JP2009118692A - 直流−直流変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力電流の変更に対し安価に対応することができる、電流制御方式の優れた直流−直流変換装置を提供する。
【解決手段】本発明を適用した電流制御方式のDC/DCコンバータは、出力電圧を分圧して制御回路ICのIN端子にフィードバックする出力電圧設定手段としての抵抗素子を制御回路ICに外付けすることによって、所望の出力電圧に設定する。負荷となるICが必要とする電圧が変更になったときには、その度に新規設計を行なうことなく、制御回路ICに外付けされる抵抗素子を取り替えるだけで対応することが可能であり、開発費や工数を削減できる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明を適用した電流制御方式のDC/DCコンバータは、出力電圧を分圧して制御回路ICのIN端子にフィードバックする出力電圧設定手段としての抵抗素子を制御回路ICに外付けすることによって、所望の出力電圧に設定する。負荷となるICが必要とする電圧が変更になったときには、その度に新規設計を行なうことなく、制御回路ICに外付けされる抵抗素子を取り替えるだけで対応することが可能であり、開発費や工数を削減できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、直流電圧の電圧値を変換する直流−直流変換装置に係り、特に、半導体回路などで構成される電子機器内部で使用する電圧を一定に保つための直流−直流変換装置に関する。
さらに詳しくは、本発明は、電流制御方式により直流電圧の電圧値を変換する直流−直流変換装置に係り、特に、出力電流の変更に対し安価に対応する直流−直流変換装置に関する。
半導体回路などで構成された電子機器では、内部で使用する電圧を一定に保つために直流−直流変換装置(以下では、「DC/DCコンバータ」とも呼ぶ)によって電池出力の定電圧化を行なうのが一般的である。例えば、ノートブックPCのようなバッテリ駆動の電子機器の場合、オペレーション時間と友のバッテリの出力端子電圧は低下していくので、DC/DCコンバータにより内部回路の駆動に適した一定電圧に保つ必要がある。
電子機器を起動した際、DC/DCコンバータで突入電流や出力電圧の発振が生ずるおそれがある。これに対し、電圧制御方式を採用して起動時に基準電圧をコンデンサにより徐々に上昇させるソフトスタートを行なうことで、突入電流や出力電圧の発振を抑制することができる(例えば、特許文献1を参照のこと)。
図3には、電圧制御方式DC/DCコンバータの構成例を示している。図示のDC/DCコンバータ1は、制御回路11と、チョーク・コイルL1と、コンデンサC1で構成される。チョーク・コイルL1の一端は、制御回路11のLX端子に接続され、他端はコンデンサC1を介して接地される。チョーク・コイルL1とコンデンサC1の間の電圧がDC/DCコンバータの出力電圧Voである。また、この出力電圧Voは、制御回路11のIN端子にフィードバックされる。
制御回路11内部では、IN端子にフィードバックされた出力電圧Voが抵抗R1及び抵抗R2により抵抗分割された電圧と、可変の基準電圧源により生じる基準電圧VREFが比較器21により比較される。その比較結果、すなわち2入力の差を増幅した電圧VFBは、さらに後段の比較器23において、三角波発振器24より供給される三角波VCTと比較される。その比較結果、すなわちVFBとVCTの差を増幅した電圧信号は、制御信号としてPWM(Pulse Wide Modulation)制御FET( Field Effect Transistor)ドライブ回路25に供給される。PWM制御FETドライブ回路25は、この制御信号に基づくパルス幅のパルス波を出力する。この出力パルス波は、チョーク・コイルL1並びにコンデンサC1へ印加する電圧を制御する各スイッチングFET(スイッチN1及びスイッチN2)それぞれのゲートに供給される。すなわち、PWM制御FETドライブ回路25の出力パルスにより、スイッチN1及びスイッチN2のスイッチング動作が制御され、この結果、チョーク・コイルL1並びにコンデンサC1への電圧印加のデューティ値、すなわち出力電圧Voが制御される。
