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JP2009212184A - ファイバレーザ装置 - Google Patents

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JP2009212184A
JP2009212184A JP2008051690A JP2008051690A JP2009212184A JP 2009212184 A JP2009212184 A JP 2009212184A JP 2008051690 A JP2008051690 A JP 2008051690A JP 2008051690 A JP2008051690 A JP 2008051690A JP 2009212184 A JP2009212184 A JP 2009212184A
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Japan
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fiber
fiber laser
clad
laser device
double
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Application number
JP2008051690A
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Akihito Suzuki
聡人 鈴木
Hisashi Sawada
久 澤田
Tetsuya Yamamoto
哲也 山本
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

【課題】レーザ共振器を構成する誘電体多層膜の損傷を抑制する。
【解決手段】ファイバレーザ装置Aは、希土類元素がドープされたコアと、コアの外側に設けられた第1クラッドと、第1クラッドの外側に設けられた第2クラッドと、を備えたダブルクラッドファイバ11を含み、一端がビーム出射端に構成されると共に他端に共振器を構成する誘電体多層膜が設けられたファイバレーザ本体10と、ファイバレーザ本体10の一端側に設けられた励起光源20と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明はファイバレーザ装置に関する。
高出力レーザでは、注入された励起光パワーのうち発振光に変換されなかった分が熱となって媒質中に蓄積される。この蓄積熱は、熱レンズ効果や熱複屈折によりレーザビーム品質を劣化させる他、過多な場合には、レーザ媒質を破壊へと至らしめる。このため高出力レーザでは、安定動作を行うために冷却を行うことが必要である。
ファイバレーザは、熱膨張係数が小さな石英から成り、単位体積あたりの表面積が大きい形状であるため、Nd:YAGロッドを用いた固体レーザ等と比べて熱の影響が少ない。特に、イッテルビウム(Yb)をコアに添加したYb添加ファイバレーザは、励起光の波長と発振光の波長とが近く量子欠損が少ないため発熱量が少なく、効率のよい高出力レーザである。つまり、高出力レーザとしてYb添加ファイバレーザが適している。
また、溶接・切断などのレーザ加工に使用する高出力レーザでは、そのレーザビーム品質が加工精度を大きく左右する。高出力(マルチモード)半導体レーザは、バー或いはスタック構成によって高出力レーザを構成するが、シングルモードビームが得られないという欠点がある。一方、ファイバレーザは、このような高出力半導体レーザの励起光を優れたレーザビーム品質の発振光に変換することが可能である。特に、ダブルクラッドファイバ(Double Clad Fiber)のファイバレーザは、大口径のポンプガイド(第1クラッド)によって励起光を伝搬することができ、半導体レーザ光源との結合にも優れるため高出力用ファイバレーザとして好適に使用することができる。
例えば、特許文献1には、マルチモード半導体レーザから発射された光を、イッテルビウム(Yb)等の希土類元素をドープしたコアとその周りに略同心円状に配置した少なくとも2重のクラッドとを有するクラッド励起レーザファイバに照射し、劈開した端面の中央部コアからシングルモードのレーザビームが発射される装置であって、マルチモード半導体レーザの発光領域のファースト軸方向を集光するレンズと、そのレンズで整形された光をクラッド励起レーザファイバの端面に直接照射する凸レンズとを有し、且つその凸レンズのクラッド励起ファイバ側又はクラッド励起レーザファイバ端面に、クラッド励起レーザファイバから発射するシングルモードレーザビームの波長の光を反射する反射膜を設けた高密度・高出力レーザ装置が開示されている。
特開2003−309309号公報
