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JP2009263815A - 耐熱性織物及びそれを用いた耐熱防護衣料 - Google Patents

耐熱性織物及びそれを用いた耐熱防護衣料 Download PDF

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愛 木戸
Tomohiro Okuie
智裕 奥家
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Abstract

【課題】良好な表面外観性を維持しつつ、防護衣料用織物としての特性を発揮し、耐候性、耐磨耗性等の諸性能が一段と改良された織物を提供する。また、該耐熱性織物からなる耐熱性防護衣料を提供する。
【解決手段】70重量%以上が芳香族ポリアミド繊維からなる糸条Aにより構成されている織物において、該織物に、カーボンブラックを1〜15重量%含有する芳香族ポリアミド繊維からなる糸条Bが、経糸および緯糸として格子状に織込まれていることを特徴とする耐熱性織物とする。また、該耐熱性織物を用いてなる耐熱性防護衣料とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱難燃性を有する織物が、耐候性に優れた糸条Bが格子状に配された織物を有し、耐熱防護衣料素材として公的な織物及びそれを用いた耐熱防護服用織物に関するものである。さらに具体的には、本発明は、消防士等が使用する耐熱防護服、機械的又は化学的に危険な環境において使用される防護作業服、火花や電気アークに対する保護のための防護衣料あるいは爆発性環境で使用する防護衣料等の、人体保護用の衣料において好適に使用される耐熱性織物、ならびに、該耐熱性織物を用いて構成した耐熱防護衣料に関するものである。
人体保護用の防護衣料の分野においては、様々なタイプの織物が使用されており、強度、耐熱性等に関する要求特性を満たすことによって、各衣料着用者に対する必要かつ十分な保護を確保している。
例えば、消防士が着用する消防服に使用される難燃性織物では、熱的性質(放射性及び対流性の熱に対する耐性、熱的安定性、難燃性等)だけでなく、機械的特性、帯電防止特性、防水特性等も考慮されなければならない。また、熱に曝される作業者が使用する他の耐火性織物に対して要求される性能は、主に、燃焼伝搬制限に係る耐性であり、また、対流性及び放射性の熱に対する耐性である。同様に、溶接作業で使用される保護衣料では、不燃性と、引裂伝搬に対する耐性と、溶融金属からなる小さな液飛びに対する耐性とを有していなければならない。
上述の例は、耐熱防護衣料の素材では、着用者が安全であり快適であることを確保するため、耐熱防護衣料用の織物が複数の特性を兼備する必要が非常に大きいことを示唆している。一般に、防護衣料用織物に求められる特性の組み合わせは、機械的性能(引張強度及び引裂強度)、耐熱性能、難燃性能、化学的安定性能、帯電防止性能等である。
織物の引裂伝搬を改良するための一つの手段として、リップストップという織り方を採用することが知られている。このリップストップ織物では、経糸と緯糸とを格子状に二本引き揃えにして打ち込むことによって引裂の伝搬を阻止している。この織り方で、引裂伝搬耐性を約30%増大させることができる。
しかし、このような織り方では、表面側に凹凸が出てしまうという欠点がある。この、このような構造は織物の摩耗を早めてしまうため、平織や綾織のような平滑な織物と比較して、摩耗耐性が小さいという欠点がある。さらに、リップストップ織物は、例えば綾織のようなより平滑な織り方と比較して、常に、表面が凸凹しており不利な外観をもたらす。また、このようなリップストップ織物の構造としただけでは、織物の初期の引裂強度を高くすることができても、織物の耐候性を向上させることはできない。
織物の機械的特性を増大させるための他の手段は、コアヤーンタイプの複合紡績糸を使用することである。この場合、該紡績糸の中心部(芯部)に高強力繊維が配され、その外周を機械的特性は低いが彩色性及び帯電防止特性をもたらすような1種又は複数の繊維によって被覆する構造となる。また、紫外線及び摩耗に対して弱い繊維を該紡績糸の中心部に配することにより、物性の劣化・フィブリル化等を防止することができる。
ところが、このようなコアヤーンタイプの紡績糸は、非常に多くの場合、糸の太さが制限されるとともに、糸を製造する際、複雑な技術を必要とするという欠点を有する。例えば、芳香族系ポリイミドアミド繊維「KERMEL」(登録商標)を鞘部とする紡績糸の場合、機械的性能が大きなパラ型芳香族ポリアミド繊維「テクノーラ」(登録商標)を芯部に配置することによって、十分な糸強度がもたらされる。そして、「KERMEL」(登録商標)を鞘部に配置することによって、製品の彩色性と芯部の繊維の保護を両立させることができる。
