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JP2006310446A - 半導体装置の製造方法、および露光装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法、および露光装置 Download PDF

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JP2006310446A JP2005129360A JP2005129360A JP2006310446A JP 2006310446 A JP2006310446 A JP 2006310446A JP 2005129360 A JP2005129360 A JP 2005129360A JP 2005129360 A JP2005129360 A JP 2005129360A JP 2006310446 A JP2006310446 A JP 2006310446A
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剛宏 豊田
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【課題】 チップパターンを複数に分割して分割露光を行う際の分割パターン領域間の繋ぎずれを低減させることが可能な半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 チップパターンを複数に分割した複数の分割パターンのそれぞれに対応する複数のフォトマスクの少なくとも一つが、アライメントマークを有するフォトマスクセットを準備する工程と、アライメントマークを有するフォトマスクを用いて基板上に塗布された第1のフォトレジストにアライメントマークを含むパターンを転写する工程と、第1のフォトレジストをマスクにしてエッチング処理を行ってアライメントマークを含むパターンを基板に形成する工程と、アライメントマークを含むパターンが形成された基板上に第2のフォトレジストを塗布する工程と、第2のフォトレジストにパターンを形成するためのフォトマスクと基板との位置合わせをアライメントマークを用いて行う工程とを有するものである。
【選択図】 図10

Description

本発明は、メモリおよびロジック等の半導体素子、液晶表示素子、ならびに撮像素子(CCDセンサ、CMOSセンサ)等の半導体装置の製造方法と、露光装置とに関する。
従来より、液晶表示素子および撮像素子等の半導体装置を製造するに際して、投影露光装置を用いてフォトマスクに形成された所望のチップパターンを基板の上に塗布されたフォトレジストに露光し、得られたレジストパターンを用いて基板に対するエッチング処理や不純物イオン注入が行われている。投影露光装置にはステップ・アンド・リピート方式のステッパーや、ステップ・アンド・スキャン方式のスキャナーが多く用いられる。なお、一般的に投影露光装置に用いられるフォトマスクはレチクルと言われているため、以下では、投影露光装置に用いられるフォトマスクをレチクルと称する。また、投影露光装置を単に露光装置と称する。また、「基板」は、半導体基板そのものの場合に限らず、半導体基板上の製造途中の半導体装置も含むものとし、以下ではウェハと称する。
チップパターンによっては、そのサイズが露光装置の投影光学系性能によって決まる露光範囲よりも大きい場合がある。このような場合には、分割露光が用いられる。分割露光とは、所望のチップパターンを複数のパターンに分割し、分割されたパターン毎に露光処理を行う露光方法をいう。分割された全てのパターンを最終的に繋ぎ合わせて上記チップパターンを形成する。このような分割露光は、CCD(Charge Coupled Device)センサおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子の他、液晶表示素子の製造においても用いられることがある(特許文献1参照)。
一般に、素子はウェハ上に多数層の回路パターンを積み重ねて形成されるため、製造された素子が設計上の仕様を満たすためには、互いに関連する回路パターン相互の重ね合わせ精度を所定の許容範囲内に収める必要がある。そのため、露光装置によってウェハ上のフォトレジストにレチクルのパターンを露光するに際して、そのウェハとレチクルとの位置合わせを行う。そのために、ウェハに形成されたアライメントマークが用いられている。アライメントマークは、例えば十字形、格子形、あるいは二重丸形など、所定のパターンとしてレチクル上に設けられている。これがウェハ上のフォトレジストに転写され、エッチング処理によりウェハ上に3次元的な段差として形成される。このアライメントマークを用いることで、以降の露光工程におけるウェハとレチクルとの位置合わせを行うことが可能となる。セラミック等の配線基板の上に有機絶縁膜と金属配線膜を積層した厚膜薄膜混成基板の製造工程における感光性レジスト等に対する分割露光方法に関して特許文献2に開示されている。
このような素子の製造工程における最初の露光工程にてステッパーを用いた分割露光によって所望のチップパターンを形成する方法について具体的に説明する。
図11は、ウェハに形成するチップのサイズおよび配置の一例を示す外観模式図である。図11に示すように、素子2がウェハ1に図の上下方向(Y方向)に5個並べられている。そして、Y方向に5個並べられた列が図の左右方向(X方向)に2列設けられている。合計10個(=5個×2列)の素子2がウェハ1に配置されている。なお、素子2の回路パターンを図に示すことを省略している。
図12はチップパターンおよび露光範囲の形状と大きさを示す図である。図12に示すように、露光範囲3がほぼ正方形状であるのに対し、図11に示した素子2のチップパターン20は長方形状である。また、チップパターン20の長辺に沿った方向がX方向であり、短辺に沿った方向がY方向である。チップパターン20はX方向の長さがステッパーの露光範囲3の一辺よりも大きい。このようにチップパターン20が露光範囲3からX方向にはみだしてしまう場合、チップパターン20を露光可能な大きさに分割する。
図13は図12に示したチップパターンを露光可能な大きさに分割した状態を示す図である。回路パターンを含むチップパターン20を露光可能な大きさに3つに分割する。以下では、チップパターン20を複数に分割したパターンの一つを分割パターンと称し、分割パターンの占める領域を分割パターン領域と称する。図13に示すように、チップパターン20が、そのX方向に3つに分けられ、分割パターン領域A、BおよびCに分割されている。そして、後述する方法で分割パターン領域A、B、C毎に露光処理を行う。図13に示す分割パターン領域の並びはウェハ上のフォトレジストに転写された場合の順序を示す。各分割パターン領域に対応するレチクルをRA、RB、RCとする。図11および図13により、素子2のチップのウェハ上の配置と分割パターン領域A、BおよびCのチップ内配置を含む情報であるチップ配置基準情報が特定される。以下に、パターン形成方法の手順を説明する。
図14は図13に示したチップパターンのパターン形成方法を示す図である。フォトレジストをスピンコート法で塗布したウェハを準備する。以下では、フォトレジストが塗布されたウェハをレジスト付ウェハと称する。操作者がレチクルRA、RBおよびRCを露光装置に予めセットしておく。
露光装置は、レチクルを載せるためのレチクルステージにレチクルRAを搭載し、レチクルRAとレチクルステージの位置合わせを行う。そして、露光装置は、上記チップ配置基準情報を参照して露光開始位置にレジスト付ウェハ7を移動させた後、図14(a)に示す位置50aでフォトレジストに分割パターン領域Aを露光する。続いて、チップ配置基準情報を参照して右上の位置50aから右下の位置50bまで下方向(−Y方向)にステップ・アンド・リピート方式でレジスト付ウェハ7を所定の距離だけ移動させる毎にレチクルRAに照明光を照射して、フォトレジストに分割パターン領域Aを露光する。ここでは、ステッピング動作で−Y方向に移動させる所定の距離は素子2のY方向の長さに等しい。
