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JP2009180873A - 回路パターン転写用マスク、マスクパターン作成方法、マスクパターン作成プログラム、マスクパターン作成装置、半導体装置製造方法および半導体装置製造装置 - Google Patents

回路パターン転写用マスク、マスクパターン作成方法、マスクパターン作成プログラム、マスクパターン作成装置、半導体装置製造方法および半導体装置製造装置 Download PDF

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JP2009180873A
JP2009180873A JP2008018815A JP2008018815A JP2009180873A JP 2009180873 A JP2009180873 A JP 2009180873A JP 2008018815 A JP2008018815 A JP 2008018815A JP 2008018815 A JP2008018815 A JP 2008018815A JP 2009180873 A JP2009180873 A JP 2009180873A
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Abstract

【課題】ヘイズの成長を抑制することの可能な回路パターン転写用マスクを提供する。
【解決手段】光源の光に対して透明な透明基材10の表面に、1または複数のメインパターン11と、1または複数のダミーパターン12とを備える。メインパターン11は、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像するようになっている。ダミーパターン12は、透明基材10の表面のうちメインパターン11との非対向領域に形成されており、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像しないようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源を備えた露光装置に搭載する回路パターン転写用マスクと、その回路パターン転写用マスクに形成するマスクパターンの作成方法、マスクパターン作成プログラムおよびマスクパターン作成装置と、その回路パターン転写用マスクを用いて半導体装置を製造する半導体装置製造方法および半導体装置製造装置とに関する。
半導体集積回路、液晶ディスプレイなどの電子デバイス用微細パターンを形成するフォトリソグラフィ工程では、形成すべき回路パターンを4倍または5倍に拡大して描画したマスクパターンを、一括転写露光式または走査露光方式の露光装置を用いて、被露光対象であるウェハ上に縮小露光する方法が用いられている。
上記マスクパターンを有するマスクは、いわゆる原盤であり、そのマスクに塵や化学汚染物質などの異物が付着すると、異物の像がウェハ上に転写されてしまう可能性がある。
通常、マスクへの塵の付着を防止するために、マスクには防塵膜としてペリクルが装着される。しかし、ペリクルの側面に設けられている支持枠には気圧調整用の穴が設けられており、また、分子レベルの化学物質はペリクル自体を透過することから、化学汚染物質の付着については、ペリクル内部への流入を完全に防ぐことが難しい。
ところで、半導体デバイスの微細化に対応するために、露光波長は短波長化してきている。例えば、90nm世代以降のロジックデバイスに対しては波長が193nmのArFエキシマレーザが用いられている。このように、露光波長が短くなったことに起因して、レーザ光により、マスクやペリクル内部に付着した化学汚染物質が反応する、いわゆる光化学反応が起こり易くなってきている。ArF世代では、マスクを使用し続けている間に、この光化学反応による異物がマスク表面に成長し、異物の像がウェハ上に誤って転写されてしまうという問題が発生している。
この成長性を有する異物は、一般的にヘイズ(Haze)と呼ばれている。光化学反応によるヘイズには、主に硫酸アンモニウムが含まれており、マスク表面や、マスクの保管場所あるいはマスクを使用する場所の雰囲気から、硫酸イオンやアンモニウムイオンを取り除くことが一般的に行われている。また、有機系物質がヘイズに含まれていることも多く、そのため、有機系物質についてもマスク表面や、マスクの保管場所あるいはマスクを使用する場所の雰囲気から取り除くことが重要である。
なお、露光装置に用いるマスクについては、例えば特許文献1に開示されている。
特開2005−175324号公報
ところで、ヘイズの問題は、露光装置内部の光学部品についても起こり得るが、それに対しては不活性ガスによるパージが施されており、常に良好な清浄度に保たれている。一方、マスクについては、非使用時にはSMIFなどの、化学物質を放出する可能性のある専用のケースに保管されており、光照射環境に対しても不活性ガスによるパージを施すのが困難である。また、ペリクル自体からガスが発生することもあることから、化学汚染を完全に防ぐのは事実上、不可能となっている。
