<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例1に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。なお、同図は、スロットマシン100の外観斜視図を示したものである。
スロットマシン100は、略箱状の本体101と、この本体101の前面開口部に取り付けられた前面扉102とを有して構成されている。スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。
リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、図柄表示窓113の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED(図示省略)が配置されている。
さらに、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間を、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。詳細は後述するが、有効となる入賞ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。スタートランプ121は、リール110〜112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。
払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、メダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナスゲーム中(BBゲーム中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもできる。
精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口155よりメダル受皿156に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110〜112が回転し、遊技が開始される。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110〜112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン137〜139を操作すると対応するいずれかのリール110〜112が停止することになる。以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿156は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿156は、本実施例では発光可能な受皿を採用している。
上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。演出装置190は、例えば開閉自在な扉(シャッター)163が前面に取り付けられた液晶表示装置157を含み、この演出装置190には、例えば小役告知等の各種の情報が表示される。音孔160は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル162には、スロットマシン100を装飾するための図柄が描かれる。
<図柄表示窓>
次に、図2を用いて、図柄表示窓113の詳細について説明する。なお、同図は、図柄表示窓113を拡大して示した部分拡大図である。
上述のように、図柄表示窓113においては、左側に左リール110の図柄が縦方向に3つ表示され、中央に中リール111の図柄が縦方向に3つ表示され、右側に右リール112の図柄が縦方向に3つ表示されるようになっている。すなわち、図柄表示窓113は、同図に示されるように、左リール110の上段、中段、下段の図柄がそれぞれ表示される図柄表示領域1〜3、中リール111の上段、中段、下段の図柄がそれぞれ表示される図柄表示領域4〜6、右リール112の上段、中段、下段の図柄がそれぞれ表示される図柄表示領域7〜9の9つの図柄表示領域から構成されている。すなわち、図柄表示窓113は、単一の図柄が表示される9つの図柄表示領域1〜9から構成された「表示領域」となっている。
また、図柄表示窓113には、図柄表示領域1〜9のうちの3つの図柄表示領域を特定する5本の入賞ライン114a〜114eが設けられている。このうち、特別水平入賞ライン114aは中段の図柄表示領域2、5、8を特定する入賞ラインであり、上段水平入賞ライン114bは上段の図柄表示領域1、4、7を特定する入賞ラインであり、下段水平入賞ライン114cは下段の図柄表示領域3、6、9を特定する入賞ラインである。そして、右上がり入賞ライン114dは一方の対角線上の図柄表示領域3、5、7を特定する入賞ラインであり、右下がり入賞ライン114eは他方の対角線上の図柄表示領域1、5、9を特定する入賞ラインである。
遊技では、これらの5本の入賞ライン114a〜114eの中から有効となる入賞ライン(有効ライン)が、遊技ごと(1ゲームごと)に設定される。この有効ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数に応じて設定され、5本の入賞ライン114a〜eのうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、特別水平入賞ライン114aが有効ラインとなり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ライン114bと下段水平入賞ライン114cが追加された3本が有効ラインとなり、メダルが3枚投入された場合、右上がり入賞ライン114dと右下がり入賞ライン114eが追加された5本が有効ラインとなる。
なお、本実施例では、通常遊技状態においては3枚掛け専用、ボーナス遊技状態においては2枚掛け専用となっており、いずれの遊技状態においても5本の入賞ライン114a〜114eの全てが有効ラインとなる。遊技状態の詳細については後述する。
また、本実施例では、有効ライン上に表示された図柄の組み合せを「図柄組合せ」と言う。例えば、特別水平入賞ライン114aが有効ラインである場合には、特別水平入賞ライン114aで特定される図柄表示領域2、5、8にそれぞれ表示された図柄の組合せを「図柄組合せ」といい、右上り入賞ライン114dが有効ラインである場合には、右上り入賞ライン114dで特定される図柄表示領域3、5、7に表示された図柄の組合せを「図柄組合せ」と言う。そして、後述する入賞判定では、この有効ライン上に表示された図柄組合せが内部当選した入賞役に関連付けられた(対応する)ものであるか否かを判定する。
本実施例では、この入賞判定において、入賞ライン114b〜114eが有効ラインである場合には有効ライン上の3つの図柄表示領域に表示された図柄の全てについて判定を行うが、特別水平入賞ライン114aが有効ラインである場合には、図柄表示領域2および8(第1の領域)についてのみ判定を行い、図柄表示領域5(第2の領域)については判定を行わない。このようにすることで、表示する図柄組合せに変化をつけて遊技の面白みを増すことができる。また、各リール110〜112に施す図柄の配列の決定やリール停止制御データの作成作業を容易にすると共に、中リール111の停止制御(図柄引き込み制御や誤入賞のハズシ制御等)を容易にすることができる。リール110〜112のリール停止制御データおよび停止制御については後述する。
なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではなく、その他の本数であってもよい。また、直線状ではない入賞ライン114、例えば、図柄表示領域1、4、9を特定する入賞ライン114、図柄表示領域2、5、7を特定する入賞ライン114、または図柄表示領域1、6、7を特定する入賞ライン114等を設けるようにしてもよい。また、メダルの投入枚数と有効ラインの数の関係も上述の例に限定されるものではない。
<制御部>
次に、図3および図4を用いて、このスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部400と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、図3を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。なお、同図は、主制御部300の回路ブロック図を示したものである。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、センサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
さらに、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400においても同様である。また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル投入センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチセンサ324、メダル払い出しセンサ326、電源判定回路327の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル投入センサ320は、メダル投入口134に投入されたメダルを検出するためのセンサである。スタートレバーセンサ321はスタートレバー135の操作を検出するためのセンサである。ストップボタンセンサ322はストップボタン137〜139のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検出するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ323はメダル投入ボタン130、131のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検出するためのセンサである。
なお、メダル投入ボタン131は、演出用投入ボタンとしても機能する。すなわち、メダル投入ボタン131は、遊技者の操作を介入させる演出を行う場合に、遊技者による演出操作を受け付けるためのボタンとしても機能するようになっている。具体的には、遊技者によるスタートレバー135の操作から全てのリール110〜112が停止するまでの間に、メダル投入ボタン131に対応するメダル投入センサ323がLレベルになった場合、CPU310は、遊技者による演出操作があったもの(演出用投入ボタンの受付)と判断し、遊技者の操作に対応した処理を実行する。そして、全てのリール110〜112の停止から遊技者によりスタートレバー135が操作されるまでの間に、メダル投入ボタン131に対応するメダル投入センサ323がLレベルになった場合、CPU310は電子的に貯留メダルを3枚投入する。
精算スイッチセンサ324は、精算ボタン132に設けられており、精算ボタン132が一回押されると、貯留されているメダル及びベットされているメダルが精算されて払い出されることになる。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。電源判定回路327は、スロットマシン100に供給される電源の遮断を検出するための回路である。
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。
入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リール110〜112に設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにハイレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口155から払出すための装置。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント(SEG)表示器341(払出枚数表示器125、遊技情報表示器126、貯留枚数表示器127等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。主制御部300と副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は副制御部400へコマンドを送信するが、副制御部400から主制御部300へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
<副制御部>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の副制御部400について説明する。なお、同図は、副制御部400の回路ブロック図を示したものである。
副制御部400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、ライン表示LEDの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
さらに、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、図柄表示窓113の外枠に配設され、点滅や点灯などの点灯制御によって有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
また、CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。
また、CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472等が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を遊技店の係員等が確認できるようになっている。さらに、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。
すなわち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ170、払出口ストロボ171を制御する。タイトルパネルランプ170は、タイトルパネル162を照明するランプであり、払出口ストロボ171は、メダル払い出し口155の内側に設置されたストロボタイプのランプである。
なお、CPU410は、扉・液晶画面制御部490への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。扉・液晶画面制御部490は、液晶表示装置157及び扉163を制御する制御部である。
<リールの図柄配列>
次に、図5を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施例では、8種類)の図柄が所定コマ数(本実施例では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施例では、左リール110の番号1のコマには「BB1図柄」、中リール111の番号0のコマには「CHANCE図柄(チャンス図柄)」、右リール112の番号2のコマには「リプレイ図柄」がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図6を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役の名称、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の払出枚数、および各入賞役の作動を示した図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役1(BB1)と、特別役2(BB2)と、特別役3(RB)と、小役1〜4(ベル、スイカ1、スイカ2、チェリー)と、再遊技役1(リプレイ1)と、再遊技役2(リプレイ2)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。また、本実施例において、特別役1(BB1)はボーナス役1(BB1)と言うことがあり、特別役2(BB2)はボーナス役2(BB2)と言うことがあり、特別役3(RB)はボーナス役3(RB3)と言うことがある。また、これら特別役1〜3を総称してボーナス役と言うことがある。
本実施例における入賞役のうち、特別役1(BB1)、特別役2(BB2)および特別役3(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技役1(リプレイ1)および再遊技役2(リプレイ2)は新たにメダルを投入することなく前回遊技で投入した枚数と同じ枚数のメダルを投入したものとする再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施例における「入賞役」には、作動役である、特別役1(BB1)、特別役2(BB2)、特別役3(RB)および再遊技役1、再遊技役2が含まれる。
また、「入賞」とは、入賞役に対応する(関連付けられた)図柄組合せが有効ライン上に表示されることをいうが、本実施例における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1(BB1)、特別役2(BB2)、特別役3(RB)、再遊技役1(リプレイ1)、再遊技役2(リプレイ2)への入賞が含まれる。
「特別役1(BB1)、特別役2(BB2)」(以下、特別役1(BB1)および特別役2(BB2)を「ビッグボーナス(BB)」と総称する場合がある)は、入賞によりビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せ(「左図柄−中図柄−右図柄」)は、BB1が「BB1図柄−BB1図柄−BB1図柄」、BB2が「BB2図柄−BB2図柄−BB2図柄」である。
また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM313の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組合せ「BB1図柄−BB1図柄−BB1図柄」、BB2に対応する図柄組合せ「BB2図柄−BB2図柄−BB2図柄」が、有効ライン上に揃って入賞する状態にある。
「特別役3(RB)」(以下、特別役3(RB)を「レギュラーボーナス」と称する場合がある。)は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「RB図柄−RB図柄−RB図柄」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに自動的に開始させる設定としてもよい。
なお、本実施例では、上述したビッグボーナス遊技(BB遊技)およびレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を合わせて特別遊技又は単にボーナス遊技と言うことがある。また特別遊技は、通常遊技よりも遊技媒体の獲得率が高く、遊技者に有利な遊技状態である。
「小役1(ベル)、小役2(スイカ1)、小役3(スイカ2)、小役4(チェリー)」(以下、単に「ベル」、「スイカ1」、「スイカ2」、「チェリー」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、ベルが「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」、スイカ1が「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」、スイカ2が「スイカ図柄−ベル図柄−スイカ図柄」、チェリーが「チェリー図柄−ANY−ANY」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。これらの「小役1(ベル)、小役2(スイカ1)、小役3(スイカ2)、および小役4(チェリー)」」を一般役と言う。
なお、「チェリー図柄−ANY−ANY」とは、左リール110(図柄表示領域1〜3)の図柄が「チェリー図柄」であり、中リール111(図柄表示領域4〜6)の図柄が「BB1図柄」、「BB2図柄」、「RB図柄」、「CHANCE図柄」、「ベル図柄」、「スイカ図柄」、「リプレイ図柄」の内のいずれかの図柄で、右リール112(図柄表示領域7〜9)の図柄が「BB1図柄」、「BB2図柄」、「RB図柄」、「CHANCE図柄」、「ベル図柄」、「スイカ図柄」、「チェリー図柄」、「リプレイ図柄」の内のいずれかの図柄であることを示している。すなわち、チェリーに対応する図柄組合せは、左リール110の図柄が「チェリー図柄」である56通り(=中リール111の7通り×右リール112の8通り)の図柄組合せとなっている。
「再遊技役1、2(リプレイ1、2)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。リプレイ1「リプレイ図柄−リプレイ図柄−リプレイ図柄」であり、リプレイ2に対応する図柄組合せは、「CHANCE図柄−CHANCE図柄−CHANCE図柄」である。
なお、スイカ2およびチェリー以外の各入賞役に対応する図柄組合せは、全て同一の図柄を3つ配列した図柄組合せとなっているが、これに限定されるものではない。例えば、同一の2つの図柄およびこれらと異なる1つの図柄からなる図柄組合せであってもよいし、それぞれ異なる3つの図柄からなる図柄組合せであってもよい。
<停止優先順位>
次に、図7を用いて、各入賞役に対応する図柄組合せの停止優先順位について説明する。なお、同図は、入賞役の優先停止順と、入賞役の名称と、各入賞役に対応する図柄組合せを停止させる際の停止条件を示した図である。本実施例では、各入賞役の図柄組合せの停止優先順位を、優先順位の高い順に、再遊技役>特別役>小役としている。
