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JP2009269150A - 研磨布用ドレッシングプレート及び研磨布のドレッシング方法並びに半導体基板の研磨方法 - Google Patents

研磨布用ドレッシングプレート及び研磨布のドレッシング方法並びに半導体基板の研磨方法 Download PDF

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polishing
dressing
plate
cloth
silicon wafer
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Kazuhiro Sagara
和広 相良
Hiroshi Oishi
弘 大石
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

【課題】研磨布のドレッシングを品質良く効率的に行うことができる研磨布用ドレッシングプレート、ドレッシング方法及びこれを用いた研磨方法を提供することを目的とする。
【解決手段】研磨装置の定盤に貼付された研磨布をドレッシングするための研磨布用ドレッシングプレートであって、円板状のシリコンウェーハからなり、該シリコンウェーハのドレス面に凹部が形成されているものである研磨布用ドレッシングプレートを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば仕上げ研磨用の研磨布用ドレッシングプレート及び研磨布のドレッシング方法並びに半導体基板の研磨方法に関する。
半導体基板、例えばシリコンウェーハ(以下単にウェーハともいう)を製造する場合、例えばチョクラルスキー法でシリコン単結晶インゴットを育成し、このインゴットをスライスして薄い円板状に加工した後、面取り、ラッピング、エッチング、研磨等の種々の工程を経て鏡面状ウェーハに仕上げられる。
シリコンウェーハの研磨工程では、通常、粗研磨から仕上げ研磨へと複数の段階を経て研磨が行われる。
例えば、ラッピング工程及びエッチング工程の後、ウェーハの表面における歪みを除去し、平坦化するために、数μm程度の研磨代で1次研磨を行う。次いで、1次研磨で発生したキズ等を除去し、表面粗さを改善するため、1μm程度の研磨代で2次研磨を行う。さらにヘイズフリーの表面にするため、1μm未満の研磨代で仕上げ研磨を行う。一般には、1次研磨は両面研磨が主に用いられ、2次、仕上げ研磨には片面研磨が用いられている(特許文献1参照)。
鏡面研磨プロセスにおいては、1次研磨/2次研磨/仕上げ研磨はそれぞれの研磨定盤の上に、各種研磨布を貼り付け、各種の研磨スラリーを供給し、それぞれの装置条件での研磨が必要となる。
ウェーハの研磨枚数が増えるにつれて研磨布は劣化するので、研磨布の交換作業と再立ち上げ作業が行われる。しかし、研磨布を交換した直後は研磨布の表面が荒れていることからウェーハを研磨すると品質に問題が出やすい。
これらの問題点を解決する為に1次研磨/2次研磨の研磨布の交換後に立ち上げ作業として、アルミナ等の溝付きセラミックプレートで研磨布表面の平坦化を目的として研磨布のドレッシングを行っている。セラミックプレートは研磨速度が遅く、半永久的に使用できるため、研磨布を容易に立ち上げることができる。
しかし、立ち上げが極めて繊細な例えば仕上げ研磨布等は、アルミナ等の溝付きセラミックプレートでドレッシングを行うと、研磨したウェーハのヘイズやパーティクルの品質が劣り、その上ウェーハに傷やダメージなどの問題点が発生しやすい。
そこで仕上げ研磨では、ダミーのシリコンウェーハをドレッサー代わりに研磨することで研磨布の立ち上げを行っている。
しかし、ダミーのシリコンウェーハをドレッサーとして用いる方法ではドレッシングとしての効率が低く、立ち上げ時間(ウェーハ全面でヘイズフリー面が得られるまでの時間)として約6時間必要であった。仕上げ研磨工程では研磨布の寿命が短く、1台・50時間毎に1回の交換・立ち上げ作業が必要である。この立ち上げ作業が生産コストに占める割合は非常に大きい。
特開平09−270401号公報
