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JP2009098611A - ハーフトーン型euvマスク、ハーフトーン型euvマスクブランク、ハーフトーン型euvマスクの製造方法及びパターン転写方法 - Google Patents

ハーフトーン型euvマスク、ハーフトーン型euvマスクブランク、ハーフトーン型euvマスクの製造方法及びパターン転写方法 Download PDF

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JP2009098611A JP2008127919A JP2008127919A JP2009098611A JP 2009098611 A JP2009098611 A JP 2009098611A JP 2008127919 A JP2008127919 A JP 2008127919A JP 2008127919 A JP2008127919 A JP 2008127919A JP 2009098611 A JP2009098611 A JP 2009098611A
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Abstract

【課題】反射率の選択性の広さ(自由度)と洗浄液耐性の高さを持つと同時に、射影効果を低減するよう、ハーフトーン膜材料を選定したハーフトーン型EUVマスク、ハーフトーン型EUVマスクブランク、ハーフトーン型EUVマスクの製造方法及びパターン転写方法を提供する。
【解決手段】基板と、基板上に形成された高反射部と、高反射部の上に形成されたパターニングされた低反射部と、を備え、低反射部は、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)及びSi(シリコン)を有することを特徴とするハーフトーン型EUVマスク。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハーフトーン型EUVマスク、ハーフトーン型EUVマスクブランク、ハーフトーン型EUVマスクの製造方法及びパターン転写方法に関する。より詳細には、半導体製造プロセス中の、波長10nm〜15nm程度のいわゆる極端紫外線(Extreme Ultra Violet、以下、「EUV」と略記する。)を用いたフォトリソグラフィ工程で使用されるハーフトーン型EUVマスク、ハーフトーン型EUVマスクブランク、ハーフトーン型EUVマスクの製造方法及びパターン転写方法に関するものである。
半導体集積回路の微細化は年々進んでおり、それに伴いフォトリソグラフィ技術に使用される光も短波長化が進んでいる。近況としては、これまで光源として使用されてきたKrFエキシマレーザ(波長248nm)からArFエキシマレーザ(波長193nm)に移行しつつある。また、ArFエキシマレーザを使用する液浸露光法の研究が近年活発に行われており、45nm以下の線幅を目標とする動きもある。
ArFエキシマレーザを使用する液浸露光法もその研究が進んでいるとはいえ、その実現可能性は不鮮明である。このような背景から、エキシマレーザよりも波長が一桁以上短い(10nm〜15nm)EUV光を用いた、EUVリソグラフィの研究開発が進められている。
EUV露光では、上述のように波長が短いため、物質の屈折率がほとんど真空の値に近く、材料間の光吸収の差も小さい。このため、EUV波長領域では従来の透過型の屈折光学系が使用できず、反射光学系となり、マスクも反射型マスクとなる。これまで開発されてきた一般的なEUVマスクは、Siウェハやガラス基板上に、例えばMoとSiからなる2層膜を40対ほど積層した多層膜及び多層膜を保護するキャッピング膜を高反射領域とし、その上に低反射領域として吸収膜及び緩衝膜のパターンを形成した構造であった。緩衝膜は、吸収膜のパターニングや欠陥修正の際に、キャッピング膜や多層膜へのダメージを軽減する役割を果たす。
以上のようなEUVマスクにおいて、低反射領域を形成するために主要な機能を有するのは、EUV光を吸収する吸収膜である。吸収膜部は、通常、パターン欠陥検査時のコントラストを確保するために、欠陥検査光である遠紫外線(Deep Ultra Violet、以下、「DUV」と略記する。)光に対して、低反射率となるよう設計される。低反射率とするための方法は、いわゆる薄膜干渉を利用した反射防止(Anti Reflection、以下、「AR」と略記する。)効果を使うことである。従って、吸収膜は通常2層構成となり、その上層にはDUV光に対して透明性の膜がAR膜として形成される。
一方、EUV光に対する低反射領域を形成するためにEUV光を吸収するという、主要な機能を有するのは、吸収膜の中でも上層吸収膜(AR膜)を除いた下層吸収膜の部分である。下層吸収膜は付加機能を持たせるために、2層以上の積層構造からなる場合もあるが、本発明の目的と本質的な関係はないので、以下、下層吸収膜は単層として論じる。
一方で、光の短波長化とは別に、位相シフトマスクを利用した解像度向上技術が提案されている。位相シフトマスクは、マスクパターンの透過部と、隣接する透過部とが異なる物質若しくは形状とすることにより、それらを透過した光に180度の位相差を与えるものである。従って両透過部の間の領域では、180度位相の異なる透過回折光同士が打ち消し合い、光強度が極めて小さくなって、マスクコントラストが向上し、結果的に転写時の焦点深度が拡大するとともに転写精度が向上する。尚、位相差は原理上180度が最良であるが、実質的に175度〜185度程度であれば、解像度向上効果は得られる。
