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JP2009287817A - 冷蔵庫 - Google Patents

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JP2009287817A JP2008139469A JP2008139469A JP2009287817A JP 2009287817 A JP2009287817 A JP 2009287817A JP 2008139469 A JP2008139469 A JP 2008139469A JP 2008139469 A JP2008139469 A JP 2008139469A JP 2009287817 A JP2009287817 A JP 2009287817A
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寿江 高崎
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Abstract

【課題】冷蔵庫において、食品を短時間で乾燥すると共に食品の鮮度を長い期間保つようにすること。
【解決手段】冷蔵庫は、冷却器を通して冷却・除湿された空気が循環される冷蔵室と、冷蔵室内に配置され、収納した食品を乾燥して貯蔵する乾燥貯蔵室20とを備える。冷蔵室に連通する空気導入口21aと冷蔵室に連通する空気排出口21bとを乾燥貯蔵室20に形成している。冷蔵室内の乾燥した空気を空気導入口21aを通して乾燥貯蔵室20内に強制的に導入し、この導入された空気に乾燥貯蔵室20内の食品の水分を蒸散させて空気排出口21bから強制的に冷蔵室内に排出する乾燥用送風機24を空気導入口21aに備え、乾燥貯蔵室20内の温度・湿度を所定範囲に保つように構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷蔵庫に係り、特に食品を乾燥して貯蔵する乾燥貯蔵室を冷蔵室内に備えた冷蔵庫に好適なものである。
従来の強制乾燥室を乾燥貯蔵室内に備えた冷蔵庫としては、特開平2−195185号公報(特許文献1)に示されたものがある。
この特許文献1の冷蔵庫は、断熱箱体で形成した乾燥貯蔵室と、この乾燥貯蔵室を冷却するための冷凍サイクル及び強制通風用の送風機と、乾燥貯蔵室内の温度を10〜15℃に維持させる温度制御装置と、扉、強制乾燥用送風機及びオゾン発生器を有する強制乾燥室と、強制乾燥用送風機を所定時間強制運転させる強制乾燥スイッチと、オゾン発生器を所定時間運転させる脱臭スイッチとを備えている。強制乾燥室は乾燥貯蔵室内に設けられている。
上記の強制乾燥用送風機を回転することにより、冷気の入口部より乾燥貯蔵室内の冷気を吸込み、冷気の吐出口より強制乾燥室内に冷気を吐出する。その冷気は強制乾燥室内を循環して強制乾燥室内に収納した食品の湿気を奪って冷気の戻り口を通り、更にオゾン発生器を通過して強制乾燥用送風機へと戻る。そして、所定の乾燥時間を積算すると、リレーがOFFし、オゾン発生器及び強制乾燥用送風機が停止する。このように強制乾燥用送風機で強制乾燥室内を強制的に除湿するため、強制乾燥室内に収納された食品が湿気を含んでいる状態であっても乾燥した状態に再生ずることができ、しかも強制乾燥中にオゾンを発生させているので、干物等、臭いの強いものを強制的に乾燥した場合に発生する臭いを除去できる、としている。
また、従来の乾燥室を冷蔵室内に備えた冷蔵庫としては、特開昭60−38576号公報(特許文献2)に示されたものがある。