つまり、図示の電圧制御方式DC/DCコンバータ1では、起動時に基準電圧VREFを下げておくことにより、VFBの値が低レベルに抑えられ、PWM制御FETドライブ回路25の出力パルス幅も狭くなり、電圧印加のデューティ値、すなわち、出力電圧Voも低くなる。したがって、起動時に、基準電圧源が基準電圧VREFを徐々に上昇させるようにソフトスタートを行なうことによって、出力電圧Voも徐々に上昇するように制御され、起動時の突入電流や出力電圧の発振を抑制することができる。
また、近年の半導体回路の製造プロセスの微細化に伴う動作周波数の向上により、DC/DCコンバータもより高速な応答特性が求められている。上述した電圧制御方式のDC/DCコンバータでは、周波数特性が狭く、フィードバック制御における位相補償の制御が困難であることから、応答特性を向上させることが困難である。そこで、電圧制御方式DC/DCコンバータの代わりに、電流制御方式DC/DCコンバータを用いる方法がある。電流制御方式DC/DCコンバータは、応答特性がよく、且つ、周波数特性も広いので、容易且つ安価に、高速に動作するDC/DCコンバータを実現することができる。
図4には、電流制御方式DC/DCコンバータの構成例を示している。図示のDC/DCコンバータ101は、制御回路111と、チョーク・コイルL1と、コンデンサC1で構成される。チョーク・コイルL1の一端は、制御回路111のLX端子に接続され、他端はコンデンサC1を介して接地される。チョーク・コイルL1とコンデンサC1の間の電圧がDC/DCコンバータの出力電圧Voである。また、この出力電圧Voは、制御回路111のIN端子にフィードバックされる。
この制御回路111内部では、IN端子にフィードバックされた出力電圧Voが抵抗R1及び抵抗R2により抵抗分割された電圧と、可変の基準電圧源により生じる基準電圧VREFが比較器121により比較される。一方、スイッチN1のドレインに接続された抵抗R5を流れる電流が電流検出アンプ124によって検出され、その電流検出アンプ124の出力電流が抵抗RSを流れて、電圧VRSが発生する。比較器123は、この電圧VRSを前段の比較器121による比較結果VFBと比較し、その比較結果をRSフリップフロップ127のリセット端子に供給する。RSフリップフロップ127のセット端子にはクロック信号発生器128から所定のクロック信号CLKが供給される。RSフリップフロップ127は、これらの信号に基づいて、制御信号をPWM制御FETドライブ回路129に供給する。
つまり、出力電圧Voが低くなるとき、抵抗R5を流れる電流の量が減り、電圧VRSが下がり、比較器123の出力はロー・レベルとなるので、PWM制御FETドライブ回路129の出力パルス幅が広くなり、チョーク・コイルL1及びコンデンサC1への電圧印加のデューティ値が上昇する(すなわち、出力電圧Voが上昇する)。逆に、出力電圧Voの電位が高くなると、基準電圧VREFとの差が小さくなり、比較器121の出力VFBの値が低くなり、後段の比較器123の出力がハイ・レベルとなるので、PWM制御FETドライブ回路129の出力パルス幅が狭くなり、チョーク・コイルL1及びコンデンサC1への電圧印加のデューティ値が低下する(すなわち、出力電圧oが低下する)。
ここで、スロープ補償回路125は、電流検出アンプ124によって検出される、スイッチN1のドレインに接続された抵抗R5を流れる電流の波形に対して、傾斜を補償するためのスロープ電流Islopeを生成する。スロープ補償回路125が、起動直後には最大となり、基準電圧VREFの昇圧に応じて降下し、基準電圧VREFが所定の電圧に達したときに最小となるようにスロープ電流Islopeを変化させることによって、起動時の突入電流や過大電圧の発生、出力電圧の発振を抑制することができる(例えば、特許文献2を参照のこと)。
電子機器内で使用する電圧は通常1種類ではなく複数の電圧が必要とされており、装置が必要とする電圧の種類と同数のDC/DCコンバータが用意される。また、半導体集積回路の低電圧化が急速に進んでおり、各回路が必要とする電圧が頻繁に変更する。このような場合、DC/DCコンバータを新規に設計しなければならなくなるという問題がある。
