2条件の双方が成立する場合に、基準電圧値VCの学習を行なう。第1条件および第2条件の少なくともいずれかの条件が成立しない場合に、基準電圧値VCの学習を行なわない。シフト方向学習値算出部321Eによる学習値は、N回の基準電圧値の学習値VC(N)として、ラッチ処理部321Fによって記憶部330に記載される。
図5を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるHV−ECU30で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、このプログラムは、上述したように、周期タイマ322で設定されたサイクルタイムTCで繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、HV−ECU30は、今回のサイクルのシフト電圧値Vsh(n)、今回のサイクルのセレクト電圧値Vse(n)を検出する。
S102にて、HV−ECU30は、記憶部330に記憶されている前回の基準電圧値VC(N−1)を読み出す。
S104にて、HV−ECU30は、シフト電圧値Vsh(n)と前回の基準電圧値VC(N−1)とに基づいて、シフト方向位置SH(n)を算出する。HV−ECU30は、上述したように、VC(N−1)−α=Lo、VC(N−1)+β=Hiとして、Vsh(n)<LoのときにSH(n)=シフトL、Lo<Vsh(n)<HiのときにSH(n)=シフトM、Vsh(n)>HiのときにSH(n)=シフトHと算出する。
S106にて、HV−ECU30は、セレクト電圧値Vse(n)に基づいて、セレクト方向位置SE(n)を算出する。HV−ECU30は、上述したように、Vse(n)<MのときにSE(n)=セレクトL、Vse(n)>MのときにSE(n)=セレクトHと算出する。
S108にて、HV−ECU30は、シフト方向位置SH(n)とセレクト方向位置SE(n)とに基づいて、シフトポジションSP(n)を算出する。HV−ECU30は、上述したように、SE(n)=セレクトLの場合において、SH(n)=シフトMであるとSP(n)=N、SH(n)=シフトHであるとSP(n)=D、SH(n)=シフトLであるとSP(n)=Rと算出し、SE(n)=セレクトHの場合において、SH(n)=シフトMであるとSP(n)=M、SH(n)=シフトHであるとSP(n)=B、SH(n)=シフトLであるとSP(n)=EXと算出する。
S110にて、HV−ECU30は、セレクト方向位置SE(n)とシフトポジションSP(n)とを記憶部330に記憶する。
S200にて、HV−ECU30は、記憶部330に記憶されている前回のサイクルのセレクト方向位置SE(n−1)を読み出す。
S202にて、HV−ECU30は、今回のサイクルのセレクト方向位置SE(n)と前回のサイクルのセレクト方向位置SE(n−1)とが異なるか否かを判断する。SE(n)とSE(n−1)とが異なると(S202にてYES)、処理はS204に移される。そうでないと(S202にてNO)、処理はS212に移される。
S204にて、HV−ECU30は、記憶部330に記憶されている前回のサイクルのシフトポジションSP(n−1)を読み出す。
S206にて、HV−ECU30は、前回のサイクルのシフトポジションSP(n−1)がMポジションであるか否かを判断する。Mポジションであると(S206にてYES)、処理はS208に移される。そうでないと(S206にてNO)、処理はS212に移される。
S208にて、HV−ECU30は、今回のサイクルにおける基準電圧値VCの学習値を算出する。たとえば、HV−ECU30は、今回の基準電圧値VC(N)を、{前回の基準電圧値VC(N−1)+今回のサイクルのシフト電圧値Vsh(n)}/2と算出する。なお、学習値の算出方法はこれに限定されない。
S210にて、HV−ECU30は、今回の基準電圧値VC(N)を記憶部330に記憶する。
S212にて、HV−ECU30は、今回のサイクルにおける基準電圧値VCの学習を行なわない。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係るHV−ECU30の学習動作について、図6を参照しつつ説明する。