図14(a)の右下の位置50bまで露光処理を終えると、チップ配置基準情報を参照してレジスト付ウェハ7を所定の距離だけ−X方向に移動させて、フォトレジストに分割パターン領域Aを露光する。移動させた後の位置を符号50cで示す。ここでは、位置50bから位置50cまで−X方向に移動させる所定の距離は分割パターン領域BおよびCのX方向の長さの和に等しい。続いて、チップ配置基準情報を参照して図14(a)の上方向(Y方向)に一番上の位置50dまでステップ・アンド・リピート方式でレジスト付ウェハ7を所定の距離だけ移動させる毎にレチクルRAに照明光を照射して、フォトレジストに分割パターン領域Aを露光する。ここでは、ステッピング動作でY方向に移動させる所定の距離は素子2のY方向の長さに等しい。このようにして図14(a)に示すように、分割パターン領域AがY方向に5つ並べて露光された領域の列がフォトレジストに2列形成される。
続いて、露光装置は、レチクルステージ上のレチクルRAをレチクルRBに交換し、レチクルRBとレチクルステージの位置合わせを行う。その後、分割パターン領域Aと同様にしてステップ・アンド・リピート方式でレジスト付ウェハ7を所定の距離だけ移動させる毎に分割パターン領域Bをフォトレジストに露光する。その際、図14(b)に示すように、分割パターン領域Bを露光する領域を、分割パターン領域Aが露光された領域よりも−X方向の隣接領域に位置させる。このようにして、分割パターン領域Aの各領域の隣りに分割パターン領域Bがフォトレジストに露光される。
さらに、露光装置は、レチクルステージ上のレチクルRBをレチクルRCに交換し、レチクルRCとレチクルステージの位置合わせを行う。そして、分割パターン領域Aと同様にしてステップ・アンド・リピート方式でレジスト付ウェハ7を所定の距離だけ移動させる毎に分割パターン領域Cをフォトレジストに露光する。その際、図14(c)に示すように、分割パターン領域Cを露光する領域を、分割パターン領域Bが露光された領域よりも−X方向の隣接領域に位置させる。このようにして、分割パターン領域Bの各領域の隣りに分割パターン領域Cがフォトレジストに露光される。
上述の方法により分割パターン領域A、BおよびCの露光処理を別々に行うことで、露光装置の能力限界の露光範囲よりもチップサイズが大きくても、所望のチップパターンをフォトレジストに露光できる。この後は、現像処理を行って所望のチップパターンのレジストパターンを形成する。そして、レジストパターンをマスクにしてエッチング処理を行うと、所望のチップパターンがウェハに段差として形成される。図14(d)はレジストを除去した後のウェハの状態を示し、10個のチップパターン20がウェハに段差として形成されている。
特開昭61‐180275号公報 特開平09‐185176号公報
上述のパターン形成方法では、素子の製造工程における最初の露光工程にて分割露光を行う場合、露光装置はチップ配置基準情報に基づいてステッピング動作により分割パターン領域A、BおよびCの露光位置を決定している。この場合、分割パターン領域がウェハ上に露光される位置の精度は露光装置のステッピング動作の精度に大きく依存することになる。この際に問題になるのが、各分割パターン領域間の隣接繋ぎの精度である。
所望のチップパターンにおける素子部の回路パターンが微細になるにつれて、各分割パターン領域の繋ぎ境界位置における回路パターンに対する影響は無視できなくなる。このことを、露光装置の解像限界度のパターン最小寸法を幅とする微細配線を有する回路パターンの場合で説明する。隣接する2つの分割パターン領域に跨る微細配線が回路設計上設けられていると、これら2つの分割パターン領域を繋ぎ合わせたとき、繋ぎずれの影響で領域間に跨る微細配線の接続位置が一致しないおそれがある。このとき、回路パターン内の微細配線の一部に段切れが生じることになり、作製された素子が機能しなくなってしまうことになる。
繋ぎずれによる上記問題の対策として、分割パターン領域間の繋ぎが発生する境界位置には微細配線を形成しないことにより繋ぎずれの影響を回避することも考えられる。しかし、大きな撮像面に所定のパターンが繰り返し配置されるような撮像素子の場合などには、繋ぎ位置が撮像面に掛かるため、このような回避処置を用いることが困難である。
本発明は上述したような従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、チップパターンを複数に分割して分割露光を行う際の分割パターン領域間の繋ぎずれを低減させることが可能な半導体装置の製造方法、および露光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の半導体装置の製造方法は、チップパターンを複数に分割した複数の分割パターンのそれぞれに対応する複数のフォトマスクの少なくとも一つが、アライメントマークを有するフォトマスクセットを準備する工程と、
前記アライメントマークを有するフォトマスクを用いて基板上に塗布された第1のフォトレジストに該アライメントマークを含むパターンを転写する工程と、
前記第1のフォトレジストをマスクにしてエッチング処理を行って前記アライメントマークを含むパターンを前記基板に形成する工程と、
前記アライメントマークを含むパターンが形成された基板上に第2のフォトレジストを塗布する工程と、
前記第2のフォトレジストにパターンを形成するためのフォトマスクと前記基板との位置合わせを、該基板に形成されたアライメントマークを用いて行う工程と、
を有するものである。
本発明によれば、分割露光時のフォトマスクに対応するパターンの露光領域がより精度よく決定される。露光装置のステッピング動作精度にのみ依存して分割パターンを連続的に露光する場合よりも、分割パターン間の繋ぎずれが低減する。
本発明の半導体装置の製造方法は、チップパターンを分割露光する際、はじめの分割露光により少なくともアライメントマークのパターンを基板に形成し、その後の分割露光の際にアライメントマークを利用してフォトマスクと基板との位置合わせを行って露光することを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法について説明する。なお、以下では半導体装置を素子と称する。
ここで用いるチップパターンとその配置を図11に示した場合と同様とする。図11から図14に示した素子2のチップパターン20は、素子を構成する多数層の回路パターンのうちの少なくとも1層のパターンである。図11および図13により、従来と同様にチップ配置基準情報が特定される。また、露光装置は、図12に示したような露光範囲を有する露光装置を用いるものとする。さらに、図13に示した3つの分割パターン領域A、BおよびCに分けて露光する場合とする。そして、分割パターン領域A、BおよびCのそれぞれに対応するレチクルをそれぞれRA、RBおよびRCとする。
3枚のレチクルRA、RBおよびRCのうち少なくとも1枚に他の2枚との位置合わせをするためのアライメントマークが設けられている。図1はレチクルRAにアライメントマークを配置した場合を示す図である。図1に示すように、レチクルRAには、他のレチクルRBおよびRCを分割パターン領域AとX方向およびY方向のそれぞれについて位置合わせするためのアライメントマーク10が形成されている。
図13に示したチップパターンの本発明におけるパターン形成方法の手順を説明する。