例えば、図3に示した電圧制御方式のDC/DCコンバータや、図4に示した電流制御方式のDC/DCコンバータにおいて、出力電圧VoをIN端子にフィードバックするライン上に、制御回路11(若しくは111)の外付けとなる電圧変換バッファを配設し、規定出力電圧と同じ電圧値を返すことで出力電圧Voを変更することができる。
図5並びに図6には、図3に示した電圧制御方式のDC/DCコンバータ、図4に示した電流制御方式のDC/DCコンバータに対し外付けの電圧変換バッファを配設した回路構成例をそれぞれ示している。各図では、DC/DCコンバータの規定出力電圧は5.0Vであるが、2.5V出力に変更したいときには、外付けバッファと抵抗を用いて出力電圧を昇圧して、規定出力電圧と同じ電圧値をIN端子に返すことで、出力電圧の変更を実現している。電圧制御方式のDC/DCコンバータでは、制御回路の外付けバッファにより電圧変更に対応した製品は、既に一般的に用いられている。
しかしながら、制御回路ICに外付けされた電圧変換バッファを配設すると、コスト増大を招来するという問題がある。
本発明の目的は、半導体回路などで構成される電子機器内部で使用する電圧を一定に保つための優れた直流−直流変換装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、応答特性がよく、且つ、周波数特性も広いので、容易且つ安価に、高速に動作することができる、電流制御方式の優れた直流−直流変換装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、出力電流の変更に対し安価に対応することができる、優れた直流−直流変換装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、直流電圧のレベルを変換する直流−直流変換装置であって、
出力電圧を入力端子で帰還して、出力電圧を制御する制御回路と、
一端が前記制御回路の電圧出力端子に接続されるとともに他端がコンデンサを介して接地されるコイルと、
前記コイル及び前記コンデンサ間の電圧を出力電圧として、該出力電圧を前記制御回路の入力端子に帰還する帰還路上に配設された、1以上の抵抗素子を用いて該出力電圧を分圧することによりそのレベルを設定する出力電圧設定手段と、
を具備することを特徴とする直流−直流変換装置である。
出力電圧を入力端子で帰還して、出力電圧を制御する制御回路と、
一端が前記制御回路の電圧出力端子に接続されるとともに他端がコンデンサを介して接地されるコイルと、
前記コイル及び前記コンデンサ間の電圧を出力電圧として、該出力電圧を前記制御回路の入力端子に帰還する帰還路上に配設された、1以上の抵抗素子を用いて該出力電圧を分圧することによりそのレベルを設定する出力電圧設定手段と、
を具備することを特徴とする直流−直流変換装置である。
半導体回路などで構成された電子機器では、内部で使用する電圧を一定に保つために、直流−直流変換装置によって電池出力の定電圧化を行なうのが一般的である。近年では、近年の半導体回路の製造プロセスの微細化に伴う動作周波数の向上により、直流−直流変換装置にも高速な応答特性が求められており、応答特性がよく、且つ、周波数特性も広いという特徴を持つ電流制御方式の直流−直流変換回路が提案されている。
また、電子機器内では複数の電圧が使用されることや、半導体集積回路の低電圧化により使用電圧が頻繁に変更されることから、直流−直流変換装置も電圧変更に対応する必要がある。電圧制御方式の直流−直流変換装置などにおいて、規定出力電圧と同じ電圧値を返す電圧変換バッファを制御回路に外付けして電圧レベルを変更する例もあるが、コスト増大を招来する。
これに対し、本発明は、出力電圧を制御する制御回路と、一端が前記制御回路の電圧出力端子に接続されるとともに他端がコンデンサを介して接地されるコイルを備え、前記コイル及び前記コンデンサ間の電圧を出力電圧とするタイプの直流−直流変換装置であるが、該出力電圧を前記制御回路の入力端子にフィードバックする帰還路上に出力電圧設定手段を配設することで、電圧の変更に対応するようにしている。この出力電圧設定手段は、1以上の抵抗素子を用いて該出力電圧を分圧することによりそのレベルを設定するようにしている。
