以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域91(図43参照)がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに「1」〜「9」の数字と「−」の記号)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、単色のLEDと7セグメントLEDとの組み合わせによって構成されていていもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、第1特別図柄の可変表示の実行条件である第1始動条件、または第2特別図柄の可変表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。
なお、この実施の形態において、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の仮停止を除く。)。この実施の形態では、図柄の可変表示が開始されてから図柄の表示結果(停止図柄)が導出表示されるまでに、複数回図柄の仮停止が行われることがある。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうち、第2始動入賞口14への入賞を優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしている。例えば第2始動入賞口14への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第1保留記憶数が0でない場合でも、第2保留記憶数が0になるまで、第2特別図柄の可変表示を続けて実行する。なお、第1始動入賞口13への入賞を優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。また、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがあり、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bを、飾り図柄表示器と総称することがある。
また、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、設けられていなくてもよい。
飾り図柄の変動(可変表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、所定条件が成立したときにソレノイド16によって開状態とされる。この実施の形態では、後述するように、普通図柄の可変表示結果が当りとなったときに、可変入賞球装置15が所定時間開状態とされる。なお、この実施の形態では、遊技状態が確変状態(確率変動状態)または時短状態(時間短縮状態)であるときには、通常状態であるときと比較して可変入賞球装置15が長い時間開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
図1には示していないが、演出表示装置9の表示画面には、大当り終了後に時短状態または後述する潜伏確変状態(確変状態に移行されたにもかかわらず確変状態に移行されたことを隠している遊技状態)に移行されたときから、演出図柄の停止図柄(表示結果)の導出表示および演出図柄の仮停止図柄の仮停止表示が行われた回数(実行回数)を表示する領域(以下、回数表示領域92という。図41参照。)が設けられている。
また、図1には示していないが、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示領域93という。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示領域93が設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合算保留記憶表示領域93が設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に(所定条件が成立したときに)、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。なお、普通図柄の可変表示結果が当りとなった場合に限らず、例えば、遊技球がゲート32を通過したことにもとづいて所定条件が成立したと判断して、可変入賞球装置15を開状態に制御するようにしてもよい。この場合、例えば、遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄の可変表示を行うことなく、直ちに可変入賞球装置15を開状態に制御するようにしてもよい。また、例えば、遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄の可変表示は行うものの、普通図柄の可変表示結果を当りとするか否かを判定することなく、無条件に可変入賞球装置15を開状態に制御するようにしてもよい。この場合、普通図柄の当りを示す当りフラグを格納する領域が不要となり、RAM容量を削減することができる。
普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
さらに、通常状態および時短状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。なお、通常状態と比較して可変入賞球装置15の開放期間が延長された状態は、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められた状態を意味する。確変状態または時短状態であるときに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数のいずれも高める必要はなく、可変入賞球装置15の開放時間のみを長くするようにしてもよく、開放回数のみを増やしてもよい。
この実施の形態では、確変状態において特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が通常状態および時短状態よりも高いことを除いて、確変状態と時短状態とは同じように制御される。すなわち、確変状態および時短状態のいずれの状態においても、特別図柄の可変表示時間が短縮され、普通図柄の可変表示結果の当りとなる確率が高められ、普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置15の開放延長が行われる。このように、この実施の形態では、確変状態においても特別図柄の可変表示時間が短縮されるので、この実施の形態における確変状態を確変時短状態といってもよい。なお、確変状態と時短状態とで異なる制御を行うようにしてもよい。例えば、時短状態のときにのみ、特別図柄の可変表示時間を短縮するようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。また、左枠ランプ28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
また、打球供給皿(上皿)3の上面には、遊技中に遊技者が操作するための操作ボタン120が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
次に、大当りの種別について説明する。
特別図柄の停止図柄が大当り図柄のうちの確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)になると、大当り遊技状態(以下、確変大当りという。)に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置20が開放される。なお、特別可変入賞装置20が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。この実施の形態では、停止図柄が確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときは、大当り遊技状態が7ラウンドまたは15ラウンド継続される。
また、特別図柄の停止図柄が大当り図柄のうちの非確変図柄になると、大当り遊技状態(以下、非確変大当りまたは通常大当りという。)に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置20が開放される。この実施の形態では、停止図柄が非確変図柄になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときも、大当り遊技状態が15ラウンド継続される。
また、特別図柄の停止図柄が特別な確変図柄(以下、突然確変図柄という。)になると、遊技状態が確変状態に突然移行されたように遊技者に認識させる特別な大当り遊技状態(以下、突然確変大当りという。)に移行する。突然確変大当りでは、特別可変入賞装置20が短い期間(例えば5秒)だけ2回開放される。突然確変大当りにおいて、特別可変入賞装置20が開放されてから閉鎖されるまでが1ラウンドであり、突然確変大当りの遊技状態が2ラウンドだけ継続されることになる。突然確変大当りが発生したときは、15ラウンドの大当りの場合と異なり、演出表示装置9において各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せるための特別な演出が実行される。
次に、遊技状態の遷移について説明する。
(1)通常状態または時短状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常状態または時短状態から確変状態に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄等の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景(背景画像および背景色のいずれか一方または双方)が確変状態中であることを示す背景に変更される。
(2)確変状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、確変状態が変化しないで維持される。これによって、継続して、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景が確変状態中であることを示す背景に変更される。
(3)通常状態または時短状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常状態または時短状態から確変状態に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。
(4)確変状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、確変状態が変化しないで維持される。これによって、継続して、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。
(5)通常状態または時短状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、遊技状態が通常状態であったときは通常状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行され、遊技状態が時短状態であったときは所定の変動回数だけ時短状態が継続される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景が時短状態中であることを示す背景に変更される。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。このとき、演出表示装置9の表示画面の背景が通常状態中であることを示す背景に変更される。
(6)確変状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、確変状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景が時短状態中であることを示す背景に変更される。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。このとき、演出表示装置9の表示画面の背景が通常状態中であることを示す背景に変更される。
なお、以上のような遊技状態の遷移は一例であって、このような構成に限られるわけではない。
この実施の形態では、時短状態は通常大当り遊技の終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御されるが、所定の変動回数に達する前に時短状態の終了を報知し、その後に時短状態が残りの変動回数分だけ延長されたように見せかける演出制御を実行する。このように、時短状態が延長されたように見せかける演出制御が実行されている遊技状態を時短延長状態という。時短状態が延長されたと見せかけることにより、時短状態の終了時に延長されるかどうかの期待を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、演出表示装置9における演出図柄の表示(可変表示、停止表示、仮停止表示)、停止図柄等について説明する。
演出表示装置9の演出図柄表示領域では、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示に対応して、演出図柄の可変表示が行われる。すなわち、演出表示装置9の演出図柄表示領域では、第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が成立したことに基づいて、演出図柄表示領域における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて演出図柄の変動を開始させ、例えば「左」→「右」→「中」といった所定順序で演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を停止表示(導出表示)する。なお、確定演出図柄を停止表示する手順としては、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおいて所定順序で演出図柄を停止表示するものに限定されず、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおいて同時に確定演出図柄となる演出図柄を停止表示するものが含まれていてもよい。
なお、本実施の形態では、後述するように、演出表示装置9の演出図柄表示領域における「左」、「中」の各演出図柄表示エリアにて演出図柄の変動を開始させ、例えば「左」→「中」といった所定順序で演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を停止表示(導出表示)する場合がある。
演出図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける確定演出図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、演出図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリアなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。なお、演出表示装置9の演出図柄表示領域における「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて演出図柄の変動を開始させ、例えば「右」→「中」といった所定順序で演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を停止表示(導出表示)する場合には、「右」の演出図柄表示エリアに予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない「中」の演出図柄表示エリアでは演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態もリーチ状態という。また、リーチ状態となったことに対応して、演出表示装置9に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、演出図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。
また、演出図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、演出図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連(チャンス目)」、「通常予告」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能に設定されている。なお、この実施の形態における特定演出は、対応する演出動作が実行されるか否かに応じて特図変動時間が変化するものであればよい。例えば、特定演出が実行される場合には、特定演出が実行されない場合に比べて、特図変動時間が長くなるものであればよい。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)にて演出図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した演出図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の演出図柄表示エリア(例えば「左」の演出図柄表示エリアと「右」の演出図柄表示エリアのいずれか一方または双方)にて演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示では、演出図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに演出図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された演出図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された演出図柄が確定したと遊技者が認識する程度に演出図柄を停留させてから、演出図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連(チャンス目)」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。一例として、「擬似連(チャンス目)」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにて、図2(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の演出図柄表示エリアに表示(停止表示または仮停止表示)される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の演出図柄表示エリアに表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の演出図柄表示エリアに表示される演出図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組合せに含まれる演出図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
「擬似連(チャンス目)」の特定演出では、特図ゲーム(可変表示ゲームの一例)の第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。一例として、「擬似連(チャンス目)」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにて、図2(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の演出図柄表示エリアに表示(停止表示または仮停止表示)される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の演出図柄表示エリアに表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の演出図柄表示エリアに表示される演出図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組合せに含まれる演出図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
「通常予告」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて確定演出図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えばリーチ演出と予め関連づけられた演出表示あるいは予め関連づけられた演出表示とは異なる演出表示により、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための演出表示が、通常予告演出となる演出動作として行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する演出図柄を仮停止表示させた後、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一例として、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにて、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。そのため、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが仮停止表示されることにより、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて、発展チャンス目として予め定められた組合せの演出図柄を、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。一例として、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、確定演出図柄として停止表示される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄、あるいは、特殊組合せのうち発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定演出図柄が、停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄(例えば「8」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。ここで、通常大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「8」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄(例えば「7」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が現在の曜日に対応する演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。具体的には、本実施の形態では、月曜日は「1」に対応し、火曜日は「2」に対応し、水曜日は「3」に対応し、木曜日は「4」に対応し、金曜日は「5」に対応し、土曜日は「6」に対応し、日曜日は「7」に対応する。このように15ラウンド確変大当り組合せを構成する図柄番号が現在の曜日に対応する演出図柄は、第2確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が15ラウンド確変大当り図柄となることに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、15ラウンド確変大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第2確変」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、7ラウンド確変大当り図柄(例えば「3」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「8」及び現在の曜日に対応する演出図柄以外の演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように7ラウンド確変大当り組合せを構成する図柄番号が現在の曜日に対応する演出図柄は、第1確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が7ラウンド確変大当り図柄となることに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、7ラウンド確変大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第1確変」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄(例えば「7」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合に、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の可変表示態様が「第1確変」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、7ラウンド確変大当り組合せの確定演出図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、演出図柄の可変表示態様が「第1確変」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、7ラウンド大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第3確変」の可変表示態様と称される。
このように、演出図柄の可変表示態様が「第1確変」や「第2確変」となる場合には、演出図柄の可変表示にて確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることで、7ラウンドまたは15ラウンド大当り状態に制御された後に確変状態となることが確定する。その一方で、演出図柄の可変表示態様が「第3確変」となる場合には、可変表示態様が「第1確変」となる場合と同様に、演出図柄の可変表示にて7ラウンド確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。そのため、可変表示態様が「第3確変」となる場合には、15ラウンド大当り状態となるか否かを、演出図柄の可変表示結果からは遊技者が認識することはできない。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄(例えば「5」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されること、あるいは、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定演出図柄が停止表示されること、あるいは、図2(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。なお、突確チャンス目TC1〜TC4は、特殊組合せに含まれる演出図柄の組合せとして、予め定められていればよい。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄(例えば「5」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。
可変表示結果が「大当り」となる場合における演出図柄の可変表示態様が「第3確変」である場合には、可変表示結果が停止表示されてから、7ラウンド大当り状態に制御された後、その7ラウンド大当り状態が終了するまでの期間にて、15ラウンド大当り状態に制御するか否かの報知演出としての大当り中昇格演出が実行される。ここで、大当り中昇格演出が実行されるタイミングは、可変表示結果が停止表示されてから、7ラウンド大当り状態における最初のラウンドが開始される以前の期間であってもよいし、7ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが実行中の期間であってもよいし、7ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間であってもよいし、7ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから、次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間であってもよい。あるいは、7ラウンド大当り状態の終了後における最初の特別図柄や演出図柄の変動中に、大当り中昇格演出に相当する演出動作が行われるようにしてもよい。7ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が7ラウンド確変大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が15ラウンド大当り状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、15ラウンド大当り状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。一例として、大当り中昇格演出では、演出表示装置9にて演出図柄を可変表示させ、7ラウンド確変図柄を演出表示結果として停止表示させる。このとき、大当り中昇格失敗演出では7ラウンド確変図柄を演出表示結果として停止表示させる一方、大当り中昇格成功演出では15ラウンド確変図柄を演出表示結果として停止表示させればよい。他の一例として、大当り中昇格演出では、演出表示装置9にてルーレットゲームを示す演出画像の表示を行う。このとき、大当り中昇格失敗演出では回転するルーレットに投入されたボールが「偶数」に入って「残念!」という演出画像の表示を行う一方、大当り中昇格成功演出では回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入って「15ラウンド大当り!」という演出画像の表示を行う。特図ゲームにおける確定特別図柄として現在の曜日に対応する数字を示す特別図柄が停止表示されることに対応して、「第3確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、7ラウンド大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行することにより、15ラウンド大当り遊技状態となる昇格がある旨を報知する。
演出表示装置9では、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して「左」の色図柄表示エリアにおける色図柄の可変表示が行われ、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して「右」の色図柄表示エリアにおける図柄の可変表示が行われる。そして、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームにて確定特別図柄が停止表示されるときには、「左」の色図柄表示エリアにて確定色図柄が停止表示される。一例として、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリアでは確定色図柄として「黄色」を示す色図柄が停止表示される。また、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかが停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリアでは確定色図柄として「赤色」を示す色図柄が停止表示される。さらに、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄としてハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリアでは確定色図柄として「青色」を示す色図柄が停止表示される。第2特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「右」の色図柄表示エリアでは確定色図柄として「赤色」を示す色図柄が停止表示される。第2特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄としてハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄が停止表示される場合には、「右」の色図柄表示エリアでは確定色図柄として「青色」を示す色図柄が停止表示される。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値、時短回数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図4は、中継基板77および演出制御基板80の回路構成例を示すブロック図である。図4に示すように、この実施の形態では、遊技機1は、演出表示装置9の表示制御を行うための演出制御基板80と、音出力装置27の音出力制御を行うための音声出力基板70と、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行うためのランプドライバ基板35とを含む。なお、この実施の形態では、複数の制御基板(演出制御基板80,音声出力基板70、ランプドライバ基板35)を用いて、演出表示装置9の表示制御や、音出力装置27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う場合を説明するが、1つの制御基板(例えば、1つの演出制御基板)を用いて行ってもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、ROM84、RAM85およびI/Oポート87を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAM85は外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM84に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランプドライバ基板35に搭載されたランプドライバ352に対してランプを駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して装飾ランプ25や天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、球切れランプ51、賞球ランプ52などの各ランプに供給する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、音声出力基板70に搭載された音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM89から必要なデータを読み出す。キャラクタROM89は、演出表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROM89から読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて演出表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAM83をマッピングする。VRAM83は、VDP109によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM83内の画像データを演出表示装置9に出力する。
