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JP2009254451A - 炊飯量の判定方法及び電気炊飯器 - Google Patents

炊飯量の判定方法及び電気炊飯器 Download PDF

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JP2009254451A JP2008104832A JP2008104832A JP2009254451A JP 2009254451 A JP2009254451 A JP 2009254451A JP 2008104832 A JP2008104832 A JP 2008104832A JP 2008104832 A JP2008104832 A JP 2008104832A JP 2009254451 A JP2009254451 A JP 2009254451A
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】 吸水工程において環境温度に影響されずに炊飯量を判定して炊飯する電気炊飯器を提供すること。
【解決手段】 本発明の電気炊飯器は、被炊飯物が収容される鍋10と、鍋10内の被炊飯物を加熱する加熱手段(5、6、19)と、鍋10を収容すると共に加熱手段を備えた炊飯器本体2と、鍋10の開口部を塞ぐ蓋体11と、加熱手段を制御して米に水を吸水させる吸水工程を含む炊飯工程を実行する制御装置9とを備えた電気炊飯器1において、鍋10内の圧力を検知する圧力検出手段26と、圧力検出手段26の検出値を入力して鍋10内の炊飯量を判定する炊飯量判定手段とを備え、制御装置9は、吸水工程において、前記鍋を密封させた後に前記加熱手段により鍋内を所定の温度まで昇温させ、前記圧力検出手段で前記鍋内の圧力値を検知して、検出値を前記炊飯量判定手段に入力して炊飯量を判定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は炊飯量の判定方法及びこの判定方法を用いた電気炊飯器に係り、詳しくは吸水工程で容器内の炊飯量を判定する炊飯量の判定方法及びこの判定方法を用いた電気炊飯器に関するものである。
近年の電気炊飯器(以下、単に「炊飯器」という)は、マイクロコンピュータが搭載されて、このマイクロコンピュータによって、鍋内の被炊飯物に所定量の水を吸水させる吸水工程、吸水された被炊飯物を沸騰するまで昇温加熱する立上加熱工程、この被炊飯物を沸騰状態に維持する沸騰維持工程、被炊飯物を蒸らす蒸らし工程及び所定温度で保温する保温工程などの炊飯制御を順次実行するようになっている。そして、この炊飯制御は、鍋内の炊飯量を判定して行なわれている。
炊飯量の判定は、被炊飯物の重量を直接計測して行う方法もあるが、この方法を採ると重量計などが必要となるので、通常は、鍋底に温度センサを設けて、この温度センサによって鍋底温度を検知し、この検出値から炊飯量を判定するようになっている。この炊飯量の判定は、通常、吸水工程後の立上加熱工程で行なわれている。この立上加熱工程での判定は、早炊きメニューのような吸水工程を経ないメニューを実行する場合でも炊飯量の判定が可能となり、また、この立上加熱工程では温度勾配が大きくなるので炊飯量の判定が容易になるなどの利点がある。しかしながら、この立上加熱工程での判定は、立上加熱工程の初期段階から加熱手段の出力を炊飯量に応じて制御することができないので、炊飯性能に影響を与え、特にかため、やわらかめの炊飯調節が難しくなるなどの課題がある。
そこで、最近は、立上加熱工程へ移行する前の吸水工程において炊飯量の判定を行う方法が提案されている。ところが、この吸水工程で判定しようとすると、炊飯時の環境温度、特に炊飯に使用する水の水温、いわゆる初期水温の影響を受け易くなり、この初期水温を考慮しないと正確な判定ができないなどの課題が顕在化する。
この課題を解決する方法として、例えば下記特許文献1に開示された炊飯器は、初期水温の温度帯域を予め複数の温度領域に区分しておき、この区分した温度領域毎に予め設定した複数の階段状の閾値を基準として炊飯量を判定するようにしたものである。また、下記特許文献2に開示された炊飯器は、吸水工程において内釜の検知温度を徐々に上昇させながら炊飯量の判定を行い、その後の加熱量は炊飯量の判定結果に応じて調整するようにしたものである。さらに、下記特許文献3に開示された炊飯器は、炊飯開始時の初期水温が所定温度以上に高いときには、吸水工程中に行なわれた炊飯量判定手段の判定データを使うことなく、中間的な代替データ又は昇温工程中で改めて行った炊飯量の判定データに基づいて炊き上げ工程移行の加熱出力を設定するか、或いは吸水加熱を停止して水温の低下又は安定化を待ち、改めて適正な炊飯量の判定を行なうようにしたものである。さらにまた、下記特許文献4に開示された炊飯器は、吸水工程及び昇温工程(上記の立上加熱工程に相当)の両工程で炊飯量の判定を行うようにしたものである。
