JP2009018366A - 凸曲面研削方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ツールの剛性が十分に得られ、砥石の摩耗が少なく、加工能率・研削精度が高く、安定生産できる凸曲面研削方法を提供する。
【解決手段】Z軸方向に移動自在、C軸に回転自在のワーク支持手段57aにワークW3を支持し、外径がワークの非研削部の外径より所要大きいカップ状のツールT3をX軸方向に移動自在な回動テーブル53に備えたツール支持手段67の先端に取り付け、ツールT3の先端面外端を回動テーブル53の回転中心に一致させ、ツール支持手段67のX−Z平面内のZ軸に対する傾き角を所要範囲内に可変し、ワーク支持手段57aに回転とZ軸方向スライド、ツール支持手段67に回転とX軸方向スライド、回動テーブル53の回動を与え、B軸上にツールとワークを点接触させてワークの端面に形成された点対偶凸曲面に倣って研削する。
【選択図】図1
【解決手段】Z軸方向に移動自在、C軸に回転自在のワーク支持手段57aにワークW3を支持し、外径がワークの非研削部の外径より所要大きいカップ状のツールT3をX軸方向に移動自在な回動テーブル53に備えたツール支持手段67の先端に取り付け、ツールT3の先端面外端を回動テーブル53の回転中心に一致させ、ツール支持手段67のX−Z平面内のZ軸に対する傾き角を所要範囲内に可変し、ワーク支持手段57aに回転とZ軸方向スライド、ツール支持手段67に回転とX軸方向スライド、回動テーブル53の回動を与え、B軸上にツールとワークを点接触させてワークの端面に形成された点対偶凸曲面に倣って研削する。
【選択図】図1
Description
本発明は、金型、レンズ等のワークの端面の点対偶凸曲面を研削する凸曲面研削方法に関する。
光学素子は成形により形成され量産されている。レンズ成形金型は、超精密切削法及び研削加工法を用いて所望する形状精度と表面粗さに加工される。非球面レンズ生産におけるプレス成形金型は、成形システムの高安定・低コスト化の要望から、レンズに相対する金型面数の低減から、分離金型(筒型とR2凸型)を一体にした形状の金型にシフトしている。特に、非球面部を中心部に有する点対偶凸曲面を成形できる光学素子用の成形金型が望まれている。
レンズ成形金型の研削加工方法としては、例えば、特許文献1の研削加工方法が提案されている。
他方、従来において、R2凸型の研削には、二軸パラレル方式の点対偶凸曲面研削を行う図4に示す研削装置10が使用されている。図4において、符号11は定盤であり、定盤11上に設けられたZ軸方向スライドテーブル12に、Z軸方向に沿ったC軸13の回りに例えば矢印14の方向に回転自在であるワーク回転軸15にワークW1を支持し、定盤11上に設けられたX軸方向スライドテーブル16に設けられたX軸方向に沿ったA軸17の回りに例えば矢印18の方向に回転自在であるツール回転軸19に算盤玉形状のツールT1を支持してなる。さらに、この研削装置によれば、ツールT1の径が小さくかつ小径のツールシャフト20をツール回転軸19より張り出して取り付けたシャンク21にチャックする構成であり、径が10mmφ〜20mmφのワークW1を対象としている。
この研削方法は、ワーク回転軸15とツール回転軸19とをそれぞれ回転させ、ワークW1の先端面をツールT1の周面に当接し、Z軸方向スライドテーブル16のZ軸方向スライドとX軸方向スライドテーブル12のX軸方向スライドとを相対的に動作させることにより、ツールT1によりワークW1の端面に精密仕上げ切削加工により形成された点対偶凸曲面に対して精密に倣うようにツールT1を平面→凹R面→非球面と連続移動して非球面レンズ形状に研削し、点対偶凸曲面に対して研削するものである。
この研削方法によれば、ツールT1の径が小さく算盤珠形状であり、かつ、ツールシャフトが小径で長く張り出しているので、砥石の摩耗時期が早くしかも不定期であり、砥石形状維持が困難であり、加工能率が低く、形状精度が1μm、および形状誤差が1μmである。
図5(a)〜(d)は、現在使用されている他の研削装置30の研削行程図を示す。構成を図5(a)を参照して説明する。研削装置30は、定盤(図示しない)上に設けられたZ軸方向スライドテーブル31に、Z軸方向に沿ったC軸32の回りに例えば矢印33の方向に回転自在であるワーク回転軸34にワークW2を支持し、定盤(図示しない)上に設けられたX軸方向スライドテーブル35に設けられた回動テーブル36上に、回転軸心37がワーク回転軸34の回転軸心32を通るX−Z平面内を旋回するツール回転軸38を設け、該ツール回転軸38にツールT2を支持してツールT2の先端面外端を回動テーブル38の回転中心(B軸)39に一致させてなる。さらに、この研削装置によれば、ツールT2が小径の円筒体でありかつ小径のツールシャフト40をツール回転軸38より張り出して取り付けたシャンク41にチャックする構成であり、径が10mmφ〜20mmφのワークW2を対象としている。