ところが、このタイプの紡績糸は、特殊な方法で製造されるため、細い番手のコアヤーンを製造することが困難であり、製造コストも高くなる。また、芯部の繊維を鞘部の繊維で完全に被覆するために、芯部の繊維の比率が制限されてしまい、糸の強力もそれほど高くできない。このため、コアヤーンタイプの紡績糸は外観、物性、軽量化、コストの各要素をバランスさせることが非常に困難である。
また、特許文献1には、二重構造の織物であって、基布の裏面に、該基布を形成している材料より機械的特性が大きい基布構成繊維とは異なる性質の材料からなる経糸と緯糸とで構成された2mm間隔の補強グリッドを配し、この補強グリッドが、該補強グリッドの経糸及び緯糸によって、上記基布の裏側に連結され、一体構造とした消防服用の織物が提案されている。
しかし、ここに開示されたものは、基布と補強グリッドとを連結している糸が補強糸であり、補強糸に用いられる高強力繊維は、耐候劣化し易い繊維である。基布と補強グリッドとを連結している補強糸は、基布表面にドット状に出ており、常にこの部分が劣化する。また、消防服のメンテナンス時に該補強織物の裏側が光に暴露されることも考えられ、裏側に選択的に露出している補強糸が劣化する。この為、長期間使用した場合、耐候劣化を引き起こし、耐久性に問題がある。
特表2004−530800号公報
本発明の目的は、上述のような従来品の欠点を解消し、防護衣料用織物としての特性を発揮し、耐候性、耐磨耗性等の諸性能が一段と改良された耐熱性織物を提供することである。また、該耐熱性織物からなる耐熱性防護衣料を提供することである。
本発明者らは、耐候性の優れた糸条を格子状に配することにより、軽量でありながら耐候性に優れた織物が得られることを見出した。さらに糸条が浮き出ることがないために平滑で耐磨耗性に優れていることがわかった。
かくして、本発明によれば、70重量%以上が芳香族ポリアミド繊維からなる糸条Aにより構成されている織物において、該織物に、カーボンブラックを1〜15重量%含有する芳香族ポリアミド繊維からなる糸条Bが、経糸および緯糸として格子状に織込まれていることを特徴とする耐熱性織物が提供される。また、上記耐熱性織物を用いてなる耐熱防護衣料が提供される。
本発明によれば、耐熱性織物は、耐候性が格段に改良されており、糸条が浮き出るといったことがないため平滑で耐磨耗性が良好でありかつ優れた外観を併せ持つ耐熱性織物を提供することができる。さらに、この耐熱性織物を用いた耐熱防護衣料は、人体の安全性と快適性の両方の特性を兼ね備えている。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の耐熱性織物は、70重量%以上が芳香族ポリアミド繊維からなる糸条Aにより構成されている織物において、該織物に、カーボンブラックを含有する芳香族ポリアミド繊維からなる糸条Bが、経糸および緯糸として格子状に織込まれている織物である。
本発明においては、格子状に織込まれている糸条Bの間隔が、織物の経方向および緯方向において、それぞれ2〜20mmであることが好ましく、2〜10mmであることがより好ましく、2〜5mmであることがさらに好ましい。上記間隔が2mmより小さい場合には耐熱性織物を構成する地組織の割合が少なくなり遮熱性などの物性が得られないおそれがあり、5mmより大きい場合には紫外線などに長時間暴露された場合に、耐候性の優れた糸条Bの効果が小さくなる恐れがある。
本発明においては、糸条Aを構成する芳香族ポリアミド繊維が、メタ型芳香族ポリアミド繊維およびパラ型芳香族ポリアミド繊維の両方を含み、メタ型芳香族ポリアミド繊維/パラ型芳香族ポリアミド繊維の重量比率が30/70〜95/5であることが好ましく、30/70〜80/20がより好ましい。パラ型芳香族ポリアミド繊維が5重量%未満では、炎を受けた時に織物の収縮が大きくなる傾向があり、70重量%を超えると、フィブリル化を起こしやすく、外観上好ましくない。
糸条Aには、芳香族ポリアミド繊維以外の繊維が30重量%以下含まれていてもよく、該繊維が、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリイミド繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ノボノイド繊維、難燃アクリル繊維、ポリクラール繊維、難燃ポリエステル繊維、難燃綿繊維、難燃ウール繊維の群から選ばれた少なくとも1種の繊維であることが好ましい。