また、この実施の形態では、ランプドライバ基板35には、現在時刻を出力するリアルタイムクロック(RTC)353が搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現在の日付(年、月、日、曜日)を示す日付信号や現在の時刻(時、分、秒)を示す時刻信号を入力し、現在の日時にもとづいて各種処理を実行する。リアルタイムクロック353は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源によって動作し、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355(例えば、バッテリ)から供給される電源によって動作する。従って、リアルタイムクロック353は、遊技機の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、リアルタイムクロック353は、遊技機に電源が供給されているときであってもバックアップ電源回路355から供給される電源によって動作するようにしてもよい。
また、バックアップ電源回路355の電源は、ランプドライバ基板35に搭載されているバックアップRAM356にも供給される。すなわち、バックアップRAM356は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源が供給され、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355から電源が供給される。なお、バックアップRAM356は、遊技機に電源が供給されているときであってもバックアップ電源回路355から電源が供給されてもよい。
なお、リアルタイムクロック353をランプドライバ基板35ではなく、演出制御基板80や音声出力基板70に搭載してもよい。また、リアルタイムクロック353を主基板31に搭載するようにしてもよい。また、リアルタイムクロック353を設けずに、バックアップRAM356に設けたカウンタをカウントアップする(例えば、遊技機の電源をオンしてからの始動入賞回数をカウントアップする)ことによって計時してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356に設けたカウンタのカウント値にもとづいて各種処理を実行してもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて、デモ画面(デモンストレーション画面)の表示中に大当りの発生を期待させる演出図柄(その演出図柄に対応つけられているキャラクタ)を表示する制御を行う。なお、操作ボタン120からの操作信号ではなく、ランプドライバ基板35に設けられた設定スイッチ354からのオン/オフ信号にもとづいて、大当りの発生を期待させる演出図柄(その演出図柄に対応つけられているキャラクタ)を表示する制御を行うようにしてもよい。また、設定スイッチ354を演出制御基板80または音声出力基板70に設けてもよい。また、設定スイッチ354は、ディップスイッチやプッシュロックスイッチ、ロータリスイッチのようにスイッチ側でオン/オフを固定できるものであってもよい。
次に、リアルタイムクロック353の構成について説明する。図5は、リアルタイムクロック353の構成例を示すブロック図である。リアルタイムクロック353は、例えば、水晶発振子を内蔵したシリアルインタフェース方式のリアルタイムクロックモジュールとして実現される。図5に示すように、リアルタイムクロック353は、水晶発振子360、出力制御部361、割込制御部362、バス/インタフェース回路363、クロック出力/カレンダ機能部364、タイマレジスタ365、アラームレジスタ366、コントロールレジスタ367およびシフトレジスタ368を含む。
水晶発振子360は、所定の発振周波数(例えば、32.768kHz)の発振信号を出力する。クロック出力/カレンダ機能部364は、水晶発振子360からの発振信号にもとづいてクロック信号を出力する機能を備える。また、クロック出力/カレンダ機能部364は、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて日時や時刻を計時する機能を備える。例えば、クロック出力/カレンダ機能部364は、時計カウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて時計カウンタをカウントアップすることによって時刻(時、分、秒)を計時する。また、例えば、クロック出力/カレンダ機能部364は、カレンダカウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号にもとづいてカレンダカウンタをカウントアップすることによって日付(年、月、日)を管理する。また、例えば、クロック出力/カレンダ機能部364は、曜日カウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて曜日カウンタをカウントアップすることによって曜日を管理する。
シフトレジスタ368は、クロック出力/カレンダ機能部364が計時する日付や時刻をシリアルデータに変換してバス/インタフェース回路363に出力する機能を備える。バス/インタフェース回路363は、シフトレジスタ368からの入力にもとづいて、現在の日付信号や時刻信号(DATA)をシリアルデータとして出力する機能を備える。また、バス/インタフェース回路363は、クロック出力/カレンダ機能部364の出力にもとづいてクロック信号(CLK)を出力する機能を備える。
出力制御部361は、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて、あらかじめ設定された周波数のクロック信号(FOUT)を出力する機能を備える。例えば、出力制御部361は、周波数設定レジスタを備え、外部入力(FCON)にもとづいて周波数設定レジスタにあらかじめ周波数を設定する。そして、周波数設定レジスタに設定された設定周波数にもとづいてクロック信号(FOUT)を出力する。
割込制御部362は、タイマレジスタ365に設定された設定値(定周期割込時刻)にもとづいて、所定周期ごとに割込信号(TIRQ)を出力する機能を備える。また、割込制御部362は、アラームレジスタ366に設定された設定値(アラーム時刻)にもとづいて、所定の時刻にアラームとしての割込信号(AIRQ)を出力する機能を備える。
また、この実施の形態では、リアルタイムクロック353は、2つのイネーブル信号(CE0,CE1)の入力がともにハイレベルとなったときに、外部からのアクセスが可能となる。例えば、リアルタイムクロック353の各レジスタの設定値をセットしたり、リアルタイムクロック353が計時する時刻を外部から調整したりする場合には、2つのイネーブル信号(CE0,CE1)の入力がともにハイレベルとされアクセス許可状態とされて、外部からコマンドが入力される。
次に、遊技機の動作について説明する。図6は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。なお、ルーチンとは、プログラムにおいて、特定の処理を実行するための命令(コード)の集まりのことである。ある処理を行うための一連の命令を手順として記述したプロシージャや、与えられた情報に演算処理を加えて処理の結果を返す機能であるファンクション(関数)などがルーチンに分類される。特に個別のプログラムコードとして独立していなくても、ある分量のコードが特定の処理のために集中して配置されていれば、その部分はルーチンであるとみなすことができる。ルーチンはプログラム内での立場によって大きく2つに分けられ、プログラムを開始する際に最初に呼び出され、プログラム全体の進行を管理するルーチンを「メインルーチン」、プログラムの実行中に他のルーチンから呼び出されて動作するルーチンを「サブルーチン」と呼ぶ。
遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15。S44,S45を含む。)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、合算保留記憶数カウンタの値、時短回数カウンタの値など)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧に関するコマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。ここで、停電復旧に関するコマンドとしては、停電復旧画面を表示することを指定する停電復旧指定コマンド、停電発生時の遊技状態が時短状態であった場合における停電発生時の時短回数を指定する時短回数指定コマンド、停電発生時の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドが設けられている。なお、合算保留記憶数指定コマンドを送信する代わりに、第1保留記憶数をカウントする第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて、第1保留記憶数を指定するコマンド(第1保留記憶数指定コマンド)を送信し、第2保留記憶数をカウントする第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて、第2保留記憶数を指定するコマンド(第2保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。また、第1保留記憶数カウンタの値や第2保留記憶数カウンタの値が0のときは、それらのコマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
さらに、CPU56は、異常報知禁止フラグをセットするとともに(ステップS44)、禁止期間タイマに禁止期間値に相当する値を設定する(ステップS45)。禁止期間値は、後述する異常入賞の報知を禁止する期間を示す値である。また、異常報知禁止フラグは、異常入賞の報知が禁止されていることを示すフラグであり、禁止期間タイマがタイムアウトするまでセット状態に維持される。よって、演出表示装置9において初期化報知が開始されてから所定期間は、異常入賞の報知の開始が禁止される。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図7に示すステップS20〜S35のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS33,S34で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、CPU56は、正規の時期以外の時期において大入賞口に遊技球が入賞したことを検出した場合に異常入賞の報知を行わせるための処理を行う(ステップS23:異常入賞報知処理)。
次に、遊技制御に用いられる大当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS24)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS25,S26)。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)MR1:第1特別図柄および第2特別図柄のはずれ図柄(停止図柄)を決定する(はずれ図柄決定用)
(2)MR2−1:大当りを発生させるときの大当りの種別(「通常」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)を決定する(大当り種別決定用)
(3)MR2−2:大当りの判定結果がはずれの場合に演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否か(リーチを発生させるか否か)を決定する(リーチ判定用)
(4)MR3:演出図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定する(変動パターン種別決定用)
(5)MR4:演出図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)の変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン決定用)
(6)MR5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(7)MR6:MR5の初期値を決定する(MR5初期値決定用)
図7に示された遊技制御処理におけるステップS24では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2)の大当り種別決定用乱数、および(6)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(7)の乱数以外の乱数も用いるようにしてもよい。例えば、大当り種別決定用乱数の初期値を決定するためのMR2−1初期値用乱数を設けてもよい。そして、MR5初期値用乱数に加えてMR2−1初期値用乱数もステップS18,S25の初期値用乱数更新処理で更新するようにしてもよい。そのようにすれば、大当り決定時の大当り種別(特別図柄の大当り図柄)をよりランダムに決定することができ、特に確変図柄(例えば、「7」)や突然確変図柄(例えば、「5」)をよりランダムに発生させることができる。そのため、確変大当りをよりランダムに発生させることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(乱数回路503)が生成する乱数であるが、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってプログラムにもとづいて生成されるソフトウェア乱数を用いてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄の変動に関しても第2特別図柄の変動に関しても図8に示された乱数(特に、MR1,MR2−1,MR2−2,MR3,MR4)を用いるが、第1特別図柄の変動に関する乱数と第2特別図柄の変動に関する乱数とを別にしてもよい。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態および可変入賞球装置15の開閉状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS29)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS32:出力処理)。
また、CPU56は、後述する変動パターン設定処理でセットされる開始フラグや特別図柄プロセスフラグの値に応じて、特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理で開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。なお、開始フラグおよび終了フラグを用いずに、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値にもとづいて表示制御データの値を更新するようにしてもよい。例えば、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン設定処理に対応した値(この実施の形態では1)となると、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値(この実施の形態では4)となるまで、0.2秒が経過する毎に表示制御データの値を+1するようにしてもよい。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
なお、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタを確認し、第1特別図柄と第2特別図柄のうち特別図柄ポインタが示す特別図柄に対応する方の特別図柄表示器8a,8bにおける可変表示を実行する。このとき、第2特別図柄の可変表示を第1特別図柄の可変表示に優先して実行するので、CPU56は、合算保留記憶数が0でない場合に、第2保留記憶数が0であるかどうかを確認し、第2保留記憶数が0でなければ特別図柄ポインタに「第1」を設定し、第2保留記憶数が0であれば特別図柄ポインタに「第2」を設定する。なお、始動入賞順に特別図柄の可変表示を行う場合には、例えば、後述する保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)を確認し、保留特定領域の1つ目の領域にセットされているデータが「第1」であるか「第2」であるかにもとづいて、特別図柄ポインタに「第1」または「第2」を設定する。そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータにもとづいて、第1特別図柄の可変表示であるか第2特別図柄の可変表示であるかを特定して、特定した特別図柄に対応する方の特別図柄表示器8a,8bにおける可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。なお、開始フラグおよび終了フラグを用いずに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値にもとづいて表示制御データの値を切り替えるようにしてもよい。例えば、普通図柄プロセス処理において、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値にもとづいて、ゲート通過記憶数を確認して普通図柄を当りとするか否かや普通図柄の停止図柄を決定する普通図柄通常処理、普通図柄の変動中の各種処理を実行する普通図柄変動処理、普通図柄を停止表示する普通図柄停止処理、普通図柄が当りとなった後に普通電動役物(可変入賞球装置15)の開閉制御を行う普通電動役物作動処理を実行する。この場合、例えば、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄変動処理に対応した値(例えば1)となると、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄停止処理に対応した値(例えば2)となるまで、0.2秒が経過する毎に表示制御データの値を+1するようにしてもよい。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S34(ステップS30を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図9は、大当り判定テーブルおよび大当り種別決定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ランダムR(大当り判定用乱数)と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである(図9(A)(B))。大当り判定テーブルには、通常状態または時短状態において用いられる通常時大当り判定テーブル(図9(A)参照)と、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブル(図9(B)参照)とがある。図9(A),(B)の左欄に記載されている数値が大当り判定値である。CPU56は、ランダムRの値と大当り判定値とを比較し、ランダムRの値がいずれかの大当り判定値と一致すると、大当りとすることに決定する。
また、大当り種別決定テーブルとは、大当り種別決定用乱数(MR2−1)と比較される各大当り種別(「通常」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)に割り振られる判定値が設定されているテーブルである(図9(C))。ランダムRにもとづいて大当りとすることに決定された場合には、大当り種別決定用乱数にもとづいて大当り種別が決定される。ここで、大当り種別と特別図柄の大当り図柄とは対応している。具体的には、大当り種別として「通常大当り」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄(確定特別図柄)が「3」となる。大当り種別として「確変大当り(第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り)」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄(確定特別図柄)が「7」となる。大当り種別として「突然確変大当り」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄(確定特別図柄)が「5」となる。なお、この実施の形態では、図9(C)に示すように、第1特別図柄用の大当り種別決定テーブルと、第2特別図柄用の大当り種別決定テーブルとは別々に設け、第2特別図柄用の大当り種別決定テーブルには、大当り種別「突確」に判定値が割り振られていない。したがって、第2始動入賞が発生にもとづき大当りが発生したときは、大当り種別として「突確」が決定されないことになる。ただし、第2始動入賞が発生にもとづき大当りが発生したときも、大当り種別として「突確」が決定されるように判定値を割り振るようにしてもよい。また、第1特別図柄用のテーブルと第2特別図柄用のテーブルに分けずに、一つの大当り種別決定テーブルを用いて第1特別図柄および第2特別図柄の大当り種別を決定するようにしもよい。
なお、また、ランダムRにもとづいてはずれとすることに決定された場合には、はずれ図柄決定用乱数にもとづいて特別図柄の停止図柄として「2」「4」「6」「8」「9」「−」のいずれかが決定される。
なお、飾り図柄の停止図柄は、2つのLEDのうち、いずれか一方が大当り図柄であり、他方がはずれ図柄である。また、演出図柄の停止図柄は、CPU56にて決定された表示結果(第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、はずれ)を指定する表示結果特定コマンドにもとづいて演出制御用CPU101によって決定される。
このように、この実施の形態では、特別図柄および飾り図柄の変動表示の表示結果として、第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り、通常大当り、突然確変大当りまたははずれのいずれかに決定される。CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9に示す大当り判定値に一致すると、第1特別図柄および第2特別図柄に関して大当りとすることに決定する。
図10および図11は、この実施の形態で用いられる演出図柄の変動パターン(変動時間)の一例を示す説明図である。図10および図11において、「特図変動時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。なお、変動パターンは、特別図柄の変動時間等を示すものであるが、演出図柄の変動は特別図柄の変動と同期しているので、「特図変動時間」は演出図柄の変動時間も示す。以下、単に、特別図柄の変動パターン、演出図柄の変動パターンのように表現することがある。
図10では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して予め用意された図柄の変動パターンを例示する。図10に示すように、この実施の形態では、図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1〜非リーチPB1−2、非リーチPC1−1〜非リーチPC1−2、非リーチPD1−1〜非リーチPD1−6の変動パターンが用意されている。また、図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
また、図11では、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して予め用意された図柄の変動パターンを例示する。図11に示すように、この実施の形態では、図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−8、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−4、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−4、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−4、スーパーPC4−1及びスーパーPC4−2、スーパーPD1−1及びスーパーPD1−2、スーパーPE1−1及びスーパーPE1−2、スーパーPF1−1〜スーパーPF1−3、特殊PG1−1〜特殊PG1−4、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンが用意されている。
ここで、「擬似連続変動」とは、1回の図柄の変動中に図柄の仮停止と再変動(変動再開)を連続的に所定回実行することによって複数回の変動が実行されたように見せる変動(つまり擬似的に複数回の変動があるように認識させる変動)である。「擬似連(チャンス目)」の変動パターン(非リーチPA1−5など)は、1回の図柄の変動中にチャンス目(図2(A))を1回〜4回仮停止させることにより、大当りの可能性が高いことを予告(報知)するための変動パターンである。一方、「擬似連(2回)」〜「擬似連(4回)」の変動パターン(非リーチPD1−1〜非リーチPD1−6)は、時短時や確変時の通常変動の変動パターン(非リーチPB1−1、非リーチPB1−2、非リーチPC1−1、非リーチPC1−2)が2回〜4回実行されているように見せるための変動パターンである。
「擬似連(2回)」〜「擬似連(4回)」の変動パターン(非リーチPD1−1〜非リーチPD1−3)では、時短時や確変時の「短縮なし」の通常変動の変動パターン(非リーチPB1−1、非リーチPC1−1)が擬似的に2回〜4回実行されているように見せるように工夫されている。具体的には、時短時や確変時の通常変動の変動パターン(非リーチPB1−1、非リーチPC1−1)の変動時間は3.80秒であり、図柄の変動開始から3.80秒経過後に停止図柄が導出表示されるが、「擬似連(2回)」の変動パターンの変動時間は8.60秒であり、図柄の変動開始から3.80秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間(これは特別図柄の停止表示が行われる図柄停止時間と同じ時間;図38のステップS132A,S132B)行われ、その後図柄が再変動し、再変動から3.80秒経過後に停止図柄が導出表示される。同様に、「擬似連(3回)」の変動パターンの変動時間は13.4秒であり、図柄の変動開始から3.80秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間行われ、その後図柄が再変動し、再変動から3.80秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間行われ、その後図柄が再変動し、再変動から3.80秒経過後に停止図柄が導出表示される。また、「擬似連(4回)」の変動時間は18.2秒であり、図柄の変動開始から3.8秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間行われ、その後図柄が再変動し、再変動から3.8秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間行われ、再び図柄が再変動し、再変動から3.80秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間行われ、再び図柄が再変動し、再変動から3.80秒経過後に停止図柄が導出表示される。
また、「擬似連(2回)」〜「擬似連(4回)」の変動パターン(非リーチPD1−4〜非リーチPD1−6)では、時短時や確変時の「保留2〜8個短縮用」の通常変動の変動パターン(非リーチPB1−2、非リーチPC1−2)が擬似的に2回〜4回実行されているように見せるように工夫されている。具体的には、時短時や確変時の通常変動の変動パターン(非リーチPB1−2、非リーチPC1−2)の変動時間0.80秒であり、図柄の変動開始から0.80秒経過後に停止図柄が導出表示されるが、「擬似連(2回)」の変動パターンの変動時間は2.60秒であり、図柄の変動開始から0.80秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間(これは特別図柄の停止表示が行われる図柄停止時間と同じ時間;図38のステップS132A,S132B)行われ、その後図柄が再変動し、再変動から0.80秒経過後に停止図柄が導出表示される。同様に、「擬似連(3回)」の変動パターンの変動時間は4.4秒であり、図柄の変動開始から0.80秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間行われ、その後図柄が再変動し、再変動から0.80秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間行われ、その後図柄が再変動し、再変動から0.80秒経過後に停止図柄が導出表示される。また、「擬似連(4回)」の変動時間は6.2秒であり、図柄の変動開始から0.8秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間行われ、その後図柄が再変動し、再変動から0.8秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間行われ、再び図柄が再変動し、再変動から0.80秒経過後に仮停止図柄が仮停止され、仮停止図柄の仮停止表示が1秒間行われ、再び図柄が再変動し、再変動から0.80秒経過後に停止図柄が導出表示される。
この実施の形態では、時短状態が継続可能な変動回数(100回)と擬似連続変動(非リーチPD1−1〜非リーチPD1−6)とを関連付けることにより遊技性の向上を実現させているが、詳しい説明は後述する。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示が行われるときにも第2特別図柄の可変表示が行われるときにも同じ変動パターンが用いられるが、第1特別図柄の可変表示が行われるときと第2特別図柄の可変表示が行われるときとで異なる変動パターンを用いるようにしてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを示す演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドが示す変動パターンに応じた時間、飾り図柄表示器で飾り図柄の可変表示を行い演出表示装置9で演出図柄の可変表示を行うとともに、演出表示装置9で、受信した演出制御コマンドが示す変動パターンに応じた種類の表示演出を行う。同時に、ランプやLEDおよびスピーカ27などの演出用部品を用いた演出を行う。すなわち、変動パターンとは、変動時間を示すとともに、演出の態様を示すものである。
なお、図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるROM54には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、演出図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図12は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図12に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、取込信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図13に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる信号(取り込みの指示信号)に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図12に示された極性と逆極性であってもよい。
図14および図15は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して飾り図柄表示器および演出表示装置9において可変表示される飾り図柄および演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)のいずれかを受信すると、飾り図柄表示器および演出表示装置9において飾り図柄および演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りまたははずれのいずれとするか、および大当り遊技の種類(大当りの種別)を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄および演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄および演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。なお、この実施の形態では、第1特別図柄に対応する飾り図柄および演出図柄の変動表示を停止する場合と、第2特別図柄に対応する飾り図柄および演出図柄の変動表示を停止する場合とで共通の図柄確定指定コマンドを送信する場合を示すが、第1特別図柄に対応する変動表示を停止する場合と第2特別図柄に対応する変動表示を終了する場合とで別々の図柄確定指定コマンド(例えば、第1図柄確定指定コマンド、第2図柄確定指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される、初期画面を表示することを指定する演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される、停電復旧画面を表示することを指定する演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド93XX(H)は、停電発生時の遊技状態が時短状態であった場合における停電発生時の時短回数を指定する演出制御コマンド(時短回数指定コマンド)である。XXには、停電発生時の時短回数(例えば1回〜100回)が設定される。