この特許文献2の冷蔵庫は、冷凍室と冷蔵室とを有し、被乾燥食品を収納するための乾燥室と蒸気凝縮器を具備した蒸気凝縮室とを冷蔵室内に設け、庫外に乾燥室および蒸気凝縮室を真空にする真空ポンプを設け、冷凍室と冷蔵室とを冷却する冷凍冷蔵サイクルと並列に蒸気凝縮器を通る真空乾燥用サイクルを設け、冷凍冷蔵モードと真空乾燥モードとを切換えることができるスイッチを設けたものである。
そして、真空乾燥食品を作るときには、冷凍室内で凍結された被乾燥食品を乾燥室内に収納し、スイッチで真空乾燥モードに切換えることにより、冷媒を真空乾燥用サイクルへ流し、真空ボンブを駆動し、加熱源によって被乾燥食品の氷の部分を昇華させ、この昇華によって生じた水蒸気を蒸気凝縮器によって除去するようにしている。
特開平2−195185号公報 特開昭60−38576号公報
上述した特許文献1の冷蔵庫では、強制乾燥用送風機により強制乾燥室内に吐出された冷気が強制乾燥室内を循環して強制乾燥室内に収納した食品の湿気を奪うことができるものの、この湿気を含む冷気がオゾン発生器を通過して強制乾燥用送風機へと戻され、強制乾燥室内に再吐出されることとなるため、強制乾燥室内の食品の乾燥を迅速に行うことができない、という問題を有している。
また、上述した特許文献2の冷蔵庫では、被乾燥食品を冷凍室内で凍結してから乾燥室内に収納することが必要であるため、使い勝手が良くないと共に、凍結による食品の劣化を招くおそれがあった。
本発明の目的は、食品を短時間で乾燥できると共に食品の鮮度を長い期間保つことのできる冷蔵庫を提供することにある。
前述の目的を達成するための本発明の第1の態様では、冷却器を通して冷却・除湿された空気が循環される冷蔵室と、前記冷蔵室内に配置され、収納した食品を乾燥して貯蔵する乾燥貯蔵室と、を備えた冷蔵庫において、前記冷蔵室に連通する空気導入口と前記冷蔵室に連通する空気排出口とを前記乾燥貯蔵室に形成し、前記冷蔵室内の乾燥した空気を空気導入口を通して前記乾燥貯蔵室内に強制的に導入し、この導入された空気に前記乾燥貯蔵室内の食品の水分を蒸散させて前記空気排出口から強制的に前記冷蔵室内に排出する乾燥用送風機を前記空気導入口に備え、前記乾燥貯蔵室内の温度・湿度を所定範囲に保つようにしたことにある。
係る本発明の第1の態様におけるより好ましい具体的構成例は次の通りである。
(1)前記乾燥貯蔵室内に収納する食品を載置する棚を設け、前記空気導入口から導入された空気を前記棚の下方から上方に当該棚を通過させた後に前記空気排出口から排出する構造としたこと。
(2)前記空気排出口を前記乾燥貯蔵室の前面に形成したこと。
(3)前記棚を通過する空気の風速が1.5m/s〜2.5m/sとなるように前記乾燥用送風機を運転すること。
(4)前記乾燥貯蔵室内を湿度30%RH〜80%RH、温度10℃〜20℃の範囲に調節するように前記送風機を運転すること。
(5)前記空気排出口に脱臭材を設けたこと。
また、本発明の第2の態様では、冷却器を通して冷却・除湿された空気が循環される冷蔵室と、前記冷蔵室内に配置され、収納した食品を乾燥して乾燥食品とすることが可能な乾燥貯蔵室と、を備えた冷蔵庫において、前記冷蔵室に連通する空気導入口と前記冷蔵室に連通する空気排出口とを前記乾燥貯蔵室に形成し、収納する食品を載置する棚を前記乾燥貯蔵室内に設け、前記空気導入口から導入された空気を前記棚の下方から上方に通過させた後に前記空気排出口から排出する構造としたことにある。
係る構成の本発明の冷蔵庫によれば、食品を短時間で乾燥できると共に食品の鮮度を長い期間保つことができる。