上記の糸条Aに用いる、パラ型芳香族ポリアミド繊維、メタ型芳香族ポリアミド繊維およびそれ以外の繊維は、長繊維であっても短繊維であってもよい。糸条Aがこれら2種以上の繊維からなる糸条である場合は、いずれも長繊維を用いこれらを混繊または交撚した混繊糸または交撚糸であっても構わないが、風合い、混合の容易さの観点からいずれも短繊維を用いこれらを混紡して紡績糸(混紡糸)であることがより好ましい。紡績糸の場合には、繊維の種類、繊度、繊維長等が異なる繊維同士を混合して紡績したものであっても差し支えない。
一方、糸条Bを構成する繊維としてはカーボンブラックを1〜15重量%、好ましくは1〜10重量%含有する芳香族ポリアミド繊維(共重合体を含む)である必要がある。特に該芳香族ポリアミド繊維としては、パラ型芳香族ポリアミド繊維が好ましく、中でもポリパラフェニレンテレフタルアミド、あるいは、これに第3成分を共重合した繊維などを用いることが有用である。ポリパラフェニレンテレフタルアミド共重合体の一例として、下記式に示すコポリパラフェニレン・3.4’オキシジフェニレンテレフタルアミドが例示される。
(ここで、m及びnは正の整数を表す。)
本発明においては、糸条Bは、糸条Aと同等以上の大きな機械的特性を有する繊維で形成されていることが好ましく、上記のようにパラ型芳香族ポリアミド繊維からなることが好ましい。これにより、引裂強度および引裂伝搬の点において、また、織物の寸法安定性の点において、大幅な改良がもたらされるとともに、破壊開放耐性(火炎に対する長時間の露出の結果としての織物の開放に対する耐性)を増大させ、かつ、電気アークによるフラッシュに対する耐性を増大させる。また、糸条Bを構成する芳香族ポリアミド繊維は使用目的により、長繊維、短繊維のいずれを選択しても構わないが、より高い補強効果を得る目的である場合には、長繊維であることが好ましい。
上記糸条Bを構成する繊維に含有するカーボンブラックとしては、公知のものが使用でき、例えば、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック、ケッチェンブラックなどが挙げられる。これらは、通常、微粉末としてマトリックスポリマーに分散して用いることができる。
また、カーボンブラックの一次粒径は、好ましくは10〜100nmである。ここで、一次粒径とは、粒子が凝集し二次粒子を形成する前の粒子径をいう。
カーボンブラックを含有する芳香族ポリアミド繊維を製造する方法としては、芳香族ポリアミド含有ドープにカーボンブラックを添加し、これを、常法に従い、湿式紡糸、延伸することにより製造することができる。
本発明においては、上記の糸条Bが経糸および緯糸として織り込まれているため、凸凹の少ない平滑な織物とすることができる。該織物に関し、磨耗強さ(サンドペーパー#1000を使用)が2000回以上であることが好ましく、従来のリップストップ織物のような凹凸が発現しないようにするために、糸条Bを織物の基本構成を変更せずに挿入することで得られる。このような構造により従来のリップストップ織物と比較して、平滑性及び摩擦耐性に優れ、外観も良好となる。本発明ではまた、織物表面が平滑であるため、プリント等も可能となる。
上記織物としては、平織、綾織、朱子織など、どのような織組織であってもよい。上記織物の目付は150〜300g/m2であることが好ましい。該目付が150g/m2未満の場合には、十分な耐熱性能が得られない恐れがあり、また、該目付けが300g/m2を超える場合には、耐熱性防護衣料としたときの着用感が阻害されるので好ましくない。
耐候性の基準としては、サンシャインウェザーメーターにて測定した150時間暴露後の耐熱性織物の引裂き強力保持率が40%以上であることが好ましい。該引裂き強力保持率が40%未満では防護衣料に適用した際に十分な強度が得られない。
以上に説明した本発明の耐熱性織物を用いて、耐熱性、軽量性、耐候性の性能を兼ね備えた耐熱性防護衣料を作成することができる。
かかる耐熱性防護衣料は、上記耐熱性織物を表地層とする多層構造体で構成されていることが好ましい。特に好ましい多層構造としては、(a)本発明の耐熱性織物からなる表地層、(b)難燃性繊維からなる布帛に透湿防水性フィルムを積層してなる中間層、(c)難燃性繊維からなる布帛の少なくとも1層からなる遮熱層、をこの順序に重ね合わせた多層構造体が挙げられる。
このような多層構造とする場合、上記中間層としては、メタ型もしくはパラ型芳香族ポリアミド繊維からなる織物に透湿防水性の薄膜フィルムを積層したものが最も好ましく用いられる。特に、最適な中間層として、難燃性繊維であるポリメタフェニレンイソフタルアミド等のメタ型芳香族ポリアミド繊維からなる織布を用い、該織布に透湿防水性のあるポリテトラフルオロエチレン等からなる薄膜フィルムをラミネート加工したものが例示される。このような中間層の挿入により、透湿防水性や耐薬品性が向上し、着用者の汗の蒸散を促進するので、着用者の不快感を減少することができる。
