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JP2009001143A - 自動車用ガラスラン - Google Patents

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JP2009001143A
JP2009001143A JP2007163681A JP2007163681A JP2009001143A JP 2009001143 A JP2009001143 A JP 2009001143A JP 2007163681 A JP2007163681 A JP 2007163681A JP 2007163681 A JP2007163681 A JP 2007163681A JP 2009001143 A JP2009001143 A JP 2009001143A
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vehicle
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glass
door
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Kentaro Adachi
健太郎 安達
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Seal Device For Vehicle (AREA)

Abstract

【課題】コーナー部の製造が容易で、コーナー部において摺動抵抗の低い優れたガラスランを提供する。
【解決手段】コーナー部を有する自動車用ガラスラン10において、車外側側壁20と車内側側壁30の先端にそれぞれ車外側シールリップ21と車内側シールリップ31を設ける。縦辺部に装着される車外側シールリップ21の表面に複数の長手方向に伸びる縦辺部突条26を形成し、コーナー部12の縦辺部と接続する側における車外側シール部21の表面に、複数の長手方向に伸びるコーナー部突条25を形成する。コーナー部突条25と縦辺部突条26とを連続させるとともに、コーナー部突条25をドアガラス5が閉じたときのドアガラス5の上端が位置する付近まで延設した自動車用ガラスランである。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車ドアのドアフレームの内周に取付け、ドアガラスの昇降を案内する、直線部と、コーナー部を有するガラスランに関するものである。
図5に示すように、自動車のドア1のドアフレーム2の内周にドアガラス5の昇降を案内するガラスラン110が取付けられている。その従来のガラスラン110の全体を図4に示し、ガラスラン110がドアフレーム2の直線部に取付けた状態の断面図を図6に示す。また、従来のガラスラン110の形状を図6と図7に示す。
従来、ガラスラン110は、図6に示すように、ドアフレーム2のチャンネル103内に取付けられて、ドアガラス5の昇降を案内するとともにドアガラス5とドアフレーム2との間をシールしている。さらに、ガラスラン110は、図4に示すように、押出成形により成形された直線部111からなるドアフレーム2の上辺部と、同じく押出成形されたフロント側縦辺部及びリヤ側縦辺部を、型成形によってドアフレーム2のコーナー部2bの形状に合わせて形成されたコーナー部112で接続している。
なお、ドア1と車体との間のシールは、ドアパネルおよびドアフレーム2の外周に取付けられたドアウエザストリップ(図示せず)および/または車体の開口部のフランジに取付けられたオープニングトリムウエザストリップ(図示せず)によりなされている。
ガラスラン110の本体の直線部111は、図6に示すように、車外側側壁120と、車内側側壁130と、底壁140からなる断面略コ字状をなしている。車外側側壁120の先端付近から車外側シールリップ121が本体の断面略コ字状の内側に向けて延出するように設けられている。また、車内側側壁130にもその先端付近から車内側シールリップ131が断面略コ字状の内側に向けて延出するように設けられている。
ガラスラン110の本体の車外側側壁120、車内側側壁130と底壁140はドアフレーム2に設けられたチャンネル103内に挿入され、各壁の外面の少なくとも一部がチャンネル103の内面に圧接され、ガラスラン110を保持している。なお、図6に示すように、チャンネル103は、ドアフレーム2を折り曲げて形成される場合や、ドアモールを取付ける場合がある。