特開2005−58654号公報(段落〔0043〕、図3) 特開2004−275226号公報(段落〔0044〕〜〔0046〕、図7) 特開2004−201804号公報(段落〔0038〕、図4) 特開2005−65928号公報(段落〔0039〕、〔0040〕、図4、図5)
マイクロコンピュータを用いた炊飯制御は、上記のように鍋内の炊飯量を判定して行なわれている。この炊飯量の判定は、被炊飯物の重量を直接計測する方法から、炊飯工程における立上加熱工程での判定、さらに吸水工程での判定へと推移している。しかしながら、この吸水工程における判定でも、温度検知によって判定しているため、炊飯時の周囲環境、特に初期水温の影響を受け易く正確な炊飯量の判定が難しくなっている。そこで、上記特許文献1〜3の炊飯器は、初期温度の影響を受けないようにそれぞれ工夫されているが、依然として改善の余地が残っており、結局は、上記特許文献4の炊飯器のように、立上加熱工程及び吸水工程の両工程で判定し、両工程における判定精度の利点を炊飯メニューその他の条件に応じて使い分けることにならざるを得ない状況となっている。したがって、炊飯量の判定を温度検知によって実施する場合は、このように立上加熱工程及び吸水工程の両工程で判定せざるを得ないものとなる。
本発明者らは、炊飯器の開発・製品化に長年携わり、近年は、鍋内の圧力を大気圧以上に昇圧して炊飯する圧力式炊飯器において、吸水工程後の沸騰維持工程で圧力弁を一時開放して鍋内圧力を高圧から大気圧近傍まで低下させて、鍋内で米を激しく攪拌させる、いわゆる突沸現象を起こさせて炊飯する炊飯器を開発し製品化して、これらの技術に関する発明で既に数件の特許を取得している(例えば、特許第3851293号公報参照)。例えば、特許第3851293号公報に開示した圧力式炊飯器は、炊飯工程の沸騰維持工程において、圧力弁を強制的に開成させて沸騰中の鍋内の圧力を大気圧近傍となるように一気に低下させることにより、鍋内に突沸現象を発生させて米粒を攪拌するように制御して炊飯するものである。
しかしながら、この炊飯器は、吸水工程において、圧力弁を開放した状態、すなわち鍋内を加圧しない状態で鍋内を加温していた。ところが、この吸水工程において、圧力弁を閉成するとともに所定の温度で加熱して鍋内を昇圧したところ、米の含水率が上昇することを発見した。そしてまた、この含水率は、所定値の高い値まで上昇するが、加圧する圧力はこの高い含水率の値で飽和し、この飽和した圧力値は炊飯量と密接に関係、すなわちこの圧力値と炊飯量とは1対1の関係にあることを突き止めた。そこで、この吸水工程における鍋内の圧力を検知すれば炊飯量の判定が可能になり、しかも従来技術のように温度による判定の課題を克服できることに想到して、本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明は上記の従来技術の課題を解決するともに上記の開発状況を踏まえてなされたものであって、本発明の目的は、吸水工程において環境温度に影響されずに炊飯量を判定できる炊飯量の判定方法及びこの判定方法を用いた電気炊飯器を提供することにある。
本発明の他の目的は、これまでの炊飯器の構造を変更することなく、また新たな炊飯工程などを新設することもなく、制御方法を変更するだけで、環境温度に影響されずに炊飯量を判定できる炊飯量の判定方法及びこの判定方法を用いた電気炊飯器を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、米の含水率を上昇させて、上記目的を達成できる電気炊飯器を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の炊飯量の判定方法は、米と水とを含む所定量の被炊飯物を容器に収容して、米に水を吸水させる吸水工程において前記容器内の炊飯量を判定する炊飯量の判定方法において、前記吸水工程において、前記容器を密封した後に、該容器内を所定温度まで昇温するとともにその際の前記容器内圧を検出し、この検出値に基づいて前記容器内の炊飯量を判定することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の炊飯量の判定方法において、圧力値に対応させた炊飯量データを予め設定しておき、検出された前記圧力値は前記炊飯量データと照合されて、炊飯量が判定されることを特徴とする。
請求項3に記載の電気炊飯器は、水と米とを含む被炊飯物が収容される鍋と、前記鍋内の被炊飯物を加熱する加熱手段と、前記鍋を収容すると共に前記加熱手段を備えた炊飯器本体と、前記鍋の開口部を塞ぐ蓋体と、前記加熱手段を制御して前記鍋内の米に水を吸水させる吸水工程を含む炊飯工程を実行する制御装置とを備えた電気炊飯器において、前記鍋内の圧力を検知する圧力検出手段と、前記圧力検出手段の検出値を入力して前記鍋内の炊飯量を判定する炊飯量判定手段とを備え、前記制御装置は、前記吸水工程において、前記鍋を密封させた後に前記加熱手段により鍋内を所定の温度まで昇温させ、前記圧力検出手段で前記鍋内の圧力値を検知して、前記検出値を前記炊飯量判定手段に入力して前記鍋内の炊飯量を判定することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の電気炊飯器において