JP2009240608A - 消火用具、消火方法および消火装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率よく消火でき、少量の不活性ガスで火災を消火できる消火用具、消火方法及び消火装置を提供する。
【解決手段】消火用具1は、不活性ガス3と、不活性ガス3が高圧で封入され、火点Fの熱により破裂する風船2と、を備えている。
【効果】風船の破裂と同時に不活性ガスが略放射状に拡散されるので、周囲の空気を巻き込まずに不活性ガスが火点を完全に覆うために窒息効果が最大限に得られる。
【選択図】図2
【解決手段】消火用具1は、不活性ガス3と、不活性ガス3が高圧で封入され、火点Fの熱により破裂する風船2と、を備えている。
【効果】風船の破裂と同時に不活性ガスが略放射状に拡散されるので、周囲の空気を巻き込まずに不活性ガスが火点を完全に覆うために窒息効果が最大限に得られる。
【選択図】図2
Description
この発明は、効率よく消火でき、少量の不活性ガスで火災を消火できる消火用具、消火方法及び消火装置に関する。
従来、不活性ガスによる火災の局所消火は、図7に示すようにCO2消火器などのようにラッパ状のガスノズルから不活性ガスを勢い良く放射することにより、火点に不活性ガスを供給して窒息効果により火災を消火していた。(例えば、特許文献1参照)。
しかし、従来の不活性ガスによる火災の局所消火方式の場合、図7に示すように不活性ガスがノズルから放射される際に、不活性ガスを火点に供給すると同時に、ノズルから放射される不活性ガスの流れに沿って周囲の可燃性の酸素が含まれる空気を巻き込んでしまうために、窒息効果が低減されるため火点を効率良く速やかに消火することができず、また、大量の不活性ガスが必要になり、特に、CO2の場合は人体に危険となるという問題があった。
この発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、火点を効率よく速やかに消火でき、少量の不活性ガスで火災を消火できる消火用具、消火方法及び消火装置を提供することを目的とする。
この発明の消火用具は、不活性ガスと、この不活性ガスが封入され、火点の熱により破裂する風船と、を備えたものである。
この発明の消火方法は、請求項1記載の消火用具を火点に接近させる行程と、前記の消火用具の前記風船が破裂したときに、前記不活性ガスが前記火点を窒息消火する行程と、を備えたものである。
この発明の消火装置は、火災を検知し、火災規模に応じた検出レベル信号を出力する火災検知器と、不活性ガスが充填された不活性ガスボンベと、この不活性ガスボンベに通常時は閉止する供給弁を介して接続された配管と、この配管の先端部に取付された風船と、前記火災検知器により火災が検知されたときに、前記火災検知器から出力された検出レベル信号に応じて前記供給弁を開放する時間をそれぞれ設定し、設定された時間前記供給弁を開放する制御盤と、を備えたものである。
この発明の消火装置は、先端に発泡用網を備えた持ち運び可能な泡消火装置部を備えた泡消火装置において、前記発泡用網から放射される泡を充填するための袋を、前記発泡用網の放射側に備えたものである。
この発明の消火方法は、請求項4記載の泡消火装置の前記袋を火点に乗せる行程と、前記袋が火点の熱で溶け、前記泡が火点を窒息消火する行程とを備えたものである。
この発明の消火装置は、前記袋が消火用ノズルから取り外し可能なものである。
この発明による消火用具は、不活性ガスと、該不活性ガスが封入され、火点の熱により破裂する風船と、を備えたので、風船の破裂と同時に不活性ガスが略放射状に拡散されるので、周囲の空気を巻き込まずに不活性ガスが火点を完全に覆うために窒息効果が最大限に得られるため、効率的に消火でき、不活性ガスが少量でも消火することができる。
この発明の消火方法は、請求項1記載の消火用具を火点に接近させる行程と、前記の消火用具の前記風船が破裂したときに、前記不活性ガスが前記火点を窒息消火する行程と、を備えたので、風船の破裂と同時に不活性ガスが放射状に拡散されるので、周囲の空気を巻き込まずに不活性ガスが火点を完全に覆うために窒息効果が最大限に得られるため、効果により、効率的に消火でき、不活性ガスが少量でも消火することができる。