ドアガラス5は、このガラスラン110の本体の断面略コ字状の内側を摺動するとともに、上記車外側シールリップ121と車内側シールリップ131によってドアガラス5の端部の両側面がシールされて保持されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、チャンネル103内にガラスラン110を装着したときに、チャンネル103内にガラスラン110を係止して保持するために、ガラスラン110の直線部では、車内側側壁130と車外側側壁120にそれぞれ車内側保持リップ134と車外側保持リップ123、124が設けられている。
この車外側シールリップ121とドアガラス5とが摺動する面には、摺動抵抗を減少し、ドアガラス5のスムースな昇降を可能にするため複数のリブ125が形成されている。また、車内側シールリップ131の表面にはウレタン系樹脂等の低摩擦部材135が塗布されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、図7に示すように、断面略コ字形の車外側側壁220、車内側側壁230と底壁240から形成されるガラスラン210において、車外側側壁220と車内側側壁230とにそれぞれ車外側シールリップ221と車内側シールリップ231が設けられて、この車外側シールリップ221の表面に長手方向に多数形成された凸部225があるものがある(例えば、特許文献2参照。)。この凸部225により、ドアガラス5との接触面積が減少し、摺動抵抗が減少し、異音の発生を防止することができる。
しかし、これ等のリブ125や凸部225は、押出成形するときに連続的に形成されている。ガラスラン110、210のコーナー部においては、型成形で形成されているため、このようなリブ125や凸部225を形成する場合には、金型が複雑になったり、生産性が低下したりして必ずしも充分にできなかった。
このため、コーナー部で接続するときに、押出成形した直線部の先端の車外側シールリップ121、221や車外側側壁120、220を切残して、他の部分を切除したものを、コーナー部を成形する金型に挿入して、コーナー部を成形する。
そうすると、コーナー部においては、切残された車外側シールリップ121、221がコーナー部の内部まで延設されることができ、車外側シールリップ121、221に形成されたリブ125や凸部225は、コーナー部においても中心付近まで存在させることができる。このため、ドアガラス5が上昇したときも、ドアガラス5が上昇しきるまで摺動抵抗を減少させることができる。
しかしながら、この場合は、直線部の先端において、車外側シールリップ121、221や車外側側壁120、220を残して切断する必要があり、切断工程が複雑になり、手間もかかることとなる。また、切残し部分をコーナー部の中心付近まで延設することは、型成形に手間がかかることになる。
特開2004−331048号公報 特開2004−224302号公報
そこで、本発明は、コーナー部の製造が容易で、コーナー部において摺動抵抗の低い優れたガラスランを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために請求項1の本発明は、自動車ドアのドアフレームの内周に取付け、ドアガラスの昇降を案内する自動車用ガラスランであって、ガラスランは、押出成形により成形されドアフレームの上辺部と縦辺部に装着される直線部と、型成形により成形され直線部を接続し、ドアフレームのコーナー部に装着されるコーナー部を有する自動車用ガラスランにおいて、
直線部とコーナー部のガラスランの本体は、車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる断面略コ字形をなし、車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ本体の断面略コ字状の本体の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、車外側シールリップと車内側シールリップによりドアガラスの車外側面及び車内側面をシールし、
直線部とコーナー部のそれぞれの車外側側壁と、車内側側壁と、底壁と、車外側シールリップと、車内側シールリップとはそれぞれ対応する部分が接続部で連続し、
縦辺部に装着される直線部の車外側シールリップのドアガラスと当接する表面に複数の長手方向に伸びる縦辺部突条を形成し、
コーナー部の縦辺部と接続する側における車外側シール部のドアガラスと当接する表面に、複数の長手方向に伸びるコーナー部突条を形成し、コーナー部突条と縦辺部突条とを連続させるとともに、コーナー部突条をドアガラスが閉じたときのドアガラスの上端が位置する付近まで延設した自動車用ガラスランである。