そのため、従来は、ヘイズが発生する度に、マスクを洗浄したり、ペリクルを交換するなど、対処療法的に対応したりしていたが、近年では、ヘイズがウェハ上に転写される前に、ヘイズを検出する検出装置をプロセスに導入するようになってきている。しかし、そのような検出装置を導入した場合であっても、ヘイズの成長そのものを抑制している訳ではないので、検出もれがあった場合には、ヘイズの像がウェハ上に誤って転写される可能性があるという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ヘイズの成長を抑制することの可能な回路パターン転写用マスク、マスクパターン作成方法、マスクパターン作成プログラム、マスクパターン作成装置、半導体装置製造方法および半導体装置製造装置を提供することにある。
本発明の回路パターン転写用マスクは、光源を備えた露光装置に搭載する回路パターン転写用のマスクである。このマスクは、光源の光に対して透明な基材の表面に、1または複数のメインパターンと、1または複数のダミーパターンとを備えている。メインパターンは、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像するようになっている。ダミーパターンは、基材の表面のうちメインパターンとの非対向領域に形成されており、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像しないようになっている。
本発明の回路パターン転写用マスクでは、光源の光に対して透明な基材の表面に、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像するメインパターンの他に、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像しないダミーパターンが設けられている。これにより、転写像に影響を与えずに、開口率、すなわち光透過率を、ダミーパターンが設けられていない場合のそれよりも低減することができる。
本発明のマスクパターン作成方法は、光源を備えた露光装置に搭載する回路パターン転写用マスクに形成するマスクパターンを作成する方法である。この作成方法は、マスクパターンを作成する領域のうち、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像する1または複数のメインパターンの非形成領域に、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像しない1または複数のダミーパターンを所定のルールで作成する工程を含んでいる。
本発明のマスクパターン作成プログラムは、光源を備えた露光装置に搭載する回路パターン転写用マスクに形成するマスクパターンを作成するプログラムである。このプログラムは、マスクパターンを作成する領域のうち、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像する1または複数のメインパターンの非形成領域に、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像しない1または複数のダミーパターンを所定のルールで作成するステップをコンピュータに実行させるようになっている。
本発明のマスクパターン作成装置は、光源を備えた露光装置に搭載する回路パターン転写用マスクに形成するマスクパターンを作成する装置である。この作成装置は、マスクパターンを作成する領域のうち、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像する1または複数のメインパターンの非形成領域に、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像しない1または複数のダミーパターンを所定のルールで作成する演算部を備えている。
本発明のマスクパターン作成方法、マスクパターン作成プログラムおよびマスクパターン作成装置では、マスクパターンを作成する領域に、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像するメインパターンの他に、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像しないダミーパターンが作成される。これにより、転写像に影響を与えずに、開口率、すなわち光透過率を、ダミーパターンが設けられていない場合のそれよりも低減することができる。
本発明の半導体装置製造方法は、所定のルールで作成されたマスクパターンを有する回路パターン転写用マスクに所定の光を照射してマスクパターンをウェハの表面に転写することにより半導体装置を製造する製造工程を含むものである。ここで、回路パターン転写用マスクは、光源の光に対して透明な基材の表面に、1または複数のメインパターンと、1または複数のダミーパターンとを備えている。メインパターンは、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像するようになっている。ダミーパターンは、基材の表面のうちメインパターンとの非対向領域に形成されており、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像しないようになっている。
