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JP2009030096A - 黒色材料と黒色材料分散液および黒色遮光膜並びに黒色遮光膜付基材 - Google Patents

黒色材料と黒色材料分散液および黒色遮光膜並びに黒色遮光膜付基材 Download PDF

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Abstract

【課題】可視光線の反射率が低く、黒色度が高く、かつ、光遮蔽性に優れた黒色材料、この黒色材料を分散媒中に分散させた黒色材料分散液、この黒色材料分散液を用いて作製された黒色遮光膜、および、この黒色遮光膜を備えた黒色遮光膜付基材を提供する。
【解決手段】本発明の黒色材料は、銀錫合金微粒子と銀微粒子からなり、前記銀微粒子の含有率は30重量%以上かつ90重量%以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、黒色材料と黒色材料分散液および黒色遮光膜並びに黒色遮光膜付基材に関し、さらに詳しくは、黒色度および光遮蔽性に優れ、しかも安価な黒色材料、この黒色材料を分散媒中に分散させた黒色材料分散液、この黒色材料分散液を用いて作製された黒色遮光膜、および、この黒色遮光膜を備えた黒色遮光膜付基材に関するものである。
従来、黒色材料は、黒色光遮蔽性フィルム、黒色光遮蔽性ガラス、プラズマディスプレイ(PDP)や液晶ディスプレイ(LCD)などのフラットパネルディスプレイ(FPD)のブラックマトリックス材料、ブラックシール材、ブラックマスク材などに黒色や光遮蔽性を付与する材料として利用されている。
このような黒色材料として、本発明者等は、先に、銀錫合金微粒子からなる黒色材料を提案している(例えば、特許文献1、2参照)。
この銀錫合金微粒子からなる黒色材料は、可視光線の反射率が低く、黒色度に優れているから、光遮蔽性に優れた黒色遮光膜を形成することができる。
特開2006−089771号公報 特開2006−227268号公報
しかしながら、上記の銀錫合金微粒子からなる黒色材料にあっても、更なる光遮蔽性の改善が求められていた。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、可視光線の反射率が低く、黒色度が高く、かつ、光遮蔽性に優れた黒色材料、この黒色材料を分散媒中に分散させた黒色材料分散液、この黒色材料分散液を用いて作製された黒色遮光膜、および、この黒色遮光膜を備えた黒色遮光膜付基材を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、銀錫合金微粒子と銀微粒子の含有率を調整すれば、黒色度および光遮蔽性に優れた黒色材料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の黒色材料は、銀錫合金微粒子と銀微粒子からなり、前記銀微粒子の含有率は30重量%以上かつ90重量%以下であることを特徴とする。
本発明の黒色材料では、前記銀微粒子の含有率は50重量%以上かつ75重量%以下であることが好ましい。
本発明の黒色材料分散液は、本発明の黒色材料を分散媒中に分散してなることを特徴とする。
本発明の黒色遮光膜は、本発明の黒色材料分散液を基材の一主面に塗布してなることを特徴とする。
本発明の黒色遮光膜付基材は、基材の一主面に、請求項4に記載の黒色遮光膜を備えてなることを特徴とする。
本発明の黒色材料によれば、銀錫合金微粒子と銀微粒子からなり、前記銀微粒子の含有率は30重量%以上かつ90重量%以下であるので、黒色度および光遮蔽性に優れたものとなる。
本発明の黒色材料と黒色材料分散液および黒色遮光膜並びに黒色遮光膜付基材の最良の形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
「黒色材料」
本実施形態の黒色材料は、銀錫合金微粒子と銀微粒子からなり、前記銀微粒子の含有率が30重量%以上かつ90重量%以下の材料である。
ここで、銀微粒子の含有率(重量%)は、粉末X線回折チャートのリートベルト解析を利用して求めたものである。粉末X線回折チャートのリートベルト解析は、黒色材料中の銀錫合金、銀などの理論プロファイルを、粉末X線回折により得られた実測プロファイルにフィティングすることにより行うものである。この粉末X線回折チャートのリートベルト解析は、市販されている解析ソフトを利用して行うことができる。
銀錫合金微粒子としては、化学式AgSnにて表した場合、化学的に安定した銀錫合金が得られるxの範囲は1≦x≦10であり、さらに、化学的安定性と黒色度が同時に得られるxの範囲は3≦x≦4である。
この黒色材料では、xの範囲は1≦x≦10の範囲であればよいが、化学的安定性と黒色度を同時に得るためには、xの範囲は3≦x≦4であることが好ましい。