請求項1の本発明では、直線部とコーナー部のガラスランの本体は、車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる断面略コ字形をなし、車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ断面略コ字状の本体の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、車外側シールリップと車内側シールリップによりドアガラスの端部の車外側面及び車内側面をシールしている。
このため、ドア閉時に、ドアフレームの上辺部、縦辺部及びコーナー部において車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる本体の断面略コ字状のガラスランの内側に、ドアガラスの先端を収納することができ、ドアガラスを確実に保持することができる。また、直線部の上辺部、縦辺部及びコーナー部において、車外側シールリップと車内側シールリップにより、ドアガラスの昇降に応じて、両方のシールリップがドアガラスに当接し、車外側シールリップと車内側シールリップによりドアフレームとドアガラスとの間のシールをすることができる。
ガラスランの直線部とコーナー部のそれぞれの車外側側壁と、車内側側壁と、底壁と、車外側シールリップと、車内側シールリップとはそれぞれ対応する部分が接続部で連続している。このため、ガラスランの縦辺部と上辺部は、コーナー部のそれぞれの部分と連結して、コーナー部の接続部分のシール性と遮音性を確保することができる。
ドアフレームの縦辺部に装着されるガラスランの直線部の車外側シールリップのドアガラスと当接する表面に複数の長手方向に伸びる縦辺部突条を形成した。このため、ドアガラスが昇降して、縦辺部のガラスランを摺動するときに、ドアガラスとガラスランとの接触面積が少なくなり、摺動抵抗を減少させることができ、異音の発生を防止し、スムースな昇降を確保することができる。さらに、車外側シールリップの表面に縦辺部突条を形成したため、ドアガラスが昇降時や走行時に車外側に移動したり、撓んで、強く車外側シールリップに押付けられたりしても、ドアガラスの摺動抵抗を増加させることなく、スムースな昇降を確保することができる。
ガラスランのコーナー部の縦辺部と接続する側における車外側シール部のドアガラスと当接する表面に、複数の長手方向に伸びるコーナー部突条を形成し、コーナー部突条と縦辺部突条とを連続させた。このため、コーナー部において、ドアガラスとガラスランの車外側シール部との摺動抵抗を減少させるとともに、縦辺部とコーナー部の接続部分の段差を防止して、摺動抵抗の増加を防止することができる。
コーナー部突条をドアガラスが閉じたときのドアガラスの上端が位置する付近まで延設したため、ドアガラスが上昇して、ガラスランのコーナー部の内部にまで達して、完全に閉るまで、ドアガラスとの摺動抵抗を増加させることがない。このため、スムースな昇降と異音の発生を防止できる。
請求項2の本発明は、ガラスランのコーナー部突条は、半径が0.2mm〜0.05mmの断面形状が半円形である自動車用ガラスランである。
請求項2の本発明では、ガラスランのコーナー部突条は、断面形状が半円形であるため、ドアガラスが摺動するときに、ドアガラスとの摺動面積を小さくすることができるとともに、摺動面が円滑であり、異音の発生が少なく、コーナー部突条の磨耗が少なく、成形も容易である。
ガラスランのコーナー部突条は、半径が0.2mm〜0.05mmであるため、接触面積を小さくすることができるとともに、長時間使用してもコーナー部突条が摩滅することがない。また、型成形においてもコーナー部突条の部分がアンダーカットとなることがなく、離型性に優れている。
請求項3の本発明は、直線部において、車内側シールリップと底壁のガラスランと当接する面に低摺動部材が設けられた自動車用ガラスランである。
請求項3の本発明では、直線部において、車内側シールリップと底壁のガラスランと当接する面に低摺動部材が設けられたため、ドアガラスがガラスランの本体内に進入し、摺動しても、車内側シールリップとの摺動抵抗を減少させることができ、ドアガラスのスムースな昇降を維持することができる。
請求項4の本発明は、縦辺部とコーナー部の車外側側壁の先端に車外側シールリップの付根付近から車内側かつ底壁部から遠ざかる方向に延びる車外側補助シールリップを形成した自動車用ガラスランである。
