〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図面に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
図1(a)および図1(b)は、本実施形態に係るディスクカートリッジの概略構成を示しており、同図(a)は断面図、同図(b)は、同図(a)を上方向から見た際の平面図を示している。上記ディスクカートリッジは、ディスク1およびディスクカバー2を備えた構成となっている。
ディスク1は、円盤形状の記録媒体であり、記録面を有するディスク部3と、ディスク1の中心部に設けられたハブ部4とから構成されている。ディスクカバー2は、図1(a)に示すように、ディスク1の下側半分を覆うような形状となっている。また、ディスクカバー2には、ディスク1におけるハブ部4に対応する部分に、開口部6が設けられている。すなわち、上記ディスクカートリッジは、下側半分が、上記開口部6を除いてディスクカバー2で覆われている一方、上側半分が、ディスク1の上側の面が露出している構造となっている。
ディスクカバー2を構成する材料としては、例えば、ポリカーボネイト、ABS(acrylonitrile-butadiene-styrene)、およびアクリルなどの樹脂類、スチール、およびアルミニウムなどの金属類などを用いることができる。
また、ディスク1におけるハブ部4は、磁性体によって構成されているとともに、ディスクカバー2における開口部6のディスク1側には、磁性体を含んだ内周側ディスク当接部(内周側当接部)5が設けられている。これにより、ハブ部4と内周側ディスク当接部5とが磁力によって引っ張られるので、ディスク1とディスクカバー2とが一体となった状態が維持される。また、逆に言えば、上記の磁力よりも強い外力を、ディスク1とディスクカバー2とを分離する方向で加えれば、両者を分離することが可能となっている。
なお、詳細は後述するが、ディスク1とディスクカバー2とをロックする機構を備える場合には、ハブ部4および内周側ディスク当接部5を磁性体で構成しなくてもよい。
また、ディスクカバー2における、ディスク1の外周部近傍に対応する位置に、外周側ディスク当接部(外周側当接部)7が設けられている。すなわちディスク1は、その内周側を内周側ディスク当接部5によって、その外周側を外周側ディスク当接部7によって、ディスクカバー2に対して支持されることになる。
図2は、上記外周側ディスク当接部7の近傍を拡大して示した断面図である。同図に示すように、外周側ディスク当接部7は、中空の弾性体によって構成されているものである。この外周側ディスク当接部7を構成する弾性体としては、例えばゴムなどが挙げられる。このように、ディスク部3の外周部は、外周側ディスク当接部7の弾性力によって支持されることになる。よって、外部からディスク1に対して衝撃が加わった場合などに、この衝撃を外周側ディスク当接部7の弾性力によって吸収することができ、ディスク1の破損などを抑制することができる。
また、ここでは図示しないが、上記内周側ディスク当接部5におけるディスク1との当接面も、ゴムなどの弾性体によって構成されていることが好ましい。これにより、衝撃を吸収するとともに、ディスク1における内周側ディスク当接部5との当接部位に傷が生じることを抑制することができる。
次に、上記ディスク部3の構成、および該ディスク部3に対して記録再生を行うヘッド11の構成について説明する。図3は、ディスク部3、および該ディスク部3に対して記録再生を行うヘッド11の構成を示す説明図である。
同図に示すように、ディスク部3は、ディスク基板14、記録膜(記録層)15、および保護膜(保護層)16から構成されており、ディスク基板14における、ヘッド11からのレーザ光の入射側(光入射側)の面に、記録膜15、および保護膜16がこの順で積層されている。
ディスク基板14は、ディスク部3の基板となる部材である。このディスク基板14を構成する材料としては、帯電防止性のある材料であればどのようなものを用いてもよいが、例えば、ポリカーボネイト、ABS、およびアクリルなどの樹脂類、スチール、およびアルミニウムなどの金属類、強化硝子などの硝子類などが挙げられる。樹脂類は、圧縮成形できるので大量生産に適しているとともに、材料が安価であるという利点を有している。金属類は、プレス加工によって容易に生産ができるとともに、材料が安価でかつ強度が高いという利点を有している。硝子類は、平面性および硬度が高く、光学的に安定しているという利点を有している。また、ディスク基板14における光入射側とは反対側の面は、図1に示すように、外部に露出することになるので、ディスク基板14を構成する材料としては、この露出面に傷などがつかない程度の硬度を有していることが好ましい。
記録膜15は、相変化記録や光磁気記録に対応した記録膜材料によって構成されるものである。具体的な材料としては、従来から用いられている記録膜材料を用いればよいので、ここでは列挙しない。
保護膜16は、ディスク部3における光入射側の面を保護するための部材である。この保護膜16を構成する材料としては、帯電防止性があり、かつ透光性がある材料であればどのようなものを用いてもよいが、例えば、ポリカーボネイト、ABS、およびアクリルなどの樹脂類、強化硝子などの硝子類などが挙げられる。これらの樹脂類および硝子類の利点は上記したとおりである。また、保護膜16の表面は、ヘッド11と近接するので、保護膜16を構成する材料としては、摺動性を有するものであることが好ましい。
ヘッド11は、図3に示すように、磁気コイル(磁気ヘッド部)17、対物レンズ18、ミラー19、収差補正レンズ群20、ハーフミラー21、発光素子22、および受光素子23を備えた構成となっている。
発光素子22は、レーザ光を発光するための素子であり、例えばLD(Laser Diode)などを備えているものである。受光素子23は、ディスク部3における記録膜15から反射されたレーザ光を受光し、信号を読み取るための素子である。ハーフミラー21は、発光素子22から出射したレーザ光を透過する一方、ディスク部3から反射されたレーザ光を受光素子23方向に反射させる機能を有する光学部品である。収差補正レンズ群20は、発光素子22から出射されたレーザ光に含まれる収差を補正するためのレンズ群である。ミラー19は、発光素子22から出射されたレーザ光を、ディスク部3における光照射点の方向に反射させるものである。対物レンズ18は、ミラー19で反射された光を集光して、ディスク部3における記録膜15上にフォーカスさせるためのレンズである。これらの対物レンズ18、ミラー19、収差補正レンズ群20、ハーフミラー21、発光素子22、および受光素子23によって、ヘッド11における光学ヘッド部が構成される。磁気コイル17は、記録動作を行う際に、ディスク部3における記録膜15に対して磁界を印加するためのものである。
なお、上記の例では、ディスク部3は、記録層としての記録膜15が相変化記録や光磁気記録に対応した記録膜材料によって構成される記録再生可能なディスクとなっているが、これに限定されるものではない。例えば、CD、CD−ROM、DVD−ROMのように、記録層として、予め情報に応じて基板自体に設けられた凹凸部上に反射膜が形成されている構成の再生専用ディスクや、CD−R、DVD−Rなどの追記型ディスクであっても構わない。また、上記の例では、ヘッド11として、記録および再生を行う構成のヘッドの例を示したが、これに限定されるものではなく、記録再生可能なディスクおよび上記のような再生専用ディスクに対して再生のみを行うヘッドであってもよい。この場合には、磁気コイル17などの構成は不要となる。
以上のような構成のヘッド11における再生動作、すなわちレーザ光の照射および反射光の検出は次のように行われる。まず、発光素子22から出射したレーザ光は、ミラー19を透過して収差補正レンズ群20に入射する。収差補正レンズ群20で収差が補正されたレーザ光は、ミラー19によって反射され、対物レンズ18に入射する。対物レンズ18によって集光されたレーザ光は、ディスク部3における保護膜16を透過し、記録膜15上でフォーカスされる。その後、記録膜15に記録されているデータに応じて反射光量が変化した反射光は、対物レンズ18、ミラー19、収差補正レンズ20を順に通過し、ハーフミラー21において受光素子23が配置されている方向へ反射される。そして、受光素子23において反射光が受光され、データの読み出しが行われる。