位相シフトマスクの一種であるハーフトーン型は、マスクパターンを構成する材料として、露光光に対する半透過性の薄膜を用い、透過率を数%程度(通常は基板透過光に対して2%以上15%以下程度)まで減衰させつつ、通常の基板透過光と175度〜185度程度の位相差を与えることで、パターンエッジ部の解像度を向上させる位相シフトマスクである。
ここで、ハーフトーン型位相シフトマスクにおける、透過率の適正範囲について説明する。従来のエキシマレーザ用のハーフトーン型マスクでは、露光波長である紫外線に対して、ハーフトーン膜の透過率が一般的には2%以上15%以下という光学条件を満足することが望ましい。この理由として、まず露光波長でのハーフトーン膜の透過率が2%未満だと、隣接した透過パターン部を透過した光の回折光が重なり合ったとき、打ち消しあい効果が小さくなる。逆に透過率が15%を超えてしまうと、露光条件によってはレジストの解像限界を越えてしまい、ハーフトーン膜を光が透過した領域に余分なパターンが出来てしまう。
EUV露光は反射光学系を用い、NA(開口数)が小さいうえに、波長が短いため、特有の課題として、ミラーやマスクの表面凹凸の影響を受けやすく、目標とする微細な線幅を解像することは容易ではなかった。このため、従来のエキシマレーザ露光等で用いられているハーフトーン型マスクの原理を、反射光学系を用いたEUV露光においても適用可能とするハーフトーン型EUVマスクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
EUVマスクのような反射型マスクにおいても、位相シフト効果による解像度向上の原理は同じであるので、上記の「透過率」が「反射率」に置き換わるだけで、その適正値はほとんど同じである。すなわち高反射領域に対する低反射領域の反射率は2%以上15%以下であることが望ましい。
ハーフトーン型EUVマスクの使用は、原理的にはEUVリソグラフィにおいて、解像性を向上させる、有効な手段である。しかし、ハーフトーン型EUVマスクにおける最適な反射率は、露光条件や転写するパターンに依存し、一概に決めることは難しい。また一般的に、ハーフトーン型EUVマスクを含むフォトマスクは、その作製プロセスにおいても、露光での使用期間においても度重なる、酸やアルカリ等を用いた洗浄液にさらされる。
さらに、EUV露光は反射露光であるために、入射光は垂直ではなく、やや斜め(通常6°程度)方向から入射し、EUVマスクで反射光となる。EUVマスクにおいて、パターンとして加工されるのは吸収膜(ハーフトーン型ではハーフトーン膜)と緩衝膜の部分であるが、斜めからEUV光が入射するために、パターンの影が生じる。従って、入射方向とパターンの配置方向によっては、反射光で形成する、ウェハ上の転写レジストパターンに、本来のパターン位置からのずれが生じる。これを射影効果(Shadowing Effect)と呼び、EUV露光の課題となっている。
射影効果を低減するには、影の長さを小さくすることであり、そのためにはパターンの高さをなるべく低くすればよい。しかるに、通常緩衝膜は薄く、吸収膜のパターニングや欠陥修正の際のキャッピング膜や多層膜へのダメージの軽減という必要特性から選択されるので、パターンの高さを低くするには、ハーフトーン膜をなるべく薄くする必要がある。
以上のことから、ハーフトーン型EUVマスクにおいては、なるべく薄い膜厚で、位相差175度〜185度における、反射率の選択性の広さ(自由度)をもつと同時に、洗浄液耐性の高い膜が要求されるが、これらの条件を満たす好適な膜材料は提案されていなかった。
特開2006−228766号公報
本発明は、反射率の選択性の広さ(自由度)と洗浄液耐性の高さを持つと同時に、射影効果を低減するよう、ハーフトーン膜材料を選定したハーフトーン型EUVマスク、ハーフトーン型EUVマスクブランク、ハーフトーン型EUVマスクの製造方法及びパターン転写方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するため、EUV露光による転写解像性を向上するために従来のエキシマレーザ露光等で用いられているハーフトーン型マスクの原理を、EUV露光においても適用可能とする吸収膜の種類と、その組成と反射率とについて、検討を重ねた結果、本発明をなすに至った。
本発明の請求項1に係る発明は、基板と、基板上に形成された高反射部と、高反射部の上に形成されたパターニングされた低反射部と、を備え、低反射部は、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)及びSi(シリコン)を有することを特徴とするハーフトーン型EUVマスクとしたものである。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載のハーフトーン型EUVマスクにおいて、低反射部からの反射光は、高反射部からの反射光に対して2%以上15%以下の反射率であり、高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有することを特徴とするハーフトーン型EUVマスクとしたものである。