、前記制御装置は記憶手段を備え、前記記憶手段に前記吸水工程における前記鍋内の昇圧圧力とこの圧力に対応する炊飯量データを記憶しておき、前記炊飯量判定手段は、前記圧力検出手段で検知された検出値と、前記記憶手段に記憶された炊飯量データとを照合して、前記鍋内の炊飯量を判定することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3に記載の電気炊飯器において、前記蓋体には、前記鍋内の蒸気を外部へ放出させる蒸気放出孔と、前記蒸気放出孔を閉塞又は開成させる弁開閉機構とを設け、前記制御装置は、前記吸水工程において、前記加熱手段を作動させると共に前記弁開閉機構で前記蒸気放出孔を閉塞して、前記鍋内を昇圧することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載の電気炊飯器において、前記蒸気放出孔は圧力弁で兼用し、前記弁開閉機構は前記圧力弁を強制的に開放状態にする圧力弁開放機構で兼用して、前記制御装置は、前記炊飯工程の沸騰維持工程において、前記鍋内を大気圧以上に昇圧して炊飯制御することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項3に記載の電気炊飯器において、前記圧力検出手段は圧力を電気信号に変換する圧力センサを有し、前記圧力センサを前記蓋体又は電気炊飯器本体に設けたことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項3に記載の電気炊飯器において、前記加熱手段は、前記鍋の底部を加熱する底部ヒータと、側部を加熱する側部ヒータと、前記蓋体に設けて上方から加熱する上部ヒータとを有し、前記制御装置は、前記吸水工程において、少なくとも前記底部ヒータの加熱量を制御することを特徴とする。
本発明は上記構成を備えることにより以下の優れた効果を奏する。すなわち、請求項1の発明は、吸水工程において、鍋内の圧力を昇圧すると米の含水率が上昇し、しかもこの昇圧した圧力値が炊飯量と対応していることに基づき、吸水工程で鍋内の昇圧した圧力値を検出することによって、容器内の炊飯量を判定するものである。この判定方法によれば、圧力値は、従来技術のように初期水温の影響を受けることがないので、判定精度を上げることができる。また、この吸水工程では、鍋内を昇圧することにより、米の含水率を上げることができる。
請求項2の発明は、実験により予め圧力値に対応させた炊飯量データを求めて設定しておき、この炊飯量データと検出した圧力値とを照合することにより、正確な炊飯量を判定できる。
請求項3の発明によれば、鍋内の炊飯量は従来技術のように初期水温の影響を受けることなく正確に判定できる。これにより、以後の炊飯工程、例えば立上加熱工程では、正確な炊飯量の判定結果に基づいて最適な加熱量の制御が可能となり、お好みの硬さ、やわらかさなどの炊飯特性を有する炊飯が可能になる。しかも、この吸水工程では、鍋内を昇圧することにより、米の含水率が上昇し、上記の正確な炊飯量の判定結果と合わせた炊飯制御によって、美味しいご飯を炊き上げることができる。
請求項4の発明によれば、記憶手段に吸水工程において鍋内の圧力とこの圧力に対応する炊飯量のデータを記憶しておくだけで、正確な炊飯量を判定できる。
請求項5の発明によれば、吸水工程時に蒸気放出孔を閉塞するだけで、簡単に鍋内の圧力を昇圧することができる。
請求項6の発明によれば、蒸気放出孔は、圧力弁で兼用し、弁開閉機構は圧力弁を強制的に開放状態にする圧力弁開放機構で兼用することによって、既存の圧力式炊飯器の構造を変更することなく、また新たな炊飯工程などを新設することもなく、単に制御方法を変更するだけで圧力式炊飯器に適用して上記の作用効果を奏する炊飯が可能になる。
請求項7の発明によれば、圧力を電気信号に変換する圧力センサを用いることにより、蓋体又は電気炊飯器本体への装着が簡単にできる。
請求項8の発明によれば、加熱手段に、鍋の底部を加熱する底部ヒータと、側部を加熱する側部ヒータと、蓋体に設けて上方から加熱する上部ヒータとを設けたので、制御装置は、吸水工程において、少なくとも底部ヒータの加熱量を制御することにより、鍋内の圧力を所定値に昇圧することができる。また、全ヒータの加熱量を制御すれば、より効率的に鍋内の圧力を所定値に昇圧することが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための炊飯器として圧力式炊飯器(以下、単に「炊飯器」という)を例示するものであって、本発明をこの炊飯器に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
最初に、図7を参照して、吸水工程における鍋内圧力と炊飯量との関係を説明する。なお、図7は吸水工程における鍋内圧力と炊飯量との関係を示した圧力曲線図、図8(a)は鍋内の所定位置で計測された含水率を示した表、図8(b)は圧力値と炊飯量との関係を示した表である。