図2はパターンの形成方法を示す図である。ウェハにフォトレジストを塗布したレジスト付ウェハ7を準備する。レチクルRAを露光装置のレチクルステージに搭載すると、露光装置はレチクルRAとレチクルステージの位置合わせを行う。レジスト付ウェハ7を露光装置にセットすると、露光装置はウェハステージにレジスト付ウェハ7を搭載する。続いて、露光装置は、図2(a)に示すようにステップ・アンド・リピート方式でX方向およびY方向のそれぞれにチップ配置基準情報から求まる所定の距離でレジスト付ウェハ7を移動させる。その移動毎に、レチクルRAに照明光を照射してフォトレジストに分割パターン領域Aを順次露光する。なお、図1に示したレチクルRAの像は、露光装置で縮小投影される際、レンズを通って上下および左右が反転してフォトレジストに露光される。
続いて、露光装置からレジスト付ウェハ7を取り出した後、分割パターン領域Aが露光されたフォトレジストに現像処理を行うことで、分割パターン領域Aのレジストパターンが形成される。そして、レジストパターンをマスクにしてエッチング処理を行って、分割パターン領域Aをウェハに段差(パターン)として作り込む。その際、当然ながら、レチクルRAに配置されていたアライメントマークもエッチング処理により、ウェハに段差として形成される。
次に、エッチング処理したウェハ上にフォトレジストを再度塗布する。フォトレジストを再度塗布したウェハをレジスト付ウェハと称する。レチクルRBを露光装置のレチクルステージに搭載し、レチクルRBとレチクルステージの位置合わせを行う。続いて、レジスト付ウェハ7を露光装置にセットして、ウェハステージにレジスト付ウェハ7を搭載する。その後、分割パターン領域Aとともに形成されたアライメントマークの数ショット分を計測して分割パターン領域Aのウェハ上の座標位置を示す配列情報を調べる。そして、調べた配列情報から分割パターン領域AのX方向およびY方向のシフト、回転ずれ、ならびに倍率誤差などの成分を求める。さらに、これらの成分を考慮して元のチップ配置基準情報の座標系を補正する。以下では、補正した座標系を補正座標系と称する。
続いて、補正座標系を基準にしてチップ配置基準情報の分割パターン領域Bの露光開始位置にレジスト付ウェハ7を移動させ、レチクルRBに照明光を照射してフォトレジストに分割パターン領域Bを露光する。さらに、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照してステップ・アンド・リピート方式でX方向およびY方向のそれぞれに所定の距離でレジスト付ウェハ7を移動させる。そしてその移動毎に、図2(b)に示すように分割パターン領域Bの露光処理を順次行う。このとき、各分割パターン領域Bの露光領域は、分割パターン領域Aが形成された領域の−X方向に隣接した領域となる。
続いて、レチクルステージ上のレチクルをRBからRCへ交換し、レチクルRCとレチクルステージの位置合わせを行う。そして、分割パターン領域Bの露光前に求めた補正座標系を基準にしてチップ配置基準情報の分割パターン領域Cの露光開始位置を求める。そして、求めた露光開始位置にレジスト付ウェハ7を移動させ、レチクルRCに照明光を照射してフォトレジストに分割パターン領域Cを露光する。さらに、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照してステップ・アンド・リピート方式でX方向およびY方向のそれぞれに所定の距離でレジスト付ウェハ7を移動させる。そして、図2(c)に示すように分割パターン領域Cの露光処理を順次行う。このとき、各分割パターン領域Cの露光領域は、分割パターン領域Bが露光された領域の−X方向に隣接した領域となる。
そして、露光装置からレジスト付ウェハ7を取り出した後、分割パターン領域BおよびCが露光されたフォトレジストに現像処理を行い、分割パターン領域BおよびCのレジストパターンを形成する。レジストパターンをマスクにしてエッチング処理を行って、分割パターン領域BおよびCをウェハに段差として作り込む。なお、先にエッチング処理して形成された分割パターン領域Aの領域は、分割パターン領域BおよびCの露光の際には露光されないために、現像処理後もフォトレジストで覆われており、エッチング処理を受けない。このようにして、最初に分割パターン領域Aを露光してエッチング処理した後、分割パターン領域BおよびCを露光してエッチング処理することで、図2(d)に示すように、所望のチップパターンをウェハ1に形成できる。図2(d)では、素子の10個のチップパターン20がウェハ1に段差として形成されている。
上述したように、分割パターン領域Aのウェハ上の配列情報を計測し、この配列情報を基にして分割パターン領域BおよびCをウェハ上に露光する際の補正座標系を求め、補正座標系を基準にして露光装置のステッピング動作を行っている。ウェハに直接形成されたアライメントマークを用いてウェハとレチクルRBおよびRCとの位置合わせを行っているため、ウェハに形成された分割パターン領域Aの位置に対して分割パターン領域BおよびCの露光領域がより精度よく決定される。その結果、アライメントマークが全く形成されていないウェハ上に単に露光装置のステッピング動作精度にのみ依存してレチクルRA、RBおよびRCを連続的に露光する場合よりも、分割パターン領域間の繋ぎずれが低減する。
なお、本発明に用いられるアライメントマークは、素子の製造工程における、これ以後の露光工程におけるレチクルとウェハの位置合わせに用いられるアライメントマークであってもよい。
また、本発明における所望チップパターンの分割方法に関しては、上述の場合に限らず以下のような自由度を有する。例えば、上述の場合では1つのチップパターンの全体を複数の分割パターン領域に分割したときのいずれかの分割パターン領域に回路パターンの一部とともにアライメントマークを含むようにしたが、チップパターンからアライメントマークのみを抽出したパターンのレチクルを別に用意するようにしてもよい。
(第1の実施形態)
本実施形態の半導体装置の製造方法を実施する際に使用する露光装置としてステッパーの構成について簡単に説明する。
図3はステッパーの構成を説明するための図である。ステッパーは、光源および照明光学系を含む照明系100と、レチクル102を搭載するためのレチクルステージ104と、レチクル像を縮小してウェハ108に投影する投影光学系106と、ウェハ108を搭載するためのウェハステージ110と、各部を制御する制御部112とを有する構成である。制御部112は、レチクルステージ104の駆動部となるレチクルアライメント系114、およびウェハステージ110の駆動部となるステージ駆動部116と通信可能に接続されている。制御部112は、プログラムにしたがって所定の処理を実行するCPUと、プログラムを格納するためのメモリとを備えている。なお、照明光としては、KrFおよびArFエキシマレーザ光等のエキシマレーザのいずれか、または、超高圧水銀ランプによるg線およびi線等のいずれかが主に用いられる。
また、ステッパーには、ウェハに形成されたアライメントマークを検出するための検出部となるウェハアライメントスコープ(以下では、単にスコープと称する)118が設けられている。本実施形態におけるアライメントマーク検出方法は、投影光学系106とは別に設けた顕微鏡でアライメントマークを検出するオフ・アクシス方式である。なお、アライメントマーク検出方法は、オフ・アクシス方式に限らず、投影光学系106を通過したアライメントマークの像をTTL(Through The Lens)顕微鏡で検出するTTL方式であってもよい。
また、レチクル102をレチクルステージ104に搭載するレチクル搬送系(不図示)が設けられている。さらに、オリエンテーションフラットやノッチ等のウェハ基準位置を検出してウェハ全体の位置決め(以下では、この位置決めを「メカプリアライメント」と称する)を行うためのプリアライメントステージ(不図示)と、プリアライメントステージからウェハステージ110にウェハを移動させる送り込みハンド(不図示)とが設けられている。