本発明の請求項3に係る発明は、低反射部は、Ta、Mo及びSiを有し、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のハーフトーン型EUVマスクとしたものである。
本発明の請求項4に係る発明は、低反射部は、さらにN(窒素)を有すること特徴とする請求項1に記載のハーフトーン型EUVマスクとしたものである。
本発明の請求項5に係る発明は、低反射部は、Ta、N、Mo及びSiを有し、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にあることを特徴とする請求項1又は4に記載のハーフトーン型EUVマスクとしたものである。
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか一に記載のハーフトーン型EUVマスクには、さらに、高反射部上に形成されたキャッピング膜と、高反射部と低反射部との間に形成された緩衝膜と、を備えることを特徴とするハーフトーン型EUVマスクとしたものである。
本発明の請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか一に記載のハーフトーン型EUVマスクを、低反射部のパターニングにより作製するために、基板上に形成された高反射部と、高反射部上の全面に形成された低反射部と、さらに、高反射部上に形成されたキャッピング膜と、高反射部と低反射部との間に形成された緩衝膜と、を備えたことを特徴とするハーフトーン型EUVマスクブランクとしたものである。
本発明の請求項8に係る発明は、基板を準備し、基板上に高反射部を形成し、高反射部の上にパターニングするTa(タンタル)、Mo(モリブデン)及びSi(シリコン)を有する低反射部を形成することを特徴とするハーフトーン型EUVマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項9に係る発明は、請求項8に記載のハーフトーン型EUVマスクの製造方法において、低反射部からの反射光は、高反射部からの反射光に対して2%以上15%以下の反射率であり、高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有することを特徴とするハーフトーン型EUVマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項10に係る発明は、低反射部は、Ta、Mo及びSiを有し、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にあることを特徴とする請求項8又は9に記載のハーフトーン型EUVマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項11に係る発明は、低反射部は、さらにN(窒素)を有すること特徴とする請求項1に記載のハーフトーン型EUVマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項12に係る発明は、低反射部は、Ta、N、Mo及びSiを有し、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にあることを特徴とする請求項8又は11に記載のハーフトーン型EUVマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項13に係る発明は、請求項8乃至12のいずれか一に記載のハーフトーン型EUVマスクの製造方法には、さらに、高反射部上にキャッピング膜を形成し、高反射部と低反射部との間に緩衝膜を形成することを特徴とするハーフトーン型EUVマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項14に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか一に記載のハーフトーン型EUVマスクを露光装置に設置し、ハーフトーン型EUVマスクを介して反射したEUVを選択的に照射し、パターン形成を行なうことを特徴とするパターン転写方法としたものである。
本発明によれば、反射率の選択性の広さ(自由度)と洗浄液耐性の高さを持つと同時に、射影効果を低減するよう、ハーフトーン膜材料を選定したハーフトーン型EUVマスク、ハーフトーン型EUVマスクブランク、ハーフトーン型EUVマスクの製造方法及びパターン転写方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ、説明する。実施の形態において、同一構成要素には同一符号を付け、実施の形態の間において重複する説明は省略する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスクブランク10は、低熱膨張ガラス基板1と、低熱膨張ガラス基板1上に形成された高反射部を有する多層膜2と、多層膜2上に形成された多層膜2を保護するキャッピング膜3と、キャッピング膜3上に形成されたエッチングストッパーとして機能する緩衝膜4と、緩衝膜4上に形成された低反射部を形成する多層構造を有する吸収膜(下層吸収膜5aと上層吸収膜5b)とを備えている。