この研削方法は、ワーク回転軸32とツール回転軸38とをそれぞれ回転させ、ワークT2の先端面をB軸39に一致するツール39の先端面に当接し、Z軸方向スライドテーブル31のZ軸方向スライドとX軸方向スライドテーブル35のX軸方向スライドと回動テーブル36のB軸回動とを相対的に動作させることにより、図5(a)→(b)→(c)→(d)のツール運行行程に示すように、ツールT2を平面→凹R面→非球面と連続移動し、ワークW2の端面に精密仕上げ切削加工された点対偶凸曲面に対して精密に倣うように、ツールT2を運行し、かつ、ツールT2の研削接点における両側の隙間角が等しくなるように保ち、非球面レンズ形状に研削し、点対偶凸曲面に対して研削するものである。
この研削方法によれば、図4の研削方法に比べ、砥石の摩耗時期と加工能率が多少改善され、形状精度が0.1μm、および形状誤差が0.05μmである研削が行える。
上述したように、図5に示す研削装置30は、図4に示す研削装置10よりも優れているので、凸曲面研削方法の主流となっている。
特開2002−346893号公報
しかしながら、ワークの大径化が進むと共に、非球面形状精度のさらなる高精度化と加工能率の向上の要求に対して、図5に示す凸曲面研削方法では、ツールの剛性の不足と砥石形状の不安定により安定生産に限界を生じてきた。
そこで、この発明は、ツールの剛性が十分に得られかつ砥石形状が安定し、砥石の摩耗が少なく、加工能率が高く、形状精度がさらに高く得られ、形状誤差がさらに小さくて安定生産できる凸曲面研削方法を提供することを課題とする。
かかる課題を達成するために、本発明は、C軸に回転自在のワーク支持手段にワークを支持し、C軸と直角方向のB軸に回転自在の回動テーブルに備えられたB軸に直角面内を回動自在のツール支持手段の先端に、外径が前記ワークの被研削部の外径よりも所要大きいカップ状のツールを取り付け、かつ、該ツールの先端面外端を前記回動テーブルの回転中心であるB軸に一致させ、前記ワーク支持手段と前記ツール支持手段に、それぞれ回転を与えると共に、X軸−Z軸の二次元方向の相対的なスライドを与えることにより、前記回動テーブルの回転中心線上で前記ツールと前記ワークとを点接触させつつ前記ツールと前記ワークの相対的な向きを変えて、前記ワークの端面に形成された凸曲面に倣って研削することを特徴とする凸曲面研削方法。
本発明によれば、ツールの剛性が十分に得られかつ砥石形状が安定し、砥石の摩耗が少なく、加工能率が高く、形状精度が従来よりもさらに高く得られ、形状誤差を従来よりも小さく抑えられ、安定生産できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
〔実施の形態1〕
〔実施の形態1〕
図1(a)〜(d)は、本発明の実施の形態にかかる研削装置50の研削行程の平面図を示す。
図1(a)〜(d)において、紙面(図面)の横方向がX軸、縦方向がZ軸、紙面(図面)の横方向がY軸、回転中心線がX軸に沿う方向をA軸、回転中心線がY軸に沿う方向をB軸、及び、回転中心線がZ軸に沿う方向をC軸と設定するものとする。
まず、構成を図1(a)を参照して説明する。研削装置50は、定盤(図示しない)上にZ軸方向スライドテーブル51とX軸方向スライドテーブル52とが設けられ、X軸方向スライドテーブル52には回動テーブル53が設けられ回動テーブル53の回転中心がB軸54となっている。
Z軸方向スライドテーブル51上に第1の固定台55が設けられ、この第1の固定台55に軸受56を介してワーク回転軸57が設けられ、このワーク回転軸57が第1のモータ58により回転される構成であり、このワーク回転軸57の先端にワーク支持手段57aが設けられた構成である。なお、Z軸方向スライドテーブル51とX軸方向スライドテーブル52と回動テーブル53の各駆動源は図示していない。
この構成により、ワーク回転軸57は、Z軸方向に沿ったC軸59の回りに例えば矢印60の方向に回転自在であり、かつ、Z軸方向スライドテーブル51によりZ軸方向にスライド自在であり、軸先端には、詳細を図示していないが、ワークW3を支持するチャック機能を有している。