また、遮熱層としては、空気量を多く含む織編物を使用することが有効であり、このような遮熱層を配することにより熱伝導性の低い空気を多く含んだ層を形成することができる。この遮熱層は布帛からなる1層以上から構成されていればよく、1層でも、2〜4層のような多層でもよい。また、遮熱層を構成する布帛は、例えば、メタ型芳香族ポリアミドのような難燃性繊維の織物またはフェルトで構成するのが好ましい。
本発明の耐熱防護衣料用織物は、上記のような表地層、中間層、遮熱層から構成される多層構造体からなることが好ましいが、各層は必ずしも予め積層体として相互に接合されている必要はなく、縫製段階で重ね合わせて縫合したものでよい。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。なお、本発明及び実施例、比較例において用いた評価項目の測定方法は、下記のとおりである。
(1)織物目付
JIS L 1096に準拠した方法による。
(2)織物厚さ
JIS L 1096に準拠した方法による。
(3)引裂き強さ
JIS L 1096 A−1法(シングルタング法)に準拠した方法による。
(4)磨耗強さ
JIS L 1096 A−1法(ユニバーサル法)に準拠した方法による。(サンドペーパーの番手#1000)
(5)耐候劣化
スガ試験機株式会社製のサンシャインウェザーメーター(条件:63℃の温度条件下で120分間ごとに18分間の降雨あり)にて150時間暴露後の引裂き強さをJIS L 1096 A−1法(シングルタング法)に準拠した方法により測定した。
[実施例1]
経糸及び緯糸として、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製、登録商標「コーネックス」、平均単繊維繊度2.2dtex、繊維長51mm)とポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(TEIJIN ARAMID BV社製、登録商標「トワロン」、平均単繊維繊度1.7dtex、繊維長50mm)とを混合比率(重量比)40:60の割合で混紡した紡績糸A(番手:30/2(=390dtex))と、一次粒径30nmのカーボン粒子(MPS−1100Black、大日精化工業株式会社製)を繊維重量に対して3重量%練り込んだコパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製、登録商標「テクノーラ」、平均単繊維繊度1.7dtex、繊維長51mm)を用いた紡績糸B(番手:30/2(=390dtex))を、経糸は紡績糸A:紡績糸Bを8:1、緯糸は紡績糸A:紡績糸Bを5:1の割合で挿入して、織物密度がタテ76本/インチ、ヨコ54本/インチの綾織(2/1)に製織し、目付223g/mの耐熱性防護服用に用いることができる耐熱性織物を得た。紡績糸Bの、経方向の間隔は3mm、緯方向の間隔は3mmであった。結果を表1に示す。
[実施例2]
紡績糸Aにおいて、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維とポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維とを混合比率(重量比)を40:60から、60:40に変更した以外は実施例1と同様にした。得られた耐熱性織物の目付は217g/mであった。結果を表1に示す。
[実施例3]
紡績糸Aとして、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製、登録商標「コーネックス」、平均単繊維繊度2.2dtex、繊維長51mm)とポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(TEIJIN ARAMID BV社製、登録商標「トワロン」、平均単繊維繊度1.7dtex、繊維長50mm)およびポリベンゾイミダゾール繊維(東洋紡績株式会社製、登録商標「ザイロン」、平均単繊維繊度1.7dtex、繊維長44mm)とを混合比率(重量比)40:40:20の割合で混紡した紡績糸(番手:30/2(=390dtex))を用いた以外は実施例1と同様にした。得られた耐熱性織物の目付は220g/mであった。結果を表1に示す。
[比較例1]
経糸及び緯糸として、実施例1の紡績糸Aのみを用い、織物密度がタテ76本/インチ、ヨコ54本/インチの綾織(2/1)に製織した以外は実施例1と同様にした。得られた耐熱性織物の目付は222g/mであった。結果を表1に示す。
[比較例2]