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、研磨布のドレッシングを品質良く効率的に行うことができる研磨布用ドレッシングプレート、ドレッシング方法及びこれを用いた研磨方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、研磨装置の定盤に貼付された研磨布をドレッシングするための研磨布用ドレッシングプレートであって、円板状のシリコンウェーハからなり、該シリコンウェーハのドレス面に凹部が形成されているものであることを特徴とする研磨布用ドレッシングプレートを提供する(請求項1)。
このような研磨布用ドレッシングプレートであれば、研磨布のドレッシングをドレス面に凹部が形成されたシリコンウェーハで行うことで、繊細なドレッシングが必要な例えば仕上げ研磨用の研磨布についても、研磨布にダメージを与えることなく、質良くドレッシングすることができる。さらに、シリコンウェーハに凹部が形成されていることにより、ドレッシング時にその凹部から研磨スラリーがシリコンウェーハ中央部に届きやすく、また、劣化した研磨スラリーや研磨屑が排出され易くなるため、ドレッシング効率が格段に向上する。
このとき、前記凹部が、前記シリコンウェーハ外周にまで達するように放射状に形成されているものであることが好ましい(請求項2)。
このように、凹部がシリコンウェーハ外周にまで達するように放射状に形成されていれば、研磨スラリーがウェーハ中央部により届き易く、また、劣化した研磨スラリーや研磨屑がさらに排出されやすくなるため、ドレッシング効率がより向上する。
このとき、前記凹部の半径方向の長さが、前記シリコンウェーハの半径の半分以上の長さであることが好ましい(請求項3)。
このように、上記のような凹部の半径方向の長さをシリコンウェーハの半径の半分以上の長さとすれば、ドレッシング時に研磨スラリーがウェーハ中央部までより届き易く、またウェーハ中央部からの研磨屑や劣化した研磨スラリーが排出され易くなるため、ドレッシングの効率がより向上する。
このとき、前記シリコンウェーハ外周部における前記凹部の幅が2mm以上であって、その合計が前記シリコンウェーハ外周の長さの半分以下であり、前記凹部の深さが15〜100μmであることが好ましい(請求項4)。
このように、凹部の幅を2mm以上にすると、研磨スラリーをウェーハ中央部に供給しやすく、その幅の合計をシリコンウェーハ外周の長さの半分以下とすることで、ドレッシングの研磨作用によるウェーハの厚みの減少速度を小さくすることができ、ドレッシングプレートの寿命を長く維持することができる。また、凹部の深さを15μm以上とすることで、ドレッシングによる研磨作用でウェーハの厚みが減っても凹部を維持することができ、100μm以下とすることでウェーハの強度を保つことができる。
このとき、前記凹部が、二以上形成されているものであることが好ましい(請求項5)。
このように、凹部が二以上形成されていることで、シリコンウェーハ面内全体で研磨スラリーが行き届き易く、研磨屑や劣化した研磨スラリーがより排出され易くなるためドレッシング効率がより向上する。
このとき、前記凹部が、前記シリコンウェーハ中心を対称点として回転対称性を有するように形成されているものであることが好ましい(請求項6)。
このように、凹部がシリコンウェーハ中心を対称点として回転対称性を有するように形成されていれば、ウェーハ面内により均一に研磨スラリーが行き届き易くなるため、効率的なドレッシングが可能となる。さらに、ドレッシング時の負荷が均一にかかるため研磨作用による厚みの減少がウェーハ面内均一となりドレッシングプレートの寿命を長くすることができる。
このとき、前記凹部が、エッチングにより形成されたものであることが好ましい(請求項7)。
このように、凹部をエッチングにより形成することで、凹部を簡便に形成することができ、また、エッチングされた凹部は親水性を保持するため、研磨スラリーや研磨屑を吸着し、研磨布への付着を少なくすることができ、効率的なドレッシングを行うことができる。
このとき、前記ドレッシングする研磨布が、仕上げ研磨用の研磨布であることが好ましい(請求項8)。
このように、本発明の研磨布用ドレッシングプレートであれば、極めて繊細なドレッシングを要する仕上げ研磨用の研磨布を、ダメージを与えることなく効率良くドレッシングすることができる。
また、本発明は、研磨装置の定盤に貼付された研磨布をドレッシングするための研磨布のドレッシング方法であって、少なくとも、本発明の研磨布用ドレッシングプレートを用いて研磨布をドレッシングすることを特徴とする研磨布のドレッシング方法を提供する(請求項9)。