この発明の消火装置は、火災を検知し、火災規模に応じた検出レベル信号を出力する火災検知器と、不活性ガスが充填された不活性ガスボンベと、この不活性ガスボンベに通常時は閉止する供給弁を介して接続された配管と、この配管の先端部に取付された風船と、前記火災検知器により火災が検知されたときに、前記火災検知器から出力された検出レベル信号に応じて前記供給弁を開放する時間をそれぞれ設定し、設定された時間前記供給弁を開放する制御盤と、を備えたので、火災規模に合わせて風船に充填する不活性ガス量を調整できるために効率的に消火することができる。
この発明の消火装置は、先端に発泡用網を備えた持ち運び可能な泡消火装置部を備えた泡消火装置において、前記発泡用網から放射される泡を充填するための袋を、前記発泡用網の放射側に備えたので、窒息効果により効率的に消火することができる。
この発明の消火方法は、請求項4記載の泡消火装置の前記袋を火点に乗せる行程と、前記袋が火点の熱で溶け、前記泡が火点を窒息消火する行程とを備えたので、窒息効果により効率的に消火することができる。
この発明の消火装置は、前記袋が消火用ノズルから取り外し可能なので、効率的に消火することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1を示す消火用具の構成図、図2は、風船に不活性ガスが充填された消火用具を火点に接近させる状態を示す図、図3は消火用具の風船が破裂した時の火点周囲の不活性ガスの流れを示す図である。
図1はこの発明の実施の形態1を示す消火用具の構成図、図2は、風船に不活性ガスが充填された消火用具を火点に接近させる状態を示す図、図3は消火用具の風船が破裂した時の火点周囲の不活性ガスの流れを示す図である。
図1において、消火用具1は、ゴム製の風船2と、ゴム製の風船2に封入された不活性ガス3から構成される。ゴム製の風船2は、不活性ガス3があらかじめ不活性ガスボンベなどから充填されており、例えば、直径が20〜100cm程度で、充填時の圧力は大気圧より0.1〜0.3気圧程度高くする。なお、風船2の不活性ガス3の充填時の圧力は低いが、風船2がガスを透過することによる漏れの影響を考慮して、充填後の使用可能期間を設定する。例えば、屋内の工場等で火気を使用する場所付近に置いてもよい。
不活性ガス3は、窒素、二酸化炭素、Novec1230、HFC−227ea等を使用する。これらの不活性ガスの消炎濃度を表1に示す(出典:「消研型カップバーナ装置による消火剤の消炎濃度」、消防研究所)。
不活性ガス3は、窒素、二酸化炭素、Novec1230、HFC−227ea等を使用する。これらの不活性ガスの消炎濃度を表1に示す(出典:「消研型カップバーナ装置による消火剤の消炎濃度」、消防研究所)。
消炎濃度は不活性ガスの消火性能を表す指標の一つであり、この値が小さいほど消火能力が高いことを示しており、表1はヘプタンに対する消炎濃度を示している。表1からNovec1230が他の不活性ガスより消火能力が高いことがわかる。
次に、この発明の消火用具1の動作について図2、3により説明する。火災が発生した時に、消火用具1を手に持って、または、消火用具1を棒の先端に取り付けて火点Fに近づける。
図2に示すように火点Fに消火用具1を近づけると、図3に示すように風船2が破裂し、風船2の破裂と同時に不活性ガス3が略放射状に拡散され、火点Fを完全に覆うために窒息効果により火点Fが消火される。
このとき、不活性ガス3が略放射状に拡散するので、周囲の空気を巻き込まずに不活性ガス3が火点Fを完全に覆う。一方、従来は、空気を巻き込み、火点に酸素が供給されるので、窒息効果が低い。
なお、風船2のサイズは、一定としてもよく、また、その場で、火災規模に合わせて不活性ガス3の封入量を変え風船2の膨らみの大きさを変えるようにしてもよい。