紡績糸Bとして、カーボン粒子を練り込んでいないコパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製、登録商標「テクノーラ」、平均単繊維繊度1.7dtex、繊維長51mm)からなる紡績糸(番手:30/2(=390dtex))を用いた以外は実施例1と同様にした。得られた耐熱性織物の目付は220g/mであった。結果を表1に示す。
[比較例3]
経糸及び緯糸として、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製、登録商標「コーネックス」、平均単繊維繊度2.2dtex、繊維長51mm)とポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(TEIJIN ARAMID BV社製、登録商標「トワロン」、平均単繊維繊度1.7dtex、繊維長50mm)とを混合比率(重量比)60:40の割合で混紡した紡績糸A(番手:30/2(=390dtex))と、カーボン粒子を練り込んでいないコパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製、登録商標「テクノーラ」、平均単繊維繊度1.7dtex、繊維長51mm)を用いた紡績糸B(番手:30/2(=390dtex))を、経糸は紡績糸A:紡績糸Bを14:2、緯糸は紡績糸A:紡績糸Bを10:2の割合で、かつ紡績糸Bを2本引き揃えて挿入して、織物密度がタテ76本/インチ、ヨコ54本/インチの綾織(2/1)のリップストップ織物に製織し、目付225g/mの耐熱性織物を得た。結果を表1に示す。
本発明の耐熱性織物は、耐候性が格段に改良されており、糸条が浮き出るといったことがないため平滑で耐磨耗性が良好でありかつ優れた外観を併せ持っている。このため、消防服や炉前作業服等の各種防護衣料の素材として好適である。
さらに、この耐熱性織物を用いた耐熱防護衣料、また、該耐熱性織物を表地層とし、さらに透湿防水性フィルムと難燃繊維布帛からなる中間層と、難燃繊維布帛からなる遮熱層とを積層した積層構造体を用いた耐熱防護衣料は、人体の安全性と快適性の両方を十分満足するものである。

Claims (11)

  1. 70重量%以上が芳香族ポリアミド繊維からなる糸条Aにより構成されている織物において、該織物に、カーボンブラックを1〜15重量%含有する芳香族ポリアミド繊維からなる糸条Bが、経糸および緯糸として格子状に織込まれていることを特徴とする耐熱性織物。
  2. 糸条Bの、織物の経方向および緯方向における間隔が、それぞれ2〜20mmである請求項1記載の耐熱性織物。
  3. 糸条Aを構成する芳香族ポリアミド繊維が、メタ型芳香族ポリアミド繊維およびパラ型芳香族ポリアミド繊維の両方を含み、該メタ型芳香族ポリアミド繊維/パラ型芳香族ポリアミド繊維の重量比率が、30/70〜95/5である請求項1記載の耐熱性織物。
  4. 糸条Bを構成するカーボンブラックを含有する芳香族ポリアミド繊維がパラ型芳香族ポリアミド繊維である請求項1記載の耐熱性織物。
  5. 糸条Aに芳香族ポリアミド繊維以外の繊維が30重量%以下含まれており、該繊維が、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリイミド繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ノボノイド繊維、難燃アクリル繊維、ポリクラール繊維、難燃ポリエステル繊維、難燃綿繊維、難燃ウール繊維の群から選ばれた少なくとも1種の繊維である請求項1項記載の耐熱性織物。
  6. 耐熱性織物の織組織が、平織、綾織または朱子織である請求項1記載の耐熱性織物。
  7. 耐熱性織物のサンシャインウェザー150時間暴露後の引裂き強力保持率が40%以上である請求項1記載の耐熱性織物。
  8. 耐熱性織物の目付が150〜300g/mである請求項1記載の耐熱性織物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の耐熱性織物を用いてなる耐熱防護衣料。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の耐熱性織物を表地層、難燃性繊維からなる布帛に透湿防水性フィルムを積層してなる中間層、難燃性繊維からなる布帛の少なくとも1層からなる遮熱層を重ね合わせた多層構造体を用いてなる耐熱防護衣料。
  11. 遮熱層を構成する布帛が、難燃繊維からなる織物またはフェルトである請求項10記載の耐熱防護衣料。
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