JP2009086391A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加熱手段21に圧接してニップ部を形成する加圧手段31は、ベルト部材32と、ベルト部材32を介して加熱手段21に圧接する加圧パッド33と、加圧パッド33とともにニップ部に向けて付勢される支持部材34と、ベルト部材32と加圧パッド33との間に挟装されてベルト部材32の摩擦抵抗を低減するシート状部材37と、を具備する。そして、シート状部材37は、ニップ部の上流側にてニップ部に近接してベルト部材32の内側に向けて起立する支持部材34の側面の表面上に折り込んで固着される。
【選択図】図3
Description
詳しくは、特許文献1等では、加圧ベルト(エンドレスベルト)を介して加圧パッド(圧力パッド)を定着ローラに圧接させてニップ部を形成している。
このような加圧パッド及び加圧ベルトを用いた定着装置は、部品点数が比較的少なく、装置が複雑化・大型化することなく、ニップ部における搬送方向のニップ幅を充分に確保できるとともに、加圧ベルトの熱容量を小さく設定することで定着部材から奪われる熱量を小さくすることができるために、加圧ローラを用いた装置と比べて、良好な定着性を得ることができる。
図1〜図3にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、3は原稿Dを原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、7はカット紙等の記録媒体Pが収容される給紙部、9は記録媒体Pの搬送タイミングを調整するレジストローラ、11Y、11M、11C、11BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される感光体ドラム、12は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上を帯電する帯電部、13は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成される静電潜像を現像する現像部、14は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成されたトナー像を記録媒体P上に重ねて転写する転写バイアスローラ(1次転写バイアスローラ)、15は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の未転写トナーを回収するクリーニング部、を示す。
まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように転写バイアスローラ14が設置されている。そして、転写バイアスローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKにおける一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部16の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部16に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体Pは、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2は定着装置を示す構成図であり、図3はニップ部の近傍を示す拡大図である。
加熱手段は、主として、加圧ベルト32(ベルト部材)を介して加圧パッド33に圧接する定着ローラ21と、定着ローラ21を輻射熱により加熱する熱源としてのヒータ25と、で構成されている。
加圧手段31は、図2の矢印方向に走行する無端状のベルト部材としての加圧ベルト32、加圧ベルト32を介して定着ローラ21(加熱手段)に圧接する加圧パッド33(加圧部材)、加圧パッド33を支持する支持部材34(支持板)、加圧パッド33及び支持部材34をニップ部に向けて付勢する付勢手段としてのスプリング35、スプリング35(付勢手段)を保持する固定部材38、加圧ベルト32の姿勢を保持するガイド部材36A〜36C、加圧ベルト32と加圧パッド33との間に挟装されて加圧ベルト32の摩擦抵抗を低減するシート状部材としての潤滑剤保持部材37、等で構成されている。
定着ローラ21の芯金22上に弾性層23を設けることで、ニップ部を通過した後の記録媒体Pの分離性が向上するとともに、カラー画像を形成するときの出力画像の光沢性が向上する。上述の効果を確実なものにするため、弾性層23の層厚を0.5〜3mmに設定することが好ましい。
このような構成により、加圧パッド33は、定着ローラ21(加圧ベルト32)に対して、幅方向にわたってほぼ均一に圧接することになる。したがって、定着ローラ21と加圧パッド33(加圧ベルト32)とのニップ部におけるニップ幅は、幅方向にわたってほぼ均一化されて、出力画像上に定着ムラが生じにくくなる。
なお、潤滑剤保持部材37に保持される潤滑剤としては、フッ素グリースを用いることができる。また、潤滑剤保持部材37としては、アラミド系繊維にてメッシュ状に形成されたものを用いることができる。
このような構成により、定着装置20が稼動したときに、潤滑剤保持部材37は加圧ベルト32の走行にならいやすくなり、潤滑剤保持部材37にシワ(よれ)が生じにくくなる。したがって、加圧ベルト32の表面にもシワ(よれ)が生じにくくなって、ニップ部を通過する記録媒体P上にシワが生じてしまったり、記録媒体Pの搬送性が低下してしまったりする不具合が軽減される。
装置本体1の電源スイッチが投入されると、ヒータ25に電力が供給されるとともに、定着ローラ21の図2中の矢印方向の回転駆動が開始され、それに連動して加圧ベルト32の図2中の矢印方向の走行(回転)が開始される。