再遊技役(再遊技1、再遊技2)に内部当選した場合には、他の入賞役に同時に内部当選している場合であっても、再遊技役に対応する図柄組合せを、内部当選中の他の入賞役に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール110〜112の停止制御を行う。例えば、後述する重複役として特別役1(BB1)と再遊技役1(リプレイ)に同時に内部当選した場合には、再遊技役1(リプレイ)に対応する図柄組合せを、内部当選中の特別役1(BB1)に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール110〜112の停止制御を行う。また、フラグ持越しにより特別役1〜3に内部当選している場合も同様である。従って、本実施例では、再遊技役に内部当選した場合は、必ず再遊技役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されることとなる。
特別役に内部当選した場合には、同時に小役に内部当選している場合であっても、特別役に対応する図柄組合せを、内部当選中の小役に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール110〜112の停止制御を行う。例えば、後述する重複役として特別役1(BB1)と小役1(ベル)に同時に内部当選した場合には、特別役1に対応する図柄組合せを、内部当選中の小役1(ベル)に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール110〜112の停止制御を行う(フラグ持越しの場合も同様)。具体的には、遊技者による停止操作を検知後、所定の引込み(本実施例では、4コマ)の移動範囲内に内部当選している特別役に対応する図柄があれば、これを小役よりも優先して有効ライン上に停止させる。
小役に内部当選した場合には、小役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止させるようにリール110〜112の停止制御を行う。具体的には、上記再遊技役または特別役に同時に内部当選していない場合には、遊技者による停止操作を検知後、所定の引き込み(本実施例では、4コマ)の移動範囲内に内部当選している小役に対応する図柄があれば、これを有効ライン上に停止させる。上記再遊技役または特別役に同時に内部当選している場合には、遊技者による停止操作を検知後、所定の引き込みの移動範囲内に内部当選している小役に対応する図柄があり、且つ同時に内部当選している再遊技役または特別役に対応する図柄がないならば、これを有効ライン上に停止させる。
なお、上述のようなリール110〜112の停止制御は、内部当選した入賞役、後述する遊技状態、リール110〜112の停止順序等に基づいて、適宜に停止制御テーブルを選択することによって行っている。停止制御テーブルの詳細については後述する。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。
本実施例では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技状態(RT0モード)と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の特別役(ボーナス役)内部当選遊技(RT1モード)と、BB遊技とRB遊技を含むボーナス遊技(RT2モード)と、再遊技変動遊技(RT3モード)と、に大別することができる。
<通常遊技状態(RT0モード)>
通常遊技状態(RT0モード)の内容は特に限定されないが、例えば、内部抽選の結果が概ねハズレとなり、遊技者が複数回の遊技を行った場合に遊技中に獲得できるメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数に満たないような遊技状態をいい、本実施例では、後述する特別役(ボーナス役)内部当選遊技(RT1モード)、ボーナス遊技(RT2モード)、および再遊技変動遊技(RT3モード)以外の遊技状態をいう。
この通常遊技状態(RT0モード)では、BB1、BB2またはRBに内部当選した場合(重複役による内部当選を含む)に特別役(ボーナス役)内部当選遊技(RT1モード)に移行する。また、再遊技変動遊技(RT3モード)が終了した場合には、通常遊技状態(RT0モード)に移行する。
<特別役(ボーナス役)内部当選遊技(RT1モード)>
この特別役(ボーナス役)内部当選遊技(RT1モード)は、特別役に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが可能となっている遊技状態をいう。この特別役(ボーナス役)内部当選遊技(RT1モード)は、通常遊技状態(RT0モード)において、BB1、BB2またはRBに内部当選した場合(重複役による内部当選を含む)、または後で説明する再遊技変動遊技(RT3モード)において、BB1、BB2またはRBのいずれかの特別役に内部当選した場合(重複役による内部当選を含む)で、且つ所定の遊技数(本実施例では、5ゲーム)を消化した場合に移行する。
また、BB1、BB2またはRBに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に終了し、入賞した特別役(特別役1〜3)の種類に応じて、次に説明するBB遊技(BB1遊技、BB2遊技)やRB遊技に移行する。
<BB遊技(RT2モード)>
BB遊技(RT2モード)の内容は特に限定されないが、遊技者にとって通常遊技状態よりも利益の大きい遊技状態であり、本実施例では、遊技中に獲得するメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数を超えるような遊技状態をいう。BB遊技の一つであるBB1遊技は、特別役(ボーナス役)内部当選遊技(RT1モード)においてBB1に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に移行し、後述するRB遊技を繰返し実行可能な遊技状態である。また、BB遊技の一つであるBB2遊技は、特別役(ボーナス役)内部当選遊技(RT1モード)においてBB2に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に移行し、後述するRB遊技を繰返し実行可能な遊技状態である。
また、BB遊技(BB1遊技またはBB2遊技)は、遊技中に予め定められた所定の数(例えば、400枚)を超えるメダルが払い出された場合に終了し、再遊技変動遊技(RT3モード)に移行する。但し、BB遊技中のRB遊技の開始条件は、RB遊技を開始する役(例えば、リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技(RT2モード)>
RB遊技(RT2モード)の内容は特に限定されないが、遊技者にとって通常遊技状態よりも利益の大きい遊技状態であり、本実施例では、遊技中に獲得するメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数を超えるような遊技状態をいう。RB遊技は、特別役(ボーナス役)内部当選遊技(RT1モード)においてRBに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に移行する。
また、RB遊技は、遊技中に予め定められた所定の数(例えば、105枚)を超えるメダルが払い出された場合に終了し、再遊技変動遊技(RT3モード)に移行する。但し、予め定めた所定の役の内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、後述する設定Nでは、「小役1」の内部当選確率を、通常遊技における約1/8.7から約1/1.02に上昇させる)をし、予め定めた所定の数(例えば8回)の入賞があった場合に終了するようにしてもよい。
<再遊技変動遊技(RT3モード)>
再遊技変動遊技(RT3モード)の内容は特に限定されないが、本実施例では、再遊技役の内部当選確率を、通常遊技状態(RT0モード)における再遊技役(例えば、再遊技役1(リプレイ1))の内部当選確率(後述する設定Nでは、約1/7.7)よりも上昇させる(後述する設定Nでは、約1/1.6に上昇させる)変動を行う遊技状態である。再遊技変動遊技状態(RT3モード)は、通常遊技状態(RT0モード)において、CHANCEに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に移行する。
また、再遊技変動遊技状態(RT3モード)では、BB1、BB2またはRBのいずれの特別役にも内部当選しなかった場合(重複役による内部当選を含む)、且つ所定の遊技数(本実施例では、5ゲーム)を消化した場合に通常遊技状態(RT0モード)に移行し、BB1、BB2またはRBのいずれかの特別役に内部当選した場合(重複役による内部当選を含む)で、且つ所定の遊技数(本実施例では、5ゲーム)を消化した場合に特別役(ボーナス役)内部当選遊技(RT1モード)に移行する。
なお、本実施例では、再遊技変動遊技をリプレイタイムとも言う。また、本実施例で特典遊技とは、例えばRT準備状態やRT状態をいうが、これに限定されず通常遊技状態よりも遊技者に有利な特典が付与される遊技であればよい。したがって、例えば、AT(アシストタイム:入賞役の内部当選等をランプ等で遊技者に報知する機能)、ART(アシストリプレイタイム:上述のATとRTを併せ持つ機能)、ST(ストックタイム:ボーナス役の内部当選フラグを一時的に単数又は複数個貯留し、一定の条件を満たした場合にボーナス役の内部当選フラグを放出する機能)等でもよい。
<入賞役の内部当選確率>
次に、図8を用いて、各入賞役の内部当選確率について説明する。なお、同図は、所定の設定Nにおける単独役と重複役の内部当選確率の一例をRTモード別(遊技状態別)に示した図である。
ここで、単独役とは、いずれかの入賞役に単独で内部当選する場合を示しており、重複役とは、複数の入賞役に同時に内部当選する場合を示している。同図に示した設定Nの例では、重複役として、小役2(スイカ1)と小役3(スイカ2)の同時当選、特別役1〜3のいずれかと小役1または小役4の同時当選、特別役1〜3のいずれかと小役2および小役3の同時当選、特別役1〜3のいずれかと再遊技役1または再遊技役2の同時当選が設定されている。以下、小役2と小役3に同時に内部当選したことを小役2と小役3(スイカ1とスイカ2)の重複役に内部当選したと言う場合がある。
各々の入賞役の内部当選確率は、各々の入賞役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施例では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の入賞役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれの入賞役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの入賞役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
同図に示した設定Nでは、例えば、RT0モード(通常遊技)では、単独役として、小役1(内部当選確率:7500/65536)、小役4(内部当選確率:300/65536)、再遊技役1(内部当選確率:8500/65536)、再遊技役2(内部当選確率:500/65536)に内部当選可能に設定されている。また、重複役として、小役2と小役3の重複役(内部当選確率:500/65536)、特別役1と小役2と小役3の重複役(内部当選確率:40/65536)、特別役1と小役4の重複役(内部当選確率:60/65536)、特別役1と再遊技役2の重複役(内部当選確率:30/65536)、特別役2と小役2と小役3の重複役(内部当選確率:40/65536)、特別役2と小役4の重複役(内部当選確率:60/65536)、特別役2と再遊技役2の重複役(内部当選確率:30/65536)、特別役3と小役2と小役3の重複役(内部当選確率:40/65536)、特別役3と小役4の重複役(内部当選確率:40/65536)、特別役3と再遊技役2の重複役(内部当選確率:40/65536)に内部当選可能に設定されている。
また、RT1モードのBB1内部当選中(BB1フラグのセット時)では、単独役または、重複役として特別役1(BB1)に必ず当選するように内部当選確率が設定されている。同様に、RT1モードのBB2内部当選中では、単独役または、重複役として特別役2(BB2)に必ず当選するように内部当選確率が設定され、RT1モードのRB内部当選中では、単独役または、重複役として特別役3(RB)に必ず当選するように内部当選確率が設定されている。
また、RT2モードのBB1遊技およびRB遊技では、ほとんどの遊技において小役1に内部当選するように、小役1に極めて高い内部当選確率(64250/65536)が設定されており、遊技者はいずれかの有効ライン114a〜114eに小役1に対応する図柄組合せを揃えることで、容易に15枚のメダルの払出しを受けられるようになっている。一方、RT2モードのBB2遊技では、小役1(内部当選確率:42900/65536)に加えて、小役2と小役3の重複役(内部当選確率:21350/65536)にも高い確率で内部当選するように設定されている。
本実施例では、特別水平入賞ライン114aの入賞判定において、第1の領域(図柄表示領域2および8)についてのみ判定を行い、第2の領域(図柄表示領域5)については判定を行わない。このため、小役2と小役3の重複役に内部当選した状態では、特別水平入賞ライン114aにおいて図柄表示領域2および8にそれぞれスイカ図柄を停止させれば、図柄表示領域5に停止した図柄によらず小役2および小役3の両方に同時入賞となり(詳細は後述する)、遊技者は小役1と同様に15枚のメダルの払出しを受けられるようになっている。一方、小役2と小役3の重複役に内部当選した状態で、特別水平入賞ライン114a以外の有効な入賞ライン114b〜114eに小役2または小役3に対応する図柄組合せを揃えた場合は、小役2または小役3のいずれか一方に単独で入賞となるため、遊技者は、8枚のメダルの払出ししか受けることができない。
従って、目押しを完璧に行うことが可能であり、小役2と小役3の重複役に内部当選した状態で図柄表示領域2および8にそれぞれスイカ図柄を停止させることができるならば、BB2遊技におけるトータル獲得枚数(=払出し枚数−掛け枚数)がBB1遊技と略同枚数となる。一方、目押しが不十分であり、小役2と小役3の重複役に内部当選した状態で特別水平入賞ライン114a以外の有効な入賞ライン114b〜114eに小役2または小役3に対応する図柄組合せを揃えることが多くなると、BB2遊技におけるトータル獲得枚数がBB1遊技よりも少なくなる。すなわち、本実施例では、ボーナス遊技中の払出枚数が所定値を超えたことでボーナス遊技が終了する設定となっているため、払出し枚数が8枚である小役2または小役3に単独で入賞し、払出し枚数に対して掛け枚数が多くなるほど遊技者のトータル獲得枚数が減少することとなる。
このように、本実施例では、特別水平入賞ライン114aの入賞判定において、第1の領域についてのみ判定を行い、第2の領域については判定を行わないようにすると共に、BB2遊技において小役2と小役3の重複役に高い内部当選確率を設定することによって、狙った有効ライン(特別水平入賞ライン114a)に正確に目押しできるか否かによって獲得枚数が変化するというスロットマシン特有の遊技の醍醐味を、ボーナス遊技においても遊技者が味わうことができるようにしている。なお、本実施例では、小役2と小役3の重複役に内部当選した場合に、液晶表示装置157等によって特別水平入賞ライン114aを狙うべきであることを遊技者に報知する演出を実行する場合がある。
また、RT3モードでは、再遊技役1に高い内部当選確率(40360/65536)が設定されている。
<リール停止制御データ>
次に、図9〜13を用いて、リール停止制御データについて説明する。なお、図9〜13は、主なリール停止制御データの例を図示化して示したものである。
リール停止制御データとは、回転しているリール110〜112を遊技者の停止操作に基づいて停止させる停止制御を行う場合に参照されるデータである。具体的には、リール停止制御データは、リール110〜112に施された複数の図柄のうちのいずれの図柄を中段の図柄表示領域(左リール110では図柄表示領域2、中リール111では図柄表示領域5、右リール112では図柄表示領域8)に停止(表示)させるかを、遊技者の停止操作を検出したときに中段の図柄表示領域2、5、8に位置している図柄(リール110〜112の回転位置)に応じて示したデータとなっている。なお、本実施例では、リール停止制御により各リール110〜112に施された複数の図柄のいずれかを図柄表示領域1〜9に停止させることによって図柄の「表示」を行う。
リール制御データは、内部当選した入賞役、遊技状態、および図柄表示領域1〜9に停止した図柄等に応じて複数が用意されており、予めROM312の所定の領域に記憶されている。なお、以下に示すリール停止制御データは、全ての入賞ライン114a〜114eが有効ラインとなっている場合のリール停止制御データの例である。
図9〜13においては、リール停止制御データの例を各リール110〜112に配置された図柄ごとの停止位置および引き込み(引き込みコマ数)を表にして示している。これらの図においては、停止位置の項目に黒丸が記載された図柄が、中段の図柄表示領域2、5、8に停止させる図柄を示しており、停止位置の項目に矢印が記載された図柄は、引き込み制御を行って中段の図柄表示領域2、5、8には停止させない図柄を示している。従って、黒丸の記載された図柄は引き込みコマ数が「0」(引き込み制御を行わない)となっている。また、これらの図では、リール110〜112の回転方向が上から下に向かう方向となる(図柄位置番号の大きい図柄から順に図柄表示領域2、5、8に到達する)ため、黒丸の記載された図柄の次の図柄位置番号の図柄は引き込みコマ数が「1」(1コマの引き込み制御を行う)となり、その次の図柄位置の図柄は引き込みコマ数が「2」(2コマの引き込み制御を行う)となっている。
図9は、小役2(スイカ1)および小役3(スイカ2)に同時に内部当選(特別役1〜3との重複役である場合を含む)した状態で左リール110を最初に(第1停止操作によって)停止させる場合に使用するリール停止制御データの例を示している。このリール停止制御データでは、図柄位置番号0、2、6、11、14、19のいずれかの図柄のみが図柄表示領域2に停止するように構成されている。
従って、このリール停止制御データを使用した場合、例えば、遊技者による停止操作を検出したときに、番号6のリプレイ図柄が中段の図柄表示領域2にあるならば、0コマの引き込み制御(図柄表示領域2に停止させる図柄をずらすことがない制御)を行い、その状態のままリール110〜112を停止させて番号6のリプレイ図柄を図柄表示領域2に表示させる。一方、遊技者による停止操作を検出したときに、例えば、番号7のBB2図柄が図柄表示領域2にある場合は、1コマの引き込み制御(図柄表示領域2に停止させる図柄を1コマずらす)を行い、番号6のリプレイ図柄を図柄表示領域2まで移動させた上で停止させる。同様に、遊技者による停止操作を検出したときに、番号8のベル図柄が図柄表示領域2にある場合は2コマの引き込み制御を行い、番号9のBB2図柄が図柄表示領域2にある場合は3コマの引き込み制御を行い、番号10のリプレイ図柄が図柄表示領域2にある場合は4コマの引き込み制御を行うことで番号6のリプレイ図柄を図柄表示領域2まで移動させた上で停止させる。
このように、このリール停止制御データによれば、遊技者による停止操作を検出したときに図柄位置番号6〜10のいずれかの図柄が図柄表示領域2にある場合には、常に図柄位置番号6のリプレイ図柄が図柄表示領域2に停止することとなる。同様に、遊技者による停止操作を検出したときに、図柄位置番号0または1の図柄が図柄表示領域2にある場合は、常に図柄位置番号0のCHANCE図柄が図柄表示領域2に停止し、図柄位置番号2〜5のいずれかの図柄が図柄表示領域2にある場合は、常に図柄位置番号2のリプレイ図柄が図柄表示領域2に停止し、図柄位置番号11〜13のいずれかの図柄が図柄表示領域2にある場合は、常に図柄位置番号11のスイカ図柄が図柄表示領域2に停止し、図柄位置番号14〜18のいずれかの図柄が図柄表示領域2にある場合は、常に図柄位置番号14のリプレイ図柄が図柄表示領域2に停止し、図柄位置番号19または20の図柄が図柄表示領域2にある場合には、常に図柄位置番号19のリプレイ図柄が図柄表示領域2に停止する。
従って、遊技者は、内部当選したスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを特別水平入賞ライン114a上に揃えるためには、図柄位置番号11〜13のいずれかの図柄が図柄表示領域2にあるときに停止操作を行って図柄位置番号11のスイカ図柄を図柄表示領域2に停止させる必要がある。
また、図柄表示領域1には、図柄表示領域2に停止した図柄の直前の図柄位置番号の図柄が停止し、図柄表示領域3には、図柄表示領域2に表示された図柄の次の図柄位置番号の図柄が停止する。従って、遊技者は、図柄位置番号19または20の図柄が図柄表示領域2にあるときに停止操作を行うことで、図柄位置番号20のスイカ図柄を図柄表示領域3に停止させることができる。この場合、遊技者は、第2停止操作および第3停止操作を適宜に行うことによって、内部当選したスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを下段水平入賞ライン114c上または右上がり入賞ライン114d上に揃えることが可能となる。
また、同様に、図柄位置番号0または1の図柄が図柄表示領域2にあるときに停止操作を行うことで、図柄位置番号20のスイカ図柄を図柄表示領域1に停止させることができる。この場合、遊技者は、第2停止操作および第3停止操作を適宜に行うことによって、内部当選したスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを上段水平入賞ライン114b上または右下がり入賞ライン114e上に揃えることが可能となる。