また、この黒色材料における銀微粒子の含有率は、30重量%以上かつ90重量%以下であり、好ましくは40重量%以上かつ80重量%以下であり、より好ましくは50重量%以上かつ75重量%以下である。
ここで、銀微粒子の含有率を上記の範囲に限定した理由は、銀微粒子の含有率が30重量%未満では、十分な光遮蔽性を得ることができないからであり、一方、銀微粒子の含有率が90重量%を超えると、黒色材料の主成分が実質的に銀微粒子からなり、光の反射率が高くなってしまい、十分な黒色度を有する黒色遮光膜を得ることができないからである。
また、この黒色材料は、実質的に錫微粒子を含有していない。ここで、実質的に錫微粒子を含有していないとは、X線回析法により錫の存在が確認されないことを意味する。黒色材料が錫微粒子を含有していると、この黒色材料を用いて形成した黒色遮光膜の光遮蔽性が大幅に低下する。
この黒色材料の平均一次粒子径は、1nm以上かつ200nm以下が好ましく、より好ましくは10nm以上かつ100nm以下である。
ここで、平均一次粒子径を上記の範囲に限定した理由は、平均一次粒子径を上記の範囲内とすることで所望の黒色遮光膜を容易に形成することができるからである。すなわち、平均一次粒子径が1nm未満では、可視光線の波長と比較して小さ過ぎるために透過光量が増加し、所望の黒色度が得られなくなるおそれがあるからであり、一方、平均一次粒子径が200nmを超えると、黒色遮光膜にて所望の黒色度を得ることが困難になるおそれがあるからである。
この黒色材料の製造方法としては、銀錫合金微粒子と銀微粒子からなり、銀微粒子の含有率が30重量%以上かつ90重量%以下の黒色材料が得られる方法であれば特に制限はなく、気相反応法、噴霧熱分解法、アトマイズ法、液相反応法、凍結乾燥法、水熱合成法など、通常の微粒子合成法を用いて作製することができ、これらの方法のなかでも、上記の黒色材料が容易に得られる液相反応法を用いることが好ましい。
液相反応法の一例としては、例えば、錫コロイド分散液中に銀化合物溶液を滴下し、錫と銀とを合金化させ、銀錫合金微粒子と銀微粒子を生成する方法を例示することができる。
この製造方法にあっては、反応条件(例えば、錫と銀との比率、反応液のpH、反応温度、反応時間など)を適宜調整することにより、銀錫合金微粒子の生成量、銀微粒子の生成量を任意に制御することができる。
この液相反応法は、液相中での反応により合成が完結するので、黒色材料を回収する必要はなく、容易に黒色材料分散液とすることが可能である。
また、この黒色材料を用いて黒色遮光膜を作製する場合、感光性樹脂との分散性を考慮して、水分散系から有機溶媒分散系に変更してもよい。有機溶媒分散系に変更する場合、液相から回収したケーキ状の凝集物を一旦機械的に粉砕して粉末とし、その後、ボールミル、ビーズミルなどの湿式混合機を用いて有機溶媒中にて分散処理する方法が採られる。
「黒色材料分散液」
本実施形態の黒色材料分散液は、本実施形態の黒色材料を分散媒中に分散した分散液である。
この分散液における黒色材料の含有率は、1重量%以上かつ80重量%以下が好ましく、より好ましくは5重量%以上かつ50重量%以下、さらに好ましくは10重量%以上かつ40重量%以下である。
ここで、黒色材料の含有率を1重量%以上かつ80重量%以下と限定した理由は、この範囲は黒色材料が良好な分散状態を取りうる範囲であるからである。また、黒色材料の含有率が1重量%未満では、黒色材料としての効果が低下し、一方、80重量%を超えると、黒色材料の濃度が高くなり過ぎてペースト状態となり、分散液としての特徴を消失するからである。
分散媒は、基本的には、水、有機溶媒、樹脂成分のうち少なくとも1種以上を含有したものである。
上記の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、オクタノールなどのアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトンなどのエステル類;ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類が好適に用いられ、これらの溶媒のうち1種または2種以上を用いることができる。
上記の樹脂成分としては、電離放射線硬化型樹脂が用いられ、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルなどのアクリル系またはメタクリル系のモノマー、エポキシ系モノマーなどの紫外線硬化型モノマー;ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシアクリレート系オリゴマー、アクリレート系オリゴマーなどの紫外線硬化型樹脂オリゴマーが好適に用いられる。