その後、給紙部7から記録媒体Pが給送されて、2次転写バイアスローラ18の位置で記録媒体P上に未定着画像が担持される。未定着画像T(トナー像)が担持された記録媒体Pは、図2の破線矢印の方向(−X方向)に搬送されて、圧接状態にある定着ローラ21及び加圧ベルト32のニップ部に送入される。そして、定着ローラ21による加熱と、定着ローラ21及び加圧ベルト32(加圧パッド33)の押圧力とによって、記録媒体Pの表面にトナー像Tが定着される。その後、回転する定着ローラ21及び加圧ベルト32によってそのニップ部から送出された記録媒体Pは、破線矢印の方向(−X方向)に搬送される。
本実施の形態1における定着装置20は、部品点数が比較的少なく、定着装置20を複雑化・大型化することなく加圧ベルト32を配設していて、良好な定着性を得ることができる。さらに、本実施の形態1では、支持部材34のニップ部上流側の側面上であってニップ部に近接するように、潤滑剤保持部材37を固着(固定)しているため、潤滑剤保持部材37にシワが生じる不具合を抑止することができる。
図4にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図4(A)は、実施の形態2における定着装置の一部を示す拡大図であって、前記実施の形態1における図3に相当する図である。図4(B)は、図4(A)の定着装置20に設置される板状部材91を示す図である。
詳しくは、図4(A)を参照して、板状部材91は、貫通穴(潤滑剤保持部材37や板状部材91に形成された貫通穴である。)を通るネジ92によって、支持部材34の側面(ニップ部に近接するニップ部上流側の側面である。)上に締結されている。すなわち、潤滑剤保持部材37は、板状部材91に押圧されて、支持部材34の側面上に固着(固定)される。
このような構成により、定着装置20が稼動したときに、潤滑剤保持部材37は加圧ベルト32の走行にならいやすくなり、潤滑剤保持部材37にシワ(よれ)が生じにくくなる。さらに、本実施の形態2では、接着剤90を用いて支持部材34上に固着する場合(前記実施の形態1の場合である。)に比べて、支持部材34上の潤滑剤保持部材37の位置決め(貫通穴の位置でされる位置決めである。)をおこないやすくなる。したがって、支持部材34上に潤滑剤保持部材37を設置する際の作業性が向上する。
図5にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図5は、実施の形態3における定着装置の一部を示す拡大図であって、前記実施の形態2における図4(A)に相当する図である。
詳しくは、ニップ部上流側では、板状部材91Aが、貫通穴(潤滑剤保持部材37や板状部材91Aに形成された貫通穴である。)を通るネジ92Aによって、支持部材34の側面(ニップ部に近接するニップ部上流側の側面である。)上に締結されている。さらに、ニップ部下流側では、板状部材91Bが、貫通穴(潤滑剤保持部材37や板状部材91Bに形成された貫通穴である。)を通るネジ92Bによって、支持部材34の側面(ニップ部に近接するニップ部下流側の側面である。)上に締結されている。すなわち、潤滑剤保持部材37(シート状部材)は、ニップ部の下流B側の支持部材34の側面(加圧ベルト32の内側に向けて起立する側面である。)の表面上にも、ニップ部に近接するように、板状部材91Bによって、折り込んで固着(接着)されている。
図6にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図6は、実施の形態4における定着装置の一部を示す拡大図であって、前記実施の形態2における図4(A)に相当する図である。
詳しくは、支持部材34の上流側の側面には、貫通穴(潤滑剤保持部材37や板状部材91に形成された貫通穴である。)を通る突起部34a(係合部)が形成されている。そして、板状部材91は、貫通穴を通る突起部34aによって、支持部材34の側面(ニップ部に近接するニップ部上流側の側面である。)上に固着される。すなわち、潤滑剤保持部材37は、突起部34aに係合する板状部材91に押圧されて、支持部材34の側面上に固着(固定)される。
このような構成により、定着装置20が稼動したときに、潤滑剤保持部材37は加圧ベルト32の走行にならいやすくなり、潤滑剤保持部材37にシワ(よれ)が生じにくくなる。さらに、本実施の形態4では、接着剤90を用いて支持部材34上に固着する場合(前記実施の形態1の場合である。)に比べて、支持部材34上の潤滑剤保持部材37の位置決め(貫通穴の位置でされる位置決めである。)をおこないやすくなる。したがって、支持部材34上に潤滑剤保持部材37を設置する際の作業性が向上する。
詳しくは、図7を参照して、板状部材91に、貫通穴(潤滑剤保持部材37や支持部材34に形成された貫通穴である。)を通る突起部91a(係合部)を形成する。そして、板状部材91は、貫通穴を通る突起部91aによって、支持部材34の側面上に固着される。すなわち、潤滑剤保持部材37は、突起部91aによって支持部材34に係合する板状部材91に押圧されて、支持部材34の側面上に固着(固定)される。そして、このような場合であっても、本実施の形態4と同様の効果を奏することになる。
図8にて、この発明の実施の形態5について詳細に説明する。
図8は、実施の形態5における定着装置を示す構成図であって、前記実施の形態1における図2に相当する図である。本実施の形態5における定着装置は、加熱手段に定着ベルトが用いられている点が、加熱手段に定着ローラが用いられている前記実施の形態1のものとは相違する。