図10(a)および(b)は、小役2(スイカ1)および小役3(スイカ2)に同時に内部当選(特別役1〜3との重複役である場合を含む)した状態で左リール110が第1停止操作によって停止した後に、中リール111を第2停止操作または第3停止操作によって停止させる場合に使用するリール停止制御データの例を示している。そして、同図(a)に示すのは図柄表示領域1にスイカ図柄が停止している場合のリール停止制御データであり、同図(b)に示すのは図柄表示領域3にスイカ図柄が停止している場合のリール停止制御データである。
同図(a)に示すリール停止制御データは、スイカ1およびスイカ2に内部当選(特別役1〜3との重複役である場合を含む)していること、および図柄表示領域1にスイカ図柄が停止していることに基づいて、上段水平入賞ライン114b上にスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せ(「スイカ−スイカ−スイカ」または「スイカ−ベル−スイカ」)を揃えることが可能なように構成されている。具体的には、このリール停止制御データは、図柄位置番号3、7、10、14、16、20のいずれかの図柄のみが図柄表示領域5に停止するように構成されている。すなわち、このリール停止制御データによれば、図柄位置番号2のベル図柄、図柄位置番号6のベル図柄、図柄位置番号9のスイカ図柄、図柄位置番号13のスイカ図柄、図柄位置番号15のベル図柄、図柄位置番号19のベル図柄のいずれかが図柄表示領域4に停止するため、ベル図柄またはスイカ図柄が必ず図柄表示領域4に停止するようになっている。
同図(b)に示すリール停止制御データは、スイカ1およびスイカ2に内部当選(特別役1〜3との重複役である場合を含む)していること、および図柄表示領域3にスイカ図柄が停止していることに基づいて、下段水平入賞ライン114c上にスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを揃えることが可能なように構成されている。すなわち、このリール停止制御データは、図柄位置番号1、5、8、12、14、18のいずれかの図柄のみが図柄表示領域5に停止するように構成されており、図柄位置番号2のベル図柄、図柄位置番号6のベル図柄、図柄位置番号9のスイカ図柄、図柄位置番号13のスイカ図柄、図柄位置番号15のベル図柄、図柄位置番号19のベル図柄のいずれかが図柄表示領域6に停止するようになっている。
図11(a)〜(c)は、小役2(スイカ1)および小役3(スイカ2)に同時に内部当選した状態で左リール110が第1停止操作によって停止し、図柄表示領域2にスイカ図柄が停止した後に、中リール111を第2停止操作または第3停止操作によって停止させる場合に使用するリール停止制御データの例を示している。そして、同図(a)に示すのは特別役(ボーナス役)に内部当選していない場合のリール停止制御データであり、同図(b)に示すのは特別役1(BB1)または特別役2(BB2)に内部当選している場合のリール停止制御データであり、同図(c)に示すのは特別役3(RB)に内部当選している場合のリール停止制御データである。
同図(a)に示すリール停止制御データは、スイカ1およびスイカ2に内部当選していること、および図柄表示領域2にスイカ図柄が停止していることに基づいて、特別水平入賞ライン114a上にスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを揃えることが可能なように構成されている。すなわち、このリール停止制御データは、図柄位置番号2のベル図柄、図柄位置番号6のベル図柄、図柄位置番号9のスイカ図柄、図柄位置番号13のスイカ図柄、図柄位置番号15のベル図柄、図柄位置番号19のベル図柄のいずれかのみが図柄表示領域5に停止するようになっている。
同図(b)に示すリール停止制御データは、特別水平入賞ライン114a上にBB1図柄、BB2図柄、RB図柄、CHANCE図柄のいずれかを停止させることによって、BB1またはBB2に内部当選していることを遊技者に報知するように構成されている。上述のように、本実施例では、特別水平入賞ライン114aの入賞判定において、第1の領域(図柄表示領域2および8)についてのみ判定を行い、第2の領域(図柄表示領域5)については判定を行わない。すなわち、図柄表示領域5にいずれの図柄を停止させても、図柄表示領域2および8にスイカ図柄を表示(停止)させれば、特別水平入賞ライン114aにおいてスイカ1およびスイカ2に入賞させることが可能となっている。
従って、このリール制御データでは、図柄表示領域5に、スイカ1またはスイカ2に対応するスイカ図柄またはベル図柄を停止させるのではなく、ボーナス役に対応する図柄またはCHANCE図柄を停止させることによって遊技者にBB1またはBB2に内部当選していることを報知するように構成されている。具体的には、このリール停止制御データは、図柄位置番号1のBB1図柄、図柄位置番号5のRB図柄、図柄位置番号8のCHANCE図柄、図柄位置番号12のCHANCE図柄、図柄位置番号14のBB2図柄、図柄位置番号18のRB図柄のいずれかのみが図柄表示領域5に停止するようになっている。
同図(c)に示すリール停止制御データは、特別水平入賞ライン114a上にRB図柄、CHANCE図柄のいずれかを停止させることによって、RBに内部当選していることを遊技者に報知するように構成されている。すなわち、このリール停止制御データは、図柄位置番号0のCHANCE図柄、図柄位置番号5のRB図柄、図柄位置番号8のCHANCE図柄、図柄位置番号12のCHANCE図柄、図柄位置番号17のCHANCE図柄、図柄位置番号18のRB図柄のいずれかのみが図柄表示領域5に停止するようになっており、RB図柄またはCHANCE図柄を図柄表示領域5に停止させることによって、遊技者にRBに内部当選していることを報知するようになっている。
このように、本実施例では、特別水平入賞ライン114aの入賞判定において、第1の領域についてのみ判定を行い、第2の領域については判定を行わないため、第2の領域(図柄表示領域5)に停止させる図柄によって、ボーナス役の内部当選を遊技者に報知することが可能となっている。具体的には、ボーナス役に内部当選していない場合はボーナス役に対応する図柄は図柄表示領域5には停止させず、BB1またはBB2に内部当選している場合はボーナス役に対応する図柄(BB1図柄、BB2図柄、RB図柄)またはCHANCE図柄を図柄表示領域5に停止させ、RBに内部当選している場合はRB図柄またはCHANCE図柄を停止させることで、BB1、BB2またはRBに内部当選していることを遊技者に報知するようにしている。これにより、内部当選した入賞役の入賞を可能としながらも、従来画一的であった図柄表示窓(表示領域)113の表示を多彩にし、意外性を持たせることが可能となり、遊技の面白みを高めることができる。
図12は、小役1(ベル)に内部当選した状態で左リール110が第1停止操作によって停止し、右リール112が第2停止操作によって停止した後に、中リール111を第3停止操作によって停止させる場合に使用するリール停止制御データであり、図柄表示領域1〜3に図柄位置番号17〜19の図柄が停止し、図柄表示領域7〜9に図柄位置番号3〜5の図柄、図柄位置番号6〜8の図柄、図柄位置番号11〜13の図柄、図柄位置番号16〜18の図柄または図柄位置番号19〜0の図柄が停止している場合に使用するリール停止制御データである。
すなわち、このリール停止制御データは、ベルに内部当選した状態で図柄表示領域1および図柄表示領域7にCHANCE図柄が停止し、図柄表示領域2および図柄表示領域8にベル図柄がそれぞれ停止した後に、中リール111を停止させる場合に使用するリール停止制御データである(さらに図柄表示領域3および図柄表示領域9にリプレイ図柄がそれぞれ停止している場合もある)。本実施例では、特別水平入賞ライン114aの入賞判定において第2の領域(図柄表示領域5)については判定を行わないため、図柄表示領域5にいずれの図柄を停止させても内部当選したベルに入賞となる。
従って、このリール停止制御データは、上段水平入賞ライン114bにおいて特別水平入賞ライン114aと同時にテンパイ(図柄組合せの3つの図柄のうち既に2つが揃っている状態)となっているリプレイ2(または下段水平入賞ライン114cにおいて同時にテンパイとなっているリプレイ1)に対応する図柄を揃えないことを優先して構成されている。すなわち、このリール停止制御データは、内部当選していないリプレイ2(またはリプレイ1)に誤入賞させないために、図柄表示領域4にCHANCE図柄(および図柄表示領域6にリプレイ図柄)を停止させないように構成されており、図柄表示領域5に停止させる図柄の種類は考慮していない。具体的には、このリール停止制御データは、図柄位置番号0、4、8、12、17のいずれかのCHANCE図柄を必ず図柄表示領域5に停止させるようになっている。
本実施例では、特別水平入賞ライン114aの入賞判定において、第1の領域についてのみ判定を行い、第2の領域については判定を行わないため、誤入賞を回避するためのリール停止制御データの作成が容易となっている。また、誤入賞を容易に回避できることから、複数の入賞ライン114a〜114eにおける同時テンパイをある程度許容できるため、各リール110〜112の図柄配置を容易に決定することができる。さらに、複数のラインで同時テンパイという遊技者の期待感を盛り上げる表示としながらも、誤入賞を確実に回避することができるため、遊技の面白みをより高めることができる。
図13(a)〜(c)は、小役2(スイカ1)および小役3(スイカ2)に同時に内部当選した状態で左リール110が第1停止操作によって停止した後に、右リール112を第2停止操作または第3停止操作によって停止させる場合に使用するリール停止制御データの例を示している。そして、同図(a)に示すのは図柄表示領域1にスイカ図柄が停止している場合のリール停止制御データであり、同図(b)に示すのは図柄表示領域2にスイカ図柄が停止している場合のリール停止制御データであり、同図(c)に示すのは図柄表示領域3にスイカ図柄が停止している場合のリール停止制御データである。
同図(a)に示すリール停止制御データは、スイカ1およびスイカ2に内部当選(特別役1〜3との重複役である場合を含む)していること、および図柄表示領域1にスイカ図柄が停止していることに基づいて、上段水平入賞ライン114bまたは右下がり入賞ライン114e上にスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを揃えることが可能なように構成されている。具体的には、このリール停止制御データは、図柄位置番号1のBB1図柄、図柄位置番号4のベル図柄、図柄位置番号7のベル図柄、図柄位置番号9のRB図柄、図柄位置番号12のベル図柄、図柄位置番号14のBB2図柄、図柄位置番号17のベル図柄のいずれかのみが図柄表示領域8に停止するようになっている。
従って、遊技者は、図柄位置番号9〜11または図柄位置番号14〜16のいずれかの図柄が図柄表示領域8にあるときに停止操作をすれば、図柄位置番号8または13のスイカ図柄を図柄表示領域7に停止させることが可能であり、上段水平入賞ライン114b上にスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを揃えることが可能となる。また、図柄位置番号7、8または図柄位置番号12、13のいずれかの図柄が図柄表示領域8にあるときに停止操作をすれば、図柄位置番号8または13のスイカ図柄を図柄表示領域9に停止させることが可能であり、右下がり入賞ライン114e上にスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを揃えることが可能となる。
同図(b)に示すリール停止制御データは、スイカ1およびスイカ2に内部当選(特別役1〜3との重複役である場合を含む)していること、および図柄表示領域2にスイカ図柄が停止していることに基づいて、特別水平入賞ライン114a上にスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを揃えることが可能なように構成されている。具体的には、このリール停止制御データは、図柄位置番号1のBB1図柄、図柄位置番号4のベル図柄、図柄位置番号8のスイカ図柄、図柄位置番号13のスイカ図柄、図柄位置番号17のベル図柄のいずれかのみが図柄表示領域8に停止するようになっている。従って、遊技者は、図柄位置番号8〜12または図柄位置番号13〜16のいずれかの図柄が図柄表示領域8にあるときに停止操作をすれば、図柄位置番号8または13のスイカ図柄を図柄表示領域8に停止させることが可能である。
同図(c)に示すリール停止制御データは、スイカ1およびスイカ2に内部当選(特別役1〜3との重複役である場合を含む)していること、および図柄表示領域3にスイカ図柄が停止していることに基づいて、下段水平入賞ライン114cまたは右上がり入賞ライン114d上にスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを揃えることが可能なように構成されているが、具体的な構成は同図(a)に示したリール停止制御データと同一である。
従って、遊技者は、図柄位置番号7、8または図柄位置番号12、13のいずれかの図柄が図柄表示領域8にあるときに停止操作をすれば、図柄位置番号8または13のスイカ図柄を図柄表示領域9に停止させることが可能であり、下段水平入賞ライン114c上にスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを揃えることが可能となる。また、図柄位置番号9〜11または図柄位置番号14〜16のいずれかの図柄が図柄表示領域8にあるときに停止操作をすれば、図柄位置番号8または13のスイカ図柄を図柄表示領域7に停止させることが可能であり、右上がり入賞ライン114d上にスイカ1またはスイカ2に対応する図柄組合せを揃えることが可能となる。
なお、本実施例では、特別水平入賞ライン114aの入賞判定において、第1の領域についてのみ判定を行い、第2の領域については判定を行わないため、図柄表示領域2にスイカ図柄が停止した状態において遊技者が図柄表示領域8にスイカ図柄を停止させることができれば、図柄表示領域5に停止した図柄にかかわらず、同時に内部当選しているスイカ1およびスイカ2の両方に入賞することとなる。すなわち、スイカ1に対応する図柄組合せおよびスイカ2に対応する図柄組合せは、第1の領域に対応する部分である左図柄および右図柄が共通している(共に「スイカ−スイカ」)ため、図柄表示領域2、8にそれぞれスイカ図柄が停止した場合には、入賞判定において「スイカ−スイカ−スイカ」および「スイカ−ベル−スイカ」の図柄組合せのいずれもが成立し、スイカ1およびスイカ2の両方に入賞したと判定される。
このように、特別水平入賞ライン114aの入賞判定において、第1の領域についてのみ判定を行い、第2の領域については判定を行わないようにすることで、特別水平入賞ライン114aにおいて2つの入賞役に同時に入賞させることが可能となる。これにより、入賞役のバリエーションを増やし、遊技の面白みを高めることができる。
<主制御部の処理>
次に、図14〜20を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。図14は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、CPU310が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。そして、各処理の実行によって得られた情報は、所定のタイミングで副制御部400に適宜送信される。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、主制御部メイン処理のステップS101において各種の初期化処理が実行され、各種の初期設定が行われる。
ステップS102では、メダル投入に関する処理を行う。ここでは、メダルの投入の有無をチェックし、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、メダルの追加投入をすることなく前回の遊技と同じ賭け数の遊技を行うことができる。また、ステップS102では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、副制御部400に対してスタート信号(コマンド)を送信する。
ステップS103では、有効ラインを確定し、ステップS104では、乱数発生器317で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、ステップS104で取得した乱数値と、現在の遊技状態に応じてROM312に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、入賞役の内部抽選を行う(抽選手段)。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果、入賞役に内部当選したと判定した場合には入賞役に対応するコマンドを、ハズレ(入賞役の非当選)と判定した場合にはハズレに対応するコマンドを、副制御部400に送信する。
ステップS106では、ROM312に格納されているリール停止制御データ選択テーブルを参照してステップS105の内部抽選結果等に基づいて候補となる複数のリール停止制御データを選択し、RAM313の所定の領域に予め記憶する。ステップS107では、リール回転開始処理により、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップS108では、演出用投入ボタン受付処理を行う。ここでは、操作有効期間中(スタートレバー135が操作されてから全てのリール110〜112が停止するまでの間)に遊技者による演出用投入ボタン(メダル投入ボタン)131の操作を受け付けた場合に、その旨を示す演出用投入ボタン受付コマンドを副制御部400に送信する。なお、副制御部400〜600は、この演出用投入ボタン受付コマンドの受信に基づいた所定の演出処理を実行する。
ステップS109では、リール停止制御処理により、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112の回転を停止させる。ここでは、各リール110〜112の停止順序および停止態様、誤入賞の可能性等に基づいて、ステップS106で選択した候補となる複数のリール停止制御データの中から実際にリール停止制御に使用する1つのリール停止制御データを選択し、この選択したリール停止制御データに基づいて各リール110〜112を停止させる。リール停止制御の詳細については後述する。
ステップS110では、ストップボタン137〜139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行う。入賞判定処理の詳細については後述する。
ステップS111では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。ステップS112では、遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理の詳細については後述する。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<リール制御処理>
次に、図15を用いて、上記主制御部メイン処理のステップS109のリール制御処理について説明する。なお、同図は、リール制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、遊技者によるストップボタン137〜139の操作を受け付けたか否かを判定する。すなわち、ストップボタンセンサ322によりいずれかのストップボタン137〜139の操作を検出した場合はステップS202に進み、そうでない場合はストップボタン137〜139の操作を検出するまで待ち受ける。ステップS202では、ストップボタン受付コマンドを副制御部400に向けて送信する。
ステップS203では、リール停止処理を行う。リール停止処理の詳細については後述する。ステップS204では、全てのリール110〜112が停止したか否かを判定する。全てのリール110〜112が停止した場合はステップS205に進み、そうでない場合はステップS201に戻る。
ステップS205では、リール110〜112の停止に関する停止情報コマンドを副制御部400に向けて送信する。ここでは、全てのリール110〜112が停止したことを示すコマンドや、図柄表示領域1〜9に表示(停止)された図柄に関するコマンド等を副制御部400に向けて送信する。
ステップS206では、今回の停止制御に関するデータ情報をRAM313から消去して処理を終了する。ここでは、上記主制御部メイン処理のステップS106で記憶された候補となるリール停止制御データ、後述するステップS203のリール停止処理で選択したリール停止制御データ、およびリールの停止制御に関して取得したデータ等をRAM313から消去する。
<リール停止処理>
次に、図16を用いて、上記リール制御処理のステップS203のリール停止処理について説明する。なお、同図は、リール停止処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301では、操作されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112を特定する。すなわち、ストップボタン137の操作を受け付けたならば左リール110を特定し、ストップボタン138の操作を受け付けたならば中リール111を特定し、ストップボタン139の操作を受け付けたならば右リール112を特定する。
ステップS302では、特定したリールが中リール111であるか否かを判定する。特定したリールが中リール111でない場合はステップS303に進み、中リール111である場合はステップS304に進む。ステップS303では、左、右リール停止制御データ選択処理を行い、ステップS304では、中リール停止制御データ選択処理を行う。左、右リール停止制御データ選択処理および中リール停止制御データ選択処理の詳細については後述する。