コマンド9500(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンド9501(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンド9502(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンド9503(H)は、遊技状態がチャンスモード状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(チャンスモード状態背景指定コマンド)である。なお、コマンド9500(H)〜9503(H)を背景指定コマンドという。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
図15に示す例において、コマンドA001〜A004(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定〜大当り開始4指定コマンドがある。なお、このうち、大当り開始1指定コマンドA001(H)は、通常大当り(非確変大当り)遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。大当り開始2指定コマンドA002(H)は、確変大当り遊技(7R)の開始を指定する演出制御コマンドである。大当り開始3指定コマンドA003(H)は、確変大当り遊技(15R)の開始を指定する演出制御コマンドである。大当り開始4指定コマンドA004(H)は、突然確変大当り(2ラウンド大当り)遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、非確変大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、確変大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、突然確変大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、突然確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了3指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。なお、この実施の形態では、合算保留記憶数指定コマンドコマンドC2XX(H)が遊技制御の実行中のみならず停電復旧時にも送信される(ステップS43参照)。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
コマンドD001(H)は、異常入賞の報知を指示する演出制御コマンド(異常入賞指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図14および図15に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを、第1飾り図柄表示器9aでの識別情報の可変表示と第2飾り図柄表示器9bでの識別情報の可変表示とで共通に使用でき、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bとを演出制御用マイクロコンピュータ100が制御するように構成されている場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。また、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図16は、演出制御コマンドの送信タイミングの例を示す説明図である。図16(A)は、始動入賞(第1始動入賞または第2始動入賞)が生じたときの例を示す。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞指定コマンド(または第2始動入賞指定コマンド)を送信した後、合算保留記憶数指定コマンドを続けて送信する。具体的には、タイマ割込にもとづく遊技制御処理で第1始動入賞指定コマンド(または第2始動入賞指定コマンド)を送信し、次いで、合算保留記憶数指定コマンドを送信する。
また、図16(B)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、特別図柄特定コマンド、表示結果特定コマンドおよび合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する。そして、可変表示時間が経過すると、図柄確定指定コマンドを送信する。
なお、これらのコマンドを送信する順序は図16(A)(B)に示す順序に限られるわけではなく、適宜変更することが可能である。
図17は、遊技制御用マイクロコンピュータにおける遊技球を検出するスイッチに関わる入力ポートのビット割り当ての例を示す説明図である。図17に示すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞれ、カウントスイッチ23、ゲートスイッチ32a、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a、第2始動口スイッチ14aおよび第1始動口スイッチ13aの検出信号が入力される。なお、入力ポート0は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。
図18は、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS27)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセス処理は、第1特別図柄と第2特別図柄とで兼用されている。すなわち、特別図柄プロセス処理も共通化されている。
特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第1始動入賞または第2始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する。具体的には、入力ポート0(図17参照)のデータを読み出して、例えばレジスタやRAM55の所定領域にロードする(ステップS311)。そして、ロードした内容(ロードしたデータ)とC0(H)とのビット毎の論理積演算を行い演算結果が0でない場合には(ステップS312)、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313)。より具体的には、演算結果が1になった状態に変化した場合(直前の2ms前の判定では0であり、今回の判定で1になった場合)に、始動口スイッチ通過処理を実行する。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。また、C0(H)は、入力ポート0の第1始動口スイッチ13aおよび第2始動口スイッチ14aからの検出信号の入力ビットに対応する値である。また、この実施の形態では、入力ポート0の内容を直接ロードしているが、スイッチ処理(ステップS21)で入力ポート0の内容をRAM55の所定の領域に設定している場合には、その領域の内容をロードするようにしてもよい。また、ステップS312の処理を、ロードした内容(ロードしたデータ)のビット0〜5をマスク(0にすること)した後、00(H)との排他的論理和をとる演算に代えてもよい。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に対応した値(この例では1)に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、タイマ(停止時間タイマ)によって特別図柄の停止図柄を停止させる時間(図柄停止時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、図柄停止時間が経過すると、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19および図20は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。ステップS311に示されたように入力ポート0からロードした内容(ロードされたデータ)とC0(H)との論理積演算を行い演算結果が0でない場合に、すなわち第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、ロードされたデータのビット6が1であるか否か確認する(ステップS211)。図17に示すように、第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合には、ロードされたデータのビット6に入力される検出信号は1(ハイレベル)である。すなわち、ロードされたデータのビット6が1であるということは、入力ポート0のビット6の方が0から1に変化したことを意味する。すなわち、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを意味する。
また、ロードされたデータのビット6が1でないということは、入力ポート0のビット7の方が0から1に変化したことを意味する。すなわち、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを意味する。
CPU56は、入力ポート0のビット6が1である場合には、始動口ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS212)。また、入力ポート0のビット6が1でない場合には、始動口ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS213)。
この実施の形態では、第1保留記憶数(第1始動入賞口13に入った有効入賞球数)をカウントする保留記憶数カウンタ(第1保留記憶数カウンタ)と、第2保留記憶数(第2始動入賞口14に入った有効入賞球数)をカウントする保留記憶数カウンタ(第2保留記憶数カウンタ)とが設けられている。そして、始動口ポインタには、第1保留記憶数カウンタのアドレスまたは第2保留記憶数カウンタのアドレスを示すデータが設定される。すなわち、始動口ポインタに設定される「第1」を示すデータは第1保留記憶数カウンタのアドレスを示し、「第2」を示すデータは第2保留記憶数カウンタのアドレスを示す。始動口ポインタはRAM55に形成されている。また、第1保留記憶数カウンタおよび第2保留記憶数カウンタもRAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。なお、始動口ポインタの代わりに、遊技制御用マイクロコンピュータ560内部のレジスタに「第1」または「第2」を示すデータを設定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS214A)。保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS239に移行する。保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214B)。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数を示す第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数を示す第2保留記憶数カウンタの値を1増やす。そして、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合算保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS215)。
また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、始動口ポインタが示すデータをセットする(ステップS216)。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には「第1」を示すデータをセットし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には「第2」を示すデータをセットする。この場合、対応する保留記憶がない場合には(「第1」を示すデータも「第2」を示すデータもセットされていない場合には)、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。なお、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、始動口ポインタが示すデータ(アドレスデータ)に対応するデータをセットするようにしてもよい。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、始動口ポインタが「第1」を示している場合には「第1」を示すデータに対応するデータとして01(H)をセットし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には「第2」を示すデータに対応するデータとして02(H)をセットする。
図21(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図21(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
なお、第2特別図柄の変動表示を常に第1特別図柄の変動表示に優先して実行するようにする場合には、第2保留記憶が1つでもあれば第1保留記憶の有無にかかわらず常に第2特別図柄の変動表示を実行し、第2保留記憶がなく第1保留記憶のみがあるときに限って第1特別図柄の変動表示を実行するように制御するのであるから、第1始動入賞口13単独の入賞順と第2始動入賞口14単独の入賞順さえ特定できれば、必ずしも第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を特定する必要はない。そのため、第2特別図柄の変動表示を常に優先して実行する場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)を設けないようにしてもよい。
図21(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図21(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
CPU56は、ソフトウェア乱数(大当り種別決定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)、およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として、第1保留記憶バッファと第2保留記憶バッファとのうちの始動口ポインタが示す方の保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS217)。具体的には、CPU56は、始動口ポインタが「第1」を示している場合には、ソフトウェア乱数およびランダムRを第1保留記憶バッファの第1保留記憶数カウンタが示す値に対応する保存領域に格納し、始動口ポインタが「第2」を示している場合には、ソフトウェア乱数およびランダムRを第2保留記憶バッファの第2保留記憶数カウンタが示す値に対応する保存領域に格納する。
なお、第1保留記憶数バッファにおいて、第1保留記憶数に対応する各保存領域は連続するアドレスの領域とされ、また、第2保留記憶数バッファにおいても、第2保留記憶数に対応する各保存領域は連続するアドレスの領域とされている。この場合、CPU56は、始動口ポインタが示すデータによって保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)の先頭アドレスを認識する。そして、1つの保留記憶あたりのデータ数(各乱数の数)に保留記憶数(保留記憶数カウンタが示す値)を乗算した値をオフセット値として保存領域にソフトウェア乱数およびランダムRを格納する。
なお、ステップS217では、CPU56は、ソフトウェア乱数としてMR1〜MR4(図8参照)の値を抽出し、乱数回路503のカウント値を読み出すことによってランダムRを抽出する。また、図21(A)に例示された保留特定領域における第1〜第8の領域のそれぞれに、さらに、抽出した乱数値を格納する2つの保存領域(第1保留記憶に対応する保存領域と第2保留記憶に対応する保存領域)を形成してもよい。そのように構成した場合には、CPU56は、ステップS217の処理では、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、そのカウント値(合算保留記憶数)に対応する保留特定領域における領域(第1〜第8の領域のいずれか)において、入賞があったと特定した始動入賞口に対応する(始動口ポインタのデータに対応する)保存領域に乱数値を保存する。または、合算保留記憶数カウンタを設けずに、ステップS217の処理の実行ごとに、第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値を足し合わせ、その合計値に対応する保留特定領域における領域(第1〜第8の領域のいずれか)において、入賞があったと特定した始動入賞口に対応する保存領域に乱数値を保存する。合算保留記憶数カウンタを設ける構成では、第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値を足し合わせる処理(演算処理)が不要となり、処理数を削減することができ、合算保留記憶数カウンタを設けない構成では、RAM55の容量を削減することができる。
次いで、CPU56は、始動口ポインタが示す方の始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS218)。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には第1始動入賞指定コマンドを送信し、始動口ポインタが「第2」を示している場合には第2始動入賞指定コマンドを送信する。また、合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS219)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。また、合算保留記憶数指定コマンドのEXTデータには合算保留記憶数カウンタの値が設定される。
なお、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする処理をステップS212の処理の前または後や、ステップS213の処理の前または後に実行するようにしてもよい。
なお、ステップS219では、合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成されているが、このような構成に限られず、始動口ポインタが示す方の保留記憶数を示す保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、ステップS218にて始動入賞指定コマンドのみ送信するようにし、ステップS219では合算保留記憶数指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、始動口ポインタが「第2」を示している場合には(ステップS221)、ロードされたデータのビット7が1であるか否か確認する(ステップS222)。ロードされたデータのビット7が1である場合には、始動口ポインタに「第1」を示すデータをセットし(ステップS223)、ステップS214Aに移行する。ステップS221〜S223の処理によって、ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1である場合、すなわち、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態になった場合には、ビット7に対応する第2始動口スイッチ14aについてステップS214A〜S219の処理が実行された後、直ちに、ビット6に対応する第1始動口スイッチ13aについてステップS214A〜S219の処理が実行されることになる。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態になった場合には、2ms内で実行される処理によって、双方のスイッチがオン状態になったことにもとづく処理が実行される。よって、例えば、遊技球を検出したスイッチが検出信号をオン状態にする期間が極めて短くなったような状況が生じても、確実にスイッチがオン状態になったことにもとづく処理を完了できる。また、2ms内(1タイマ割込処理内)で、双方のスイッチがオン状態になったことにもとづくステップS214A〜S219の処理が完了するので、ソフトウェア乱数の値が1増えないうちに乱数が抽出される。そのため、入賞タイミングに対応した正確なソフトウェア乱数の値を抽出することができる。
始動口ポインタが「第2」を示していない場合、または始動口ポインタが「第2」を示しているがロードされたデータのビット7が1でない場合には、ステップS231に移行する。
ステップS231では、ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1であるか否か確認する。ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1である場合には、始動口ポインタをクリアして(ステップS239)、処理を終了する。つまり、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態になっていた場合にはステップS232以降の処理を実行しない。すなわち、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態であるということは、特定処理(いずれの始動入賞口13,14への入賞が生じたのかを特定する処理)において誤判定されたという事態は生じないのであるから、特定処理の結果と入力ポートに入力されている検出信号の状態とが整合しているか否かの確認処理(ステップS232〜S238)を行うことなく、始動口ポインタをクリアして処理を終了する。
ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1でない場合(ビット6とビット7とのうちの一方のみが1である場合)には、CPU56は、始動口ポインタが「第2」を示しているか否か確認する(ステップS232)。始動口ポインタが「第2」を示している場合には、第2始動口スイッチ14aの検出信号が入力されている入力ポート0のビット6が1であるか否か確認する(ステップS233)。ステップS211,S212の処理で、入力ポート0のビット6が1であるときに始動口ポインタに「第2」が設定されている。よって、始動口ポインタが「第2」を示している場合には、入力ポート0のビット6が1であるはずである。入力ポート0のビット6が1である場合には、入力ポートの入力検出に関して正常であった判断し、ステップS239に移行する。
入力ポート0のビット6が1でない場合には、ステップS211における判定結果と整合していないことになるので、あらためてステップS211の判定処理を実行し直すために、始動口ポインタをクリアし(ステップS237)、入力ポート0(図17参照)のデータを読み出して、例えばレジスタやRAM55の所定領域にロードした後(ステップS238)、ステップS211に移行する。なお、ステップS214Bで第2保留記憶数カウンタの値を+1し、ステップS219で合算保留記憶数カウンタの値を+1しているので、+1する前の値に戻しておく。すなわち、第2保留記憶数カウンタの値および合算保留記憶数カウンタの値を−1しておく(ステップS234)。
始動口ポインタが「第2」を示していない場合すなわち「第1」を示している場合には、第1始動口スイッチ13aの検出信号が入力されている入力ポート0のビット7が1であるか否か確認する(ステップS235)。ステップS211,S213の処理で、入力ポート0のビット7が1であるときに始動口ポインタに「第1」が設定されている。よって、始動口ポインタが「第1」を示している場合には、入力ポート0のビット7が1であるはずである。入力ポート0のビット7が1である場合には、入力ポートの入力検出に関して正常であった判断し、ステップS239に移行する。
入力ポート0のビット7が1でない場合には、ステップS211における判定結果と整合していないことになるので、あらためてステップS211の判定処理を実行し直すためにステップS237,S238の処理を実行し、ステップS211に移行する。なお、ステップS214Bで第1保留記憶数カウンタの値を+1し、ステップS219で合算保留記憶数カウンタの値を+1しているので、+1する前の値に戻しておく。すなわち、第1保留記憶数カウンタの値および合算保留記憶数カウンタの値を−1しておく(ステップS236)。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、入力ポート0に入力された検出信号にもとづいて特定処理(いずれの始動口への入賞が生じたのかを特定する処理)を実行した後、特定処理の結果と入力ポートに入力されている検出信号の状態とが整合していないときには、再度特定処理を実行するので、第1始動口13への入賞が生じたのか第2始動口14への入賞が生じたのかが確実に判定される。例えば、第1保留記憶数が上限値である4であるときに第1始動口13への入賞が生じた場合には、その入賞は有効な始動入賞とは見なされないが、その第1始動口13への入賞が誤って第2始動口14への入賞であると判定された場合には、第2保留記憶数の値が増やされる(第2保留記憶数が上限値である4でない場合)。つまり、有効な始動入賞とされるべきではないのに、有効な始動入賞とされてしまう。この実施の形態では、そのような状況が生ずる可能性が低減する。
ただし、再度特定処理を実行するように構成しなくてもよい。そのように構成する場合に、ステップS231〜S238の処理を実行しないようにしてもよい。その場合には、プログラム容量が、再度特定処理を実行する場合に比べて削減される。なお、再度特定処理を実行しないように構成する場合には、図20におけるステップS231に移行する処理に代えてステップS239に移行するようにプログラムを構成する。
また、特定処理を際限なく繰り返し実行してしまう事態を防止するため、特定処理を所定回数(例えば2回)繰り返し実行した後には、ステップS231〜S238の処理を実行せずに、保留記憶特定情報記憶領域に記憶したデータや、保留記憶数バッファに格納した乱数値をクリアして、始動口スイッチ通過処理を終了するようにしてもよい。そのようにすれば、ノイズなどの影響によって特定処理を際限なく繰り返し実行してしまい、遊技機が動作しなくなってしまうような事態を防止することができる。
また、ステップS231〜S238の処理を実行した後に、再度特定処理を実行しないようにしてもよい。その場合には、ステップS238の処理を実行したら始動口スイッチ通過処理を終了する。なお、ステップS234,S236の処理で減算される前の保留記憶数カウンタの値に対応する保存領域の内容は、以後にステップS214B,S216の処理が実行されるときに新たに抽出された乱数値で上書きされるが、ステップS238の処理を実行して始動口スイッチ通過処理を終了する場合に(この実施の形態のようにステップS238の処理を実行してステップS211に移行する場合も同様)、念のため、ステップS234,S236の処理で減算される前の保留記憶数カウンタの値に対応する保存領域の内容をクリアするようにしてもよい。
なお、再度ステップS211以降の処理が実行される場合に、再びステップS218,S219の処理が実行されと、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドが二重に送信されることになる。そのような状況になることを避けるには、第1始動口13への入賞が生じたのか第2始動口14への入賞が生じたのかが確実に判定された時点で、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信するように構成すればよい。
また、この実施の形態では、ステップS311,S312の処理の実行後にステップS313のサブルーチンを実行するように構成したが、ステップS313のサブルーチンを実行するのではなく、ステップS311,S312の処理に続けて、ステップS312でN(すなわち、始動入賞あり)と判定したときにステップS211〜S239の処理を実行するように構成してもよい。
始動口スイッチ通過処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが始動口ポインタに設定される。そして、以降の処理では、始動口ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。例えば、ステップS214Bの処理を例にすると、具体的には、第1保留記憶数カウンタと第2保留記憶数カウンタとをRAM55において連続アドレスに形成しておき、ステップS214Bの処理の最初で第1保留記憶数カウンタのアドレスをレジスタに設定し、そのレジスタに始動口ポインタに設定されている値(例えば、「第1」を示すデータが「0」で、「第2」を示すデータが「1」)を加算し、加算後のレジスタの値をRAM55のアドレスとして、そのアドレスのデータに1を加算する処理を行う。そのような処理によれば、加算処理の対象は、始動口ポインタに「第1」を示すデータが設定されているときには第1保留記憶数カウンタであり、始動口ポインタに「第2」を示すデータが設定されているときには第2保留記憶数カウンタである。つまり、一の加算処理で、自動的に、オン状態になった始動入賞口に対応する保留記憶数カウンタの値が+1される。換言すれば、双方の始動入賞口についての処理が共通化されている。
なお、ここでは、ステップS214Bの処理を例にしたが、ステップS216およびステップS218の処理についても処理を共通化できる。例えばレジスタに第1始動入賞口に対応するデータ(第1保留記憶数バッファのアドレスや第1始動入賞指定コマンドのコマンド送信テーブルのアドレス)を設定し、そのレジスタに始動口ポインタに設定されている値をオフセットとして加算し、加算後のレジスタの値にもとづいてデータをセットする処理(ステップS216の場合)やコマンド送信テーブルのアドレスの指定(ステップS218の場合)を行うことによって、一の処理で、データをセットする処理やコマンド送信テーブルのアドレスの指定を行うことができる。
また、この実施の形態では、第1保留記憶数バッファと第2保留記憶数バッファとを別々に備える場合を例にしたが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とに対して共通の保留記憶数バッファを備えるようにしてもよい。図22は、第1保留記憶数と第2保留記憶数とに対して共通に備える共通保留記憶数バッファの構成例を示す説明図である。図22に示すように、共通保留記憶数バッファは、保留記憶特定情報保存領域と乱数値保存領域とを組み合わせた領域を8つ含む。また、共通保留記憶数バッファにおいて、保留記憶特定情報保存領域および乱数値保存領域の各領域には連続したアドレスが割り当てられている。
共通保留記憶数バッファを用いる場合、CPU56は、ステップS214Bで始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値を1増やし、ステップS215で合算保留記憶数カウンタの値を1増やした後、ステップS216の処理に代えて、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の保留記憶特定情報保存領域に、始動口ポインタが示すデータをセットする処理を実行する。具体的には、CPU56は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数とを毎回加算して求めてもよい)にもとづいてデータ格納先のアドレスを指定するポインタの位置を更新することによって、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の保留記憶特定情報保存領域にデータをセットする。
共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭を特定する場合、例えば、1つの保留記憶あたりに対して共通保留記憶数バッファに格納するデータ数を合算保留記憶数に乗算した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新する。例えば、図22に示す例では、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と乱数値保存領域との2つのデータ格納領域が設けられている。そのため、合算保留記憶数を2倍した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新する。例えば、合算保留記憶数が3である場合には、図22に示すように、オフセット値+7(合算保留記憶数3を2倍して1を加えた値)に対応する保留記憶特定情報保存領域にデータをセットする。この場合、始動口ポインタが「第1」を示している場合には「第1」を示すデータを保留記憶特定情報保存領域にセットし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には「第2」を示すデータを保留記憶特定情報保存領域にセットする。なお、例えば、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と2つの乱数値保存領域(例えば、大当り種別決定用乱数用と大当り判定用乱数用)との合計3つのデータ格納領域が設けられている場合には、合算保留記憶数を3倍した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新するようにすればよい。
また、データ格納先のアドレスを指定するポインタの初期位置を共通保留記憶数バッファの1つ目の領域(図22に示す保留記憶1用の保留記憶特定情報保存領域)とする場合には、CPU56は、1つの保留記憶あたりに対して共通保留記憶数バッファに格納するデータ数を合算保留記憶数に乗算した値をアドレスのオフセット値として求めるようにしてもよい。例えば、図22に示す例では、合算保留記憶数を2倍した値をアドレスのオフセット値として求めるようにしてもよい。そして、CPU56は、ポインタの位置を初期位置からオフセット値の分だけ移動した位置とすることによって、ポインタを更新するように制御してもよい。なお、例えば、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と2つの乱数値保存領域(例えば、大当り種別決定用乱数用と大当り判定用乱数用)との合計3つのデータ格納領域が設けられている場合には、合算保留記憶数を3倍した値をアドレスのオフセット値として求めるようにすればよい。
また、CPU56は、ステップS217の処理に代えて、ソフトウェア乱数(大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)、およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の乱数値保存領域に格納する処理を実行する。具体的には、CPU56は、保留記憶特定情報保存領域にデータをセットした後に、アドレスを指定するポインタの位置を1つ更新して、更新後のポインタが指すアドレスの乱数値保存領域に乱数値を格納する。なお、CPU56は、格納する乱数値の種類の数分だけ同様の処理を行ってもよい。