図6に示すように、シフトレバー270がDポジションに維持されているときに、セレクト電圧値Vseにノイズが発生した影響で、セレクト電圧値Vseがしきい値Mよりも小さい値から大きい値に変化した場合を想定する。
この場合、ノイズ発生直前のサイクル(前回のサイクル)でのセレクト方向位置SE(n−1)はセレクトLであるが、ノイズ発生直後のサイクル(今回のサイクル)のセレクト方向位置SE(n)は、シフトレバー270がDポジションに維持されているにも関わらず、セレクトHと算出され(S106)、SE(n−1)とSE(n)とが異なるという条件(S202)が成立してしまう。
この条件のみを基準電圧値VCの学習許可条件とすると、シフトレバー270がDポジションに位置する時点(セレクト経路266上に位置しない時点)のシフト電圧値Vsh(n)で基準電圧値VCの学習を行なうことになり、学習値は適正値とならない。
そこで、本実施の形態に係るHV−ECU30は、今回のサイクルにおいて、前回のサイクルのシフトポジションSP(n−1)=Dポジションを読み出し(S204)、前回のサイクルのシフトポジションSP(n−1)がMポジションであるか否かを判断する(S206)。図6に示す場合では、前回のサイクルのシフトポジションSP(n−1)はDポジションでありMポジションでないため(S206にてNO)、今回のサイクルにおける基準電圧値VCの学習を行なわない(S212)。
これにより、シフトレバー270がセレクト経路266上に位置しない時点のシフト電圧値Vsh(n)で基準電圧値VCの学習が行なわれることが抑制されるため、基準電圧値VCを適切に学習することができる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置によれば、前回サイクルと今回サイクルとでセレクト位置が異なるという条件、および前回サイクルでのシフトポジションがセレクト経路上のMポジションであるという条件の双方の条件が成立した場合にのみ、今回サイクルでの基準電圧値VCの学習を行なう。そのため、シフトレバーがセレクト経路上にない状態で学習が行なわれることが抑制されるため、基準電圧値VCを適切に学習することができる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係る制御装置について説明する。前述の第1の実施の形態に係る制御装置においては、今回のサイクルのセレクト方向位置SE(n)と前回のサイクルのセレクト方向位置SE(n−1)とが異なるという第1条件が成立し(図5のS202にてYES)、かつ前回のサイクルのシフトポジションSP(n−1)がMポジションであるという第2条件が成立した場合(図5のS206にてYES)に、基準電圧値VCの学習を行なっていた(S208、S210)。
これに対し、本実施の形態に係る制御装置は、前述の第1の実施の形態における第2条件を「今回のサイクルのシフトポジションSP(n)がMポジションである」という条件に変更するものである。それ以外の処理は、前述の第1の実施の形態と同じである。したがって、前述の第1の実施の形態の制御装置と同じ制御ブロック図およびフローチャートについてのここでの詳細な説明は繰返さない。
図7を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるHV−ECU30で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
S300にて、HV−ECU30は、今回のサイクルのシフトポジションSP(n)がMポジションであるか否かを判断する。Mポジションであると(S300にてYES)、処理はS208に移される。そうでないと(S300にてNO)、処理はS212に移される。
このように、本実施の形態に係る制御装置おいては、前回サイクルと今回サイクルとでセレクト位置が異なるという条件、および今回サイクルでのシフトポジションがセレクト経路上のMポジションであるという条件の双方の条件が成立した場合にのみ、今回サイクルでの基準電圧値VCの学習を行なう。そのため、前述の第1の実施の形態と同様に、シフトレバーがセレクト経路上にない状態でセレクトセンサ値にノイズが発生した場合に誤って学習が行なわれることが抑制されるため、基準電圧値VCを適切に学習することができる。