ここで、従来の光ディスクについて説明する。従来の光ディスクでは、透光性を有するポリカーボネートなどからなるディスク基板を通して記録面に記録再生用のレーザ光が照射される構成となっている。すなわち、従来の光ディスクは、ディスク基板において、光入射側とは反対側に記録膜が形成されている構成となっており、上記で示したディスク1の構成とは異なる構成となっている。従来の光ディスクにおいて、このように光入射側とは反対側に記録膜が形成されているのは、次のような理由によるものである。すなわち、ディスク基板の光入射側の表面に小さなほこりが付着していたりや傷が生じていたりした場合でも、照射されるレーザ光は、ディスク基板の厚みを通して記録膜上にフォーカスされるので、このようなほこりや傷の影響が小さくなるからである。
しかしながら、このようにディスク基板の厚みを通して記録面上にレーザ光を照射する場合、ディスク基板の厚みの分だけ焦点距離が長くなるので、対物レンズ径を大きくする必要がある。また、対物レンズ径に入射させるレーザ光の径も大きくさせる必要があるため、発光素子からのレーザ光を対物レンズ方向へ反射させるミラーも大きくする必要がある。具体的には、ディスク基板の厚みが0.6〜1.2mm、ヘッドとディスク基板の表面との距離が1mm程度、レーザ光の径が1mm程度となっている。このような理由により、従来の光ディスクに対応したヘッドは、サイズおよび重量ともに比較的大きなものとなっている。これは、ディスクドライブの厚みを増大させるとともに、ヘッドのアクセススピードが遅くなる要因となっている。
これに対して、今日では、従来の光ディスクが開発された当時と比較して、記録信号がデジタル化されるとともに、エラー訂正の技術も発達してきており、エラーに対する耐久性が向上してきている。すなわち、従来のように、ディスク基板表面のほこりや傷などによるエラーの発生が低減されているので、ディスク基板を透過して記録膜にレーザ光を照射する必要性が薄れてきている。
このような理由により、本実施形態のディスク1では、ディスク基板14の光入射側に記録膜15を設け、レーザ光の焦点距離を短くした構成となっている。よって、ヘッド11の大きさおよび重量も従来と比較して著しく小型化している。具体的には、レーザ光の径を10μm程度とすればよいことになるので、対物レンズの径、およびミラーの大きさに関していえば、従来のヘッドと比較して、およそ100分の1程度の大きさでよいことになり、大幅にヘッドの小型化を実現することができる。したがって、ディスクドライブ自体の薄型化、およびヘッドのアクセススピードの高速化を実現できる。
次に、上記ディスクカートリッジに対して記録再生動作を行うディスクドライブについて、以下に説明する。図4(a)ないし図4(d)は、上記ディスクドライブによるディスクカートリッジに対する記録再生動作の手順を示す説明図である。ディスクドライブは、例えば図4(a)に示すように、ベース部8、スピンドルモータ9、チャッキング10、ヘッド11、アクチュエータ12、およびヘッドアーム13を備えた構成となっている。
ベース部8は、ディスクドライブが備える各構成を支持するためのベース部材である。スピンドルモータ9は、記録再生時に、ディスクカートリッジにおけるディスク1を回転させるためのモータである。チャッキング10は、記録再生時、および記録再生待機時において、ディスク1を保持するための部材である。このチャッキング10は、上記スピンドルモータ9の上面側に設けられており、スピンドルモータ9の回転に伴って、チャッキング10が回転する構成となっている。これにより、スピンドルモータ9を回転させることによって、チャッキング10に保持されたディスク1が回転することになる。
ヘッド11は、記録再生時に、ディスク1に対してのレーザの照射、およびディスク1からの反射光の検出を行うための光学ヘッド、および、記録時に磁界を発生させる磁気ヘッドを備えたものである。アクチュエータ12は、ヘッド11を、退避位置からディスク1における記録再生領域に移動させるとともに、ディスク1内における所望の位置へのアクセス制御を行うものである。ヘッドアーム13は、ヘッド11を支持するとともに、アクチュエータ12による制御により、ヘッド11を移動させるためのものである。
次に、ディスクドライブにおいて、ディスクカートリッジの挿入から記録再生動作を行うまでの手順について説明する。まず、図4(a)に示すように、ディスク1とディスクカバー2とが接合した状態のディスクカートリッジが、ディスクドライブの側方から、チャッキング10の上方を越えるようにして挿入される。そして、図4(b)に示すように、ディスクカバー2の開口部がチャッキング10の真上に到達した時点で、ディスクカートリッジの横方向の移動が停止される。
その後、図示はしないが、ディスクドライブが備えるディスクカバー昇降手段によって、ディスクカバー2が下方に移動させられる。この際に、ディスクカバー2の下降に伴って、ディスク1も下降することになるが、ディスク1におけるハブ部4がチャッキング10に到達した時点で、ディスク1の下降は停止することになる。一方、ディスクカバー2における開口部は、チャッキング10の径よりも大きくなっているので、ディスクカバー昇降手段が、ディスクカバー2の下降を続行することにより、ディスク1とディスクカバー2とが分離されることになる。その後、ディスクカバー2は、図4(c)に示すように、ベース部8に到達するまで下降する。
このようにして分離されたディスク1とディスクカバー2との間隙に対して、図4(d)に示すように、アクチュエータ12によってヘッド11が挿入され、所望のディスク位置において記録再生動作が行われる。
なお、図5(a)ないし図5(c)は、上記の動作を、図4(a)ないし図4(d)において上方から見た際の様子を示す説明図である。すなわち、図5(a)では、ディスクカートリッジがディスクドライブに対して側方から挿入されている状態を示しており、図5(b)では、ディスク1とディスクカバー2との分離が完了した状態を示しており、図5(c)では、ヘッド11が記録再生動作位置に移動した状態を示している。
これらの図に示すように、ヘッドアーム13は、アクチュエータ12内に設けられた支点を中心として回転することによって、ヘッド11を移動させる構成となっている。このように、ヘッドアーム13をスイングさせることによってヘッドを移動させる構成によれば、ディスクドライブ内において、ヘッド11を移動させるために必要とされる領域を比較的小さくすることができる。比較例として、ヘッドアーム13を横方向にスライドさせる構成の場合には、ヘッド11をアクチュエータ12から最も遠い場所に移動させるのに必要とされるヘッドアーム13の長さ分が、ヘッド11を退避位置に移動させている状態で、横方向に延びてしまうことになる。このように、図4(a)ないし図4(d)などに示したディスクドライブによれば、ディスクドライブ自体の横方向の大きさを小さくすることができる。
また、図4(a)ないし図4(d)などに示したディスクドライブでは、アクチュエータ12を、ディスクカートリッジが配置される領域の外側に配置し、横方向からヘッド11をディスク1とディスクカバー2との間に挿入する構成となっている。したがって、ディスクドライブの厚み方向に関しては、ヘッド11を挿入することが可能な程度に、ディスク1とディスクカバー2との間を離すことが可能な厚みがあればよいことになる。よって、ディスクドライブの厚みを極めて薄くすることができる。
さらに、上記ディスクドライブでは、ディスクカバー2をディスク1から分離した状態で、横方向からヘッド11を挿入する構成となっている。すなわち、ヘッド11は平面内で移動させればいいので、例えばヘッド11を上下方向にも移動させる必要があるような構成と比較して、アクチュエータ12におけるヘッド11の移動制御を簡素化することができる。
次に、ディスクカートリッジにおいて、ディスク1とディスクカバー2とをロックする機構について説明する。上記で図1に示したディスクカートリッジは、ディスク1とディスクカバー2とは、ディスク1のハブ部4を構成する磁性体と、ディスクカバー2における内周側ディスク当接部5に含まれている磁性体との磁力によって接合されている構成となっている。このような構成では、ディスク1とディスクカバー2とを比較的容易に分離することができてしまうので、ディスク1の光入射側面を的確に保護することができないことも考えられる。そこで、以下に示すような構成によって、ディスク1とディスクカバー2との接合状態をロックするようにしてもよい。