また、樹脂成分としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタンなどの熱硬化型樹脂;ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなどのバインダー樹脂が好適に用いられる。
「黒色遮光膜および黒色遮光膜付き基材」
本実施形態の黒色遮光膜は、本実施形態の黒色材料分散液を基材の一主面上に塗布してなる黒色の膜である。
本実施形態の黒色遮光膜付基材は、基材の表面(一主面)に、本実施形態の黒色遮光膜を備えたものである。
本実施形態の黒色遮光膜は、上記の黒色材料分散液を基材の一主面上に、各種塗布法により塗布して塗膜を形成し、例えば、この塗膜を硬化処理することにより、容易に得ることができる。
この硬化処理としては、上記の分散媒として電離放射線硬化型樹脂を用いる場合、紫外線、電子線、X線などの放射線の照射(放射線の照射後、必要に応じて熱処理を施してもよい。)が挙げられ、上記の分散媒として熱硬化型樹脂やバインダー樹脂を用いる場合、熱処理が挙げられる。
放射線の照射量は、電離放射線硬化型樹脂が十分に硬化するために十分な量とするが、通常、20mJ/cm〜1000mJ/cmとする。
熱処理の温度としては、基材が耐え得る温度であれば特に制限されず、例えば、大気雰囲気中、80℃〜300℃の範囲の温度にて3分〜120分程度の熱処理を例示することができる。
この黒色遮光膜は、銀錫合金微粒子と銀微粒子からなり、銀微粒子の含有率は30重量%以上かつ90重量%以下である黒色材料を含む分散液を塗布したものであるので、黒色度および光遮蔽性に優れたものとなる。
この黒色遮光膜をガラス基板などの基材上に形成することにより、容易に黒色遮光膜付基板を得ることができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
「実施例1」
錫コロイド分散液(平均一次粒子径20nm、固形分10重量%、住友大阪セメント製)を10.0g分取し、これに純水を加えて300mlのA液を作製した。
また、純水に、ぶどう糖23.0gと、酒石酸2.0gと、エタノール40.0gとを加え、全重量が500gのB液を作製した。
さらに、純水に、硝酸銀15.0gと、濃アンモニア水(NH濃度:28重量%)を50.0ml加え、全重量が500gのC液を作製した。
次いで、B液とC液を混合してD液とし、このD液より50.0gを分取し、これをA液に加え、この混合溶液を攪拌しながら、この混合溶液に0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液10gをゆっくり滴下し、さらに、10重量%の酒石酸水溶液60.0g加えた。
次いで、この混合溶液を、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌し、その後、遠心分離により洗浄を行い、粒子(固形分)濃度が15重量%の分散液を得た。
また、この分散液を濾過して粒子を分離し、この粒子を乾燥させて粉末試料を作製し、この粉末試料中の生成相を粉末X線回折法により同定したところ、銀錫合金(AgSn、AgSn)、銀の存在が確認された。
さらに、この粉末試料中の銀錫合金、銀の含有率(重量%)を、リートベルト解析法により求めた。
これらの結果を表1に示す。
次いで、この分散液に、粒子(固形分)とポリビニルピロドリン(PVP)の体積比が25:75となるようにポリビニルピロドリン(PVP)水溶液を添加し、超音波分散機(ソニファイアー450、BRANSON ULTRASONIC社製)により分散処理し、1時間放置して実施例1の分散液(塗布液)を得た。
次いで、この実施例1の分散液(塗布液)を用いて、厚み1.1mmの大きさのガラス基板上にスピンコート法により塗膜を形成した。
次いで、乾燥機を用いて、240℃にて1時間熱処理し、実施例1の黒色遮光膜付基材を作製した。
次いで、この黒色遮蔽膜の光遮蔽性を評価した。
まず、黒色遮光膜の光学濃度(OD値)を、反射透過濃度計(マクベス濃度計)を用いて測定した。
また、黒色遮光膜の膜厚を、膜厚測定器テンコール(テンコール社製)により測定し、500nmの波長の光に対する黒色遮光膜自体の反射率を分光スペクトロメーターにより測定した。
これらの測定結果を表1に示す。
「実施例2」
錫コロイド分散液(平均一次粒子径30nm、固形分10重量%、住友大阪セメント製)を用いた以外は、実施例1と同様にして分散液を作製した。
また、この分散液を濾過して粒子を分離し、この粒子を乾燥させて粉末試料を作製し、実施例1と同様にして、この粉末試料中の生成相を粉末X線回折法により同定したところ、銀錫合金(AgSn、AgSn)、銀の存在が確認された。
さらに、この粉末試料中の銀錫合金、銀の含有率(重量%)を、リートベルト解析法により求めた。