ところで、ファイバレーザを励起させる方法としては、励起光をファイバに入射する箇所によって分類すれば、端面励起と側面励起とに分けることができる。また、励起光の入射方向の発振光であるレーザビームの出射方向との関係によって分類すれば、それらを同方向とする前方励起と逆方向とする後方励起と両方向ともに含める双方向励起とに分けることができる。上記のいずれの方法によってもレーザ発振させることは可能である。
また、ファイバレーザによるレーザ発振には共振器が必要であり、かかる共振器を、コアに直接形成した回折格子、ファイバ外部に配置したミラー、端面に設けた誘電体多層膜等により構成することができる。これらのうち端面に誘電体多層膜を設ける構成は、レンズを必要としないため簡略であり、メンテナンスも容易である。
しかしながら、ダブルクラッドファイバのファイバレーザは優れたレーザビーム品質を発現する高出力ファイバレーザとして適するものの、誘電体多層膜のレーザ損傷閾値は、10〜10W/cmであって、ファイバレーザそのもののレーザ損傷閾値10W/cmよりも大幅に小さく、そのため、誘電体多層膜によりレーザ共振器を構成したダブルクラッドファイバのファイバレーザを高出力化する場合、誘電体多層膜がレーザ損傷を受けないようにする必要がある。
本発明の目的は、レーザ共振器を構成する誘電体多層膜の損傷を抑制することである。
本発明者らは、前方励起及び後方励起のいずれの場合も、励起光が入射する部分での発熱量(熱負荷)が最大となることを見出して本発明に想到した。
本発明のファイバレーザ装置は、
希土類元素がドープされたコアと、該コアの外側に設けられた第1クラッドと、該第1クラッドの外側に設けられた第2クラッドと、を備えたダブルクラッドファイバを含み、一端がビーム出射端に構成されると共に他端に共振器を構成する誘電体多層膜が設けられたファイバレーザ本体と、
上記ファイバレーザ本体の一端側に設けられた励起光源と、
を備え、
上記励起光源からの励起光が、上記ファイバレーザ本体において、上記ダブルクラッドファイバの上記第1クラッドに入射して上記第2クラッドで囲われた領域を伝搬し、上記コアを通過する際に希土類元素を励起させ、そして、その誘導放出により発せられる光が、該コアを伝搬し、また、上記誘電体多層膜で反射して共振し、該ファイバレーザ本体のビーム出射端たる一端からレーザビームとして出射するように構成されている。
本発明によれば、ファイバレーザ本体の一端側に励起光源を設けた後方励起の構造を有し、共振器を構成する誘電体多層膜が相対的に発熱の小さいレーザファイバ本体の他端に設けられているので、従って、その損傷を抑制することができる。
以下、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るファイバレーザ装置Aを示す。この実施形態1に係るファイバレーザ装置Aは、出力0.1W〜100kW、スロープ効率50〜92%といったハイパワーのレーザビームにより溶接や切断などを行うレーザ加工等に使用されるものである。
このファイバレーザ装置Aは、ファイバレーザ本体10を構成するダブルクラッドファイバ11と、その一端側に設けられた励起光源20と、を備える。
図2は、ダブルクラッドファイバ11を示す。
このダブルクラッドファイバ11は、例えば、長さが0.01〜1000m、外径が100μm〜100mmであり、ファイバ本体110とそれを被覆する樹脂製の被覆層12とで構成されている。
ファイバ本体110は、例えば、石英で形成され、外径が100μm〜100mmであり、コア111をファイバ中心として、その外側に同心状に、第1クラッド112、第2クラッド113、及びサポート層114が順に設けられている。
コア111は、コア径が例えば5〜500μmである。コア111は、希土類元素がドープされており、例えば、その濃度が100〜100000wtppm、特定波長に対する希土類元素吸収量が0.1〜10dB/mである。コア111は、開口数(NA)が例えば0.04〜0.20である。希土類元素としては、例えば、イッテルビウム(Yb)、エルビウム(Er)、ネオジム(Nd)等が挙げられる。これらのうち、励起光の波長と発振光の波長とが近く量子欠損が少ないため発熱量が少なく、効率のよい高出力レーザを構成することができるという観点から、イッテルビウム(Yb)が好ましい。希土類元素は、単一種がドープされていてもよく、また、複数種がドープされていてもよい。コア111は、希土類元素の他にゲルマニウム(Ge)やアルミニウム(Al)がドープされていてもよい。コア111は、屈折率が例えば1.44〜1.47である。
第1クラッド112は、層厚さが例えば10μm〜100mmである。第1クラッド112は、例えば、ノンドープ或いはフッ素(F)やボロン(B)がドープされ、或いは、空孔が形成され、屈折率が例えば1.44〜1.47であってコア111よりも低屈折率に構成されている。第1クラッド112は、開口数(NA)が例えば0.3〜0.9である。