本発明の半導体装置製造装置は、光源と、上記回路パターン転写用マスクとを備えたものである。
本発明の半導体装置製造方法および半導体装置製造装置では、光源の光に対して透明な基材の表面に、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像するメインパターンの他に、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像しないダミーパターンが設けられた回路パターン転写用マスクが用いられる。これにより、転写像に影響を与えずに、開口率、すなわち光透過率を、ダミーパターンが設けられていない場合のそれよりも低減することができる。
本発明の回路パターン転写用マスク、マスクパターン作成方法、マスクパターン作成プログラム、マスクパターン作成装置、半導体装置製造方法および半導体装置製造装置によれば、転写像に影響を与えずに、開口率、すなわち光透過率を、ダミーパターンが設けられていない場合のそれよりも低減するようにしたので、回路特性を変化させることなく、光化学反応により生成される異物(ヘイズ)の成長を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1(A),(B)は、本発明の一実施の形態に係るマスク1(回路パターン転写用マスク)の概略構成を表したものである。図1(A)はマスク1の上面構成を、図1(B)はマスク1のA−A矢視方向の断面構成を表したものである。
このマスク1は、光源を備えた露光装置に搭載する回路パターン転写用マスクであり、光源の光に対して透明な透明基材10の一の表面(光射出側の表面)にマスクパターンを備えたものである。このマスクパターンは、具体的には、透明基板10の露光領域10A内に設けられた複数のメインパターン11と、露光領域10Aのうちメインパターン11との非対向領域(非形成領域)内に設けられた1または複数のダミーパターン12とを含んでいる。
メインパターン11は、露光装置の光源の光が照射されたときに被転写対象(図示せず)に解像する幅および長さを有する遮光膜であり、集積回路設計データから作成される設計パターン、または設計パターンに対して所定のOPC(光近接効果補正:Optical Proximity effect Correction)処理の施されたパターンである。一方、ダミーパターン12は、露光装置の光源の光が照射されたときに被転写対象に解像しない幅および長さを有する遮光膜であり、後述する所定の設計ルールに基づいて作成、配置されたパターンである。なお、ダミーパターン12の設計ルールについては後に詳述する。
これらメインパターン11およびダミーパターン12は、これらの周囲、すなわち、透明基材10の一の表面(光射出側の表面)のうち露光領域10Aの周囲(非露光領域)に配置された環状の支持枠13と、この支持枠13に接して設けられたペリクル膜14とによって封止されている。
支持枠13は、透明基材10、支持枠13およびペリクル膜14によって封止された内部空間15の気圧を調整する気圧調整用穴13Aを有しており、この気圧調整用穴13Aは、化学汚染物質(例えば、硫酸イオン、アンモニアイオン、有機系物質など)が外部から内部空間15に流入するのを抑制するフィルタ(図示せず)で塞がれている。ペリクル膜14は、上記した化学汚染物質や塵がマスクパターンを含む表面に付着するのを抑制するためのものであり、上記した化学汚染物質や塵の通過を抑制すると共に基材10を透過した光を透過させる薄膜で形成されている。
次に、ダミーパターン12の種々の設計ルールについて説明する。図2〜図13は、メインパターン11とダミーパターン12との位置関係の様々な例を模式的に表したものである。そして、図2〜図4には、一軸(例えばx軸)方向の一の設計ルール(第1の設計ルール)が示されており、図5〜図9には、一軸(例えばx軸)方向の他の設計ルール(第2の設計ルール)が示されている。また、図10〜図11には、図2〜図4に示した設計ルールを二軸(x軸、y軸)方向に適用した設計ルール(第3の設計ルール)が示されており、図12〜図13には、図5〜図9に示した設計ルールを二軸(x軸、y軸)方向に適用した設計ルール(第4の設計ルール)が示されている。なお、図2〜図13には、矩形状のパターンがx軸方向またはy軸方向に延在して配置されている様子が示されているが、それは説明を簡略化するためにそのようにしたのであって、各パターンの形状および延在方向がそれに限定されることを意図したものではない。