請求項4の本発明では、縦辺部とコーナー部の車外側側壁の先端に車外側シールリップの付根付近から車内側かつ底壁部から遠ざかる方向に延びる車外側補助シールリップを形成したため、ドアガラスの車外側面を2重にシールすることができ、シール性を向上させることができるともに、ドアガラスあるいは車外側に取付けられたガーニッシュとガラスランとの間の隙間をカバーすることができ、見栄えを向上させることができる。
請求項5の本発明は、ガラスランの直線部及びコーナー部は、EPDMゴムまたはオレフィン系熱可塑性エラストマーのソリッド材で形成された自動車用ガラスランである。
請求項5の本発明では、ガラスランの直線部及びコーナー部は、EPDMゴムまたはオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成されているため、同種の材料であり、ガラスランの直線部とコーナー部の接着性がよい。また、いずれもオレフィン系の材料であり、耐候性がよく、同時に粉砕処理ができ、リサイクル容易な製品を得ることができる。コーナー部をオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成する場合は、加硫が不要であり、成形が容易である。
本発明は、ガラスランの直線部の車外側シールリップのドアガラスと当接する表面に複数の長手方向に伸びる縦辺部突条を形成したため、ドアガラスが昇降時や走行時に車外側に移動したり、撓んで、強く車外側シール部に押付けられたりしても、ドアガラスの摺動抵抗を増加させることなく、スムースな昇降を確保することができる。
ガラスランのコーナー部の車外側シール部の表面に、複数の長手方向に伸びるコーナー部突条を形成し、コーナー部突条と縦辺部突条とを連続させたため、コーナー部において、ドアガラスとガラスランの車外側シール部との摺動抵抗を減少させることができる。
コーナー部突条をドアガラスが閉じたときのドアガラスの上端が位置する付近まで延設したため、ドアガラスが上昇して、ガラスランのコーナー部の内部にまで達するまで、ドアガラスとの摺動抵抗を増加させることがない。
本発明の実施の形態を、図1〜図5に基づき説明する。
図5は、自動車のフロントのドア1の正面図であり、図4は、ドア1のドアフレーム2に取付けるフロントドアのガラスラン10の正面図である。図5に示すように、ドア1の上部にはドアフレーム2が設けられ、ドアガラス5が昇降自在に取付けられる。すなわち、ドアフレーム2の内周には、ガラスラン10が取付けられ、ドアガラス5の昇降を案内するとともに、ドアガラス5とドアフレーム2との間をシールしている。
ガラスラン10は、図4に示すように、全体として押出成形で形成された直線部11と、ドアフレーム2のコーナー部2bに取付けられ、上記の直線部11を接続し、型成形で形成されるコーナー部12からなる。
直線部11は、ドアフレーム2の上辺部に取付けられる部分と、ドアフレーム2のリヤ側縦辺部に取付けられる部分と、ドアフレーム2のフロント側縦辺部をなすディビジョンサッシュに取付けられる部分とからなる。
これらの押出成形部分をドアフレーム2に対応した形状となるように、フロント側とリヤ側のそれぞれのコーナー部分において、型成形により成形して直線部11を接続してコーナー部12が形成されている。なお、ガラスラン10のコーナー部12は、ドアフレーム2のコーナー部2bの部分に装着される。
以下に、フロント側のドア1のリヤ側縦辺部と上辺部とでなすリヤ側のコーナー部2bに装着されるガラスラン10の直線部11の縦辺部とコーナー部12を例に取り説明する。
図1は、ガラスラン10のリヤ側のコーナー部12の図5のA−A線に沿った断面図であり、図2は、ガラスラン10のコーナー部12の正面図である。図3は、ガラスラン10の縦辺部における直線部11の断面図である。
まず、直線部11の縦辺部について説明し、その後、コーナー部12について説明する。
ドアフレーム2の縦辺部に取付けられるガラスラン10の直線部11の断面形状は、図3に示すように、本体が車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40とから断面略コ字状に形成されている。後述のように、車内側側壁30が車外側側壁20よりも大きく、厚肉に形成され、断面略コ字形は、車内側が大きな非対称形に形成されている。
ガラスラン10の本体は、ドアフレーム2の上辺部に取付けられる部分も縦辺部に取付けられる部分も基本的には、ほぼ同様な断面略コ字形の断面形状を有している。
ガラスラン10の車外側側壁20は、断面略板状に形成される。