また、回動テーブル53上に第2の固定台61が設けられ、この第2の固定台61に軸受62を介してツール回転軸63が設けられ、このツール回転軸63が第2の固定台61に設けられた第2のモータ64により回転される構成である。ツール回転軸63の軸心65は、ワーク回転軸57の軸心59と同一の高さに設けられ、回動テーブル53が回動すると、ワーク回転軸57の軸心59を通るX−Z平面内に旋回される。
この構成により、ツール回転軸63は、第2のモータ64により例えば矢印66の方向に回転自在、X軸方向スライドテーブル52によりX軸方向にスライド自在、回動テーブル53によりワーク回転軸57の軸心を通るX−Z平面内に旋回自在であり、軸先端には、詳細を図示していないが、ツール(砥石)T3を支持している。
第2の固定台61は、回動テーブル53上に二次元方向に位置調整可能・精密位置決め可能に設けられている(図示しない)。そして、ツールT3の先端面の中心を通るX−Z平面と交差する端縁が回動テーブル53の回転中心のB軸54に一致するように、第2の固定台61が回動テーブル53上に位置決めされ、これにより、ツールT3の先端面の中心を通るX−Z平面と交差する端縁が、回動テーブル53の旋回とX軸方向スライドテーブル52の移動を行っても、回動テーブル53の回転中心のB軸に常に一致し、このB軸54上にツールT3とワークW3を接触させて研削する。
特に、この研削装置50によれば、ワーク回転軸57の先端に備えたワーク支持手段57aで例えば外径が30mmφ以上の大きなワークW3を着脱自在であると共に、ツール回転軸63の先端にツール(砥石)T3を着脱自在に支持するツール支持手段として、この実施の形態では、フランジ67を備え、このフランジ67にはテーパ軸68を備え、このテーパ軸68をツール回転軸63に設けられたテーパ孔に嵌合することにより、フランジ67をワンタッチで着脱自在である。フランジ67は、ツールT3を触れ回りしないように保持できるように適宜機構を備えているものとする(図示しない)。そして、このフランジ67に、カップ状凹部の内径がワークW3の外径と略同等以上の大きさであることが好ましい。また、ツールT3は、外径が例えば30mmφのワークW3であるときに、外径がワークW3の外径の1.5倍〜2倍の大きさであることが好ましい。こうしたワークW3とカップ状のツールT3との寸法関係により、研削時における両者の干渉を避けることができる。この実施の形態では、カップ状のツールT3がツール支持手段67のフランジ面に一体に固着されていて、ツールT3とツール支持手段67とが一体に交換可能にツール回転軸63に嵌着されている。
本発明の凸曲面研削方法は、上記構成の研削装置50による研削方法であり、ワーク回転軸57とツール回転軸63とをそれぞれ回転させ、ワークW3の先端面を、B軸54と一致するツールT3の先端面に当接し、Z軸方向スライドテーブル51のZ軸方向スライドとX軸方向スライドテーブル52のX軸方向スライドと回動テーブル53のB軸回動とを相対的に動作させ、図2(a)→(b)→(c)→(d)のツール運行行程(逆の行程でも良い)に示すように、ツールT3を、ワークW3の端面に精密仕上げ切削加工された点対偶凸曲面に対して、平面→凹R面→非球面と精密に倣うように連続運行する。
その際、ツール回転軸63のZ軸に対する傾き角を可変し、前記ワークの端面に精密切削加工により形成された中央部に凸状非球面を有する凸曲面に倣うように、ツールT3をワークW3に対して相対的に運行し、好ましくは、ツールT3の刃の先端角を2分割する分割線69の延長線がワークW3の被研磨点における曲率中心を通るように(研削接点における両側の隙間角が等しくなるように)保ち、点対偶凸曲面に対して研削する。
これにより、研削時において、ツールT3の回転中心線とワークW3の回転中心線(C軸と一致する)との交差角が、ワークW3の円周部の平面を研磨する際には、67.5°又はこれに近い角度になり(図1(a)参照)、ワークW3の円周部の平面から非球面部に移行する凹曲面部では曲率中心が小さくしかも非球面部の曲率中心とは反対側になるため、該交差角を67.5°〜max90°まで変化させ(図1(b)参照)、研磨点がワークW3の非球面部に移ったら、再び67.5°まで戻していく(図1(c),(d)参照)。
この実施の形態のカップ状のツールT3は、刃先角が外周面に対して45°又は45°に近い鋭角であるので、研削時のツールT3の揺動を小さく抑えられるから、研削点の変動量に対するツール揺動量を小さく抑えられ、凹曲面部に対して滑らかな倣い研削ができる。