図23および図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0であれば、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0でなければ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54)。ステップS52〜S54の処理によって、第2保留記憶数が0でないことを条件として、第2特別図柄の変動表示を、第1特別図柄の変動表示に優先して実行するように制御される。
なお、遊技状態が時短状態や確変状態のときにのみ(時短状態のときのみ、確変状態のときのみ、または時短状態または確変状態のときのみ)、第2特別図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示に優先して実行するように制御してもよい。すなわち、遊技状態を確認し、遊技状態が通常状態のときは、始動入賞が発生した順序で第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行し(上記のステップS52〜S54の処理を実行し)、遊技状態が時短状態や確変状態のときは、第2特別図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示に優先して実行するように制御する。この場合、時短状態や確変状態のときは、可変入賞球装置15が高い頻度で開放し、第2始動入賞口14に数多くの遊技球が入賞する可能性が高いため、第2始動入賞口14への無効始動入賞(第2保留記憶数が4に達した後に発生する第2始動入賞の発生)の発生確率が高くなるが、時短状態や確変状態のときに第2特別図柄の変動表示を優先して実行することにより、第2始動入賞口14への無効始動入賞の発生を低減させることができる。
なお、この実施の形態では、第2保留記憶数が0でないことを条件として、常に第2特別図柄の変動表示を優先して実行する場合を説明するが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのいずれの保留記憶数が多いかを判断し、保留記憶数が多い方に対応する特別図柄を優先して実行するようにしてもよい。例えば、ステップS52で第1保留記憶数が第2保留記憶数より多いか否かを確認し、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多ければ、ステップS53に移行して第1特別図柄の変動表示を優先して実行するようにし、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多くなければ、ステップS54に移行して第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。なお、この場合、第1保留記憶数と第2保留記憶数とが同数であった場合には、第1特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよいし、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。そのように構成すれば、第1保留記憶数と第2保留記憶数のうち多い方の保留記憶数に対応する特別図柄の変動表示を優先して実行することができる。また、保留記憶数が多い方の始動入賞口への入賞にもとづく変動を優先的に開始できるので、始動入賞口への無効始動入賞の発生を低減することができる。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納するとともに、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)のm(m=2〜8)番目の領域に格納されているデータを、それぞれm−1番目の領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納するとともに、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)のm(m=2〜8)番目の領域に格納されているデータを、それぞれm−1番目の領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
なお、図22に示すような共通保留記憶数バッファを用いる場合、ステップS52において、CPU52は、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認することによって第2保留記憶数が0であるか否かを確認してもよいし、共通保留記憶数バッファの各保留記憶特定情報保存領域に「第2」を示すデータがセットされているか否かを確認することによって第2保留記憶数が0であるか否かを確認してもよい。そして、第2保留記憶数が0であれば、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS53参照)。また、第2保留記憶数が0でなければ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54参照)。
次いで、例えば、特別図柄ポインタが「第1」を示しているときには、ステップS55において、CPU56は、共通保留記憶数バッファの「第1」を示すデータが格納されている最初の保留記憶特定情報保存領域を特定し、特定した保留記憶特定情報保存領域の次のアドレスに対応する乱数値保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAMの乱数バッファ領域に格納してもよい。また、例えば、特別図柄ポインタが「第2」を示しているときには、ステップS55において、CPU56は、共通保留記憶数バッファの「第2」を示すデータが格納されている最初の保留記憶特定情報保存領域を特定し、特定した保留記憶特定情報保存領域の次のアドレスに対応する乱数値保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAMの乱数バッファ領域に格納してもよい。そして、ステップS56において、特定した保留記憶特定情報保存領域およびその次のアドレスに対応する乱数値保存領域以降の保留記憶特定情報保存領域および乱数値保存領域の内容をシフトするようにしてもよい。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理も、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
その後、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS57)。その後、CPU56は、遊技状態を示すフラグ(確変フラグ、時短フラグ、チャンスモードフラグ)の設定状況にもとづいて現在の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信する制御を実行する(ステップS58)。具体的には、確変フラグよび時短フラグがセットされているときは、確変状態背景指定コマンドが送信され、時短状態がセットされているときは、時短状態背景指定コマンドが送信され、チャンスモードフラグがセットされているときは、チャンスモード状態背景指定コマンドが送信され、いずれのフラグもセットされていないときは、通常状態背景指定コマンドが送信される。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当り(通常大当りまたは確変大当り)とすることに決定する処理を実行するプログラムである。
なお、CPU56は、遊技状態が確変状態であるとき(すなわち、確変フラグがセットされているとき)には、図9(B)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用し、遊技状態が通常状態または時短状態(すなわち非確変状態)であるとき(すなわち、確変フラグがセットされていないとき)には、図9(A)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用する。
大当りとすることに決定した場合には(ステップS63)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aにおける停止図柄または第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、乱数バッファ領域から大当り種別決定用乱数を読み出し(ステップS72)、大当り種別決定用乱数にもとづいて、図9(C)に示す大当り種別決定テーブルを用いて大当り種別(「通常」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)を決定する(ステップS73)。大当り種別が決定されると、大当り種別に対応した特別図柄の停止図柄としての大当り図柄(「3」「5」「7」「8」)のいずれかが決定される。この実施の形態では、上述したように、7ラウンドの確変大当り(「第1確変」)が決定された場合には、停止図柄が確変図柄(「3」)となる。また、15ラウンドの確変大当り(「第2確変」「第3確変」)が決定された場合には、停止図柄が確変図柄(「7」)となる。また、突然確変大当り(「突確」)が決定された場合には、停止図柄が突然確変図柄(「5」)となる。また、15ラウンドの通常大当り(「通常」)が決定された場合には、停止図柄が通常大当り図柄(「8」)となる。なお、大当り種別決定テーブルは第1特別図柄用のテーブルと第2特別図柄用のテーブルに分けられているので、CPU56は、ステップS73の処理を実行する前に、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」であるか「第2」であるかを確認し、大当り種別を決定するテーブルを選択する。
CPU56は、7ラウンドまたは15ラウンドの確変大当りとすることに決定された場合には、確変大当りフラグと、確変大当りの種別(「第1確変」「第2確変」「第3確変」)に応じたフラグ(第1確変大当りが決定されたときは「7R大当りフラグ」、第2確変大当りまたは第3確変大当りが決定されたときは「15R大当りフラグ」)とをセットする(ステップS74,S75)。また、突然確変大当りに決定された場合には、突然確変大当りフラグをセットする(ステップS76,S77)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS83)。
大当りとしない場合には(ステップS63のN)、CPU56は、乱数バッファ領域からはずれ図柄決定用乱数を読み出し(ステップS81)、はずれ図柄決定用乱数にもとづいて停止図柄を決定する(ステップS82)。この場合には、はずれ図柄(「2」「4」「6」「9」「−」のいずれか)を決定する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS83)。
なお、この実施の形態では、ステップS55〜S82に示すように、第1特別図柄の変動表示を行なう場合と第2特別図柄の変動表示を行なう場合とで、各乱数値の読み出し処理や各カウンタの更新処理(ステップS55〜S57参照)、大当りの判定処理(ステップS61〜S82参照)を共通化する場合を示したが、別々の処理として構成するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、大当り判定用乱数にもとづいて大当りとするか否かを決定し、大当りとすることに決定された場合に大当り種別決定用乱数にもとづいて所定の大当り種別(すなわち、通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り、突然確変大当りの種別)を決定しているが、大当り判定用乱数にもとづいて、大当りとするか否かと大当りの種類とを決定するようにしてもよい。
次に、CPU56において変動パターンを選択するために用いる決定テーブル(図25〜図33)について説明する。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図25(A)〜(F)及び図26(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iが含まれている。大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、可変表示結果を「大当り」とする旨の決定がなされたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、例えば図26(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかや、大当り種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。各大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、大当り種別の決定結果が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8、スーパーCB3−1〜スーパーCB3−5、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に着目すれば、大当り種別が「通常」である場合に用いられる図25(A)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Aと、大当り種別が「第1確変」である場合に用いられる図25(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Bとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132BではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない。他方、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132BではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれかである場合に着目して、その遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Dや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132E〜132H(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132C、132I(時短状態のときに選択)を互いに比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
特に、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別決定テーブル132D、132H、132Iでは、例えば特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった、大当り種別が「突確」以外である場合には変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられない変動パターン種別に対して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、他の一例として、大当り種別が「通常」に決定された場合に着目すれば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図25(A)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図25(E)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132EではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に着目して、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別決定テーブル132A、132E(「通常」のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132B、132F(「第1確変」または「第3確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132C、132G(「第2確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132D、132H、132I(「突確」のときに選択)を互いに比較すると、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられることがある。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図27(A)〜(C)に示すリーチ決定テーブル134A〜134Cが含まれている。リーチ決定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定がなされたときに、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを、リーチ決定用の乱数値MR2−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。各リーチ決定テーブル134A〜134Cは、例えば図27(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各リーチ決定テーブル134A〜134Cは、リーチ決定用の乱数値MR2−2を、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の決定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の決定結果のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図27(A)に示すリーチ決定テーブル134Aの設定では、合算保留記憶数(合計保留記憶数)が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値を非リーチHA1−1の決定結果に割り当てる一方で「205」〜「239」の範囲の値をリーチHA2−1の決定結果に割り当てる。また、合算保留記憶数が「1」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値を、非リーチHA1−2の決定結果に割り当てる。さらに、合算保留記憶数が「2」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値を、非リーチHA1−3の決定結果に割り当てる。合算保留記憶数が「3」または「4」である場合や「5」〜「8」のいずれかである場合のそれぞれに対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3の決定結果のそれぞれに割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の値を、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5の決定結果に割り当てる。このような設定により、合算保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図28(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cが含まれている。リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態とする旨の決定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図28(A)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Aの設定では、リーチHA2−1の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「128」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる一方で、それ以外の乱数値をスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てる。また、リーチHA2−2の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「170」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。さらに、リーチHA2−3の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「182」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。リーチHA2−1の決定結果は、図27(A)に示すリーチ決定テーブル134Aの設定により、合算保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−2の決定結果は、合算保留記憶数が「1」である場合や「2」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−3の決定結果は、合算保留記憶数が「3」、「4」のいずれかである場合や「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。これらの設定により、合算保留記憶数が所定数(例えば「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図29(A)〜(C)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cが含まれている。非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の決定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態としない旨の決定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図30(A),(B)および図31に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cが含まれている。当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」とする旨の決定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−5のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図32及び図33に示すハズレ変動パターン138A、138Bが含まれている。ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定がなされたときに、リーチ状態とするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン決定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン決定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。ハズレ変動パターン決定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。ハズレ変動パターン決定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図32に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Aの設定では、非リーチCA1−4や非リーチCC1−2といった非リーチの変動パターン種別となる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4のうち、「1」〜「100」の範囲の値が「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する非リーチPA1−7の変動パターンに割り当てられている。このような設定により、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定、及び、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の決定に対応して、変動パターンを非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7のいずれかに決定し、特定演出となる演出動作を実行することができる。
そして、非リーチCA1−4の変動パターン種別に対しては、図29(A)に示す非リーチ用変動パターン種別変動パターンの136Aにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち、非リーチHA1−1に対応して「217」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−2に対応して「230」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−3に対応して「231」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−4と非リーチHA1−5のそれぞれに対応して「237」〜「241」の範囲の値が割り当てられている。ここで、非リーチHA1−1の決定結果に対しては、図27(A)に示すリーチ決定テーブル134Aにおいて、合算保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−2の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合算保留記憶数が「1」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「217」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−3の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合算保留記憶数が「2」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「220」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−4の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合算保留記憶数が「3」、「4」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−5の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合算保留記憶数が「5」〜「8」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。したがって、合算保留記憶数が「1」や「2」である場合には、合算保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、合算保留記憶数が「3」、「4」あるいは「5」〜「8」のいずれかである場合には、合算保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
図10に示す変動パターンの例では、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特図変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特図変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特図変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特図変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特図変動時間は16.70秒であり、「通常予告」の特定演出が実行される非リーチPA1−6の変動パターンにおける特図変動時間は7.75秒であり、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される非リーチPA1−7の変動パターンにおける特図変動時間は9.25秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特図変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特図変動時間に比べて長くなっている。そして、合算保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっており、また、合算保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。こうして、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
図33に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Bの設定では、ノーマルCA2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。
加えて、例えばスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−4の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図33に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPA3−8の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPB3−4の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。
そして、ノーマルCA2−1やスーパーCA2−2の変動パターン種別に対しては、図28(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれにおいても、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。また、スーパーCA2−3の変動パターン種別に対しては、図28(A)及び(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A、135Cにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。スーパーCB2−1の変動パターン種別に対しては、図28(B)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Bにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、図28(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータ(決定用データ)が構成されている。また、リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、「擬似連」の特定演出を実行した後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。
図34および図35は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS91)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS91のY)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図26(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iのいずれかを選択してセットする(ステップS92)。
ステップS91にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS91のN)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図27(D)に示すテーブル選択設定に従い、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、リーチ決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットする(ステップS95)。このときには、例えば合算保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、合算保留記憶数を特定する(ステップS96)。続いて、リーチ決定用の乱数値MR2−2を読み出す(ステップS97)。そして、ステップS97にて読み出したリーチ決定用の乱数値MR2−2に基づき、ステップS95にてセットしたリーチ決定テーブル134A〜134Cのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を決定する(ステップS98)。
ステップS98においてリーチ状態ありとする旨のリーチ決定結果が得られた場合には(ステップS99のY)、ステップS98におけるリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1の決定結果といったリーチ状態ありの各決定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図28(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択してセットする(ステップS100A)。これに対して、ステップS98においてリーチ状態なしとする旨のリーチ決定結果が得られた場合には(ステップS99のN)、ステップS98における非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の決定結果といったリーチ状態なしの各決定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図29(A)〜(C)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択してセットする(ステップS100B)。