本発明の第1の実施の形態に係る低熱膨張ガラス基板1としては、シリコン基板やチタンを添加とした低熱膨張ガラスを使用することができるが熱膨張率の小さい材料であればいずれでも構わない。
本発明の第1の実施の形態に係る多層膜2としては、例えば、Mo膜2aとSi膜2bとを交互に、例えば40対成膜してなる積層体を用いることができる。多層膜2の1層ずつの膜厚は、例えばMo膜が2.8nm、Si膜が4.2nmである。キャッピング膜3としては、例えば厚さ11nmのSi膜を一般的に使用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る緩衝膜4としては、下層吸収膜5aと上層吸収膜5bとを形成の際に行われるドライエッチングに対して耐性を有する材質で形成されて、下層吸収膜パターン5a‘(後述する)をエッチングする際に、キャッピング膜3へのダメージを防ぐエッチングストッパーとして機能するもので、CrN等で形成することができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。なお、下層吸収膜5aと上層吸収膜5bとについては後述する。
次に図2に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスク20は、低熱膨張ガラス基板1と、低熱膨張ガラス基板1上に形成された高反射部を有する多層膜2と、多層膜2上に形成された多層膜2を保護するキャッピング膜3と、キャッピング膜3上に選択的に形成された緩衝膜パターン4‘と、緩衝膜パターン4‘上に選択的に形成された低反射部となる下層吸収膜パターン5a‘と、下層吸収膜パターン5a‘上に選択的に形成された、DUV光に対する反射防止効果を有する上層吸収膜パターン5b‘とを備えている。ここで、上層吸収膜パターン5b‘による反射防止膜とは、下層吸収膜パターン5a‘を低反射率とするために、いわゆる薄膜干渉を利用して反射防止(Anti Reflection、以下、「AR」と略記する。)効果を使うことである。従って、EUV光に対する低反射部を形成するためにEUV光を吸収するという、主要な機能を有するのは下層吸収膜パターン5a‘である。
(第2の実施の形態)
図3に示すように、本発明の第2の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスクブランク30と、図1に示す本発明の第1の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスクブランク10との違いは、キャッピング膜3と緩衝膜4との両方の役割を果たす兼用膜34を用いたことである。以下、第1の実施の形態と第2の実施の形態との違いである兼用膜34について説明する。なお、兼用膜34以外の説明は、第1の実施の形態と重複するために省略する。
兼用膜34は下層吸収膜5aと多層膜2との間に備え、第1の実施の形態に示している多層膜2を保護するためのキャッピング膜3と緩衝膜4との両方の役割を果たすことができる。このような兼用膜34の材料としては、Ruを用いることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
次に図4に示すように、本発明の第2の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスク40は、兼用膜34を下層吸収膜パターン5a‘と多層膜2との間に備えている。それぞれの材料の説明は第1の実施の形態と重複するために省略する。
図2及び図4に示すように、吸収膜パターンは、EUV入射光6を減衰させ、高反射光7と低反射光8との間の位相差を生じさせる下層吸収膜パターン5a‘と、DUV光に対するAR膜である上層吸収膜のパターン5b‘とを有している。
本発明の第1の実施形態においては、低反射光8は高反射光7に対し、175度〜185度の位相差を有しており、高反射光7に対する反射率が2%以上10%以下である。さらに、下層吸収膜5aを構成する主要な元素は、TaとMoとSiからなっている。好ましくは、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoとの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にある。あるいは、下層吸収膜5aを構成する主要な元素は、TaとMoとSiと窒素(N)からなっている。好ましくは、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にある。ここで、組成比の「略」とは、±5%を含むものとする。
本発明の第2の実施形態においては、低反射光8は高反射光7に対し、175度〜185度の位相差を有しており、高反射光7に対する反射率が4%以上12%以下である。さらに、下層吸収膜5aを構成する主要な元素は、TaとMoとSiからなっている。好ましくは、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoとの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にある。あるいは、下層吸収膜5aを構成する主要な元素は、TaとMoとSiと窒素(N)からなっている。好ましくは、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にある。ここで、組成比の「略」とは、±5%を含むものとする。