まず、図2〜図4に示した第1の設計ルールについて説明する。図2に示したように、一軸方向(x軸方向)に互いに隣り合う、幅dの2つのメインパターン11のピッチPxが所定の大きさPよりも小さい場合には、2つのメインパターン11間の間隙にはダミーパターン12が配置されておらず、2つのメインパターン11間の間隙が一の光透過領域をなしている。
ここで、ピッチPxとは、一軸方向(x軸方向)に互いに隣り合う2つのパターン11の所定の側(例えばx軸の負側)の端縁の間の距離である。また、Pは、2つのメインパターン11間の間隙にダミーパターン12を1つ配置した場合に、露光装置の光源の光が照射されたときにメインパターン11とダミーパターン12との相互作用によりダミーパターン12が被転写対象に解像することを避けることの可能なピッチの最小値である。従って、ピッチPxがPよりも小さくなるように2つのメインパターン11が配置されている場合には、ダミーパターン12が解像しないようにするために、2つのメインパターン11間の間隙には、ダミーパターン12が配置されていない。
また、図3に示したように、ピッチPxがP以上であって、かつ所定の大きさPよりも小さい場合には、2つのメインパターン11間の間隙(光透過領域)には、幅dのダミーパターン12が1つ配置されており、その光透過領域が1つのダミーパターン12によって遮蔽されている。このとき、ダミーパターン12は、その光透過領域の中央に配置されている。
ここで、Pは、2つのメインパターン11間の間隙にダミーパターン12を2つ配置した場合に、露光装置の光源の光が照射されたときにメインパターン11とダミーパターン12との相互作用もしくは2つのダミーパターン12同士の相互作用によりダミーパターン12が被転写対象に解像することを避けることの可能なピッチの最小値である。従って、ピッチPxがP以上であって、かつPよりも小さくなるように2つのメインパターン11が配置されている場合には、ダミーパターン12が解像しないようにするために、2つのメインパターン11間の間隙には、1つだけダミーパターン12が配置されている。
また、図4に示したように、ピッチPxがP以上であって、かつ所定の大きさPよりも小さい場合には、2つのメインパターン11の間隙(光透過領域)には、幅dのダミーパターン12が2つ配置されており、その光透過領域が2つのダミーパターン12によって遮蔽されている。このとき、2つのダミーパターン12は、その光透過領域をメインパターン11の配列方向に三等分する位置に配置されている。
ここで、Pは、2つのメインパターン11間の間隙にダミーパターン12を3つ配置した場合に、露光装置の光源の光が照射されたときにメインパターン11とダミーパターン12との相互作用もしくは互いに隣接する2つのダミーパターン12同士の相互作用によりダミーパターン12が被転写対象に解像することを避けることの可能なピッチの最小値である。従って、ピッチPxがP以上であって、かつPよりも小さくなるように2つのメインパターン11が配置されている場合には、ダミーパターン12が解像しないようにするために、2つのメインパターン11間の間隙には、2つだけダミーパターン12が配置されている。
このように、図2〜図4に示した第1の設計ルールでは、ピッチPxの大きさに応じた数のダミーパターン12が配置される。
次に、図5〜図9に示した第2の設計ルールについて説明する。図5に示したように、一軸方向(x軸方向)に互いに隣り合う、幅dの2つのメインパターン11間の距離Dxが以下の式(1)を満たす場合には、2つのメインパターン11間の間隙にはダミーパターン12が配置されておらず、2つのメインパターン11の間隙が一の光透過領域をなしている。
Dx<2D+d…(1)
ここで、Dは、露光装置の光源の光が照射されたときにメインパターン11とダミーパターン12との相互作用により被転写対象に解像することを避けることが可能な、メインパターン11とダミーパターン12との間の間隙の幅の最小値である。従って、Dxが式(1)を満たすと共に、2つのメインパターン11間の間隙にダミーパターン12が配置されている場合には、ダミーパターン12が解像するのを防止するために、2つのメインパターン11間の間隙には、ダミーパターン12が配置されていない。
また、図6に示したように、距離Dxが以下の式(2)を満たす場合には、2つのメインパターン11間の間隙(光透過領域)には、幅dのダミーパターン12が1つ配置されており、その光透過領域が1つのダミーパターン12によって遮蔽されている。このとき、ダミーパターン12は、その光透過領域のちょうど中央に配置されている。
Dx=2D+d…(2)
また、図7に示したように、距離Dxが以下の式(3)を満たす場合には、2つのメインパターン11間の間隙(光透過領域)には、幅dのダミーパターン12が1つ配置されており、その光透過領域が1つのダミーパターン12によって遮蔽されている。このとき、ダミーパターン12は、その光透過領域の中央およびその近傍(具体的には、2つのメインパターン11の双方の端縁からDよりも遠くに離れた場所)に配置されている。
2D+d<Dx<2D+D+2d…(3)