各部の構成について、以下に詳細に説明する。
レチクルアライメント系114は、レチクル102とレチクルステージ104との位置合わせを行う。レチクルアライメント系114は、制御部112からの制御信号によりレチクルステ−ジ104を照明系100の下の所定位置に移動させる。照明系100で発生した照明光がレチクルステージ104に搭載されたレチクル102に照射すると、レチクル102を通過した照明光によりレチクルパターンが投影光学系106を通過し、レチクル102の縮小像がウェハ上に塗布されたフォトレジストに投影露光される。レチクル102の縮小像は、一般的にレチクルパターンの1/2倍、1/4倍、または1/5倍である。
ウェハステージ110は、チップ配置基準情報に基づいてチップパターンが形成される領域にレチクル102の縮小像が投影されるようにウェハ108を配置する。そのために、ホームポジションを原点とする任意の位置についての2次元座標が予め決められている。ステージ駆動部116には、ウェハステージ116のホームポジションからのX方向およびY方向の座標を計測するための座標センサが設けられている。ステージ駆動部116は、制御部112から受信するX方向およびY方向の距離のデータに基づいて、エアーベアリングとリニアモータによりXY2次元の所定の方向に直線的にウェハステージ110をステッピング移動させる。そして、ウェハステージ110の位置を制御部112に通知するために、座標センサから読み出したX方向およびY方向の座標を示す座標情報を制御部112に送出する。このようにして、ウェハを所定の位置に高速に移動させ、位置決めすることが可能となる。操作者がチップ配置基準情報を制御部112に予め入力することで、露光処理におけるウェハステージ110のX方向およびY方向のそれぞれについての移動距離が制御部112のプログラムに設定される。また、ステージ駆動部116は、ウェハ面の傾きや投影光学系の結像面との距離を調整するために、フォーカス方向(Z方向)およびチルト(Θ方向)の駆動を行う機構も有している。
スコープ118は、CCDなどの撮像素子が設けられ、制御部112と通信配線で接続されている。スコープ118の撮像素子で撮影される画像は通信配線を介して制御部112に入力される。基準となるアライメントマークの画像および位置情報は予め制御部112に登録される。
制御部112はアライメントマークの検出を以下のようにして行う。制御部112は、位置情報を参照してスコープ118の下にアライメントマークが位置するようにステージ駆動部116を動作させる。続いて、スコープ118から受信する画像に予め登録されたアライメントマークの画像が含まれていると、その2つのアライメントマークの画像が重なるようにステージ駆動部116を微調整して動作させる。2つのアライメントマークの画像が重なると、そのときのウェハステージ110の座標情報をメモリに登録する。
また、制御部112は、次のようにしてチップ配置基準情報の座標系を補正する。制御部112は、チップ配置基準情報を参照してウェハに形成された複数のアライメントマークのうちウェハ中心付近にあるアライメントマークを上述した方法で検出する。この中心付近のアライメントマークの座標情報をメモリに登録する。同様にしてウェハ内周辺の数ショット分のアライメントマークを検出し、それらの座標情報をメモリに登録する。このようにしてアライメントマークを数ショット分計測した後、計測結果を統計計算してウェハ上のアライメントマークの配列情報を求める。なお、この配列情報は、アライメントマークとともに分割パターンがウェハに形成されていれば、分割パターンの配列情報に一致する。続いて、配列情報から求めた分割パターンのX方向およびY方向のシフト成分、回転成分、ならびに倍率成分を考慮してチップ配置基準情報の座標系を補正した補正座標系を求める。
制御部112は、上述のようにして補正座標系を求めた後、分割露光における露光処理の際、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照してX方向およびY方向のそれぞれについてウェハの移動距離を算出し、求めたX方向およびY方向の移動距離のデータをステージ駆動部116に送信する。このようにして露光処理を行う位置を決めるための座標系を配列情報を用いて補正することで、ウェハとレチクルの位置合わせの精度がより向上する。
ここで、座標系を補正してウェハとレチクルを位置合わせする方法の具体例を説明する。ここでは、簡単に説明するために、ウェハに形成されたアライメントマークが+X方向にシフトしている場合とする。また、チップ配置基準情報のアライメントマークを基準マークと称し、ウェハに形成されたアライメントマークを実マークと称する。
ウェハ中心付近のショットで基準マークの座標に実マークを重ね合わせる。この位置を基準点とし、基準点から+X方向にチップ配置基準情報に対応して3ショット分移動した位置と5ショット分移動した位置で基準マークと実マークとの位置ずれを計測する。3ショット分移動した位置における位置ずれが0.02μmであり、5ショット分移動した位置における位置ずれが0.04μmあったものとする。これらの位置ずれによる配列情報を元にして+X方向に対する各ショットの位置ずれを予測することが可能となる。
この具体例の場合では、ウェハ中心付近のショットを露光する際、アライメントマークが重なるようにウェハとレチクルを位置合わせして露光するが、中心付近から+X方向の各ショットに対しては予測した位置ずれを見込んでウェハとレチクルを位置合わせして露光する。
次に、上述の構成を有するステッパーを用いた、本発明の半導体装置の製造方法について図4から図7を参照して説明する。なお、図4から図7では、図の左右方向をX方向とし、図の上下方向をY方向とする。また、半導体装置を素子と称する。
図4は素子のチップパターンの外観を示す平面図である。なお、チップ内の回路パターンを図に示すことを省略している。
図4に示すように、チップパターン11は、X方向の長さが48mmであり、Y方向の長さが22mmであり、X方向に細長い形状である。チップ内部の素子のパターン最小寸法が0.25μmである。0.25μmの回路パターンを露光可能なステッパーとしては、光源にKrFエキシマレーザやArFエキシマレーザを用いるステッパーがある。本実施形態では、KrFエキシマレーザを光源とするステッパーを用いるものとする。そして、このステッパーの露光範囲を22mm角とする。
図5は図4に示したチップを分割露光用に区分けした図である。
ステッパーの露光範囲が22mm角であることから、図5に示すように、チップの長手方向であるX方向に沿ってチップを3等分し、分割した領域となる分割パターン領域をA、BおよびCとしている。各分割パターン領域のX方向の長さは16mmである。そして、分割パターン領域A、BおよびCのそれぞれに対応するレチクルRA、RBおよびRCをそれぞれ準備する。レチクルRA、RBおよびRCを用いて、各々、X方向の長さ16mm、Y方向の長さ22mmの大きさを持つ分割パターン領域A、BおよびCをこの順にフォトレジストに露光する。図5に示す分割パターン領域の並びはフォトレジストに転写された場合の順序を示す。なお、図4および図5に示したチップのウェハ上の配置および各分割パターンのチップ内配置を含む情報がチップ配置基準情報となる。
次に、本実施形態で用いるレチクルについて説明する。