ステップS305では、ステップS303、S304で選択したリール停止制御データから停止データ情報を取得し、RAM313の所定の領域に記憶する。ステップS306では、ストップボタン137〜139の操作時の図柄位置データを取得する。ここでは、操作されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112の回転位置情報から、ストップボタン137〜139の操作時の図柄位置データ(中段の図柄表示領域2、5、8にいずれの図柄位置番号の図柄が位置しているかを示すデータ)を取得し、RAM313の所定の領域に記憶する。
ステップS307では、図柄停止位置情報を取得する。ここでは、ステップS306で取得した図柄位置データに基づき、ステップS305で取得した停止データ情報から図柄停止位置情報(中段の図柄表示領域2、5、8にいずれの図柄位置番号の図柄を停止させるかを示す情報)を取得し、RAM313の所定の領域に記憶する。ステップS308では、引き込みコマ数を設定する。ここでは、ステップS306で取得した図柄位置データ、およびステップS307で取得した図柄停止位置情報に基づき、操作されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112を停止させる場合に何コマの引き込み制御を行うかを設定し、RAM313の所定の領域に記憶する。
ステップS309では、ステップS305〜S308で取得したデータ等に基づいてリールモータ駆動部330を制御し、操作されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112を停止させる。ステップS310では、図柄停止情報を格納する。ここでは、停止させたリール110〜112に対応する図柄表示領域1〜3、4〜6または7〜9に停止した図柄の情報をRAM313の所定の領域に記憶する。
ステップS311では、停止させたリール110〜112に関する情報コマンドを副制御部400に向けて送信して処理を終了する。ここでは、今回停止させたリール110〜112の停止順番、およびリール110〜112のいずれであるか等を示すコマンドを副制御部400に向けて送信する。
<左、右リール停止制御データ選択処理>
次に、図17を用いて、上記リール停止処理のステップS303の左、右リール停止制御データ選択処理について説明する。なお、同図は、左、右リール停止制御データ選択処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401では、今回の停止が第1停止操作による停止であるか否かを判定する。第1停止である場合はステップS402に進み、そうでない場合はステップS403に進む。ステップS402では、上記主制御部メイン処理のステップS106で選択した候補となるリール停止制御データから、上記主制御部メイン処理におけるステップS105の内部抽選結果に応じた第1停止用のリール停止制御データを選択し、RAM313の所定の領域に記憶して処理を終了する。
ステップS403では、今回の停止が第2停止であるか否かを判定する。第2停止である場合はステップS404に進み、そうでない場合(第3停止である場合)はステップS406に進む。ステップS404では、上記リール停止処理のステップS310で格納した図柄停止情報に基づいて、第1停止状況を特定する。ここでは、第1停止操作によって停止したリール110〜112の種別、および第1停止操作によって図柄表示領域1〜9に停止した図柄の種別等を特定する。
ステップS405では、ステップS404で特定した第1停止状況に基づいて、候補となるリール停止制御データから、内部抽選結果および第1停止状況に応じたリール停止制御データを選択し、RAM313の所定の領域に記憶して処理を終了する。ここでは、例えば、スイカ1に内部当選した状態で左リール110が第1停止操作によって停止した場合、スイカ1に対応する図柄組合せの中のスイカ図柄が図柄表示領域1〜3のいずれに停止しているか、またはいずれにも停止していないかによってリール停止制御データを選択する。
ステップS406では、第1停止状況および第2停止状況を特定する。ここでは、第1停止操作および第2停止操作によって停止したリール110〜112の種別、ならびに第1停止操作および第2停止操作によって図柄表示領域1〜9に停止した図柄の種別等を特定する。
ステップS407では、ステップS406で特定した第1停止状況および第2停止状況に基づいて、候補となるリール停止制御データから、内部抽選結果、第1停止状況および第2停止状況に応じたリール停止制御データを選択し、RAM313の所定の領域に記憶して処理を終了する。ここでは、テンパイした図柄組合せがあるか否か、テンパイした図柄組合せがある場合は、それが内部当選した入賞役に対応する図柄組合せであるか否か、内部当選した入賞役に対応する図柄組合せ以外の図柄組合せがテンパイしている場合は、それがいずれの図柄組合せであるか等、様々な状況を考慮した条件下でのリール停止制御データを選択する必要があるため、処理負荷が高くなっている。
<中リール停止制御データ選択処理>
次に、図18を用いて、上記リール停止処理のステップS304の中リール停止制御データ選択処理について説明する。なお、同図は、中リール停止制御データ選択処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS501では、今回の停止が第1停止操作による停止であるか否かを判定する。第1停止である場合はステップS502に進み、そうでない場合はステップS503に進む。ステップS502では、上記主制御部メイン処理のステップS106で選択した候補となるリール停止制御データから、上記主制御部メイン処理におけるステップS105の内部抽選結果に応じた第1停止用のリール停止制御データを選択し、RAM313の所定の領域に記憶して処理を終了する。
ステップS503では、上記リール停止処理のステップS310で格納した図柄停止情報に基づいて、停止状況を特定する。ここでは、第1停止操作または第2停止操作によって停止したリール110〜112の種別、および第1停止操作または第2停止操作によって図柄表示領域1〜9に停止した図柄の種別等を特定し、RAM313の所定の領域に記憶する。ステップS504では、内部当選した入賞役に対応する図柄組合せの中の図柄が、特別水平入賞ライン114a上に停止しているか否かを判定する。すなわち、ここでは、内部当選した入賞役に対応する図柄組合せの中の図柄が図柄表示領域2もしくは8の一方または両方に停止しているか否かを判定し、該当する場合はステップS505に進み、該当しない場合はステップS511に進む。
ステップS505では、上記リール停止処理のステップS310で格納した図柄停止情報に基づいて、特別水平入賞ライン114a上(図柄表示領域2もしくは8の一方または両方)に停止している図柄がスイカ図柄であるか否かを判定する。該当する場合はステップS506に進み、該当しない場合はステップS509に進む。ステップS506では、BB1またはBB2に内部当選しているか否かを判定し、BB1またはBB2に内部当選している場合はステップS507に進み、そうでない場合はステップS508に進む。
ステップS507では、上記主制御部メイン処理のステップS106で選択した候補となるリール停止制御データから、上記主制御部メイン処理におけるステップS105の内部抽選結果に応じたBB1またはBB2内部当選用のリール停止制御データを選択し、RAM313の所定の領域に記憶して処理を終了する。ステップS508では、候補となるリール停止制御データから、内部抽選結果に応じたボーナス役非内部当選用のリール停止制御データを選択し、RAM313の所定の領域に記憶して処理を終了する。なお、RBに内部当選している場合は、RB内部当選用のリール停止制御データを選択する。
ステップS509では、上記リール停止処理のステップS310で格納した図柄停止情報に基づいて、特別水平入賞ライン114a以外の入賞ライン114b〜114cのいずれかにおいて、内部当選していない入賞役に対応する図柄がテンパイしているか否かを判定する。該当する場合はステップS510に進み、該当しない場合はステップS511に進む。ステップS510では、特別水平入賞ライン114a以外の入賞ライン114b〜114cにおける誤入賞を防止するための特別リール停止制御データを選択し、RAM313の所定の領域に記憶して処理を終了する。本実施例では、後述する入賞判定処理において、特別水平入賞ライン114aの第2の領域(図柄表示領域5)に停止した図柄を考慮しないため、ステップS510における処理負荷が低くなっている。
ステップS511では、上記リール停止処理のステップS310で格納した図柄停止情報に基づいて、内部抽選結果および停止状況に応じたリール停止制御データを選択し、RAM313の所定の領域に記憶して処理を終了する。
<入賞判定処理>
次に、図19を用いて、上記主制御部メイン処理のステップS110の入賞判定処理について説明する。なお、同図は、入賞判定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS601では、上記リール停止処理のステップS310で格納した図柄停止情報、および上記主制御部メイン処理におけるステップS105の内部抽選結果である内部当選情報を取得する。
ステップS602では、図柄表示領域2、8に同一の図柄が停止している(表示されている)か否かを判定し、該当する場合はステップS603に進み、該当しない場合はステップS604に進む。ステップS603では、図柄表示領域2、8に停止した図柄が、内部当選した入賞役に対応する図柄組合せの左図柄および右図柄と一致するか否かを判定し、一致する場合はステップS609に進み、一致しない場合はステップS610に進む。
本実施例では、このように、図柄表示領域5における図柄の判定をせずに、図柄表示領域2、8における図柄の判定のみを行うことで、入賞判定の負荷を低減させている。なお、処理負荷が増大することとなるが、図柄表示領域5には実際に停止した図柄を含む全ての図柄が停止している(特別水平入賞ライン114a上に21組の図柄組合せが停止している)として、内部当選した入賞役に対応する図柄組合せと一致するか否かを判定するようにしてもよい。
ステップS604では、上段水平入賞ライン114bの図柄表示領域1、4、7に入賞役に対応する図柄組合せが停止しているか否かを判定し、該当する場合はステップS608に進み、該当しない場合はステップS605に進む。ステップS605では、下段水平入賞ライン114cの図柄表示領域3、6、9に入賞役に対応する図柄組合せが停止しているか否かを判定し、該当する場合はステップS608に進み、該当しない場合はステップS606に進む。ステップS606では、右下がり水平入賞ライン114eの図柄表示領域1、5、9に入賞役に対応する図柄組合せが停止しているか否かを判定し、該当する場合はステップS608に進み、該当しない場合はステップS607に進む。ステップS607では、右上がり水平入賞ライン114dの図柄表示領域3、5、7に入賞役に対応する図柄組合せが停止しているか否かを判定し、該当する場合はステップS608に進み、該当しない場合は処理を終了する。
ステップS608では、図柄表示領域1、4、7に停止した図柄、図柄表示領域3、6、9に停止した図柄、図柄表示領域1、5、9に停止した図柄、または図柄表示領域3、5、7に停止した図柄が、内部当選した入賞役に対応する図柄組合せと一致するか否かを判定し、一致する場合はステップS609に進み、一致しない場合はステップS610に進む。なお、ここでは、左図柄、中図柄、右図柄の全てについて一致するか否かの判定を行う。
ステップS609では、内部当選した入賞役に入賞したと判定し、RAM313の所定の領域にその旨を記憶して処理を終了する。ステップS610では、入賞判定エラー処理を行う。ここでは、副制御部400にコマンドを送信して誤入賞である旨を液晶表示装置157に表示させる処理、ホールコンピュータにエラー発生コマンドを送信する処理等を行う。
<遊技状態制御処理>
次に、図20を用いて、上記主制御部メイン処理のステップS112の遊技状態制御処理について説明する。なお、同図は、遊技状態制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS701では、ボーナス遊技中であるか否かを判定する。ボーナス遊技中の場合はステップS702に進み、そうでない場合はステップS704に進む。ステップS702では、RAM313の所定の領域に設定した払出カウンタの数値に今回の遊技で払い出したメダルの数を加えて更新する。ステップS703では、払出カウンタの数値が予め設定された所定値(本実施例では、BB遊技の場合は400枚、RB遊技の場合は105枚)を超えたか否かを判定する。出カウンタの数値が予め設定された所定値を超えた場合は、ステップS709に進み、そうでない場合はステップS704に進む。
ステップS704では、今回の遊技で特別役に内部当選したか否かを判定する。特別役に内部当選した場合はステップS705に進み、そうでない場合はステップS706に進む。ステップS705では、RAM313の所定の領域に設定された特別役フラグのうち、今回の遊技で内部当選した特別役のフラグをオンにセットする。なお、上記主制御部メイン処理におけるステップS105の入賞役内部抽選では、ここでセットされたフラグに基づいて特別役内部当選遊技(RT1モード)における入賞役抽選テーブルを参照する。
ステップS706では、今回の遊技で特別役に入賞したか否かを判定する。特別役に入賞した場合は、ステップS707に進み、そうでない場合はステップS708に進む。ステップS707では、入賞した特別役に対応したボーナス遊技を設定する。例えば、BB1に入賞した場合は次回の遊技からBB1遊技を開始する旨をRAM313の所定の領域に設定し、RBに入賞した場合は次回の遊技からRB遊技を開始する旨をRAM313の所定の領域に設定する。また、ステップS705でオンにセットされた特別役フラグをオフにリセットする。なお、上記主制御部メイン処理におけるステップS105の入賞役内部抽選では、ここでの設定に基づいてBB遊技またはRB遊技(RT2モード)における入賞役抽選テーブルを参照する。
ステップS708では、再遊技変動遊技の規定数(本実施例では、5ゲーム)を消化したか否かを判定する。規定の遊技数を消化した場合はステップS709に進み、そうでない場合はステップS711に進む。ステップS709では、次回遊技を開始するまでの所定の待ち時間を設定する。
ステップS710では、遊技モード更新処理を行う。ここでは、RAM313の所定の領域に遊技モード(RT0〜3モード)を設定する。例えば、電源投入直後の初期状態であれば遊技モードをRT0モード(通常遊技)に設定する。また、ステップS705で特別役フラグがオンにセットされた場合は遊技モードをRT1モード(特別役内部当選遊技)に更新し、ステップS707でボーナス遊技が設定された場合は遊技モードをRT2モード(BB遊技またはRB遊技)に更新する。また、RB遊技が終了した場合は遊技モードをRT3モード(再遊技変動遊技)に更新し、BB遊技(BB1遊技またはBB2遊技)が終了した場合は遊技モードをRT0モード(通常遊技)に更新する。
ステップS711では、次回遊技以降の遊技モードを示す遊技設定コマンドを副制御部400に向けて送信する。ステップS712では、ステップS709で設定された待ち時間が経過するまで待った上で処理を終了する。
<副制御部400の処理>
次に、図21(a)および(b)を用いて、副制御部400の処理について説明する。図21(a)は、副制御部400の割込み処理の流れを示すフローチャートである。副制御部400は、所定の周期(本実施例では、2msに1回)でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込みを契機として、副制御部400の割込み処理を実行する。
ステップS801では、受信コマンドがあるか否かを判定する。主制御部300からコマンドを受信した場合はステップS802に進み、そうでない場合は処理を終了する。ステップS802では、受信コマンドを未処理コマンドとしてRAM413のコマンド記憶領域に記憶(格納)する。
図21(b)は、副制御部400のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS901では、RAM413のコマンド記憶領域に未処理コマンド(上記副制御部400の割込み処理によって格納される制御コマンド)が格納されているか否かを判定する。未処理コマンドがある場合はステップS903に進み、そうでない場合はステップS901に戻る。ステップS902では、未処理コマンドの内容を解析して判定する。
ステップS903では、演出制御処理を行う。ここでは、主制御部300から受信したコマンド等に基づいて、副制御部400の各演出デバイス(演出ランプ430、スピーカ483等)、ならびに液晶表示装置157および扉163等による各種演出制御の設定や、動作制御データ等の更新を行う。この演出制御処理では、例えば通常遊技またはBB2遊技において主制御部300から入賞役としてスイカ1およびスイカ2に同時に内部当選したことを示すコマンドを受信した場合、液晶表示装置157に「中段ラインにスイカを目押しして!!」という報知演出を行うための制御処理を実行する。上述のように、本実施例では、このような報知演出を適宜行うことによって、遊技者が中段ライン(特別水平入賞ライン114a)に目押しする醍醐味を味わうことができるようにしている。また、BB2遊技においては、遊技者が獲得可能なメダルの上限枚数に少ない掛け枚数で到達させるようにしている。
ステップS904では、副制御部400の各演出デバイス、ならびに液晶表示装置157および扉163を制御する扉・液晶画面制御部490に制御データを出力する必要があるか否かを判定する。制御データを出力する必要がある場合はステップS905に進み、そうでない場合はステップS901に戻る。ステップS905では、副制御部400の各演出デバイスおよび扉・液晶画面制御部490に制御データを出力した後に、ステップS901に戻って上記処理を繰り返し実行する。
<図柄表示窓の表示>
次に、図22〜24を用いて、図柄表示窓113の表示の例について説明する。なお、図22〜24は、主な図柄表示窓113の表示の例を示した概略図である。
図22(a)は、スイカ1およびスイカ2に同時に内部当選(特別役1〜3との重複役である場合を含む)している状態で、遊技者が第3停止操作においてストップボタン139を操作して右リール112を停止させたことにより、図柄表示領域1、4、7にスイカ図柄が停止した例を示している。すなわち、ここでは、上段水平入賞ライン114bにスイカ1に対応する図柄組合せが揃った例を示している。この場合、スイカ1に入賞となるため8枚のメダルが遊技者に払い出されることとなる。
図22(b)は、スイカ1およびスイカ2に同時に内部当選(特別役1〜3との重複役である場合を含む)している状態で、遊技者が第3停止操作においてストップボタン139を操作して右リール112を停止させたことにより、図柄表示領域2、5、8にスイカ図柄が停止し、中段の特別水平入賞ライン114aにスイカ1に対応する図柄組合せが揃った例を示している。この場合、上述のように、特別水平入賞ライン114aの入賞判定では図柄表示領域5に停止した図柄について判定を行わないため、スイカ1およびスイカ2に同時に入賞となる。従って、遊技者は、スイカ1入賞による8枚とスイカ2入賞による8枚を合計した16枚のメダルを獲得可能な状態となるが、実際の遊技では規則により払い出しの上限枚数は15枚と定められているため、15枚のメダルが遊技者に払い出されることとなる。
図23(a)は、スイカ1およびスイカ2に同時に内部当選(特別役1〜3との重複役である場合を含む)、且つRBに内部当選している状態で、遊技者が第3停止操作においてストップボタン138を操作して中リール111を停止させた場合の例を示している。この例では、既に特別水平入賞ライン114a上の図柄表示領域2、8にそれぞれスイカ図柄が表示されているため、スイカ1およびスイカ2に同時に入賞した状態となっている。従って、第3停止操作による中リール111の停止制御においては、RBに内部当選していることを遊技者に示唆する図柄を図柄表示領域5に停止させるリール停止制御データが選択される。
この例では、図柄表示領域5にRB図柄が停止した例を示している。このように、スイカ1に対応するスイカ図柄およびスイカ2に対応するベル図柄ではなく、RB図柄等のRB内部当選を示唆するような図柄を図柄表示領域5に停止させることによって、遊技者に通常とは異なる何かが起こっていることを認識させて期待感を持たせると共に、RBに内部当選しているかもしれないということを報知することができる。これにより、遊技の興趣を高めることができる。なお、この例では、特別水平入賞ライン114a上においてスイカ1およびスイカ2に同時に入賞したことにより、遊技者には上限枚数の15枚のメダルが払い出される。
図23(b)は、スイカ1およびスイカ2に同時に内部当選(特別役1〜3との重複役である場合を含む)、且つBB1またはBB2に内部当選している状態で、遊技者が第3停止操作においてストップボタン138を操作して中リール111を停止させた場合の例を示している。この例では、既に特別水平入賞ライン114a上の図柄表示領域2、8にそれぞれスイカ図柄が表示されているため、スイカ1およびスイカ2に同時に入賞した状態となっている。従って、図23(a)と同様に、第3停止操作による中リール111の停止制御においては、BB1またはBB2に内部当選していることを遊技者に示唆する図柄を図柄表示領域5に停止させるリール停止制御データが選択される。
この例では、図柄表示領域5にBB1図柄が停止した例を示しており、これによってBB1に内部当選しているかもしれないという期待感を遊技者に持たせることができる。なお、この例では、特別水平入賞ライン114a上においてスイカ1およびスイカ2に同時に入賞したことにより、遊技者には上限枚数の15枚のメダルが払い出される。
