JP2009010517A - 画像処理装置、映像受信装置および画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 画像処理装置を有する映像表示装置は、画像を構成する各画素の輝度信号を入力し、この入力した輝度信号のレベル毎に画素数を計数したヒストグラムデータを取得し、この取得したヒストグラムデータに基づいて前記輝度信号のレベルの変化量に対する補正量を設定し、処理対象とする画素近傍における輝度信号のレベルの変化量を前記補正量に基づいて補正し、この補正された輝度信号のレベルの変化量により前記処理対象とする画素について前記入力した輝度信号のレベルを補正する。
【選択図】 図1
Description
図1は、本発明の実施の形態に係る映像表示装置(画像処理装置、映像受信装置)10の構成例を示すブロック図である。映像表示装置10は、図1に示すように、チューナ11、MPEGエンコーダ12、デコーダ13、信号分離部14、スムージング処理部15、ヒストグラム取得部16、プロセッサ17、表示制御部18、表示部19などを備えている。
垂直処理部105は、信号分離部14から出力される輝度信号Yを処理して、画像垂直方向での階調の段差を低減する。水平処理部106は、垂直処理部105で処理された輝度信号Yを処理して、画像水平方向での階調の段差を低減する。後述のように、輝度信号Yに加え、色信号Cr、Cbを処理しても良い。ここでは、垂直方向、水平方向の順に輝度信号Yを処理している。この処理の順番を逆にしたり、並行的に処理したりすることも可能である。なお、垂直処理部105、水平処理部106の詳細は後述する。
図2は、スムージング処理部15としてのスムージング回路の構成例を示す図である。図2に示すように、スムージング処理部15は、画像情報の垂直方向におけるスムージング処理を行う垂直処理部105と画像情報の水平方向におけるスムージング処理を行う水平処理部106とにより構成されている。
垂直処理部105は、図1に示すように、周波数成分分解部110、LUT120、高域検出モジュール121〜124、平均化部130、減算部SUBAなどを有している。垂直処理部105は、画像情報における垂直方向での微少段差を低減するものである。
なお、周波数成分分解部110に輝度信号Y中の画素信号が順に入力されることから、全ての画素信号が順に処理対象の画素信号A0となる。
式(1)に示すように、平均化部130は、各高域検出モジュール121〜124で検出された周波数成分毎での輝度の微小変化量E1〜E4を平均し、さらに(1/2)を積算した値Fを算出する。値Fは、画素P0に対する垂直方向における輝度の微少段差としての意味を持つ。平均化部130により算出された値Fは、減算部SUBAに供給される。なお、平均値に(1/2)を積算しているのは、画素信号A0に垂直方向、水平方向双方での輝度の段差が含まれることを考慮したものである。
水平処理部106は、垂直処理部105で処理された輝度信号Bを処理する。水平処理部106は、処理対象の画素信号B0を基準として、垂直方向と同様に水平方向での微少段差を低減する処理を行う。水平処理部106は、図2に示すように、周波数成分分解部140、高域検出モジュール151〜154、平均化部160、減算部SUBBなどを有している。これらの構成は、垂直処理部105の周波数成分分解部110、高域検出モジュール121〜124、平均化部130、減算部SUBAと実質的に同様なものである。このため、水平処理部106については、詳細な説明を省略する。
減算部SUBBは、画素信号B0から値Hを減算する。これにより、減算部SUBBは、画素信号B0から水平方向での微少段差の成分Hを除去する。この結果、水平処理部106から出力される値は、画素信号A0から垂直方向、水平方向双方での輝度の微少段差が除去された値となる。
すなわち、垂直処理部105により得られた値Fと水平処理部106により得られた値Hとの和K(=F+H)は、垂直水平双方での輝度の段差としての意味を持つ。言い換えれると、値Kは、次の式(3)に示すように、垂直水平双方での周波数成分毎の輝度の微小変化E1〜E4、G1〜G4の平均である。
なお、式(3)に示すように、式(1)および式(2)での各高域検出モジュール121〜124および151〜154の出力の平均値に積算される(1/2)は、画素信号A0に垂直方向の段差と水平方向の段差とが含まれることを考慮している。
/((m1+m2+m3+m4)*2) …… 式(5)
式(5)において、m1〜m4は、重みである。
図3は、高域検出モジュール121〜124(および151〜154)の内部構成の一例を表すブロック図である。