ステップS92、S100A、S100Bの処理のいずれかを実行した後には、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を読み出す(ステップS101A)。そして、ステップS101Aにて読み出した変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS92、S100A、S100Bのいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS101B)。
ここで、ステップS101A、S101Bの処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS101A、S101Bの処理では、ステップS98におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS101Bの処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
こうしてステップS101Bにて変動パターン種別が決定された後には、その変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図30及び図31(A),(B)に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cや図32、図33に示すハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bといった複数種類の変動パターン決定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS101C)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を読み出す(ステップS101D)。そして、ステップS101Dにて読み出した変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、ステップS101Cにてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS101E)。
ここで、ステップS101D、S101Eの処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS101D、S101Eの処理では、ステップS98におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS101Eの処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
その後、CPU56は、ステップS101Eで決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンド(図14参照)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS102)。なお、ステップS101Eの処理によって、特別図柄の変動時間(可変表示時間)が決定されたことになる。
また、CPU56は、特別図柄の変動を示す図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には、第1特別図柄の変動を示す第1図柄変動指定コマンドを送信し、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には、第2特別図柄の変動を示す第2図柄変動指定コマンドを送信する。なお、ステップS53,S54の処理の実行後に、図柄変動指定コマンド送信テーブルをセットする処理を実行するようにしてもよい。その場合、ステップS103において、特別図柄の変動が第1特別図柄の変動であるか第2特別図柄の変動であるかを判定する必要がないので、遊技制御用マイクロコンピュータ560の判定処理の負担が軽減され、かつプログラム数を削減することができる。
なお、ステップS103の処理を実行した後にステップS102の処理を実行するようにしてもよい。つまり、図柄変動指定コマンドを送信する制御を実行した後に、変動パターンコマンドを送信する制御を実行するようにしてもよい。
そして、特別図柄ポインタの設定に応じて、第1特別図柄または第2特別図柄の変動を開始する(ステップS104)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。なお、開始フラグや終了フラグを用いずに、ステップS33の特別図柄表示制御処理において、特別図柄プロセスフラグの値のみにもとづいて特別図柄の変動を制御する場合には、ステップS106において、CPU56は、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動であるかを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS105)。なお、第1特別図柄の変動が実行される場合も、第2特別図柄の変動が実行される場合も、変動時間が設定される領域(変動時間タイマ)は共通である。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
この実施の形態では、特別図柄プロセス処理は、第1特別図柄と第2特別図柄とで兼用されている。すなわち、特別図柄プロセス処理も共通化されている。よって、ROM54において特別図柄プロセス処理のプログラムを格納する領域も節減されている。また、例えば、ステップS105で設定される変動時間タイマ(RAM55に形成されている)は、第1特別図柄と第2特別図柄とで兼用されるので、RAM55の容量節減にもつながる。
図36は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されているはずれ・大当りまたは大当りの種類に応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図14参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。大当りフラグがセットされている場合、確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果3〜5指定コマンドのいずれかを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。すなわち、第1確変大当りフラグがセットされているときは表示結果3指定コマンドを送信する制御を行い、第2確変大当りフラグがセットされているときは表示結果4指定コマンドを送信する制御を行い、第3確変大当りフラグがセットされているときは表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う。また、確変大当りフラグがセットされておらず、突然確変大当りフラグもセットされていないときは、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。突然確変大当りフラグがセットされているときは、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
次いで、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図37は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS121)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS122)、停止時間タイマに図柄停止時間(特別図柄の停止図柄の停止時間;例えば1秒)をセットしスタートさせる(ステップS123)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS124)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図38は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS130)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS131)。
なお、図柄確定指定コマンドは第1特別図柄および第2特別図柄のいずれの停止を指定する場合にも用いる共通のコマンドとされているが、第1特別図柄の停止(確定)を指定する第1図柄確定指定コマンドと第2特別図柄の停止(確定)を指定する第2図柄確定指定コマンドを設けてもよい。この場合、例えば、ステップS122のYのときに、特別図柄ポインタが「第1」を示すか「第2」を示すかを特定し、対応する図柄確定指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、ステップS132の処理において、特別図柄ポインタが「第1」を示すか「第2」を示すかを特定し、対応する図柄確定指定コマンドを送信するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、停止時間タイマの値を1減算し(ステップS132A)、停止時間タイマの値が0になったか(タイムアウトしたか)どうか確認する(ステップS132B)。停止時間タイマの値が0になっていないとき(タイムアウトしていないとき)は、そのまま処理を終了する。停止時間タイマの値が0になったときは、ステップS133A以降の処理を実行する。なお、図柄確定指定コマンドは、停止図柄の導出表示のときに1回だけ送信されるように(ステップS131参照)、図柄確定指定コマンドを送信したときに送信済みフラグをセットし、そのフラグがセットされた後は、ステップS131の処理を実行しないようにする。
次いで、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133D)。セットされていれば、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、7R大当りフラグがセットされている場合には大当り開始2指定コマンドを送信し、15R大当りフラグがセットされている場合には大当り開始3指定コマンドを送信し、突然確変大当りフラグがセットされている場合には大当り4指定コマンドを送信し、7R大当りフラグ、15R大当りフラグおよび突然確変大当りフラグがセットされていない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。なお、大当り表示時間は、15ラウンドの大当りの場合と2ラウンドの大当りの場合とで異なる時間とされている。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
大当りフラグもセットされていない場合には(ステップS133DのN)、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS139A)。セットされていれば、時短状態における特別図柄および飾り図柄の変動表示の回数をカウントするための時短回数カウンタを1減算し(ステップS139B)、減算後の時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS139C)。時短回数カウンタの値が0であれば、時短フラグをリセットする(ステップS139D)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行されてから100回の特別図柄の変動が終了するまで時短状態が継続される。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS140)。
大入賞口開放前処理では、CPU56は、大当り表示時間タイマが設定されている場合には、大当り表示時間タイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。突然確変大当りの場合には5秒。)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。なお、大当り表示時間タイマが設定されている場合とは、第1ラウンドの開始前の場合である。インターバルタイマ(ラウンド間のインターバル時間を決めるためのタイマ)が設定されている場合には、インターバルタイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。突然確変大当りの場合には5秒。)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。
大入賞口開放中処理では、CPU56は、大入賞口開放時間タイマがタイムアウトするか、または大入賞口への入賞球数が所定数(例えば10個)に達したら、最終ラウンドが終了していない場合には、大入賞口を閉鎖する制御を行うとともに、インターバルタイマにインターバル時間に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する。最終ラウンド(7ラウンド、15ラウンドまたは2ラウンド)が終了した場合には、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する。
図39は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、確変大当りフラグがセットされている場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りフラグがセットされている場合には大当り終了3指定コマンドを送信し、確変大当りフラグおよび突然確変大当りフラグがセットされていない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。なお、図39に示されているカウントスイッチ検出時間とは、遊技球が大入賞口に入賞してから、カウントスイッチ23で検出されるのに十分な時間である。例えば、遊技球が大入賞口に入賞してからカウントスイッチ23で検出されるまでに最長1.0秒かかるとすると、カウントスイッチ検出時間は1.0秒よりも長い時間である。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、確変大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS156)。
確変大当りフラグがセットされている場合は、セットされているフラグ(確変大当りフラグおよび7ラウンド大当りフラグまたは15ラウンド大当りフラグ)をリセットし(ステップS157)、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS158)。次いで、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS159)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS160)。
確変大当りフラグがセットされていないときは(ステップS156のN)、突然確変大当りフラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS161)。突然確変大当りフラグがセットされている場合は、セットされているフラグ(突然確変大当りフラグ)をリセットし(ステップS162)、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS158)。次いで、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS159)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS160)。
突然確変大当りフラグがセットされていないときは(ステップS161のN)、CPU56は、時短回数カウンタに所定値(この実施の形態では100)をセットする(ステップS164)。また、時短フラグをセットする(ステップS159)。すなわち、この実施の形態では、大当り遊技状態を終了後に、所定回数(例えば100回)の変動表示が終了するまで、遊技状態が時短状態に制御される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS160)。
図40は、ステップS23の異常入賞報知処理を示すフローチャートである。異常入賞報知処理において、CPU56は、異常報知禁止フラグがセットされているか否か確認する(ステップS581)。異常報知禁止フラグは、遊技機への電力供給が開始されたときに実行されるメイン処理でセットされている(図6におけるステップS44参照)。異常報知禁止フラグがセットされていない場合には、ステップS585に移行する。異常報知禁止フラグがセットされている場合には、ステップS45で設定された禁止期間タイマの値を−1する(ステップS582)。そして、禁止期間タイマの値が0になったら、すなわち禁止期間タイマがタイムアウトしたら、異常報知禁止フラグをリセットする(ステップS583,S584)。
次いで、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS585)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上である状態は、大当り遊技中である状態である。そのような状態であれば、大入賞口に遊技球が入賞する可能性があるので、大入賞口への異常入賞が生じたことの確認を行わない。すなわち、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば、異常入賞報知処理を終了する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば(大当り遊技が行われていない状態)、CPU56は、入力ポート0のビット0(カウンタスイッチ23からの検出信号の入力ビット)の値が0から1に変化したか否か確認する(ステップS586)。CPU56は、入力ポート0のビット7またはビット6が0から1に変化した場合(すなわち、カウンタスイッチ23がオンした場合)、大入賞口への異常入賞が生じたと判定し、演出制御基板80に、異常入賞報知指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS586,S587)。なお、図39に示された大当り終了処理において、カウントスイッチ検出時間(遊技球が大入賞口に入賞してからカウントスイッチ23で検出されるまでの時間)が経過してから特別図柄プロセスフラグの値が0に戻される。よって、遊技球が大入賞口に入賞したがカウントスイッチ23で検出されないうちにステップS586,S587の処理が実行されることはない。すなわち、正常にカウントスイッチ23が遊技球を検出したにも関わらず異常入賞報知指定コマンドが送信されてしまうということはない。
以上のような処理によって、大当り遊技が行われていない状態においてカウンタスイッチ23がオンした場合には、異常入賞報知指定コマンドが送信される。また、ステップS581〜S583の処理によって、演出制御用マイクロコンピュータ100が初期化報知を行っているときに、異常報知が開始されることが禁止される。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化報知を開始してから禁止期間に相当する期間が経過するまで、初期化報知を継続して実行している。
なお、この実施の形態では、大入賞口への異常入賞を検出して報知する制御が行われるが、第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15への異常入賞を検出して報知する制御も行う(可変入賞球装置15が開放している場合にのみ第2始動入賞口14に入賞可能に構成されている場合)ようにしてもよい。その場合、可変入賞球装置15の制御状態は普通図柄プロセスフラグの値によって判定できるので、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値が可変入賞球装置15が開放している状態を示していないときに第2始動口スイッチ14aの検出信号がオン状態になったことを検出したときにも、異常入賞報知指定コマンドを送信する。その異常入賞報知指定コマンドは、大入賞口への異常入賞が検出されたときに送信される異常入賞報知指定コマンドと区別可能であることが好ましい。
例えば、普通図柄プロセス処理において、CPU56は、ゲート通過記憶数を確認して普通図柄を当りとするか否かや普通図柄の停止図柄を決定する普通図柄通常処理、普通図柄の変動中の各種処理を実行する普通図柄変動処理、普通図柄を停止表示する普通図柄停止処理、普通図柄が当りとなった後に普通電動役物(可変入賞球装置15)の開閉制御を行う普通電動役物作動処理を実行する。この場合、CPU56は、異常入賞報知処理において、普通図柄プロセスフラグが普通電動役物作動処理に対応した値(例えば3)であるか否かを確認し、普通図柄プロセスフラグが普通電動役物作動処理に対応した値以外であるときに、第2始動口スイッチ14aからの検出信号がオン状態となったことを検出したことにもとづいて、異常入賞が発生したと判定するようにしてもよい。
次に、演出表示装置9における液晶画面(表示画面)の表示領域について説明する。図41は、演出表示装置9における液晶画面の表示領域を示す説明図である。図41(A)に示すように、演出表示装置9における円形の液晶画面(表示画面)の中央には、演出図柄を可変表示するための略正方形の演出図柄表示領域91が形成されている。演出図柄表示領域91は、略正方形の一方の対角線の方向が上下方向となり、他の一方の対角線の方向が左右方向となる向きに配置されている。この実施の形態において、演出図柄表示領域91は、演出図柄を可変表示可能な3つの可変表示領域(可変表示部)を含んでいる。
演出表示装置9の表示画面の外周(外縁)と演出図柄表示領域91の左下辺とで囲われた領域が回数表示領域92である。回数表示領域92には、時短状態(潜伏確変状態の場合もある)において演出図柄の仮停止の実行回数と演出図柄の導出表示の実行回数との合計回数を特定可能な情報が表示される。図41(A)に示す例では、合計回数を特定可能な情報として、演出図柄の仮停止および演出図柄の導出表示が実行される毎に減算される特定回数(時短状態が継続可能な回数:100回)からの残り回数が表示される。具体的には、時短状態に移行した直後(非確変大当りの遊技が終了した直後)は回数表示領域92に「残り99回」が表示され、演出図柄の仮停止および演出図柄の導出表示が行われる毎に「残り0回」になるまで1ずつ回数を減らしていく。従って、厳密には、回数表示領域92に表示される回数の情報は、遊技者にあと何回の変動だけ時短状態が継続すると認識させるか(思わせるか)を示すための情報である。しかし、この実施の形態では、説明の便宜上、回数表示領域92に表示される回数の情報を「合計回数を特定可能な情報」として説明している。
この実施の形態では、演出図柄の仮停止状態において、演出図柄は微小な揺れ変動を行っているものとする。例えば、演出図柄が縦にスクロールされる場合には、縦方向(上下方向)にわずかに動いているものとする。このように、演出図柄の仮停止中に微小な揺れ変動を行ったとしても、揺れ変動が微小である限り、見た目上、完全な停止状態と見分けがつきにくい。したがって、遊技者は、実際の時短状態が継続可能な変動回数と回数表示領域92に表示されている見た目上の残り回数とで差が生じたことを認識することができない(認識するのが困難である)。なお、演出図柄の揺れ変動は、スクロール方向と同じ方向の揺れに限られず、異なる方向の揺れであってもよい。また、演出図柄の仮停止中に揺れ変動を行わないようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の外周と演出図柄表示領域91の右下辺とで囲われた領域が合算保留記憶表示領域93である。合算保留記憶表示領域93には、最大8個の合算保留記憶数が表示される。
図41(B)には、演出表示装置9における液晶画面(表示画面)の変形例を示している。図41(A)に示す液晶画面は円形に形成されていたが、図41(B)に示す液晶画面は方形状に形成されている。そして、方形状の液晶画面における中央部分が演出図柄表示領域91であり、方形状の液晶画面における右上の長円形状の領域が回数表示領域92であり、方形状の液晶画面における下方の部分が合算保留記憶表示領域93である。なお、以下の説明においては、表示内容を分かりやすくするために、図41(B)に示す方形状の液晶画面の表示例を用いて説明する。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図42は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、デモ画面の表示中において今日活躍するキャラクタ(変動中の演出や予告演出で登場したときにリーチや大当りの可能性が高いキャラクタ、具体的には今日の曜日に応じたキャラクタ)を報知するためのデモ表示処理を行う(ステップS706)。そして、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS707)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS708)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示領域の表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS709)。また、演出図柄や演出などを決定するための各乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS710)。その後、ステップS702に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通の飾り図柄表示制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した図柄変動指定コマンドにもとづいて第1飾り図柄または第2飾り図柄いずれの変動であるかを特定し、特定した飾り図柄に対応する飾り図柄表示器9a,9bに表示信号を出力するように制御する。
図43は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンドであるのか解析する。
図44は、デモ表示処理(ステップS706)を示すフローチャートである。デモ表示処理において、演出制御用CPU101は、客待ちデモ1指定コマンドを受信したことを示す客待ちデモ1指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1740)。なお、客待ちデモ1指定コマンド受信フラグは、後述するステップS615Bにてセットされ、演出図柄の変動開始時にリセットされる。客待ちデモ1指定コマンド受信フラグがセットされると、演出表示装置9にデモ画面を表示する制御を実行する(ステップS1741)。デモ画面として、例えば図45(B)に示すような操作ボタン120の押下を促す画面が表示される。
そして、演出制御用CPU101は、操作ボタン120からの検出信号を入力待ちの状態に移行する(ステップS1742)。操作ボタン120からの検出信号を入力すると、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353から現在の日付(月、日、曜日)と時間(時分秒)を示す現時刻信号を入力する(ステップS1743)。そして、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号にもとづいて、曜日を確認し、曜日に応じた告知内容を選択する(ステップS1744)。告知内容として、今日の曜日に応じたキャラクタが活躍することを表示する(ステップS1745)。すなわち、今日の曜日に応じたキャラクタが予告演出で登場するとリーチや大当りとなりやすく、今日の曜日に応じた図柄が停止(左図柄として停止)するとリーチや大当りとなりやすいことを遊技者に報知する。図45(C)に示す例では、「月のヒーローに期待!」という文字を表示して、「月」のキャラクタが活躍することを告知している。
なお、図44に示すデモ表示処理において、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力して今日の曜日を確認するようにしていたが、演出制御用CPU101の電源投入時(例えばステップS701の初期化処理)において、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力して今日の曜日を確認し、今日の曜日に応じたフラグ(曜日フラグ)をセットするようにしてもよい。この場合、ステップS1743の処理の代わりに、曜日フラグを確認して今日の曜日を判定する。このような構成によれば、デモ表示処理を実行する毎にリアルタイムクロック353からの信号を入力する必要がなくなり、処理を簡略化することができる。なお、後述するステップS731,S741等のリアルタイムクロック353から現時刻信号を入力する他の処理においても、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力して今日の曜日を確認する代わりに、曜日フラグを確認して今日の曜日を判定するようにしてもよい。
図46,図47および図48は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが、演出表示装置9における背景を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド:9500(H)〜9502(H))であれば(ステップS614AのY)、演出制御用CPU101は、背景指定コマンドで指定された遊技状態(および演出モード)に応じた背景を演出表示装置9にて表示する(ステップS614B)。また、背景指定コマンドで指定された遊技状態(および演出モード)に応じた背景指定フラグをセットする。なお、後述するように背景指定フラグで特定可能な演出モードに応じた演出が実行される。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS615A)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS615B)。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS616)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS617)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンドを、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS620)。また、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドの内容にもとづいて演出図柄を決定する演出図柄決定処理を実行する(ステップS621)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS622A)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622B)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1〜4指定コマンドのいずれかであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS629)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS630)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。また、初期報知フラグをセットし(ステップS631)、期間タイマに、初期報知期間値に相当する値を設定する(ステップS632)。初期報知期間は、初期化指定コマンドの受信に応じて初期化報知を行っている期間である。演出制御用CPU101は、初期報知期間が経過すると、初期化報知を終了させる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1〜3指定コマンドのいずれかであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1〜3指定コマンド受信フラグのいずれかをセットする(ステップS642)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を合算保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。なお、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信することなく、同じ合算保留記憶数指定コマンドを2回受信した場合には、1回目に受信した合算保留記憶数指定コマンドを破棄し(例えば、合算保留記憶数保存領域を一旦クリアし)、2回目に受信した合算保留記憶数指定コマンドのEXTデータを合算保留記憶数保存領域に格納するようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、第1始動入賞フラグをセットする(ステップS654)。受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、第2始動入賞フラグをセットする(ステップS656)。受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS658)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS659)。そして、ステップS611に移行する。
なお、図19のステップS219において、合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する処理の代わりに、始動口ポインタが示す方の保留記憶数を示す保留記憶数指定コマンドを送信するように構成されている場合は、ステップS651において、その保留記憶数指定コマンドを所定の保存領域(保留記憶数保存領域)に格納する処理が行われる。
また、図19のステップS219において、合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する処理を行わないように構成された場合には、ステップS645のNの場合にステップS653の処理に移行する。そして、演出制御用CPU101は、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)の内容にもとづいて第1始動入賞が発生したか第2始動入賞が発生したかを認識し(ステップS653、S655)、第1始動入賞が発生したと認識したときは、合算保留記憶数保存領域のデータを更新(現在の合算保留記憶数を示す値に対応するデータに更新)するとともに、第1始動入賞カウンタの値を+1する。また、第2始動入賞が発生したと認識したときは、合算保留記憶数保存領域のデータを更新するとともに、第2始動入賞カウンタの値を+1する。このような構成によれば、合算保留記憶数指定コマンドの送信が不要となり、コマンド数を削減することができるとともに、CPU56および演出制御用CPU101の処理負担を軽減することが可能となる。
