JP2009207251A - 負荷駆動システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】交流側に補助モータM1,M2がそれぞれ接続された補助電力変換器Conv1,Conv2を備え、各補助モータM1,M2の中性点と補助電力変換器Conv1,Conv2の直流中間回路の一端との間に電源Bが接続されると共に、補助電力変換器Conv1,Conv2の直流中間回路が直列に接続されてなる負荷駆動システムにおいて、補助電力変換器Conv1,Conv2のうちの少なくとも一部は半導体スイッチング素子のオンオフにより電源電圧を昇圧して当該補助電力変換器の直流中間回路に供給する昇圧機能を備え、この昇圧機能を有する補助電力変換器の直流中間回路を含む任意の正極,負極間の直流中間回路に主電力変換器INVを接続して主モータMを駆動する。
【選択図】図1
Description
この従来技術では、電力変換器Convのスイッチング素子Qu,Qv,Qw,Qx,Qy,Qzを任意にオンオフさせることで、直流電源Bの直流電力を三相交流電力に変換して負荷Mに供給している。
この従来技術では、直流電源Bと直流中間コンデンサCdとの間に、半導体スイッチング素子Qp,QnとリアクトルLcとからなる昇圧チョッパChopが接続されている。この回路において、スイッチング素子Qp,Qnを交互にオンオフすることにより、直流中間電圧Edを電源電圧Vdよりも高く調整することができ、例えばバッテリにより構成される直流電源Bの電圧低下時にも、昇圧チョッパChopにより三相インバータの直流中間電圧Edを一定にして、三相インバータの出力を安定させることができる。
この従来技術は、図13に示した昇圧チョッパChopを用いずに、スイッチング素子Qu〜Qzのうち上アームまたは下アームのスイッチング素子を全てオンさせて零電圧ベクトルを出力させると共に、負荷Mのインダクタンスを利用することにより、直流中間電圧Edを電源電圧Vdよりも高い値に調整可能としたものである。また、三相交流電流を負荷Mに供給することで、例えば負荷Mを電動機とした場合、電源電圧Vdを昇圧して直流中間コンデンサCdに供給すると同時に、電動機を駆動することも可能である。
なお、図14(a)と(b)は、直流電源Bの接続位置が異なるだけで基本的な動作は変わらないことも特許文献1に記載されている。
また、この従来技術の応用例は、例えば特許文献2〜4に記載されている。
また、CTRLは電力変換器Convを制御する制御装置であり、三相インバータを構成するIGBT等の半導体スイッチング素子を冷却する冷却ファンF1及び補助モータM1には、前記制御装置CTRLから電源が供給されている。また、主モータMを冷却する冷却ファンF2及び補助モータM2は、三相交流電源Vsにより直接駆動されるようになっている。
この従来技術では、制御装置CTRL内の電力変換器Mconにより電源電圧Vdを直流電圧または交流電圧に変換して補助モータM1,M2に供給し、冷却ファンF1,F2を駆動している。
また、図15や図16に示した如く、インバータ等の電力変換器を用いて主モータMを駆動するシステムでは、主モータMを冷却する冷却ファンF2やスイッチング素子を冷却するための冷却ファンF1等の周辺部品が必要である。これらの冷却ファンF1,F2は、前述したように補助モータM1,M2によってそれぞれ駆動されるものであり、適切なファン及びモータを選定するために各モータM1,M2の定格等の仕様も異なっている。そして、これらの補助モータM1,M2を駆動するために電力が必要であることから、駆動システム全体で見ると、効率低下の原因ともなる。
駆動システム全体の効率を向上させるには、主モータMやスイッチング素子の温度に応じて冷却ファンF1,F2を入り切りすることにより、補助モータM1,M2の消費電力を節減することが考えられるが、冷却ファンを起動するたびに突入電流が流れる等の問題も発生する。
複数台の補助電力変換器のうちの少なくとも一部は半導体スイッチング素子のオンオフにより電源電圧を昇圧して当該補助電力変換器の直流中間回路に供給する昇圧機能を備え、
この昇圧機能を有する補助電力変換器の直流中間回路を含む任意の正極,負極間の直流中間回路に主電力変換器を接続し、この主電力変換器によりその交流側に接続された主負荷を駆動するものである。
前記主負荷の温度、または、前記主電力変換器もしくは前記補助電力変換器の温度を検出する温度検出手段を備え、この温度検出手段による検出温度に応じて前記補助負荷の出力または前記補助電力変換器の昇圧動作を調整するものである。
前記主負荷が主モータであり、前記補助負荷が、前記主モータを冷却する冷却ファン駆動用の補助モータであることを特徴とする。