ここで、Dは、露光装置の光源の光が照射されたときに互いに隣接する2つのダミーパターン12同士の相互作用により被転写対象に解像することを避けることが可能な、互いに隣接する2つのダミーパターン12間の間隙の幅の最小値であり、Dと等しいか、またはそれよりも小さな値である。従って、Dxが式(2)または式(3)を満たす場合には、メインパターン11とダミーパターン12との間の間隙がDよりも狭くなったり、互いに隣接する2つのダミーパターン12の間の間隔がDよりも狭くなって、ダミーパターン12が解像するのを防止するために、2つのメインパターン11間の間隙には、1つだけダミーパターン12が配置されている。
また、図8に示したように、距離Dxが以下の式(4)を満たす場合には、2つのメインパターン11間の間隙(光透過領域)には、幅dのダミーパターン12が2つ配置されており、その光透過領域が2つのダミーパターン12によって遮蔽されている。このとき、ダミーパターン12は、メインパターン11の端縁からちょうどDだけ離れた場所に配置されている。
Dx=2D+D+2d…(4)
また、図9に示したように、距離Dxが以下の式(5)を満たす場合には、2つのメインパターン11間の間隙(光透過領域)には、幅dのダミーパターン12が2つ配置されており、その光透過領域が2つのダミーパターン12によって遮蔽されている。このとき、ダミーパターン12は、一方のメインパターン11の端縁からDだけ離れた部位と、他方のメインパターン11の端縁から2D+D+dだけ離れた部位と、これらの部位の間の領域に配置されている。
2D+D+2d<Dx<2D+2D+3d…(5)
つまり、Dxが式(4)または式(5)を満たすと共に、2つのメインパターン11間の間隙にダミーパターン12が2つ配置されている場合には、ダミーパターン12が解像するのを防止するために、2つのメインパターン11間の間隙には、ダミーパターン12が2つしか配置されていない。
このように、図5〜図9に示した第2の設計ルールでは、距離Dxの大きさに応じた数のダミーパターン12が配置される。
次に、図10〜図11に示した第3の設計ルールについて説明する。図10に示したように、一軸方向(x軸方向)に互いに隣り合う、幅dの2つのメインパターン11のピッチPxがPよりも小さい場合には、x軸方向と直交する方向(y軸方向)に互いに隣り合う、幅dの2つのメインパターン11のピッチPyがP未満となっているときはもちろん、P以上となっているときであっても、4つのメインパターン11で囲まれた領域B1にはダミーパターン12が配置されておらず、その領域B1が一の光透過領域をなしている。
ここで、ピッチPyとは、一軸方向(y軸方向)に互いに隣り合う2つのパターン11の所定の側(例えばy軸の負側)の端縁の間の距離である。従って、ピッチPxがPよりも小さくなるように2つのメインパターン11が配置されている場合には、ダミーパターン12が解像しないようにするために、ピッチPyの大きさに因らずに、領域B1には、ダミーパターン12が配置されていない。
また、図11に示したように、ピッチPxがP以上であって、かつPよりも小さい場合に、x軸方向と直交する方向(y軸方向)に互いに隣り合う、幅dの2つのメインパターン11のピッチPyがPよりも大きいときには、4つのメインパターン11で囲まれた領域B2(光透過領域)には、幅dのダミーパターン12が1つ配置されており、その領域B2が1つのダミーパターン12によって遮蔽されている。このとき、ダミーパターン12は、その光透過領域のx軸方向の中央に配置されている。従って、ピッチPxがP以上であって、かつPよりも小さくなるように2つのメインパターン11がx軸方向に配置されると共に、ピッチPyがPよりも大きくなるように2つのメインパターン11がy軸方向に配置されている場合には、ダミーパターン12が解像しないようにするために、領域B2には、1つだけダミーパターン12が配置されている。
このように、図10〜図11に示した第3の設計ルールでは、ピッチPx,Pyの双方の大きさに応じた数のダミーパターン12が配置される。
次に、図12〜図13に示した第4の設計ルールについて説明する。図12に示したように、一軸方向(x軸方向)に互いに隣り合う、幅dの2つのメインパターン11間の距離Dxが上の式(1)を満たす場合には、x軸方向と直交する方向(y軸方向)に互いに隣り合う、幅dの2つのメインパターン11間の距離Dyが以下の式(6)を満たしているときはもちろん、以下の式(7)を満たしているときであっても、4つのメインパターン11で囲まれた領域C1にはダミーパターン12が配置されておらず、その領域C1が一の光透過領域をなしている。従って、Dxが式(1)を満たすと共に、Dyが式(6)または式(7)を満たす場合には、ダミーパターン12が解像するのを防止するために、領域C1には、ダミーパターン12が配置されていない。
Dy<2D+d…(6)
Dy≧2D+d…(7)