このように、本発明の研磨用ドレッシングプレートを用いた研磨布のドレッシング方法であれば、ドレッシング時間が大幅に短縮され、かつ良質なドレッシングを行うことができる。
また、本発明は、研磨布が貼付された定盤を具備する研磨装置を用いて半導体基板を研磨する半導体基板の研磨方法であって、少なくとも、本発明の研磨布用ドレッシングプレートを用いて研磨布をドレッシングした後に、半導体基板を研磨することを特徴とする半導体基板の研磨方法を提供する(請求項10)。
このように、本発明の研磨布用ドレッシングプレートを用いてドレッシングした研磨布でシリコンウェーハ等の半導体基板を研磨すれば、研磨布交換時のドレッシング時間が大幅に短縮され、研磨した半導体基板のヘイズやパーティクルの品質も良く、研磨工程の生産性を格段に向上させることができる。
以上のように、本発明の研磨布用ドレッシングプレートであれば、ドレッシングプレートとしてシリコンウェーハを用いることにより、例えば仕上げ研磨布の立ち上げのような極めて繊細な立ち上げにも用いることができる。また、凹部を形成することで、ドレッシング時に研磨スラリーがウェーハ中央部まで届き易く、均一にドレッシングでき、さらに研磨屑や劣化した研磨スラリーが排出され易いため効率的にドレッシングを行うことができる。
このような本発明の研磨布用ドレッシングプレートを、研磨の際の研磨布交換時の立ち上げに用いれば、ドレッシング時間の大幅な短縮と、さらにはヘイズやパーティクルの品質が良い半導体基板に研磨することができるため、研磨工程の生産性を格段に向上させることができる。
研磨布のドレッシングの際、アルミナ等の溝付きセラミックプレートでドレッシングを行うと、研磨した半導体基板、例えばシリコンウェーハのヘイズやパーティクルの品質が劣り、その上ウェーハに傷やダメージなどの問題点が発生しやすく、シリコンウェーハでドレッシングを行うと、ドレッシングの効率が低いという問題があった。
本発明者らは、このような問題について以下のように検討を行った。
シリコンウェーハでドレッシングを行うと効率が低い理由として、まず第一に、シリコンウェーハは研磨布に強く押し付けられているために、研磨スラリーがシリコンウェーハの中央部に届きにくくて劣化しやすい。一方、劣化した研磨スラリーやシリコンウェーハの研磨屑が、シリコンウェーハの中央部から排出されにくく中央部がドレッシングされにくいと考えた。
また、第二の理由として、研磨スラリーは強アルカリ性のため、劣化した研磨スラリーやシリコンウェーハの研磨屑はゲル状の非晶質の珪酸になりやすい。一方、シリコンウェーハは撥水性の表面を持っている。このために、非晶質の珪酸が、研磨布の表面や空孔を目張りする現象が起こることを見出した。
これに対して、本発明者らは、シリコンウェーハのドレス面に凹部を形成することで、研磨スラリーがシリコンウェーハ中央部まで届き易く、研磨屑や劣化した研磨スラリーが排出され易くなり、研磨布を効率良くドレッシングすることができることを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明の研磨布用ドレッシングプレートの実施の形態について、図を用いて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明の実施態様の一例の研磨布用ドレッシングプレートの平面図である。図4は、局所エッチング装置の概略図である。
本発明の研磨布用ドレッシングプレートWは、円板状のシリコンウェーハ20に、凹部21が形成されており、この凹部21が形成されている面がドレッシング時のドレス面となる。
なお、図1には扇形状の凹部が形成されているが、凹部の形状としては特に限定されるものではなく、円形、楕円形、多角形、格子状、螺旋状等の形状とすることができる。
このような研磨布用ドレッシングプレートであれば、ドレッシング時に凹部を通じてシリコンウェーハ中央部まで研磨スラリーが行き届き易く、さらにその凹部を通じて研磨屑や劣化した研磨スラリーを排出しやすくなるため、研磨布を均一に効率良くドレッシングすることができる。
この凹部21としては、シリコンウェーハ20の外周にまで達するように放射状に形成されていることが好ましい。
このように、凹部をシリコンウェーハ外周にまで達するように放射状に形成することで、ドレッシングの際にウェーハ中央部まで研磨スラリーが届きやすく、研磨屑や劣化した研磨スラリーを排出しやすくなり、ドレッシング効率がより向上する。