高域検出モジュール121〜124(および151〜154)は、減算部171〜173、加算部174、セレクタ175、絶対値算出部(ABS)181、185、入出力変換部182、最小値算出部(MIN)183、符号戻し部184を有する。なお、以下の説明では、(IN1(A−i)、IN2(A0)、IN3(A+i))が入力される高域検出モジュール121〜124を想定して説明するが、高域検出モジュール151〜154についても同様な処理が行われる。
C2=A0−A+i …… 式(7)
C3=A−i−A+i …… 式(8)
また、加算部174は、次の式(9)に従い、値C3を算出する。
値C1、C2は、画素P0からの輝度の変化量を意味し、値C3は、画素P0付近が、右肩上がりまたは右肩下がりであるかを意味する。
値C3およびセレクタ175から出力される値Dは、画素P0付近での輝度の変化量を意味する。この変化量は、輝度の段差を表す可能性がある。後述のように、高域検出モジュール121〜124からの出力が平均化部130で平均化されることで、輝度の段差としての意味を持つようになる。
入出力変換部182は、基準値テーブル120に記憶されている補正量に基づいて値Dを補正した微小量を抽出する。基準値テーブル120および150に記憶(設定)される補正量は、プロセッサ17により当該画素を含む画像における輝度レベルの分布などの傾向に基づいて設定されるものである。プロセッサ17では、ヒストグラム取得部16により取得されるヒストグラムデータに基づいて補正量を示すデータ(後述する各基準値)を設定する処理を行う。なお、基準値テーブル120及び150に補正量を設定する処理については、後で詳細に説明する。
この場合、画素信号A0に対応する画素P0の付近で、画素信号の強度が右肩上がりまたは右肩下がりとなる(増加傾向または減少傾向)。この場合、値C1、C2から絶対値の大きい方が選択される。即ち、画素信号A0を基準として、変化量が大きい方が選択される。絶対値の大きい方が輝度の段差の実態を表すと考えられる。
この場合、画素信号A0に対応する画素P0の付近で、画素P0を中心として画素信号の強度が山型または谷型となる(増加傾向、減少傾向の何れでもない)。この場合、値Dとして値C3が選択される。即ち、画素P0の両端の画素P±iの画素信号A±iの差が選択される。画素P0での画素信号(輝度値)A0そのものは画像内での輝度の段差に寄与しないと考えられることから、無視される。
図4は、基準値テーブル120に記憶される補正量(補正量を示す基準値)の設定例を示す図である。図4では、入出力変換部182での補正量として、入力値Viに対する出力値Voの関係を示している。図4に示す例では、基準値V1までは、入力値Viと出力値Voとは等しい(入力値Viがそのまま出力される)。この場合、高域検出モジュール121〜124、151〜154では、基準値V1までの値がそのまま段差として抽出される。入力値Viが、基準値V1を超えると、出力値Voが基準値V1に固定される(出力の丸め込み)。即ち、基準値V1より大きい値は微小量として抽出されない傾向にある。さらに、入力値Viが基準値V2(折り返し値)を越えると、出力値Voが小さくなり、基準値V3において、0に収束する。
この領域では入力値Viがそのまま出力される。即ち、入力値Viが基準値V1未満であれば、入力値Viは補正されずに出力される。この結果として、基準値V1未満の入力値Viは、補正なしで微小量として抽出される。
この領域では入力値Viが出力されない。即ち、入力値Viが基準値V3以上であれば、入力値Viが0となるように補正される。この結果として、基準値V3以上の入力値Viは微小量として抽出されない。
この領域は、抽出領域と非抽出領域との境界であり、入力値Viが減じられて出力される。言い換えると、この領域は、一種の緩衝のための領域である。抽出領域と非抽出領域を直接接続すると、画像にノイズが発生する可能性がある。
この領域では、入力値Viに拘わらず、出力値Voが一定(V1)となる。即ち、入力値Viが基準値V1以上かつV2未満であれば、入力値Viは一定の値V1に補正される。この結果として、基準値V1以上かつV2未満の入力値Viは、値V1の微小量として抽出される。
この領域では、入力値Viの増加に応じて、出力値Voが減少している。即ち、入力値V2以上かつ基準値V3未満であれば、入力値Viが一定の割合で減少するように補正される(入力値ViはV1から0までの値に補正される)。この結果として、基準値V2以上かつV3未満の入力値Viは、V1から0までの値に補正された微小量として抽出される。
基準値テーブル120、150には、プロセッサ17により高域検出モジュール121〜124、151〜154において検出された変化成分に対する補正量が設定される。プロセッサ17では、ヒストグラム取得部16により取得されたヒストグラムデータに基づいて画像の傾向を判定し、その画像の傾向に応じた補正量を基準値テーブル120、150に設定する。たとえば、プロセッサ17では、輝度の変化が微小なプレーンな領域を検出し、そのプレーンな領域にはスムージングの効果が大きくなるような補正量を設定する。