本発明では、ツール回転軸63のX−Z平面内のZ軸に対する傾き角を45°〜90°の範囲内に抑えて可変すれば、ツールT3がワークW3を深く研削したり他分に対して干渉する研削を生じない。
すなわち、この凸曲面研削方法は、Z軸方向に移動自在かつZ軸方向に沿うC軸に回転自在のワーク回転軸57にワークW3を支持し、一方、カップ状凹部の内径がワークの外径より大きいカップ状のツールT3をX軸方向に移動自在な回動テーブル53に備えるツール回転軸63の先端に取り付け、ツールT3の先端面外端を回動テーブル53の回転中心に一致させ、ツール回転軸63のX−Z平面内のZ軸に対する傾き角を45°〜90°の範囲内として可変し、ワーク回転軸57に回転とZ軸方向スライドとを与え、ツール回転軸63に回転とX軸方向スライドとB軸回動とを与え、B軸上にツールT3とワークW3を点接触させてワークW3の端面に形成された点対偶凸曲面に倣って研削する。
要するに、この凸曲面研削方法は、ワーク支持手段57aとツール支持手段67に、それぞれ回転を与えると共に、X軸−Z軸の二次元方向の相対的なスライドを与えることにより、回動テーブル53の回転中心線上(B軸上)でツールT3とワークW3とを点接触させつつツールT3とワークW3の相対的な向きを変えて、ワークW3の端面に形成された凸曲面に倣って研削するものである。
この研削方法によれば、図4、図5の研削方法に比べ、ツールT3が図5のツールに比べ、頗る大きいので、砥石の摩耗が少なく、加工能率が高く、ワークW3の形状精度が0.05μm、および形状誤差が0.02μmである研削が行えようになった。
この実施の形態によれば、ツール径を飛躍的に大きくしたときの加工現象の解明から、上記のような加工精度が得られる凸曲面研削方法を開発したもので、カップ状凹部の内径がワークの外径より大きいカップ状のツールを採用したことでツールの剛性が十分に得られかつ砥石形状が安定し、ツールの摩耗が少なくなり、求める高い加工能率が得られ、ワークの形状精度・形状安定性をさらに高く得られ、形状誤差がさらに小さく抑えられ、安定生産でき、デジタルカメラの高画素化に寄与できる。
この実施の形態によれば、前記ツール支持手段のツール支持部の外径が前記カップ状のツールの外径にほぼ等しい大きさであるので、ツール支持手段をカップ状のツールの大きさに対応して選択でき、ツール回転軸に簡単に装着でき、ツール支持手段がツール回転軸からは長く張り出さないので、ツールの剛性を一層十分に得られ、一層高い加工精度が得られ、デジタルカメラの高画素化に寄与できる。
この実施の形態によれば、ツール回転軸の先端に着脱可能に備えたツール支持手段にカップ状のツールを支持して研削するので、ツール交換が容易であり、装置の稼働率が向上する。
この実施の形態によれば、カップ状のツールの外径をワークの非研削部の外径の1.5倍〜2倍としたので、研削を担持する刃先長が十分に大きく得られ、砥石の摩耗が少なく、大きなワークに対する高い加工能力が得られ、安定生産できる。
この実施の形態によれば、ツール支持手段の回転軸のX−Z平面内のZ軸に対する傾き角を45°〜90°の範囲内として可変し、研削するので、カップ状のツールがワークの研削すべき箇所以外の他の箇所に干渉することなく、また、ツールの振動の原因となるワークからツールに伝わる研削反力を所要大きさ以下に抑えられ、ビビリが生じない研磨が行える。
この実施の形態によれば、カップ状のツールの刃先角を約45°としたので、ツール支持手段の回転軸のX−Z平面内のZ軸に対する傾き角を小さく抑えることができて、ツールの振動の原因となるワークからツールに伝わる研削反力を一層小さく抑えられ、ビビリが生じない研磨が行えて、鏡面研削に寄与する。
〔実施の形態2〕
〔実施の形態2〕
図3(a)〜(d)は、先端面が外周面に対して直角乃至直角に近い鋭角であるカップ状のツールT4を用いて、ワークW4に対して、B軸上にツールT4とワークW4を点接触させ、ツールT4を、ワークW4の端面に形成された点対偶凸曲面に倣って、図3(a)→(b)→(c)→(d)のツール運行行程(逆の行程でも良い)に示すように、ワークW4の端面に精密仕上げ切削加工された点対偶凸曲面に対して、平面→凹R面→非球面と精密に倣うように連続運行するところを示す行程図である。