以下、本発明の第1及び第2の実施の形態で規定する下層吸収膜5a及び上層吸収膜5bの構成元素の選択、構成元素の組成比及び反射率の範囲について説明する。ここで、下層吸収膜5a及び上層吸収膜5bのことを「吸収膜」という場合がある。
ハーフトーン型EUVマスクにおいて、適正な反射率である2%以上15%以下を得るためには、従来のバイナリ型EUVマスクにおける吸収膜、代表的には、TaN、TaSi、TaBNよりも、透明性のある吸収膜(ハーフトーン膜)を用いる必要がある。単に透明性を上げるだけであれば、吸収膜の膜厚を薄くすればいいが、膜厚が薄くなると、高反射光(多層膜2)と175度〜185度の位相差を得ることが難しくなる。薄くなっても位相差を確保するためには、できるだけ露光波長における屈折率が小さい(真空部=1から遠い)膜材料を用いる必要がある。
透明性が高く、屈折率が小さい材料としては、Moが代表的であるが、Moは洗浄液などの薬液耐性が弱く、また多層膜2の材料として使われることからも分るように、透明性が高すぎるため、単体としては、ハーフトーン膜材料に適さない。
しかしながら、MoはSiと化合したシリサイドを含むMoSix(x≧2)の形で使えば薬液耐性を上げることができ、実際にMoSixは通常の透過型フォトマスクの遮光膜やハーフトーン膜材料として実用化されている。
次に、図5はEUV露光波長(13.5nm)における、各材料の光学定数を示し、横軸が屈折率:n、縦軸が消衰係数:kとしてプロットしたものである。ここでMoSixについては、代表的なMoSiについてプロットしている。一般にEUV波長における光学定数は、各元素の組成比に応じて比例配分した点で近似することができるので、MoSix(x≧2)の光学定数はMoSiのプロット点と、Siのプロット点を結ぶ線上にあると近似することができる。従って図5から分るように、SiもEUV波長域で透明な材料であるため、MoSixだけでは、透明性が高すぎて、ハーフトーン膜材料としては適さない。
そこで、MoSixのEUV光に対する透明性を下げ、ハーフトーン型EUVマスクとして好適な反射率を得るには、通常吸収膜として使われているTa、若しくはTaNとの化合物を用いればよい。Taは従来から等倍X線マスク、TaNはEUVマスク材料として使われており、薬液耐性も問題がない。また前記のように、MoSix、Ta、TaNは従来からマスクブランク材料として用いられており、マスク作製ラインへの適合性の意味からも好適である。
次に本発明の第1及び第2の実施の形態で規定する下層吸収膜5a及び上層吸収膜5bの構成元素の組成比と反射率範囲について、反射率と位相差との計算により検討した結果に基づいて説明する。
一般に、薄膜の透過率、反射率及びパターニングした結果生じる位相差は、基板と薄膜との光学定数(屈折率:n、消衰係数:k)、薄膜の膜厚、使用する光の波長が決まれば、一意に定まり、光学理論により計算で求めることができる(詳細は、例えば、応用物理工学選書3、吉田貞史「薄膜」、培風館、1990を参照)。多層膜2についても同様である。
図6に計算で用いた材料の膜厚と波長、EUV露光で典型的な13.5nm及び欠陥検査に用いる257nmにおける光学定数を示す。MoSixについては、代表的なMoSiについて示す。
図6の結果を用いて、実際のマスク構造における、露光波長(13.5nm)での位相差と反射率とを計算した結果を、図7〜図10に示す。尚、上層吸収膜5bは、一般的なTaSiO膜とした。上層吸収膜5bの膜厚は、各々の下層吸収膜5aと2層化したときに、欠陥検査波長257nmで低反射を実現する膜厚を調べたところ、いずれの下層吸収膜5aとの組み合わせの場合も24nm付近であったので、24nmとした。
また、図7〜図10の計算において、Ruからなる兼用膜34(キャッピング膜3と緩衝膜4との機能を有する)の膜厚を2.5nm、CrNからなる緩衝膜4の膜厚を10nm、Siからなるキャッピング膜3の膜厚を11nm、多層膜2を構成するMoとSiとの膜厚を2.8nmと4.2nmとし、多層膜2はMo/Siの40対とした。
図7〜図10より、それぞれの条件において、作製可能なハーフトーン型EUVマスクの反射率(高反射部に対する相対反射率)がわかる。このように、TaとMoSi、若しくはTaNとMoSiとの化合膜を下層吸収膜5aとして用いれば、ハーフトーン型EUVマスクとして好適な反射率(TaとMoSiとにおいては、2%以上10%以下。TaNとMoSiにおいては4%以上12%以下)を得ることができる。尚、TaとMoSi、若しくはTaNとMoSiとの比率を変えれば、どのような反射率も得られる訳ではなく、例えばTa(TaN)の比率を大きくすれば、吸収が大きくなって、反射率が低下し、逆にMoSiの比率を大きくすれば、屈折率が大きくなるので、180°の位相差を得るための膜厚が厚くなり、結果的に反射率の上昇は抑えられる。ここでのTaとMoSi、若しくはTaNとMoSiの比率は、ハーフトーン型EUVマスクを作製するために、必要十分な反射率範囲に対応するものである。
同様にして、MoSix(x>2)を用いた場合について、本発明の第1及び第2の実施の形態で規定する下層吸収膜5a及び上層吸収膜5bの構成元素の組成比と反射率範囲について、反射率と位相差の計算により検討した結果を図11にまとめて示す。尚、計算に用いた数値は、Ta(N)とMoSixからなるハーフトーン膜以外は図6のものと同じである。