なお、上述の図7のS300の処理において、今回サイクル以降のシフトポジションSPがMポジションである状態が所定時間継続したか否かを判断するようにしてもよい。このようにすると、ノイズの影響をより適切に排除した学習ができる。
<第1および第2の実施の形態の変形例>
前述の第1および第2の実施の形態においては、セレクト方向位置SEが変化したことを基準電圧値VCの学習を行なう第1条件としていた(図5のS202にてYES)が、この第1条件は、セレクト電圧値Vseに基づいてシフトレバー270がセレクト経路266上に位置していると推定されるのであれば、必ずしもセレクト方向位置SEが変化したことに限定されない。
たとえば、図5のS202において、今回のサイクルのセレクト電圧値Vse(n)と前回のサイクルのセレクト電圧値Vse(n−1)とが異なるか否かを判断し、Vse(n)とVse(n−1)とが異なる場合に、シフトレバー270がセレクト経路266上に位置していると推定して、上述の第1条件が成立したと判断してもよい。
また、前述の第1および第2の実施の形態においては、学習許可条件が成立した場合にのみ基準電圧値VCの学習値を算出していたが、たとえば基準電圧値VCの仮学習値を常時算出しておき、学習許可条件が成立した場合に仮学習値を実際の学習値として反映させるようにしてもい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
シフト制御システムの構成を示す図である。 シフトレバー機構を説明するための図である。 ECUの機能ブロック図(その1)である。 ECUの機能ブロック図(その2)である。 ECUの制御構造を示すフローチャート(その1)である。 ECUの学習動作を説明するための図である。 ECUの制御構造を示すフローチャート(その2)である。
符号の説明
2 変速機構、10 シフト制御システム、20 Pスイッチ、22 シフトセンサ、24 セレクトセンサ、26 シフトレバー機構、30 HV−ECU、40 P−ECU、42 アクチュエータ、46 エンコーダ、48 シフト切換機構、260 シフトゲート、262 第1シフト経路、264 第2シフト経路、266 セレクト経路、270 シフトレバー、310 A/Dコンバータ、320 演算処理部、321 シフトポジション算出処理部、321A シフト方向位置算出部、321B セレクト方向位置算出部、321C ラッチ処理部、321D シフト方向学習判定部、321E シフト方向学習値算出部、321F ラッチ処理部、321G シフトレバー位置算出部、321H ラッチ処理部、322 周期タイマ、330 記憶部。

Claims (11)

  1. 各々が複数のシフト位置を有する第1経路および第2経路を含むシフトゲートに沿って移動するように運転者によって操作される可動部を有する車両に備えられる変速機の制御装置であって、前記第1経路は、第1方向に延び、前記第2経路は、前記第1経路に接続され、前記第1方向とは異なる第2方向に延び、
    前記制御装置は、
    前記第1方向の前記可動部の位置に応じた第1出力値を出力する第1センサと、
    前記第2方向の前記可動部の位置に応じた第2出力値を出力する第2センサと、
    前記第1センサと前記第2センサとに接続された制御ユニットとを含み、
    前記制御ユニットは、
    前記可動部が前記第1方向における基準位置に位置することを示す基準値と前記第1出力値とに基づいて、前記可動部の前記第1方向における第1シフト位置を算出する第1算出部と、
    前記第2出力値に基づいて、前記可動部の前記第2方向における第2シフト位置を算出する第2算出部と、
    前記第1シフト位置と前記第2シフト位置とに基づいて、前記運転者が要求する要求シフト位置を算出する第3算出部と、
    予め定められた学習条件が成立したか否かを判断し、前記学習条件が成立した場合に前記基準値の学習を行なう学習部とを含み、
    前記学習条件は、第1時点における前記第2出力値と前記第1時点よりも遅い第2時点における前記第2出力値とに基づいて前記可動部が前記第2経路上にあると推定されるという第1条件、および前記第1時点における前記要求シフト位置および前記第2時点における前記要求シフト位置のいずれかが前記第2経路上の予め定められたシフト位置であるという第2条件の双方の条件が成立したという条件である、変速機の制御装置。