また、図13に示したように、距離Dxが以下の式(8)を満たすと共に、距離Dyが上の式(7)を満たす場合には、4つのメインパターン11で囲まれた領域C2(光透過領域)にはダミーパターン12が1つ配置されており、領域C2が1つのダミーパターン12によって遮蔽されている。従って、Dxが式(8)を満たすと共に、距離Dyが上の式(7)を満たす場合には、メインパターン11とダミーパターン12との間の間隙がDよりも狭くなったり、互いに隣接する2つのダミーパターン12の間の間隔がDよりも狭くなって、ダミーパターン12が解像するのを防止するために、2つのメインパターン11間の間隙には、1つだけダミーパターン12が配置されている。
2D+d≦Dx<2D+D+2d…(8)
このように、図12〜図13に示した第4の設計ルールでは、距離Dx,Dyの大きさに応じた数のダミーパターン12が配置される。
次に、マスク1のマスクパターンの作成方法の一例について説明する。
図14は、マスクパターン作成装置2の概略構成を表したものである。このマスクパターン作成装置2は、マスクパターンを作成する領域のうちメインパターン11の非形成領域に、後述のマスクパターン作成方法を用いてダミーパターン12を作成することによりマスク1のマスクパターンを得るためのものであり、演算部20、入力部21および記憶部22を備えている。
演算部20は、記憶部22に記憶されているプログラムを実行するためのものであり、入力部21は、記憶部22に記憶されているプログラムの実行に際して必要となる情報を入力するためのものである。
記憶部22には、後述のマスクパターン作成手順を演算部20に実行させるマスクパターン作成プログラム22Aの他に、このプログラムに用いられる種々のデータが記憶されている。具体的には、メインパターンデータ22B、入力パラメータ22Cなどが記憶されている。なお、これらがあらかじめ記憶部22に記憶されていない場合には、これらを入力部21から必要に応じて随時入力してもよい。
ここで、メインパターンデータ22Bとは、マスクパターンを作成する領域におけるメインパターン11の位置、形状および幅などについてのデータを意味している。また、入力パラメータ22Cとは、上記したマスクパターン作成プログラム22Aに入力するパラメータである。この入力パラメータ22Cには、例えば、露光波長、露光量、フォーカス、デフォーカス、ドーズ、開口数、コヒーレンスファクタなどが含まれている。
次に、本実施の形態のマスクパターン作成装置2におけるマスクパターン作成手順について説明する。
まず、マスクパターンを作成する領域(露光領域)を複数の微小領域(例えば100μm×100μm角)でマトリクス状に分割したのち、各微小領域の開口率を計算する。
次に、開口率が所定の大きさ(50%)を超える微小領域において、メインパターン11の非形成領域(光透過領域)のうち2〜4のメインパターン11で囲まれた領域を抽出する。
次に、抽出した領域に対して、上記した所定の設計ルールに基づいてダミーパターン12を作成する。このようにして、本実施の形態のマスクパターン作成装置2におけるマスクパターンが作成される。
本実施の形態では、マスク1には、透明基材10の表面に、露光装置の光源の光が照射されたときに被転写対象に解像するメインパターン11の他に、光源の光が照射されたときに被転写対象に解像しないダミーパターン12が設けられている。これにより、転写像に影響を与えずに、開口率、すなわち光透過率を、ダミーパターン12が設けられていない場合のそれよりも低減することができる。ここで、光化学反応により生成される異物(ヘイズ)の発生し易さは、マスク1の表面上に残留している硫酸などのイオン成分量や、使用・保管環境中の無機・有機の物質量などの他に、露光量に依存していることから、ダミーパターン12を設けたことによる開口率の低減により、回路特性を変化させることなく、光化学反応により生成される異物(ヘイズ)の成長を抑制することができる。
例えば、図15に示したように、露光領域10Aを複数のテスト領域10Bでマトリクス状に分割すると共に、各テスト領域10B内を開口率の互いに異なる微小領域a,b,c,d,e,f(例えば100μm×100μm角)に分割したテスト用のマスク1を用意し、このテスト用のマスク1の露光領域10Aに対してArF光を照射した場合には、図16に示したように、開口率が高いほどヘイズの発生個数が大きくなっている。なお、図16には、微小領域aの開口率を40%、微小領域bの開口率を80%、微小領域cの開口率を10%、微小領域dの開口率を60%、微小領域eの開口率を5%、微小領域fの開口率を55%としたときの結果を示した。
さらに、図17に示したように、累積露光量が大きくなるにつれてヘイズのサイズが大きくなり、誤転写が生じやすくなっている。なお、図17には、累積露光量が9.5kJ/cm2以上となったときに誤転写が生じた場合の結果が示されている。
図16、図17から、本実施の形態のように、ダミーパターン12を設けて開口率を低減することにより、ヘイズの成長を効果的に抑制することができ、かつヘイズ成長による誤転写の可能性を低減することができることがわかる。
[変形例]