この場合も、ツールT4の刃の先端角を2分割する分割線69の延長線がワークW4の被研磨点における曲率中心を通るように保ち、点対偶凸曲面に対して研削する。この実施の形態のカップ状のツールT4は、刃先角が外周面に対して90°又はこれに近い鋭角であるので、ワークW3の円周部の平面を研磨する際には、ツール回転軸63の軸心のX軸に対する交差角が45°又はこれに近い角度になる。
この実施の形態によれば、刃先角の相違に関係する事項を除いて、実施の形態1と同様の効果が得られる。
本発明は、上記一実施の形態に限られるものではなく、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲でさらに種々の変形が可能である。
上記の実施の形態では、ワーク支持手段をZ軸方向スライドテーブル51に設けて、ワーク支持手段に回転とZ軸方向スライドとを与え、また、回動テーブル53をX軸方向スライドテーブル52に設けて、ツール支持手段に回転とX軸方向スライドと回動テーブルの回動とを与えたが、これに限定されない。具体的には、ワーク支持手段を回転とZ軸方向スライドさせずZ軸方向に沿ったC軸に関して回転自在とし、かつ、回動テーブルをX軸−Z軸方向にスライド自在である二次元テーブル上に設けることにより、ツール支持手段をY軸に沿ったB軸に関して回転自在とし、かつ、X軸及びZ軸の二次元方向にスライド自在としても良い。
上記の実施の形態では、レンズ成形金型をワークとして非球面が平面に連続する点対偶凸曲面の研削について説明したが、本発明は、レンズ等の他のワークの端面の点対偶凸曲面を研削する点対偶凸曲面の研削にも適用される。また、ワーク回転軸によるワークの支持構造やツール回転軸によるツールの支持構造について、上記の実施の形態に示す構造に限定されるものではない。
50…研削装置
51…Z軸方向スライドテーブル
52…X軸方向スライドテーブル
53…回動テーブル
54…B軸
57…ワーク回転軸
57a…ワーク支持手段
59…C軸
W3,W4…ワーク
63…ツール回転軸
T3,T4…ツール
67…フランジ(ツール支持手段)
51…Z軸方向スライドテーブル
52…X軸方向スライドテーブル
53…回動テーブル
54…B軸
57…ワーク回転軸
57a…ワーク支持手段
59…C軸
W3,W4…ワーク
63…ツール回転軸
T3,T4…ツール
67…フランジ(ツール支持手段)
Claims (6)
- C軸に回転自在のワーク支持手段にワークを支持し、
C軸と直角方向のB軸に回転自在の回動テーブルに備えられたB軸に直角面内を回動自在のツール支持手段の先端に、外径が前記ワークの被研削部の外径よりも所要大きいカップ状のツールを取り付け、かつ、該ツールの先端面外端を前記回動テーブルの回転中心であるB軸に一致させ、
前記ワーク支持手段と前記ツール支持手段に、それぞれ回転を与えると共に、X軸−Z軸の二次元方向の相対的なスライドを与えることにより、前記回動テーブルの回転中心線上で前記ツールと前記ワークとを点接触させつつ前記ツールと前記ワークの相対的な向きを変えて、前記ワークの端面に形成された凸曲面に倣って研削することを特徴とする凸曲面研削方法。 - 前記ツール支持手段のツール支持部の外径が前記カップ状のツールの外径にほぼ等しい大きさであること特徴とする請求項1に記載の凸曲面研削方法。
- 前記ツール回転軸の先端に着脱可能なツール支持手段を備え、該ツール支持手段に支持された前記カップ状のツールにより研削することを特徴とする請求項1又は2に記載の凸曲面研削方法。
- 前記カップ状のツールは、外径が前記ワークの被研削部の外径の1.5倍〜2倍であること特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の凸曲面研削方法。
- 前記ツール支持手段の回転軸のX−Z平面内のZ軸に対する傾き角を45°〜90°の範囲内として可変し、研削することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の凸曲面研削方法。
- 前記カップ状のツールは、刃先角が約45°であること特徴とする請求項1乃至5の何れか一に記載の凸曲面研削方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017100279A (ja) * | 2017-01-10 | 2017-06-08 | 株式会社村谷機械製作所 | ホーニング加工装置 |
CN108214236A (zh) * | 2018-01-08 | 2018-06-29 | 歌尔股份有限公司 | 表面拉丝治具 |
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