図6は、ロック機構を有するディスクカートリッジの中心部近傍を拡大して示す断面図である。同図に示すように、ディスク1におけるディスクカバー2側の面における中心部に、ディスク凸部24が設けられている。このディスク凸部24は、図6において下方から見た際には、ディスク1と同心の円形となっている。そして、このディスク凸部24の径は、ディスクカバー2の開口部6の径よりも若干小さくなるように設定されており、ディスク1とディスクカバー2とが接合している状態では、ディスク凸部24が開口部6に挿入された状態となる。
また、ディスク凸部24の側面、言い換えれば、ディスク1の面に対して垂直な面で、開口部6に対向する面に、くびれ(凹部)24Aが設けられている。また、ディスクカバー2には、突起部(凸状部)25が、横方向、言い換えれば、ディスク1の面に平行な方向に移動可能な状態で設けられている。
この突起部25は、ディスク1とディスクカバー2との接合状態を解除する際には、図6中の破線で示すように、ディスクカバー2の開口部6に接する位置に配置される。そして、ディスク1とディスクカバー2との接合状態をロックする際には、突起部25を中心方向に移動させ、該突起部25がディスク凸部24におけるくびれ24Aに嵌入した状態となるようにする。さらに、くびれ24Aを中心方向に移動させると、ディスク凸部24もそれに伴って横方向に移動し、突起部25が当接している側とは反対側の側面が、ディスクカバー2における開口部6に接することになる。この状態では、ディスク1は、突起部25がくびれ24Aに引っ掛かっていることによって、ディスクカバー2から分離できなくなっているので、ディスク1とディスクカバー2との接合状態がロックされていることになる。
なお、上記のくびれ24Aは、ディスク凸部24の側面全体、すなわち円柱面全体にわたって一周するように設けられていてもよいし、側面の一部に設けられていてもよい。また、上記の突起部25は、くびれ24Aが円柱面全体に一周するように設けられている場合には、このくびれ24A全体を囲うような形状、例えば円形形状となっていてもよいし、一か所で突起しているような形状となっていてもよい。さらに、ディスク凸部24の周囲の複数の箇所に突起部25…を設けておき、これらの突起部25…を中心方向に移動させてくびれ24Aに嵌入させることによってロックする構成としてもよい。
また、図6に示すロック機構の構成とは異なる構成として、図7(a)および図7(b)に示すような構成がある。同図(b)は、ディスクカートリッジを上面側、すなわちディスク1側から見た際の平面図であり、同図(a)は、同図(b)中のa−a’線における断面図である。
これらの図に示すように、ディスクカバー2における上面側に、ディスク1の外周部をロックするためのディスク保持用ロック26・26が設けられている。これらのディスク保持用ロック26・26は、四角形状のディスクカバー2における対角線上の2つの角の近傍に設けられている。そして、各ディスク保持用ロック26は、軸部26Aを中心に回動自在になっており、回動角度によって、ディスク1をロックした状態と、ロックを解除した状態とが切り換えられる構成となっている。
ディスク1をロックした状態では、2つのディスク保持用ロック26・26は、それぞれの先端部が、ディスク1の外周部の上面側に重なるような角度位置に設定される。これにより、ディスク1は、中心を含む直線上にある2か所の外周部において、下側からは外周側ディスク当接部7によって、上側からはディスク保持用ロック26によって挟持されることになる。すなわち、この状態では、ディスク1は、ディスクカバー2から上側に外れないことになる。
一方、ディスク1のロックを解除した状態では、2つのディスク保持用ロック26・26は、それぞれの先端部が、ディスク1の外周部の上面側に重ならないような角度位置に設定される。この状態では、ディスク1は、上側への移動を制限するものがなくなるので、ディスク1とディスクカバー2とが分離可能となる。
このディスク保持用ロック26の角度位置の切替えを行う機構としては、次のような構成が挙げられる。まず、ディスク保持用ロック26に、凸部27を設けるとともに、ディスクカバー2の側壁にガイド溝28を設ける。そして、ディスク保持用ロック26がロック状態にある時には、凸部27がガイド溝28に突出する一方、ディスク保持用ロック26が解除状態にある時には、凸部27がガイド溝28の底部よりも内側に埋没するように設定する。
このような構成とした場合、例えばディスクカートリッジをディスクドライブの外部に出している状態では、ディスク保持用ロック26がロック状態となり、凸部27がガイド溝28内で突出していることになる。この凸部27の突出は、ガイド溝28の内部で行われるので、外部からこの凸部27に触れることは容易ではなく、ロック状態を維持することができる。
一方、ディスクカートリッジをディスクドライブに挿入した際には、ディスクドライブに予め設けられた、ガイド溝28に沿うような凸状部材が、ディスクカートリッジの挿入にともなってガイド溝28を移動し、上記凸部27を押すような構成としておく。これにより、ディスクカートリッジがディスクドライブ内に挿入されると、ディスク保持用ロック26が解除されることになる。
なお、図7(b)に示した構成では、ディスク保持用ロック26がディスクカバー2の上面側に2か所設けられた構成となっているが、これに限定されるものではなく、3か所以上に設けた構成としてもかまわない。また、1か所でディスク1のロックを行うことができるような構成としてもかまわない。
次に、ディスクカートリッジの形状の具体的な構成例について説明する。図8(a)および図8(b)は、ディスクカートリッジの形状の1具体例を示している。同図(b)は、ディスクカートリッジを上面側、すなわちディスク1側から見た際の平面図であり、同図(a)は、同図(b)中のa−a’線における断面図である。
同図(a)および同図(b)に示すディスクカートリッジでは、上側から見た際に、ディスクカバー2の一部が欠けている形状となっている。具体的には、ディスクカバー2は、中心点から放射状に4等分した1つの領域において、ディスク1よりも外側となる部分が削除された形状となっている。この領域では、同図(a)に示すように、ディスクカバー2の側壁は存在せず、ディスク1の外周部は外部に露出した状態となっている。
このような構成のディスクカートリッジに対して記録再生動作を行うディスクドライブは、上記のディスクカバー2における側壁が存在しない領域においてヘッドを挿入する構成とする。すると、図4(a)ないし図4(d)において説明したディスクドライブの動作において、ディスクカバー2を下げる量を小さくすることができる。これは、ヘッド11の挿入が、ディスクカバー2の側壁がない領域で行われるので、ヘッド11の挿入に必要なディスク1とディスクカバー2との間の距離を小さくすることができるからである。
詳しく説明すると、ディスクカバー2の側壁がヘッド11の挿入領域にも存在している場合には、ディスク1の下面と、ディスクカバー2の側壁の上面との間の距離が、ヘッド11の挿入に必要な間隔となる。これに対して、図8(a)および図8(b)に示すディスクカートリッジを用いた場合には、ディスク1の下面と、ディスクカバー2に設けられた外周側ディスク当接部7の上端部との距離が、ヘッド11の挿入に必要な間隔となる。図4(a)ないし図4(d)などに示すように、ディスクカバー2の側壁の高さは、外周側ディスク当接部7の高さよりも高いものであるので、図8(a)および図8(b)に示すようなディスクカートリッジを用いれば、ディスクカバー2の下げ量を少なくすることが可能となる。したがって、ディスクドライブ自体の厚み(上下方向の高さ)を小さくすることが可能となる。
なお、図8(a)および図8(b)に示す構成において、ヘッドが挿入される領域では、外周側ディスク当接部7を設けない構成としてもよい。この場合には、ディスクドライブ内でのディスクカバーの下げ量をさらに小さくすることができるので、さらにディスクドライブ自体の厚みを小さくすることができる。
また、図8(a)および図8(b)に示すディスクカートリッジとは異なる構成のものとして、図9に示すようなディスクカートリッジとしてもよい。図9に示すディスクカートリッジは、ディスクカバー2の側壁の一部が開閉可能な構成となっている。すなわち、ディスクカバー2に、外側方向に開閉可能な側壁部2Wが設けられている。
このようなディスクカートリッジの場合、ディスクドライブの外部にある状態では、側壁部2が閉じている一方、ディスクドライブに挿入された際には、側壁部2が開かれた状態となってヘッドの挿入が行われる。これにより、上記と同様に、ヘッドを挿入するのに必要なディスクカバー2の下げ量を小さくすることができるので、ディスクドライブ自体の厚みを小さくすることができる。また、ディスクドライブの外部にある状態では、側壁部2が閉じた状態となるので、横方向からの衝撃にも強い構造となっている。