以下、本発明の一実施形態の冷蔵庫について図1から図7を用いて説明する。
まず、図1及び図2を参照しながら、本実施形態の冷蔵庫の全体に関して説明する。図1は本実施形態の冷蔵庫の扉を外した状態の正面図、図2は図1のA−A断面拡大断面図である。
冷蔵庫は、冷蔵庫本体1と冷蔵庫扉とを備えて構成されている。冷蔵庫本体1は、上から冷蔵室2、冷凍室3及び野菜室4を有し、これらによって冷蔵庫内を形成している。冷蔵庫扉は、冷蔵室2、冷凍室3及び野菜室4からなる各貯蔵室の前面開口部に、各貯蔵室を開閉できるように設置されている。なお、冷凍室3及び野菜室4の前面開口部を閉塞する扉は、引き出し式の扉で構成されており、後述する容器を扉とともに引き出せるようになっている。
冷蔵室2には、後述するように、冷却器9を通して冷却・除湿された空気が循環される。
冷凍室3は、製氷室3a、急速冷凍室3b及び冷凍室3cに区画され、各室の全面開口部にそれぞれ引き出し式の扉が設置されている。製氷室3a内には自動製氷装置15及び貯氷容器16が備えられている。貯氷容器16は引き出し式の扉を引き出すことによって扉と供に引き出される構成となっている。また、急速冷凍室3bには急速冷凍室容器17が設置され、冷凍室3cには複数の冷凍室容器5〜7が設置され、各扉を引き出すことによって内部の容器5、6が引き出される構成となっている。
なお、冷凍室3cには、上下3個の容器、具体的には下段からそれぞれ下段冷凍室容器5、中段冷凍室容器6及び上段冷凍室容器7が配設されている。下段冷凍容器5及び中段冷凍容器6は、冷凍室扉の引き出し枠に装着され、この冷凍室扉の開閉に連動して冷凍室3c内を出入する。上段冷凍室容器7は冷凍室3cの側壁を構成する内箱側面に設けられたレールを利用し冷凍室3cに対して引き出し可能な構成としている。なお、各容器5、6、7は互いに深さ寸法が異なる容器であり、大きさの異なる各種の食品の収納に適したものとなっている。
冷凍室3の背部には、冷却器室8が形成されている。この冷却器室8内には、冷凍サイクルの一部を構成する冷却器9と、この冷却器9で作られた冷気を冷凍室3、冷蔵室2、野菜室4に強制循環するための冷気循環ファン10と、前述の冷却器9で作られた冷気を冷蔵室2、野菜室4へ分配するためのダンパー11とが設けられている。なお、冷凍サイクルは、圧縮機、凝縮器、減圧装置、冷却器9(蒸発器)、圧縮機の順にこれらの機器を冷媒配管で接続することにより構成されている。
仕切り部材12は冷凍室3と冷却器室8間を仕切るものである。仕切り部材12の正面には、冷凍室3内に配置された各容器5〜7、16、17に冷却器9で冷却された冷気を送るための吐出口12a〜12dが設けられている。仕切り部材12の上面には、冷蔵室2へ冷気を送るための吐出口12eが設けられている。仕切り部材12の正面下部には、冷凍室3から冷気を吸い込む吸入口12fが設けられている。仕切り部材12の背面の左右方向の一側には、冷蔵室2から冷気を冷却器室8の下部へ導く戻り流路が上下に延びている。
冷蔵室2の最下部には、製氷用貯水タンク18、乾燥貯蔵室20及びチルド室19が左右に並置されている。なお、この乾燥貯蔵室20は、外形寸法が25cm×16cm×12cmのものであり、従来の一般的な冷蔵庫における卵収納チルド室のスペースを利用して設置されている。これによって、大幅な設計変更をすることなく乾燥貯蔵室を設置することができる。
次に、図3を主に参照しながら、乾燥貯蔵室20について説明する。図3は図1の冷蔵庫の乾燥貯蔵室20を背面側から見た斜視図である。
