JP2009161516A - アミン化合物、電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(1)で表わされることを特徴とするアミン化合物。
【化1】
(一般式(1)中、Ar1、Ar2、Ar4、Ar5はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアリール基を示し、Ar3及びAr6は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアリーレン基を示す。Zは置換基を有しても良いアリール基、複素環基、アリル基のうちいずれかを有する環状飽和炭化水素基を示す。)
【選択図】なし
Description
2.一般式(1)の構造において、Zは置換基を有しても良いアリール基を有する炭素数5〜8の環状飽和炭化水素基であることを特徴とする前記1に記載のアミン化合物。
該電子写真感光体として前記4又は5に記載の電子写真感光体を用い、露光手段として380〜500nmの波長のスポット光源を用いることを特徴とする画像形成装置。
又、一般式(1)の構造において、Zは置換基を有しても良いアリール基を有する炭素数5〜8の環状飽和炭化水素基であることが好ましい。
(合成例1):化合物CTM−1
三頭フラスコにN,N−ビス(p−メチルフェニル)アニリン10質量部、4−フェニルシクロヘキサノン8.2質量部、酢酸20質量部、メタンスルホン酸0.35質量部、を計りとり、窒素気流下、70℃にて攪拌した。撹拌6時間後、反応を停止し、トルエン300質量部+水200質量部を加え、分液ロートにて水層が中性になるまで洗浄した。トルエン層を取り、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮した。カラムクロマトグラフィーにて目的物となるCTM−1を取り出し、酢酸エチルにて再結晶精製した。収量は8.7質量部であった。
(合成例2):化合物CTM−2
原料の4−フェニルシクロヘキサノンを4−(2−フリル)シクロヘキサノン7.5質量部に変えた他はCTM−1合成例と同様にして、化合物CTM−2を合成した。収量は5.6質量部であった。
(合成例3):化合物CTM−3
原料の4−フェニルシクロヘキサノンを4−(2−ブテニル)シクロヘキサノン7.8質量部に変えた他はCTM−1合成例と同様にして、化合物CTM−3を合成した。収量は6.3質量部であった。
(合成例4):化合物CTM−6
原料のN,N−ビス(p−メチルフェニル)アニリンをN,N(p−メトキシフェニル)(p−メチルフェニル)アニリン11質量部に、4−フェニルシクロヘキサノンを4−(p−トリル)シクロヘキサノン9.8質量部に変えた他はCTM−1合成例と同様にして、化合物CTM−6を合成した。収量は9.3質量部であった。
(合成例5):化合物CTM−21(比較化合物)
原料の4−メチルシクロヘキサノンをシクロヘキサノン5.37質量部に変えた他はCTM−1合成例と同様にして、比較化合物CTM−21を合成した。収量は6.9質量部であった。
(合成例6):化合物CTM−22(比較化合物)
原料の4−メチルシクロヘキサノンをメチルイソブチルケトン5.44質量部に変えた他はCTM−1合成例と同様にして、比較化合物CTM−22を合成した。収量は4.3質量部であった。
(2)導電性支持体上に感光層として電荷発生層、第1電荷輸送層及び第2電荷輸送層を順次積層した構成
(3)導電性支持体上に感光層として電荷輸送材料と電荷発生材料とを含む単層を形成した構成
(4)上記(1)〜(3)の感光体の感光層上に更に表面保護層を形成した構成。
感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体が好ましい。
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、中間層を設けることが導電性支持体の欠陥をカバーでき好ましい。
本発明に係る感光層の層構成は、前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した層構成をとるのが良い。機能を分離した層構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。
本発明に係る電荷発生層は、電荷発生物質として380nm〜500nmの波長領域に高感度特性を有する電荷発生物質を用いて形成することが好ましい。このような電荷発生物質としてはチタニルフタロシアニン化合物、ガリウムフタロシアニン化合物、アゾ化合物、ペリレン化合物、多環キノン化合物等が好ましく用いられる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質(CTM)及びバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
上記の合成方法で下記アミノ化合物を作製し準備した。
(合成例2):化合物CTM−2
(合成例3):化合物CTM−3
(合成例4):化合物CTM−6
(合成例5):比較用化合物CTM−21
(合成例6):比較用化合物CTM−22
下記の様にして感光体を作製した。
(導電性基体の準備)
導電性基体として、洗浄済みの円筒状アルミニウム基体を準備した。
下記中間層塗布液を、上記円筒状アルミニウム基体の表面に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.3μmの「中間層1」を形成した。
ポリアミド樹脂(アミランCM−8000:東レ社製) 60質量部
メタノール 1600質量部
(電荷発生層の形成)
下記電荷発生層用材料を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この電荷発生層塗布液を、前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの「電荷発生層1」を形成した。
多環キノン化合物(CGM−3a) 60質量部
シリコーン樹脂溶液(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液:信越化学社製) 700質量部
2−ブタノン 2000質量部
(電荷輸送層の形成)
