JP2009157490A - 車両の運転支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車両旋回走行時における内輪差を運転者に意識させる表示を行うことにより、内輪差に起因する車体の接触を防止することができる運転支援装置を提供する。
【解決手段】 車両旋回走行時に、車両の旋回中心点から水平方向で最も離れた車両の所定部位P1の軌跡と、車両の旋回方向内側後輪の軌跡との水平方向の距離である仮想車幅WAを操舵角θSTに応じて算出するとともに、所定部位P1と旋回中心OTCとを結ぶ線分と、後輪車軸と平行な直線とのなす角を旋回角度θTRNとして算出する。旋回角度θTRNと仮想車幅WAを用いて、所定部位P1から(WA/2)の距離にある中点P3を求め、ヘッドアップディスプレイにより運転者の前方に表示する。
【選択図】 図2
【解決手段】 車両旋回走行時に、車両の旋回中心点から水平方向で最も離れた車両の所定部位P1の軌跡と、車両の旋回方向内側後輪の軌跡との水平方向の距離である仮想車幅WAを操舵角θSTに応じて算出するとともに、所定部位P1と旋回中心OTCとを結ぶ線分と、後輪車軸と平行な直線とのなす角を旋回角度θTRNとして算出する。旋回角度θTRNと仮想車幅WAを用いて、所定部位P1から(WA/2)の距離にある中点P3を求め、ヘッドアップディスプレイにより運転者の前方に表示する。
【選択図】 図2
Description
本発明の車両の運転支援装置に関し、特に車両の旋回走行時における運転支援のための表示を行うものに関する。
特許文献1には、車両の運転者を支援するための光学式コーナポール装置が示されている。この装置によれば、運転者と逆側のフロントバンパ端部を示すコーナポールの像がヘッドアップディスプレイを用いて表示される。
車両の旋回走行時には、いわゆる内輪差があるために、狭い道路での旋回時に車体を旋回方向内側に位置する障害物に擦ってしまうおそれがある。この内輪差に起因する車体と障害物との接触は、上記光学式コーナポールでは防ぐことは困難である。
本発明はこの点に着目してなされたものであり、車両旋回走行時における内輪差を運転者に意識させる表示を行うことにより、内輪差に起因する車体の接触を防止することができる運転支援装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、車両に搭載され、運転者の運転を支援する運転支援装置において、前記車両の操舵輪の操舵角(θST)を検出する操舵角検出手段と、前記車両の旋回中心点から水平方向で最も離れた前記車両の所定部位(P1)の軌跡と、前記車両の旋回方向内側後輪の軌跡との水平方向の距離である仮想車幅(WA)を、前記操舵角(θST)に応じて演算する仮想車幅演算手段と、前記車両が走行している道路面から所定高さの平面であって前記道路面と平行な平面を対象平面と定義し、該対象平面上の旋回中心点(OTC)と、前記所定部位(P1)に対応する前記対象平面上の点(P1a)とを結ぶ第1の線分(L4)と、前記車両の後輪車軸と平行である、前記対象平面上の第2の線分(L5)との角度である旋回角度(θTRN)を、前記操舵角(θST)に応じて演算する旋回角度演算手段と、前記第1の線分(L4)上で、前記所定部位に対応する点(P1a)から前記仮想車幅の半分の距離(WA/2)にある中点(P3)の位置を、前記旋回角度(θTRN)に基づいて演算する中点位置演算手段と、前記運転者の前方に設けられ、前記中点(P3)を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の運転支援装置において、前記表示手段は、前記第1の線分の、前記所定部位に対応する点(P1a)から前記中点(P3)までの部分を表示することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の運転支援装置において、前記中点(P3)を示す表示マークの大きさを前記操舵角(θST)が大きくなるほど大きくすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、車両に搭載され、運転者の運転を支援する運転支援装置において、前記車両の方向指示器の作動を検出する作動検出手段(14)と、前記車両の最大舵角時の旋回中心点から水平方向で最も離れた前記車両の所定部位(P1)の軌跡と、前記車両の旋回方向内側後輪の軌跡との水平方向の距離である仮想車幅(WA2)と、前記車両が走行している道路面から所定高さの平面であって前記道路面と平行な平面を対象平面と定義し、該対象平面上の前記最大舵角時の旋回中心点と、前記所定部位に対応する前記対象平面上の点とを結ぶ線分(L4)上で、前記所定部位