車外側側壁20の先端付近から車外側シールリップ21が、上記本体の断面略コ字状の内側に向けて延設されている。また、車外側カバーリップ23が車外側側壁20の先端から車外方向に延設されている。車外側カバーリップ23は、ドアアウターパネル2cに取付けられたL字フレーム3の先端をカバーしている。L字フレーム3とドアフレーム2のドアアウターパネル2cの先端により断面略コ字状の部分を形成し、その内にガラスラン10を保持している。
車外側側壁20の外側面には、一方の先端部の側面がドアフレーム2に固着されたL字フレーム3の他方の先端部が内側にヘヤピン状に折れ曲った側面が当接する。車外側保持リップ24が車外側側壁20の外側面の底壁40側に形成されている。
本発明の実施の形態では、ドアフレーム2は、縦辺部において従来のようなガラスラン10を保持する断面略コ字形のチャンネルを有しなく、上記したようにガラスラン10はドアフレーム2のドアアウターパネル2cの先端とドアフレーム2に固着されたL字フレーム3により形成された断面略コ字形の部分に保持される。
上述のように、車外側側壁20の内側には、車外側シールリップ21がガラスラン10の本体の内側に向けて斜めに延設されている。また、車外側補助シールリップ22が車外側シールリップ21の付根部から車内側かつ底壁部40から遠ざかる方向に延設されている。
ドアガラス5が上昇して、ドアガラス5の上端がガラスラン10の本体の上辺部の内部に侵入したときに、ドアガラス5の上端の車内側と車外側の両面に、この車外側シールリップ21及び車外側補助シールリップ22と、後述する車内側シールリップ31が弾力的に当接して、ドアガラス5の先端とドアフレーム2の間をシールする。
ドアフレーム2の縦辺部に装着されるガラスラン10の直線部11において、車外側シールリップ21のドアガラス5と当接する表面、即ちガラスラン10の本体の開口側の面に、複数の長手方向に伸びる縦辺部突条26が形成されている。縦辺部突条26は、押出成形時にガラスラン10の本体と同時に形成される。縦辺部突条26は、後述する低摺動材で形成することができる。
このため、ドアガラス5が昇降して、縦辺部のガラスラン10を摺動するときにドアガラス5と、ガラスラン10との接触面積が少なくなり、摺動抵抗を減少させることができ、異音の発生を防止し、スムースな昇降を確保することができる。さらに、ドアガラス5が昇降時にドアガラス5の湾曲や、走行時の負圧により車外側に移動したり、撓んで、強く車外側シールリップ21に押付けられたりしても、ドアガラス5の摺動抵抗を増加させることなく、スムースな昇降を確保することができる。
ガラスラン10の縦辺部突条26は、断面形状が半円形であることが好ましい。この場合は、ドアガラス5が摺動するときに、ドアガラス5との摺動面積を小さくすることができるとともに、摺動面が円滑であり、異音の発生が少なく、縦辺部突条26の磨耗が少なく、成形も容易である。
縦辺部突条26の断面形状は、半径が0.2mm〜0.05mm程度であることが好ましい。この場合は、ドアガラス5の側面と当接したときの接触面積を小さくすることができるとともに、長時間使用しても、縦辺部突条26の接触部分が湾曲して滑らかであり、縦辺部突条26が摩滅することが少ない。
車外側補助シールリップ22と、後述する、車内側シールリップ31のドアガラス5が当接する表面には、低摺動部材が設けられている。この低摺動部材は、熱可塑性エラストマーのオレフィン部分の比率が多い摺動抵抗の少ない材料を、車外側補助シールリップ22と車内側シールリップ31の表面に0.1mm程度の厚さで同時押出して形成する場合や、ウレタン樹脂等の低摺動部材を塗布して形成されている。このため、ドアガラス5がガラスラン10内を摺動するときに、その摺動抵抗を減少させることができ、異音の発生防止と、ガラスラン10のずれを防止することができる。
ドアフレーム2の車外側には、ガーニッシュ50が取付けられている。このガーニッシュ50は、上記のL字フレーム3とドアインナーパネル2dを覆うのみならず、ガラスラン10の車外側側壁20の先端と車外側カバーリップ23を覆っている。
上記のように、車外側補助シールリップ22を形成したため、ドアガラス5の車外側面を2重にシールすることができ、シール性を向上させることができるともに、ドアガラス5あるいは車外側に取付けられたガーニッシュ50とガラスラン10との間の隙間をカバーすることができ、見栄えを向上させることができるとともに、風切音を抑制することができる。
さらに、車外側側壁20の内面と車外側シールリップ21の裏面に突条を形成したり、上記の低摺動部材を押出成形したり、塗布または貼付したりしてもよい。この場合、ドアガラス5に押されて、車外側シールリップ21が車外側側壁20と密着しても、車外側シールリップ21と車外側側壁20との貼着を防止できる。