図24(a)および(b)は、ベルに内部当選した状態で、遊技者が第3停止操作においてストップボタン138を操作して中リール111を停止させる場合の例を示している。この例では、同図(a)に示されるように、中リール111を停止させる前(中リール111の矢印は回転中であることを示している)に、図柄表示領域2、8にベル図柄が停止すると共に、図柄表示1、7にCHANCE図柄が停止し、図柄表示領域3、9にリプレイ図柄が停止している。すなわち、第3停止操作前に、特別水平入賞ライン114a上でベルに対応する図柄組合せがテンパイとなると共に、上段水平入賞ライン114b上でリプレイ2に対応する図柄組合せがテンパイとなり、および下段水平入賞ライン114c上でリプレイ1に対応する図柄組合せがテンパイとなっている。
従って、この例では、既に特別水平入賞ライン114a上でベルに入賞した状態となっているため、第3停止操作による中リール111の停止制御においては、上段水平入賞ライン114b上でリプレイ2に対応する図柄組合せが揃って誤入賞となるのを防ぐと共に、下段水平入賞ライン114c上でリプレイ1に対応する図柄組合せが揃って誤入賞となるのを防ぐリール停止制御データが選択される。
同図(b)では、第3停止操作によって図柄表示領域5にCHANCE図柄が停止し、これにより図柄表示領域4にリプレイ図柄、図柄表示領域6にスイカ図柄が停止した例を示している。このように、本実施例では、図柄表示領域5にベル図柄を停止させることを考慮せずに誤入賞を防ぐことが可能であるため、複数の入賞ライン114a〜114e上でテンパイとなった場合にも確実に誤入賞を防ぐことができる。また、内部当選したベルの特別水平入賞ライン114a上での入賞を確保したまま他の入賞ライン114b〜114e上での誤入賞を防ぐことができるため、誤入賞を防ぐために本来入賞するべき入賞役に入賞させないといった遊技者に不利益となるような制御を行う必要がない。
次に、本発明の実施例2について説明する。本発明はスロットマシン以外にもパチンコ機にも適用可能であり、本実施例は本発明をパチンコ機1000に適用したものである。以下、図25〜31を用いて、パチンコ機1000について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図25および26を用いて、パチンコ機1000の全体構成について説明する。なお、図25は、パチンコ機1000を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機1000は、ガラス製または樹脂製の透明板部材1152および透明部材保持枠(ガラス枠)1154からなる扉部材1156の奥側に視認可能に配設した後述する遊技盤(盤面)1102を備えている。
扉部材1156の下方には、後述する発射モータ1602によって回動する発射杆1138と、この発射杆1138の先端部に取り付けて球を後述する遊技領域1104に向けて打ち出す発射槌1140と、この発射槌1140によって打ち出す球を後述する外レール1106に導くための発射レール1142と、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、発射レール1142に供給するための貯留皿1144と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に後述する装飾図柄表示装置1110等による演出表示を変化させるためのチャンスボタン1146を配設している。
また、発射杆1138および発射槌1140の下方には、発射杆1138を制御して遊技領域1104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル1148を配設していると共に、貯留皿1144の下方には、貯留皿1144に貯留できない溢れ球を貯留するための下皿1150を設けている。
<遊技盤>
図26は、遊技盤1102を正面から見た略示正面図である。遊技盤1102には、外レール1106と内レール1108とを配設し、遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある。)が転動可能な遊技領域1104を区画形成している。
遊技盤1102の略中央には、演出装置1200を配設している。この演出装置1200には、略中央に横長の装飾図柄表示装置1110を配設し、その下方に、普通図柄表示装置1112と、特別図柄表示装置1114と、普通図柄保留ランプ1116と、特別図柄保留ランプ1118と、高確中ランプ1120を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置1110は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な画像を表示するための表示装置であり、複数の図柄表示領域に分割して構成されている(詳細は後述する)。なお、本実施例では、装飾図柄表示装置1110を液晶表示装置によって構成しているが、液晶表示装置に代えて、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、EL(ElectroLuminescence)表示装置、ドラム式表示装置、リーフ式表示装置等、他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置1112は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成している。特図表示装置1114は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成している。
普図保留ランプ1116は、保留している普図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を2つまで保留することを可能としている。特図保留ランプ1118は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を4つまで保留することを可能としている。高確中ランプ1120は、遊技状態が高確率状態(後述する大当り遊技の当選確率を通常の確率よりも高く設定した遊技状態)であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態(後述する大当り遊技の当選確率を通常の確率に設定した遊技状態)から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
遊技領域1104には、一般入賞口1122と、普図始動口1124と、第1特図始動口1126と、第2特図始動口1128と、可変入賞口1130を配設している。一般入賞口1122は、本実施例では遊技盤1102に複数配設しており、この一般入賞口1122への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口1122に入賞した場合)、後述する払出装置1552を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として貯留皿1144に排出する。
貯留皿1144に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口1122に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口1124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤1102の左側に1つ配設している。普図始動口1124を通過した球は一般入賞口1122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口1124を通過したことを所定の玉検出センサが検出した場合、パチンコ機1000は、普図表示装置1112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口1126は、本実施例では遊技盤1102の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口1126への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置1552を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として貯留皿1144に排出するとともに、特図表示装置1114による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口1126に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口1128は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口1126の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口1128は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置1112が当り図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口1128への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置1552を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として後述する貯留皿1144に排出するとともに、特図表示装置1114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口1128に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口1130は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤1102の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口1130は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置1114が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口1130への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置1552を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として貯留皿1144に排出する。なお、可変入賞口1130に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材1132や、遊技釘1134を複数個、配設していると共に、内レール1108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口1136を設けている。
このパチンコ機1000は、遊技者が貯留皿1144に貯留している球を発射レール1142の発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル1148の操作量に応じた強度で発射モータ1602を駆動し、発射杆1138および発射槌1140によって外レール1106、内レール1108を通過させて遊技領域1104に打ち出す。そして、遊技領域1104の上部に到達した球は、打球方向変換部材1132や遊技釘1134等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口1122、可変入賞口1130)や始動口(第1特図始動口1126、第2特図始動口1128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口1124を通過するのみでアウト口1136に到達する。
<演出装置>
次に、パチンコ機1000の演出装置1200について説明する。
演出装置1200の前面側には、ワープ装置1230および全面ステージ1234を配設し、演出装置1200の背面側には、装飾図柄表示装置1110および遮蔽手段1250を配設している。すなわち、演出装置1200において、装飾図柄表示装置1110および遮蔽手段1250は、ワープ装置1230およびステージの後方に位置することとなる。
ワープ装置1230は、演出装置1200の左上方に設けた入球口1232に入った遊技球を演出装置1200の前面下方の前面ステージ1234に排出し、さらに、前面ステージ1234に排出した遊技球が前面ステージ1234の中央部後方に設けた第2の入球口1236に入った場合は、遊技球を、第1特図始動口1126の上方である演出装置1200の下部中央に設けた排出口1238から第1特図始動口1126に向けて排出するものである。この排出口1238から排出した遊技球は特図始動口1126に入球しやすくなっている。
遮蔽手段1250は、格子状の左扉1250aおよび右扉1250bからなり、装飾図柄表示装置1110および前面ステージ1234の間に配設している。左扉1250aおよび右扉1250bの上部には、図示しない2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉1250aおよび右扉1250bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段1250は、左右扉1250a、1250bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置1110を視認し難いように遮蔽する。左右扉1250a、1250bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置1110の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置1110の表示の全てを視認可能である。
また、左右扉1250a、1250bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左右扉1250a、1250bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置1110の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置1110による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置1110を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図27を用いて、このパチンコ機1000の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機1000の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部1300と、主制御部1300が送信するコマンドに応じて、主に演出の制御を行う副制御部1400と、主制御部1300が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部1550と、遊技球の発射制御を行う発射制御部1600と、パチンコ機1000に供給される電源を制御する電源管理部1650によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機1000の主制御部1300について説明する。
主制御部1300は、主制御部1300の全体を制御する基本回路1302を備えており、この基本回路1302には、CPU1304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM1306と、一時的にデータを記憶するためのRAM1308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1312を搭載している。なお、ROM1306やRAM1308については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部1400についても同様である。この基本回路1302のCPU1304は、水晶発信器1314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路1302には、水晶発信器1314が出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路1316(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口1130の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ1318が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路1316および基本回路1302に出力するためのセンサ回路1320と、特図表示装置1114の表示制御を行うための表示回路1322と、普図表示装置1112の表示制御を行うための表示回路1324と、各種状態表示部1326(普図保留ランプ1116、特図保留ランプ1118、高確中ランプ1120等)の表示制御を行うための表示回路1328と、第2特図始動口1128や可変入賞口1130等を開閉駆動する各種ソレノイド1330を制御するためのソレノイド回路1332を接続している。
なお、第1特図始動口1126に球が入賞したことを球検出センサ1318が検出した場合には、センサ回路1320は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路1316に出力する。この信号を受信したカウンタ回路1316は、第1特図始動口1126に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口1126に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路1316は、第2特図始動口1128に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口1128に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口1128に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路1302には、情報出力回路1334を接続しており、主制御部1300は、この情報出力回路1334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路1652にパチンコ機1000の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部1300には、電源管理部1650から主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路1336を設けており、この電圧監視回路1336は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路1302に出力する。
また、主制御部1300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)1338を設けており、CPU1304は、この起動信号出力回路1338から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部1300は、副制御部1400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部1550にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、副制御部1400および払出制御部1550との通信を可能としている。なお、主制御部1300と副制御部1400および払出制御部1550との情報通信は一方向の通信であり、主制御部1300は副制御部1400および払出制御部1550にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、副制御部1400および払出制御部1550からは主制御部1300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機1000の副制御部1400について説明する。
副制御部1400は、主に主制御部1300が送信したコマンド等に基づいて副制御部1400の全体を制御する基本回路1402を備えており、この基本回路1402には、CPU1404と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM1406と、一時的にデータを記憶するためのRAM1408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1412を搭載している。この基本回路1402のCPU1404は、水晶発信器1414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路1402には、スピーカ1416(およびアンプ)の制御を行うための音源IC1418と、各種ランプ1420の制御を行うための表示回路1422と、演出装置1200の演出用可動体等を駆動する駆動装置であるソレノイドまたはモータ等が含まれる各種演出用駆動装置1424の制御を行うための演出用駆動装置制御回路1426と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)1110の制御を行うための副制御部1500と、チャンスボタン1146の押下を検出して信号を出力するチャンスボタン検出回路1380を接続している。