〔実施の形態2〕
本発明の実施の他の形態について図面に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、前記した実施の形態1で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付記し、その説明を省略する。
まず、本実施形態に係るディスクカートリッジについて説明する。実施の形態1で示したディスクカートリッジは、ディスクドライブ内で記録再生動作を行う際には、ディスク1とディスクカバー2とを分離し、両者の間にヘッドを挿入する構成となっている。これに対して、本実施形態に係るディスクカートリッジは、ディスクカバー2にシャッターを設け、このシャッターを開閉することによって、ヘッドをディスク1に対してアクセスさせる構成となっている。
図10(a)および図10(b)は、ディスクカートリッジを上側から見た際の斜視図、図11(a)および図11(b)は、ディスクカートリッジを下側から見た際の斜視図である。なお、図10(a)および図11(a)は、シャッター30が閉じた状態、図10(b)および図11(b)は、シャッター30が開いた状態を示している。これらの図に示すように、ディスクカバー2には、シャッター30が設けられており、該シャッター30は、横方向(ディスクカバー2における面内方向)に移動することによって、ディスクカートリッジの下面側におけるディスク1の露出/非露出を切り換えることが可能となっている。なお、その他の構成については、実施の形態1において図1(a)および図1(b)などに示した構成と同様であるので、その説明を省略する。
上記シャッター30は、上記のように、ディスクカートリッジの下面側におけるディスク1の露出/非露出を切り換える機能を有するとともに、ディスクカートリッジがディスクドライブの外部にある状態に、ディスク1をディスクカバー2に固定する機能をも有している。図12(a)は、シャッター30が閉じた状態において、ディスクカートリッジを下側から見た際の平面図を示しており、図12(b)は、同図(a)中のa−a’線における断面図を示している。なお、図12(b)では、ディスクカバー2が上側、ディスク1が下側に配置された状態を示しており、今までの説明とは上下が逆になっている。
これらの図に示すように、ディスク1の中心部に、ハブ32が設けられている。このハブ32は、ディスクカバー2側にフランジ状に突出した形状となっている。一方、シャッター30には、シャッター30が開く際に移動する方向とは逆の方向に開口した、ハブ保持用切り欠け部31が形成されている。そして、シャッター30が閉じた状態において、ハブ32のフランジ部が、ハブ保持用切り欠け部31によって掛止される。
図13(a)は、シャッター30が開いた状態において、ディスクカートリッジを下側から見た際の平面図を示しており、図13(b)は、同図(a)中のa−a’線における断面図を示している。なお、上記と同様に、図13(b)では、ディスクカバー2が上側、ディスク1が下側に配置された状態を示しており、今までの説明とは上下が逆になっている。
これらの図に示すように、シャッター30が左方向に移動して開状態となると、ハブ32のフランジ部が、ハブ保持用切り欠け部31によって掛止された状態から開放される。これにより、ディスク1は、ディスクカバー2に対する固定状態から開放される。
次に、上記ディスクカートリッジに対して記録再生動作を行うディスクドライブについて、以下に説明する。図14は、該ディスクドライブに対してディスクカートリッジを挿入している状態を示す斜視図である。同図に示すように、該ディスクドライブは、ドライブケース36に、カートリッジホルダー33、スピンドルモータ34、およびヘッド35を備えた構成となっている。スピンドルモータ34は、記録再生動作時に、ディスク1を回転させるためのモータである。ヘッド35は、記録再生動作を行うヘッドであり、ドライブケース36の下部において、ディスクカートリッジの挿脱方向と垂直な方向にアクセス移動可能な状態で配置されている。
このディスクドライブに対してディスクカートリッジを挿入する際には、カートリッジホルダー33をドライブケース36から上面側に斜めにリフトさせ、カートリッジホルダー33の側面に設けられたディスクカートリッジ挿入口を露出させることによって挿入が行われる。
その後、図14における丸付き数字1の矢印で示す方向にディスクカートリッジを押し込み、カートリッジホルダー33の奥までディスクカートリッジが到達した後に、同図における丸付き数字2の矢印で示す方向にカートリッジホルダー33をドライブケース36に対して押し込むことによって、ディスクカートリッジの装填が完了する。図15(a)は、ディスクカートリッジが、カートリッジホルダー33の奥まで到達した時点における、図14中のa−a’線での断面図を示しており、図15(b)は、ディスクカートリッジの装填が完了した時点における、図14中のa−a’線での断面図を示している。
次に、ディスクカートリッジをカートリッジホルダー33に挿入した際に、シャッター30を開くための構成について説明する。図16は、カートリッジホルダー33にディスクカートリッジを挿入し、シャッター30が開かれる直前の状態を示す説明図である。同図において、ディスクカートリッジは、左方から右方に向けて挿入されることになる。同図中において、Bで示す領域内に、シャッター30の開閉を行うための機構が存在している。図17(a)は、上記のBで示す領域を拡大して示す説明図であり、同図(b)は、同図(a)のA−A’線における断面図である。
図17(a)に示すように、シャッター30には、シャッターロック38が設けられており、シャッター30が閉じた状態では、該シャッターロック38は、ディスクカバー2側に設けられたシャッターロック掛止部38Aに掛止されている。ここで、ディスクカートリッジをカートリッジホルダー33に挿入すると、カートリッジホルダー33に設けられているシャッターロック解除バー37が、シャッターロック38をシャッターロック掛止部38Aから引き上げるように、シャッターロック38に当接する。これにより、シャッター30が閉じた状態を維持するためのロック機構が解除される。
また、図17(b)に示すように、カートリッジホルダー33には、シャッター開閉バー39が設けられている。そして、シャッターロック解除バー37がシャッターロック38の掛止状態を解除するのとほぼ同時に、シャッター開閉バー39がシャッター30に設けられているシャッター開閉穴40に嵌入する。
その後、ディスクカートリッジをカートリッジホルダー33のさらに奥に押し込んでいくと、シャッター開閉バー39が、シャッター開閉穴40を押すことによってシャッター30が開いていく。そして、ディスクカートリッジがカートリッジホルダー33の奥まで到達した時点で、図18に示すように、シャッター30が全開状態となる。
ここで、比較例として、従来のディスクカートリッジおよびこれに対応した従来のディスクドライブについて説明する。図19は、従来のディスクカートリッジの概略構成を示す断面図である。同図に示すように、従来のディスクカートリッジは、ディスク81、アッパーシェル82U、ローアーシェル82L、およびシャッター83などを備えた構成となっている。ディスク81は、図示はしないが、透光性を有する材料からなるディスク基板と、該ディスク基板の上面側(光入射側とは反対側)に設けられた記録膜などから構成されている。そして、ディスク81は、その下面側がローアーシェル82Lで覆われているとともに、その上面側もアッパーシェル82Uで覆われている。すなわち、従来のディスクカートリッジは、アッパーシェル82Uとローアーシェル82Lとで囲われた空間内にディスク81が配置されている構成となっている。
図20(a)および図20(b)は、従来のディスクカートリッジを上側から見た際の斜視図、図21(a)および図21(b)は、従来のディスクカートリッジを下側から見た際の斜視図である。なお、図20(a)および図21(a)は、シャッター83が開いた状態、図20(b)および図21(b)は、シャッター83が閉じた状態を示している。これらの図に示すように、シャッター83は、ディスクカートリッジの上面側および下面側にわたって設けられており、該シャッター83が、横方向(ディスクカートリッジにおける面内方向)に移動することによって、ディスクカートリッジの上面側および下面側におけるディスク81の露出/非露出を切り換えることが可能となっている。