なお、図3、図4、図6〜図9、図11、図13には、ダミーパターン12が一の方向に延在して形成された単一の遮光膜により構成されている場合が例示されていたが、例えば、一の方向に延在して形成された複数の遮光膜をその延在方向に配列することにより構成されていてもよい。
[適用例]
図18は、上記実施の形態のマスク1を搭載した露光装置3の概略構成を表したものである。この露光装置3は、照明光学系31、マスク1(回路パターン転写用マスク)、縮小投影光学系32、ステージ33を照明光学系31の光軸AX上にこの順に配置したものである。縮小投影光学系32とステージ33との間には被露光対象としてのウェハWが配置されている。
このウェハWは、例えば、感光性樹脂からなるレジスト層を半導体基板上に設けたものであり、レジスト層を縮小投影光学系32に向けて、ステージ33上に配置されている。
マスク1は、上記実施の形態で説明した各種設計ルールに基づいて作成されたものであり、光軸AXを法線とする平面上を一の方向(y方向)に往復移動可能なマスクステージ(図示せず)上に載置されている。なお、このマスクステージは、図示しない位置計測器によってその位置が計測されており、マスク1を所定の位置に位置決めすることが可能となっている。
照明光学系31は、例えば、水銀ランプなどの光源、オプティカルインテグレータ、コンデンサレンズなどを含んで構成されており、面内方向の照度が均一な光束をマスク1のパターン領域の一部にスリット状に照射するようになっている。
縮小投影光学系32は、複数枚の光学レンズを重ね合せて形成されており、例えば1/5倍の倍率を有している。
ステージ33は、図示しないxyステージ上に設けられており、縮小投影光学系32の光軸AX方向(z方向)へのウェハWの移動と、光軸AXを法線とする平面に対するウェハWの傾斜とを調整可能になっている。xyステージは、光軸AXを法線とする平面の面内方向(xy方向)へのウェハWの移動を調整可能になっている。
また、この露光装置3には、制御部(図示せず)が設けられている。
制御部は、照明光学系31の光源の露光光量や、マスクステージ、xyステージ、ステージ33、ウェハWの表面の光軸AX方向の位置ずれ(焦点ずれ)を計測するオートフォーカスセンサ(図示せず)などを制御するためのものである。例えば、制御部は、マスクステージを走査方向(y軸方向)に移動し、マスク1のパターン領域の一部にスリット状に照明された領域(照明領域)に対してマスク1のパターン領域を走査方向(y軸方向)に走査すると共に、一回の走査によりマスク1内の全てのパターンが照明領域を通過するように制御する。一方、xyステージをマスク1と同期してマスク1の走査方向とは逆の方向に移動し、ウェハWのショット領域を被露光領域に対して走査する。このとき、xyステージの移動速度がマスクステージの移動速度に縮小投影光学系32の倍率をかけたものと等しくなるように、xyステージを制御する。
本適用例に係る露光装置3では、照明光学系31からの光束がマスク1および縮小投影光学系32を介してウェハWの表面に入射する。これにより、マスク1に形成されたマスクパターンが縮小されてウェハWの表面に転写される。
ところで、本実施の形態では、マスク1にはメインパターン11の他にダミーパターン12が設けられている。これにより、転写像に影響を与えずに、開口率、すなわち光透過率を、ダミーパターン12が設けられていない場合のそれよりも低減することができるので、回路特性を変化させることなく、光化学反応により生成される異物(ヘイズ)の成長を抑制することができる。
以上、実施の形態およびその変形例ならびに適用例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
本発明の一実施の形態に係るマスクの上面図および断面図である。 第1の設計ルールにおける一例について説明するための模式図である。 第1の設計ルールにおける他の例について説明するための模式図である。 第1の設計ルールにおけるその他の例について説明するための模式図である。 第2の設計ルールにおける一例について説明するための模式図である。 第2の設計ルールにおける他の例について説明するための模式図である。 第2の設計ルールにおけるその他の例について説明するための模式図である。 第2の設計ルールにおけるその他の例について説明するための模式図である。 第2の設計ルールにおけるその他の例について説明するための模式図である。 第3の設計ルールにおける一例について説明するための模式図である。 第3の設計ルールにおける他の例について説明するための模式図である。 第4の設計ルールにおける一例について説明するための模式図である。 第4の設計ルールにおける他の例について説明するための模式図である。 本発明の一実施の形態に係るマスクパターン作成装置の構成図である。 テスト用のマスクの上面図である。 図15のマスクにArF光を照射したときの開口率とヘイズ発生個数との関係を表した関係図である。 累積露光量とヘイズサイズとの関係を表した関係図である。 一適用例に係る露光装置の光製図である。
符号の説明