このとき、凹部21の半径方向の長さが、シリコンウェーハ20の半径の半分以上の長さであることが好ましい。
このように、凹部の半径方向の長さをシリコンウェーハの半径の半分以上の長さであれば、ドレッシング時に研磨スラリーがウェーハ中央部までより届き易く、またウェーハ中央部からの研磨屑や劣化した研磨スラリーが排出され易くなるため、ドレッシングを均一に効率良く行うことができる。
このとき、シリコンウェーハ20外周部における凹部21の幅が2mm以上であって、その合計がシリコンウェーハ20外周の長さの半分以下であり、凹部21の深さが15〜100μmであることが好ましい。
このように、凹部の幅が2mm以上であれば、研磨スラリーをウェーハ中央部に供給しやすく、その幅の合計をシリコンウェーハ外周の長さの半分以下とすることで、ドレッシングの研磨作用によるウェーハの厚みの減少速度を小さくすることができ、ドレッシングプレートの寿命を長く維持することができる。また、凹部の深さが15μm以上100μm以下であれば、ウェーハの強度を保ちつつ、ドレッシングによる研磨作用でウェーハの厚みが減っても凹部を維持することができる。
なお、ここでいう凹部の幅とは、シリコンウェーハ外周部における凹部の弦の長さである。
また、この凹部21が、二以上形成されているものであることが好ましい。
このように、凹部が二以上形成されていれば、シリコンウェーハ面内全体に研磨スラリーが届き易くなり、より効率的なドレッシングを行うことができる。
このとき、図1に示すように、凹部21が、シリコンウェーハ20中心を対称点として回転対称性を有するように形成されているものであることが好ましい。
このように、凹部がシリコンウェーハ中心を対称点として回転対称性を有するように形成されていれば、ウェーハ面内により均一に研磨スラリーが行き届き易くなるため、効率的なドレッシングが可能となる。さらに、ドレッシング時の負荷が均一にかかるため研磨作用による厚みの減少がウェーハ面内均一となりドレッシングプレートの寿命を長くすることができる。
なお、図1では中心角30°の扇形状の凹部21がシリコンウェーハ20中心を対称点として120°の回転対称性を有するように形成されているが、特に限定されず、凹部の形状としては例えば中心角45°の扇形状のものや、長方形のもの等や、90°の回転対称性を有するもの等であってもよい。
この研磨布用ドレッシングプレートWの作製方法としては、特に限定されないが、シリコン単結晶からスライスされたウェーハを面取り、ラッピング、エッチングを行いシリコンウェーハを作製する。そしてこのシリコンウェーハのドレス面となる面に本発明の凹部を形成する。
このとき凹部21の形成方法としては、特に限定されないが、例えばエッチングにより形成することが好ましい。
このように、エッチングにより凹部を形成することで、簡便な方法で凹部の形状や深さを正確に形成することができる。また、エッチングにより形成した凹部は、研磨されずにシリコンウェーハの凹部以外の表面と異なり親水性の表面を保持するため、研磨スラリーや研磨屑を吸着して、研磨布への影響を小さくすることができる。
以下、エッチングにより凹部21を形成する方法として、例えば局所エッチング装置を用いて凹部を形成する方法について説明する。
図4に示す局所エッチング装置は、回転制御可能なウェーハ載置台とシリコンウェーハ表面にエッチング性ガス17を供給するための直線方向に移動可能なノズル16とエッチング性ガス17を発生させるための酸混合容器19からなっている。
まずフッ酸や硝酸の酸混合液を酸混合容器19にいれて、この容器に窒素ガス18をバブリングすることでエッチング性ガス17を発生させ、シリコンウェーハ表面に供給するノズル16を、X−Y方向に移動させるとともにウェーハ載置台をθ方向に回転させることでシリコンウェーハ表面に深さ:数μm〜数10μm、幅:数mm〜数100mmの寸法精度の高い凹部21をエッチングにより形成することができる。
本発明では、研磨装置の定盤に貼付された研磨布を、本発明の研磨布用ドレッシングプレートWを用いてドレッシングすることができる。
このように、本発明の研磨布用ドレッシングプレートを用いてドレッシングすれば、良好なドレッシングを効率的に行うことができる。
また、本発明の研磨布用ドレッシングプレートWを用いてドレッシングする研磨布が、仕上げ研磨用の研磨布であることが好ましい。