抵抗素子は、IC回路上で実装される抵抗体に比べるとバラツキが少なく、高精度の抵抗を用いることにより、直流−直流変換装置の出力電圧精度が高いものとなる。また、負荷となるICが必要とする電圧が変更になったときには、その度に新規設計を行なうことなく、制御回路ICに外付けされる抵抗素子を取り替えるだけで対応することが可能であり、開発費や工数を削減することができる。
ここで、制御回路が電流制御方式により出力電圧を制御することによって、直流−直流変換装置は、応答特性がよく、且つ、周波数特性も広いので、容易且つ安価に、高速に動作することができるようになる。
具体的には、電流制御方式の制御回路は、スイッチング動作により、前記コイルへの電圧印加を制御するスイッチング手段と、前記スイッチング手段に流れ込む第1の電流を検出するスイッチ電流検出手段と、前記電圧出力端子より出力される出力電圧、及び前記スイッチ電流検出手段により検出された前記第1の電流に基づいて、前記スイッチング手段のスイッチング動作を制御するスイッチ制御手段で構成することができる。
また、電流制御方式の制御回路には、起動時の突入電流や過大電圧の発生、出力電圧の発振といった問題がある。
そこで、制御回路は、さらに前記スイッチ電流検出手段により検出された前記第1の電流の波形に対して傾斜を補償する第2の電流を生成する電流生成手段を備え、前記スイッチ制御手段は、前記電圧出力端子より出力される出力電圧、及び前記電流生成手段により生成された前記第2の電流が付加された前記第1の電流に基づいて、前記スイッチング手段のスイッチング動作を制御するようにしてもよい。
このような場合、電流制御手段は、起動直後に最大となり、基準電圧の昇圧に応じて下降し、基準電圧が所定の電圧に達したときに最小となるように電流値が変動する第2の電流を生成することによって、起動時の突入電流や過大電圧の発生、出力電圧の発振を好適に抑制することができる。
上述したように、電流制御方式の直流−直流変換装置は、応答特性がよく、且つ、周波数特性も広いので、容易且つ安価に、高速に動作することができる。したがって、位相補償定数を内蔵しても、十分な周波数特性を確保することができる。このため、制御回路は、前記入力端子後にバッファを挿入しても問題はない。そのバッファの各端子を制御回路ICのピンに出しておくことで、出力電圧設定手段を構成する分圧抵抗の抵抗比によって、直流−直流変換装置の出力電圧を設定する機能を好適に実現することができる。一般に、IC回路内で実装される抵抗よりも、外付けの抵抗の方が高精度であることから、本発明に係る直流−直流変換装置は高い出力電圧精度を得ることができる。
本発明によれば、応答特性がよく、且つ、周波数特性も広いので、容易且つ安価に、高速に動作することができる、電流制御方式の優れた直流−直流変換装置を提供することができる。
また、本発明によれば、出力電流の変更に対し安価に対応することができる、電流制御方式の優れた直流−直流変換装置を提供することができる。
本発明を適用した電流制御方式のDC/DCコンバータは、出力電圧を分圧して制御回路ICのIN端子にフィードバックする出力電圧設定手段としての抵抗素子を制御回路ICに外付けすることによって、所望の出力電圧に設定することができる。一般に、抵抗素子は、IC回路上で実装される抵抗体に比べるとバラツキが少なく、高精度の抵抗を用いることにより出力電圧精度が高いものとなる。また、負荷となるICが必要とする電圧が変更になったときには、その度にDC/DCコンバータの新規設計を行なうことなく、制御回路ICに外付けされる抵抗素子を取り替えるだけで対応することが可能であり、開発費や工数を削減することができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