図6はレチクルRAを示す模式図である。図6に示すように、最初の露光処理に用いるレチクルRAには、スコープ118で計測可能なウェハアラメントマーク10がX方向とY方向のそれぞれに少なくとも1つ配置されている。また、ウェハアライメントマーク10による位置合わせ前にウェハステージ110でアライメントを行うためのプリアライメントマークを設けた方が望ましく、図6に示すレチクルRAではプリアライメントマーク15が設けられている。プリアライメントマーク15を設ける理由は、メカプリアライメント終了後、ウェハステージ110上に搬送されたウェハに対してウェハアライメントマーク10による位置合わせを行う前に、プリアライメントマーク15の計測を実施することで、ウェハアライメントマーク10をスコープ118の検出範囲に入るようにすることが可能となるからである。また、レチクルRAに対応する分割パターン領域Aには、プリアライメントマーク15およびウェハアライメントマーク10が含まれていることになる。
なお、最初に露光される分割パターン領域Aに対応したレチクルRAだけでなく、残りのレチクルRBおよびRCについても、レチクルRAと同様にウェハアライメントマークやプリアライメントマークが配置されていてもよい。
次に、上述のレチクルを用いたパターン形成方法の手順を説明する。
図7はパターン形成方法の手順を説明するための図である。ここでは、半導体装置の製造工程で、まだ最初の露光工程およびその後に続くエッチング工程を経ていないため、ウェハアライメントマークが形成されていないウェハにパターンを形成する場合とする。
はじめに、以下の手順でウェハ上にフォトレジストを形成する。ウェハに対してレジスト塗布装置内でHMDS(ヘキサメチルジシラン)雰囲気下で加熱処理を行う。その後、フォトレジストを塗布し、続いて、適切な温度で加熱処理(プリベークまたはソフトベークと呼ばれる)を行う。なお、フォトレジストを塗布したウェハをレジスト付ウェハと称する。
レチクルRA、RBおよびRCを予めステッパーにセットした後、レチクル搬送系を動作してレチクルRAをレチクルステージ104に搭載し、レチクルアライメントを行ってレチクルRAを位置決めする。
レジスト付ウェハ7をステッパーにセットすると、ステッパーは装置内でウェハにメカプリアライメントを行った後、送り込みハンドを経由してウェハステージ110へレジスト付ウェハ7を移動させる。そして、レジスト付ウェハ7をステップ・アンド・リピート方式でX方向およびY方向のそれぞれにチップ配置基準情報により設定された距離だけ移動させる。その移動毎に、照明光をレチクルRAに照射してフォトレジストに分割パターン領域Aを順次露光する。
その後、分割パターン領域Aの露光処理が終了したレジスト付ウェハ7を以下の手順で現像する。レジスト現像装置内で、適切な温度で露光直後の過熱処理(ポスト・イクスポージャ・ベークまたはPEBと呼ばれる)をフォトレジストに行った後、現像液により現像処理を行う。続いて、水洗処理を施し、再度、適切な温度での加熱処理(ポストベークまたはハードベークと呼ばれる)および/またはUV光等による光照射処理を行う。そして、図7(a)に示すようにような分割パターン領域Aのレジストパターンをウェハ上に形成する。 このようにして分割パターン領域Aのパターンが形成されたフォトレジストをマスクにしてエッチング処理を行って、分割パターン領域Aをウェハにエッチング段差として作り込む。このエッチング処理により、レチクルRAに配置されていたウェハアライメントマーク10およびプリアライメントマーク15もウェハに段差パターンとして形成される。その後、アッシング処理してウェハ上に残存するフォトレジストを除去し、適切な剥離液を用いてフォトレジスト残渣も除去する。なお、アッシング処理によるレジスト除去、および/または剥離液によるレジスト残渣除去の処理は必須ではない。以下に述べるように、分割パターン領域BおよびCの露光処理のためにフォトレジストを塗布する際、塗布異常の発生を抑止するために実施することが望ましい。
その後、分割パターン領域A形成の際のレジスト塗布方法と同様にして、再度フォトレジストをウェハ上に塗布する。フォトレジストを再度塗布したウェハをレジスト付ウェハと称する。
次に、分割パターン領域Bの露光処理をするためにレチクルRAをレチクルステージから取り出して、レチクルRBをレチクルステージ104に搭載し、レチクルアライメントを行う。そして、レジスト付ウェハ7を装置内でメカプリアライメントし、送り込みハンドを経由してウェハステージ110へレジスト付ウェハ7を移動させる。
続いて、ステッパーの制御部112は、スコープ118にプリアライメントマーク15を検出させて、スコープ118の撮像範囲にアライメントマーク10が入るようにする。さらに、X方向およびY方向のアライメントマーク10について、ウェハ中の分割パターン領域Aの数ショット分に対応して上述した方法で計測する。制御部112は、ウェハアライメントマーク10の計測結果からウェハ上の分割パターン領域Aの配列情報を求める。
その後、この配列情報から求めた分割パターン領域AのX方向およびY方向のシフト成分、回転成分、ならびに倍率成分を考慮してチップ配置基準情報の座標系を補正した補正座標系を求める。続いて、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照して分割パターン領域Bの露光開始位置にレジスト付ウェハ7を移動させる。そして、露光開始位置で照明光をレチクルRBに照射して分割パターン領域Bの露光処理を行う。
さらに、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照して露光開始位置からステップ・アンド・リピート方式でX方向およびY方向のそれぞれに所定の距離だけレジスト付ウェハ7を移動させる。そしてその移動毎に、図7(b)に示すように、照明光をレチクルRBに照射して分割パターン領域Bを順次露光する。本実施形態の場合、分割パターン領域Aが形成された領域の−X方向に隣接した領域に分割パターン領域Bが露光される。分割パターン領域Aが形成された領域の−X方向に隣接した領域とは、図7(b)に示すウェハ外観図において分割パターン領域Aに対して図の左方向に16mm離れた領域である。このようにして、図7(b)に示すように、分割パターン領域Bの露光された領域がウェハ上のフォトレジストに形成される。
次に、分割パターン領域Cの露光処理をするために、レチクルRBをレチクルステージから取り出して、レチクルRCをレチクルステージ104に搭載し、レチクルアライメントを行う。一方、分割パターン領域Bが露光されたレジスト付ウェハ7はそのままウェハステージ110上に載せた状態にしておく。
レチクルRCのレチクルアライメントが終了した後、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照して分割パターン領域Cの露光開始位置にレジスト付ウェハ7を移動させる。そして、露光開始位置で照明光をレチクルRCに照射して分割パターン領域Cの露光処理を行う。さらに、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照して露光開始位置からステップ・アンド・リピート方式でX方向およびY方向のそれぞれに所定の距離だけウェハを移動させる。その移動毎に、図7(c)に示すように、照明光をレチクルRCに照射して分割パターン領域Cを順次露光する。
本実施形態の場合、分割パターン領域Bが形成された領域の−X方向に隣接した領域に分割パターン領域Cが露光される。分割パターン領域Bが形成された領域の−X方向に隣接した領域とは、図7(c)に示すウェハ外観図において分割パターン領域Bに対して図に向かって左側に16mm(分割パターン領域Aに対して左側に32mm)離れた領域である。このようにして、図7(c)に示すように、分割パターン領域Cの露光された領域がウェハ上のフォトレジストに形成される。
なお、分割パターン領域Cの露光処理の際、上述の場合では分割パターン領域Bの露光前に求めた補正座標系を用いたが、ウェハアライメントマークを改めて計測し、補正座標系を求め直してもよい。