図49は、合算保留記憶表示領域93の表示状態の例を示す説明図である。図49(A),(B)に示すように、合算保留記憶表示領域93には、合算保留記憶数に応じた数の丸印(最大8個)が表示される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109に、第1保留記憶と第2保留記憶とを区別可能に丸印を表示させる。例えば、第1保留記憶に対応する丸印を赤色で表示させ、第2保留記憶に対応する丸印を緑色で表示させる。なお、第1保留記憶と第2保留記憶とを同じ態様で(例えば、同じ形および同じ色で)表示するようにしてもよい。
図49(C)には、停電復旧時の合算保留記憶表示領域93の表示状態の例が示されている。図49(C)に示すように、停電復旧時には、合算保留記憶数に応じた数の星印が合算保留記憶表示領域93に表示される。図49(D)には、遊技制御用マイクロコンピュータ560から合算保留記憶数指定コマンドを受信したが始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合の合算保留記憶表示領域93の表示状態の例が示されている。図49(D)に示すように、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合に、青色の丸印が合算保留記憶表示領域93に表示される。
図49(C)に示すように、停電復旧時には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、本来の第1保留記憶(第1始動入賞記憶)に対応する表示(この例では、赤色の丸印の表示)および第2保留記憶(第2始動入賞記憶)に対応する表示(この例では、緑色の丸印の表示)とは異なる態様で、合算保留記憶数指定コマンドで指定された数の表示(この例では、星印)を、合算保留記憶表示領域93に表示させる。よって、合算保留記憶表示領域93の表示を利用して、遊技状態が復帰したことを容易に把握させることができるようになる。なお、停電復旧時の合算保留記憶表示領域93の表示態様は、本来の第1保留記憶に対応する表示の態様および第2保留記憶に対応する表示の態様と異なるのであれば、この実施の形態のように表示される画像の形状を変えることに限られない。例えば、形状を変えずに色を変えるようにしたり、大きさを変えるようにしてもよい。
また、図49(D)に示すように、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、本来の第1保留記憶に対応する表示(この例では、赤色の丸印の表示)および第2保留記憶に対応する表示(この例では、緑色の丸印の表示)とは異なる態様で、増加した保留記憶に対応する画像を表示させる。従って、演出制御コマンド(この例では、始動入賞指定コマンド)の送受信に関して異常が生じたことを容易に把握できるようになる。
なお、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合の合算保留記憶表示領域93の表示態様は、本来の第1保留記憶に対応する表示の態様および第2保留記憶に対応する表示の態様と異なるのであれば、この実施の形態のように表示される画像の色を変えることに限られない。例えば、色を変えずに形状(例えば、星印)を変えるようにしたり、大きさを変えるようにしてもよい。
また、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、赤色または緑色の丸印のうち、あらかじめ定めたいずれか一方の色の丸印を表示するようにしてもよい。例えば、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合に、合算保留記憶表示領域93に常に赤色の丸印を表示してもよいし、常に緑色の丸印を表示してもよい。
また、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、赤色または緑色の丸印のいずれを表示するかをランダムに決定してもよい。例えば、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、乱数を用いた抽選処理により赤色または緑色の丸印のいずれを表示するかを決定して、合算保留記憶表示領域93に表示するようにしてもよい。
また、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、保留記憶数にもとづいて赤色または緑色の丸印のいずれを表示するかを決定してもよい。例えば、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合に、第1保留記憶数が上限値(4)である場合には、第2始動入賞指定コマンドを受信するはずであるから、緑色の丸印を合算保留記憶表示領域93に表示するようにしてもよい。逆に、例えば、第2保留記憶数が上限値(4)である場合には、第1始動入賞指定コマンドを受信するはずであるから、赤色の丸印を合算保留記憶表示領域93に表示するようにしてもよい。また、第1保留記憶数や第2保留記憶数が上限値でなくても、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのいずれが多いかを判定し、少ない方の保留記憶に対応する色の丸印を表示するようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数(例えば2)が第2保留記憶数(例えば3)より少なければ、赤色の丸印を合算保留記憶表示領域93に表示するようにしてもよい。また、逆に、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのいずれが多いかを判定し、多い方の保留記憶に対応する色の丸印を表示するようにしてもよい。
また、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、合算保留記憶数にもとづいて赤色または緑色の丸印のいずれを表示するかを決定してもよい。例えば、合算保留記憶数が多いということは、可変入賞球装置15が開状態となり第2始動入賞口14への入賞がしやすい状態(トータルで第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞がしやすい状態)になっていることが多い。この場合、合算保留記憶数が所定値(例えば4)以上であるか否かを判断し、所定値以上であれば緑色の丸印を合算保留記憶表示領域93に表示するようにし、所定値未満であれば赤色の丸印を合算保留記憶表示領域93に表示するようにしてもよい。
また、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、遊技状態にもとづいて赤色または緑色の丸印のいずれを表示するかを決定してもよい。例えば、遊技状態が高ベース状態になっているということは、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められ第2始動入賞口14への入賞がしやすい状態(トータルで第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞がしやすい状態)になっていることが多い。この場合、遊技状態が高ベース状態であるか低ベース状態であるかを判断し、高ベース状態であれば緑色の丸印を合算保留記憶表示領域93に表示するようにし、低ベース状態であれば赤色の丸印を合算保留記憶表示領域93に表示するようにしてもよい。
図50は、各演出図柄に対応つけられたキャラクタを示す説明図である。図50に示すように、演出図柄「1」には月曜日を示す「月」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「2」には火曜日を示す「火」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「3」には水曜日を示す「水」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「4」には木曜日を示す「木」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「5」には金曜日を示す「金」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「6」には土曜日を示す「土星」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「7」には日曜日を示す「太陽」のキャラクタが対応つけられている。
図41は、コマンド解析処理における演出図柄決定処理(ステップS621)を示すフローチャートである。演出図柄決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、表示結果指定コマンドではずれが指定されているか否か確認する(ステップS721)。はずれが指定されている場合には、変動パターンコマンドの内容がリーチを伴う変動パターンであるか否か確認する(ステップS722)。リーチを伴う変動パターンでない場合は、リーチ無はずれ決定処理を実行する(ステップS723)。リーチを伴う変動パターンである場合は、リーチ有はずれ決定処理を実行する(ステップS724)。
ステップS721ではずれが指定されていない場合には、表示結果指定コマンドで15R大当りが指定されているか否か確認する(ステップS725)。15R大当りが指定されている場合には、15R大当り図柄決定処理を実行する(ステップS726)。15R大当りが指定されていない場合には、表示結果指定コマンドで7R大当りが指定されているか否か確認する(ステップS727)。7R大当りが指定されている場合には、7R大当り図柄決定処理を実行する(ステップS728)。7R大当りが指定されていない場合(すなわち、突然確変大当りが指定されている場合)には、リーチ有はずれ決定処理を実行する(ステップS724)。すなわち、この実施の形態では、突然確変図柄は、「はずれリーチ図柄」と同じ図柄であり、リーチ有はずれ決定処理にて決定される。
図52は、曜日に応じた7ラウンドの大当り図柄と15ラウンドの大当り図柄を示す説明図である。この実施の形態では、図52に示すように、今日の曜日が月曜日の場合は、月曜日に対応つけられている「1」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「2」〜「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日が火曜日の場合は、火曜日に対応つけられている「2」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」「3」〜「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日水曜日の場合は、水曜日に対応つけられている「3」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」「2」「4」〜「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日が木曜日の場合は、木曜日に対応つけられている「4」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」〜「3」、「5」〜「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日が金曜日の場合は、金曜日に対応つけられている「5」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」〜「4」、「6」〜「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日が土曜日の場合は、土曜日に対応つけられている「6」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」〜「5」「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日が日曜日の場合は、日曜日に対応つけられている「7」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」〜「6」)が7ラウンドの大当り図柄である。
この実施の形態では、今日の曜日に対応する演出図柄の表示態様(形、色など。特に色)を、今日の曜日に対応する演出図柄以外の演出図柄の表示態様と異ならせている。例えば、今日が月曜日である場合は、月曜日に対応する「1」の図柄だけ赤色にし、他の図柄を青色にする。このような構成によれば、いずれの演出図柄が今日の曜日に対応する演出図柄であるかについて遊技者の誤認を防止することができる。なお、今日の曜日に対応する演出図柄の表示態様を、今日の曜日に対応する演出図柄以外の演出図柄の表示態様と区別可能であればどのどうな表示態様であってもよい。例えば、今日が月曜日である場合に、月曜日に対応する図柄「1」以外の図柄「2」〜「7」も全て異なる色とした場合であっても、月曜日に対応する図柄「1」が金色にすることによって今日の曜日に対応する図柄が「1」であることを認識させることができる。
図53は、リーチ無はずれ決定処理を示すフローチャートである。リーチ無はずれ決定処理において、まず、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力し(ステップS731)、入力した現時刻信号にもとづいて今日の曜日を確認し、曜日に応じた非リーチはずれ時図柄決定テーブルを選択する(ステップS732)。例えば、今日の曜日が月曜日であれば、図57に示す月曜日テーブルの中の非リーチはずれ時図柄決定テーブルを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、左図柄決定用乱数を抽出し(ステップS733)、抽出した乱数値に従って、ステップS732で選択した非リーチはずれ時図柄決定テーブルの中の左図柄決定テーブルを用いて左図柄(左の演出図柄)を決定する(ステップS734)。
ここで、図57〜図63に示すように、左図柄決定テーブルでは、今日の曜日に応じた図柄(例えば月曜日であれば「1」)に対して割り振る判定値の数を他の図柄に対して割り振る判定値の数よりも少なくなるように設定している。従って、非リーチはずれの場合には、今日の曜日に応じた図柄が左図柄として選択される割合が低い。
次いで、演出制御用CPU101は、右図柄決定用乱数を抽出し(ステップS735)、抽出した乱数値に従って、ステップS732で選択した非リーチはずれ時図柄決定テーブルの中の右図柄決定テーブルを用いて右図柄(右の演出図柄)を決定する(ステップS736)。
ここで、図57〜図63に示すように、右図柄決定テーブルでは、ステップS734で決定された左図柄と同じ図柄に対して判定値が割り振られていない。左図柄と同じ図柄が右図柄として決定されると、リーチが発生してしまうからである。なお、左図柄と同じ図柄以外の図柄に対する判定値の割り振りは略均等である。
そして、演出制御用CPU101は、中図柄決定用乱数を抽出し(ステップS737)、抽出した乱数値に従って、ステップS732で選択した非リーチはずれ時図柄決定テーブルの中の右図柄決定テーブルを用いて中図柄(中の演出図柄)を決定する(ステップS738)。なお、中図柄決定テーブルでは、各図柄に対する判定値の割り振りは略均等である。
図54は、リーチ有はずれ決定処理を示すフローチャートである。リーチ有はずれ決定処理において、まず、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力し(ステップS741)、入力した現時刻信号にもとづいて今日の曜日を確認し、曜日に応じたリーチはずれ時図柄決定テーブルを選択する(ステップS742)。例えば、今日の曜日が火曜日であれば、図58に示す火曜日テーブルの中のリーチはずれ時図柄決定テーブルを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、リーチ図柄決定用乱数を抽出し(ステップS743)、抽出した乱数値に従って、ステップS742で選択したリーチはずれ時図柄決定テーブルを用いてリーチ図柄(左右の演出図柄)を決定するとともに(ステップS744)、中図柄を決定する。中図柄は、例えば、乱数値(例えば、1〜6のいずれか)を用いて決定される。具体的には、例えば、リーチ図柄が「7」であり、抽出した乱数値が2である場合に、中図柄としてリーチ図柄「7」の2コマ手前の図柄「5」を中図柄と決定する。
なお、上述したように、突然確変図柄も同様の処理で決定する。ここで、突然確変大当りの変動パターンでは、リーチ図柄に対する中図柄の図柄差は例えば「−1」に固定されているものとする。従って、突然確変図柄を決定する場合において、リーチ図柄に対する図柄差から中図柄を決定することが可能となる。
図55は、15R大当り図柄決定処理を示すフローチャートである。15R大当り図柄決定処理において、まず、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力し(ステップS751)、入力した現時刻信号にもとづいて今日の曜日を確認し、曜日に応じた15R大当り図柄決定テーブルを選択する(ステップS752)。例えば、今日の曜日が水曜日であれば、図59に示す水曜日テーブルの中の15R大当り図柄決定テーブルを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS753)、抽出した乱数値に従って、ステップS752で選択した15R大当り図柄決定テーブルを用いて15ラウンドの大当り図柄(左中右の演出図柄)を決定する(ステップS754)。なお、この実施の形態では、15ラウンドの大当り図柄は1種類(今日の曜日に対応つけられた図柄)しか設けられていないので、15R大当り図柄決定テーブルには今日の曜日に応じた図柄に対してのみ判定値が割り振られている。
次に、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドで「第3確変大当り」が指定されているか否か確認する(ステップS755)。第3確変大当りが指定されている場合は、再抽選演出実行前に仮停止させる仮停止図柄を決定する必要があるからである。表示結果指定コマンドで第3確変大当りが指定されている場合には、演出制御用CPU101は、今日の曜日に応じた7R大当り図柄決定テーブルを選択する(ステップS756)。例えば、今日の曜日が水曜日であれば、図59に示す水曜日テーブルの中の7R大当り図柄決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、ステップS753で抽出した乱数値に従って、ステップS756で選択した7R大当り図柄決定テーブルを用いて、仮停止図柄である7ラウンドの大当り図柄(左中右の演出図柄)を決定する(ステップS757)。なお、この実施の形態では、7ラウンドの大当り図柄は今日の曜日に対応した図柄以外の6種類の図柄とされているので、7R大当り図柄決定テーブルには今日の曜日に応じた図柄以外の図柄に対して判定値が略均等に割り振られている。
図56は、7R大当り図柄決定処理を示すフローチャートである。7R大当り図柄決定処理において、まず、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力し(ステップS761)、入力した現時刻信号にもとづいて今日の曜日を確認し、曜日に応じた7R大当り図柄決定テーブルを選択する(ステップS762)。例えば、今日の曜日が木曜日であれば、図60に示す木曜日テーブルの中の7R大当り図柄決定テーブルを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS763)、抽出した乱数値に従って、ステップS762で選択した7R大当り図柄決定テーブルを用いて7ラウンドの大当り図柄(左中右の演出図柄)を決定する(ステップS764)。なお、この実施の形態では、7ラウンドの大当り図柄は今日の曜日に対応した図柄以外の6種類の図柄とされているので、7R大当り図柄決定テーブルには今日の曜日に応じた図柄以外の図柄に対して判定値が略均等に割り振られている。
図57〜図63に示すように、非リーチはずれ時図柄決定テーブルにおける左図柄決定テーブルでは、今日の曜日に対応した演出図柄に対する判定値の割り振りが少なくされる一方、リーチはずれ時図柄決定テーブルでは、各演出図柄に対する判定値の割り振りが略均等とされている。従って、左図柄が今日の曜日に応じた図柄(月曜日なら「1」)となる割合が低いが、左図柄が今日の曜日に応じた図柄となると、リーチに発展する割合が高いことになる。従って、左図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止することによって遊技者にリーチの発生を期待させることができる。なお、リーチはずれ時図柄決定テーブルにおいて、今日の曜日に対応する演出図柄に対する判定値の割り振りを他の演出図柄に対する判定値の割り振りよりも多くするようにしてもよい。このようにすれば、左図柄が今日の曜日に応じた図柄となったときのリーチに発展する割合をより一層高くすることができ、左図柄がどの図柄で停止するかに対して遊技者に興味を持たせることができる。
また、リーチ図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止した場合には15ラウンド大当りに発展する割合が高い。具体的には、15ラウンド用の確変図柄は今日の曜日に対応した1つの図柄で、7ラウンド用の確変図柄は今日の曜日に対応した図柄以外の6つの図柄である(図52参照)。また、図9(C)に示したように、7ラウンド用の確変図柄が停止表示される「第1確変」および「第3確変」に対して振り分けられた判定値の総数は27(37〜63,73〜82)であり、15ラウン用の確変図柄が停止表示される「第2確変」に対して振り分けられた判定値の総数は8(64〜72)である。従って、7ラウンド用の確変図柄における1図柄あたりに振り分けられた判定値の数は約4であるのに対し、15ラウンド用の確変図柄に振り分けられた判定値の数は8であるので、リーチ図柄が今日の曜日に対応した図柄になった場合に15ラウンド大当りになる割合は、リーチ図柄が今日の曜日に対応した図柄以外の図柄になった場合に7ラウンド大当り(15ラウンド大当りに昇格する場合を含む)になる割合よりも高いことになる。よって、リーチ図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止することによって遊技者に大当りの発生を期待させることができる。以上のように、左図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止するとリーチに発展する可能性が高く、リーチ図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止すると大当りに発展する可能性が高いので、左図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止すると、リーチや大当りに発展するとの期待感を遊技者に持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、左図柄が今日の曜日に対応した図柄になったときだけ、リーチになりやすくしてもよい(大当りのときは今日の曜日に対応する図柄とその他の図柄が均等に決定されるようにしてもよい。)。
図64は、メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
予告選択処理(ステップS801):演出図柄の変動中において予告演出(単に予告ともいう)を実行するか否かと、予告演出の態様とを選択する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動開始処理(ステップS802):飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)および演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS804)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS804):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)および演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS806):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図65は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図66は、演出制御プロセス処理における予告選択処理(ステップS801)を示すフローチャートである。予告選択処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS761A)。
次いで、演出制御用CPU101は、ミッション4フラグがセットされているか否か(ミッションフラグの値が4であるか否か)確認する(ステップS761B)。ミッションフラグは、現在実行されているミッションの内容を特定するためにセットするフラグである。そして、ミッションフラグは、後述する演出図柄変動開始処理のステップS820Eで、ミッション演出が開始されるときに当該ミッション演出に応じた値にセットされる。ここで、ミッションフラグの値が4である場合に、達成すべきミッションは所定のステップアップ予告の実行であるとする。具体的には、例えば、第1段階、第2段階および第3段階のステップアップ予告が順に実行されることである。よって、予告選択処理で、ミッションフラグの値が4であるか否かを確認する処理が行われる。なお、ミッションフラグの値がn(n=1,2,3,4,5)である場合に、ミッションnフラグがセットされているともいう。
そして、ミッション4フラグがセットされている場合に(ステップS761BのY)、演出制御用CPU101は、大当りであるか否か確認する(ステップS762)。なお、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理のステップS620で表示結果特定コマンド格納領域に格納された表示結果特定コマンドにもとづいて大当りであるか否かを確認することができる。そして、演出制御用CPU101は、大当りであると確認した場合に(ステップS762のY)、予告を実行するか否か、および予告を実行する場合に実行する予告の内容に応じて乱数値が設定されている予告決定テーブル(図67参照)のうち、図67(a)に示す第1テーブルを選択する(ステップS764A)。
また、演出制御用CPU101は、大当りでないと確認した場合に(ステップS762のN)、ミッションタイマの値が所定の値以下であるか否かを確認する(ステップS763)。ミッションタイマは、後述する演出図柄変動開始処理のステップS820Hで、ミッション演出が開始されるときに当該ミッション演出に応じた値に設定され、演出図柄変動停止処理のステップS859,S860でタイムアウトするまで値が減算される。そして、演出制御用CPU101は、ミッションタイマの値が所定の値以下である場合(つまり、ミッション演出が開始されてから所定の時間が経過した場合、または演出図柄が所定の回数以上変動した場合)に(ステップS763のY)、図67(b)に示す第2テーブルを選択し(ステップS764B)、ミッションタイマの値が所定の値以下でない場合(つまり、ミッション演出が開始されてから所定の時間が経過していない場合、または演出図柄が所定の回数以上変動していない場合)に(ステップS763のN)、図67(e)に示す第5テーブルを選択する(ステップS764E)。
演出制御用CPU101は、ステップS761Bの処理で、ミッション4フラグがセットされていないと判断した場合に(ステップS761BのN)、ステップS761Aで読み出した変動パターンコマンドが通常予告実行の変動パターンであるか否か確認し(ステップS765A)、通常予告実行の変動パターンである場合に(ステップS765AのY)、図67(d)に示す第4テーブルを選択する(ステップS764D)。また、演出制御用CPU101は、通常予告実行の変動パターンでない場合に(ステップS765AのY)、大当りであるか否かを確認し(ステップS765B)、大当りであると確認した場合に(ステップS765BのY)、図67(a)に示す第1テーブルを選択し(ステップS764A)、大当りでないと確認した場合に(ステップS765BのN)、図67(c)に示す第3テーブルを選択する(ステップS764C)。
演出制御用CPU101は、予告選択用乱数を抽出し(ステップS766)、ステップS764A,S764B,S764CまたはS764Dで選択したテーブルと、抽出した乱数値とにもとづいて、予告を実行するか否かおよび実行する予告の内容を決定する(ステップS767)。
図67は、予告決定テーブルの例を示す説明図である。図67に示すように、各乱数値(0〜9の値)に対して、予告を実行しないことまたは予告の内容が設定されている。本実施の形態では、第1段階から第2段階を経由して第3段階に至るステップアップ予告と、通常予告とが用意されているとする。図67(a)に示すように、第1テーブルには、乱数値が0〜9のいずれの値に対しても、第1段階、第2段階および第3段階のステップアップ予告が順に実行されるように設定されている。従って、ミッション4フラグがセットされ、大当りの場合(ステップS761BのY,S762のY)、第1段階、第2段階および第3段階を順に実行するステップアップ予告が、実行する予告に決定される。また、図67(b)に示すように、第2テーブルには、乱数値が0〜8のいずれかの値である場合に(つまり90%の確率で)、少なくとも第1段階のステップアップ予告が実行されるように設定されている。従って、ミッション4フラグがセットされ、大当りでなく、ミッションタイマの値が所定の値以下の場合(ステップS761BのY,S762のN,S763のY)、90%の確率で第1段階のステップアップ予告が実行される。
また、図67(c)に示すように、第3テーブルには、乱数値が0〜2のいずれかの値である場合に(つまり30%の確率で)、少なくとも第1段階のステップアップ予告が実行されるように設定されている。また、図67(d)に示すように、第4テーブルには、乱数値が0〜9のいずれの値に対しても、通常予告が実行されるように設定されている。従って、ミッション4フラグがセットされておらず、通常予告実行の変動パターンを受信した場合(ステップS761BのN,S765AのY)、通常予告が実行される。また、図67(e)に示すように、第5テーブルには、乱数値が0または1である場合に(つまり20%の確率で)、少なくとも第1段階のステップアップ予告が実行されるように設定されている。従って、ミッション4フラグがセットされ、大当りでなく、ミッションタイマの値が所定の値以下でない場合(ステップS761BのY,S762のN,S763のN)、20%の確率で第1段階のステップアップ予告が実行される。よって、本実施の形態では、ミッションタイマの値が所定の値以下の場合には(例えば、ミッションの終盤)、ミッションタイマの値が所定の値以下でない場合(例えば、ミッションの序盤)よりも高い割合で第1段階のステップアップ予告が実行される。従って、ミッションを達成するための期間の終盤では高い割合で第1段階のステップアップ予告が実行され、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、ステップS767の処理で予告を実行すると決定した場合に(ステップS768AのY)、実行する予告に応じた予告フラグをセットする(ステップS768B)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS769)。
図68〜図72は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、ミッションフラグがセットされているか否か確認する(ステップS820A)。ミッションフラグがセットされている場合に(ステップS820AのY)、ステップS821Aの処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ミッションフラグがセットされていない場合に(ステップS820AのN)、ミッション決定用乱数を抽出し(ステップS820B)、ミッション演出を開始するか否か、および開始するミッションを決定する(ステップS820C)。
図73は、ミッションフラグの値に応じて実行される演出(準充足演出)と、各ミッションフラグの値にミッション決定用乱数値が設定されたミッション決定用テーブルとを示す説明図である。図73(a)に示すように、ミッションフラグの値が1である場合に、左図柄にミッションを達成するための図柄が表示されやすい演出が実行される。また、ミッションフラグの値が2である場合に、左図柄にミッションを達成するための図柄が停止図柄として可変表示されることなく表示され、他の図柄(中図柄および右図柄)の停止図柄が可変表示後に表示される演出が実行される。また、ミッションフラグの値が3である場合に、右図柄以外の図柄(左図柄および中図柄)のみが表示される演出(つまり右図柄の可変表示および停止図柄の導出表示が行われず、左図柄と中図柄のリールのみが表示される演出)が実行される。また、ミッションフラグの値が4である場合に、演出図柄の変動中にステップアップ予告を実行する演出が実行される。また、ミッションフラグの値が5である場合に、演出図柄の変動中にリーチ態様を選択する演出が実行される。
本実施の形態では、ミッションフラグの値が1〜3である場合に、達成すべきミッションは所定のリーチ状態の発生であるとする。具体的には、例えば、現在の曜日に応じた図柄によるリーチ状態の発生である。そして、ミッションフラグの値が1である場合には、ミッションフラグの値に応じて実行される演出として、左図柄にミッションを達成するための図柄(つまり現在の曜日に応じた図柄)が表示されやすい演出が実行される。また、ミッションフラグの値が2である場合に、左図柄にミッションを達成するための図柄(つまり現在の曜日に応じた図柄)が停止図柄として可変表示されることなく表示され、他の図柄(中図柄および右図柄)の停止図柄が可変表示後に表示される演出が実行される。また、ミッションフラグの値が3である場合に、右図柄以外の図柄(左図柄および中図柄)の停止図柄が可変表示後に表示される演出(つまり右図柄の可変表示および停止図柄の導出表示が行われず、左図柄と中図柄のリールのみが表示される演出)が実行される。そして、左図柄にミッションを達成するための図柄(つまり現在の曜日に応じた図柄)が表示されるとリーチ状態であるとし、ミッションを達成したこととする。
また、本実施の形態では、ミッションフラグの値が4である場合に、達成すべきミッションは所定のステップアップ予告の実行であるとする。具体的には、例えば、第1段階、第2段階および第3段階のステップアップ予告が順に実行されることである。また、本実施の形態では、ミッションフラグの値が5である場合に、達成すべきミッションは所定のリーチ状態が選択されることであるとする。具体的には、例えば、後述する「夢夢リーチ」が選択されることである。