底壁40は、略板状に形成され、車内側側壁30および車外側側壁20との連続部分では屈曲が容易にできるように溝部42が形成されている。底壁40の外面の車外側側端には底壁シールリップ41が形成され、L字フレーム3の底面に当接して、ドアフレーム2とガラスラン10の間をシールしている。
底壁40のガラスラン10の本体の断面略コ字形の内面には、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31と同様に低摺動部材を押出成形したり、ウレタン樹脂等の低摺動部材が塗布されたりしている。このため、ドアガラス5との摺動抵抗を減少させることができる。
車内側側壁30は、車外側側壁20よりも肉厚で大きく形成されている。このため、ガラスラン10をドアフレーム2の側面に保持することができるとともに、L字フレーム3と併せてガラスラン10を強固に保持できる。
車内側側壁30の先端から、車内側カバーリップ32が斜め上方に延設されている。この車内側カバーリップ32は、ドアフレーム2のドアアウターパネル2cの車内側の屈曲部と、ドアフレーム2の車内側に取付けられたガーニッシュ51の先端を覆うように形成されている。これによって、ドアアウターパネル2cとガラスラン10との間の見栄えをよくすることができる。
車外側側壁20と同様に、車内側側壁30の先端からガラスラン10の本体の内部方向に斜めに車内側シールリップ31が延設されている。車内側シールリップ31は、車外側シールリップ21よりも長く、厚肉に形成されているため、ドアガラス5がガラスラン10内に侵入したときに、ドアガラス5を車外側に位置させることができ、ドアフレーム2とドアガラス5の段差を少なくすることができる。このため、空気抵抗や風切音が減少し、デザイン的にも好ましい。
車内側側壁30の内面から車内側シールリップ31の内面方向に、車内側補助シールリップ35が形成されている。車内側補助シールリップ35は、ドアガラス5がガラスラン10の本体内部に侵入したときに、車内側シールリップ31の内面に当接して、車内側シールリップ31が車内側側壁30の内面に密着することを防止している。
また、車内側シールリップ31と車内側補助シールリップ35とが密着しないように車内側補助シールリップ先端部36は、低摺動部材で形成することが好ましい。
車内側側壁30の外面には、先端側に第1車内側保持リップ33が形成され、底壁40との連続部分の付近に第2車内側保持リップ34が形成されている。ドアフレーム2のドアアウターパネル2cには、凹部が2箇所屈曲して形成され、この凹部にそれぞれ第1車内側保持リップ33と第2車内側保持リップ34が係止される。このため、前述のL字フレーム3と、凹部によりガラスラン10をドアフレーム2に保持することができる。
次に、図1〜図2に基づきガラスラン10のリヤ側のコーナー部12について説明する。
図1は、ガラスラン10のコーナー部12における縦辺部に近い部分の断面図であり、図2、図4及び図5におけるA−A線に沿った断面図である。図2は、ガラスラン10のコーナー部12における側面図である。
ガラスラン10のコーナー部12は、図4に示すように、上辺部を形成する押出成形の直線部11とリヤ側の縦辺部を形成する押出成形の直線部11を型成形で接続したものである。その断面形状は、上述の押出成形の直線部11の断面形状と略同じである。即ち、その本体は、車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40とから断面略コ字状に形成されているが、上辺部とリヤ側の縦辺部の断面形状の相違をコーナー部12で連続的に変化させることにより接続している。
ドアフレーム2のコーナー部2bの縦辺部付近においては、図1に示すように、ドアアウターパネル2cの先端が延設されて、ドアアウターパネル2cにL字フレーム3が取付けられて、チャンネルを形成している。L字フレーム3の車外側にはガーニッシュ50が取付けられている。
コーナー部12の底壁40は、直線部11と同様に、略板状に形成されている。
上辺部とリヤ側の縦辺部の断面形状に合わせて、車外側側壁20の先端付近から車外側シールリップ21が上記本体の断面略コ字状の内側に向けて延設されている。さらに、車外側側壁20の先端付近から車外側補助シールリップ22が車外側シールリップ21の付根部から車内側かつ底壁部40から遠ざかる方向に延設されている。また、車外側カバーリップ23が車外側側壁20の先端で車外方向に延設されている。車外側シールリップ21と車外側補助シールリップ22によりドアガラス5の車外側面を2重にシールすることができ、コーナー部12におけるシール性を向上させている。