図1には、本発明の一実施形態に係るDC/DCコンバータの構成を示している。図示のDC/DCコンバータ100は、電流制御方式であるが、制御回路111と、チョーク・コイルL1と、コンデンサC1と、分圧用の抵抗R3及びR4により構成される。チョーク・コイルL1の一端は制御回路111のLX端子に接続され、他端は当該DC/CDコンバータ100の出力端子に接続される。この出力端子は、コンデンサC1を介して接地されている。この出力端子からの出力電圧Voが負荷(図示しない電子機器など)に供給される。また、この出力端子は2つの抵抗R3及びR4を介して接地され、また、これらの抵抗R3及びR4の接続点は制御回路111のIN端子後のバッファ130に接続されている。言い換えれば、出力電圧Voは、抵抗R3及びR4により分圧してから、制御回路111のIN端子後のバッファ130に入力される。なお、チョーク・コイルL1は、本明細書中では一例としてチョーク・コイルを用いるように説明したが、それ以外の種類のコイルを適用することも可能である。また、コンデンサC1として使用されるコンデンサの種類も、同様に、限定されない。
制御回路111内部では、IN端子後にバッファ130が挿入され、このバッファ出力が直列に繋がる抵抗R1及び抵抗R2を介して接地されている。抵抗R1及び抵抗R2の接続点は、入力された2つの電圧を比較する比較器121の反転入力端子に接続される。
比較器121の非反転入力端子には、基準電圧VREFを供給する可変型基準電圧源の正側端子が接続される。可変型電圧源の負側端子は接地されている。比較器121の出力端子は、後段の比較器123の反転入力端子に接続されている。
比較器123の非反転入力端子は、抵抗RSを介して接地されるとともに、加算器126の出力に接続されている。加算器126の2入力は、電流検出アンプ124の出力端子、並びに、基準電圧VREFの値に応じてスロープ補償電流Islopeを出力するスロープ補償回路125の出力端子にそれぞれ接続されている。電流検出アンプ124は、スイッチN1に接続された抵抗RSに流れる電流を検出する。
スロープ補償回路125は、電流検出アンプ124の出力電流が少ない場合であっても、比較器123の非反転入力端子に印加される電圧のパルス波形を維持するための回路であり、起動直後に最大となり、基準電圧の昇圧に応じて下降し、基準電圧が所定の電圧に達したときに最小となるように電流値が変動するスロープ補償電流Islopeを生成することによって、起動時の突入電流や過大電圧の発生、出力電圧の発振を好適に抑制する。スロープ補償回路125の構成とその動作特性については、例えば本出願人に既に譲渡されている特開2007−236071号公報(段落0048〜0070)を参照されたい。
RSフリップフロップ127のリセット端子Rには比較器123の出力が接続され、セット端子Sにはパルス波のクロック信号CLKを出力するクロック信号発生器128の出力端子が接続されている。また、RSフリップフロップ127の出力端子Qは、スイッチングFETを駆動させるPWM制御FETドライブ回路129の入力端子に接続される。
PWM制御FETドライブ回路129は、スイッチングFETからなる2つのスイッチN1及びスイッチN2の駆動信号を出力する回路である。すなわち、PWM制御FETドライブ回路129の出力端子は、スイッチN1及びスイッチN2の各ゲートに接続され、RSフリップフロップ127から供給される制御信号のパルス幅に基づいてスイッチN1及びスイッチN2のスイッチング動作(オン/オフ切り換え)を行なうことによって、LX端子から出力される出力パルスのデューティ値を制御する。
スイッチN1のドレインは、抵抗R5を介して制御回路111のUNREG端子に接続され、ソースは、スイッチN2のドレインとともに、制御回路111のLX端子に接続されている。また、スイッチN2のソースは、制御回路111のGND端子を介して接地されている。
次に、制御回路111の動作について説明する。
出力電圧Voは、分圧抵抗R3及びR4によってR4/(R3+R4)に分圧された後、IN端子にフィードバックされる。IN端子の後にはバッファが挿入されており、IN端子としてのICピンを高インピーダンスに保つことができる。バッファ出力は、電圧抵抗R1及び抵抗R2によって抵抗分割された後、比較器121において、基準電圧VREFと比較される。この比較結果VFBは、さらに後段の比較器123の反転入力端子に供給される。