吸水工程での鍋内圧力と炊飯量との関係は、図7に示すように、炊飯量が少ないときは、圧力曲線X3のように、初期から急峻に立ち上がって高い圧力値P3で略一定値になり飽和する。また、炊飯量が多いときは、圧力曲線X2のように、立ち上がりが鈍く低い圧力値P1で略一定値で飽和する。更に、炊飯量がこれらの中間量のときは、その圧力曲線X2は、各圧力曲線X2、X3の間に位置して、中間の圧力値P2で略一定値で飽和する。各圧力曲線X1〜X3での炊飯量は、曲線X1は、5.5カップ、曲線X2は3.3カップ、曲線X3は0.5カップで、順に大、中、小の炊飯量となっている。
そして、各圧力曲線X1〜X3で圧力値が略一定値(飽和)になった時点での米の含水率を計測したところ、図8(a)の結果が得られた。すなわち、鍋内の計測する箇所を鍋底に近い底部A、この底部より上位の中間部B、この中間部より上方の上位部Cとして(図2参照)、各箇所の含水率を計測したところ、底部Aではa1、中間部Bはa2及び上部Cはa3となり、それらの平均値はaEとなった。この平均値は、昇圧しないものに比べて1.0%以上アップしていた。
その結果、図7に示す各圧力曲線X1〜X3の安定した時点での各圧力値は、炊飯量と1対1で対応していることが確認された。
そこで、この発明は、米と水とを含む所定量の被炊飯物を所定の容器、例えば鍋に収容して、米に水を吸水させ、この吸水工程において、容器内を昇圧して米の含水率を所定値まで上昇させて、この上昇された含水率での圧力値をもとに容器内の炊飯量を判定するものである。
また、この圧力値に対応させた炊飯量データを予め設定しておき、圧力検出値は炊飯量データと照合して、炊飯量を判定するものである。なお、容器は、内部を外部から密閉して、加熱することにより昇圧させるのが好ましい。したがって、この判定方法によれば、圧力値は、従来技術のように初期水温の影響を受けることがなくなるので、判定精度を上げることができる。また、この吸水工程で、鍋内を昇圧することにより、米の含水率を上げることができる。さらに、この正確な判定結果によって、以後の炊飯工程、例えば立上加熱工程では、この炊飯量に基づいて加熱手段の加熱量を制御できるので、お好みの炊飯特性、例えばお好みの硬さなどで美味しく炊き上げることができる。
以下、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態に係る炊飯量判定手段を備えた炊飯器を説明する。なお、図1は本発明の実施形態に係る炊飯器の正面図、図2は図1の炊飯器の縦断面図、図3は図2の圧力弁開放機構の拡大図、図4は図2のX部分の拡大図である。
炊飯器1は、図1及び図2に示すように、米と水とを含む被炊飯物が投入される鍋10と、上方にこの鍋10が収容される開口部及び内部にこの鍋10を加熱し被炊飯物を加熱する底部ヒータ5及び側面ヒータ6を有する炊飯器本体(以下、本体という)2と、この本体2の一側に枢支されて本体2の開口部を覆い閉塞状態に係止するロック機構21を有する蓋体11と、この蓋体11に装着されて鍋10内の圧力を調整する圧力弁13と、この圧力弁13を開閉制御する圧力弁開放機構15と、炊飯のスタート、タイマー予約及び保温などの操作を行う表示操作部8と、この表示操作部8からの炊飯の開始信号に従って底部ヒータ5及び側面ヒータ6及び後述する内蓋ヒータ19を有する加熱手段及び圧力弁開放機構15等を制御する制御装置9とを備えている。
この制御装置9には記憶手段が設けられており、この記憶手段には鍋10内の被炊飯物を所定温度に加熱すると共に、所定時間かけて所定量の水分を被炊飯物に吸水させる吸水工程、この吸水された被炊飯物を沸騰するまで昇温加熱する立上加熱工程、この被炊飯物を沸騰状態に維持する沸騰維持工程、この沸騰維持工程後に被炊飯物を蒸らす蒸らし工程、この蒸らし工程後に炊き上がった炊飯物を所定温度で保温する保温工程等を順次実行する炊飯及び保温プログラムが記憶されている。これらの炊飯工程のうち、立上加熱工程及び沸騰維持工程では、鍋内が大気圧以上、例えば1.1〜2.2気圧程度に昇圧されて炊飯工程が実行される。また、この記憶手段には、圧力値と炊飯量とを関連付けたデータが記憶されている。
本体2は、有底箱型の外部ケース3と、この外部ケース3に収容されてその中に鍋10が収容される内部ケース4とからなり、外部ケース3と内部ケース4との間に隙間を形成して、この隙間に制御装置9を構成する制御回路基板等が配設されている。内部ケース4は、その底部4aに底部ヒータ5、側部4bに側面ヒータ6がそれぞれ装着されている。底部ヒータ5は、ドーナツ状に巻装した電磁誘導コイルが使用されている。側面ヒータ6は、電熱線を耐熱部材で覆ったヒータが使用されている。また、底部4aには、鍋底温度を検出するサーミスタ等からなる鍋底温度センサ7が設けられている。
この本体2は、図1に示すように、その正面2aに各種炊飯メニューを表示する表示パネル8a及びこの炊飯メニューを選択等する操作ボタンからなる表示操作部8が設けられている。
鍋10は、図2に示すように、米と水とからなる所定量の被炊飯物が投入される比較的深底の容器からなり、例えばアルミニウムとステンレスとのクラッド材で形成されている。