図7〜図11の結果を総合して、下層吸収膜5aを構成する主要な元素がTaとMoとSiからなり、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoとの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にあるか、若しくは下層吸収膜5aを構成する主要な元素がTaとMoとSiと窒素(N)からなり、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoとの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にあれば、ハーフトーン型マスクとして好適な、位相差180°時の反射率、及び射影効果の影響を軽減する、過大でない程度の膜厚からなるハーフトーン型EUVマスクを作製することができる。尚、Mo:Siの組成比は、Moの比率が大きいほど位相差180°時の膜厚を薄くでき、一方でSiの比率が大きいほど洗浄液耐性が上がり、より強い洗浄液を用いることができるという、相反する特性がある。
図1に示すように、はじめに低熱膨張ガラス基板1上に、MoとSiとからなる40対の多層膜2をイオンビームスパッタリング法により成膜し、その上にマグネトロンスパッタリング法によりSiからなるキャッピング膜3を11nmの厚さで成膜した。
さらにその上にCrNからなる緩衝膜4をCrNをターゲットとし、Arガスを放電させるマグネトロンスパッタリング法により10nmの厚さで成膜した。
次に下層吸収膜5aとして、カソードを2個有するマグネトロンスパッタリング装置を使い、一方のカソードにTaターゲット、もう一方のカソードにMoSiターゲットを取り付け、Arガスによる同時放電により、Ta、Mo、Siを主成分とする膜を49nmの厚さで成膜した。このとき、膜中のTa:Mo:Siの比率がほぼ1:1:2になるよう、同時放電における、各々の電力を調整した。
さらにその後、TaSiをターゲットとし、Arガスに酸素を添加したマグネトロンスパッタリング法により、AR膜である上層吸収膜5bを24nmの厚さで成膜して、本発明のハーフトーン型EUVマスクブランク10を作製した。ここで、低反射部のEUV反射率測定を行ったが、約6.1%であり、ハーフトーン型マスクとして好適な反射率であった。
その後、図2に示すように、上層吸収膜5b上に電子線レジストを塗布(図示せず)し、電子線描画法によりレジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクとし、フッ素系ガスによる反応性イオンエッチングにより上層吸収膜5b及び下層吸収膜5aのパターニングを行い、その後レジストを剥離した。
その後、CrNからなる緩衝膜4を塩素ガスに酸素を添加したエッチングにより剥離した。しかる後に、アンモニアと過酸化水素とによる洗浄を行い、本発明のハーフトーン型EUVマスク20を作製した。
その後、本発明のハーフトーン型EUVマスク20を用いて、EUV反射率の測定を行ったが、高反射部(多層膜2)の反射率は65%、またハーフトーン部(下層吸収層パターン5a‘)の反射率は6.0%で、マスクブランク状態での反射率に比べ、0.1%以内の低下に留まり、実用上問題はなかった。また洗浄前後で電子線顕微鏡によりパターン線幅の測定を行ったが、装置の測定精度以内の変化であり、洗浄耐性も問題とならなかった。
図3に示すように、はじめに、低熱膨脹ガラス基板1上に、MoとSiとからなる40対の多層膜2をイオンビームスパッタリング法により成膜し、その上にマグネトロンスパッタリング法によりRuからなるキャッピング膜と緩衝膜との兼用膜34を2.5nmの厚さで成膜した。
次に下層吸収膜5aとして、カソードを2個有するマグネトロンスパッタリング装置を使い、一方のカソードにTaNターゲット、もう一方のカソードにMoSiターゲットを取り付け、Arガスによる同時放電により、Ta、N、Mo、Siを主成分とする膜を62nmの厚さで成膜した。このとき、膜中のTa:Mo:Siの比率がほぼ1:1:2になるよう、同時放電における、各々の電力を調整した。
さらにその後、TaSiをターゲットとし、Arガスに酸素を添加したマグネトロンスパッタリング法により、AR膜(上層吸収膜5b)を24nmの厚さで成膜して、本発明のハーフトーン型EUVマスクブランク30を作製した。ここで、低反射部のEUV反射率測定を行ったが、約6.9%であり、ハーフトーン型マスクとして好適な反射率であった。
図4に示すように、その後上層吸収膜5bの上に電子線レジストを塗布(図示せず)し、電子線描画法によりレジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクとし、フッ素系ガスによる反応性イオンエッチングにより上層吸収膜5b及び下層吸収膜5aのパターニングを行い、その後レジストを剥離した。
その後、アンモニアと過酸化水素とによる洗浄を行い、本発明のハーフトーン型EUVマスク40を作製した。
その後、本発明のハーフトーン型EUVマスク40を用いて、EUV反射率の測定を行ったが、高反射部(多層膜2)の反射率は65%、またハーフトーン部(下層吸収層パターン5a‘)の反射率は6.8%で、マスクブランク状態での反射率に比べ、0.1%以内の低下に留まり、実用上問題はなかった。また洗浄前後で電子線顕微鏡によりパターン線幅の測定を行ったが、装置の測定精度以内の変化であり、洗浄耐性も問題とならなかった。