第2クラッド113は、層厚さが例えば2〜200μmである。第2クラッド113は、第1クラッド112を囲うように配設された複数の空孔115がそれぞれファイバ長さ方向に延びるように形成され、それによって実質的に屈折率が第1クラッド112よりも低屈折率に構成されている。空孔115は、例えば、個数が10〜1000個、孔径が0.5〜50μmである。空孔115は、第1クラッド112を囲うように単数層設けられていてもよく、また、複数層設けられていてもよい。実際には、空孔115は、第1クラッド112を囲うように複数個が設けられているだけでよい。このように第1クラッド112を囲うように第2クラッド113に空孔115が形成された構成によれば、第1クラッド112の開口数(NA)が0.9程度と高くなり、そのため第1クラッド112への励起光の入射が容易となる。ここで、第2クラッド113は、ファイバ断面において、複数の空孔115の内接円と外接円との間の部分である(図2の仮想線間の部分)。なお、第2クラッド113は、例えば、フッ素(F)やボロン(B)がドープされることにより第1クラッド112よりも低屈折率に構成されていてもよい。
サポート層114は、例えば層厚さが10μm〜100mmである。サポート層114は、例えばノンドープに構成されている。
被覆層12は、例えば、紫外線硬化型樹脂等で形成され、層厚さが10〜1000μmである。
このダブルクラッドファイバ11は、励起光源20から直線状に延びた直線状一端部13と、その直線状一端部13に連続してコイル状に巻回されたコイル状本体部14と、そのコイル状本体部14に連続して直線状に延びた直線状他端部15と、を有する。
直線状一端部13は、長さが例えば10〜1000mmであり、端面がファイバ軸に対して垂直に劈開され且つ第2クラッド113の空孔115が封止されていることが好ましい。空孔115が封止されていれば、空孔115への埃等の異物の侵入を防止することができ、発振光の伝送特性が損なわれるのを防ぐことができる。空孔115の封止態様としては、例えば、加熱してコラプスしたもの、充填部材を充填したもの等が挙げられる。そして、この直線状一端部13には水冷式冷却手段17が設けられている。かかる水冷式冷却手段17としては、例えば水冷式ヒートシンクが挙げられる。
コイル状本体部14は、例えば、長さが0.3〜300m、コイル半径が10〜100cmである。このコイル状本体部14には空冷式冷却手段18が設けられている。かかる空冷式冷却手段18としては、例えば、銅やアルミニウムなどの高熱伝導材料で形成された放熱板等の空冷式ヒートシンクが挙げられる。
ファイバレーザ装置Aが高出力化すると、ダブルクラッドファイバ11のファイバ径を大きくする必要があるが、例えばファイバ径が1mm程度となると、コイル状本体部14を曲率半径10cmとすることが機械的に困難となる。また、ダブルクラッドファイバ11全体を水冷冷却しようとすれば、高コストな水冷式冷却手段が必要であり、装置自体も大型化してしまう。しかしながら、上記のように、励起光の入射及び発振光(レーザビーム)の出射を行う最も冷却の必要な直線状一端部13に水冷式冷却手段17を設け、コイル状本体部14に空冷式冷却手段18を設けることによりかかる不都合を縮小することができる。
直線状他端部15は、長さが例えば10〜1000mmであり、端面がファイバ軸に対して垂直に劈開され且つ第2クラッド113の空孔115が封止されていることが好ましい。空孔115が封止されていれば、空孔115への埃等の異物の侵入を防止することができ、発振光の伝送特性が損なわれるのを防ぐことができる。空孔115の封止態様としては、例えば、加熱してコラプスしたもの、充填部材を充填したもの等が挙げられる。直線状他端部15は、その端面に誘電体多層膜16が積層されるように設けられている。
誘電体多層膜16は、例えば、SiO膜とTa膜との交互積層膜で構成されており、各単層の膜厚が0.2〜0.3μm、総膜厚が2〜300μmである。この誘電体多層膜16は共振器を構成する。誘電体多層膜16は、図3(a)に示すように、励起光及び発振光の両方について同様の反射特性を有するものであってもよく、図3(b)に示すように、発振光のみを波長選択して反射する反射特性を有するものであってもよく、図3(c)に示すように、励起光が高く且つ発振光が低い反射特性を有するものであってもよい。
励起光源20は、ダブルクラッドファイバ11の直線状一端部13の端面に向かって直列に順に設けられた光源本体21、第1レンズ22、ダイクロイックミラー23、及び第2レンズ24で構成されている。
光源本体21は、例えば半導体レーザで構成されている。光源本体21が発するレーザビームの波長は、ダブルクラッドファイバ11のコア111にドープされた希土類元素の種類によって異なるが、例えば、希土類元素がイッテルビウム(Yb)の場合には1.08μm、エルビウム(Er)の場合には1.55μm、ネオジム(Nd)の場合には1.06μmである。