蓋体11は、図2に示すように、鍋10の開口部を閉蓋する内蓋12と、本体2の開口部全体を閉蓋する外蓋20等とで構成されている。この蓋体11は、一端が本体2の一端に枢軸11Aで枢支され、他端が本体2の他端にロック機構21により係止されるようになっている。また、この蓋体11には、鍋10内の圧力を検知する圧力検出手段26が設けられている。この圧力検出手段26は、圧力を電気信号に変換する圧力センサ27を有し、この圧力センサ27が蓋体11の外蓋20に設けられている。
内蓋12には、その上部に圧力弁13、この圧力弁13を強制的に開放させる圧力弁開放機構15、鍋10内の圧力が所定値以上の異常圧力に上昇したときに鍋10内の蒸気を外部に逃がすための安全弁V1、鍋10内を上方から加熱する内蓋ヒータ(上方ヒータともいう)19などが設けられている。
これらの部品のうち、内蓋ヒータ19には側面ヒータ6と同じような電熱線を耐熱部材で覆ったヒータが使用されている。また、圧力弁13は、図2及び図4に示すように、所定径の弁孔131が形成された弁座13aと、この弁孔131を塞ぐように弁座13a上に載置される金属製のボール14と、このボール14の移動を規制し弁座13a上に保持するカバー13bとで構成されている。このボール14は、所定の重さを有し、その自重により、弁孔131を閉塞する。
圧力弁開放機構15は、図3に示すように、電磁コイルが巻回されたシリンダ15aと、このシリンダ15a内を電磁コイルの励磁により摺動してボール14を移動させるプランジャ15bと、このプランジャ15bの先端に装着されたバネ及び作動棹15b’とで構成されている。作動棹15b’は、弾力性を有するシール部材15cで支持されている。
この圧力弁開放機構15は、制御装置9によって制御される。すなわち、制御装置9からの指令に基づいて電磁コイルが励磁されると、プランジャ15bがシリンダ15aから突出して作動棹15b’がボール14に衝突し、このボール14を横方向に押し出す。この押し出しにより、ボール14は弁座13a上から移動されて、弁孔131を強制的に開放させる。また、この開放状態において、電磁コイルへの励磁がストップされると、プランジャ15bがシリンダ15a内にばね力により引き戻され、この引き戻しにより、プランジャ15bがボール14を横方向に押す力がなくなるので、このボール14はその自重により弁座13a上に戻り、弁孔131がボール14により閉塞される。圧力弁13の上部には、弁孔131から噴出する蒸気の温度を測定する蒸気温度センサSが取付けられている。
内蓋12は、その外周に鍋10の開口部と接触して密閉する内蓋パッキン18が装着されている。この内蓋パッキン18は、図4にその一端部を示すように、内部に円盤状の内蓋12の直径より若干小さい直径を有する円形穴18Aと、内蓋12の外周縁にリング状の取付け枠16を介在して取付ける取付け部18Bと、鍋10の開口部と接触してこの開口部を密閉するシール部18Cとを有し、全体がドーナツ状をしたリングからなり、高い耐熱性及び弾性を有するシリコン材で形成されている。
取付け部18Bは、リング状の取付け枠16が装着される凹状溝18B’を有し、円形穴18Aの外周囲に形成されている。この凹状溝18B’は、円形穴18Aから外方へ延設された略平坦な環状の溝底部18aと、この溝底部18aの円形穴18A側の端部から上方へ略直角に立設された筒状壁18bと、溝底部18aから延びた延設部18a’とで構成されている。筒状壁18bには、その頂部から外方へ突出してその先端が下方へ曲がった鉤状の係止爪18b’が形成されている。
シール部18Cは、溝底部18aの延設部18a’から更に延設され略U字状に形成されている。このU字状のシール部18Cは、延設部18a’から延びてU字状の底部に対応するバネ片部18dと、このバネ片部18dから延びた弾性シール部18eとで形成されている。弾性シール部18eは、鍋10の内壁10aに接触する先端接触部181と、内壁10aと鍋フランジ10cとの間の湾曲部10bに接触する中間接触部182とを有している。
取付け枠16は、凹状溝18B’内に嵌め込まれて溝底部18a面に当接される底部16aと、この底部16aから上方へ延びた胴部16bと、この胴部16bの上に設けた平坦な頂部16cとを有し、全体がドーナツ状をなしたリング枠からなり、高い耐熱性及び所定の機械的強度を有する樹脂成型体で形成されている。この取付け枠16は、その頂部16cの平坦面に、この平坦面から底部16aに向かって垂下した雌ネジ穴161が刻設されている。また、この頂部16cの平坦面には係止溝162が形成されている。さらに、胴部16bの側面、すなわち筒状壁18b面側に係止溝163を有するH型の係合部16b’が形成されている。このH型の係合部16b’の係止溝163には、筒状壁18bの頂部に設けた係止爪18b’が係止される。
内蓋12への内蓋パッキン18の装着は、先ず、内蓋パッキン18にリング状の取付け枠16を装着する。この装着は、リング状の取付け枠16を内蓋パッキン18の筒状壁18bの頂部に載置して、この取付け枠16を下方へ押付ける。この押付けにより、筒状壁18bは内側へその弾性力により撓み、取付け枠16の下方への挿入が許容される。取付け枠16の底部16aが凹状溝18B’の底部面に接触する位置まで押付けられると、筒状壁18bの復元力により元の位置へ復帰し、このタイミングで筒状壁18bの頂部の係止爪18b’をH型の係合部16b’の係合溝163に係止させる。この係止により、取付け枠16に内蓋パッキン18が固定される。その後、この内蓋パッキン18が固定された取付け枠16を内蓋12の外周縁に当接させて外周縁に設けた雌ネジ穴161に雄ネジ17を螺合させて固定する。