図1に示すように、はじめに低熱膨張ガラス基板1上に、MoとSiとからなる40対の多層膜2をイオンビームスパッタリング法により成膜し、その上にマグネトロンスパッタリング法によりSiからなるキャッピング膜3を11nmの厚さで成膜した。
さらにその上にCrNからなる緩衝膜4をCrNをターゲットとし、Arガスを放電させるマグネトロンスパッタリング法により10nmの厚さで成膜した。
次に、下層吸収膜5aとして、カソードを2個有するマグネトロンスパッタリング装置を使い、一方のカソードにTaターゲット、もう一方のカソードにMoSiターゲットを取り付け、Arと窒素(N)とを混合したガスによる同時放電により、Ta、N、Mo、Siを主成分とする膜を55nmの厚さで成膜した。このとき、膜中のTa:Mo:Siの比率がほぼ1:1:4になるよう、同時放電における、各々の電力を調整した。
さらにその後、TaSiをターゲットとし、Arガスに酸素を添加したマグネトロンスパッタリング法により、AR膜である上層吸収膜5bを24nmの厚さで成膜して、本発明のハーフトーン型EUVマスクブランク10を作製した。ここで、低反射部のEUV反射率測定を行ったが、約5.6%であり、ハーフトーン型マスクとして好適な反射率であった。
その後、図2に示すように、上層吸収膜5b上に電子線レジストを塗布(図示せず)し、電子線描画法によりレジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクとし、フッ素系ガスによる反応性イオンエッチングにより上層吸収膜5b及び下層吸収膜5aのパターニングを行い、その後レジストを剥離した。
その後、CrNからなる緩衝膜4を塩素ガスに酸素を添加したエッチングにより剥離した。しかる後に、アンモニアと過酸化水素とによる洗浄を行い、本発明のハーフトーン型EUVマスク20を作製した。
その後、本発明のハーフトーン型EUVマスク20を用いて、EUV反射率の測定を行ったが、高反射部(多層膜2)の反射率は65%、またハーフトーン部(下層吸収層パターン5a‘)の反射率は5.5%で、マスクブランク状態での反射率に比べ、0.1%以内の低下に留まり、実用上問題はなかった。また洗浄前後で電子線顕微鏡によりパターン線幅の測定を行ったが、装置の測定精度以内の変化であり、洗浄耐性も問題とならなかった。
以上、詳細に説明したように通常のフォトマスクや等倍X線マスクの材料として使われた実績がある、MoSiやTaを原材料とするだけで、比較的薄い膜厚で、マスク製造工程への適合性、エッチング容易性、洗浄耐性に優れ、しかも組成比を変更するだけで反射率の選択性を広くできるハーフトーン型EUVマスクを得ることができる。
本発明によるフォトマスクを用いたパターン転写方法は、例えば、先ず被加工層を表面に形成した基板上にフォトレジスト層を設けたのち、本発明によるハーフトーン型EUVマスクを介して反射した極端紫外線を選択的に照射する。
次に、現像工程において不必要な部分のフォトレジスト層を除去し、基板上にエッチングレジスト層のパターンを形成させたのち、このエッチングレジスト層のパターンをマスクとして被加工層をエッチング処理し、次に、エッチングレジスト層のパターンを除去することにより、フォトマスクパターンに忠実なパターンを基板上に転写することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスクブランクの構造を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスクの構造を示す断面模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスクブランクの構造を示す断面模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスクの構造を示す断面模式図である。 本発明のハーフトーン型EUVマスク、およびハーフトーン型EUVマスクブランクに関わる材料の波長13.5nmの光に対する屈折率と、消衰係数を示す特性図である。 本発明のハーフトーン型EUVマスク、およびハーフトーン型EUVマスクブランクにおける反射率、位相差を計算するための、波長13.5nm、および257nmの光に対する屈折率と、消衰係数を示す表である。 本発明の第2の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスク、およびハーフトーン型EUVマスクブランクに関わる、波長13.5nmでの反射率と位相差を計算した結果を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスク、およびハーフトーン型EUVマスクブランクに関わる、波長13.5nmでの反射率と位相差を計算した結果を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスク、およびハーフトーン型EUVマスクブランクに関わる、波長13.5nmでの反射率と位相差を計算した結果を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスク、およびハーフトーン型EUVマスクブランクに関わる、波長13.5nmでの反射率と位相差を計算した結果を示す特性図である。 本発明のハーフトーン型EUVマスク、およびハーフトーン型EUVマスクブランクにおける反射率、位相差を計算するための、波長13.5nmの光に対する屈折率と、消衰係数、および本発明の第1、第2の実施の形態に係るハーフトーン型EUVマスク、およびハーフトーン型EUVマスクブランクに関わる、波長13.5nmでの反射率と位相差を計算した結果を示す表である。