次に、このファイバレーザ装置Aの動作について説明する。
まず、励起光源20において、光源本体21から励起光が出射すると、励起光は、第1レンズ22によって平行光とされ、光軸に対して傾斜して設けられたダイクロイックミラー23を透過し、第2レンズ24によって集光され、ファイバレーザ本体10であるダブルクラッドファイバ11の直線状一端部13の端面の第1クラッド112に照射されて入射する。つまり、このファイバレーザ装置Aは、ダブルクラッドファイバ11の第1クラッド112の端面から励起光を入射する構成を有する。
次いで、ダブルクラッドファイバ11において、励起光は、第2クラッド113で囲われたコア111及び第1クラッド112の領域を伝搬し、コア111を通過する際に希土類元素を励起させる。
続いて、コア111において、励起した希土類元素の誘導放出により光が発せられ、その光(発振光)は、コア111を伝搬し、また、誘電体多層膜16で反射して共振し、ダブルクラッドファイバ11のビーム出射端たる直線状一端部13の端面のコア111からレーザビームとして出射する。
出射したレーザビームは、第2レンズ24によって平行光とされ、ダイクロイックミラー23に反射して取り出される。なお、レーザビームの一部(例えば3〜10%)は、直線状一端部13の端面に反射してダブルクラッドファイバ11を共振する。
以上の構成のファイバレーザ装置Aによれば、ファイバレーザ本体10を構成するダブルクラッドファイバ11の一端側に励起光源20を設けた後方励起の構造を有し、共振器を構成する誘電体多層膜16が相対的に発熱の小さいダブルクラッドファイバ11の他端に設けられているので、従って、その損傷を抑制することができる。
(実施形態2)
図4は、実施形態2に係るファイバレーザ装置Aを示す。なお、実施形態1と同一名称の部分は実施形態1と同一符号で示す。この実施形態2に係るファイバレーザ装置Aも実施形態1のものと同様の用途に使用されるものである。
このファイバレーザ装置Aでは、励起光源20は、複数の光源本体21と光コンバイナ25とで構成されている。
複数の光源本体21のそれぞれは、例えば半導体レーザで構成されている。各光源本体21が発するレーザビームの波長は、ダブルクラッドファイバ11のコア111にドープされた希土類元素の種類によって異なるが、例えば、希土類元素がイッテルビウム(Yb)の場合には1.08μm、エルビウム(Er)の場合には1.55μm、ネオジム(Nd)の場合には1.06μmである。
光コンバイナ25は、複数の光源本体21のそれぞれに一端が接続された複数のマルチモード光ファイバで構成されている。そして、ダブルクラッドファイバ11の直線状一端部13は、その中間部分の一部が第2クラッド113及びサポート層114並びに被覆層12が除去されて第1クラッド112の側面が露出しており、複数のマルチモード光ファイバのそれぞれの他端は、その露出した第1クラッド112の側面に融着接続されている。水冷式冷却手段17は、直線状一端部13の光コンバイナ25の接続部分を含むように設けられている。
その他の構成は実施形態1と同一である。
次に、このファイバレーザ装置Aの動作について説明する。
まず、励起光源20において、各光源本体21から励起光が出射すると、励起光は、対応するマルチモード光ファイバによって導光され、ダブルクラッドファイバ11の第1クラッド112に側面から入射する。つまり、このファイバレーザ装置Aは、ダブルクラッドファイバ11の第1クラッド112の側面から励起光を入射する構成を有する。
次いで、ダブルクラッドファイバ11において、励起光は、第2クラッド113で囲われたコア111及び第1クラッド112の領域を伝搬し、コア111を通過する際に希土類元素を励起させる。
続いて、コア111において、励起した希土類元素の誘導放出により光が発せられ、その光(発振光)は、コア111を伝搬し、また、誘電体多層膜16で反射して共振し、ダブルクラッドファイバ11のビーム出射端たる直線状一端部13の端面のコア111からレーザビームとして出射する。
作用効果は実施形態1と同一である。
(実施形態3)
図5は、実施形態3に係るファイバレーザ装置Aを示す。なお、実施形態1と同一名称の部分は実施形態1と同一符号で示す。この実施形態3に係るファイバレーザ装置Aも実施形態1のものと同様の用途に使用されるものである。
このファイバレーザ装置Aでは、ファイバレーザ本体10は、ダブルクラッドファイバ11と、その他端、つまり、直線状他端部15の端面に接続された、コアに希土類元素がドープされていない希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19と、で構成されている。そして、希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19の端面に誘電体多層膜16が設けられている。なお、希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19が第2クラッドに空孔が形成されたものである場合、端面において空孔が封止されていることが好ましい。