この内蓋パッキン18によれば、U字状のシール部18Cを有し、このシール部18Cは、U字状の底部に対応するバネ片部18dと、このバネ片部18dから延びた弾性シール部18eとで構成されているので、蓋体11で本体2の開口部を閉塞したときに、このシール部18Cの弾性シール部18eがバネ片部18dのバネ力に抗して鍋10の内壁面10a及び湾曲部10bに密着して気密性が確保される。したがって、鍋10内部からの蒸気漏れが殆ど無くなり、熱エネルギーの損失を最小限に抑えることができるので省エネルギー化となる。また、この内蓋パッキン18は、取付け枠16を介在させて内蓋12に固定するので、弾性を有する内蓋パッキン18を機械的強度の強い取付け枠16で支持した取付けとなり、内蓋パッキン18が堅固に固定される。さらに、取付け枠16と内蓋パッキン18とは、工具を使用することなく、装着及び取外しができるので、古くなった内蓋パッキン18は簡単に交換できる。
外蓋20は、図2に示すように、内蓋12、この内蓋12に装着された圧力弁13及び圧力弁開放機構15等を覆う化粧カバーで形成されている。この外蓋20は、一端部に蓋体11のロック機構21を解除する解除釦22が設けられており、枢軸11A側の他端部には装着穴24が設けられている。この装着穴24は、おねば貯留キャップ25が着脱自在に挿入できる大きさを有する有底の凹み穴からなり、外蓋20を支えるフレーム23に形成されている。また、この装着穴24は、その底部に後述するおねば貯留キャップ25の吐出筒25aが圧入される装着穴24aが形成されている。この装着穴24aには、内部に環状シール部材が取付けられて、吐出筒25aの外周面と圧接されて鍋10内の蒸気が外部へ漏出しないようになっている。
おねば貯留キャップ25は、例えば圧力弁13から放出される蒸気などを吐出させる吐出筒25aと、うまみ成分のおねばを貯留する空室25bと、蒸気を外部へ放出する蒸気放出口25cとを有し、空室25bの底部には、貯留されたおねばを鍋10内に戻すおねば戻し弁V2が設けられている。なお、このうまみ成分であるおねばは、圧力弁13から蒸気が噴出する際に、この蒸気と一緒に鍋10内から圧力弁13を通して導出されて、おねば貯留キャップ25の空室25bに貯留される。この空室25bに貯留されたおねばは、所定タイミングでおねば戻し弁V2が開成するとともに、内蓋12に設けた負圧弁(図示省略)の開成に従って鍋10内へ戻される。
圧力検出手段26は、内蓋12に設けた検知穴(図示省略)と、この検知穴に対応させて設けた圧力センサ27とを有し、この検知穴と圧力センサ27とは、鍋10内で発生する蒸気などが外部へ漏れないように弾性を有する筒状体28で弾性圧接されている。すなわち、内蓋12が外蓋20に装着されたときに、この筒状体28が検知穴と圧力センサ27とを弾性接触により繋ぎ蒸気などが漏れないようになっている。なお、この圧力検出手段は、上記の手段に限定されず、例えば内蓋12の変移量、すなわち内蓋12が鍋10内圧力の上昇によって持ち上がったときの変移量によって検知してもよく、他の任意の手段によって検知できるようにしてもよい。
次に、図5を参照して、制御装置9の構成を説明する。なお、図5はこの制御装置を構成する制御ブロック図である。
制御装置9は、種々の演算処理を行うCPU、各種データの記憶を行うROM及びRAMからなる記憶手段、選択された炊飯メニューを検出する炊飯メニュー検出回路、炊飯量判定手段、圧力弁13の開閉時間が設定された弁開閉タイマー、圧力弁13の開閉回数をカウントするカウンタと、鍋10内の加熱温度及び加熱時間を制御する加熱制御回路、表示パネル8aに表示される表示画面を制御するための表示パネル制御回路、圧力弁開放機構15を駆動させて圧力弁13の開閉タイミングを制御する圧力弁開放機構駆動回路などを備えている。
記憶手段には、各種の炊飯メニューに対応した炊飯プログラムが記憶されている。この炊飯プログラムは、上述したように、吸水工程、立上加熱工程、沸騰維持工程、蒸らし工程、追い炊き工程及びこれらの炊飯工程終了後の保温工程となっている。また、この記憶手段には、圧力値と炊飯量とを関連付けたデータが記憶されている。このデータは、図8(b)に示すように、圧力P1、P2、P3に対して炊飯量大、中、小となっている。勿論、圧力P1〜P3を細分化し、この圧力に対応して炊飯量も細分化したデータとしてもよい。この圧力値と炊飯量との関係は、実験により求められている。
この制御装置9には、表示操作部8のメニューキー81、スタートキー82、予約キー83等から各種の指令が入力される。同様に鍋底温度センサ7、蒸気温度センサS及び圧力センサ27などから、それぞれの検出値が入力される。また、この装置には、底部ヒータ5、側面ヒータ6及び内蓋ヒータ19、表示パネル8a、圧力弁開放機構15などが接続されている。