乾燥貯蔵室20は、内部に収納した食品を乾燥して貯蔵するためのものであり、冷蔵室2内に設置されている。この乾燥貯蔵室20は、本体ケース21、上蓋22、食品載置棚23、乾燥用送風機24及び脱臭材25を備えて構成されている。
本体ケース21は、4つの側壁と底壁とからなっており、上面が開口された箱である。この本体ケース21は、冷蔵室2に連通する空気導入口21aと、冷蔵室2に連通する空気排出口21bとを有している。上蓋22は、本体ケース21の上面開口を塞ぐように設置され、食品を出し入れする際に開閉できるように設置されている。
食品載置棚23は、乾燥貯蔵室20内に貯蔵する食品を載置するためのものであり、本体ケース21内の空間を上下の空間に区画するように水平に設置されている。食品載置棚23を通して通風が可能なように、食品載置棚23は網目部材、格子部材等で構成されている。空気導入口21aは食品載置棚23の下側の空間(食品が収納されない空間)に連通され、空気排出口21bは食品載置棚23の上側の空間(食品が収納される空間)に連通されている。
乾燥用送風機24は、空気導入口21aに設置され、冷蔵室2内の乾燥した空気を空気導入口21aを通して乾燥貯蔵室20内に強制的に導入し、この導入された空気に乾燥貯蔵室20内の食品の水分を蒸散させて空気排出口21bから強制的に冷蔵室2内に排出する。
脱臭材25は、空気排出口21bに設置され、乾燥貯蔵室20より排出される空気の脱臭を行うものである。
係る構成において、乾燥用送風機24を回転すると、空気導入口21aを通して冷蔵室2内の乾燥した空気が強制的に乾燥貯蔵室20の下側空間に取り入れられ、乾燥貯蔵室20内の空気が攪拌され、狭い乾燥貯蔵室20内であっても食品から蒸散した水分を空気排出口21bを通して乾燥貯蔵室20の外部である冷蔵室2に排出し、乾燥貯蔵室20内の温度・湿度を所定範囲に保つことができる。
また、食品の水分を均一に保つために、食品を設置する棚12は空気導入口21aよりも上に設置してある。そのため、食品の上部だけでなく下部からも水分の蒸散が進行し、食品の味や水分量が偏ることなく食品の品質の劣化を抑制して乾燥することができる。
さらに、空気導入口11よりも上に設置した空気排出口13に脱臭材25が設けられている。その結果、乾燥貯蔵室20内の湿気を多く含んだ重たい空気を乾燥用送風機24で巻き上げ、乾燥貯蔵室20内の空気をより均一に攪拌した後に、乾燥貯蔵室20室内に籠もった臭いを脱臭材25で取り除いた上で冷蔵室2に排出することができる。
なお、冷蔵室2の最下段の場所に乾燥貯蔵室20を配置したため、湿気が冷蔵室2の奥に籠らないように空気排出口21a及び空気導入口21bとも前面に配置している。また、食品を出し入れする際、大きな食品も出し入れができるように透明な塩化ビニルの上蓋22を設け、上に上蓋22が開く構造としている。
次に、乾燥貯蔵室20において実際に乾燥食品を製作した結果を説明する。肉魚として、鮭、ささみ、鱈子、いか、秋刀魚、アジ、キス、野菜果物類として、ご飯、キウイ、かぼちゃ、トマト、大根、ゴーヤ、ピーマン、きゅうり、バナナ、さつまいも、りんごについてセミドライ化(食材を完全には乾燥させず、食材内部は半生状態を保ち、食材の外側だけを乾燥させた状態のことを以下セミドライと称する)を行った。本実施形態の乾燥貯蔵室20と、従来からセミドライ化に用いられるオーブンとでセミドライ化した食品の食味比較を行った結果、オーブンでセミドライ化した食品よりも本実施形態の乾燥貯蔵室20でセミドライ化した食品の方が乾燥状態のよいものができたのは肉魚であった。