副制御部1500は、図示は省略するが、演算処理装置であるCPUや、ROMやRAM等の各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備えている。副制御部1500のCPUは、副制御部1400のCPU1404からのコマンドを入出力インタフェースを介して受信し、副制御部1500全体を制御する。また、CPUには、バスを介して、VDPが接続されている。このVDPには、水晶発信器が接続され、さらに、バスを介して、画像データと、画像データ用のカラーパレットデータが記憶されているCG−ROM、VRAMが接続されている。VDPは、CPUからの信号をもとにROMに記憶された画像データを読み出すと共に、RAMのワークエリアを使用して画像信号を生成し、D/Aコンバータを介して装飾図柄表示装置1110の表示画面に画像を表示する。なお、装飾図柄表示装置1110には、CPUによって装飾図柄表示装置1110の表示画面の輝度調整を可能とするため輝度調整信号が入力されている。副制御部1500のCPUは、入出力インタフェースを介して副制御部1400から受信したコマンドに基づいて、装飾図柄表示装置1110の表示を制御する処理を実行する。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機1000の払出制御部1550、発射制御部1600、電源管理部1650について説明する。
払出制御部1550は、主に主制御部1300が送信したコマンドに基づいて払出装置1552を制御すると共に、払出センサ1554が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部1556を介して、パチンコ機1000とは別体で設けられたカードユニット1654との通信を行う。
発射制御部1600は、払出制御部1550が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル1148内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル1148の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆1138および発射槌1140を駆動する発射モータ1602の制御や、貯留皿1144から発射レール1142に球を供給する球送り装置1604の制御を行う。
電源管理部1650は、パチンコ機1000に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部1300、副制御部1400等の各制御部や払出装置1552等の各装置に供給する。さらに、電源管理部1650は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部1300のRAM1308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
<主制御部のメイン処理>
次に、図28を用いて、主制御部1300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部1300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部1300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)1338を設けている。この起動信号を入力した基本回路1302のCPU1304は、リセット割込みによりリセットスタートしてROM1306に予め記憶している制御プログラムに従って処理を実行する。
ステップS1001では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU1304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込みマスクの設定、I/Oポート1310の初期設定、RAM1308に記憶する各種変数の初期設定、WDT1313への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施例では、WDT1313に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS1002では、WDT1313のカウンタの値をクリアし、WDT1313による時間計測を再始動する。
ステップS1003では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路1336が、電源管理部1650から主制御部1300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU1304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS1002に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU1304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1004に進む。
ステップS1004では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ1312に設定する処理、I/O1310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、副制御部1400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM1308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS1005では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部1300の基本回路1302を初期状態にする場合)にはステップS1007に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS1007に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けた操作部(電源スイッチ)を遊技店の店員等が操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路1302を初期状態にすべくステップS1007に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)は、RAM1308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路1302を初期状態にすべくステップS1007に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM1308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS1006に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機1000を初期状態にすべくステップS1007に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS1007に進む。
ステップS1006では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM1308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタを読み出し、スタックポインタに再設定する。また、電断時にRAM1308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込み許可の設定を行う。以降、CPU1304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機1000は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込み処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS1008、ステップS1009内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。
ステップS1007では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定、RAM1308の全ての記憶領域の初期化等を行う。
ステップS1008では、割込み禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM1308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。また、この基本乱数初期値更新処理の終了後に割込み許可の設定を行ってステップS1009に進む。
ステップS1009では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
主制御部1300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込み処理を行っている間を除いて、ステップS1008およびS1009の処理を繰り返し実行する。
<主制御部のタイマ割込み処理>
次に、図29を用いて、主制御部1300のタイマ割込み処理について説明する。なお、同図は、主制御部1300のタイマ割込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部1300は、所定の周期(本実施例では約2msに1回)でタイマ割込み信号を発生するカウンタタイマ1312を備えており、このタイマ割込み信号を契機として主制御部タイマ割込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS1101では、タイマ割込みスタート処理を行う。このタイマ割込みスタート処理では、CPU1304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理等を行う。
ステップS1102では、WDT1313のカウント値が初期設定値(本実施例では32.8ms)を超えてWDT割込みが発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施例では、主制御部タイマ割込みの周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS1103では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O1310の入力ポートを介して、上述の透明部材保持枠開放センサ、前枠開放センサ、下皿満タンセンサ、複数の球検出センサを含む各種センサ1318の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM1308に各種センサ1318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。本実施例では、前々回のタイマ割込み処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM1308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM1308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込み処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM1308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS1103では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が一致するか否かを判定する。そして、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施例では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、入賞口(一般入賞口1122、可変入賞口1130)や始動口(第1特図始動口1126、第2特図始動口1128)への入球、または普図始動口1124の通過があったと判定する。例えば、一般入賞口1122への入球を検出する球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口1122へ入球したと判定し、以降の一般入賞口1122への入球に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口1122への入球に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
ステップS1104およびステップS1105では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記主制御部メイン処理におけるステップS1008で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部1300で使用する普図当選乱数値および特図乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM1308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM1308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM1308に設けている。
ステップS1106では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部1300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS1107では、タイマ更新処理を行う。詳細は後述するが、このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置1112に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特別図柄表示装置1114に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間等を計時するためのタイマ等を含む各種タイマを更新する。
ステップS1108では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口(一般入賞口1122、第1、第2特図始動口1126、1128、および可変入賞口1130)に入賞(入球)があった場合に、RAM1308に入賞口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS1109では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1、第2特図始動口1126、1128に入賞があり、且つ、保留している特図変動遊技の数が4未満である場合には、入賞した始動口に対応するカウンタ回路1316のカウンタ値記憶用レジスタから値を特図当選乱数値として取得する。また、上述の特図乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図乱数値として取得し、RAM1308に設けた乱数値記憶領域に特図当選乱数値と共に記憶する。また、普図始動口1124を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が2未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図当選乱数値として取得し、RAM1308に設けた上述の特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより第1、第2特図始動口1126、1128、普図始動口1124、または可変入賞口1130の入賞(入球)を検出した場合に、副制御部1400に送信すべき送信情報に、第1、第2特図始動口1126、1128、普図始動口1124、および可変入賞口1130の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
ステップS1110では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部1550に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS1111では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動中(後述する普図汎用タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置1112を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当りを示す態様となるように普図表示装置1112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れを示す態様となるように普図表示装置1112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM1308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により普図の停止表示を行い、普図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口1128の羽根部材の開閉駆動用のソレノイド1330に、羽根部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド1330に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間を経過したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、普図の状態を非作動中に設定する。普図の状態が非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS1112に移行するようにしている。
ステップS1112では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口1128の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM1308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置1112に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM1308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM1308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
ステップS1113では、特図状態更新処理を行う。この特図状態更新処理は、特図の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図変動中(後述する特図汎用タイマの値が1以上)における特図状態更新処理では、特図表示装置1114を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。
また、特図変動表示時間が経過したタイミング(特図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、大当りフラグがオンで確変フラグがオフの場合には特図表示装置1114に大当りを示す態様、大当りフラグがオンで確変フラグがオンの場合には特図表示装置1114に特別大当りを示す態様、大当りフラグがオフの場合には、外れを示す態様となるように特図表示装置1114を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM1308に設けた特図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により特図の停止表示をおこない、特図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。また、コマンド設定送信処理(ステップS1115)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に02Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、大当りフラグがオンの場合には、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置1110による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM1308に設けた特図待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS1115)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に04Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口1130に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口1130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド1330に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS1115)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に10Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口1130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド1330に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS1115)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に20Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置1110による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM1308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS1115)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に08Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、特図の状態を非作動中に設定する。特図の状態が非作動中の場合における特図状態更新処理では、何もせずに次のステップS1114に移行するようにしている。