符号の説明
1 基板
2 多層膜
2a Mo膜
2b Si膜
3 キャッピング膜
4 緩衝膜
4‘ 緩衝膜パターン
5a 下層吸収膜
5b 上層吸収膜
5a‘ 下層吸収膜パターン
5b‘ 上層吸収膜パターン
6 入射光
7 高反射光
8 低反射光
34 キャピング膜と緩衝膜との兼用膜
10 ハーフトーン型EUVマスクブランク
20 ハーフトーン型EUVマスク
30 ハーフトーン型EUVマスクブランク
40 ハーフトーン型EUV用マスク

Claims (14)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された高反射部と、
    前記高反射部の上に形成されたパターニングされた低反射部と、を備え、
    前記低反射部は、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)及びSi(シリコン)を有することを特徴とするハーフトーン型EUVマスク。
  2. 請求項1に記載のハーフトーン型EUVマスクにおいて、
    前記低反射部からの反射光は、前記高反射部からの反射光に対して2%以上15%以下の反射率であり、前記高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有することを特徴とするハーフトーン型EUVマスク。
  3. 前記低反射部は、Ta、Mo及びSiを有し、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のハーフトーン型EUVマスク。
  4. 前記低反射部は、さらにN(窒素)を有すること特徴とする請求項1に記載のハーフトーン型EUVマスク。
  5. 前記低反射部は、Ta、N、Mo及びSiを有し、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にあることを特徴とする請求項1又は4に記載のハーフトーン型EUVマスク。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一に記載のハーフトーン型EUVマスクには、
    さらに、前記高反射部上に形成されたキャッピング膜と、
    前記高反射部と前記低反射部との間に形成された緩衝膜と、
    を備えることを特徴とするハーフトーン型EUVマスク。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一に記載のハーフトーン型EUVマスクを、前記低反射部のパターニングにより作製するために、前記基板上に形成された前記高反射部と、前記高反射部上の全面に形成された前記低反射部と、さらに、前記高反射部上に形成された前記キャッピング膜と、前記高反射部と前記低反射部との間に形成された前記緩衝膜と、を備えたことを特徴とするハーフトーン型EUVマスクブランク。
  8. 基板を準備し、
    前記基板上に高反射部を形成し、
    前記高反射部の上にパターニングするTa(タンタル)、Mo(モリブデン)及びSi(シリコン)を有する低反射部を形成することを特徴とするハーフトーン型EUVマスクの製造方法。
  9. 請求項8に記載のハーフトーン型EUVマスクの製造方法において、前記低反射部からの反射光は、前記高反射部からの反射光に対して2%以上15%以下の反射率であり、前記高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有することを特徴とするハーフトーン型EUVマスクの製造方法。
  10. 前記低反射部は、Ta、Mo及びSiを有し、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にあることを特徴とする請求項8又は9に記載のハーフトーン型EUVマスクの製造方法。
  11. 前記低反射部は、さらにN(窒素)を有すること特徴とする請求項1に記載のハーフトーン型EUVマスクの製造方法。
  12. 前記低反射部は、Ta、N、Mo及びSiを有し、Mo:Siの組成比が略1:2〜略1:5であり、TaとMoの組成比が略6:1〜略1:2の範囲にあることを特徴とする請求項8又は11に記載のハーフトーン型EUVマスクの製造方法。
  13. 請求項8乃至12のいずれか一に記載のハーフトーン型EUVマスクの製造方法には、さらに、前記高反射部上にキャッピング膜を形成し、
    前記高反射部と前記低反射部との間に緩衝膜を形成することを特徴とするハーフトーン型EUVマスクの製造方法。
  14. 請求項1乃至6のいずれか一に記載のハーフトーン型EUVマスクを露光装置に設置し、
    前記ハーフトーン型EUVマスクを介して反射したEUVを選択的に照射し、
    パターン形成を行なうことを特徴とするパターン転写方法。
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