ここで、図1(a)に示す本実施形態のディスクカートリッジと、図19に示す従来のディスクカートリッジとを比較すると、本実施形態のディスクカートリッジの方が、ディスク1の上側にディスクカバーがない分だけ、その厚みが薄くなっていることがわかる。すなわち、本実施形態のディスクカートリッジによれば、その厚みを薄くすることができるので、持ち運びに便利であるとともに、ディスクカートリッジを保管する際に必要とされるスペースをより少なくすることが可能となる。
次に、本実施形態のディスクカートリッジを利用するディスクドライブと、従来のディスクカートリッジを利用するディスクドライブとを比較する。図22は、図14に示した本実施形態のディスクドライブの、b−b’線における断面図である。一方、図23は、図19などに示した従来のディスクカートリッジを利用するディスクドライブの断面図である。
本実施形態のディスクドライブにおけるヘッド35は、実施の形態1において、図3を参照しながら説明したヘッド11と同様の構成となっており、磁界を印加するための磁気ヘッド部と、レーザ光の出射および検出を行う光学ヘッド部とを備えている。すなわち、本ディスクドライブでは、ディスク1の下部にのみ、記録再生動作を行うためのヘッド35が配置されている。
一方、図23に示す従来のディスクカートリッジでは、ディスク81の下側に、レーザ光の出射および検出を行う光学ヘッド85が設けられているとともに、ディスク81の上側にも、磁界を印加するための磁気ヘッド84を設けられている。これは、ディスク81の上面側に記録膜が設けられており、磁界の印加をディスク81の上側から行わないと、記録に必要な磁界の強度を確保できないからである。また、ディスクカートリッジを挿入した後に、磁気ヘッド84をディスク81に近づける必要があるので、ディスクカートリッジの上面と、ディスクドライブの上面カバーとの間には、磁気ヘッド84を上下方向に移動させるスペースが必要となっている。
すなわち、本実施形態のディスクドライブは、従来のディスクドライブと比較して、従来のディスクカートリッジにおけるアッパーシェル82Uの厚み、磁気ヘッド84の高さおよび移動スペースの分だけ、装置の厚みを薄くできることになる。例えば、従来のディスクカートリッジとして、MD(Mini Disc)を想定した場合、アッパーシェルの厚みとしては2.5mm、磁気ヘッドの移動スペースとしては1.5mm程度必要とされるので、本実施形態のディスクドライブは、従来のディスクドライブと比較して、装置の厚みを4mm程度薄くすることができる。
〔実施の形態3〕
本発明の実施のさらに他の形態について図面に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、前記した各実施の形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態では、実施の形態2において図14などを参照しながら説明したディスクドライブとは異なるローディング方式のディスクドライブについて説明する。実施の形態2におけるディスクドライブでは、カートリッジホルダー33を、ディスクドライブの上面側に引き出してディスクカートリッジを挿入し、その後カートリッジホルダー33をディスクドライブに収納する、というローディング方式であった。これに対して、本実施形態では、ディスクドライブの側面にディスクカートリッジ挿入口を設けておき、ディスクドライブの内部でカートリッジホルダー33を下方向に移動させる、いわゆるフロントローディング方式となっている。
図24(a)は、本実施形態に係るディスクドライブにおける、ディスクカートリッジのローディング機構を示す平面図であり、同図(b)は、同図(a)の側面図である。また、図25は、図24(a)および図24(b)に示すローディング機構の斜視図となっている。
これらの図に示すように、上記ローディング機構は、カートリッジホルダー33の挿脱方向に対する両側に、第1および第2のレール41・42がそれぞれ1本ずつ配置された構成となっている。第2のレール42は、図示しないディスクドライブ本体に固定されている一方、第1のレール41は、第2のレール42に対して、ディスクカートリッジの挿脱方向にスライドするようになっている。
また、カートリッジホルダー33の挿脱方向に対する両側には、軸部44…が設けられている。さらに、第1のレール41・41には、それぞれ第1切り欠き穴41A…が設けられているとともに、第2のレール42・42にも、それぞれ第2切り欠き穴42A…が設けられている。そして、上記の各軸部44は、それぞれに対応する第1切り欠き穴41A、および第2切り欠き穴42Aに、この順で貫通している。
ディスクカートリッジは、図24(a)において丸付き数字1の矢印で示す方向でカートリッジホルダー33に挿入される。その後、ディスクカートリッジの挿入がある程度まで進むと、ディスクカートリッジの挿入方向における先端側の側面が、カートリッジホルダー33に設けられたカートリッジホルダーストッパー45の当接アームに接触する。その後もディスクカートリッジの挿入が継続すると、カートリッジホルダーストッパー45が、図中丸付き数字2の矢印で示す方向で回転し、ディスクドライブ本体に固定されている凸部46から外れ、カートリッジホルダー33が挿入方向に移動可能な状態となる。
ここで、第1のレール41は、スプリング43によって常に挿入方向に引っ張られている状態となっている。よって、カートリッジホルダーストッパー45が上記のように凸部46から外れると、第1のレール41は、軸部44…を伴って、第2のレール42における第2切り欠き穴42A…の水平方向の経路に沿って移動する。そして、軸部44…が第2切り欠き穴42A…の水平方向の経路の終端まで移動すると、今度は、第1のレール41における第1切り欠き穴41A…の形状による作用により、軸部44…が、第2切り欠き穴42A…の上下方向の経路に沿って下方向に移動する。
以上のような作用により、カートリッジホルダー33は、ディスクカートリッジの挿入に伴って挿入方向に移動した後に、下方向に移動することになる。図26(a)は、上記ローディング機構において、ディスクカートリッジの挿入が完了した状態を示す平面図であり、同図(b)は、同図(a)の側面図である。また、図27は、図26(a)および図26(b)に示すローディング機構の斜視図となっている。
以上のような構成のローディング機構は、例えば実施の形態1において、図4(a)ないし図4(d)に示したディスクドライブに適用することが可能である。すなわち、カートリッジホルダー33が下方向に移動される際に、ディスクカバー2のみを下に移動させ、ディスク1をスピンドルモータ9上に残しておく、というような動作を実現することができる。
また、実施の形態2において示した、シャッター30を備えたディスクカートリッジを利用するディスクドライブにおいても、上記のようなローディング機構を設けることによって、フロントローディング方式を採用することが可能となる。なお、このようなディスクドライブにおいて、ディスクカートリッジを挿入の最後に下方向に移動させるのは、ディスクカートリッジにおけるディスク1を、ヘッドに近づけることを目的としている。
以上、各実施の形態において説明したように、実施の形態に係るディスクカートリッジは、情報の記録および/または再生が行われる記録層が設けられた、円盤形状のディスクと、上記ディスクの片側の面における少なくとも一部の領域を覆うように設けられたディスクカバーと、上記ディスクと上記ディスクカバーとを接続する接続手段とを備え、上記ディスクにおける上記ディスクカバーが設けられている面とは反対側の面が外部に露出していることを特徴としている。
上記の構成によれば、記録層が設けられたディスクに対して、その片側の面のみを覆うように、ディスクカバーが設けられており、ディスクとディスクカバーとは、接続手段によって接続された構成となっている。したがって、ディスクカートリッジ全体の厚みとしては、ディスクの厚みと、ディスクの片側のみに設けられたディスクカバーの厚みのみとなる。よって、例えばディスクの両側にディスクカバーが設けられているディスクカートリッジと比較して、ディスクカートリッジ全体の厚みをより薄くすることができる。すなわち、ディスクカートリッジの厚みが薄くなることにより、保管時に必要とされるスペースの削減、携帯性の向上、該ディスクカートリッジに対応するディスクドライブにおける厚みの低減、などを実現することができる。