食品を乾燥させた場合に最も旨みが出る乾燥貯蔵室20内の環境を知るために、以下のような実験を行った。即ち、旨みを生成する酵素が活動をすることができ、食品の腐敗が進行しない比較的低い温度として、乾燥貯蔵室20内の温度を15℃に設定し、乾燥食品に適切な乾燥貯蔵室20内の湿度を得るための実験を行った。その実験結果を図4に示す。なお、貯蔵室を15℃に設定しておくと電力量の無駄だけでなく、冷蔵室2や乾燥貯蔵室20内に貯蔵している食品が劣化する恐れがあるため、食品を乾燥させるための乾燥送風機24を運転している際は貯蔵室内温度を15℃とし、送風を停止したら冷蔵温度に切り替えて保存することが望ましい。
図4Aは乾燥貯蔵室内を低湿度及び高湿度にして鱈子を乾燥させた際の乾燥貯蔵室内の湿度の経時変化を示す図、図4Bは図4Aの2つの湿度状態における鱈子の中心温度の経時変化を示す図である。41aは低湿度状態における湿度の変化を示し、41bは高湿度状態における湿度の変化を示す。また、41cは低湿度状態でセミドライ化した鱈子の中心温度の変化を示し、41dは高湿度状態でセミドライ化した鱈子の中心温度の変化を示す。
鱈子を乾燥貯蔵室20内に24時間保存した後、鱈子の外観・味・香り・食感の官能評価をした。低湿度の変化41a、41cの場合では、色が黒ずみ、香りや旨みは感じられず、塩辛さが増しており、食感は歯でなかなか噛み切れない程硬いものになった。一方、高湿度の変化41b、41dの場合では、色は少々ピンク色が濃くなり、香りは生から燻した香りに変化し、味は甘みが少々出ており、食感は低湿度より柔らかく、手で千切れる程度であった。
低湿度での乾燥食品の仕上がりが悪かった理由としては、鱈子では旨みを作り出す酵素の反応がゆるやかなため、酵素反応が不十分な間に水分蒸散が進行し、酵素反応に必要な自由水が減少して酵素が十分に活動することができなくなり、旨みは感じられず塩分だけが濃縮していったと考えられる。
水は比熱が大きいので、食品の水分が減ると、中心温度は上昇する。このことから高湿度での鱈子の中心温度の変化41dは低湿度での鱈子の中心温度の変化41cと比較して温度上昇が緩やかであるため、高湿度での鱈子からの水分蒸散が緩やかであることがわかる。従って貯蔵室内の湿度は50%RH付近の比較的高い湿度で酵素反応がより進行し、乾燥食品を製作するのに適していることがわかった。
かかる鱈子のセミドライ化における湿度状態の検討により、セミドライ化に適した湿度がわかったので、この適切な湿度を実現する空気導入口21a、空気排出口21b及び乾燥用送風機24についての実験結果を図5及び図6説明する。
図5は乾燥貯蔵室20への異なる通風状態による乾燥室内湿度の変化を示す図である。空気導入口21a及び空気排出口21bは1cm×1cmの大きさに設定されている。51は、空気導入口21a及び空気排出口21bのみを有し、乾燥送風機24を有しない場合の乾燥室内湿度の変化を示す。52は、乾燥貯蔵室20内に乾燥送風機24を設け、この乾燥送風機24を風速2.5m/sで送風を行った場合の乾燥室内湿度の変化を示す。53は、空気導入口21aに乾燥送風機24を設け、この乾燥送風機24を風速2.5m/sで送風を行った場合の乾燥室内湿度の変化を示す。
冷蔵室2の空気は乾燥しているため、乾燥貯蔵室20内の多湿な空気と入れ替えをすることで、乾燥貯蔵室20内に乾燥した空気を取り入れることができる。しかし、空気導入口21a及び空気排出口21bのみを設けただけでは、乾燥室内湿度の変化51に示すように、冷蔵室2から乾燥貯蔵室20への空気の循環が促進されず、時間が経過するにしたがって湿度が80%RHを超えて上昇してしまう。また、乾燥貯蔵室20内に設けた乾燥送風機24で通風すると、食品に乾燥送風機24が近いため水分蒸散が急激に進んでしまい、乾燥室内湿度の変化52に示すように、乾燥貯蔵室20内の湿度が大幅に低下してしまう。これに対して、空気導入口21aに乾燥送風機24を設けて通風すると、乾燥室内湿度の変化53に示すように、若干湿度低下は少ないが、乾燥送風機24から吹出した風が直ぐに食品に当たらないので、緩やかに食材の乾燥が進み、よいセミドライを完成することができた。