分割パターン領域BおよびCの露光処理が終了した後、分割パターン領域A形成の際の現像方法と同様にして、レジスト付ウェハ7に現像処理を行う。これにより、図7(d)に示すような分割パターン領域BおよびCのレジストパターンをウェハ上に形成する。
続いて、この分割パターン領域BおよびCのパターンが形成されたフォトレジストをマスクにしてエッチング処理を行って、分割パターン領域BおよびCをウェハにエッチング段差として作り込む。なお、先にエッチング処理して形成された分割パターン領域Aの領域は、分割パターン領域BおよびCの露光の際には露光されない。そのため、現像処理後もフォトレジストで覆われており、エッチング処理を受けない。その後、アッシング処理してウェハ上に残存するフォトレジストを除去し、適切な剥離液を用いてフォトレジスト残渣も除去する。
このようにして、最初に分割パターン領域Aを露光してエッチング処理した後、分割パターン領域BおよびCを露光してエッチング処理することで、図7(e)に示すように、所望のチップパターンがウェハ1に形成される。図7(e)では、10個のチップパターン11がウェハ1に段差として形成されている。
従来の技術で繋ぎ露光を行う場合には、最初に露光された分割パターン領域Aのウェハ上の配列情報を確認する手段がないため、分割パターン領域BおよびCがウェハ上に露光される位置の精度は露光装置のステッピング動作の精度にのみ依存していた。これに対して、本実施形態では、分割パターン領域Aで形成されたアライメントマークを計測して分割パターン領域Aの配列情報を求め、求めた配列情報を基にして残りの分割パターン領域BおよびCを露光する際の座標系を補正している。そのため、各分割パターン領域の配置は、露光装置のステッピング動作の精度にのみ依存することない。そして、ウェハに形成された分割パターン領域Aの位置に対応してその後に露光される分割パターン領域BおよびCの露光領域がより精度よく決定され、分割パターン領域間の繋ぎずれを低減できる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、分割露光の際、露光範囲の異なる露光処理を組み合わせるものである。本実施形態の半導体装置の製造方法について図8から図10を参照して説明する。なお、図8から図10では、図の左右方向をX方向とし、図の上下方向をY方向とする。また、以下では半導体装置を素子と称する。
図8は素子のチップパターンの外観を示す平面図である。図8(a)に示すように、チップパターン16は、X方向の長さが49mmであり、Y方向の長さが23mmであり、X方向に細長い形状である。このチップパターン16は、パターン最小寸法が0.25μmである素子部(X方向48mm、Y方向22mm)と、アライメントマークを有し、素子部の周りを取り囲むスクライブ部(X方向、Y方向とも各々幅0.5mm)とを有する。
図8(b)は図8(a)に示したチップパターンを分割露光用に区分けした図である。
図8(b)に示すように、チップパターンが4つの領域に分割されている。4つの領域とは、スクライブ部に相当する分割パターン領域Aと、素子部の回路パターンをチップ長手方向のX方向に沿って3等分に分割した各領域に対応する分割パターン領域B1、B2およびB3とである。分割パターン領域Aは、X方向の長さ49mmを長辺とし、Y方向の長さ23mmを短辺とする長方形の各辺から内側0.5mmまでの領域であり、幅0.5mmの枠形状である。ただし、分割パターン領域Aの露光範囲としては、長辺の長さ49mm、短辺の長さ23mmの長方形の大きさを必要とする。
また、分割パターン領域B1、B2およびB3は、各々、X方向の長さ16mmを短辺とし、Y方向の長さ22mmを長辺とする長方形の大きさを有する。そして、分割パターン領域A、B1、B2およびB3のそれぞれに対応するレチクルRA、RB1、RB2およびRB3をそれぞれ準備する。レチクルRA、RB1、RB2およびRB3を用いて、後述する方法で分割パターン領域A、B1、B2およびB3をこの順にフォトレジストに露光する。図8(b)に示す分割パターン領域B1、B2およびB3の並びはフォトレジストに転写された場合の順序を示す。なお、図8に示したチップのウェハ上の配置および各分割パターンのチップ内配置を含む情報がチップ配置基準情報となる。
次に、各分割パターン領域を露光するための露光装置について検討する。
分割パターン領域Aを露光するには、X方向の長さ49mmを長辺とし、Y方向の長さ23mmを短辺とする長方形以上の大きさの露光範囲が必要である。そのため、KrFエキシマレーザを光源とするステッパー(以下では、単に「KrFエキシマステッパー」と称する)では、露光範囲が22mm角であるため、分割パターン領域Aを一括露光することはできない。一方、分割パターン領域Aはアライメントマークを有するスクライブ部のみであり、一般に用いられるアライメントマークのサイズは小さいものでも1μm以上のパターン寸法を有することが多い。そのため、分割パターン領域Aの露光では、最小寸法が1μmのパターンが露光可能であればよい。
光源に超高圧水銀ランプによるi線を用いる露光範囲の大きなステッパーは、限界解像度がKrFエキシマステッパーよりも低く、パターン最小寸法が0.8μm程度である。そのため、この様な露光範囲の大きなi線ステッパーは、分割パターン領域Aの露光最小寸法である1μmよりも小さい0.8μmの寸法まで露光可能である。また、このi線ステッパーでは50mm角の露光範囲を有している。したがって、このi線ステッパーであれば、分割パターン領域Aのパターン最小寸法と露光範囲の要求をどちらも満足し、分割パターン領域Aをフォトレジストに露光することが可能である。
分割パターン領域B1、B2およびB3は、各々、X方向16mm、Y方向22mmの長方形の大きさの露光範囲を必要とし、パターン最小寸法が0.25μmであることを要求する。そのため、第1の実施形態で用いた、22mm角の露光範囲を有するKrFエキシマステッパーで、分割パターン領域B1、B2およびB3をフォトレジストに露光することが可能である。
次に、本実施形態で用いるレチクルRAについて説明する。
図9はレチクルRAを示す模式図である。図9に示すように、最初の露光処理に用いるレチクルRAには、i線ステッパーのスコープ118で計測可能なウェハアライメントマーク10がスクライブ部のX方向とY方向のそれぞれに少なくとも1つ配置されている。また、図9に示すレチクルRAにはプリアライメントマーク15が設けられている。分割パターン領域Aで囲まれた領域は、露光されないようにするため遮光面22となっている。
次に、上述のレチクルを用いたパターン形成方法の手順を説明する。なお、ステッパーは第1の実施形態で用いたKrFエキシマステッパーの他に、前記の露光範囲の大きなi線ステッパーを用いる。i線ステッパーとKrFエキシマステッパーとは光源が異なるが、他の構成については同様である。i線ステッパーにおいても図3に示す構成と同様の構成については同一の符号を使用し、その詳細な説明を省略する。
図10はパターン形成方法の手順を説明するための図である。ここでは、素子の製造工程で、まだ最初の露光工程およびその後に続くエッチング工程を経ていないため、ウェハアライメントマークが形成されていないウェハにパターンを形成する場合とする。
はじめに、第1の実施形態で説明したレジスト塗布方法と同様にして、i線用フォトレジストをウェハ上に塗布する。フォトレジストを塗布したウェハをレジスト付ウェハと称する。一方、予めレチクルRAをi線ステッパーにセットし、レチクルRB1、RB2およびRB3をKrFエキシマステッパーにセットしておく。そして、レチクルRAをレチクルステージ104に搭載し、レチクルアライメントを行ってレチクルRAを位置決めする。