また、ディスクに対して情報の記録および/または再生を行うためのヘッドが接近する側の記録再生面を、上記ディスクカバーによって覆われる面とすることによって、記録再生面に対する傷の発生や、ほこりや汚れの付着などを防止することができる。よって、信頼性の高いディスクカートリッジを提供することができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記ディスクが、ディスク基板上に、上記記録層と、透光性を有する保護層とがこの順で配置された構成となっているとともに、上記ディスクカバーが上記ディスクにおける保護層が形成されている側の面の少なくとも一部の領域を覆うように設けられており、上記ディスクに対して保護層が形成されている側の面から光を照射することによって情報の記録および/または再生が行われる構成としてもよい。
上記の構成によれば、ディスクに対して記録および/または再生を行う際には、透光性を有する保護層が形成されている側の面から記録層に対して光を照射することになる。したがって、例えば従来の光ディスクのように、透光性を有するディスク基板を透過させて記録層に対して光を照射する構成と比較して、光を出射するヘッドと記録層との間の距離が短くなる。これはすなわち、光を出射するヘッドにおいて、光を記録層上にフォーカスさせる対物レンズの焦点距離が短くなるので、ヘッドにおける対物レンズおよびその他の光学部品のサイズを小さくすることが可能となる。したがって、ヘッドのサイズを小さくすることができるので、ディスクドライブの厚みを減少させることができるとともに、ヘッドのアクセススピードを向上させることができる。
また、ディスク基板には光を透過させる必要がないので、ディスク基板を構成する材料としては透光性を有する必要がなくなる。したがって、ディスク基板を構成する材料の選定の幅が広がることにより、ディスクの強度を高めることや、材料コストを低減することなどが可能となる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記ディスクカバーが、上記ディスクと接続されている状態において、該ディスクの外周近傍に当接する外周側当接部を備えている構成としてもよい。
上記の構成によれば、ディスクとディスクカバーとが接続されている状態では、ディスクの外周部は、ディスクカバーに設けられた外周側当接部と当接しているので、ディスクの外周部から、ディスクとディスクカバーとに囲まれた空間内に、ほこりなどの異物が侵入することを抑制することができる。よって、ディスクにおけるディスクカバーによって保護されている領域の防塵性を向上することができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記外周側当接部が、弾性を有する材料によって構成されている構成としてもよい。
上記の構成によれば、外周側当接部が弾性を有しているので、例えばディスクカートリッジに対して外部から衝撃が加わった際にも、外周側当接部の弾性によってこれを吸収することが可能となる。よって、ディスクの破損の可能性を低減することが可能となり、耐衝撃性の高いディスクカートリッジを提供することができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記ディスクカバーが、上記ディスクと接続されている状態において、該ディスクの内周近傍に当接する内周側当接部を備えている構成としてもよい。
上記の構成によれば、ディスクとディスクカバーとが接続されている状態では、ディスクの内周部は、ディスクカバーに設けられた内周側当接部と当接しているので、ディスクの内周部から、ディスクとディスクカバーとに囲まれた空間内に、ほこりなどの異物が侵入することを抑制することができる。よって、ディスクにおけるディスクカバーによって保護されている領域の防塵性を向上することができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記内周側当接部が、弾性を有する材料によって構成されている構成としてもよい。
上記の構成によれば、内周側当接部が弾性を有しているので、例えばディスクカートリッジに対して外部から衝撃が加わった際にも、内周側当接部の弾性によってこれを吸収することが可能となる。よって、ディスクの破損の可能性を低減することが可能となり、耐衝撃性の高いディスクカートリッジを提供することができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記接続手段が、上記ディスクの内周部に設けられた、磁性体を備えたハブ部と、上記ディスクカバーにおいて、上記ディスクの内周近傍に当接する、磁性体を備えた内周側当接部とによって構成されており、上記ハブ部と、上記内周側当接部との間の磁気吸着力によって、ディスクとディスクカバーとの接続を保持している構成としてもよい。
上記の構成によれば、ディスクとディスクカバーとの接続は、ディスクにおけるハブ部と、ディスクカバーにおける内周側当接部との間の磁気吸着力によって保持されるので、通常は、ディスクとディスクカバーとは接続されている状態となるが、上記磁気吸着力以上の外力を加えれば、ディスクとディスクカバーとを分離することが可能となる。したがって、ディスクとディスクカバーとの接続/非接続を容易に変化させることができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記ディスクの内周部に、ディスクカバーが設けられている側に突出したディスク凸部が設けられているとともに、上記ディスク凸部の側壁に凹部が設けられているとともに、上記ディスクカバーに、上記凹部に対して挿脱自在な凸状部が設けられている構成としてもよい。
上記の構成によれば、ディスクの内周部に設けられたディスク凸部の側壁に、凹部が設けられているとともに、ディスクカバー側には、上記凹部に挿脱自在な凸状部が設けられていることになる。よって、ディスクカバー側の凸状部を、ディスク凸部における凹部に挿入した状態では、ディスクとディスクカバーとの接続が保持される一方、上記凸状部を上記凹部から抜き出した状態では、ディスクとディスクカバーとの接続が解除されることになる。これにより、ディスクとディスクカバーとの接続/非接続を容易に切り換えることができるとともに、ディスクとディスクカバーとの接続は、上記凸状部を上記凹部に挿入するという機械的な構成によって行われるので、高い接続強度を実現することができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記ディスクカバーに、上記ディスクの外周部を機械的に保持するディスク保持用ロックが設けられ、該ディスク保持用ロックが、上記ディスクの外周部の保持/非保持の切替え可能である構成としてもよい。
上記の構成によれば、ディスクとディスクカバーとの接続状態が、ディスクカバーに設けられた、ディスクの外周部の保持/非保持の切替え可能なディスク保持用ロックによって、切り換えることが可能となっている。よって、ディスクとディスクカバーとの接続/非接続を容易に切り換えることができるとともに、ディスクとディスクカバーとの接続は、機械的な構成によって行われるので、高い接続強度を実現することができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記保護層が、0から20μmの間の厚みである構成としてもよい。
上記の構成によれば、保護層の厚みの上限が20μmとなっている。この厚みによれば、ディスクに対して磁界を印加しながら記録動作を行う場合に、保護層が設けられている側から記録に必要な磁界強度の磁界を印加させることが可能となる。よって、レーザ光を照射する光学ヘッド部と、磁界を印加する磁気ヘッド部とを、ディスクに対する保護層側の面の外部に配置することが可能となる。すなわち、従来のように、ディスクの光入射側の面とは反対側の面から磁気ヘッドによる磁界印加を行う必要がないので、ディスクの光入射側の面とは反対側の面の摺動性を考慮する必要がなくなる。また、光学ヘッド部および磁気ヘッド部を、ディスクの一方の面側に配置することになるので、従来のように、ディスクの一方の面側に光学ヘッド、もう一方の面側に磁気ヘッドを配置する構成と比較して、ディスクドライブ自体の厚みを低減することができる。