なお、図示はしていないが、空気導入口21aと食品設置位置の検討を行ったところ、食品に乾燥送風機24の吹出した風が直ぐ当たると、食品の色が黒ずみ、表面が硬くなってしまうという結果が出た。このため、食品設置位置を空気導入口21aより高い位置に設定し、下に空気導入口21a、上に空気排出口21bを設けるのが適切であるという結果を得た。
図6は本実施形態の乾燥貯蔵室20における乾燥送風機24の吹出し風速による乾燥貯蔵室内湿度の変化を示す図である。61は乾燥送風機24の吹出し風速が0.5m/sの場合の乾燥室内湿度の変化を示す。62は乾燥送風機24の吹出し風速が1.5m/sの場合の乾燥室内湿度の変化を示す。63は乾燥送風機24の吹出し風速が2.5m/sの場合の乾燥室内湿度の変化を示す。
図6から明らかなように、吹出し風速が0.5m/sの場合では、乾燥貯蔵室20内の湿度が外に排出しきれず、時間経過とともに湿度が上昇してしまう。これに対して、吹出し風速が1.5m/sの場合では湿度は、80%RHと高湿であったが、食材をセミドライ化することができた。これは送風機から出る風が直ぐに食材まで到達していたため、乾燥貯蔵室20内が高湿度であっても乾燥が促進されたと考えられる。しかし、乾燥が緩いので食材の場所によって乾燥度にばらつきが生じてしまった。そして、吹出し風速が2.5m/sの場合では、空気の循環が促進され、徐々に乾燥貯蔵室20内の湿度が低下し、セミドライ製作の最適条件に近づけることができた。
さらに、従来の乾燥食品の製作に用いられるオーブン(40分、100℃)で製作したものと、上記実験で見出した最適条件(24時間、15℃、湿度50%RH)で製作した乾燥食品とでどちらがよりおいしくなるかについて、アジの干物を製作して実験を行った。
図7はオーブンと本実施形態の冷蔵庫で製作したアジの干物から溶出した油分を比較した図である。その結果、オーブンで乾燥させた食品71は急激な温度上昇とともに水分が蒸散するため、水分とともにアジの旨みが含まれる油が全体の約60%も溶出してしまった。これに対して、冷蔵庫の最適条件で製作した食品72は、油を閉じ込めているためみずみずしく、香りは熟成した一夜干しの香りに変化した。食味をしてみると、焼くと閉じ込めた油が出てくるため、旨みの詰まった甘みのある味となった。
この実験より、本実施形態の食品を乾燥して保存する乾燥貯蔵室20では、従来の食品の乾燥に使用されるオーブンに比べて美味しい乾燥食品を製作することができるということがわかった。
本実施形態によれば、冷蔵庫の貯蔵室内を送風機で均一な温度・湿度に調節し、保存した食品を積極的に乾燥させることで、長期保存を可能にした旨みの凝縮した干物や乾燥食材を製作する冷蔵庫を得ることができる。即ち、温度・湿度の調整して食品を乾燥させることにより、食品の水分活性が低下して食品の鮮度を従来よりも長い期間保つことのできる。また、長期保存だけでなく、食品の水分を飛ばすことにより、旨みやテクスチャーの変化等が起こり、新たな食材を創造する冷蔵庫を提供することができる。