電流検出アンプ124は、抵抗R5に流れる電流、すなわち、スイッチN1のドレインに流れる電流を検出して出力する。スロープ補償回路125は、基準電圧VREFに応じたスロープ補償電流Islopeを出力する。加算器126は、電流検出アンプ124の出力電流と、スロープ補償回路125が出力したスロープ補償電流Islopeを加算する。この加算された電流は、抵抗RSに流れ、電圧VRSが発生する。この電圧VRSは、比較器123の非反転入力端子に印加される。
例えば、起動直後の場合、抵抗R3に流れる電流は小さいので、電流検出アンプ124の出力電流も小さく、その出力電流によって電圧VRSはほとんど変化しない。このため、比較器123の非反転入力端子に印加される電圧がロー・ベルで固定され、チョーク・コイルL1に突入電流が発生してしまうおそれがある。そこで、スロープ補償回路125は、基準電圧VREFの値に基づいてスロープ補償電流Islopeを出力し、起動直後の状態であっても、仮想的に抵抗R3に電流が流れているようにみせかけ、電圧VRSのパルス波形に対して直線状の傾斜(スロープ)を補償し、波形整形を行なう。
スロープ補償回路125は、基準電圧VREFの値に基づいて、例えば起動直後に電流検出アンプ124の出力電流が小さいときは、印加電圧に傾斜が現れるように、大きなスロープ補償電流Islopeを出力する。また、スロープ補償回路125は、通常動作時などで電流検出アンプ124の出力電流が大きいときは、印加電圧がダイナミックレンジを越えないように、小さなスロープ補償電流Islopeを出力する。
比較器123は、その前段の比較器121による比較結果VFBと電圧VRSを比較し、その比較結果、すなわち、差分を増幅したものをRSフリップフロップ127のリセット端子Rに供給する。また、クロック信号発生器128は、所定のクロック信号CLKをRSフリップフロップ127のセット端子Sに供給する。RSフリップフロップ127は、これらの信号に基づいて制御信号を生成し、出力端子Qより出力して、PWM制御FETドライブ回路129に供給する。
PWM制御FETドライブ回路129は、RSフリップフロップ127からの制御信号に基づいてパルス波を出力し、そのパルス幅によってスイッチN1及びスイッチN2のスイッチング動作を制御する。つまり、PWM制御FETドライブ回路129は、出力パルスのパルス幅の大小によって、チョーク・コイルL1及びコンデンサC1 への電圧印加量、すなわち、デューティ値を調整し、出力電圧Voの値を制御するようにしている。
図1に示したDC/DCコンバータ100は、電流制御方式であるから、応答特性がよく、且つ、周波数特性も広いので、容易且つ安価に、高速に動作することができる。
また、位相補償定数を制御回路101に内蔵しても十分な周波数特性を確保することができるから、IN端子後にバッファを挿入しても問題ない。そして、そのバッファの各端子を当該回路ICのピンに出しておくことで、また、上述したように、DC/DCコンバータ100の出力から帰還される電圧Voを抵抗R3及びR4により分圧してから、制御回路101のIN端子に入力される。したがって、抵抗R3及びR4の抵抗比によって、DC/DCコンバータ100の出力電圧を設定する機能を実現することができる。図1に示したDC/DCコンバータ100によれば、制御回路101内の基準電圧VREFに対し、分圧抵抗R3及びR4によって下式(1)で表される出力電圧Voに変更することができる。
一般に、IC回路内で実装される抵抗よりも、外付けの抵抗の方が高精度であることから、DC/DCコンバータ100は高い出力電圧精度を得ることができる。