図2に示すように火点Fに消火用具1を近づけると、図3に示すように風船2が破裂し、風船2の破裂と同時に不活性ガス3が略放射状に拡散され、火点Fを完全に覆うために窒息効果により火点Fが消火される。
このとき、不活性ガス3が略放射状に拡散するので、周囲の空気を巻き込まずに不活性ガス3が火点Fを完全に覆う。一方、従来は、空気を巻き込み、火点に酸素が供給されるので、窒息効果が低い。
なお、風船2のサイズは、一定としてもよく、また、その場で、火災規模に合わせて不活性ガス3の封入量を変え風船2の膨らみの大きさを変えるようにしてもよい。
次に、この発明の消火用具1について消火実験をした結果について説明する。
まず、実験1では、Novec1230の気化したガスを封入した直径20cmの風船2からなる消火用具1を、□10cmの火皿のへブタン火点に近づけて、火点Fの熱により風船2を破裂させてNovec1230の気化したガスを放射させたところ、火点Fを消火することができた。この場合の消火用具1は、Novec1230の沸点が約49℃であるので、常温下でNovec1230の液体を風船2内に封入したものを恒温槽で加熱して気化させたものを用いた。つまり、沸点が高い不活性ガス3も使用できる。
まず、実験1では、Novec1230の気化したガスを封入した直径20cmの風船2からなる消火用具1を、□10cmの火皿のへブタン火点に近づけて、火点Fの熱により風船2を破裂させてNovec1230の気化したガスを放射させたところ、火点Fを消火することができた。この場合の消火用具1は、Novec1230の沸点が約49℃であるので、常温下でNovec1230の液体を風船2内に封入したものを恒温槽で加熱して気化させたものを用いた。つまり、沸点が高い不活性ガス3も使用できる。
また、実験2では、窒素を封入した直径100cmの風船2からなる消火用具1を、□50cmの火皿のへブタン火点に近づけて、火点Fの熱により風船2を破裂させて窒素の不活性ガス3を放射させたところ、火点Fを消火することができた。
この結果から、効率的に消火でき、不活性ガスが少量でも速やかに消火することができ、また、火災規模に合わせて効率的に消火することができることがわかった。
この結果から、効率的に消火でき、不活性ガスが少量でも速やかに消火することができ、また、火災規模に合わせて効率的に消火することができることがわかった。
ここで、風船2が破裂して火点Fが消火されるメカニズムを説明する。
風船2に封入された不活性ガス3は、風船を膨らませる向きに圧力を発生させている。風船2が、火点Fから伝わる熱を受けたり、火点Fの火炎に触れると、表面に少なくとも1ケ所は穴があく。その一瞬は穴から集中的に不活性ガス3が放射されるが、ほぼ、同時に、風船2が原型をとどめずに破裂するため不活性ガス3は略放射状に拡散されて空気を火点付近から遠ざけるとともに、火点Fを完全に覆って消火することができる。
風船2に封入された不活性ガス3は、風船を膨らませる向きに圧力を発生させている。風船2が、火点Fから伝わる熱を受けたり、火点Fの火炎に触れると、表面に少なくとも1ケ所は穴があく。その一瞬は穴から集中的に不活性ガス3が放射されるが、ほぼ、同時に、風船2が原型をとどめずに破裂するため不活性ガス3は略放射状に拡散されて空気を火点付近から遠ざけるとともに、火点Fを完全に覆って消火することができる。
以上のように、消火用具1は、不活性ガス3と、不活性ガス3が封入され、火点Fの熱により破裂する風船2と、を備えたので、風船2の破裂と同時に不活性ガス3が略放射状に拡散されるので、周囲の空気を巻き込まずに不活性ガスが火点Fを完全に覆うために窒息効果が最大限に得られるため、不活性ガスが少量でも消火することができ、また、火災規模に合わせて効率的に消火することができる。
また、不活性ガス3は、例えば、表1に示した不活性ガスのうち、消炎濃度が小さいHFC−227eaやNovec1230を使用すれば不活性ガスが特に少量で、効率的に消火できる。
また、不活性ガス3は、例えば、表1に示した不活性ガスのうち、消炎濃度が小さいHFC−227eaやNovec1230を使用すれば不活性ガスが特に少量で、効率的に消火できる。
実施の形態2.