本発明の研磨布用ドレッシングプレートは、シリコンウェーハからなるため、仕上げ研磨用の研磨布のような極めて繊細なドレッシングが必要な場合でも、研磨布にダメージを与えることなく良質なドレッシングを行うことができ、さらには、上記凹部が形成されているため、効率的なドレッシングを行うことができる。
上記のような本発明の研磨布用ドレッシングプレートWを用いてドレッシングを行うことができる研磨装置の例を図2に示す。図2に示す研磨装置1は例えば仕上げ研磨に用いる片面研磨装置であり、研磨時に研磨するウェーハを装着する位置に、本発明のドレッシングプレートWを装着して研磨することによりドレッシングを行う。
図2の研磨装置では、各研磨ヘッド2と定盤3をそれぞれ回転させ、研磨布7には研磨スラリー供給手段5から研磨スラリー6が供給されている。またリング4により、ドレッシング中にドレッシングプレートWが離脱することを防ぐことができる。
図3は、仕上げ研磨で使用する研磨ヘッド2の一例を示している。この研磨ヘッド2は、ヘッド本体8にゴム製のダイヤフラム9を介して保持板10が連結されている。保持板10にはドレッシングプレートWを真空吸着するための多数の貫通孔11が形成されており、ドレッシングプレートWを吸着する側にはパッキングパッド12が貼着され、裏面側には裏板13が設けられている。更に保持板10を囲むようにリング4が設けられている。リング4はドレッシング中のドレッシングプレートWの離脱を防ぐ目的で、研磨布7から退避した状況でドレッシングを行う。
ウェーハ吸着制御用通路14を通じて保持板10と裏板13との間の空間の圧力を調整することでドレッシングプレートWの吸着及び離脱を行うことが出来る。また、ウェーハ押圧用の通路15を通じて裏板13とヘッド本体8との間の空間の圧力を調整することで、定盤3に貼着された研磨布7に対するドレッシングプレートWの押し圧を調整することが出来る。また、研磨布のより広い領域をドレッシングするためドレッシングプレートをより大口径のセラミックプレート等に複数枚貼り付け、ドレッシング専用の駆動装置に取り付けてドレッシングを行うようにしても良い。
本発明では、例えば上記のようにドレッシングした後に、半導体基板を研磨することが好ましい。
本発明の研磨布用ドレッシングプレートによりドレッシングした研磨布を用いて半導体基板を研磨することで、良質にドレッシングされた研磨布で行うため、仕上げ研磨のような極めて繊細な研磨も行うことができ、さらにドレッシング効率が良いため研磨の生産性も高い。
研磨方法としては、特に限定されず、上記の研磨装置を用いる場合には、ドレッシング時にドレッシングプレートWを装着していた位置に半導体基板を装着して、上記のように研磨することができる。
ここで、本発明の研磨布用ドレッシングプレートは、上述した仕上げ研磨用の片面研磨装置のみならず、例えば両面研磨装置の研磨布のドレッシングにも用いることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例)
まず、チョクラルスキー法で引き上げた直径300mm、P型<100>の単結晶シリコンインゴット(低酸素・通常抵抗品:酸素濃度10.5ppma、抵抗率8〜10Ω・cm)をスライスして薄円板状のウェーハを得た。このウェーハの割れ、欠けを防止するため、外縁部に面取り加工を施した後、ウェーハを平坦化するためにラッピングして、ラッピング後のウェーハ表面に残留する加工歪を除去するため、エッチングした。
更に、ウェーハの表裏両面に対し、1次研磨/2次研磨を行い、更に面取り部の研磨加工を行った。このようにして得られたウェーハを、図4に示す局所エッチング装置を使って、図1に示すように、ウェーハ中心から25mmの位置からウェーハ外周部にまで達する中心角が30°の扇形状で深さ20μmの凹部を120°の回転対称性を有するように形成し、本発明の研磨布用ドレッシングプレートを作製した。
図2に示す研磨装置で、上記ドレッシングプレートを使用して30回、研磨布の立ち上げ時間の調査を行った。
研磨条件等は以下の通りである。
研磨布には、スウェードタイプの研磨布(東レコーティング社製「Ciegal 7355」 アスカーC硬度73°)を使用し、研磨スラリ−には、粒径60〜100nmのコロイダルシリカを含有するPH9.5のアルカリ溶液(シリカ濃度:0.5重量%)を用いた。研磨ヘッドは、図3に示したものを用いた。
研磨ヘッド22rpmで回転、研磨定盤18rpmで回転、ウェーハの研磨圧力10kPaの条件で、リングは研磨布から退避した状況で研磨を行った。