に対応する点(P1a)から前記仮想車幅の半分の距離(WA2/2)に相当する中点(P3MAX)とを演算する演算手段と、運転者の前方に設けられ、前記作動検出手段(14)により方向指示器の作動が検出されたときに前記中点(P3MAX)を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の運転支援装置において、前記表示手段は、前記線分の、前記所定部位に対応する点(P1a)から前記中点(P3MAX)までの部分を表示することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、旋回走行時における仮想車幅が算出され、仮想車幅の中点が運転者の前方に表示されるので、運転者が仮想車幅が旋回方向内側に増加することを運転者が視覚的に確認し、内輪差を意識した操舵を行うことにより、車体の接触を防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、仮想車幅の中点から車両の所定部位に対応する点までの線分が表示されるので、中点のみを表示する場合に比べてより明確に内輪差を運転者に意識させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、中点を示す表示マークが、操舵角が大きくなるほど大きくなるように制御されるので、操舵角が大きくなるほど増加する内輪差をより明確に運転者に意識させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、方向指示器の作動が検出されると、最大舵角時の仮想車幅及び仮想車幅の中点が運転者の前方に直ちに表示されるので、運転者は内輪差が最も大きくなった状態を前もって意識しつつ操舵を行い、車体の接触を防止することができる。
請求項5に記載の発明によれば、方向指示器の作動が検出されると、仮想車幅の中点から車両の所定部位に対応する点までの線分が直ちに表示されるので、中点のみを表示する場合に比べてより明確に内輪差を運転者に意識させることができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の一実施形態にかかる車両(自動車)の運転支援装置の構成を示すブロック図である。また図2は本実施形態における運転支援装置の動作を説明するための平面図であり、図3は運転支援装置により表示されるマークの表示例を示す図である。
[第1の実施形態]
図1は本発明の一実施形態にかかる車両(自動車)の運転支援装置の構成を示すブロック図である。また図2は本実施形態における運転支援装置の動作を説明するための平面図であり、図3は運転支援装置により表示されるマークの表示例を示す図である。
本明細書では、当該車両が走行している道路面から所定高さH0(例えば80cm)の平面であって、道路面と平行な平面を「対象平面」と定義し、この対象平面を基準平面として用いる。所定高さH0は、例えば従来の技術で説明したコーナポールの先端の高さと同程度の高さであって、運転者の視点から車体(バンパ)の端部の水平方向位置が視認可能な高さとする。
本実施形態では、車両が旋回走行する際の旋回中心点OTCから水平方向で最も離れた所定部位(通常の自動車では、旋回方向と反対側のフロントバンパ端部に相当する)P1の走行軌跡L1と、旋回方向内側後輪の、旋回中心点に最も近い端部P2の走行軌跡L3との水平方向の距離(r1−r3)を仮想車幅WAとして算出するとともに、所定部位P1に対応する対象平面上の点P1aと旋回中心OTCとを結ぶ線分L4上の、点P1aから距離WA/2の点を仮想車幅の中点P3として求める。そして、対象平面上の中点P3を示すマーク(以下「表示マーク」という)Mを、図3(a)に示すようにヘッドアップディスプレイを用いて運転者の前方に表示する(図3(a)では表示マークMとしてアルファベット「H」を丸で囲んだものが使用されている)。中点P3は、ステアリングホイール(操舵輪)の操舵角θSTが大きくなるほど旋回方向内側に移動するので、中点P3を表示することにより、運転者は仮想車幅WAが旋回方向内側に拡大したことを容易に認識することが可能となる。なお、図2において旋回方向内側前輪の走行軌跡L2の半径r2と、端部P2の走行軌跡L3の半径r3と差(r2−r3)が、内輪差に相当する。
図1に示す運転支援装置は、制御装置11と、操舵角θSTを検出する操舵角センサ12と、当該車両の走行速度(車速)VPを検出する車速センサ13、ウインカ(方向指示器)のオンオフ切換を行うウインカスイッチ14と、表示装置15とを備えている。操舵角θSTは、左方向への操舵角を正値とし、右方向への操舵角を負値として検出される。