また、上記の構成によれば、保護層の厚みの下限は0となっている。これは、保護層を設けない構成に相当するものである。これは、保護層を設けなくても、記録層は、基本的にはディスクカバーによって保護されることになるので、外部からの衝撃によって記録層に傷が生じたり、ほこりや汚れなどが付着する可能性が極めて低いからである。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記ディスク基板が、帯電防止性を有している材料によって構成されている構成としてもよい。
上記の構成によれば、ディスク基板が、帯電防止性を有していれば、上記記録層が磁性層を備えるような場合でも、ディスク基板が帯電することによる記録データへの悪影響をなくすことができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記ディスク基板が、樹脂類、金属類、または硝子類によって構成されている構成としてもよい。
上記の構成において、ディスク基板を樹脂類で構成した場合には、次のような利点がある。すなわち、樹脂類は、圧縮成形できるので大量生産に適しているとともに、材料が安価であるという利点があるので、ディスク基板の材料コストおよび製造コストを低減することができる。また、ディスク基板を金属類で構成した場合には、次のような利点がある。すなわち、金属類は、プレス加工によって容易に生産ができるとともに、材料が安価でかつ強度が高いという利点があるので、ディスク基板の材料コストおよび製造コストを低減することができる。また、ディスク基板を硝子類で構成した場合には、次のような利点がある、すなわち、硝子類は、平面性および硬度が高く、光学的に安定しているという利点を有しているので、信頼度の高いディスク基板を提供することができる。
また、上記の樹脂類、金属類、または硝子類は、ある程度の硬度を有する材料とすることができるので、ディスクカバーが設けられていない方の面における傷の発生などを最小限にすることができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記保護層が、帯電防止性を有する材料によって構成されている構成としてもよい。
上記の構成によれば、上記保護層が、帯電防止性を有していれば、上記記録層が磁性層を備えるような場合でも、保護層が帯電することによる記録データへの悪影響をなくすことができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記保護層が、その表面において摺動性を有する材料によって構成されている構成としてもよい。
上記の構成によれば、上記保護層の表面は摺動性を有することになるので、記録再生を行うためのヘッドがディスクに近接した場合に、不要な抵抗やヘッドとディスクの間の空気層の乱れなどをなくすことができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記保護層が、樹脂類、または硝子類によって構成されている構成としてもよい。
上記の構成において、保護層を樹脂類で構成した場合には、次のような利点がある。すなわち、樹脂類は、圧縮成形できるので大量生産に適しているとともに、材料が安価であるという利点があるので、材料コストおよび製造コストを低減することができるとともに、帯電防止性や表面の摺動性を実現することができる。また、保護層を硝子類で構成した場合には、次のような利点がある、すなわち、硝子類は、平面性および硬度が高く、光学的に安定しているという利点を有しているので、信頼度の高い保護層を提供することができるとともに、帯電防止性や表面の摺動性を実現することができる。また、樹脂類および硝子類は、透光性を有する材料とすることができるので、記録または再生時において、光ビームを的確に記録層に照射させることができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記ディスクカバーの少なくとも一部が、樹脂類、または金属類によって構成されている構成としてもよい。
上記の構成において、ディスクカバーを樹脂類で構成した場合には、次のような利点がある。すなわち、樹脂類は、圧縮成形できるので大量生産に適しているとともに、材料が安価であるという利点があるので、ディスクカバーの材料コストおよび製造コストを低減することができる。また、ディスクカバーを金属類で構成した場合には、次のような利点がある。すなわち、金属類は、プレス加工によって容易に生産ができるとともに、材料が安価でかつ強度が高いという利点があるので、ディスクカバーの材料コストおよび製造コストを低減することができる。
また、上記の樹脂類、および金属類は、ある程度の強度を有する材料とすることができるので、ディスクを的確に保護することが可能となる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記ディスクカバーの外周部に、上記ディスク側に向けて突出した側壁が形成されている構成としてもよい。
上記の構成によれば、ディスクの外周部は、ディスクカバーの外周部に設けられた側壁によって保護されるので、横方向からの衝撃からディスクを保護することが可能となる。よって、耐衝撃性の強いディスクカートリッジを提供することができる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記ディスクカバーの外周部における少なくとも一部に、上記側壁が形成されていない領域が存在する構成としてもよい。
上記の構成によれば、例えばディスクとディスクカバーとを分離し、両者の間にヘッドを挿入して記録および/または再生動作を行うディスクドライブを用いた場合、側壁が形成されていない領域からヘッドを挿入することが可能となる。この場合には、側壁が形成されている領域でヘッドを挿入する場合と比較して、ディスクとディスクカバーとを離す距離をより小さくすることが可能となる。よって、ディスクドライブ自体の厚みを低減することが可能となる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記側壁の少なくとも一部が、開閉可能となっている構成としてもよい。
上記の構成によれば、上記と同様に、例えばディスクとディスクカバーとを分離し、両者の間にヘッドを挿入して記録および/または再生動作を行うディスクドライブを用いた場合、側壁を開いた領域からヘッドを挿入することが可能となる。この場合には、側壁が形成されている領域でヘッドを挿入する場合と比較して、ディスクとディスクカバーとを離す距離をより小さくすることが可能となる。よって、ディスクドライブ自体の厚みを低減することが可能となる。
また、実施の形態に係るディスクカートリッジは、上記の構成において、上記ディスクカバーに、上記ディスクの露出/非露出を切り換えるシャッターが設けられている構成としてもよい。
上記の構成によれば、ディスクカバーに設けられたシャッターによって、ディスクの露出/非露出が切り換えられることになる。よって、例えば持ち運び時や保存時にはシャッターを閉じておき、ディスクドライブ内で記録および/または再生動作を行う際にはシャッターを開いてヘッドを挿入する、というような動作を行うことができる。
また、実施の形態に係るディスクドライブは、上記のディスクカートリッジを用いるディスクドライブであって、上記ディスクに対して記録および/または再生を行うヘッドと、上記ディスクと上記ディスクカバーとを分離させる分離手段とを備え、記録および/または再生動作時には、上記分離手段によって上記ディスクと上記ディスクカバーとを分離させるとともに、該ディスクと該ディスクカバーとの間に、上記ヘッドを挿入することを特徴としている。
上記の構成によれば、分離手段によってディスクとディスクカバーとを分離させた後に、両者の間にヘッドを挿入することによって記録および/または再生動作が行われることになる。このような構成であれば、ディスクカートリッジとしては、ディスクとディスクカバーとの接続/非接続を切り換えるための構成のみを備えていればよいことになるので、ディスクカートリッジの構成の簡素化および単純化を図ることができる。
また、実施の形態に係るディスクドライブは、上記の構成において、上記ディスクを回転させるスピンドルモータをさらに備えるとともに、上記分離手段が、上記ディスクカバーを上記ディスクにおける回転軸方向に移動させる移動手段であり、ディスクカートリッジがスピンドルモータ上に挿入されると、上記ディスクを上記スピンドルモータ上に載置した状態で、上記移動手段によって上記ディスクカバーを移動させることによって、上記ディスクと上記ディスクカバーとの分離が行われる構成としてもよい。