下記電荷輸送層用材料を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を「電荷発生層1」の上に浸漬塗布法で塗布し、100℃、60分の加熱乾燥を行い、膜厚20μmの「電荷輸送層1」を形成して「感光体1」を作製した。
電荷輸送物質(化合物CTM−1) 200質量部
ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製)
300質量部
テトラヒドロフラン 1600質量部
トルエン 400質量部
酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン) 7.5質量部
(感光体2〜6作製)
感光体1の作製において用いた電荷輸送物質(化合物CTM−1)を、下記表1に示す電荷輸送物質に変えた以外は実施例1と同様にしてそれぞれ「感光体2〜6」を作製した。
感光体1の作製において用いた電荷発止物質の多環キノン化合物を、Y型チタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線によるX線回折の最大ピーク角度が2θで27.3°)に変更した以外は同様にして「感光体7」を作製した。
感光体1の作製において用いた電荷輸送層(CTL)塗布液の組成を以下の様にした以外は感光体1と同様にして「感光体8」を作製した。尚、電荷輸送層物質が溶解しないときは加温して溶解させ、その状態で塗布を行った。
電荷輸送物質(比較用化合物CTM−21) 200質量部
ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製)
300質量部
テトラヒドロフラン 1600質量部
トルエン 400質量部
酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン) 7.5質量部
(感光体9の作製)
感光体8の作製において用いた電荷輸送物質(比較用化合物CTM−21)を、電荷輸送物質(比較用化合物CTM−22)に変えた以外は実施例1と同様にして「感光体9」を作製した。
感光体8の作製において用いた電荷輸送層(CTL)塗布液の組成を、以下の様にした以外は感光体8と同様にして比較の感光体10を作製した。
電荷輸送物質(比較用化合物CTM−21) 150質量部
ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製)
300質量部
テトラヒドロフラン 1600質量部
トルエン 400質量部
酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン) 7.5質量部
《評価》
(感光体塗膜状態)
上記で作製した各感光体にて保管試験を実施した。各感光体を高温高質環境(30℃、80%RH)にて1カ月放置後に塗膜表面を観察、製膜安定性を確認した。
画像特性評価用の画像形成装置としては、複写機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)の露光光源をレーザ発振波長408nmのバイオレットレーザに変更、露光ドット径を60μmから20μmに絞り込みした露光手段を準備した。
ハーフトーン画像におけるポチ欠陥は、10万枚耐久プリント後の各感光体1〜13を黒位置にセットし、低温低湿(10℃、15%RH)環境下で、画像濃度0.4のハーフトーン画像をA4普通紙(64g/m2)に100枚プリントして評価した。評価は、プリント画像上に、ポチ発生の周期性が感光体の周期と一致し、目視できる(径0.4mm以上)ポチがA4版1枚当たり何個あるかで行った。
◎:ポチの発生頻度が、A4版1枚当たり3個以下で良好
○:ポチの発生頻度が、A4版1枚当たり4〜8個で実用上問題なし
×:ポチの発生頻度が、A4版1枚当たり9個以上で実用上問題あり。
画像かぶりは、10万枚プリント終了後の無地画像のかぶり濃度と、普通紙(64g/m2)の白紙濃度の差で評価した。尚、本発明では、電荷輸送層を形成するのに用いた電荷輸送物質の種類、その含有量による影響を、かぶりの発生程度を評価した。
◎:画像かぶりが、0.003未満で良好
○:画像かぶりが、0.003以上、0.010未満で実用上問題ないレベル
×:画像かぶり濃度が、0.010以上で実用上問題となるレベル。
画像の鮮鋭度は、高温常湿環境下(30℃、80%RH)においてオリジナル画像(3、5ポイント文字画像)をプリントし、3ポイント及び5ポイントの文字画像の文字潰れで評価した。
◎:3ポイント、5ポイントとも明瞭であり、容易に判読可能
○:3ポイントは一部判読不能、5ポイントは明瞭であり、容易に判読可能
×:3ポイントは殆ど判読不能、5ポイントも一部或いは全部が判読不能。
感光体表面塗膜状態は、10万枚プリント終了後の感光体を取り出し、その表面を目視で観察した。
1Y、1M、1C、1Bk 感光体
2Y、2M、2C、2Bk 帯電手段
3Y、3M、3C、3Bk 露光手段
4Y、4M、4C、4Bk 現像手段
Claims (6)
- 一般式(1)の構造において、Zは置換基を有しても良いアリール基を有する炭素数5〜8の環状飽和炭化水素基であることを特徴とする請求項1に記載のアミン化合物。
- 前記環状飽和炭化水素基の炭素数が6であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアミン化合物。
- 導電性支持体上に電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する感光層からなる電子写真感光体において、電荷輸送物質が請求項1〜3の何れかに記載のアミン化合物であることを特徴とする電子写真感光体。
- 前記感光層中に含まれる電荷発生物質が多環キノン化合物であることを特徴とする請求項4に記載の電子写真感光体。
- 電子写真感光体上に書込み光源を用いて静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段を有する画像形成装置において、
該電子写真感光体として請求項4又は5に記載の電子写真感光体を用い、露光手段として380〜500nmの波長のスポット光源を用いることを特徴とする画像形成装置。
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