以下、各画素の輝度レベルの分解能を0〜255でなく1〜nと一般化して説明するものとする。
すなわち、プロセッサ17は、各輝度レベル1〜nのヒストグラムデータDIN(1)〜DIN(n)に対して、輝度レベル差が微小なプレーンな領域を検出するため、演算対象となる輝度レベルiの前後(i−1、i+1)との差の絶対値をそれぞれ計算し、それらの値の大きい方(両端の定義されないDIN(0)、DIN(n+1)は値を0として計算する)をDgsn1(i)として取得する。つまり、プロセッサ17は、|DIN(i)−DIN(i−1)|と|DIN(i)−DIN(i+1)|との大きい方の値をDgsn1(i)として取得する(ステップS11)。
Dgsn3(i), Dgsn3(i-1), 0.875*Dgsn3(i-2), 0.75*Dgsn3(i-3), 0.625*Dgsn3(i-4), 0.5*Dgsn3(i-5), 0.375*Dgsn3(i-6), 0.25*Dgsn3(i-7), 0.125*Dgsn3(i-8), Dgsn3(i+1), 0.875*Dgsn3(i+2), 0.75*Dgsn3(i+3), 0.625*Dgsn3(i+4), 0.5*Dgsn3(i+5), 0.375*Dgsn3(i+6), 0.25*Dgsn3(i+7), 0.125*Dgsn3(i+8) より最大値をDgsn4(i)として取得する。
(第2の演算例)
Dgsn3(i), Dgsn3(i-1), Dgsn3(i-2), 0.875*Dgsn3(i-3), 0.75*Dgsn3(i-4), 0.625*Dgsn3(i-5), 0.5*Dgsn3(i-6), 0.375*Dgsn3(i-7), 0.25*Dgsn3(i-8), 0.125*Dgsn3(i-9), Dgsn3(i+1), Dgsn3(i+2), 0.875*Dgsn3(i+3), 0.75*Dgsn3(i+4), 0.625*Dgsn3(i+5), 0.5*Dgsn3(i+6), 0.375*Dgsn3(i+7), 0.25*Dgsn3(i+8), 0.125*Dgsn3(i+9) より最大値をDgsn4(i)として取得する。
(第3の演算例)
Dgsn3(i), Dgsn3(i-1), Dgsn3(i-2), Dgsn3(i-3), 0.875*Dgsn3(i-4), 0.75*Dgsn3(i-5), 0.625*Dgsn3(i-6), 0.5*Dgsn3(i-7), 0.375*Dgsn3(i-8), 0.25*Dgsn3(i-9), 0.125*Dgsn3(i-10), Dgsn3(i+1), Dgsn3(i+2), Dgsn3(i+3), 0.875*Dgsn3(i+4), 0.75*Dgsn3(i+5), 0.625*Dgsn3(i+6), 0.5*Dgsn3(i+7), 0.375*Dgsn3(i+8), 0.25*Dgsn3(i+9), 0.125*Dgsn3(i+10), より最大値をDgsn4(i)として取得する。
(第4の演算例)
Dgsn3(i), Dgsn3(i-1), Dgsn3(i-2), Dgsn3(i-3), Dgsn3(i-4), 0.875*Dgsn3(i-5), 0.75*Dgsn3(i-6), 0.625*Dgsn3(i-7), 0.5*Dgsn3(i-8), 0.375*Dgsn3(i-9), 0.25*Dgsn3(i-10), 0.125*Dgsn3(i-11), Dgsn3(i+1), Dgsn3(i+2), Dgsn3(i+3), Dgsn3(i+4), 0.875*Dgsn3(i+5), 0.75*Dgsn3(i+6), 0.625*Dgsn3(i+7), 0.5*Dgsn3(i+8), 0.375*Dgsn3(i+9), 0.25*Dgsn3(i+10), 0.125*Dgsn3(i+11) より最大値をDgsn4(i)として取得する。
つまり、ステップS22において、プロセッサ17は、
Dgsn5(i)=Dgsn4(i)×GSG(i)
なる演算を行なって、乗算値Dgsn5(i)を算出する。上記ステップS21及びS22の処理は、各輝度レベル1〜nに対してそれぞれ行なわれる。最終的な補正量を決定するためのゲインを設定する。これはレベル1〜nに対してのデータ量を持たせている。GSG(i)は「0」と「1」の間の数である。たとえば、GSG(i)が「1」である場合、最高の効果が得られ、GSG(i)が「0」である場合、効果無しとなる。これにより、暗部・明部といったところの効果量を可変するなど、設定者の方針を反映させることが可能となる。また、ユーザが「0」〜「1」の間で強、中、弱、オフというように数段階に装置メニュー等で選択できるようにしても良い。