上記の構成によれば、ディスクとディスクカバーとの分離は、スピンドルモータ上に挿入されたディスクカートリッジに対して、スピンドルモータ上にディスクを載置した状態で、ディスクカバーのみを移動させることによって行われることになる。すなわち、ディスクカートリッジが挿入された後に、ディスクカバーのみを移動させることによって記録および/または再生動作が可能な状態となるので、簡便な構成で、かつ短時間でディスクとディスクカバーとの分離を行うことができる。
また、実施の形態に係るディスクドライブは、上記の構成において、上記スピンドルモータが、上記ディスクを磁気吸着力によって保持する構成としてもよい。
上記の構成によれば、ディスクは、磁気吸着力によってスピンドルモータに保持されるので、スピンドルモータにディスクを保持させる機構を簡素な構成とすることができる。また、スピンドルモータがディスクを保持するのに必要とされる時間も短くすることができるので、短時間のセットアップが可能となる。
また、実施の形態に係るディスクドライブは、上記のディスクカートリッジを用いるディスクドライブであって、上記ディスクに対して記録および/または再生を行うヘッドと、上記シャッターの開閉を行うシャッター開閉手段とを備え、記録および/または再生動作時には、上記シャッター開閉手段によって上記シャッターが開かれることによって露出した上記ディスクに対して、上記ヘッドを近づけることを特徴としている。
上記の構成によれば、シャッター開閉手段によってディスクカートリッジのシャッターが開かれ、この開かれた領域からヘッドによって記録および/または再生動作が行われることになる。したがって、シャッターを開くという比較的単純な動作を行うことのみによって、ディスクカートリッジのディスクを露出することができるので、ディスクを露出するための構成を簡素化することができる。
また、実施の形態に係るディスクドライブは、上記の構成において、上記ヘッドが、上記ディスクに対して磁界の印加を行う磁気ヘッド部と、レーザ光の照射および検出を行う光学ヘッド部とを備えている構成としてもよい。
上記の構成によれば、ヘッド部が、磁界の印加を行う磁気ヘッド部と、レーザ光の照射および検出を行う光学ヘッド部とを備えているので、ディスクに対して片側の面から磁界の印加とレーザ光の照射とを行うことが可能となる。よって、例えば従来のように、ディスクの一方の面から磁界の印加を行い、もう一方の面からレーザ光の照射を行う構成と比較して、ディスクドライブ自体の厚みを薄くすることができる。
本発明に係るディスクドライブは、ディスクカートリッジを用いるディスクドライブであって、当該ディスクドライブ本体に移動可能に設けられており、上記ディスクカートリッジが挿入されることにより、上記ディスクカートリッジを保持しつつ上記ディスクカートリッジの挿入方向へ移動後、挿入方向に対して下方向へ移動するカートリッジホルダーを備え、上記ディスクカートリッジとして、情報の記録および/または再生が行われる記録層が設けられた円盤形状のディスクと、上記ディスクの片側の面における少なくとも一部の領域を覆うように設けられたディスクカバーと、上記ディスクと上記ディスクカバーとを接続する接続手段とを有し、上記ディスクにおける上記ディスクカバーが設けられている面とは反対側の面が外部に露出しているディスクカートリッジを用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、記録層が設けられたディスクに対して、その片側の面のみを覆うように、ディスクカバーが設けられており、ディスクとディスクカバーとは、接続手段によって接続された構成となっている。したがって、ディスクカートリッジ全体の厚みとしては、ディスクの厚みと、ディスクの片側のみに設けられたディスクカバーの厚みのみとなる。よって、例えばディスクの両側にディスクカバーが設けられているディスクカートリッジと比較して、ディスクカートリッジ全体の厚みをより薄くすることができる。すなわち、ディスクカートリッジの厚みが薄くなることにより、該ディスクカートリッジに対応するディスクドライブにおける厚みの低減を実現することができる。
また、本発明に係るディスクドライブは、上記の構成において、上記ディスクに対して記録および/または再生を行うヘッドを備え、上記ディスクドライブに上記ディスクカートリッジの装填が完了した時点で、上記ディスクホルダーにより、上記ディスクが上記ヘッドに近づけられる構成としてもよい。
また、本発明に係るディスクドライブは、上記の構成において、上記ディスクを保持するためのチャッキングを備え、上記ディスクドライブに上記ディスクカートリッジの装填が完了した時点で、上記ディスクホルダーにより、上記ディスクが上記チャッキングに保持される構成としてもよい。
本発明に係るディスクドライブは、ディスクカートリッジを用いるディスクドライブであって、上記ディスクカートリッジを挿入する際に、ドライブケースから上面側に斜めにリフトされ、ディスクカートリッジ挿入口を露出させるカートリッジホルダーを備え、上記ディスクカートリッジとして、情報の記録および/または再生が行われる記録層が設けられた円盤形状のディスクと、上記ディスクの片側の面における少なくとも一部の領域を覆うように設けられたディスクカバーと、上記ディスクと上記ディスクカバーとを接続する接続手段とを有し、上記ディスクにおける上記ディスクカバーが設けられている面とは反対側の面が外部に露出しているディスクカートリッジを用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、従来ディスクカートリッジにおけるアッパーシェルの厚み分、ディスクドライブの厚さを薄くすることができる。
以上のように、本発明に係るディスクドライブは、ディスクカートリッジを用いるディスクドライブであって、当該ディスクドライブ本体に移動可能に設けられており、上記ディスクカートリッジが挿入されることにより、上記ディスクカートリッジを保持しつつ上記ディスクカートリッジの挿入方向へ移動後、挿入方向に対して下方向へ移動するカートリッジホルダーを備え、上記ディスクカートリッジとして、情報の記録および/または再生が行われる記録層が設けられた円盤形状のディスクと、上記ディスクの片側の面における少なくとも一部の領域を覆うように設けられたディスクカバーと、上記ディスクと上記ディスクカバーとを接続する接続手段とを有し、上記ディスクにおける上記ディスクカバーが設けられている面とは反対側の面が外部に露出しているディスクカートリッジを用いる構成である。
上記の構成によれば、記録層が設けられたディスクに対して、その片側の面のみを覆うように、ディスクカバーが設けられており、ディスクとディスクカバーとは、接続手段によって接続された構成となっている。したがって、ディスクカートリッジ全体の厚みとしては、ディスクの厚みと、ディスクの片側のみに設けられたディスクカバーの厚みのみとなる。よって、例えばディスクの両側にディスクカバーが設けられているディスクカートリッジと比較して、ディスクカートリッジ全体の厚みをより薄くすることができる。すなわち、ディスクカートリッジの厚みが薄くなることにより、該ディスクカートリッジに対応するディスクドライブにおける厚みの低減を実現することができる。
また、本発明に係るディスクドライブは、上記の構成において、上記ディスクに対して記録および/または再生を行うヘッドを備え、上記ディスクドライブに上記ディスクカートリッジの装填が完了した時点で、上記ディスクホルダーにより、上記ディスクが上記ヘッドに近づけられる構成としてもよい。
また、本発明に係るディスクドライブは、上記の構成において、上記ディスクを保持するためのチャッキングを備え、上記ディスクドライブに上記ディスクカートリッジの装填が完了した時点で、上記ディスクホルダーにより、上記ディスクが上記チャッキングに保持される構成としてもよい。
本発明に係るディスクドライブは、ディスクカートリッジを用いるディスクドライブであって、上記ディスクカートリッジを挿入する際に、ドライブケースから上面側に斜めにリフトされ、ディスクカートリッジ挿入口を露出させるカートリッジホルダーを備え、上記ディスクカートリッジとして、情報の記録および/または再生が行われる記録層が設けられた円盤形状のディスクと、上記ディスクの片側の面における少なくとも一部の領域を覆うように設けられたディスクカバーと、上記ディスクと上記ディスクカバーとを接続する接続手段とを有し、上記ディスクにおける上記ディスクカバーが設けられている面とは反対側の面が外部に露出しているディスクカートリッジを用いる構成である。
上記の構成によれば、従来ディスクカートリッジにおけるアッパーシェルの厚み分、ディスクドライブの厚さを薄くすることができる。