主に図5〜図8を参照して、炊飯量の判定及び炊飯工程を説明する。なお、図6は炊飯工程における鍋内の温度及び圧力変化、圧力弁制御、加熱ヒータ制御などを示すチャート図、図7は吸水工程における鍋内圧力と炊飯量との関係を示した圧力曲線図、図8(a)は鍋内の所定位置で計測された含水率を示した表であり、図8(b)は圧力値と炊飯量との関係を示した表である。
初めに、表示パネル8aに表示された炊飯メニューから所定のメニューが選定されて、表示操作部8が操作されると、制御装置9は、選定された炊飯プログラムにしたがって、底部ヒータ5、側面ヒータ6及び圧力弁開放機構15を制御して、鍋10内の被炊飯物を所定温度に加熱すると共に、所定温度及び所定時間をかけて所定量の水分を被炊飯物に吸水させる吸水工程I、この吸水された被炊飯物を沸騰するまで昇温加熱する立上加熱工程II、この被炊飯物を沸騰状態に維持する沸騰維持工程III、この沸騰維持工程III後に被炊飯物を蒸らす蒸らし工程IVを実行する。
吸水工程Iでは、制御装置9は、圧力弁13を閉成し、この状態で底部ヒータ5、側面ヒータ6及び上部ヒータ19の加熱量を制御して、鍋10内を所定の吸水温度、例えば60℃にして米に水を吸水させる。この圧力弁13が閉成された状態で加熱されると、鍋10内の圧力Pは、図7に示すように、炊飯量に対応した圧力曲線に沿って上昇する。鍋10内の圧力が上昇すると、米の含水率が上昇することが確認された。すなわち、図2の鍋10内の計測する箇所を鍋底に近い底部A、この底部より上位の中間部B、この中間部より上方の上位部Cとして、各箇所の含水率を計測したところ、図8(a)に示すように、底部Aではa1、中間部Bはa2及び上位部Cはa3となり、それらの平均値はaEとなった。この平均値は、昇圧しないものに比べて1.0%以上アップしていた。
したがって、吸水工程Iにおいて、鍋10内は所定温度に昇温されると共に内圧が上昇されて水が米に吸水されるので、吸水ムラを発生させることなく効果的にしかも効率よく十分な水を米に吸水させることができる。すなわち、鍋10内を昇圧することにより、水や米にも圧力が掛かり、この圧力により水が米細胞壁を通過しやすくなり、より多くの水が米のデンプンに吸収される。さらに、米に圧力が掛かることにより米に小さな亀裂が入り、そこから米内部へ水が浸透して米細胞壁間の隙間を通って米の中心部にあるデンプンにまで水が供給されるので、含水率が上昇する。なお、この吸水工程Iにおいて、鍋10内の圧力値Pと炊飯量との関係を実験により求めた。その結果、これらの関係は、図7に示すように、炊飯量が少ないときは、圧力曲線X3のように、初期から急峻に立ち上がって高い圧力値P3で略一定値になり飽和し、また、炊飯量が多いときは、圧力曲線X2のように、立ち上がりが鈍く低い圧力値P1で略一定値で飽和し、更に、炊飯量がこれらの中間量のときは、その圧力曲線X2は、各圧力曲線X1、X3の間に位置して、中間の圧力値P2で略一定値で飽和した値となった。この圧力値Pは、1.05〜1.18気圧の範囲であり、また各圧力曲線X1〜X3の炊飯量は、曲線X1は、5.5カップ、曲線X2は3.3カップ、曲線X3は0.5カップで、順に大、中、小の炊飯量となっている。そして、各圧力曲線X1〜X3で圧力値が略一定値(飽和)になった時点での米の含水率を計測したところ、図8の結果が得られ、これらの含有率a1〜a3を平均した値aEは、昇圧しないものに比べて1.0%以上アップしていた。また、含水率と炊飯量との関係は、炊飯量が大のときは含水率が高く、小になるに従って低くなるが、これらの含水率は圧力を掛けることによって、掛けないときに比べてアップしている。この鍋10内圧力と炊飯量との関係は、予め記憶手段に記憶されている。
この圧力値Pは、圧力センサ27によって検出される。この検出値が炊飯量判定手段に入力されて、記憶手段に記憶された炊飯量データと照合されて、炊飯量が判定される。
したがって、図7に示す各圧力曲線X1〜X3の安定した時点での圧力値は、炊飯量と1対1で対応しているので、この圧力値の検知により、炊飯量が簡単に且つ正確に判定でき、しかもこの炊飯量の判定は初期水温の影響を受けることなく正確なものとなる。
次の立上加熱工程IIでは、この炊飯量に基づいて加熱手段の加熱量が制御される。この工程では、鍋10内が例えば1.2気圧に昇圧される。
この立上加熱工程IIでは、吸水工程Iで正確な炊飯量の判定がされているので、この立上加熱工程IIの初期からは正確な炊飯量に基づいて適切な電力量で加熱される。したがって、正確な炊飯量の判定によって、立上加熱工程IIの温度上昇度合いを自由に設定できるため、硬め、柔らかめなどの炊きわけレベルの差をつけ易くなる。したがって、お好みの炊飯特性、例えばお好みの硬さなどで美味しく炊き上げることができる。
さらに沸騰維持工程IIIでは、圧力弁13を強制的に1回乃至複数回開成させて沸騰中の鍋10内の圧力を大気圧近傍となるように一気に低下させる。この圧力弁13の開成により鍋10内には突沸現象が発生し米が激しく攪拌される。また、この圧力弁13の開成によって、鍋10内に生成されたうまみ成分のおねばはこの圧力弁13を通っておねば貯留キャップ25内に一時貯留される。この貯留キャップ25に貯留されたおねばは、所定のタイミングでおねば戻し弁V2が開成して、鍋10内へ戻される。