図73(b)は、各ミッションフラグの値にミッション決定用乱数値が設定されたミッション決定用テーブルを示す説明図である。図73(b)に示すように、ミッション決定用乱数値「1」にミッションフラグの値「1」が設定され、ミッション決定用乱数値「2」にミッションフラグの値「2」が設定され、ミッション決定用乱数値「3」にミッションフラグの値「3」が設定され、ミッション決定用乱数値「4」にミッションフラグの値「4」が設定され、ミッション決定用乱数値「5」にミッションフラグの値「5」が設定され、0,6〜9のミッション決定用乱数値にはミッションフラグの値が設定されていない。
演出制御用CPU101は、図73(b)に示すミッション決定用テーブルを参照し、抽出したミッション決定用乱数値にもとづいて、ミッション演出を開始するか否か、および開始するミッションを決定する(ステップS820C)。そして、演出制御用CPU101は、ミッション演出を開始する場合に(ステップS820DのY)、開始するミッション演出に応じたミッションフラグをセットし(ステップS820E)、開始するミッション演出を示す画面を演出表示装置9に表示させ(ステップS820F)、開始するミッション演出に応じた難易度を示す背景画面を演出表示装置9に表示させ(ステップS820G)、ミッションタイマにミッションを達成するまでの期間(時間または演出図柄の変動回数)に応じた値をセットする(ステップS820H)。
演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドが、発展チャンス目、擬似連、又は滑りの変動パターンに応じた変動パターンコマンドである場合に(ステップS821A)、演出図柄の変動開始から演出図柄の仮停止後の再変動(変動再開)までの時間を計測する仮停止時間タイマをスタートさせる(ステップS821B)。
次に、演出制御用CPU101は、遊技状態が時短状態であるか否か確認する(ステップS821C)。なお、時短状態か否かは、背景表示状態フラグを確認することにより判定可能である。時短状態であれば(ステップS821CのY)、演出制御用CPU101は、実際の時短状態が継続可能な変動回数(時短回数)をカウントするための演出用時短回数カウンタの値を1減算する(ステップS821E)。なお、演出用時短回数カウンタの値は、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって更新される時短回数カウンタの値と同期して更新される。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の回数表示領域92に表示される残り回数(合計回数を特定可能な情報)をカウントするための残り回数カウンタの値を1減算する(ステップS821F)。
その後、演出制御用CPU101は、残り回数カウンタの値が0であるかどうかを確認する(ステップS821G)。ここで、残り回数カウンタの値が0であるということは、時短状態が見た目上終了した状態、すなわち、回数表示領域92に表示される残り回数が「残り0回」に更新表示されたときの変動が終了してから次の変動が開始される状態であることを意味する。残り回数カウンタの値が0でなければ(ステップS821GのN)、まだ残り回数が残っているので、演出制御用CPU101は、残り回数カウンタの値にもとづいて、回数表示領域92における残り回数を更新表示(減算更新表示)する(ステップS821H)。そして、ステップS822の処理に移行する。なお、合計回数を特定可能な情報として実行回数を加算していく場合には、実行回数を更新表示(加算更新表示)する。
残り回数カウンタの値が0であれば(ステップS821GのY)、演出制御用CPU101は、演出用時短回数カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS821J)。ここで、演出用時短回数カウンタの値が0であるということは、遊技状態が時短状態で、残り回数カウンタの値が0で、演出用時短回数カウンタの値が0であるので、実際の時短状態が継続可能な残り変動回数と回数表示領域92に表示された残り回数との差がなく、時短状態が実際に(本当に)終了することを意味する。この場合、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の背景を通常状態の背景に変更する(ステップS821L)。一方、演出用時短回数カウンタの値が0でなければ、実際の時短状態が継続可能な残り変動回数と回数表示領域92に表示された残り回数との差があり、見た目上の時短状態は終了するが、時短状態は実際には終了しないことを意味する。なお、実際の時短状態が継続可能な残り変動回数(演出用時短回数カウンタの値)は、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって更新される時短回数カウンタの値と同期して更新されることから、回数表示領域92に表示された残り回数(残り回数カウンタの値)との差が生じうる。この場合は、演出制御用CPU101は、演出表示装置の表示画面に時短延長を表示するとともに、演出表示装置9の表示画面の背景として時短延長状態の背景を表示する制御を実行する(ステップS821K)。その後、ステップS822Aの処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ミッションフラグがセットされていない場合に(ステップS822AのN,S822CのN)、予告を実行するか否かおよび予告を実行する場合には実行する予告の内容(つまり、予告選択処理で決定された事項)と、受信した変動パターンコマンドとに応じた演出を実行するためのプロセステーブルを選択する(ステップS822E)。なお、ステップS822Eの処理は、ミッション5フラグがセットされ、ミッションタイマの値が所定の値以下でない場合(ステップ822AのN,S822CのY,S822DのN)にも実行される。また、ミッション5フラグがセットされ、ミッションタイマの値が所定の値以下である場合に(ステップ822AのY,S822BのN,S822CのY,S822DのY)、選択演出を実行することに決定し、選択演出を実行し、受信した変動パターンコマンドに応じた演出を実行するためのプロセステーブルを選択する(ステップS822F)。
また、所定の演出図柄(本実施の形態では曜日に応じた図柄)でのリーチ状態を発生されることがミッションであることを示すミッション1〜3フラグのいずれかがセットされている場合に(ステップS822AのY、S822BのY)、演出制御用CPU101は、以下の処理(ステップS823A〜S823Oの処理)を実行する。ここで、ステップS823A〜S823Iの処理は、演出図柄決定処理(図51参照)で決定された停止図柄をミッション演出に応じて変更する処理である。具体的には、7R大当りおよび15R大当りでない場合(突然確変大当り又ははずれである場合)に、演出図柄決定処理(図51参照)で決定された停止図柄をミッション演出に応じて変更する。すなわち、突然確変大当りである場合に(ステップS823AのN、S823BのY)、演出図柄決定処理(図51参照)で決定された停止図柄を突然確変大当りに応じた停止図柄(例えば「753」)に変更する。なお、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理のステップS620で表示結果特定コマンド格納領域に格納された表示結果特定コマンドにもとづいて大当りであるか否かおよび大当りの種類を確認することができる。また、演出制御用CPU101は、7R大当りまたは15R大当りである場合に(ステップS823AのY)、ステップS823Jの処理に移行する。
また、はずれである場合に(ステップS823AのN、S823BのN)、ミッションタイマの値が所定の値以下であるか否か判断する(ステップS823D)。そして、ミッションタイマの値が所定の値以下でない場合に(ステップS823DのN)、ステップS823Jの処理に移行する。演出制御用CPU101は、はずれであり(ステップS823AのN,S823BのN)、ミッションタイマの値が所定の値以下である場合に(ステップS823DのY)、ミッションフラグの値に応じて(セットされているミッションフラグに応じて)、以下の処理を実行する。すなわち、ミッション1フラグがセットされている場合に(ステップS823EのY)、図57〜図63に示すミッション1用テーブルを参照して停止図柄を変更する(ステップS823F)。なお、右図柄の停止図柄は、左図柄の停止図柄と異なる図柄に決定されるとする。図57〜図63のミッション1用テーブルに示すように、本実施の形態では、左図柄として曜日に応じた図柄に多くの判定値が設定されている。つまり、はずれであって、ミッションタイマの値が所定の値以下であり、ミッション1フラグがセットされている場合には、左図柄に曜日に応じた図柄が停止図柄として表示される割合が高いが、リーチ状態は発生せず、ミッションは達成されない(後述する図86参照)。また、ミッション2フラグがセットされている場合に(ステップS823EのN,S823GのY)、左図柄が曜日に対応し、右図柄が曜日に対応しない停止図柄に変更される(ステップS823H)。従って、はずれであって、ミッションタイマの値が所定の値以下であり、ミッション2フラグがセットされている場合には、左図柄に曜日に応じた図柄が停止図柄として表示されるが、リーチ状態は発生せず、ミッションは達成されない。
また、ミッション3フラグがセットされている場合に(ステップS823EのN,S823GのN)、左図柄が曜日に対応しない停止図柄に変更される(ステップS823I)。従って、はずれであって、ミッションタイマの値が所定の値以下であり、ミッション3フラグがセットされている場合には、左図柄に曜日に応じた図柄が停止図柄として表示されず、曜日に応じた図柄のリーチ状態は発生せず、ミッションは達成されない。
ステップS823J〜S823Oの処理は、ミッション演出に応じたプロセステーブルを選択する処理である。演出制御用CPU101は、ミッションタイマの値が所定の値以下であり(ステップS823JのY)、ミッション2フラグがセットされている場合に(ステップS823KのY)、左図柄の停止図柄を可変表示させることなく表示させ、他の図柄の停止図柄を受信した変動パターンコマンドに応じて可変表示後に導出表示させる演出(後述する図87参照)を実行するためのプロセステーブルを選択する(ステップS823L)。また、ミッションタイマの値が所定の値以下であり(ステップS823JのY)、ミッション3フラグがセットされている場合に(ステップS823MのY)、演出制御用CPU101は、右図柄を表示させず、左図柄および中図柄を受信した変動パターンコマンドに応じて可変表示する演出(後述する図88参照)を実行するためのプロセステーブルを選択する(ステップS823N)。なお、ミッションタイマの値が所定の値以下でない場合(ステップS823JのN)、またはミッション1フラグがセットされている場合に(ステップS823JのY、S823KのN,S823MのN)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンに応じた演出を実行するためのプロセステーブルを選択する(ステップS823O)。
その後、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS824A)。第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS824B)、第1飾り図柄の変動を開始させることを示す第1飾り図柄変動要求フラグをセットする(ステップS824C)。そして、点灯LEDの切替タイミングを決めるための飾り図柄切替タイマに例えば0.5秒に相当する値を設定する(ステップS824D)。その後、ステップS834に移行する。
第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているはずである。そこで、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS826A)、第2飾り図柄の変動を開始させることを示す第2飾り図柄変動要求フラグをセットする(ステップS826B)とともに、第2保留記憶数を1減算することを示す第2保留記憶数減算フラグをセットする(ステップS826C)。そして、点灯LEDの切替タイミングを決めるための飾り図柄切替タイマに例えば0.5秒に相当する値を設定する(ステップS827)。その後、ステップS834に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS822E,S822F,S823H,S823IまたはS823Mの処理で選択したプロセステーブルのプロセスデータ(プロセステーブルを構成するデータ)におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS834)。
演出制御用CPU101は、異常入賞の報知を行っていることを示す異常報知中フラグがセットされていないことを条件に、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS835A,S835B)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
異常報知中フラグがセットされている場合には、音番号データ1を除くプロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS835A,S835C)。つまり、異常報知中フラグがセットされている場合には、演出図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力が継続される。
また、ステップS835Cの処理を行うときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データ1にもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。つまり、演出表示装置9におけるそのときの表示(異常入賞の報知がなされている。)と、演出図柄の可変表示の表示演出の画像とが、同時に演出表示装置9において表示されるように制御する。すなわち、異常報知中フラグがセットされている場合には、演出図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた報知も継続される。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS836)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS837)。
図74は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。また、仮停止時間タイマがスタートされている場合には、仮停止時間タイマの値を1減算する(ステップS843A)。
そして、演出制御用CPU101は、仮停止時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS843BのY)、演出表示装置9における保留記憶数の表示を縮小した表示に更新し(ステップS843C)、縮小表示フラグをセットする(ステップS843D)。また、演出制御用CPU101は、遊技状態が時短状態であるか否か確認する(ステップS843E)。時短状態であれば(ステップS843EのY)、ステップS843Fの処理に移行する。時短状態でなければ(ステップS843EのN)、演出制御用CPU101は、ステップS844Aの処理に移行する。
ステップS843Fの処理では、演出制御用CPU101は、残り回数カウンタの値を1減算する(ステップS843F)。
その後、演出制御用CPU101は、残り回数カウンタの値が0であるかどうかを確認する(ステップS843G)。残り回数カウンタの値が0でなければ(ステップS843GのN)、まだ残り回数が残っているので、演出制御用CPU101は、残り回数カウンタの値にもとづいて、回数表示領域92における残り回数を更新表示(減算更新表示)する(ステップS843H)。そして、ステップS844Aの処理に移行する。なお、合計回数を特定可能な情報として実行回数を加算していく場合には、実行回数を更新表示(加算更新表示)する。
残り回数カウンタの値が0であれば(ステップS843GのY)、演出制御用CPU101は、演出用時短回数カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS843I)。演出用時短回数カウンタの値が0であれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の背景を通常状態の背景に変更する(ステップS843K)。一方、演出用時短回数カウンタの値が0でなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面に時短延長を表示するとともに、演出表示装置9の表示画面の背景として時短延長状態の背景を表示する制御を実行する(ステップS843J)。その後、ステップS844Aの処理に移行する。
ステップS844Aでは、演出制御用CPU101は、選択演出有りのリーチ演出であるのか否かを判定し(ステップS844A)、選択演出有りのリーチ演出であると判定した場合に(ステップS844AのY)、選択演出処理を実行し(ステップS844B)、選択演出有りのリーチ演出でないと判定した場合に(ステップS844AのN)、ステップS845の処理に移行する。なお、選択演出有りの変動パターンであるのか否かは、ステップS822Fの処理で、選択演出を実行することに決定したか否かにもとづいて判断される。本実施の形態における選択演出とは、複数のリーチ演出から、ミッションを達成するための所定のリーチ演出を選択する演出(後述する図92〜図93参照)である。
図75は、選択演出処理(ステップS844B)を示すフローチャートである。選択演出処理において、演出制御用CPU101は、選択完了フラグがセットされているか否か確認する(ステップS911)。選択完了フラグは、ステップS919の処理でセットされる。演出制御用CPU101は、選択完了フラグがセットされていない場合に(ステップS911のN)、決定後フラグがセットされているか否か確認する(ステップS912)。決定後フラグは、ステップS916の処理でセットされる。そして、操作要求期間中に操作ボタン120が操作(押下等)された場合に(ステップS913のY,S914のY)、演出制御用CPU101は、大当りであるか否か確認する(ステップS915A)。なお、演出制御用CPU101は、実行中のプロセスデータおよびプロセスタイマの値にもとづいて、操作要求期間中であるか否かを判断する。
そして、演出制御用CPU101は、大当りである場合に(ステップS915AのY)、演出表示装置9にミッション達成画面(図93(f))を表示させる(ステップS915B)。また、大当りでない場合に(ステップS915AのN)、演出表示装置9にミッション失敗画面(図93(h))を表示させる(ステップS915C)。そして、演出制御用CPU101は、決定後フラグをセットする(ステップS916)。なお、ミッション達成画面(図93(f))またはミッション失敗画面(図93(h))は、操作要求期間が終了するまで継続して表示される。よって、遊技者によって、操作要求期間の早期に決定操作がなされた場合と、操作要求期間の終盤に決定操作がなされた場合とで、演出開始から終了までの時間に差異が生じることはない。
その後、演出制御用CPU101は、操作要求期間が終了した場合に(ステップS911のN,S913のN,S917のY)、大当りであるか否か確認する(ステップS918A)。演出制御用CPU101は、大当りである場合に(ステップS918AのY)、受信した変動パターンに応じ、ミッションを達成した演出(図93(g))を実行するためのプロセステーブルを選択する(ステップS918B)。また、大当りでない場合に(ステップS918AのN)、受信した変動パターンに応じ、ミッションに失敗した演出(図93(i))を実行するためのプロセステーブルを選択する(ステップS918C)。
そして、演出制御用CPU101は、選択完了フラグをセットし(ステップS919)、ステップS918BまたはS918Cで選択したプロセステーブルのプロセスデータにおけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS920)。演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS921)。その後、演出制御用CPU101は、演出図柄変動中処理のステップS845の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS845)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS846)。また、異常報知中フラグがセットされていないことを条件に、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS847A,S847B)。
異常報知中フラグがセットされている場合には、プロセスデータi(iは2〜nのいずれか)の内容(ただし、音番号データiを除く。)に従って演出装置の制御を実行する(ステップS847A,S847C)。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、演出図柄の可変表示に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力が継続される。
また、ステップS847Cの処理が行われるときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データiにもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、演出図柄の可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた報知も継続される。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS848)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS850)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS849)、ステップS850に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図76は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS804)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS852)、停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS853)。また、演出図柄変動終了フラグをセットする(ステップS854)。そして、演出制御用CPU101は、縮小表示フラグがセットされているか否か確認する(ステップS855)。
演出制御用CPU101は、縮小表示フラグがセットされている場合に(ステップS855のY)、演出表示装置9における保留記憶数の表示を縮小した表示にから通常の表示に更新し(ステップS856)、縮小表示フラグをリセットする(ステップS857)。
また、演出制御用CPU101は、ミッションフラグがセットされている場合に(ステップS858のY)、ミッションタイマの値を1減算する(ステップS859)。そして、ミッションタイマがタイムアウトした場合に(ステップS860のY)、はずれと決定されているときにはミッションに失敗したことを示す画面を演出表示装置9に表示させ(ステップS861A)、ミッションフラグをリセットする(ステップS861B)。
そして、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS862A)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に格納されている表示結果特定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りとすることに決定されている場合には(ステップS862AのY)、以下の処理を実行する。すなわち、ミッション1〜3フラグのいずれかがセットされている場合に、通常大当りまたは第2確変大当りと決定されているときにはミッションを達成したことを示す画面を演出表示装置9に表示させ、ミッション4,5フラグのいずれかがセットされている場合に、大当りの種類に関わらずミッション達成に成功したことを示す画面を演出表示装置9に表示させ(ステップS862B)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS863)。
本実施の形態では、ミッションフラグの値が1〜3である場合に、達成すべきミッションが現在の曜日に応じた図柄によるリーチ状態の発生であるとしている。そして、15R大当り(つまり、通常大当りおよび第2確変大当り)である場合に(ステップS725のY)、現在の曜日に応じた大当り図柄に決定されるように構成されている(ステップS754および図57〜図63参照)。したがって、ミッションフラグの値が1〜3である場合に、通常大当りまたは第2確変大当りとすることに決定されたときには、現在の曜日に応じた図柄によるリーチ状態が発生するので、ミッションは達成されている。また、ミッションフラグの値が4である場合に、第1段階から第3段階まで順にステップアップ予告が実行されることを達成すべきミッションであるとし、大当りとすることに決定されたときには、第1テーブルが選択され(ステップS764A参照)、第1段階から第3段階まで順にステップアップ予告が実行されるように構成されている。従って、ミッションフラグの値が4である場合に、大当りとすることに決定されたときには、ミッションは達成されている。また、ミッションフラグの値が5である場合に、大当りとすることに決定されたときには、ミッションが達成されたことを示す演出を実行するためのプロセステーブルを選択するように構成されている(ステップS918B参照)。従って、ミッションフラグの値が5である場合に、大当りとすることに決定されたときには、ミッションは達成されている。
大当りとしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS864)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄および演出図柄の変動(可変表示)を終了させる。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄および演出図柄の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図77は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS805)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大当り開始1〜3指定コマンドのいずれかを受信したことを示す大当り開始1〜3指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。大当り開始1〜3指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1〜3指定コマンド受信フラグのいずれか)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS806)に応じた値に更新する(ステップS874)。
なお、表示結果特定コマンドで「第3確変」が指定されていれば(すなわち、大当り遊技中に7ラウンド大当りから15ラウンド大当りに昇格させることが指定されていれば)、大当り遊技中処理において昇格演出が実行される。
図78は、演出制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1〜3指定コマンド受信フラグのいずれか)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合であって、大当り終了1指定コマンドを受信している場合(ステップS889のY)、つまり、通常大当りの終了を指定する演出制御コマンドを受信した場合には、演出制御用CPU101は、演出用時短回数カウンタに所定値(100回)をセットし(ステップS890)、残り回数カウンタにも所定値(100回)をセットする(ステップS891)。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS894)。
大当り終了1指定コマンドを受信していない場合には(ステップS889のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS894)。
図79は、図42に示された演出制御メイン処理におけるステップS707の第1飾り図柄表示制御処理を示すフローチャートである。第1飾り図柄表示制御処理において、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄変動中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS781)。第1飾り図柄変動中フラグがセットされている場合には、ステップS785に移行する。第1飾り図柄変動中フラグがセットされていない場合には、第1飾り図柄変動要求フラグがセットされているか否か確認する(ステップS782)。第1飾り図柄変動要求フラグがセットされている場合には、第1飾り図柄変動要求フラグをリセットし(ステップS783)、第1飾り図柄変動中フラグをセットする(ステップS784)。
ステップS785では、飾り図柄変動終了フラグがセットされているか否か確認する。飾り図柄変動終了フラグがセットされている場合には、飾り図柄変動終了フラグをリセットし(ステップS786)、飾り図柄表示結果格納領域に格納されているデータに従って第1飾り図柄表示器9aに表示結果を導出表示し(ステップS791)、第1飾り図柄変動中フラグをリセットする(ステップS792)。
飾り図柄変動終了フラグがセットされていない場合には、飾り図柄切替タイマの値を−1する(ステップS787)。飾り図柄切替タイマの値が0になっていれば(ステップS788)、すなわち点灯LEDの切替タイミングになっていれば、第1飾り図柄表示器9aにおいて点灯するLEDを切り替え(ステップS789)、飾り図柄切替タイマに例えば0.5秒に相当する値を再設定する(ステップS790)。なお、ステップS824D,S827では、飾り図柄切替タイマに0.5秒に相当する値を再設定する処理を実行しなくてもよい。
以上のような制御によって、第1飾り図柄表示器9aにおいて点灯するLEDが例えば0.5秒ごとに切り替えられ、第1飾り図柄の可変表示が実現される。
なお、第2飾り図柄表示制御処理(ステップS708)のプログラムも第1飾り図柄表示制御処理と同様に構成される。すなわち、上記の第1飾り図柄表示制御処理の説明において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2飾り図柄表示制御処理が説明されることになる。
なお、第1飾り図柄表示制御処理(ステップS707)と第2飾り図柄表示制御処理(ステップS708)を共通の処理としてもよい。この場合、第1飾り図柄変動中フラグ等のフラグをリセットする処理(ステップS781〜S784,S786)については、第1飾り図柄用の処理と第2飾り図柄用の処理とを別々に設ける必要があるが、ステップS785,S787〜S792の処理は共通にすることが可能である。例えば、第1飾り図柄変動中フラグがセットされているか、第2飾り図柄変動中フラグがセットされているかによって、対応するLED(第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9b)に表示制御信号を出力する制御を実行する。
図80は、演出表示装置9に表示される報知画面の例を示す説明図である。図80(A)には、演出制御用CPU101が、初期化指定コマンドの受信に応じて演出表示装置9に表示する初期画面の例が示されている。図80(B)には、演出制御用CPU101が、停電復旧指定コマンドの受信に応じて演出表示装置9に表示する停電復旧画面の例が示されている。図80(C)には、演出制御用CPU101が、異常入賞報知指定コマンドの受信に応じて演出表示装置9に表示する異常報知画面の例が示され、かつ、演出図柄の変動が開始されても、異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図80(C)の右側参照)。
図81は、報知制御処理を示すフローチャートである。報知制御処理において、演出制御用CPU101は、初期報知フラグがセットされているか否か確認する(ステップS971)。初期報知フラグは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から電源投入指定コマンドを受信した場合にセットされている(図47におけるステップS631参照)。初期報知フラグがセットされていない場合には、ステップS976に移行する。初期報知フラグがセットされている場合には、ステップS632で設定された期間タイマの値を−1する(ステップS972)。そして、期間タイマの値が0になったら、すなわち初期報知期間が経過したら、初期報知フラグをリセットする(ステップS973,S974)。
さらに、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において初期画面または停電復旧画面を消去させるための指令をVDP109に出力する(ステップS975)。VDP109は、指令に応じて、演出表示装置9から初期画面または停電復旧画面を消去する。
ステップS976では、演出制御用CPU101は、異常入賞報知指定コマンドを受信したことを示す異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。セットされていなければ、処理を終了する。異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、異常入賞報知指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS977)、演出表示装置9において、そのときに表示されている画面に対して、異常報知画面を重畳表示する指令をVDP109に出力する(ステップS978)。VDP109は、指令に応じて、演出表示装置9に異常報知画面を重畳表示する(図80(C)参照)。