これらの結果を表1に示す。
次いで、この分散液を用い、実施例1と同様にして、ポリビニルピロドリン(PVP)を添加して実施例2の分散液(塗布液)を得た。
また、この実施例2の分散液(塗布液)を用いた以外は、実施例1と同様にして黒色遮光膜を作製し、この黒色遮光膜について、実施例1と同様にして評価した。
これらの結果を表1に示す。
「比較例1」
錫コロイド分散液(平均一次粒子径30nm、固形分10重量%、住友大阪セメント製)を10.0g分取し、これに純水を加えて300mlのF液を作製した。
次いで、実施例1で作製したB液とC液を混合しD液とし、このD液より50.0gを分取し、これをF液に加え、この混合溶液を攪拌しながら、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液10gをゆっくり滴下した。
次いで、この混合溶液を、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌し、その後遠心分離により洗浄を行い、粒子(固形分)濃度が15重量%の分散液を得た。
また、この分散液を濾過して粒子を分離し、この粒子を乾燥させて粉末試料を作製し、実施例1と同様にして、この粉末試料中の生成相を粉末X線回折法により同定したところ、銀錫合金(AgSn、AgSn)、銀、錫の存在が確認された。
さらに、この粉末試料中の銀錫合金、銀の含有率(重量%)を、リートベルト解析法により求めた。
これらの結果を表1に示す。
次いで、この分散液を用い、実施例1と同様にして、ポリビニルピロドリン(PVP)を添加して比較例1の分散液(塗布液)を得た。
また、この比較例1の分散液(塗布液)を用いた以外は、実施例1と同様にして黒色遮光膜を作製し、この黒色遮光膜について、実施例1と同様にして評価した。
これらの結果を表1に示す。
「比較例2」
60℃に保温した純水300mlに、錫コロイド分散液(平均一次粒子径:50nm、固形分:20重量%、住友大阪セメント製)15gと、銀コロイド分散液(平均一次粒子径:10nm、固形分:20重量%、住友大阪セメント製)60gを加え、このコロイド分散液を60℃に保持して60分間攪拌した後、超音波を5分間照射した。
次いで、このコロイド分散液を遠心分離により濃縮し、固形分濃度が15重量%の分散液を得た。
また、この分散液を濾過して粒子を分離し、この粒子を乾燥させて粉末試料を作製し、実施例1と同様にして、この粉末試料中の生成相を粉末X線回折法により同定したところ銀錫合金(AgSn、AgSn)、銀の存在が確認された。
さらに、この粉末試料中の銀錫合金、銀の含有率(重量%)を、リートベルト解析法により求めた。
これらの結果を表1に示す。
次いで、この分散液を用い、実施例1と同様にして、ポリビニルピロドリン(PVP)を添加して比較例2の分散液(塗布液)を得た。
また、この比較例2の分散液(塗布液)を用いた以外は、実施例1と同様にして黒色遮光膜を作製し、この黒色遮光膜について、実施例1と同様にして評価した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2009030096
表1の結果から、実施例1、2の黒色遮光膜は、反射率が小さいことから黒色度に優れ、また、光学濃度(OD)が大きいことから光遮蔽性に優れることが分かった。
一方、比較例1、2の黒色遮光膜は、実施例1、2の黒色遮光膜に比較して、光学濃度(OD)が小さいことから光遮蔽性に劣ることが分かった。
本発明の黒色材料は、可視光線の反射率が低く、黒色度が高く、光遮蔽性に優れているので、黒色光遮蔽性フィルム、黒色光遮蔽性ガラス、プラズマディスプレイ(PDP)や液晶ディスプレイ(LCD)などのフラットパネルディスプレイ(FPD)向けのブラックマトリックス材料、ブラックシール材、ブラックマスク材などに、黒色や光遮蔽性を付与する材料として好適に利用することができるので、産業上の利用可能性は極めて大きい。


Claims (5)

  1. 銀錫合金微粒子と銀微粒子からなり、前記銀微粒子の含有率は30重量%以上かつ90重量%以下であることを特徴とする黒色材料。
  2. 前記銀微粒子の含有率は50重量%以上かつ75重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の黒色材料。
  3. 請求項1または2に記載の黒色材料を分散媒中に分散してなることを特徴とする黒色材料分散液。
  4. 請求項3に記載の黒色材料分散液を基材の一主面に塗布してなることを特徴とする黒色遮光膜。
  5. 基材の一主面に、請求項4に記載の黒色遮光膜を備えてなることを特徴とする黒色遮光膜付基材。

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