この炊飯工程が終了すると、表示操作部8からの指令或いは自動的に保温工程へ移行される。この保温工程において、制御装置9は鍋10内を所定時間及び所定の保温温度で保温される。この時間帯において、制御装置9は、底部ヒータ5、側面ヒータ6及び内蓋ヒータ19をそれぞれ間歇的にオン・オフ制御して、所定の保温温度、例えば70℃以上で保温制御する。この保温制御により鍋10の内壁への結露を少なくして最適な温度で保温される。
以上、本発明の一実施形態の圧力式炊飯器を説明したが、この発明は、この圧力式炊飯器に限定されるものではなく、通常の非圧力式の炊飯器にも適用できるものである。非圧力式炊飯器は、鍋内の蒸気を外部へ放出する蒸気放出孔が設けられているので、この蒸気放出孔にこの蒸気放出孔を開閉する開閉機構を設けることにより、上記作用効果を奏する炊飯器を構成できる。
図1は本発明の実施形態に係る圧力式炊飯器の正面図である。 図2は図1の圧力式炊飯器の縦断面図である。 図3は図2の圧力弁開放機構の拡大図である。 図4は図2のX部分の拡大図である。 図5は制御装置を構成する制御ブロック図である。 図6は炊飯工程の温度・圧力変化を示す特性図である。 図7は吸水工程における鍋内圧力と炊飯量との関係を示した圧力曲線図である。 図8(a)は鍋内の所定位置で計測された含水率を示した表、図8(b)は圧力値と炊飯量との関係を示した表である。
符号の説明
1 (圧力式)炊飯器(電気炊飯器)
2 (炊飯器)本体
3 外部ケース
4 内部ケース
5 底部ヒータ
6 側面ヒータ
7 鍋底温度センサ
8 表示操作部
9 制御装置
10 鍋
11 蓋体
12 内蓋
13 圧力弁
14 金属製ボール
15 圧力弁開放機構
16 取付け枠
18 内蓋シール
19 内蓋ヒータ(上部ヒータ)
20 外蓋
25 おねば貯留キャップ
26 圧力検出手段
27 圧力センサ

Claims (8)

  1. 米と水とを含む所定量の被炊飯物を容器に収容して、米に水を吸水させる吸水工程において前記容器内の炊飯量を判定する炊飯量の判定方法において、
    前記吸水工程において、前記容器を密封した後に、該容器内を所定温度まで昇温するとともにその際の前記容器内圧を検出し、この検出値に基づいて前記容器内の炊飯量を判定することを特徴とする炊飯量の判定方法。
  2. 圧力値に対応させた炊飯量データを予め設定しておき、検出された前記圧力値は前記炊飯量データと照合されて、炊飯量が判定されることを特徴とする請求項1に記載の炊飯量判定方法。
  3. 水と米とを含む被炊飯物が収容される鍋と、前記鍋内の被炊飯物を加熱する加熱手段と、前記鍋を収容すると共に前記加熱手段を備えた炊飯器本体と、前記鍋の開口部を塞ぐ蓋体と、前記加熱手段を制御して前記鍋内の米に水を吸水させる吸水工程を含む炊飯工程を実行する制御装置とを備えた電気炊飯器において、
    前記鍋内の圧力を検知する圧力検出手段と、前記圧力検出手段の検出値を入力して前記鍋内の炊飯量を判定する炊飯量判定手段とを備え、前記制御装置は、前記吸水工程において、前記鍋を密封させた後に前記加熱手段により鍋内を所定の温度まで昇温させ、前記圧力検出手段で前記鍋内の圧力値を検知して、前記検出値を前記炊飯量判定手段に入力して前記鍋内の炊飯量を判定することを特徴とする電気炊飯器。
  4. 前記制御装置は記憶手段を備え、前記記憶手段に前記吸水工程における前記鍋内の昇圧圧力とこの圧力に対応する炊飯量データを記憶しておき、前記炊飯量判定手段は、前記圧力検出手段で検知された検出値と、前記記憶手段に記憶された炊飯量データとを照合して、前記鍋内の炊飯量を判定することを特徴とする請求項3に記載の電気炊飯器。
  5. 前記蓋体には、前記鍋内の蒸気を外部へ放出させる蒸気放出孔と、前記蒸気放出孔を閉塞又は開成させる弁開閉機構とを設け、前記制御装置は、前記吸水工程において、前記加熱手段を作動させると共に前記弁開閉機構で前記蒸気放出孔を閉塞して、前記鍋内を昇圧することを特徴とする請求項3に記載の電気炊飯器。
  6. 前記蒸気放出孔は圧力弁で兼用し、前記弁開閉機構は前記圧力弁を強制的に開放状態にする圧力弁開放機構で兼用して、前記制御装置は、前記炊飯工程の沸騰維持工程において、前記鍋内を大気圧以上に昇圧して炊飯制御することを特徴とする請求項5に記載の電気炊飯器。
  7. 前記圧力検出手段は圧力を電気信号に変換する圧力センサを有し、前記圧力センサを前記蓋体又は電気炊飯器本体に設けたことを特徴とする請求項3に記載の電気炊飯器。
  8. 前記加熱手段は、前記鍋の底部を加熱する底部ヒータと、側部を加熱する側部ヒータと、前記蓋体に設けて上方から加熱する上部ヒータとを有し、前記制御装置は、前記吸水工程において、少なくとも前記底部ヒータの加熱量を制御することを特徴とする請求項3に記載の電気炊飯器。
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