実施の形態1では、火災発生時に消火用具を手動で火点に近づけて消火する場合を示したが、本実施の形態は火災発生時に自動的に消火するものである。
図4はこの発明の実施の形態2を示す消火装置の構成図である。図において、消火装置は、監視空間9に発生した火災を検知し、火災規模に応じた検出レベル信号を出力する火災検知器4と、不活性ガス3が充填された不活性ガスボンベ5と、この不活性ガスボンベ5に通常時は閉止する供給弁6を介して接続され、天井まで配設された配管7と、この配管7の先端部に取付された風船2と、火災検知器4により火災が検知されたとき供給弁6を開放するとともに、火災検知器4から出力された検出レベル信号に応じて供給弁6を開放する時間をそれぞれ設定する制御盤8と、を備えている。
なお、使用する不活性ガス、風船は実施の形態1と同じものである。
実施の形態1では、火災発生時に消火用具を手動で火点に近づけて消火する場合を示したが、本実施の形態は火災発生時に自動的に消火するものである。
図4はこの発明の実施の形態2を示す消火装置の構成図である。図において、消火装置は、監視空間9に発生した火災を検知し、火災規模に応じた検出レベル信号を出力する火災検知器4と、不活性ガス3が充填された不活性ガスボンベ5と、この不活性ガスボンベ5に通常時は閉止する供給弁6を介して接続され、天井まで配設された配管7と、この配管7の先端部に取付された風船2と、火災検知器4により火災が検知されたとき供給弁6を開放するとともに、火災検知器4から出力された検出レベル信号に応じて供給弁6を開放する時間をそれぞれ設定する制御盤8と、を備えている。
なお、使用する不活性ガス、風船は実施の形態1と同じものである。
次に、この発明の実施の形態2を示す消火装置の動作を図2により説明する。
監視空間9内に火災が発生すると、火災検知器4がこれを検知し、火点Fの規模に応じた検出レベル信号を制御盤8に出力する。制御盤8は、この信号を受信すると、警報表示や警報音を鳴らすとともに火災発生を通知する。制御盤8は、同時に、火災検知器4から出力された検出レベル信号に応じて供給弁6を開放する時間をそれぞれ設定し、供給弁6を設定された時間開放させる信号を供給弁6に送出する。
監視空間9内に火災が発生すると、火災検知器4がこれを検知し、火点Fの規模に応じた検出レベル信号を制御盤8に出力する。制御盤8は、この信号を受信すると、警報表示や警報音を鳴らすとともに火災発生を通知する。制御盤8は、同時に、火災検知器4から出力された検出レベル信号に応じて供給弁6を開放する時間をそれぞれ設定し、供給弁6を設定された時間開放させる信号を供給弁6に送出する。
ここで、供給弁6を開放する時間は、火点Fの規模に応じて消火に必要な不活性ガスの量となるまで風船2に充填するのに必要な時間である。
例えば、火災検知器4が炎検出部の受光量により検出レベル信号を低、中、高と設定ししたときに、これに対応して消火に必要な不活性ガスの量を充填するのに必要な時間を短、中、長とあらかじめ決めておく。
例えば、火災検知器4が炎検出部の受光量により検出レベル信号を低、中、高と設定ししたときに、これに対応して消火に必要な不活性ガスの量を充填するのに必要な時間を短、中、長とあらかじめ決めておく。
供給弁6は、制御盤8から信号を受信すると、設定された時間開放し、不活性ガスボンベ5に充填されていた不活性ガス3が配管7を通して風船2に流入し、風船2が膨らみ、火点Fを消火するのに必要な不活性ガスが充填される。そして、火点Fの熱により風船2が破裂し、風船2の破裂と同時に不活性ガス3が略放射状に拡散される。このとき、周囲の空気を巻き込まずに不活性ガス3が火点Fを完全に覆うために、窒息効果により火点が速やかに消火される。
以上のように、この発明の消火設備は、火災を検知し、火災規模に応じた検出レベル信号を出力する火災検知器4と、不活性ガスボンベ5に通常時は閉止する供給弁6を介して接続された配管7と、配管7の先端部に取付された風船2と、火災検知器4により火災が検知されたときに、火災検知器4から出力された検出レベル信号に応じて供給弁6を開放する時間をそれぞれ設定し、設定された時間、供給弁6を開放する制御盤8と、を備えたので、火災規模に合わせて風船2に充填する不活性ガス量を調整できるため効率的に消火することができる。
なお、供給弁6は、電磁弁等が用いられる。また、本実施の形態では、風船2の取付は固定ヘッド装置としたが、制御装置(図示せず)により火点F上を天井面に沿って移動する、例えば、可動ヘッド装置、または、遠隔地点の火点Fまで風船2を運ぶことができる、例えば、無線ヘリコプタ、としてもよい。
実施の形態3.