なお、研磨布にポリエステル不繊布ウレタン樹脂含浸品(アスカーC硬度88°)を使用し、研磨スラリーにはコロイダルシリカを含有するpH11のアルカリ溶液を用いた。
このときの研磨布の立ち上げ時間を表1に示す。
(比較例)
ドレッシングプレートとして、凹部が形成されていない従来のダミーシリコンウェーハを用いた以外は実施例と同じ条件で研磨布の立ち上げ時間を調査した。
このときの研磨布の立ち上げ時間を表1に示す。
Figure 2009269150
表1からわかるように、従来のドレッシングプレートを用いた比較例では、研磨布の立ち上げには長時間を要し、特に仕上げ研磨布の立ち上げには約6時間の立ち上げ時間が必要であった。
一方、本発明のドレッシングプレートを使用することで、立ち上げ時間を従来の半分の3時間程度に短縮することが可能となった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明の実施態様の例としての研磨布用ドレッシングプレートの平面図である。 仕上げ研磨用の片面研磨装置の概略図である。 仕上げ研磨用の片面研磨装置の研磨ヘッドの概略図である。 局所エッチング装置の概略図である。
符号の説明
1…片面研磨装置、 2…研磨ヘッド、 3…定盤、
4…リング、 5…研磨スラリー供給手段、 6…研磨スラリー、
7…研磨布、 8…ヘッド本体、 9…ダイヤフラム、 10…保持板
11…貫通孔、 12…パッキングパッド、 13…裏板、
14…ウェーハ吸着制御用通路、 15…ウェーハ押圧用の通路、
16…酸供給ノズル、 17…エッチング性ガス、 18…窒素ガス、
19…酸混合容器、 20…シリコンウェーハ、 21…凹部、
W…研磨布用ドレッシングプレート。

Claims (10)

  1. 研磨装置の定盤に貼付された研磨布をドレッシングするための研磨布用ドレッシングプレートであって、円板状のシリコンウェーハからなり、該シリコンウェーハのドレス面に凹部が形成されているものであることを特徴とする研磨布用ドレッシングプレート。
  2. 前記凹部が、前記シリコンウェーハ外周にまで達するように放射状に形成されているものであることを特徴とする請求項1に記載の研磨布用ドレッシングプレート。
  3. 前記凹部の半径方向の長さが、前記シリコンウェーハの半径の半分以上の長さであることを特徴とする請求項2に記載の研磨布用ドレッシングプレート。
  4. 前記シリコンウェーハ外周部における前記凹部の幅が2mm以上であって、その合計が前記シリコンウェーハ外周の長さの半分以下であり、前記凹部の深さが15〜100μmであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の研磨布用ドレッシングプレート。
  5. 前記凹部が、二以上形成されているものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッシングプレート。
  6. 前記凹部が、前記シリコンウェーハ中心を対称点として回転対称性を有するように形成されているものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッシングプレート。
  7. 前記凹部が、エッチングにより形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッシングプレート。
  8. 前記ドレッシングする研磨布が、仕上げ研磨用の研磨布であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッシングプレート。
  9. 研磨装置の定盤に貼付された研磨布をドレッシングするための研磨布のドレッシング方法であって、少なくとも、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッシングプレートを用いて研磨布をドレッシングすることを特徴とする研磨布のドレッシング方法。
  10. 研磨布が貼付された定盤を具備する研磨装置を用いて半導体基板を研磨する半導体基板の研磨方法であって、少なくとも、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッシングプレートを用いて研磨布をドレッシングした後に、半導体基板を研磨することを特徴とする半導体基板の研磨方法。
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