さらに、演出制御用CPU101は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データを音声出力基板70に出力する(ステップS979)。音声出力基板70に搭載されている音声合成用IC703は、入力された音データに対応したデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。よって、以後、異常入賞の報知に応じた音出力(異常報知音の出力)が行われる。そして、演出制御用CPU101は、異常報知を行っていることを示す異常報知中フラグをセットする(ステップS980)。
図82は、演出表示装置9における表示演出およびスピーカ27による音演出の状況の例を示す説明図である。図82(A)には、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が行われているときの例が示されている。図82(B)には、演出表示装置9において初期化報知が行われている場合の例が示されている。
図82(C)には、演出表示装置9において異常報知が行われ、スピーカ27によって異常報知音の出力がなされている場合の例が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から異常入賞報知指定コマンドを受信すると、演出表示装置9に異常報知画面を表示する制御を行うとともに、スピーカ27から異常報知音を出力させる制御を行う。また、変動パターンコマンドの受信に応じて演出図柄の可変表示が開始されても、演出表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とを継続させる。また、演出図柄の可変表示が終了しても、演出表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とを継続させる。
演出制御用マイクロコンピュータ100は異常報知画面を消去する制御および異常報知音の出力を停止する制御を実行しないので、演出表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とは、遊技機に対する電力供給が停止するまで継続する。ただし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常報知画面の表示と異常報知音の出力とが開始されてから所定時間が経過すると、異常報知画面の表示と異常報知音の出力とを停止するように制御してもよい。また、この実施の形態では、異常報知は、演出表示装置9とスピーカ27とによってなされるが、ランプ・LEDも用いて異常報知を行うように構成してもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞報知指定コマンドを受信すると、ランプ・LEDを、通常状態(異常入賞が発生していないとき)における態様とは異なる態様で点滅させるように制御する。また、ランプ・LEDも用いて異常報知を行うように構成する場合にも、変動パターンコマンドの受信に応じて演出図柄の可変表示が開始されても、ランプ・LEDを用いた異常報知を継続する。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間(初期化報知が実行されている期間)、異常入賞の検出を行わず、遊技制御用マイクロコンピュータ560から異常入賞報知指定コマンドが送信されることはない。しかし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値が所定値(この実施の形態では5)未満のときには常時異常入賞の検出を行うようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間の間に異常入賞報知指定コマンドを受信した場合には、異常入賞の報知を行わないようにしてもよい。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、初期化報知が実行されている期間であるか否かに関わらず、異常入賞が生じたことを検出したら異常入賞報知指定コマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100が、初期化報知が実行されている期間では異常入賞報知指定コマンドを受信しても異常報知の処理を行わずに初期化報知を継続することによって、初期化報知を異常報知よりも優先させるようにしてもよい。その場合、初期化報知が実行されている期間中に異常入賞報知指定コマンドを受信したら、初期化報知が実行されている期間が終了したときに異常報知を行うようにしてもよい。
図83〜図85は、演出制御メイン処理における保留記憶表示制御処理(ステップS709)を示すフローチャートである。保留記憶表示制御処理において、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)が保存されている合算保留記憶数保存領域のデータが、合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているか否か確認する(ステップS901)。合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっていない場合には、ステップS941に移行する。
合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているということは、新たな合算保留記憶数指定コマンドを受信したことを意味する。なお、電源投入時(電力供給が停止した後に再開されたときも含む)には、ステップS701の初期化処理によって、合算保留記憶数カウンタの値は0になっている。従って、ステップS43にて電力供給復帰時に送信される合算保留記憶数指定コマンドの受信にもとづき合算保留記憶数保存領域のデータが更新されると(ステップS652参照)、ステップS901において、合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きいと判断されることになる。
合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっている場合、演出制御用CPU101は、停電復旧指定コマンドを受信したことを示す停電復旧フラグがセットされているか否か確認する(ステップS902)。停電復旧フラグがセットされている場合には、停電復旧フラグをリセットし(ステップS903)、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた数の星印を、合算保留記憶表示領域93に表示させる(ステップS904)。すなわち、合算保留記憶数保存領域に保存されている個数の星印の画像を表示させる(図49(C)参照)。
また、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数保存領域のデータを、不明始動入賞記憶数カウンタに設定する(ステップS905)。不明始動入賞記憶数カウンタは、RAMに形成されたカウンタであり、第1始動入賞に応じた保留記憶か第2始動入賞に応じた保留記憶か不明である保留記憶の数を計数するためのカウンタである。以下、第1始動入賞に応じた保留記憶か第2始動入賞に応じた保留記憶か不明である保留記憶を不明保留記憶という。
さらに、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた個数分のデータを「不明」を示すデータにする(ステップS906)。合算保留記憶テーブルは、RAMに形成されたテーブルであり、各保留記憶が、第1始動入賞に応じた保留記憶であるのか、第2始動入賞に応じた保留記憶であるのか、不明であるのかを示すデータが設定されるテーブルである。
そして、合算保留記憶数保存領域のデータを、合算保留記憶数カウンタにセットする(ステップS907)。
停電復旧フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、第1始動入賞指定コマンドを受信したことを示す第1始動入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップS909)。第1始動入賞フラグがセットされていれば、第1始動入賞フラグをリセットし(ステップS910)、合算保留記憶表示領域93における丸印の表示個数を1増やし、かつ、増やした丸印を赤色表示するように制御する(ステップS911)。また、第1始動入賞カウンタの値を+1し(ステップS912)、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じたデータを「第1」を示すデータにする(ステップS913)。例えば、合算保留記憶数保存領域のデータが「5」であれば、合算保留記憶テーブルにおける5番目のデータを「第1」を示すデータにする。つまり、増えた保留記憶に対応したデータを「第1」を示すデータにする。
そして、第1始動入賞カウンタの値が上限値である「4」になったか否か確認する(ステップS914)。「4」になっていなければ、ステップS907に移行する。「4」になっている場合には、不明始動入賞カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS915)。不明始動入賞カウンタの値が0であれば、ステップS907に移行する。この段階で不明始動入賞カウンタの値が0でないということは、不明始動入賞カウンタの値が示す数の不明保留記憶が、実は、第2始動入賞にもとづく保留記憶であったことを意味する。なぜなら、第1保留記憶数の上限数は4であり、第1始動入賞カウンタの値が4であるということは、他の保留記憶(4を越える数の保留記憶)は、第1始動入賞にもとづく保留記憶ではないからである。つまり、他の保留記憶は、第2始動入賞にもとづく保留記憶である。
そこで、不明始動入賞カウンタの値が0でない場合には、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示領域93に表示されている星印を、第2始動入賞に応じた緑色の丸印に変更させる(ステップS916)。また、合算保留記憶テーブルにおける「不明」を示すデータを「第2」を示すデータに変更する(ステップS917)。さらに、不明始動入賞カウンタの値を0にし(ステップS918)、第2始動入賞カウンタの値を更新する(ステップS919)。ステップS919では、0にされる前の不明始動入賞カウンタの値を、第2始動入賞カウンタの値に加算する。そして、ステップS907に移行する。
このような制御を行うことによって、演出制御コマンドの送受信に関して異常が生じて不明保留記憶が生じ、合算保留記憶表示領域93に不明保留記憶に応じた表示がなされている場合に、その表示を正常な表示に戻すことができる。
第1始動入賞フラグがセットされていない場合には、第2始動入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップS921)。第2始動入賞フラグがセットされていない場合には、ステップS931に移行する。第2始動入賞フラグがセットされている場合には、第2始動入賞フラグをリセットし(ステップS922)、合算保留記憶表示領域93における丸印の表示個数を1増やし、かつ、増やした丸印を緑色表示するように制御する(ステップS923)。また、第2始動入賞カウンタの値を+1し(ステップS924)、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じたデータを「第2」を示すデータにする(ステップS925)。
そして、第2始動入賞カウンタの値が上限値である「4」になったか否か確認する(ステップS926)。「4」になっていなければ、ステップS935に移行する。「4」になっている場合には、不明始動入賞カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS927)。不明始動入賞カウンタの値が0である場合には、ステップS935に移行する。不明始動入賞カウンタの値が0でない場合には、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示領域93に表示されている星印を、第1始動入賞に応じた赤色の丸印に変更させる(ステップS928)。また、合算保留記憶テーブルにおける「不明」を示すデータを「第1」を示すデータに変更する(ステップS929)。さらに、不明始動入賞カウンタの値を0にし(ステップS930)、第1始動入賞カウンタの値を更新する(ステップS934)。ステップS934では、0にされる前の不明始動入賞カウンタの値を、第1始動入賞カウンタの値に加算する。そして、ステップS935に移行する。
ステップS935では、合算保留記憶数保存領域のデータを、合算保留記憶数カウンタにセットする。
ステップS931では、合算保留記憶表示領域93における表示の個数を1増やし、かつ、増やした表示を青色で表示するように制御する。また、不明始動入賞カウンタの値を+1し(ステップS932)、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じたデータを「不明」を示すデータにする(ステップS933)。そして、ステップS935に移行する。
ステップS941では、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS942)、第2保留記憶数減算フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS942A)。セットされていれば、第2保留記憶数減算フラグをリセットする(ステップS942B)とともに、合算保留記憶表示領域93における最も前に表示された緑色の丸印(第2保留記憶数に対応する表示)を消去し、各丸印または星印を、消去された丸印または星印の側にシフトとして表示するように制御する(ステップS942C)。また、第2始動入賞カウンタの値を−1する(ステップS942D)。さらに、合算保留記憶テーブルにおける最も古い第2保留記憶数に対応したデータを消去し、合算保留記憶テーブルのデータをシフトする(ステップS942E)。そして、ステップS952に移行する。
第2保留記憶数減算フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示領域93における最も前に表示された丸印または星印を消去し、各丸印または星印を、消去された丸印または星印の側にシフトして表示するように制御する(ステップS943)。そして、合算保留記憶テーブルにおける最も古いデータが「第1」を示すデータであるか否か確認し(ステップS944)、「第1」を示すデータであれば、第1始動入賞カウンタの値を−1し(ステップS945)ステップS951に移行する。合算保留記憶テーブルにおける最も古いデータが「第1」を示すデータでなければ(すなわち、「不明」を示すデータであれば)、不明始動入賞カウンタの値を−1し(ステップS948)、ステップS951に移行する。
さらに、演出制御用CPU101は、合算保留記憶テーブルにおける最も古いデータを消去するために、合算保留記憶テーブルのデータをシフトする(ステップS951)。また、合算保留記憶数カウンタの値を−1し(ステップS952)、合算保留記憶数カウンタの値を合算保留記憶数保存領域にセットする(ステップS953)。
以上のような制御によって、合算保留記憶表示領域93において、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに赤色の丸印を1増加させ、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに緑色の丸印を1増加させる制御が実現される。また、合算保留記憶数指定コマンドを受信したが第1始動入賞指定コマンドも第2始動入賞指定コマンドも受信しなかった場合には、青色の丸印を1増加させる制御が実現される。そして、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶表示領域93において表示されている丸印または星印が1つ減る。
図86は、本実施の形態において、ミッションフラグの値が1である場合に実行される演出の例を示す説明図である。本実施の形態では、現在の曜日に応じた図柄によるリーチ演出の実行が、ミッションフラグの値が1である場合に達成すべきミッションであるとし、現在の曜日に応じた図柄は、例えば「3」であるとする(図86(a)参照)。演出制御用CPU101は、ミッションフラグの値が1である場合に、ステップS820Fの処理で、開始するミッション演出と、ミッション達成までの期間とを示す画面(例えば、図86(a)に示す画面)を演出表示装置9に表示させる。
そして、演出制御用CPU101は、演出図柄の可変表示画面(図86(b)〜(d)および図86(f)〜(i))と、演出図柄の停止図柄の表示画面(図86(e))とを演出表示装置9に表示させる。具体的には、演出制御用CPU101は、全演出図柄が可変表示している画面(図86(b))、左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄が可変表示している画面(図86(c))、左図柄および右図柄が停止表示され、中図柄が可変表示している画面(図86(d))、およびはずれ図柄を導出表示している画面(図86(e))を順に演出表示装置9に表示させる(はずれの場合)。また、演出制御用CPU101は、全演出図柄が可変表示している画面(図86(f))、左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄が可変表示している画面(図86(g))、および左図柄および右図柄が停止表示され、中図柄が可変表示している画面(図86(h))を順に演出表示装置9に表示させる(はずれの場合)。なお、当りである場合には、「3」の図柄によるリーチ演出画面が表示される。なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、はずれと決定されている場合であっても、ミッションタイマの値が所定の値以下である場合に(ステップS823DのY,S823EのY)、ステップS823Fの処理で、高い割合で左図柄の停止図柄が現在の曜日に応じた図柄である停止図柄に決定されるので、左図柄の停止図柄が「3」である場合が多い(図86(c),(g)参照)。なお、図86に示す例では、ミッションタイマの値に応じた表示(図86(a)に示す例では「残り3分」)が表示されている。
そして、ミッションタイマがタイムアウトし(ステップS860のY)、演出制御用CPU101は、ミッション達成に失敗したことを示す画面(ミッション期間が終了したことを示す画面)が演出表示装置9に表示される。図86に示す例では、ミッション期間が終了したことを示す画面が表示されている(図86(j)参照)。
図87は、本実施の形態において、ミッションフラグの値が2である場合に実行される演出の例を示す説明図である。本実施の形態では、現在の曜日に応じた図柄によるリーチ演出の実行が、ミッションフラグの値が2である場合に達成すべきミッションであるとし、現在の曜日に応じた図柄は、例えば「3」であるとする(図87(a)参照)。演出制御用CPU101は、ミッションフラグの値が2である場合に、ステップS820Fの処理で、開始するミッション演出と、ミッション達成までの期間とを示す画面(例えば、図87(a)に示す画面)を演出表示装置9に表示させる。
そして、演出制御用CPU101は、演出図柄の可変表示画面(図87(b),(c),(e),(f),(h))と、演出図柄の停止図柄の表示画面(図87(d),(g),(i))とを演出表示装置9に表示させる。具体的には、演出制御用CPU101は、達成すべきミッションに対応する左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄が可変表示している画面(図87(b))、左図柄および右図柄が停止表示され、中図柄が可変表示している画面(図87(c))、およびはずれ図柄を導出表示している画面(図87(d))を順に演出表示装置9に表示させる(はずれの場合)。また、演出制御用CPU101は、達成すべきミッションに対応する左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄が可変表示している画面(図87(e))、左図柄および右図柄が停止表示され、中図柄が可変表示している画面(図87(f))、およびはずれ図柄を導出表示している画面(図87(g))を順に演出表示装置9に表示させる(はずれの場合)。さらに、演出制御用CPU101は、達成すべきミッションに対応する左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄が可変表示している画面(図87(h))、左図柄および右図柄が停止表示され、中図柄が可変表示している画面(図示せず)、およびはずれ図柄を導出表示している画面(図87(i))を順に、所定の期間(図87に示す例では3分間)が経過するまで演出表示装置9に表示させる(はずれの場合)。なお、当りである場合には、「3」の図柄によるリーチ演出画面が表示される。なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、ミッション2フラグがセットされている場合に(ステップS823KのY)、ステップS823Lの処理で、ステップS823Hの処理で決定された左図柄の停止図柄が固定表示されるプロセステーブルが選択されるので、演出表示装置9における左図柄に対応する表示領域には、現在の曜日に応じた図柄である「3」が固定表示されている(図87(b)〜(i)参照)。
そして、ミッションタイマがタイムアウトし(ステップS860のY)、演出制御用CPU101は、ミッション達成に失敗したことを示す画面(ミッション期間が終了したことを示す画面)を演出表示装置9に表示させる。図87に示す例では、ミッション期間が終了したことを示す画面が表示されている(図87(j)参照)。
図88は、本実施の形態において、ミッションフラグの値が3である場合に実行される演出の例を示す説明図である。本実施の形態では、現在の曜日に応じた図柄によるリーチ演出の実行が、ミッションフラグの値が3である場合に達成すべきミッションであるとし、現在の曜日に応じた図柄は、例えば「3」であるとする(図88(a)参照)。演出制御用CPU101は、ミッションフラグの値が3である場合に、ステップS820Fの処理で、開始するミッション演出と、ミッション達成までの期間とを示す画面(例えば、図88(a)に示す画面)を演出表示装置9に表示させる。
そして、演出制御用CPU101は、演出図柄の可変表示画面(図88(b),(c),(e),(f),(h),(i))と、演出図柄の停止図柄の表示画面(図88(d),(g))とを演出表示装置9に表示させる。具体的には、演出制御用CPU101は、右図柄が表示されず、左図柄および中図柄が可変表示している画面(図88(b))、曜日に対応しない左図柄が停止表示されたリーチ状態で、中図柄が可変表示している画面(図88(c))、およびはずれ図柄を導出表示している画面(図88(d))を順に演出表示装置9に表示させる(はずれの場合)。なお、図88(c)に示すように、本例では、右図柄が表示されていないので、左図柄が停止表示されるとリーチ状態となる。また、演出制御用CPU101は、右図柄が表示されず、左図柄および中図柄が可変表示している画面(図88(e))、曜日に対応しない左図柄が停止表示されたリーチ状態で、中図柄が可変表示している画面(図88(f))、およびはずれ図柄を導出表示している画面(図88(g))を順に演出表示装置9に表示させる(はずれの場合)。さらに、演出制御用CPU101は、右図柄が表示されず、左図柄および中図柄が可変表示している画面(図88(h))、および曜日に対応した左図柄が停止表示されたリーチ状態で、中図柄が可変表示している画面(図88(i))を順に演出表示装置9に表示させる(大当りの場合)。なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、ミッション3フラグがセットされている場合に(ステップS823MのY)、ステップS823Nの処理で、右図柄を表示しない演出を実行するためのプロセステーブルが選択されるので、演出表示装置9には、左図柄と中図柄とが表示され、右図柄は表示されない(図88(b)〜(i)参照)。そして、左図柄の停止図柄が表示されたときには、リーチ演出が実行される(図88(c),(f),(i))。
演出制御用CPU101は、大当りと決定された場合に、ステップS862Bの処理で、ミッション達成に成功したことを示す画面を演出表示装置9に表示させる(図88(j)参照)。
図89は、本実施の形態において、ミッションフラグの値が4である場合に実行される演出の例を示す説明図である。本実施の形態では、ステップ3(第3段階)のステップアップ予告の実行が、ミッションフラグの値が4である場合に達成すべきミッションであるとする(図89(a)参照)。なお、本実施の形態では、第1段階のステップアップ予告は「おたまじゃくし」が表示される演出であり、第2段階のステップアップ予告は「足の生えたおたまじゃくし」が表示される演出であり、第3段階のステップアップ予告は「かえる」が表示される演出であるとし、第3段階のステップアップ予告は、第1段階および第2段階のステップアップ予告が順に終了した後に実行されるとする。
演出制御用CPU101は、ミッションフラグの値が4である場合に、ステップS820Fの処理で、開始するミッション演出を示す画面(例えば、図89(a)に示す画面)を演出表示装置9に表示させる。そして、演出制御用CPU101は、演出図柄の可変表示画面(図89(b),(c),(d),(e),(f),(h),(i),(j),(k))と、演出図柄の停止図柄の表示画面(図89(g))とを演出表示装置9に表示させる。具体的には、演出制御用CPU101は、全演出図柄が可変表示している画面(図89(b))、全演出図柄が可変表示し、第1段階のステップアップ予告(おたまじゃくし)を表示している画面(図89(c))、全演出図柄が可変表示し、第2段階のステップアップ予告(足の生えたおたまじゃくし)を表示している画面(図89(d))、左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄が可変表示し、第2段階のステップアップ予告(足の生えたおたまじゃくし)を表示している画面(図89(e))、左図柄および右図柄が停止表示され、中図柄が可変表示し、第2段階のステップアップ予告(足の生えたおたまじゃくし)を表示している画面(図89(f))、およびはずれ図柄を導出表示し、第2段階のステップアップ予告(足の生えたおたまじゃくし)を表示している画面(図86(g))を順に演出表示装置9に表示させる(はずれの場合)。また、演出制御用CPU101は、全演出図柄が可変表示している画面(図89(h))、全演出図柄が可変表示し、第1段階のステップアップ予告(おたまじゃくし)を表示している画面(図89(i))、全演出図柄が可変表示し、第2段階のステップアップ予告(足の生えたおたまじゃくし)を表示している画面(図89(j))、および全演出図柄が可変表示し、第3段階のステップアップ予告(かえる)を表示している画面(図90(k))を順に演出表示装置9に表示させる(大当りの場合)。
そして、演出制御用CPU101は、大当りと決定された場合に(ステップS762のY)、第1テーブルを選択して(ステップS764A)、第1段階から第3段階まで順にステップアップ予告を実行することに決定し、ステップS862Bの処理で、ミッション達成に成功したことを示す画面を演出表示装置9に表示させる(図90(l)参照)。
図91は、本実施の形態において、ミッションフラグの値が4である場合に実行される演出の他の例を示す説明図である。本実施の形態では、ステップ3(第3段階)のステップアップ予告の実行が、ミッションフラグの値が4である場合に達成すべきミッションであるとする(図91(a)参照)。なお、本例では、ミッションフラグの値が4である場合には、常に第1段階のステップアップ予告が実行されているとする(つまり、「おたまじゃくし」が常に表示されている)。
演出制御用CPU101は、ミッションフラグの値が4である場合に、ステップS820Fの処理で、開始するミッション演出を示す画面(例えば、図91(a)に示す画面)を演出表示装置9に表示させる。そして、演出制御用CPU101は、演出図柄の可変表示画面(図91(b),(c),(d),(e),(g),(h),(i))と、演出図柄の停止図柄の表示画面(図91(f))とを演出表示装置9に表示させる。具体的には、演出制御用CPU101は、全演出図柄が可変表示し、第1段階のステップアップ予告(おたまじゃくし)を表示している画面(図91(b))、全演出図柄が可変表示し、第2段階のステップアップ予告(足の生えたおたまじゃくし)を表示している画面(図91(c))、左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄が可変表示し、第2段階のステップアップ予告(足の生えたおたまじゃくし)を表示している画面(図91(d))、左図柄および右図柄が停止表示され、中図柄が可変表示し、第2段階のステップアップ予告(足の生えたおたまじゃくし)を表示している画面(図91(e))、およびはずれ図柄を導出表示し、第2段階のステップアップ予告(足の生えたおたまじゃくし)を表示している画面(図91(f))を順に演出表示装置9に表示させる(はずれの場合)。また、演出制御用CPU101は、全演出図柄が可変表示し、第1段階のステップアップ予告(おたまじゃくし)を表示している画面(図91(g))、全演出図柄が可変表示し、第2段階のステップアップ予告(足の生えたおたまじゃくし)を表示している画面(図91(h))、全演出図柄が可変表示し、第3段階のステップアップ予告(かえる)を表示している画面(図91(i))を順に演出表示装置9に表示させる(大当りの場合)。
そして、演出制御用CPU101は、大当りと決定された場合に(ステップS762のY)、第1テーブルを選択して(ステップS764A)、第1段階から第3段階まで順にステップアップ予告を順に実行することに決定し、ステップS862Bの処理で、ミッション達成に成功したことを示す画面を演出表示装置9に表示させる(図91(j)参照)。
図92および図93は、本実施の形態において、ミッションフラグの値が5である場合に実行される演出の例を示す説明図である。本実施の形態では、「夢夢リーチ」が選択されることが、ミッションフラグの値が5である場合に達成すべきミッションであるとする(図92(a)参照)。
演出制御用CPU101は、ミッションフラグの値が5である場合に、ステップS820Fの処理で、開始するミッション演出を示す画面(例えば、図92(a)に示す画面)を演出表示装置9に表示させる。そして、演出制御用CPU101は、演出図柄の可変表示画面(図92(b),(c))を演出表示装置9に表示させる。そして、演出制御用CPU101は、選択演出を実行するプロセステーブルを選択して選択演出処理を実行する(ステップS844B,図93(d),(e))。そして、大当りと決定された場合に(ステップS915AのY)、ミッション達成成功画面を演出表示装置9に表示させ(ステップS915B,図93(f),(g))、はずれと決定された場合に(ステップS918AのN)、ミッション達成に失敗したことを示す演出を実行する(図93(h),(i),(j))。
図94は、本実施の形態において、ミッション達成の難易度を示す画面の例を示す説明図である。図94(b)では、ミッション達成確率が1/50であることが示されている。なお、図94(b)に示す例では、ミッション達成の難易度を確率の数値で示しているが、文字(熱い等)や、記号(↑や↓)、模様(桜柄等)、色彩(虹色等)によって、ミッション達成の難易度を示すように構成されていてもよい。
図95および図96は、本実施の形態において、ミッションフラグの値が1である場合に実行される演出の他の例を示す説明図である。本実施の形態では、ミッションタイマの値が所定の値以下である場合に(ステップS823DのY)、演出図柄の停止図柄を、左図柄が現在の曜日に応じた図柄である停止図柄に決定する(ステップS823E)。そのため、ミッションタイマの値が所定の値(例えば5回転)以下でない図95(b)〜(j)では、左図柄が現在の曜日に応じた図柄(本例では「3」)である停止図柄に決定されていないが、ミッションタイマの値が所定の値以下である図96(k)では、左図柄が現在の曜日に応じた図柄(本例では「3」)である停止図柄に決定されている。具体的には、演出制御用CPU101は、全演出図柄が可変表示している画面(図95(b))、左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄が可変表示している画面(図95(c))、左図柄および右図柄が停止表示され、中図柄が可変表示している画面(図95(d))、およびはずれ図柄を導出表示している画面(図95(e))を順に演出表示装置9に表示させ、ミッションを達成するまでに与えられた期間に応じた値(本例では回転数(演出図柄の変動回数))を残り9回転に減ずる(はずれの場合)。また、演出制御用CPU101は、全演出図柄が可変表示している画面(図95(f))、左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄が可変表示している画面(図95(g))、左図柄および右図柄が停止表示され、中図柄が可変表示している画面(図95(h))、およびはずれ図柄を導出表示している画面(図95(i))を順に演出表示装置9に表示させ、ミッションを達成するまでに与えられた期間に応じた値(本例では回転数(演出図柄の変動回数))を残り8回転に減ずる(はずれの場合)。さらに、演出制御用CPU101は、全演出図柄が可変表示している画面(図95(j))、および左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄が可変表示している画面(図96(k))を順に演出表示装置9に表示させる(はずれの場合)。なお、当りである場合には、「3」の図柄によるリーチ演出画面が表示される。
以上に述べたように、本実施の形態によれば、変動パターン種別判定テーブルを用いて変動パターン種別を決定し、決定した変動パターン種別に含まれる変動パターンから、変動パターンを決定するように構成されているので、リーチ演出等の出現率の設定の制限が緩和され、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。また、演出図柄変動開始処理で、ミッションの達成確率が高まったかのような演出を実行するためのプロセステーブルを選択し、選択したプロセステーブルにもとづいて演出を実行するように構成されているので、遊技者に提示された条件を満たすことの期待感を抱かせ、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、3種類の演出図柄が可変表示されるように構成されているが、演出図柄は4種類以上用意されていてもよい。そして、図87には、左図柄のみが固定表示されることが例示されているが、複数の図柄が固定表示されるように構成されていてもよい。また、仮停止を行う毎に、固定表示する図柄の数を増やすように構成されていてもよい。
また、本実施の形態では、大当りのラウンド数に応じて、現在の曜日にもとづいて大当り図柄を決定するように構成されているが、リーチの信頼度や、付与される時短回数、確変状態への昇格率に応じて、現在の曜日にもとづく大当り図柄を異ならせるように構成されていてもよい。例えば、遊技者に有利となる場合に、現在の曜日にもとづく図柄を表示させるように構成されていてもよい。