  2. 前記第2条件は、前記第1時点における前記要求シフト位置が前記予め定められたシフト位置であるという条件である、請求項1に記載の変速機の制御装置。
  3. 前記第2条件は、前記第2時点における前記要求シフト位置が前記予め定められたシフト位置であるという条件である、請求項1に記載の変速機の制御装置。
  4. 前記第2条件は、前記第2時点以後における前記要求シフト位置が所定時間継続して前記予め定められたシフト位置であるという条件である、請求項3に記載の変速機の制御装置。
  5. 前記第1条件は、前記第1時点における前記第2出力値と前記第2時点における前記第2出力値とが異なるという条件、および前記第1時点における前記第2シフト位置と前記第2時点における前記第2シフト位置とが異なるという条件のいずれかである、請求項1〜4のいずれかに記載の変速機の制御装置。
  6. 前記学習部は、前記学習条件が成立した場合に、前記第2時点における前記基準値の学習を前記第2時点における前記第1出力値を用いて行ない、前記学習条件が成立しない場合に、前記第2時点における前記基準値の学習を行なわない、請求項1〜5のいずれかに記載の変速機の制御装置。
  7. 前記制御ユニットは、所定周期で演算を行ない、
    前記第1時点と前記第2時点との時間差は、前記所定周期である、請求項1〜6のいずれかに記載の変速機の制御装置。
  8. 前記可動部は、運転者による非操作時に中立位置に保持されるモーメンタリ式の可動部であり、
    前記第2経路は、一方の端部が前記第1経路に接続され、他方の端部に前記中立位置を有し、
    前記予め定められたシフト位置は、前記中立位置である、請求項1〜7のいずれかに記載の変速機の制御装置。
  9. 前記学習部は、前記第2時点における前記第1出力値に加えて、前記第2時点よりも以前の前記基準値の履歴に基づいて、前記第2時点における基準値の学習を行なう、請求項1〜8のいずれかに記載の変速機の制御装置。
  10. 前記可動部が前記第2経路を移動している時の前記第1出力値は、前記第1経路における前記第2経路との接続位置に前記可動部が位置する時の前記第1出力値を示す特性を有し、
    前記基準位置は、前記第1経路における前記第2経路との接続位置である、請求項1〜9のいずれかに記載の変速機の制御装置。
  11. 各々が複数のシフト位置を有する第1経路および第2経路を含むシフトゲートに沿って移動するように運転者によって操作される可動部を有する車両に備えられる変速機を制御する制御ユニットが行なう制御方法であって、前記第1経路は、第1方向に延び、前記第2経路は、前記第1経路に接続され、前記第1方向とは異なる第2方向に延び、前記制御ユニットには、前記第1方向の前記可動部の位置に応じた第1出力値を出力する第1センサと、前記第2方向の前記可動部の位置に応じた第2出力値を出力する第2センサとが接続され、
    前記制御方法は、
    前記可動部が前記第1方向における基準位置に位置することを示す基準値と前記第1出力値とに基づいて、前記可動部の前記第1方向における第1シフト位置を算出する第1算出ステップと、
    前記第2出力値に基づいて、前記可動部の前記第2方向における第2シフト位置を算出する第2算出ステップと、
    前記第1シフト位置と前記第2シフト位置とに基づいて、前記運転者が要求する要求シフト位置を算出する第3算出ステップと、
    予め定められた学習条件が成立したか否かを判断し、前記学習条件が成立した場合に、前記基準値の学習を行なう学習ステップとを含み、
    前記学習条件は、第1時点における前記第2出力値と前記第1時点よりも遅い第2時点における前記第2出力値とに基づいて前記可動部が前記第2経路上にあると推定されるという第1条件、および前記第1時点における前記要求シフト位置および前記第2時点における前記要求シフト位置のいずれかが前記第2経路上の予め定められたシフト位置であるという第2条件の双方の条件が成立したという条件である、変速機の制御方法。
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