ステップS1114では、特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理では、特図変動遊技および可変入賞口1130の開閉制御を行っておらず(特図の状態が非作動中)、且つ、保留している特図変動遊技の数が1以上である場合に、大当り判定テーブル、高確率状態移行判定テーブル、タイマ番号決定テーブル等を使用した各種抽選のうち、最初に大当り判定を行う。具体的には、ステップS1109で乱数値記憶領域に記憶した特図当選乱数値が、大当り判定テーブルの第1特図始動口用抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、特図当選乱数値が第1特図始動口用抽選データの数値範囲である場合には、特図変動遊技の当選と判定してRAM1308に設けた大当りフラグの格納領域に大当りとなることを示す情報を設定する(ここで、大当りの情報をRAM1308に設定することを大当りフラグをオンに設定するという)。一方、特図当選乱数値が第1特図始動口用抽選データの数値範囲以外である場合には、特図変動遊技の外れと判定してRAM1308に設けた大当りフラグの格納領域に外れとなることを示す情報を設定する(ここで、外れの情報をRAM1308に設定することを大当りフラグをオフに設定するという)。なお、保留している特図変動遊技の数は、RAM1308に設けた特図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している特図変動遊技の数から1を減算した値を、この特図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また、当り判定に使用した乱数値を消去する。
具体例としては、遊技状態が低確率状態であり、第1特図始動口1126への球入賞の検出に基づいて取得した特図当選乱数値が10100の場合は大当りフラグをオンに設定し、特図当選乱数値が10200の場合は大当りフラグをオフに設定する。また、第2特図始動口1128への球入賞の検出に基づいて取得した特図当選乱数値が20100の場合は大当りフラグをオンに設定し、特図当選乱数値が20200の場合は大当りフラグをオフに設定する。
大当りフラグにオンを設定した場合には、次に確変移行判定を行う。具体的には、ステップS1109で乱数値記憶領域に記憶した特図乱数値が、移行判定乱数の数値範囲であるか否かを判定し、特図乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、RAM1308に設けた確変(確率変動)フラグの格納領域に、特別大当り遊技を開始することを示す情報を設定する。(ここで、特別大当り遊技開始の情報をRAM1308に設定することを確変フラグをオンに設定するという)。一方、特図乱数値が抽選データの数値範囲以外である場合には、上述の確変フラグの格納領域に、大当り遊技を開始することを示す情報を設定する(ここで、大当り遊技開始の情報をRAM1308に設定することを確変フラグをオフに設定するという)。例えば、取得した特図乱数値が20の場合には確変フラグをオフに設定する。一方、取得した特図乱数値が80の場合には確変フラグをオンに設定する。
大当り判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、上述の特図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値として取得する。大当りフラグの値、および取得した特図タイマ乱数値を含むタイマ乱数の数値範囲に対応するタイマ番号を選択し、RAM1308に設けた所定のタイマ番号格納領域に記憶する。さらに、そのタイマ番号に対応する変動時間を、特図変動表示時間として、上述の特図表示図柄更新タイマに記憶し、コマンド設定送信処理(ステップS1115)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に01Hを送信情報(一般情報)として追加記憶してから処理を終了する。
例えば、大当りフラグがオフで、取得した特図タイマ乱数値が50000の場合には、特図タイマ乱数値は0〜60235の範囲であることから、タイマ番号決定テーブルのそれらの条件に対応する1行目に記憶しているタイマ番号を示すタイマ1、および変動時間を示す5を選択し、RAM1308に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。一方、大当りフラグがオンで、取得した特図タイマ乱数値が64000の場合には、特図タイマ乱数値は0〜15535の範囲ではないことからタイマ2は選択せず、15536〜24535ではないことからタイマ3は選択せず、24536〜62535ではないことからタイマ4は選択しないが、62536〜65535の範囲内であることから、タイマ番号決定テーブルのそれらの条件に対応する8行目に記憶しているタイマ番号を示すタイマ5、および変動時間を示す50を選択し、RAM1308に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。なお、割込み処理の開始周期である2msを考慮して、選択した変動時間の値に500(1000ms/2ms)を掛けた値を変動時間記憶領域にセットする。例えば、変動時間が5秒の場合には、変動時間記憶領域には2500の値を初期値としてセットし、ステップS1107のタイマ更新処理を実行する度に、この変動時間記憶領域の値を1だけ減算するようにすることで、割込み処理の実行回数により時間の経過を計測できるようにしている。また、複数回(例えば5回)のタイマ割込み処理の実行ごと(例えば2ms周期)に変動時間記憶領域の値を減算する場合には、変動時間が10秒の場合であれば、10秒が10000msであることから周期(2ms×5)で割り算して1000を変動時間記憶領域に設定する。
ステップS1115では、コマンド設定送信処理を行う。なお、副制御部1400に送信する出力予定情報は16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(00Hの場合は基本コマンド、01Hの場合は図柄変動開始コマンド、04Hの場合は図柄変動停止コマンド、05Hの場合は入賞演出開始コマンド、06Hの場合は終了演出開始コマンド、07Hの場合は大当りラウンド数指定コマンド、0EHの場合は復電コマンド、0FHの場合はRAMクリアコマンドをそれぞれ示す等コマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、大当りフラグの値、確変フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号等を示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、大当りフラグの値、確変フラグの値等を含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、確変フラグの値等を含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば確変フラグの値、大当りラウンド数等を含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口1126への入賞の有無、第2特図始動口1128への入賞の有無、可変入賞口1130への入賞の有無等を含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンド種別に01H、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当りフラグの値、確変フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図変動遊技の数等を示す情報を設定する。上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンド種別に04H、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当りフラグの値、確変フラグの値等を示す情報を設定する。上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンド種別に05H、コマンドデータにRAM1308に記憶している入賞演出期間中に装飾図柄表示装置1110、各種ランプ1420、スピーカ1416等に出力する演出制御情報、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数等を示す情報を設定する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンド種別に06H、コマンドデータにRAM308に記憶している演出待機期間中に装飾図柄表示装置1110、各種ランプ1420、スピーカ1416等に出力する演出制御情報、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数等を示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンド種別に07H、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当りラウンド数、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数等を示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンド種別に08H、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当りラウンド数、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数等を示す情報を設定する。副制御部1400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部1300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS1116では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM1308に記憶している遊技情報を、情報出力回路1334を介してパチンコ機1000とは別体の情報入力回路1652に出力する。
ステップS1117では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS1103において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、透明部材保持枠開放エラーの有無、前枠開放エラーの有無、または下皿満タンエラーの有無等を監視し、透明部材保持枠開放エラー、前枠開放エラー、または下皿満タンエラーを検出した場合に、副制御部1400に送信すべき送信情報に、透明部材保持枠開放エラーの有無、前枠開放エラーの有無、下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド1330を駆動して第2特図始動口1128や、可変入賞口1130の開閉を制御したり、表示回路1322、1324、1328を介して普図表示装置1112、特図表示装置1114、各種状態表示部1326等に出力する表示データを、I/O1310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS1110)で設定した出力予定情報を出力ポート1310を介して副制御部400に出力する。
ステップS1118では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS1120に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1119に進む。
ステップS1119では、タイマ割込みエンド処理を行う。このタイマ割込みエンド処理では、ステップS1101で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込み許可の設定等を行う。
ステップS1120では、電源管理部1650から主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路が、所定の値以下である場合に電圧が低下したことを示す電圧低下信号を出力しているか否か、すなわち電源の遮断を検知したか否かを監視し、電源の遮断を検知した場合には、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM1308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行う。
<副制御部メイン処理>
次に、図30(a)を用いて、副制御部1400のCPU1404が実行する副制御部1400のメイン処理について説明する。なお、同図は、副制御部1400のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部1400には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路を設けている。このリセット信号を入力した基本回路1402のCPU1404は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM1406に予め記憶した制御プログラムに従って処理を実行し、まず、ステップS1201で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化等を行う。
ステップS1202では、コマンド入力処理(詳細は後述)を行う。ステップS1203では、I/O1410の出力ポートを介して副制御部1500にコマンドを出力する。
ステップS1204では、後述するタイマ変数記憶領域の値が10以上であるか否かを判定する。タイマ変数記憶領域の値が10以上である場合はステップS1205に進み、タイマ変数記憶領域の値が10未満である場合にはステップS1202に進む。
ステップS1205では、タイマ変数記憶領域に0を格納する。ステップS1206では、演出データ更新処理を行う。この演出データ更新処理では、後述する変動パターン選択処理で記憶する変動番号、仮停止図柄の組合せ、および停止図柄の組合せの種別の更新を行うと共に、装飾図柄の変動表示を開始してからの経過時間に基づいて装飾図柄表示装置1110、遮蔽手段1250、スピーカ1416、各種ランプ1420、および演出装置1200の演出用可動体等による演出を制御するための動作制御データの更新を行う。
また、ステップS1206では、決定された演出情報が示している態様で装飾図柄変動表示を行うように次回実行する上記ステップS1203の処理で副制御部1500に出力するコマンド(例えば所定の図柄表示領域に所定の図柄を停止することを指示するコマンドや遮蔽手段1250を動作させるコマンド等)をRAM1408に設けた液晶コマンド格納領域に格納する処理や、後述するステップS1207、S1208、S1209によるスピーカ1416、各種ランプ1420、および演出用可動体を制御する準備を行う。また、所定の条件が成立している場合には所定の演出を実行するか否か、例えばチャンスボタンを用いた演出を行うか否か等の抽選を行う。
ステップS1207では、音出力処理を行う。この音出力処理では、上記ステップS1206で取得したスピーカ制御用の情報に含まれるスピーカ1416に出力する音声データをI/O1410の出力ポートに設定し、スピーカ1416の出力制御を音源IC1418に行わせる。
ステップS1208では、ランプ制御処理を行う。このランプ制御処理では、上記ステップS1206で取得した各種ランプ制御用の情報に含まれる各種ランプ1420に出力するランプの点灯・消灯を示すデータ等をI/O1410の出力ポートに設定し、各種ランプ1420の点灯や消灯の制御を表示回路1422に行わせる。
ステップS1209では、演出用駆動装置制御処理を行う。この演出用駆動装置制御処理では、上記ステップS1206で取得した演出用可動体の制御用の情報に含まれる動作タイミングを示すデータ等をI/O1410の出力ポートに設定し、演出用可動体等を駆動する各種演出用駆動装置1424の制御を演出用駆動回路1426に行わせる。
副制御部1400は、後述するストローブ処理、チャンスボタン処理、または副制御部タイマ割り込み処理による中断を除いて、以降、ステップS1202〜S1209の処理を繰り返し実行する。
<コマンド入力処理>
次に、図30(b)を用いて、上記副制御部1400のメイン処理におけるコマンド入力処理(ステップS1202)について説明する。なお、同図は、コマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1301では、後述するコマンド記憶領域の内容を確認し、未処理のコマンドが残っているか否かを判断する。そして、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っている場合にはステップS1302に進み、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っていない場合には処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。
図30(c)は、変動パターン選択処理の流れを示すフローチャートであり、同図(d)は図柄停止処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1302では、コマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドのうちの次に処理するべき未処理コマンドの種類に基づいて、図30(c)に示す変動パターン選択処理(例えば未処理コマンドが上記変動開始コマンドに基づいて実行する)や、同図(d)に示す図柄停止処理等を行う。未処理コマンドに基づく処理は他にも備えている。例えば、大当り中に可変入賞口1130の開放制御を開始するたびに主制御部1300が出力し、大当り開始後の可変入賞口1130の開放回数を示す情報を含むラウンド開始コマンドが未処理コマンドである場合に行うラウンド開始処理等である。その他の処理は、ここでは割愛する。
変動パターン選択処理のステップS1401では、未処理コマンドに含まれている上記大当りフラグの値、確変フラグの値、およびタイマ番号を抽出し、RAM1408のそれぞれの記憶領域に記憶する。また、変動番号選択テーブルおよび図柄決定テーブルを参照して演出データ(本実施例では変動番号、仮停止図柄・停止図柄の組合せ等)を選択し、これをRAM1408に設けた記憶領域に記憶した後、処理を終了する。
図柄停止処理のステップS1501では、上記図柄記憶領域に記憶している停止図柄の組合せを構成する3つの装飾図柄を装飾図柄表示装置1110の所定の図柄表示領域に表示するように設定して処理を終了する。また、上記ラウンド開始処理では未処理コマンドに含まれている上記大当り開始後の可変入賞口1130の開放回数を示す情報を抽出し、RAM1408の記憶領域に記憶する。
<ストローブ割込み処理>
次に、図30(e)を用いて、副制御部1400のストローブ割込み処理について説明する。なお、同図は、ストローブ割込み処理の流れを示すフローチャートである。
このストローブ割り込み処理は、副制御部1400が、主制御部1300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ割り込み処理のステップS1601では、主制御部1300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM1408に設けた上記コマンド記憶領域に記憶する。
<チャンスボタン割り込み処理>
次に、図30(f)を用いて、副制御部1400のチャンスボタン割込み処理について説明する。なお、同図は、チャンスボタン割込み処理の流れを示すフローチャートである。
このチャンスボタン割り込み処理は、副制御部1400がチャンスボタン検出回路1380によってチャンスボタン1146の操作を検出した場合に実行する処理である。
チャンスボタン割り込み処理のステップS1701では、RAM1408の検知カウンタ記憶領域に記憶している、チャンスボタン1146の押下回数を計測するための検知カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の検知カウンタ記憶領域に記憶する。
<変数更新割込み処理>
次に、図30(g)を用いて、副制御部1400のCPU1404によって実行する変数更新割込み処理について説明する。なお、同図は、変数更新割込み処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部1400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割り込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割り込みを契機として、変数更新割り込み処理を所定の周期で実行する。