レジスト付ウェハ7をi線ステッパーにセットすると、ウェハにメカプリアライメントを行った後、送り込みハンドを経由してウェハステージ110へレジスト付ウェハ7を移動させる。そして、レジスト付ウェハ7をステップ・アンド・リピート方式でX方向およびY方向のそれぞれにチップ配置基準情報により設定された距離だけ移動させる。その移動毎に、i線照明光をレチクルRAに照射してフォトレジストに分割パターン領域Aを順次露光する。
その後、第1の実施形態と同様にして、レジスト付ウェハ7に現像処理を行う。これにより、図10(a)に示すようにような分割パターン領域Aのレジストパターンをウェハ上に形成する。
レチクルRAに配置されていたウェハアライメントマーク10およびプリアライメントマークもウェハに段差パターンとして形成される。
次に、KrF対応化学増幅型フォトレジスト(以下では、単に「KrFレジスト」と称する)を形成する。KrFレジストを塗布したウェハをレジスト付ウェハと称する。
次に、分割パターン領域B1の露光処理を行うために、レチクル搬送系を動作させてレチクルRB1をレチクルステージ104に搭載し、レチクルアライメントを行う。そして、レジスト付ウェハ7を装置内でメカプリアライメントし、送り込みハンドを経由してウェハステージ110へレジスト付ウェハ7を移動させる。
続いて、制御部112は、スコープ118にプリアライメントマーク15を検出させて、スコープ118の撮像範囲にアライメントマーク10が入るようにする。さらに、X方向およびY方向のアライメントマーク10について、ウェハ中の分割パターン領域Aの数ショット分に対応して第1の実施形態で説明した方法と同様にして計測する。制御部112は、ウェハアライメントマーク10の計測結果からウェハ上の分割パターン領域Aの配列情報を求める。
その後、この配列情報から求めた分割パターン領域AのX方向およびY方向のシフト成分、回転成分、ならびに倍率成分を考慮してチップ配置基準情報の座標系を補正した補正座標系を求める。続いて、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照して分割パターン領域B1の露光開始位置にレジスト付ウェハ7を移動させる。そして、露光開始位置で照明光をレチクルRB1に照射して分割パターン領域Bの露光処理を行う。
さらに、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照して露光開始位置からステップ・アンド・リピート方式でX方向およびY方向のそれぞれに所定の距離だけレジスト付ウェハ7を移動させる。その移動毎に、図10(b)に示すように、照明光をレチクルRB1に照射して分割パターン領域B1を順次露光する。
本実施形態の場合、図9に示したレチクル像においては、分割パターン領域Aの内部左側でスクライブ部に隣接した領域に分割パターン領域B1が露光される。図10(b)では、分割パターン領域B1は分割パターン領域Aの内部右側に位置している。このようにして、図10(b)に示すように、分割パターン領域B1の露光された領域がウェハ上のKrFフォトレジストに形成される。
次に、分割パターン領域B2の露光処理をするために、レチクルRB1を取り出し、続いて、レチクルRB2をレチクルステージ104に搭載し、レチクルアライメントを行う。一方、分割パターン領域B1が露光されたレジスト付ウェハ7はそのままウェハステージ110上に載せた状態にしておく。
レチクルRB2のレチクルアライメントが終了した後、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報の分割パターン領域B2の露光開始位置にレジスト付ウェハ7を移動させる。そして、露光開始位置で照明光をレチクルRB2に照射して分割パターン領域RB2の露光処理を行う。さらに、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照して露光開始位置からステップ・アンド・リピート方式でX方向およびY方向のそれぞれに所定の距離だけレジスト付ウェハ7を移動させる。その移動毎に、図10(c)に示すように、照明光をレチクルRB2に照射して分割パターン領域B2を順次露光する。
本実施形態の場合、図9に示したレチクル像においては、分割パターン領域Aの内部中央の領域に分割パターン領域B2が露光される。図10(c)では、分割パターン領域B2は分割パターン領域Aの内部中央の領域に位置している。分割パターン領域Aの内部中央の領域とは、図10(c)に示すウェハ外観図において分割パターン領域B1に対して図に向かって左側に16mm離れた領域である。このようにして、図10(c)に示すように、分割パターン領域B2の露光された領域がウェハ上のKrFレジストに形成される。
次に、分割パターン領域B3の露光処理をするために、レチクルステージ104からレチクルRBを取り出し、レチクルステージ104にレチクルルRCを搭載し、レチクルアライメントを行う。一方、分割パターン領域B2が露光されたレジスト付ウェハ7はそのままウェハステージ110上に載せた状態にしておく。
レチクルRB3のレチクルアライメントが終了した後、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照して分割パターン領域B3の露光開始位置にレジスト付ウェハ7を移動させる。そして、露光開始位置で照明光をレチクルRB3に照射して分割パターン領域B3の露光処理を行う。さらに、補正座標系を基準にしたチップ配置基準情報を参照して露光開始位置からステップ・アンド・リピート方式でX方向およびY方向のそれぞれに所定の距離だけレジスト付ウェハ7を移動させる。その移動毎に、図10(d)に示すように、照明光をレチクルRB3に照射して分割パターン領域B3を順次露光する。
本実施形態の場合、図9に示したレチクル像においては、分割パターン領域Aの内部右側でスクライブ部に隣接した領域に分割パターン領域B3が露光される。図10(d)では、分割パターン領域B3は分割パターン領域Aの内部左側に位置する領域である。分割パターン領域Aの内部左側に位置する領域とは、図10(d)に示すウェハ外観図において分割パターン領域B2に対して図に向かって左側に16mm離れた領域である。このようにして、図10(d)に示すように、分割パターン領域B3の露光された領域がウェハ上のKrFフォトレジストに形成される。
なお、分割パターン領域B2および分割パターン領域B3の露光処理の際、上述の場合では分割パターン領域B1の露光前に求めた補正座標系を用いたが、ウェハアライメントマークを改めて計測し、補正座標系を求め直してもよい。
その後、分割パターン領域B1、B2およびB3の露光処理が終了したレジスト付ウェハ7を以下の手順で現像する。レジスト現像装置内で、適切な温度で露光直後のPEB処理をKrFレジストに行った後、現像液により現像処理を行う。続いて、水洗処理を施し、再度、適切な温度でのポストベーク処理および/またはUV光等による光照射処理を行って、図10(e)に示すような分割パターン領域B1、B2およびB3のレジストパターンをウェハ上に形成する。
続いて、この分割パターン領域B1、B2およびB3のパターンが形成されたKrFレジストをマスクにしてエッチング処理を行って、分割パターン領域B1、B2およびB3をウェハにエッチング段差として作り込む。なお、先にエッチング処理して形成された分割パターン領域Aの領域は、分割パターン領域B1、B2およびB3の露光の際には露光されない。その後、アッシング処理してウェハ上に残存するKrFレジストを除去し、適切な剥離液を用いてKrFレジスト残渣も除去する。
このようにして、最初に分割パターン領域Aを露光してエッチング処理した後、分割パターン領域B1、B2およびB3を露光してエッチング処理することで、図10(f)に示すように、所望のチップパターンがウェハに形成される。