操舵角センサ12及び車速センサ13の検出信号、並びにウインカスイッチ14の切換信号は、制御装置11に供給される。制御装置11は、入力回路、CPU(中央演算処理装置)、メモリ、出力回路を備えた電子制御装置であり、入力される信号に応じて表示装置15の表示制御を行う。
表示装置15は、ヘッドアップディスプレイであり、図3(a)に示すようにフロントウインドウの下部を表示面16に、上述した表示マークMを表示する。
図4は、制御装置11のCPUで実行される表示制御処理のフローチャートである。この処理は所定時間(例えば30ミリ秒)毎に実行される。
ステップS11では車速VPが所定車速VP0(例えば30km/h)以上であるか否かを判別する。この答が否定(NO)であるときは、ウインカスイッチ14がオフ状態であるか否かを判別する(ステップS12)。ステップS11またはS12の答が肯定(YES)であるとき、すなわちVP≧VP0またはウインカスイッチ14がオフ状態であるときは、直ちに本処理を終了する。
ステップS11では車速VPが所定車速VP0(例えば30km/h)以上であるか否かを判別する。この答が否定(NO)であるときは、ウインカスイッチ14がオフ状態であるか否かを判別する(ステップS12)。ステップS11またはS12の答が肯定(YES)であるとき、すなわちVP≧VP0またはウインカスイッチ14がオフ状態であるときは、直ちに本処理を終了する。
ステップS12でウインカスイッチ14がオン状態であるときは、操舵角θSTを検出し(ステップS13)、操舵角θSTの絶対値が所定角度θST0(例えば10度)以下であるか否かを判別する(ステップS14)。
ステップS14の答が肯定(YES)であるときは直ちに本処理を終了する。ステップS14で|θST|>θST0であるときは、図5に示す表示対象演算処理を実行し(ステップS15)、その演算結果に基づいて表示装置15に制御信号を出力する(ステップS16)。
図5は、図4のステップS15で実行される表示対象演算処理のフローチャートである。
ステップS21では、操舵角θSTの絶対値を、当該車両前輪の旋回方向内側の舵角(以下「内側車輪舵角」という)θISに変換する。操舵角θSTの絶対値と、内側車輪舵角θISとが比例するときは、「1」より小さい係数を乗算することにより変換を行う。また、θSTとθISとの関係が線形でないときは、操舵角θSTの絶対値から内側車輪舵角θISを算出するためのテーブルを作成しておき、テーブル検索により算出する。
ステップS21では、操舵角θSTの絶対値を、当該車両前輪の旋回方向内側の舵角(以下「内側車輪舵角」という)θISに変換する。操舵角θSTの絶対値と、内側車輪舵角θISとが比例するときは、「1」より小さい係数を乗算することにより変換を行う。また、θSTとθISとの関係が線形でないときは、操舵角θSTの絶対値から内側車輪舵角θISを算出するためのテーブルを作成しておき、テーブル検索により算出する。
ステップS22では、内側車輪舵角θISに応じて図6(a)に示すWAテーブルを検索し、図2に示した仮想車幅WAを算出する。図6(a)に示すWA1は実際の車幅に相当し、例えば1.7mに設定される。またWA2は、内側車輪舵角θISの最大値θMAX(例えば40度)に対応する仮想車幅であり、例えば2.8mに設定される。
ステップS23では、内側車輪舵角θISに応じて図6(b)に示すθTRNテーブルを検索し、図2に示す旋回角度θTRNを算出する。旋回角度θTRNは、対象平面上の旋回中心点OTCと、当該車両の所定部位P1に対応する対象平面上の点P1aとを結ぶ線分(直線)L4と、当該車両の後輪車軸と平行である、対象平面上の線分(直線)L5とのなす角である。
ステップS24では、図2に示す中点P3の位置を算出する。中点P3の位置は、当該車両に固定した座標系(後輪車軸をx軸とし、後輪車軸の中点においてx軸と直交する直線をy軸とする座標系)を用いると、以下のように算出することができる。
所定部位P1の座標は既知であるので(xP1,yP1)とすると、中点P3の座標(xP3,yP3)は、左旋回時は下記式(1)及び(2)で与えられる。また右旋回時のx座標は、下記式(1a)で与えられる。
xP3=xP1−(WA/2)cosθTRN (1)
xP3=xP1+(WA/2)cosθTRN (1a)
yP3=yP1−(WA/2)sinθTRN (2)
xP3=xP1−(WA/2)cosθTRN (1)
xP3=xP1+(WA/2)cosθTRN (1a)
yP3=yP1−(WA/2)sinθTRN (2)
なお、このような座標を用いなくても、旋回方向、旋回角度θTRNと、仮想車幅WAの組み合わせによって、中点P3の位置は特定可能である。