加熱手段は、図8の矢印方向に走行する無端状の定着ベルト41、定着ベルト41を張架する複数のローラ部材42〜44、定着ベルト41及び加圧ベルト32を介して加圧パッド33に圧接する弾性部材としての定着パッド46、定着パッド46を支持する支持板47、定着パッド46を加圧ベルト32に向けて付勢するスプリング51、テンションローラ44を定着ベルト41に向けて付勢するスプリング50、定着ベルト41を介してテンションローラ44に圧接する圧接パッド49、定着ベルト41に外接する加熱ローラ45、加熱ローラ45と複数のローラ部材42〜44とにそれぞれ内設されて定着ベルト41を加熱する熱源としてのヒータ25、定着パッド46と定着ベルト41との間に配設された低摩擦部材48、等で構成されている。
なお、本実施の形態5では、熱源としてのヒータ25を4つのローラ部材42〜45のすべてに内設したが、ヒータ25を内設するローラ部材を3つ以下としてもよい。また、定着ベルト41の駆動源となるローラ部材は、加熱ローラ45以外のローラ部材42〜44としてもよい。
また、前記各実施の形態では、シート状部材として潤滑剤保持部材37を用いたが、シート状部材として低摩擦材料で形成されたものを用いることもできる。
20 定着装置、
21 定着ローラ(加熱手段)、
22 芯金、 23 弾性層、 24 離型層、
25 ヒータ(熱源)、
31 加圧手段、
32 加圧ベルト(ベルト部材)、
33 加圧パッド、
34 支持部材、 34a、91a 突起部、
35 スプリング(付勢手段)、
36A〜36C ガイド部材、
37 潤滑剤保持部材(シート状部材)、
38 固定部材、
41 定着ベルト(加熱手段)、
90 接着剤、
91、91A、91B 板状部材、 92、92A、92B ネジ、
P 記録媒体。
Claims (13)
- トナー像を記録媒体に定着する定着装置であって、
トナー像を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段に圧接して記録媒体が搬送されるニップ部を形成する加圧手段と、
を備え、
前記加圧手段は、
所定方向に走行する無端状のベルト部材と、
前記ベルト部材を介して前記加熱手段に圧接する加圧パッドと、
前記加圧パッドを支持するとともに、付勢手段によって前記加圧パッドとともに前記ニップ部に向けて付勢される支持部材と、
前記ベルト部材と前記加圧パッドとの間に挟装されて前記ベルト部材の摩擦抵抗を低減するシート状部材と、
を具備し、
前記シート状部材は、ニップ部の上流側にてニップ部に近接して前記ベルト部材の内側に向けて起立する前記支持部材の側面の表面上に折り込んで固着されたことを特徴とする定着装置。 - 前記シート状部材は、ニップ部の下流側にてニップ部に近接して前記ベルト部材の内側に向けて起立する前記支持部材の側面の表面上にも折り込んで固着されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記シート状部材は、ニップ部の下流側の前記側面上での固着力がニップ部の上流側の前記側面上の固着力よりも小さくなるように前記支持部材に固着されたことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
- 前記加圧手段は、前記シート状部材を挟んで前記支持部材の前記側面に固着される板状部材を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
- 前記板状部材は、くの字状に形成されたことを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
- 前記シート状部材は、貫通穴を備え、
前記板状部材は、前記貫通穴を通るネジによって前記支持部材の前記側面上に締結されたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の定着装置。 - 前記板状部材又は前記支持部材の前記側面は突起部を具備し、
前記シート状部材は、貫通穴を備え、
前記板状部材は、前記貫通穴を通る前記突起部によって前記支持部材の前記側面上に固着されたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の定着装置。 - 前記加圧手段は、前記付勢手段を保持する固定部材を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の定着装置。
- 前記加圧手段は、前記ベルト部材の姿勢を保持するガイド部材を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置。
- 前記シート状部材は、潤滑剤を保持する潤滑剤保持部材であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の定着装置。
- 前記加熱手段は、
弾性層を有するとともに、前記ベルト部材を介して前記加圧パッドに圧接する定着ローラと、
前記定着ローラを加熱する熱源と、
を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の定着装置。 - 前記加熱手段は、
複数のローラ部材に張架された定着ベルトと、
前記定着ベルト及び前記ベルト部材を介して前記加圧パッドに圧接する弾性部材と、
前記定着ベルトを加熱する熱源と、
を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の定着装置。 - 請求項1〜請求項12のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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