また、図2には、本発明の他の実施形態に係るDC/DCコンバータの構成を示している。出力電圧Voは、抵抗R3及びR4により分圧してから、制御回路111のIN端子に入力される点では、図1と同様である。図1に示した例では、DC/DCコンバータ100の出力端子は2つの抵抗R3及びR4を介して接地され、また、これらの抵抗R3及びR4の接続点は制御回路111のIN端子のバッファに接続されている。これに対し、図2では、DC/DCコンバータ100−2の出力端子はIN端子後のバッファの非反転入力端子に接続され、また、同バッファの出力端子は2つの抵抗R3及びR4を介して接地され、これらの抵抗R3及びR4の接続点がバッファの反転入力端子に接続されている。
したがって、図2に示した回路構成では、制御回路101内の基準電圧VREFに対し、分圧抵抗R3及びR4によって下式(2)で表される出力電圧Voに変更することができる。
図1に示した回路構成は主に出力電圧Voを高く変更する用途に用いることができ、逆に、図2に示した回路構成は主に出力電圧Voを低く変更する用途に用いることができる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本発明に係る直流−直流変換装置は、半導体回路などで構成されたさまざまな電子機器の電源回路として適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
100…DC/DCコンバータ
111…制御回路
121…比較器
123…比較器
124…電流検出アンプ
125…スロープ補償回路
126…加算器
127…RSフリップフロップ
128…クロック信号発生器
129…PWM制御FET回路
130…バッファ
111…制御回路
121…比較器
123…比較器
124…電流検出アンプ
125…スロープ補償回路
126…加算器
127…RSフリップフロップ
128…クロック信号発生器
129…PWM制御FET回路
130…バッファ
Claims (5)
- 直流電圧のレベルを変換する直流−直流変換装置であって、
出力電圧を入力端子で帰還して、出力電圧を制御する制御回路と、
一端が前記制御回路の電圧出力端子に接続されるとともに他端がコンデンサを介して接地されるコイルと、
前記コイル及び前記コンデンサ間の電圧を出力電圧として、該出力電圧を前記制御回路の入力端子に帰還する帰還路上に配設された、1以上の抵抗素子を用いて該出力電圧を分圧することによりそのレベルを設定する出力電圧設定手段と、
を具備することを特徴とする直流−直流変換装置。 - 前記制御回路は、
スイッチング動作により、前記コイルへの電圧印加を制御するスイッチング手段と、
前記スイッチング手段に流れ込む第1の電流を検出するスイッチ電流検出手段と、
前記電圧出力端子より出力される出力電圧、及び前記スイッチ電流検出手段により検出された前記第1の電流に基づいて、前記スイッチング手段のスイッチング動作を制御するスイッチ制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の直流−直流変換装置。 - 前記制御回路は、
スイッチング動作により、前記コイルへの電圧印加を制御するスイッチング手段と、
前記スイッチング手段に流れ込む第1の電流を検出するスイッチ電流検出手段と、
前記スイッチ電流検出手段により検出された前記第1の電流の波形に対して傾斜を補償する第2の電流を生成する電流生成手段と、
前記電圧出力端子より出力される出力電圧、及び前記電流生成手段により生成された前記第2の電流が付加された前記第1の電流に基づいて、前記スイッチング手段のスイッチング動作を制御するスイッチ制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の直流−直流変換装置。 - 前記制御回路は、前記入力端子後にバッファを備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の直流−直流変換装置。 - 前記電流生成手段は、起動直後に最大となり、前記基準電圧の昇圧に応じて下降し、前記基準電圧が前記所定の電圧に達したときに最小となるように電流値が変動する前記第2の電流を生成する、
ことを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の直流−直流変換装置。
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