ステップS25では、表示マークMの大きさ、具体的な図2に示す円形マークの直径DMを、操舵角θSTの絶対値に応じて算出する。直径DMは、操舵角θSTの絶対値が増加するほど、大きくなるように設定される。
表示装置15は、制御装置11から供給される上記中点座標(xP3,yP3)及び表示マークMの直径DMを示す情報に応じて、例えば図3(a)に示すように表示マークMの表示を行う。
以上のように本実施形態では、車両の旋回走行時における仮想車幅WAを算出し、対象平面上の仮想車幅WAの中点P3を運転者の前方に表示するようにしたので、表示される中点P3が旋回方向に移動することによって運転者が仮想車幅が内側方向に増加していることを視覚的に確認し、内輪差を意識した操舵を行うことにより、車体の接触を防止することができる。
また中点3の表示マークの直径DMを、操舵角θSTの絶対値が増加するほど、大きくなるように設定するようにしたので、操舵角|θST|が大きくなるほど増加する内輪差をより明確に運転者に意識させることができる。
本実施形態では、操舵角センサ12が操舵角検出手段に相当し、表示装置15が表示手段に相当する。また制御装置11が仮想車幅演算手段、旋回角度演算手段、及び中点位置演算手段を構成する。具体的には、図5のステップS22が仮想車幅算出手段に相当し、ステップS23が旋回角度算出手段に相当し、ステップS24が中点位置算出手段に相当する。
[第2の実施形態]
本実施形態は、ウインカスイッチ14がオンされたときは、操舵角θSTの大きさに拘わらず、内側車輪舵角θISが、最大操舵角θSTMAXに対応する最大内側車輪舵角(最大舵角時の内側車輪舵角)θMAX(図6参照)であるときの仮想車幅WA2及び旋回角度θTRN(=θMAX)を用いて、最大舵角時の仮想車幅の中点(以下「最大舵角中点」という)P3MAXの位置を算出し、その最大舵角中点P3MAXを、表示装置15により表示するようにしたものである。以下に説明する点以外は、第1の実施形態と同一である。
本実施形態は、ウインカスイッチ14がオンされたときは、操舵角θSTの大きさに拘わらず、内側車輪舵角θISが、最大操舵角θSTMAXに対応する最大内側車輪舵角(最大舵角時の内側車輪舵角)θMAX(図6参照)であるときの仮想車幅WA2及び旋回角度θTRN(=θMAX)を用いて、最大舵角時の仮想車幅の中点(以下「最大舵角中点」という)P3MAXの位置を算出し、その最大舵角中点P3MAXを、表示装置15により表示するようにしたものである。以下に説明する点以外は、第1の実施形態と同一である。
本実施形態では、図4の処理に代えて図7に示す処理により、表示装置15の表示制御が行われる。
図7は、図4のステップS13及びS14を削除し、ステップS15をステップS15aに変更したものである。図7において、ステップS12の答が否定(NO)、すなわちウインカスイッチがオンされたときは、直ちにステップS15aに進む。ステップS15aでは、最大舵角時の仮想車幅WA2及び旋回角度θMAXを適用した下記式(3)または(3a)及び(4)により、最大舵角中点P3MAXの座標(xP3MAX,yP3MAX)を算出する。
xP3MAX=xP1−(WA2/2)cosθMAX (3)
xP3MAX=xP1+(WA2/2)cosθMAX (3a)
yP3MAX=yP1−(WA2/2)sinθMAX (4)
図7は、図4のステップS13及びS14を削除し、ステップS15をステップS15aに変更したものである。図7において、ステップS12の答が否定(NO)、すなわちウインカスイッチがオンされたときは、直ちにステップS15aに進む。ステップS15aでは、最大舵角時の仮想車幅WA2及び旋回角度θMAXを適用した下記式(3)または(3a)及び(4)により、最大舵角中点P3MAXの座標(xP3MAX,yP3MAX)を算出する。
xP3MAX=xP1−(WA2/2)cosθMAX (3)
xP3MAX=xP1+(WA2/2)cosθMAX (3a)
yP3MAX=yP1−(WA2/2)sinθMAX (4)
なお、最大舵角時の仮想車幅WA2及び旋回角度θMAXは予め決まっている値であるので、最大舵角中点P3MAXの座標(xP3MAX,yP3MAX)を予めメモリに格納しておき、ステップS15aでは単に読み出す処理を行うようにしてもよい。
本実施形態では、ウインカスイッチ14が操作されると、最大舵角中点P3MAXに対応する表示マークMがヘッドアップディスプレイの表示面16に表示されるので、運転者は内輪差が最も大きくなった状態を前もって意識しつつ操舵を行い、車体の接触を防止することができる。