上述したように、本実施形態では、分割パターン領域Aのアライメントマークをウェハに形成した後、アライメントマークを計測して分割パターン領域Aの配列情報を得ている。これによって、分割パターン領域B1、B2およびB3の露光処理の際の座標系を補正している。ウェハに直接形成されたアライメントマークを用いてウェハとレチクルとの位置合わせを行っているため、ウェハに形成されたアライメントマークの位置に対して分割パターン領域B1、B2およびB3の露光領域がより精度よく決定される。したがって、スクライブ部および素子部間の繋ぎずれと、分割パターン領域間の繋ぎずれを低減できる。
また、本実施形態では、アライメントマークをチップパターンの外周部のスクライブ部に設けているので、回路パターン領域をより広くとれる。
また、アライメントマークを含む分割パターン領域Aの露光処理にi線ステッパーを使用し、分割パターン領域B1、B2およびB3の露光処理にKrFエキシマステッパーを使用している。分割パターン領域Aの露光処理にi線ステッパーを用いることで、KrFエキシマステッパーの装置負荷が軽減される。
また、分割パターン領域Aを形成するためのフォトレジストと分割パターン領域B1、B2およびB3を形成するためのフォトレジストとが異なるため、分割パターン領域Aを形成するためのフォトレジストに耐エッチング性の高いものを使用できる。これによって、アライメントマークのパターンをより深く基板に刻むことも可能である。アライメントマークのパターンが深く刻まれると、その後の工程でシリコン酸化膜等の絶縁膜が複数積層されても、アライメントマークとして使用できる可能性が高くなる。
なお、上記第1および第2の実施形態では、露光範囲をX方向にはみだすチップパターンについて述べた。しかし、露光範囲をY方向にはみだすチップパターンの他、XおよびYの両方向にはみだすチップパターンについても露光可能な大きさに分割すれば、本発明に適用することが可能である。チップパターンの分割領域の数、分割の方法は任意である。
また、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置であるステッパーを用いて本発明の半導体装置の製造方法を実施する場合について説明したが、露光装置はステッパーに限らない。ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるスキャナー、電子ビーム露光装置その他の露光装置等を用いて、本発明に半導体装置の製造方法を実施することは可能である。また、露光装置は、その露光範囲と解像能力(限界解像度、パターン最小寸法、および最小露光寸法等)と所望の半導体装置のデザイン寸法に照らして複数台用いてよい。
さらに、上記第1および第2の実施形態で説明したものは、一例であって、本発明がこれに限定されるものではない。
本発明においてレチクルRAにアライメントマークを配置した場合を示す図である。 本発明におけるパターン形成方法を示す図である。 第1の実施形態で使用されるステッパーの構成を説明するための図である。 第1の実施形態における素子のチップパターンの外観を示す平面図である。 図4に示したチップを分割露光用に区分けした図である。 第1の実施形態におけるレチクルRAを示す模式図である。 第1の実施形態におけるパターン形成方法の手順を説明するための図である。 第2の実施形態における素子のチップパターンの外観を示す平面図である。 第2の実施形態におけるレチクルRAを示す模式図である。 第2の実施形態におけるパターン形成方法の手順を説明するための図である。 ウェハに形成するチップのサイズおよび配置の一例を示す外観模式図である。 チップパターンおよび露光範囲の形状と大きさを示す図である。 図12に示したチップパターンを露光可能な大きさに分割した状態を示す図である。 図13に示したチップパターンのパターン形成方法を示す図である。
符号の説明
1 ウェハ
2 素子
3 露光範囲
4、5、6 分割パターン領域
7 レジスト付ウェハ
10 アライメントマーク
11、16、20 チップパターン
15 プリアライメントマーク
22 遮光面
A、B、B1、B2、B3、C 分割パターン領域
RA、RB、RC レチクル

Claims (6)

  1. チップパターンを複数に分割した複数の分割パターンのそれぞれに対応する複数のフォトマスクの少なくとも一つが、アライメントマークを有するフォトマスクセットを準備する工程と、
    前記アライメントマークを有するフォトマスクを用いて基板上に塗布された第1のフォトレジストに該アライメントマークを含むパターンを転写する工程と、
    前記第1のフォトレジストをマスクにしてエッチング処理を行って前記アライメントマークを含むパターンを前記基板に形成する工程と、
    前記アライメントマークを含むパターンが形成された基板上に第2のフォトレジストを塗布する工程と、
    前記第2のフォトレジストにパターンを形成するためのフォトマスクと前記基板との位置合わせを、該基板に形成されたアライメントマークを用いて行う工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
  2. 前記エッチング処理の後、前記第2のフォトレジストを塗布する工程の前に前記第1のフォトレジストを除去する工程を有する請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記アライメントマークを有するフォトマスクは、回路パターンの一部を有する請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記アライメントマークを有するフォトマスクは、スクライブ部のパターンを有する請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1のフォトレジストに該アライメントマークを含むパターンを転写する工程は、該第1のフォトレジストに前記アライメントマークを含むパターンを露光するアライメントマーク露光処理を有し、
    前記アライメントマーク露光処理の露光範囲が、前記第2のフォトレジストに残りのフォトマスクに対応するパターンを露光する工程の露光範囲よりも大きい請求項4記載の半導体装置の製造方法。
  6. 回路パターンを含むチップパターンを複数に分割したパターンである複数の分割パターンのそれぞれに対応する複数のフォトマスクのうち少なくともアライメントマークを有するフォトマスクを有する、該複数のフォトマスクを用いて分割露光するための露光装置であって、
    基板が搭載されるステージの座標を示す座標情報を外部に送出可能とし、該ステージの所定の位置を露光位置に移動するためのステージ駆動部と、
    前記基板に設けられるアライメントマークを検出するための検出部と、
    前記ステージ駆動部および検出部と通信可能に接続され、前記アライメントマークの基準配置情報が予め登録された制御部とを有し、
    前記制御部は、第1のフォトレジストが塗布された基板が導入されると、該第1のフォトレジストに対して前記アライメントマークを有するフォトマスクのパターンを露光し、その後、第2のフォトレジストが塗布され、該アライメントマークが形成された基板が導入されると、前記検出部に該アライメントマークを検出させ、検出された該アライメントマークの座標情報を前記ステージ駆動部から受信すると、該座標情報と該基準配置情報との差を求め、該差により該基準配置情報の座標系を補正し、補正した座標系の該基準配置情報に対応して残りのフォトマスク毎に該基板との位置合わせを行って該フォトマスクに対応するパターンを該第2のフォトレジストに露光する処理を行う、露光装置。
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