前記補助負荷が、前記主電力変換器または前記補助電力変換器を冷却する冷却ファン駆動用の補助モータであることを特徴とする。
昇圧機能を有する前記補助電力変換器は、上アームまたは下アームを構成する全ての半導体スイッチング素子をオンすることにより零電圧ベクトルを出力すると共に前記補助負荷のインダクタンスを利用して電源電圧を昇圧するものである。
また、周辺回路に使用される補助モータ等の補助負荷に対しては、その中性点を利用して補助電力変換器により駆動可能であると共に、主負荷や電力変換器の温度に応じて補助負荷の出力や補助電力変換器の昇圧動作を調整することにより、消費電力を低減して駆動システム全体の効率を向上させることができる。
まず、図1は本発明の第1実施形態を示す回路構成図であり、Conv1,Conv2は図14に示した昇圧機能を有する補助電力変換器である。これらの補助電力変換器Conv1,Conv2は、直流中間コンデンサCd1(電圧をEd1とする),Cd2(同じくEd2とする)及び半導体スイッチング素子Qu1,Qv1,Qw1,Qx1,Qy1,Qz1、Qu2,Qv2,Qw2,Qx2,Qy2,Qz2から構成されており、直流中間回路(直流中間コンデンサCd1,Cd2)が直列になるように接続されている。なお、P1,P2は各直流中間回路の正極、N1,N2は負極、U1,V1,W1、U2,V2,W2は交流出力端子であり、これらの交流出力端子U1,V1,W1、U2,V2,W2には補助負荷としての補助モータM1,M2がそれぞれ接続されている。
補助モータM1の固定子コイルの中性点と前記負極N1との間には直流電源B1(電圧をVd/2とする)が接続され、補助モータM2の固定子コイルの中性点と前記正極P2との間には直流電源B2(電圧をVd/2とする)が接続されている。
ここで、補助電力変換器Conv1,Conv2のうち何れか一方のみが昇圧機能を有する場合には、その電力変換器の直流中間回路の正極,負極間に主電力変換器INVを接続すれば良い。
主モータMは、主電力変換器INVの運転状態に応じて軸出力する。また、一方の補助モータM1は電力変換器INV,Conv1,Conv2を構成するスイッチング素子等を冷却するための冷却ファンF1の駆動に用いられ、他方の補助モータM2は、主モータMを冷却するための冷却ファンF2の駆動に用いられている。
[数式1]
Ed1=(Vd/2)/d1
[数式2]
Ed2=(Vd/2)/d2
[数式3]
Ed=Ed1+Ed2=(Vd/2)d1+(Vd/2)d2
すなわち、主電力変換器INVは、数式3で表される直流中間電圧Edに基づいて直流−交流変換を行い、交流電圧を出力することができる。
[数式4]
Vo=√3・Ed/(2・√2)・λ
=√3・(Ed1+Ed2)/(2・√2)・λ
=√3・{(Vd/2)/d1+(Vd/2)/d2}/(2・√2)・λ
また、一般的な台形波変調では数式5となる。
[数5]
Vo=(Ed/√2)・λ
={(Ed1+Ed2)/√2}・λ
{(Vd/2)/d1+(Vd/2)/d2}/√2・λ
よって、何れの場合にも、主電力変換器INVの直流中間電圧がVdである場合に比べて高圧のモータを駆動することができる。
この実施形態は、図2に示した回路構成において、主モータMの温度を検出する温度検出センサTs1と、主電力変換器INVの温度を検出する温度検出センサTs2とを設け、これらの温度検出値を制御装置CTRLに取り込む手段を付加したものである。
なお、温度検出センサTs2は、冷却対象である電力変換器(スイッチング素子)の温度を検出するものであるから、必要に応じて補助電力変換器Conv1,Conv2の温度を検出しても良い。
一般的に冷却ファンは、図6に示される二乗逓減特性を有しており、風量を低下させると二乗特性で圧力が減少する。従って、温度検出センサTs1,Ts2による温度検出値が低い場合に冷却ファンF1,F2の風量を低減させるように補助モータM1,M2を運転すれば、冷却ファンF1,F2の消費電力を下げることができ、結果として駆動システム全体の高効率化を図ることができる。
すなわち、冷却ファンF1,F2を頻繁に入り切りして補助モータM1,M2の消費電力を節減する方法をとる必要がないため、突入電流が流れる心配はない。
また、以上の各実施形態では直流電源B1,B2の電圧を等しくVd/2として説明してきたが、補助モータM1,M2の定格電圧に見合った直流電源電圧に分配しても良い。特に、直流電源B1,B2がバッテリ等によって構成される場合には、数V程度のセルを複数直列に接続して使用する場合が多く、例えば図8に示すように、直流電源B1,B2の電圧が何れもVd/2(Vd1=Vd2)の状態からVd1<Vd2の状態となるように任意の直列接続点から端子を引き出すことは容易である。