変数更新割込み処理のステップS1701では、RAM1408のタイマ変数記憶領域の値に1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS1204において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
<装飾図柄表示装置の表示>
次に、図31および32を用いて、装飾図柄表示装置1110の表示について説明する。なお、図31および32は、装飾図柄表示装置1110の表示例を示した概略図である。
図31(a)に示されるように、装飾図柄表示装置1110は、9つの図柄表示領域1〜9に分割して構成されている。それぞれの図柄表示領域1〜9では、複数種類の装飾図柄を順番に変動させて表示する装飾図柄の変動表示、および特定の装飾図柄を停止させて表示する装飾図柄の停止表示が行われる。本実施例では、装飾図柄として、装飾を施した1〜9の数字、英文字のFならびにブランク(図31および32では星形で示している)を用意しており、それぞれの装飾図柄の画像データは予め副制御部1500のCG−ROMに記憶されている。
このように、装飾図柄表示装置1110は、単一の装飾図柄を表示する9つの図柄表示領域1〜9から構成された「表示領域」となっている。なお、装飾図柄表示装置1110には、装飾図柄の変動表示および停止表示だけではなく、演出用の画像等も表示される。
また、装飾図柄表示装置1110には、図柄表示領域1〜9のうちの3つの図柄表示領域を特定する8本の入賞ライン1111a〜1111hが設けられている。このうち、特別水平入賞ライン1111aは中段の図柄表示領域2、5、8を特定する入賞ラインであり、特別垂直入賞ライン1111bは中央の列の図柄表示領域4、5、6を特定する入賞ラインであり、特別右上がり入賞ライン1111cは一方の対角線上の図柄表示領域3、5、7を特定する入賞ラインであり、特別右下がり入賞ライン1111dは他方の対角線上の図柄表示領域1、5、9を特定する入賞ラインである。そして、上段水平入賞ライン1111eは上段の図柄表示領域1、4、7を特定する入賞ラインであり、下段水平入賞ライン1111fは下段の図柄表示領域3、6、9を特定する入賞ラインであり、左垂直入賞ライン1111gは左の列の図柄表示領域1、2、3を特定する入賞ラインであり、右垂直入賞ライン1111hは右の列の図柄表示領域7、8、9を特定する入賞ラインである。
本実施例では、リーチ演出を実行する場合に、これらの入賞ライン1111a〜1111hの中から有効ラインを少なくとも1つ設定し、この有効ライン上に停止表示させる図柄組合せによって大当り判定および確変移行判定の結果を遊技者に報知する。このとき、特別入賞ライン1111a〜1111d(中央の図柄表示領域5を特定する入賞ライン)が有効ラインに設定された場合には大当り判定の結果と共に確率変動の期待度を報知し、その他の入賞ライン1111e〜1111hが有効ラインに設定された場合には大当り判定の結果のみを報知する。なお、入賞ライン1111a〜1111hの中のいずれを有効ラインに設定するかは、上述の変動番号に応じて、または副制御部1500の実行する抽選によって決定される。
図31(a)〜(d)では、上段水平入賞ライン1111eが有効ラインに設定された場合の例を示している。この例では、まず、同図(a)に示されるように、各図柄表示領域1〜9において装飾図柄の変動表示が行われる。そして、同図(b)に示されるように、上段水平入賞ライン1111e上にない図柄表示領域2、3、5、6、8、9にブランク図柄(星形)が停止表示され、上段水平入賞ライン1111eが有効ラインであることが示された後に、図柄表示領域1、7にいずれかの装飾図柄が停止表示される。
本実施例では、「F−F−F」を大当りに対応する(関連付けられた)図柄組合せに設定している。従って、同図(b)に示されるように、図柄表示領域1、7にF図柄が停止表示された場合には、その直後に、大当りに対応する図柄組合せの3つの装飾図柄のうち2つまで揃ったということを示す「リーチ」というメッセージが上段水平入賞ライン1111eの下方に表示される。
その後、変動表示を継続していた図柄表示領域4にいずれの装飾図柄を停止表示するかによって大当り判定の結果を遊技者に報知する。同図(c)に示されるように、図柄表示領域4にF図柄が停止表示され、有効ラインである上段水平入賞ライン1111e上に「F−F−F」の図柄組合せが揃った場合は大当りであり、これを示す「大当り」というメッセージが上段水平入賞ライン1111eの下方に表示される。そして、有効ラインである上段水平入賞ライン1111e上に「F−F−F」の図柄組合せが表示されたことに基づいて、遊技者に付与する特典である大当り遊技(確率変動する場合は、特別大当り遊技)が開始される。
一方、同図(d)に示されるように、図柄表示領域4に7図柄が停止表示され、有効ラインである上段水平入賞ライン1111e上に「F−F−F」の図柄組合せが揃わなかった場合は外れであり、これを示す「はずれ」というメッセージが上段水平入賞ライン1111eの下方に表示される。なお、最後の装飾図柄の停止表示においては、装飾図柄の停止表示の前に、演出として一旦いずれかの装飾図柄を仮停止させる場合もある。
図32(a)〜(e)では、抽選により少なくとも大当たりが当選し、特別水平入賞ライン1111aが有効ラインに設定された場合の例を示している。この例では、まず、各図柄表示領域1〜9において装飾図柄の変動表示が行われる。そして、同図(a)に示されるように、特別水平入賞ライン1111a上にない図柄表示領域1、3、4、6、7、9にブランク図柄(星形)が停止表示され、特別水平入賞ライン1111aが有効ラインであることが示された後に、図柄表示領域2にいずれかの図柄が停止表示される。
特別入賞ライン1111a〜1111dが有効ラインに設定された場合は、有効ライン上の3つの図柄表示領域を、図柄表示領域5を挟む2つの図柄表示領域からなる第1の領域(特別水平入賞ライン1111aでは図柄表示領域2、8)、および中央の図柄表示領域5からなる第2の領域に分け、第1の領域において大当り判定の結果を報知し、第2の領域において確率変動の期待度を報知する。そして、大当り判定の結果の報知では、大当りに対応する図柄組合せである「F−F−F」の中の第1の領域に対応する左図柄および右図柄が第1の領域に停止表示された場合に大当りとしている。
従って、同図(a)に示されるように、第1の領域の一部である図柄表示領域2にF図柄が停止表示された場合には、その直後に「リーチ」というメッセージが特別水平入賞ライン1111aの下方に表示される。次に、同図(b)に示されるように、第1の領域の残りの一部である図柄表示領域8にいずれかの図柄が停止表示される。このとき、図柄表示領域8にF図柄が停止表示され、有効ラインである特別水平入賞ライン1111a上に「F−F−F」の図柄組合せのうちの第1の領域に対応する部分が揃った場合は大当りであり、これを示す「大当り」というメッセージが特別水平入賞ライン1111aの下方に表示される。そして、「F−F−F」の図柄組合せのうちの第1の領域に対応する図柄が表示されたことに基づいて、遊技者に特典である大当り遊技(確率変動する場合は、特別大当り遊技)が付与される。
確率変動の期待度の報知は、大当り判定の結果を報知した後に、有効ラインである特別水平入賞ライン1111aの第2の領域である図柄表示領域5にいずれの装飾図柄を停止表示させるかによって行われる。同図(e)は、図柄表示領域5に停止表示する装飾図柄(中図柄)と確率変動の期待度の関係を示した表である。同図(e)に示されるように、本実施例では、図柄表示領域5に1図柄が停止表示された場合は期待度が0%であり、3図柄が停止表示された場合は期待度が25%であり、5図柄が停止表示された場合は期待度が50%であり、7図柄が停止表示された場合は期待度が75%であり、F図柄が停止表示された場合は期待度が100%であることを示している。
従って、同図(c)に示されるように、図柄表示領域5にF図柄が停止表示された場合は、確率変動の期待値が100%、すなわち確率変動することを遊技者に報知するようになっている。この場合、特別水平入賞ライン1111aの下方には、「大当り」というメッセージに代えて確率変動を伴う大当りであることを示す「超大当り」というメッセージが表示される。また、同図(d)に示されるように、図柄表示領域5に7図柄が停止表示された場合は、確率変動の期待値が75%であることを遊技者に示唆するようになっている。この場合、確率変動の有無を明確には報知しないため、特別水平入賞ライン1111aの下方には、大当りであることのみを示す「大当り」というメッセージが引き続き表示される。
なお、特別入賞ライン1111a〜dが有効ラインに設定された場合、図柄表示領域5における装飾図柄の停止表示前に大当り遊技(または、特別大当り遊技)を開始してもよいし、図柄表示領域5における装飾図柄の停止表示後に大当り遊技(または、特別大当り遊技)を開始してもよい。また、前者の場合、図柄表示領域5における装飾図柄の停止表示は、大当り遊技中(または、特別大当り遊技中)に行ってもよいし、大当り遊技(または、特別大当り遊技)の終了後に行ってもよい。
以上説明したように、本発明に係る遊技台(実施例1ではスロットマシン100、実施例2ではパチンコ機1000)は、遊技に関する特典(実施例1ではメダルの払出しおよびボーナス遊技等、実施例2では大当り遊技および特別大当り遊技等)の当選の当否を抽選によって決定する抽選手段(実施例1では主に主制御部300のメイン処理におけるステップS105の入賞役内部抽選処理、実施例2では主に主制御部1300のタイマ割込み処理におけるステップS1114の特図関連抽選処理)と、抽選手段によって当選した特典を遊技者に付与する特典付与手段(実施例1では主に主制御部300のメイン処理におけるステップS111およびS112の処理、実施例2では主に主制御部1300のタイマ割込み処理におけるステップS1113の特図状態更新処理)と、単一の図柄が表示される図柄表示領域1〜9を複数有して構成される表示領域(実施例1では図柄表示窓113、実施例2では装飾図柄表示装置1110)と、2以上の所定数(上記実施例では、3つ)の図柄表示領域を特定する有効ラインを表示領域に設定する有効ライン設定手段(実施例1では主に主制御部300のメイン処理におけるステップS103の入賞ライン確定処理、実施例2では主に副制御部1500が実行する処理)と、を備え、特典には、所定数(上記実施例では、3つ)の図柄を配列して構成した図柄組合せが関連付けられ、有効ラインによって特定される所定数の図柄表示領域は、第1の領域と第2の領域に分けられ、特典付与手段は、抽選手段によって当選した特典に関連付けられた図柄組合せの中の第1の領域に対応する図柄が第1の領域に表示されたことのみに基づき、第2の領域における図柄の表示結果にかかわらず特典を遊技者に付与する。
このため、特典の付与に影響しない第2の領域を活用することで、表示する図柄組合せに変化をつけ、遊技の面白みを増すことができる。これにより、新たな遊技性を提供することができる。さらに、特典を付与しつつ、または特典を変化させつつ、図柄の表示による演出を行うことが可能となる。
また、第1の領域には、少なくとも2つの図柄表示領域が含まれるため、特典付与の基準を一定の水準に維持することができる。これにより、特典付与の基準が極端に単純になってしまい、遊技の面白みが低下するのを防ぐことができる。
また、特典には、第1の図柄組合せ(実施例1では、スイカ1)が関連付けられた第1の特典(実施例1では、8枚のメダルの払出し)と、第2の図柄組合せ(実施例1では、スイカ2)が関連付けられた第2の特典(実施例1では、8枚のメダルの払出し)と、が含まれ、第1の図柄組合せおよび第2の図柄組合せは、第1の領域に対応する図柄(実施例1では、左図柄および右図柄のスイカ図柄)が共通し、且つ第2の領域に対応する図柄(実施例1では、中図柄のスイカ図柄およびベル図柄)が異なり、特典付与手段は、抽選手段によって第1の特典および第2の特典に同時当選した場合、第1の図柄組合せおよび第2の図柄組合せの中の第1の領域に対応する図柄が第1の領域に表示されたならば、第1の特典および第2の特典の両方を遊技者に付与する。
このため、例えばスロットマシンにおいて、1つの有効ライン上で2つの入賞役に同時に入賞させることが可能となる。これにより、入賞(特典付与の確定)の態様や特典付与の態様を多彩にし、遊技の面白みを高めることができる。
また、遊技者に有利となる遊技台内部状況(実施例1ではボーナス役の内部当選の当否、実施例2では確率変動の有無)を遊技者に報知する報知手段(実施例1では主に中リール停止制御データ選択処理におけるステップS507の処理、実施例2では主に副制御部1500が実行する処理)をさらに備え、報知手段は、第2の領域における図柄の表示態様によって遊技台内部状況を遊技者に報知する。このように、遊技者への報知機能を付加することで従来画一的であった表示領域の表示を多彩にすることが可能となり、遊技の面白みを高めることができる。
また、有効ラインには、特別有効ライン(実施例1では特別水平入賞ライン114aが有効ラインとなった場合、実施例2では、特別入賞ライン1111a〜1111dが有効ラインとなった場合)および通常有効ライン(実施例1では入賞ライン114b〜114eが有効ラインとなった場合、実施例2では入賞ライン1111e〜1111hが有効ラインとなった場合)が含まれ、特典付与手段は、特別有効ラインにおいては、第2の領域における図柄の表示結果にかかわらず、抽選手段によって当選した特典に関連付けられた図柄組合せの中の第1の領域に対応する図柄が第1の領域に表示されたことのみに基づいて特典を遊技者に付与し、通常有効ラインにおいては、抽選手段によって当選した特典に関連付けられた図柄組合せの中の全ての図柄が全ての図柄表示領域に表示されたことに基づいて特典を遊技者に付与する。
このように、特別有効ラインと通常有効ラインを差別化することで、表示領域の表示に変化を付け、遊技の面白みを高めることができる。また、スロットマシンにおいては、特定の有効ラインを狙って目押しするというスロットマシン独特の醍醐味を提供することができる。
また、特典には、第1の図柄組合せが関連付けられた第1の特典と、第2の図柄組合せが関連付けられた第2の特典と、が含まれ、第1の図柄組合せおよび第2の図柄組合せは、第1の領域に対応する図柄が共通し、且つ第2の領域に対応する図柄が異なり、特典付与手段は、抽選手段によって第1の特典および第2の特典に同時当選した場合、特別有効ラインにおいて第1の図柄組合せおよび第2の図柄組合せの中の第1の領域に対応する図柄が第1の領域に表示されたならば、第1の特典および第2の特典の両方を遊技者に付与する。
このため、特別有効ラインと通常有効ラインにおいて同一の図柄組合せが表示された場合に付与される特典を、異ならせることができる。これにより、入賞の態様や特典付与の態様を多彩にし、遊技の面白みを高めることができる。
また、本発明に係る遊技台は、図柄表示領域1〜9に表示される図柄が複数種類施されて回転駆動される複数のリール110〜112と、複数のリール110〜112の停止制御を行うことで図柄表示領域1〜9に図柄を表示させるリール停止制御手段(実施例1では、リール停止処理)と、をさらに備え、複数のリール110〜112は、第1の領域に図柄を表示させる第1の領域用リール(実施例1では、左リール110および右リール112)、および第2の領域に図柄を表示させる第2の領域用リール(実施例1では、中リール111)に分けられ、リール停止制御手段は、有効ライン設定手段によって特別有効ラインおよび通常有効ラインが同時に設定された場合、抽選手段によって当選した特典に関連付けられた図柄組合せの中の第1の領域に対応する図柄が特別有効ラインにおける第1の領域に表示されたならば、通常有効ラインにおける図柄の表示結果に基づいて第2の領域用リール111の停止制御を行う。
このため、特別有効ラインの第2の領域に停止させる図柄を考慮することなく、第2の領域用リールの停止制御を行うことができる。これにより、通常有効ラインにおいて当選していない特典に関連付けられた図柄組合せが表示されるのを確実に防ぐことができる。また、リールの停止制御において、特別有効ラインの第2の領域に停止させる図柄に関する処理を省略することが可能となり、処理負荷を低減することができる。
また、本発明に係る遊技台は、抽選手段によって当選した特典を遊技者に付与するか否かを有効ラインにおける図柄の表示結果に基づいて判定する判定手段(実施例1では、主制御部300のメイン処理におけるステップS110の入賞判定処理)をさらに備え、特典付与手段は、判定手段によって特典を遊技者に付与すると判定された場合に特典を遊技者に付与する。
また、判定手段は、第2の領域における図柄の表示結果にかかわらず、抽選手段によって当選した特典に関連付けられた図柄組合せの中の第1の領域に対応する図柄が第1の領域に表示されたか否かのみに基づいて特典を遊技者に付与するか否かを判定する場合がある。
本発明は、このように、内部当選した入賞役に対応する図柄組合せが、遊技者の停止操作によって有効ライン上に表示されたか否かを判定した上で、遊技者に特典を付与するスロットマシンに特に好適である。
また、判定手段を備えることによって、誤入賞による特典の付与を防止することができる。さらに、強制的にリール110〜112を停止させて不正に入賞させるといった行為が行われた場合に特典が付与されないようにすることができるため、このような不正行為を未然に防ぐことができる。
なお、本発明に係る遊技台は、上記した各実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、遊技台全体、または遊技台を構成する装置もしくは部材等の形状、構成および配置は、上記実施例において示したものに限定されず、その他の形状、構成および配置であってもよい。
また、本発明に係る遊技台は、上記スロットマシン100およびパチンコ機1000(1種)以外に、カジノマシン、パチンコ機(2種、3種、1種+1種、1種+2種等)、封入式パチンコ機、アレンジボール遊技機、およびじゃん球遊技機等にも適用することができる。
また、表示領域を構成する図柄表示領域の個数は、上記実施例において示した例に限定されるものではなく、例えば、縦2列×横3列の6個の図柄表示領域や、縦3列×横4列の12個の図柄表示領域によって表示領域が構成されるようにしてもよい。
また入賞ライン(有効ライン)によって特定される図柄表示領域の数は、上記実施例において示した3つに限定されるものではなく、例えば、2つや4つ以上であってもよい。
また、特別有効ラインの設定順番は、上記実施例で示した例に限定されるものではなく、その他の入賞ラインが有効ラインとなった後に、特別有効ラインを設定してもよい。
また、特別有効ラインは、掛け数に応じて設定されるようにしてもよい。例えば、スロットマシンやカジノマシンにおいて、1枚掛けの場合は有効ラインが通常有効ラインとして設定されるが、3枚掛け以上の場合は有効ラインが特別有効ラインとして設定されるようにしてもよい。また、1枚掛けおよび2枚掛けの場合は全ての有効ラインが通常有効ラインとして設定されるが、3枚掛けの場合は有効ラインのうちのセンターラインのみが特別有効ラインとして設定されるようにしてもよい。
また、特別有効ラインは、遊技状態に応じて設定されるようにしてもよい。例えば、スロットマシンにおいて、通常遊技中は有効ラインが通常有効ラインとして設定されるが、ボーナス遊技、JACゲーム、チャンスタイム、ジャックポットゲーム(例えば、付与されたポイントが所定数に到達した場合に実行されるゲーム)、フリーゲーム(メダルの投入無しに所定回数のゲームが行える状態)等においては、いずれか1つ、複数、または全ての有効ラインが特別有効ラインとして設定されるようにしてもよい。
また、第2領域を利用して遊技台内部状況を遊技者に報知する場合、上記実施例では表示する図柄の種類によって報知しているが、これに限定されるものではない。例えば、図柄の色や大きさを変化させることによって遊技台内部状況を報知するようにしてもよいし、図柄を停止(停止表示)させる場合の止まり方(通常とは異なる止まり方、例えば、通常は主に0〜2コマスベリで停止するが4コマスベリで停止、停止時に上下にバウンドして停止、通常は主に1〜4コマスベリで停止するが0コマスベリとなるビタ止まりで停止等)の変化によって遊技台内部状況を報知するようにしてもよい。
また、スロットマシン等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
さらには、図33(a)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機2000、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機4000、に適用してもよい。
同図(a)における携帯電話機2000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じで取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
同図(b)におけるポータブルゲーム機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
同図(c)における家庭用テレビゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
さらには、同図(d)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ5000に適用してもよい。このデータサーバ5000からインタネット回線を介して同図(c)に示す家庭用テレビゲーム機4000等に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
また、本発明の実施例に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。