ダブルクラッドファイバ11は実施形態1のものと同一構成である。
希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19は、長さが例えば0.1〜10mであり、上記希土類元素がドープされたダブルクラッドファイバ11と同様、ファイバ本体とそれを被覆する樹脂製の被覆層12とで構成されている。希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19は、特に限定されるものではないが、コアに希土類元素がドープされていないことを除いて上記希土類元素がドープされたダブルクラッドファイバ11と同一構成であることが好ましい。
次に、このファイバレーザ装置Aの動作について説明する。
まず、励起光源20において、各光源本体21から励起光が出射すると、励起光は、対応するマルチモード光ファイバによって導光され、ダブルクラッドファイバ11の第1クラッド112に側面から入射する。つまり、このファイバレーザ装置Aは、ダブルクラッドファイバ11の第1クラッド112の側面から励起光を入射する構成を有する。
次いで、ファイバレーザ本体10において、励起光は、第2クラッド113で囲われたコア111及び第1クラッド112の領域を伝搬し、ダブルクラッドファイバ11の希土類元素がドープされたコア111を通過する際に希土類元素を励起させる。
続いて、ダブルクラッドファイバ11の希土類元素がドープされたコア111において、励起した希土類元素の誘導放出により光が発せられ、その光(発振光)は、ファイバレーザ本体10のダブルクラッドファイバ11及び希土類無添加ダブルクラッドファイバ19のコア111を伝搬し、また、誘電体多層膜16で反射して共振し、ファイバレーザ本体10のビーム出射端たるダブルクラッドファイバ11の直線状一端部13の端面のコア111からレーザビームとして出射される。このとき、希土類無添加ダブルクラッドファイバ19においては、励起光及び発振光のいずれも単に伝搬するだけである。
以上の構成のファイバレーザ装置Aによれば、ファイバレーザ本体10の一端側に励起光源20を設けた後方励起の構造を有し、共振器を構成する誘電体多層膜16が相対的に発熱の小さいファイバレーザ本体10の他端に設けられているので、従って、その損傷を抑制することができる。
しかも、ファイバレーザ本体10において、ダブルクラッドファイバ11の他端に希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19が接続され、その希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19の端面に誘電体多層膜16が設けられているので、希土類無添加ダブルクラッドファイバ19ではレーザ発振による発熱が生じないため、誘電体多層膜16への熱影響をより軽減することができる。
(実施形態4)
図6は、実施形態4に係るファイバレーザ装置Aを示す。なお、実施形態1〜3と同一名称の部分は実施形態1〜3と同一符号で示す。この実施形態4に係るファイバレーザ装置Aも実施形態1のものと同様の用途に使用されるものである。
このファイバレーザ装置Aでは、ファイバレーザ本体10は、ダブルクラッドファイバ11と、その他端、つまり、直線状他端部15の端面に接続されたコアに希土類元素がドープされていない第1の希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19と、ダブルクラッドファイバ11の一端、つまり、直線状一端部13の端面に接続されたコアに希土類元素がドープされていない第2の希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19と、で構成されている。そして、希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19の他端に誘電体多層膜16が設けられている。なお、第1及び第2の希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19が第2クラッドに空孔が形成されたものである場合、端面において空孔が封止されていることが好ましい。
第1及び第2の希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19のそれぞれは、長さが例えば0.1〜10mであり、上記希土類元素がドープされたダブルクラッドファイバ11と同様、ファイバ本体とそれを被覆する樹脂製の被覆層12とで構成されている。希土類元素無添加ダブルクラッドファイバ19は、特に限定されるものではないが、コアに希土類元素がドープされていないことを除いて上記希土類元素がドープされたダブルクラッドファイバ11と同一構成であることが好ましい。