Dgsn6(i)=Dgsn5(i)+Dgs(i)
なる演算を行なって、Dgsn6(i)を算出する。このDgsn6(i)が、画像の解析結果に応じた補正量となる。つまり、ヒストグラムデータから得られた補正パラメータDgsn5(i)が基準値Dgs(i)に反映されたDgsn6(i)は、当該画像における各画素の輝度レベルの変化(輝度変化)に応じた補正量となる。このようなDgsn6(i)を取得すると、プロセッサ17は、Dgsn6(i)を補正量として基準値テーブル120、150に記憶(設定)する(ステップS51)。
また、上記実施の形態では、各画素の輝度信号に対して垂直処理を行った後に水平処理を行う手順として説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、垂直処理と水平処理を同時に行う形でもほぼ同様な結果が得られる。この場合、遅延回路を縮小することが可能となるため、スムージング処理部の回路規模を縮小することができる。
Claims (7)
- 画像を構成する各画素の画素信号を入力する入力手段と、
この入力手段により入力した画素信号のレベル毎に画素数を計数したヒストグラムデータを取得する取得手段と、
この取得手段により取得したヒストグラムデータに基づいて前記画素信号のレベルの変化量に対する補正量を設定する設定手段と、
処理対象とする画素近傍における画素信号のレベルの変化量を前記設定手段により設定されている補正量に基づいて補正する第1の補正手段と、
この第1の補正手段により補正された画素信号のレベルの変化量により前記処理対象とする画素について前記入力手段により入力した画素信号のレベルを補正する第2の補正手段と、
を具備することを特徴とする画像処理装置。 - 前記設定手段は、前記ヒストグラムデータに対して度数分散処理を施し、その度数分散処理されたヒストグラムデータに基づいて算出した値により所定の基準値を補正したデータを前記補正量として設定する、
ことを特徴とする前記請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記補正量は、基準値未満の変化量に対してその変化量を保持し、前記基準値以上の変化量を前記基準値以下の変化量に補正するものであり、
前記設定手段は、前記ヒストグラムデータに基づいて算出した値により所定の基準値を補正したデータを前記補正量として設定する、
ことを特徴とする前記請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 前記補正量は、第1の基準値未満の変化量に対してその変化量を保持し、前記第1の基準値以上かつ第2の基準値未満の変化量を前記第1の基準値と補正し、前記第2の基準値以上かつ第3の基準値未満の変化量を前記第1の基準値以下の変化量に補正するものであり、
前記設定手段は、前記ヒストグラムデータに基づいて算出した値により所定の第1、第3の基準値を補正したデータを前記補正量として設定する、
ことを特徴とする前記請求項1または2に記載の画像処理装置。 - さらに、前記第2の補正手段により補正された画素信号に基づいて、画像を表示する表示手段をさらに具備することを特徴とする前記請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 放送信号を受信し、映像信号に変換する受信手段と、
前記受信手段により得られた映像信号の各フレームの画像を構成する各画素の所望の画素信号を分離する分離手段と、
この分離手段により得られた画素信号のレベル毎に画素数を計数したヒストグラムデータを取得する取得手段と、
この取得手段により取得したヒストグラムデータに基づいて前記画素信号のレベルの変化量に対する補正量を設定する設定手段と、
処理対象とする画素近傍における画素信号のレベルの変化量を前記設定手段により設定されている補正量に基づいて補正する第1の補正手段と、
この第1の補正手段により補正された画素信号のレベルの変化量により前記処理対象とする画素について前記分離手段により得られた画素信号のレベルを補正する第2の補正手段と、
を有することを特徴とする映像受信装置。 - 画像処理装置に用いられる画像処理方法であって、
画像を構成する各画素の画素信号を入力し、
この入力した画素信号のレベル毎に画素数を計数したヒストグラムデータを取得し、
この取得したヒストグラムデータに基づいて前記画素信号のレベルの変化量に対する補正量を設定し、
処理対象とする画素近傍における画素信号のレベルの変化量を前記補正量に基づいて補正し、
この補正された画素信号のレベルの変化量により前記処理対象とする画素について前記入力した画素信号のレベルを補正する、
ことを特徴とする画像処理方法。
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