実施の形態1〜2では、不活性ガスで火災を消火できる消火用具、消火方法及び消火装置について示したが、本実施の形態は不活性ガスを泡に代えたものである。
図5はこの発明の実施の形態2を示す泡消火装置の構成図、図6は、袋に泡が充填された泡消火装置を火点に接近させる状態を示す図である。
実施の形態1〜2では、不活性ガスで火災を消火できる消火用具、消火方法及び消火装置について示したが、本実施の形態は不活性ガスを泡に代えたものである。
図5はこの発明の実施の形態2を示す泡消火装置の構成図、図6は、袋に泡が充填された泡消火装置を火点に接近させる状態を示す図である。
図5において、泡消火装置10は、持ち運び可能な泡消火装置部11と、泡消火装置部11の放射側に設けられ、泡消火装置部11から放射される泡を充填するための袋12と、袋12を泡消火装置部11に取付ける取付部材13と、を備え、泡消火装置部11は、泡水溶液が充填された消火用ボンベ14と、この消火用ボンベ14に接続されたホース15と、ホース15の先端に接続された供給弁16と、供給弁16に接続され泡水溶液を放射するノズル17及びノズル17の前面に、ノズル17からの泡水溶液が衝突するように設けられ、泡水溶液を発泡させるための発泡用網18を有する放水部19と、を備えている。
ノズル17は、例えば、消火器サイズの高発泡泡消火装置の放射ノズルであり、袋12は、火災の熱によって破れて中の泡がつぶれ、泡水溶液が袋12から染み出して火点Fを冷却することができるものであればよく、例えば、ゴム製の袋でもよいが、網状の袋を用いるのがよい。
網状の袋12の場合、袋12の中に泡を充填すると、袋12内の空気は抜けていくので、袋12全体に泡を満たすことができる。泡が充填された袋12を火点Fに近づけると、火炎の熱により中の泡がつぶれ、泡水溶液が袋12から染み出して火点Fを冷却する。
また、消火の際に、一つの袋12で足りない場合も考えられるので、袋12は取り外し可能とするのが望ましい。したがって、取付部材13は取り外し可能にするのがよい。
網状の袋12の場合、袋12の中に泡を充填すると、袋12内の空気は抜けていくので、袋12全体に泡を満たすことができる。泡が充填された袋12を火点Fに近づけると、火炎の熱により中の泡がつぶれ、泡水溶液が袋12から染み出して火点Fを冷却する。
また、消火の際に、一つの袋12で足りない場合も考えられるので、袋12は取り外し可能とするのが望ましい。したがって、取付部材13は取り外し可能にするのがよい。
次に、この発明の泡消火装置10の動作について図5、6により説明する。なお、ここでは、網状の袋12を用いるものとする。
火災が発生した時に、火点Fから少し離れた場所で、供給弁16を開き、消火用ボンベ14から泡水溶液をノズル17に供給し、ノズル17から発泡用網18に向かって、5リットル/minの勢いで泡水溶液を放射する。放射された泡水溶液は、泡消火装置の先端に取り付けられた発泡用網で発泡する(発泡倍率500倍のとき、40リットル/sec)。そして、泡が袋12内に入り込む。このとき、およそ、30秒程度で1.25m3(1.4m×l.4m×o.6m)の大きさになる。袋12内に泡が十分充填されたら供給弁16を閉じる。
火災が発生した時に、火点Fから少し離れた場所で、供給弁16を開き、消火用ボンベ14から泡水溶液をノズル17に供給し、ノズル17から発泡用網18に向かって、5リットル/minの勢いで泡水溶液を放射する。放射された泡水溶液は、泡消火装置の先端に取り付けられた発泡用網で発泡する(発泡倍率500倍のとき、40リットル/sec)。そして、泡が袋12内に入り込む。このとき、およそ、30秒程度で1.25m3(1.4m×l.4m×o.6m)の大きさになる。袋12内に泡が十分充填されたら供給弁16を閉じる。
次に、図6に示すように、泡消火装置10の消火用ボンベ14を手に持って、袋12を火点Fに近づけ、袋12を火点Fを覆うようにのせる。すると、火点Fの熱により袋12の中の泡がつぶれ、泡水溶液が袋12から染み出して火点Fを冷却すると同時に、火点Fの熱によって袋12が破れ、中の泡が袋12から流出することで、泡が火点Fを窒息消火する。