その他の構成並びに作用効果は実施形態3と同一である。
本発明はファイバレーザ装置について有用である。
実施形態1のファイバレーザ装置の構成を示す図である。 ダブルクラッドファイバの斜視図である。 誘電体多層膜の反射特性を示すグラフである。 実施形態2のファイバレーザ装置の構成を示す図である。 実施形態3のファイバレーザ装置の構成を示す図である。 実施形態4のファイバレーザ装置の構成を示す図である。
符号の説明
A ファイバレーザ装置
10 ファイバレーザ本体
11 ダブルクラッドファイバ
111 コア
112 第1クラッド
113 第2クラッド
115 空孔
13 直線状一端部
14 コイル状本体部
16 誘電体多層膜
17 水冷式冷却手段
18 空冷式冷却手段
19 希土類無添加ダブルクラッドファイバ
20 励起光源
21 光源本体
24 第2レンズ
25 光コンバイナ

Claims (9)

  1. 希土類元素がドープされたコアと、該コアの外側に設けられた第1クラッドと、該第1クラッドの外側に設けられた第2クラッドと、を備えたダブルクラッドファイバを含み、一端がビーム出射端に構成されると共に他端に共振器を構成する誘電体多層膜が設けられたファイバレーザ本体と、
    上記ファイバレーザ本体の一端側に設けられた励起光源と、
    を備え、
    上記励起光源からの励起光が、上記ファイバレーザ本体において、上記ダブルクラッドファイバの上記第1クラッドに入射して上記第2クラッドで囲われた領域を伝搬し、上記コアを通過する際に希土類元素を励起させ、そして、その誘導放出により発せられる光が、該コアを伝搬し、また、上記誘電体多層膜で反射して共振し、該ファイバレーザ本体のビーム出射端たる一端からレーザビームとして出射するように構成されたファイバレーザ装置。
  2. 請求項1に記載されたファイバレーザ装置において、
    上記ファイバレーザ本体は、上記ダブルクラッドファイバの他端に、コアに希土類元素がドープされていない希土類元素無添加ダブルクラッドファイバの一端が接続され、該希土類元素無添加ダブルクラッドファイバの他端に上記誘電体多層膜が設けられているファイバレーザ装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたファイバレーザ装置において、
    上記ダブルクラッドファイバは、上記励起光源から直線状に延びた直線状一端部と、該直線状一端部に連続してコイル状に巻回されたコイル状本体部と、を有し、
    上記直線状一端部には水冷式冷却手段が設けられているファイバレーザ装置。
  4. 請求項3に記載されたファイバレーザ装置において、
    上記コイル状本体部には空冷式冷却手段が設けられているファイバレーザ装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載されたファイバレーザ装置において、
    上記ダブルクラッドファイバの上記第2クラッドには、上記第1クラッドを囲うように配設され、各々、ファイバ長さ方向に延びるように形成された複数の空孔が形成されているファイバレーザ装置。
  6. 請求項5に記載されたファイバレーザ装置において、
    上記ファイバレーザ本体は、その一端及び/又は他端において露出した上記ダブルクラッドファイバの上記第2クラッドの上記複数の細孔が封止されているファイバレーザ装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載されたファイバレーザ装置において、
    上記誘電体多層膜は、SiO膜とTa膜との交互積層膜で構成されているファイバレーザ装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載されたファイバレーザ装置において、
    上記励起光源は、励起光を発する光源本体と、該光源本体と上記ファイバレーザ本体の一端との間に設けられ該光源本体からの励起光を集光して該ファイバレーザ本体における上記ダブルクラッドファイバの上記第1クラッドに入射させるレンズと、を有するファイバレーザ装置。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載されたファイバレーザ装置において、
    上記励起光源は、各々、励起光を発する複数の光源本体と、該複数の光源本体のそれぞれに一端が接続され且つ他端が上記ファイバレーザ本体に接続された複数の光ファイバで構成され該複数の光源本体からの励起光を導光して該ファイバレーザ本体における上記ダブルクラッドファイバの上記第1クラッドに入射させる光コンバイナと、を有するファイバレーザ装置。
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