また、設置スペースの点から直流電源B1,B2等を分散して複数配置できる場合には、図10に示す第4実施形態のように、補助モータM1及び直流電源B1が接続される補助電力変換器Conv1と、補助モータM2及び直流電源B2が接続される補助電力変換器Conv2とを、直流中間回路側で直列に接続してもよい。
当然のことながら、各実施形態において直列接続される補助電力変換器は2台に限らず、一般にn(nは複数)台の補助電力変換器を直列に接続して各電力変換器により個別に補助モータを駆動するようにしても良い。
この場合、主モータMを駆動する主電力変換器INVの直流中間回路は、n台の補助電力変換器Conv1,Conv2,……,Convnの直列接続点の任意の正極及び負極から取り出すことができるが、直流中間回路を主電力変換器INVと共有する補助電力変換器は前述した昇圧機能を有することが必要である。
上述した各実施形態では、電源電圧を昇圧するために必要なインダクタンスを三相モータのコイルによって得ているが、電力変換器内部のゲート電源用の絶縁トランス等、単相トランス等を利用しても良く、直流電源に関しては、DC−DCコンバータ等により生成された直流電圧を電源として利用しても良い。
M:主モータ
M1,M2,Mn:補助モータ
Cd,Cd1,Cd2:直流中間コンデンサ
B1,B2,B12,Bn:直流電源
Qu,Qv,Qw,Qx,Qy,Qz,Qu1,Qv1,Qw1,Qx1,Qy1,Qz1、Qu2,Qv2,Qw2,Qx2,Qy2,Qz2:半導体スイッチング素子
Ts1,Ts2:温度検出センサ
CTRL:制御装置
Claims (5)
- 交流側に補助負荷がそれぞれ接続された複数台の補助電力変換器を備え、各補助負荷の中性点と当該補助負荷を駆動する補助電力変換器の直流中間回路の正極または負極との間に電源が接続されると共に、各補助電力変換器の直流中間回路が直列に接続されてなる負荷駆動システムにおいて、
複数台の補助電力変換器のうちの少なくとも一部は半導体スイッチング素子のオンオフにより電源電圧を昇圧して当該補助電力変換器の直流中間回路に供給する昇圧機能を備え、
この昇圧機能を有する補助電力変換器の直流中間回路を含む任意の正極,負極間の直流中間回路に主電力変換器を接続し、この主電力変換器によりその交流側に接続された主負荷を駆動することを特徴とする負荷駆動システム。 - 請求項1に記載した負荷駆動システムにおいて、
前記主負荷の温度、または、前記主電力変換器もしくは前記補助電力変換器の温度を検出する温度検出手段を備え、この温度検出手段による検出温度に応じて前記補助負荷の出力または前記補助電力変換器の昇圧動作を調整することを特徴とする負荷駆動システム。 - 請求項1または請求項2に記載した負荷駆動システムにおいて、
前記主負荷が主モータであり、
前記補助負荷が、前記主モータを冷却する冷却ファン駆動用の補助モータであることを特徴とする負荷駆動システム。 - 請求項1または請求項2に記載した負荷駆動システムにおいて、
前記補助負荷が、前記主電力変換器または前記補助電力変換器を冷却する冷却ファン駆動用の補助モータであることを特徴とする負荷駆動システム。 - 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載した負荷駆動システムにおいて、
昇圧機能を有する前記補助電力変換器は、
上アームまたは下アームを構成する全ての半導体スイッチング素子をオンすることにより零電圧ベクトルを出力すると共に前記補助負荷のインダクタンスを利用して電源電圧を昇圧することを特徴とする負荷駆動システム。
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JP2010252546A (ja) * | 2009-04-16 | 2010-11-04 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 負荷駆動システム |
CN110492756A (zh) * | 2019-09-03 | 2019-11-22 | 中车永济电机有限公司 | 一种内燃机车用牵引-辅助变流器及变流柜 |
CN111130329A (zh) * | 2018-10-31 | 2020-05-08 | 中车永济电机有限公司 | 牵引变流器的中间直流回路以及牵引变流器 |
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2008
- 2008-02-27 JP JP2008045642A patent/JP2009207251A/ja active Pending
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