本発明の一実施形態の冷蔵庫の扉を外した状態の正面図である。 図1のA−A断面拡大断面図である。 図1の冷蔵庫の乾燥貯蔵室を背面側から見た斜視図である。 乾燥貯蔵室内を低湿度及び高湿度にして鱈子を乾燥させた際の乾燥貯蔵室内の湿度の経時変化を示す図である。 図4Aの2つの湿度状態における鱈子の中心温度の経時変化を示す図である。 乾燥貯蔵室への異なる通風状態による乾燥室内湿度の変化を示す図である。 本実施形態の乾燥貯蔵室における乾燥送風機の吹出し風速による乾燥貯蔵室内湿度の変化を示す図である。 オーブンと本実施形態の冷蔵庫で製作したアジの干物から溶出した油分を比較した図である。
符号の説明
1…冷蔵庫本体、2…冷蔵室、3…冷凍室、3a…製氷室、3b…急速冷凍室、3c…冷凍室、4…野菜室、5…下段冷凍室容器、6…中段冷凍室容器、7…上段冷凍室容器、8…冷却器室、9…冷却器、10…冷気循環ファン、11、ダンパー、12…仕切り部材、12a〜12d…冷凍室容器への吐出口、12e…冷蔵室への吐出口、12f…冷気の戻り流路、15…自動製氷装置、16…貯氷容器、17…急速冷凍室容器、18…製氷用貯水タンク、19…乾燥貯蔵室、20…チルド室、21…本体ケース、21a…空気導入口、21b…空気排出口、22…上蓋、23…食品載置棚、24…乾燥用送風機、25…脱臭材。

Claims (7)

  1. 冷却器を通して冷却・除湿された空気が循環される冷蔵室と、
    前記冷蔵室内に配置され、収納した食品を乾燥して貯蔵する乾燥貯蔵室と、を備えた冷蔵庫において、
    前記冷蔵室に連通する空気導入口と前記冷蔵室に連通する空気排出口とを前記乾燥貯蔵室に形成し、前記冷蔵室内の乾燥した空気を空気導入口を通して前記乾燥貯蔵室内に強制的に導入し、この導入された空気に前記乾燥貯蔵室内の食品の水分を蒸散させて前記空気排出口から強制的に前記冷蔵室内に排出する乾燥用送風機を前記空気導入口に備え、前記乾燥貯蔵室内の温度・湿度を所定範囲に保つようにした
    ことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 請求項1において、前記乾燥貯蔵室内に収納する食品を載置する棚を設け、前記空気導入口から導入された空気を前記棚の下方から上方に当該棚を通過させた後に前記空気排出口から排出する構造としたことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 請求項2において、前記空気排出口を前記乾燥貯蔵室の前面に形成したことを特徴とする冷蔵庫。
  4. 請求項3において、前記棚を通過する空気の風速が1.5m/s〜2.5m/sとなるように前記乾燥用送風機を運転することを特徴とする冷蔵庫。
  5. 請求項4において、前記乾燥貯蔵室内を湿度30%RH〜80%RH、温度10℃〜20℃の範囲に調節するように前記送風機を運転することを特徴とする冷蔵庫。
  6. 請求項1から5の何れかにおいて、前記空気排出口に脱臭材を設けたことを特徴とする冷蔵庫。
  7. 冷却器を通して冷却・除湿された空気が循環される冷蔵室と、
    前記冷蔵室内に配置され、収納した食品を乾燥して乾燥食品とすることが可能な乾燥貯蔵室と、を備えた冷蔵庫において、
    前記冷蔵室に連通する空気導入口と前記冷蔵室に連通する空気排出口とを前記乾燥貯蔵室に形成し、収納する食品を載置する棚を前記乾燥貯蔵室内に設け、前記空気導入口から導入された空気を前記棚の下方から上方に通過させた後に前記空気排出口から排出する構造とした
    ことを特徴とする冷蔵庫。
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