本実施形態では、ウインカスイッチ14が作動検出手段に相当し、表示装置15が表示手段の一部に相当し、制御装置11が演算手段及び表示手段の一部を構成する。具体的には、図7のステップS15aが演算手段に相当し、ステップS12及びS16が表示手段の一部に相当する。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した各実施形態では、表示装置15は表示マークMのみを表示するようにしたが、図3(b)に示すように、中点P3と所定部位P1に対応する対象平面上の点P1aとを結ぶ線分MLを表示するようにしてもよい。このように線分MLを表示すると、その線分MLの長さが操舵角|θST|が増加するほど長くなるので、内輪差をより明確に運転者に意識させることができる。
また図3(c)に示すように、中点P3に対して、線分MLと点対称の関係にある線分MLaをともに表示するようにしてもよい。ただし、線分MLaの全体を表示面16に表示することはできないので、表示可能な部分のみ表示する。その際、線分MLa(及び線分ML)の太さを図に示すように変化させることが望ましい。このように中点P3から離れるほど太くなるように(あるいは逆に細くなるように)表示することにより、破線で示す線分MLaの表示できない部分を運転者に認識させ易くすることができる。さらに左右対称の図形や色を使うことにより、その効果を高めるようにしてもよい。このような表示を採用することにより、内輪差をさらに明確に運転者に意識させることができる。また図3(c)に示すように中点P3の表示マークMに車両進行方向を示す方向マークMLbを付加するようにしてもよい。
また第1の実施形態(図4の処理)では、操舵角θSTの絶対値が所定角度θST0より大きいときのみ、表示マークMを表示するようにしたが、ステップS14を削除してステップS13から直接ステップS15に進むように構成し、操舵角θSTの大きさに拘わらず表示マークMを表示するようにしてもよい。
11 制御装置(仮想車幅演算手段、旋回角度演算手段、中点位置演算手段、演算手段、表示手段)
12 操舵角センサ(操舵角検出手段)
14 ウインカスイッチ(作動検出手段)
15 表示装置(表示手段)
12 操舵角センサ(操舵角検出手段)
14 ウインカスイッチ(作動検出手段)
15 表示装置(表示手段)
Claims (5)
- 車両に搭載され、運転者の運転を支援する運転支援装置において、
前記車両の操舵輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
前記車両の旋回中心点から水平方向で最も離れた前記車両の所定部位の軌跡と、前記車両の旋回方向内側後輪の軌跡との水平方向の距離である仮想車幅を、前記操舵角に応じて演算する仮想車幅演算手段と、
前記車両が走行している道路面から所定高さの平面であって前記道路面と平行な平面を対象平面と定義し、該対象平面上の旋回中心点と、前記所定部位に対応する前記対象平面上の点とを結ぶ第1の線分と、前記車両の後輪車軸と平行である、前記対象平面上の第2の線分との角度である旋回角度を、前記操舵角に応じて演算する旋回角度演算手段と、
前記第1の線分上で、前記所定部位に対応する点から前記仮想車幅の半分の距離にある中点の位置を、前記旋回角度に基づいて演算する中点位置演算手段と、
前記運転者の前方に設けられ、前記中点を表示する表示手段とを有することを特徴とする運転支援装置。 - 前記表示手段は、前記第1の線分の、前記所定部位に対応する点から前記中点までの部分を表示することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
- 前記中点を示す表示マークの大きさを前記操舵角が大きくなるほど大きくすることを特徴とする請求項1または2に記載の運転支援装置。
- 車両に搭載され、運転者の運転を支援する運転支援装置において、
前記車両の方向指示器の作動を検出する作動検出手段と、
前記車両の最大舵角時の旋回中心点から水平方向で最も離れた前記車両の所定部位の軌跡と、前記車両の旋回方向内側後輪の軌跡との水平方向の距離である仮想車幅と、
前記車両が走行している道路面から所定高さの平面であって前記道路面と平行な平面を対象平面と定義し、該対象平面上の前記最大舵角時の旋回中心点と、前記所定部位に対応する前記対象平面上の点とを結ぶ線分上で、前記所定部位に対応する点から前記仮想車幅の半分の距離に相当する中点とを演算する演算手段と、
運転者の前方に設けられ、前記作動検出手段により方向指示器の作動が検出されたときに前記中点を表示する表示手段とを有することを特徴とする運転支援装置。 - 前記表示手段は、前記線分の、前記所定部位に対応する点から前記中点までの部分を表示することを特徴とする請求項4に記載の運転支援装置。
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