ドアフレーム2のコーナー部2bに装着されるガラスラン10のコーナー部12の縦辺部側において、車外側シールリップ21のドアガラス5と当接する表面、即ちガラスラン10の本体の開口側の面に、複数の長手方向に伸びるコーナー部突条25が形成されている。コーナー部突条25は、型成形時にガラスラン10の本体と同時に形成される。コーナー部突条25は、前述の縦辺部突条26と連続して形成されるため、縦辺部突条26と断面形状及び本数が同様に形成される。
このため、コーナー部12において、ドアガラス5とガラスラン10の車外側シール部との摺動抵抗を減少させるとともに、縦辺部とコーナー部12の接続部分の摺動抵抗の増加を防止することができる。
コーナー部突条25は、型成形されたコーナー部12において、ドアガラスが閉じたときのドアガラス5の上端が位置する付近、即ち、縦辺部との接続部分から図2におけるX線の位置まで延設した。
コーナー部突条25を形成したため、ドアガラス5が昇降して、縦辺部のガラスラン10の内部を摺動するときにドアガラス5と、ガラスラン10との接触面積が少なくなり、摺動抵抗を減少させることができ、異音の発生を防止し、スムースな昇降を確保することができる。
X線の位置まで延設したため、ドアガラス5が上昇して、ガラスラン10のコーナー部12の内部にまで達するまで、ドアガラス5との摺動抵抗を増加させることがない。
コーナー部突条25は、縦辺部突条26と同様に、断面形状が半円形であることが好ましい。この場合は、ドアガラス5が摺動するときに、ドアガラス5との摺動面積を小さくすることができるとともに、摺動面が円滑であり、異音の発生が少なく、縦辺部突条26の磨耗が少なく、成形も容易である。
コーナー部突条25の断面形状も縦辺部突条26と同様に、半径が0.2mm〜0.05mm程度であることが好ましい。この場合は、ドアガラス5の側面と当接したときの接触面積を小さくすることができるとともに、長時間使用しても、コーナー部突条25の接触部分が湾曲して滑らかであり、コーナー部突条25が摩滅することが少ない。
まあt、断面の半径が小さいため、型成形においてアンダーカットとなることがなく、離型性に優れて、生産性が良い。
コーナー部12においては、車外側補助シールリップ22と、車内側シールリップ31のドアガラス5が当接する表面及び車内側補助シールリップ35の先端には、低摺動部材が設けなくてもよい。型成形においては、低摺動部材の形成の手間がかかり、ドアガラス5が強く当接することが少なく、ドアガラス5との接触が少ないためである。
底壁40の外面には、図1と図2に示すように、底壁シールリップ41が形成されている。底壁シールリップ41は、直線部11の底壁シールリップ41と連続して形成されている。このため、底壁40とドアフレーム2との間から雨水や騒音が浸入することを防止できるとともに、直線部11とコーナー部12との間を切れ目なくシールすることができ、コーナー部12において雨水等の浸入を確実に防止することができる。
車内側側壁30の先端から車内側シールリップ31が上記本体の断面略コ字状の内側に向けて延設されており、車内側カバーリップ32は上記本体の断面略コ字形の外側に向けて斜めに延設されている。この車内側カバーリップ32は、ドアフレーム2の車内側の側部と車内側に取付けられたガーニッシュ51を覆うように形成されて、直線部11と同様に、ドアフレーム2のコーナー部2bとガラスラン10のコーナー部12のギャップの部分を覆っている。
ガラスラン10の直線部11の成形においては、成形材料は、合成ゴム、熱可塑性エラストマーが使用され、例えば合成ゴムでは、EPDMゴム、熱可塑性エラストマーでは、ポリオレフィン系エラストマー等が使用される。
合成ゴムの場合は、押出成形後に加硫槽に搬送されて、熱風や高周波等により加熱されて加硫が行われる。熱可塑性エラストマーの場合は、冷却され固化される。その後所定の長さに切断されて、押出成形部分は製造される。
次に、ガラスラン10のコーナー部12の型成形部分の成形は、上記により製造された押出成形部材を所定寸法に長手方向とは略直角に切断して、その切断した押出部分の端部を、型成形部分を成形する金型に挟持して、その金型のキャビティーに型成形部分を形成するソリッド材を注入する。型成形部分の断面形状は押出成形部分の断面形状と略同じである。成形材料は、押出成形部分に使用した材料と同じ種類のものを使用することが好ましい。熱可塑性エラストマーの場合は、金型に注入されたときに注入材料は溶融されているため、その熱と圧力とで押出成形部分と型成形部分は一体的に融着される。