このとき、放水部19と袋12が繋がったままの状態で火点Fに乗せてもよく、放水部19から、取付部材13を取り外して、袋12を取り外した後、袋12を火点Fに乗せてもよい。
このとき、放水部19と袋12が繋がったままの状態で火点Fに乗せてもよく、放水部19から、取付部材13を取り外して、袋12を取り外した後、袋12を火点Fに乗せてもよい。
なお、網状の袋でない場合は、袋12を火点Fを覆うようにのせると、火点Fの熱により袋12が破れるとともに、中の泡がつぶれ、泡水溶液が袋12から染み出して火点を冷却し、泡が火点Fを窒息消火する。
以上のように、先端に発泡用網18を備えた持ち運び可能な泡消火装置部11を備えた泡消火装置10において、発泡用網18から放射される泡を充填するための袋12を、発泡用網18の放射側に備えたので、窒息効果により効率的に消火することができる。
また、袋12が取り外し可能なので、効率的に消火することができる。
なお、本実施の形態は自動でない場合について示したが、火災発生時に、火災検知器の火災信号に基づいて、供給弁の開放と、取付部材13の取り外しを自動的に動作させ、袋12を火点Fにのせるようにしてもよい。
1 消火用具、2 風船、3 不活性ガス、4 火災検知器、5 不活性ガスボンベ、6 供給弁、7 配管、8 制御盤、F 火点、10 泡消火装置、11 泡消火装置部、12 袋、13 取付部材、14 消火用ボンベ、18 発泡用網。
Claims (6)
- 不活性ガスと、
この不活性ガスが封入され、火点の熱により破裂する風船と、
を備えたことを特徴とする消火用具。 - 請求項1記載の消火用具を火点に接近させる行程と、
前記の消火用具の前記風船が破裂したときに、前記不活性ガスが前記火点を窒息消火する行程と、
を備えたことを特徴とする消火方法。 - 火災を検知し、火災規模に応じた検出レベル信号を出力する火災検知器と、
不活性ガスが充填された不活性ガスボンベと、
この不活性ガスボンベに通常時は閉止する供給弁を介して接続された配管と、
この配管の先端部に取付された風船と、
前記火災検知器により火災が検知されたときに、前記火災検知器から出力された検出レベル信号に応じて前記供給弁を開放する時間をそれぞれ設定し、設定された時間前記供給弁を開放する制御盤と、
を備えたことを特徴とする消火装置。 - 先端に発泡用網を備えた持ち運び可能な泡消火装置部を備えた泡消火装置において、
前記発泡用網から放射される泡を充填するための袋を、前記発泡用網の放射側に備えたことを特徴とする泡消火装置。 - 請求項4記載の泡消火装置の前記袋を火点に乗せる行程と、前記袋が火点の熱で溶け、前記泡が火点を窒息消火する行程とを備えたことを特徴とする消火方法。
- 前記袋が消火用ノズルから取り外し可能なことを特徴とする請求項4記載の泡消火装置。
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JP2011115337A (ja) * | 2009-12-02 | 2011-06-16 | Ntt Facilities Inc | ガス消火システム |
JP2016067948A (ja) * | 2014-09-30 | 2016-05-09 | 日本ドライケミカル株式会社 | 泡消火設備用発泡装置 |
KR102172697B1 (ko) * | 2019-08-06 | 2020-11-02 | 주식회사 디오하베스트 | 화학물질 또는 가스 공급시스템에 구성되는 다중화된 자동 소화 시스템 |
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2008
- 2008-03-31 JP JP2008092109A patent/JP2009240608A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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