1…マスク、2…マスクパターン作成装置、3…露光装置、10…透明基板、10A…露光領域、11…メインパターン、12…ダミーパターン、13…支持枠、13A…気圧調整穴、14…ペリクル膜、20…演算部、21…入力部、22…記憶部、22A…マスクパターン作成プログラム、22B…メインパターンデータ、22C…入力パラメータ、31…照明光学系、32…縮小投影光学系、33…ステージ。

Claims (10)

  1. 光源を備えた露光装置に搭載する回路パターン転写用マスクであって、
    前記光源の光に対して透明な基材と、
    前記基材の表面に形成されると共に、前記光源の光が照射されたときに被転写対象に解像する1または複数のメインパターンと、
    前記基材の表面のうち前記メインパターンとの非対向領域に形成されると共に、前記光源の光が照射されたときに前記被転写対象に解像しない1または複数のダミーパターンと
    を備えたことを特徴とする回路パターン転写用マスク。
  2. 前記ダミーパターンは、前記非対向領域において、前記メインパターンの端縁から第1の距離以上離れた部位に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の回路パターン転写用マスク。
  3. 前記ダミーパターンを複数備え、
    前記複数のダミーパターンのうち前記メインパターンを介さずに互いに隣り合う2つのダミーパターン間の距離は、前記第1の距離と等しいか、それよりも短い
    ことを特徴とする請求項2に記載の回路パターン転写用マスク。
  4. 光源を備えた露光装置に搭載する回路パターン転写用マスクに形成するマスクパターン作成方法であって、
    前記マスクパターンを作成する領域のうち、前記光源の光が照射されたときに被転写対象に解像する1または複数のメインパターンの非形成領域に、前記光源の光が照射されたときに前記被転写対象に解像しない1または複数のダミーパターンを所定のルールで作成する
    ことを特徴とするマスクパターン作成方法。
  5. 前記非形成領域において、前記メインパターンの端縁から第1の距離以上離れた部位に前記ダミーパターンを形成する
    ことを特徴とする請求項4に記載のマスクパターン作成方法。
  6. 前記ダミーパターンを複数形成する際には、前記複数のダミーパターンのうち前記メインパターンを介さずに互いに隣り合う2つのダミーパターン間の距離を、前記第1の距離と等しくするか、それよりも短くする
    ことを特徴とする請求項5に記載のマスクパターン作成方法。
  7. 光源を備えた露光装置に搭載する回路パターン転写用マスクに形成するマスクパターンを作成するマスクパターン作成プログラムであって、
    前記マスクパターンを作成する領域のうち、前記光源の光が照射されたときに被転写対象に解像する1または複数のメインパターンの非形成領域に、前記光源の光が照射されたときに前記被転写対象に解像しない1または複数のダミーパターンを所定のルールで作成するステップをコンピュータに実行させることを特徴とするマスクパターン作成プログラム。
  8. 光源を備えた露光装置に搭載する回路パターン転写用マスクに形成するマスクパターンを作成するマスクパターン作成装置であって、
    前記マスクパターンを作成する領域のうち、前記光源の光が照射されたときに被転写対象に解像する1または複数のメインパターンの非形成領域に、前記光源の光が照射されたときに前記被転写対象に解像しない1または複数のダミーパターンを所定のルールで作成する演算部を備えたことを特徴とするマスクパターン作成装置。
  9. 所定のルールで作成されたマスクパターンを有する回路パターン転写用マスクに所定の光を照射して前記マスクパターンをウェハの表面に転写することにより半導体装置を製造する製造工程を含み、
    前記回路パターン転写用マスクは、
    前記光源の光に対して透明な基材と、
    前記基材の表面に形成されると共に、前記光源の光が照射されたときに被転写対象に解像する1または複数のメインパターンと、
    前記基材の表面のうち前記メインパターンとの非対向領域に形成されると共に、前記光源の光が照射されたときに前記被転写対象に解像しない1または複数のダミーパターンと
    を有する
    ことを特徴とする半導体装置製造方法。
  10. 光源と、
    所定のルールで作成されたマスクパターンを有する回路パターン転写用マスクと
    を備え、
    前記回路パターン転写用マスクは、
    前記光源の光に対して透明な基材と、
    前記基材の表面に形成されると共に、前記光源の光が照射されたときに被転写対象に解像する1または複数のメインパターンと、
    前記基材の表面のうち前記メインパターンとの非対向領域に形成されると共に、前記光源の光が照射されたときに前記被転写対象に解像しない1または複数のダミーパターンと
    を有する
    ことを特徴とする半導体装置製造装置。
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