ガラスラン10の直線部11がEPDMゴムで形成される場合は、ガラスラン10のコーナー部12は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成することが好ましい。ガラスラン10の直線部11がオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成される場合は、ガラスラン10のコーナー部12は、オレフィン系熱可塑性エラストマーで形成する。この場合は、同種の材料であり、ガラスラン10の直線部11とコーナー部12の接着性がよい。また、いずれもオレフィン系の材料であり、耐候性がよく、同時に粉砕処理ができ、リサイクル容易な製品を得ることができる。オレフィン系熱可塑性エラストマーの場合は、加硫が不要のため、製造が容易である。
合成ゴムの場合は、金型に注入した後に金型を加熱して加硫する。このとき、押出成形部分と型成形部分は同じ材料あるいは同種類の材料を使用しているため、加硫接着をすることができ、一体的に固着することができる。
本発明の実施の形態であるガラスランをコーナー部に装着した状態の断面図であり、図5におけるA−Aに沿った断面図である。 本発明の実施の形態であるガラスランのコーナー部の側面図である。 本発明の実施の形態であるガラスランを直線部に装着した状態の断面図である。 本発明の実施の形態であるガラスランの正面図である。 自動車ドアの正面図である。 従来のガラスランを直線部に装着した状態の断面図である。 従来の他のガラスランを直線部に装着した状態の斜視図である。
符号の説明
2 ドアフレーム
10 ガラスラン
11 直線部
12 コーナー部
20 車外側側壁
21 車外側シールリップ
25 コーナー部突条
26 縦辺部突条
30 車内側側壁
31 車内側シールリップ
40 底壁

Claims (5)

  1. 自動車ドアのドアフレームの内周に取付け、ドアガラスの昇降を案内する自動車用ガラスランであって、上記ガラスランは、押出成形により成形され上記ドアフレームの上辺部と縦辺部に装着される直線部と、型成形により成形され該直線部を接続し、上記ドアフレームのコーナー部に装着されるコーナー部を有する自動車用ガラスランにおいて、
    上記直線部とコーナー部の上記ガラスランの本体は、車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる断面略コ字形をなし、上記車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ上記本体の断面略コ字状の本体の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、該車外側シールリップと車内側シールリップにより上記ドアガラスの車外側面及び車内側面をシールし、
    上記直線部とコーナー部のそれぞれの上記車外側側壁と、車内側側壁と、底壁と、車外側シールリップと、車内側シールリップとはそれぞれ対応する部分が接続部で連続し、
    上記縦辺部に装着される直線部の車外側シールリップの上記ドアガラスと当接する表面に複数の長手方向に伸びる縦辺部突条を形成し、
    上記コーナー部の上記縦辺部と接続する側における車外側シール部の上記ドアガラスと当接する表面に、複数の長手方向に伸びるコーナー部突条を形成し、該コーナー部突条と上記縦辺部突条とを連続させるとともに、上記コーナー部突条を上記ドアガラスが閉じたときのドアガラスの上端が位置する付近まで延設したことを特徴とする自動車用ガラスラン。
  2. 上記コーナー部突条は、半径が0.2mm〜0.05mmの断面形状が半円形である請求項1に記載の自動車用ガラスラン。
  3. 上記直線部において、車内側シールリップと底壁のガラスランと当接する面に低摺動部材が設けられた請求項1または請求項2に記載の自動車用ガラスラン。
  4. 上記縦辺部とコーナー部の上記車外側側壁の先端に車外側シールリップの付根部から車内側かつ底壁部から遠ざかる方向に延びる車外側補助シールリップを形成した請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の自動車用ガラスラン。
  5. 上記ガラスランの直線部及びコーナー部は、EPDMゴムまたはオレフィン系熱可塑性エラストマーのソリッド材で形成された請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の自動車用ガラスラン。
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