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JP2009066718A - 卓上丸鋸盤における回転テーブルの位置決め装置 - Google Patents

卓上丸鋸盤における回転テーブルの位置決め装置 Download PDF

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JP2009066718A JP2007239112A JP2007239112A JP2009066718A JP 2009066718 A JP2009066718 A JP 2009066718A JP 2007239112 A JP2007239112 A JP 2007239112A JP 2007239112 A JP2007239112 A JP 2007239112A JP 2009066718 A JP2009066718 A JP 2009066718A
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Abstract

【課題】卓上丸鋸盤において、回転テーブルの位置決めをするための位置決め機構に微調整機能を備えたものが提供されていたが、従来の微調整機構では操作が面倒で、元の基準位置に戻すことが考慮されておらず、この点で使い勝手よくなかった。本発明では、微調整後に簡単な操作で元の基準位置に精確に戻すことができるようにする。
【解決手段】ベース2の位置決め孔2cに挿入して回転テーブル3の位置決めをするための位置決めピン33を微調整方向に移動可能に支持する支持部材41に基準固定ピン50を設け、この基準固定ピン50を基準固定孔51に挿入して支持部材41を基準位置に戻す構成とする。
【選択図】図7

Description

この発明は、卓上丸鋸盤の回転テーブルを位置決めするための装置に関する。
いわゆる卓上形の丸鋸盤は、ベースに対して水平回転可能に設けられ、その上面に切断材を載置する回転テーブルと、この回転テーブルに対して上下動可能に設けられた切断機本体を備え、切断機本体の切断刃を回転させながら下動させて切断材を切断する構成としたもので、これには回転テーブルの回転位置を調整することにより切断材の端部に対して切断刃を様々な角度で斜めに切り込むいわゆる斜め切りに対応可能な構成としたものが提供されている。
この斜め切りに対応した卓上丸鋸盤においては、上記回転テーブルを直角切り位置若しくは任意の回転位置に位置決めするための装置を備えており、これについては従来より様々な技術が提供されている。一般に用いられる位置決め装置としては、回転テーブルの側部に、ねじ軸部を介して進退可能に設けた回転操作用の操作ハンドルを軸回りに回転操作してベースの側壁部に突き当てることにより当該回転テーブルの回転位置を固定する第1の位置決め機構と、これとは別にベース側に一定の角度毎に設けた複数の位置決め孔に対して位置決めピンを抜き差し可能に設けた通称ポジティブロック機構と称される第2の位置決め機構を備えたものが知られている。また、これらの二系統の位置決め機構のうち後者の第2の位置決め機構については、さらに各回転位置の微調整を可能とする技術が例えば下記の特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示された微調整技術は、ベース側の位置決め孔に抜き差しするストッパ部材の取り付け位置を調整ねじの締め込み量の調整により微調整して、当該回転テーブルの回転方向の角度位置を微調整する構成となっている。
米国特許第7114425号公報 特開2006−44220号公報
このように従来の微調整機構は、調整ねじの締め込み量を調整することによりストッパ部材の位置を調整する構成であったため調整操作が面倒であるとともに、微調整範囲に基準となる位置が設定されていないために微調整後に一定の位置(基準位置)に戻す操作が面倒で時間がかかり、この点で当該微調整機構の操作性を改善する必要があった。
本発明は、回転テーブルを有する卓上丸鋸盤において、回転テーブルの回転位置を位置決めする位置決め装置において、各回転位置の微調整を行う場合の操作性をよくするとともに、微調整後に簡単な操作で一定の基準位置に戻すことができるようにすることを目的とする。
このため、本発明は、特許請求の範囲の各請求項に記載した構成の位置決め装置とした。
請求項1記載の位置決め装置によれば、位置決め部材を位置決め位置に移動させてベースに係合させることによりベースに対する回転テーブルの回転位置が位置決めされる。逆に、位置決め部材を位置決め解除位置に移動させてベースに対する係合状態を解除すると回転テーブルを回転可能な状態となり、別の回転位置に移動させることができる。
位置決め部材は、回転テーブルに取り付けた支持部材に上記位置決め位置と位置決め解除位置との間を移動可能に支持されている。この支持部材は、回転テーブルの回転方向に位置調整可能に支持されている。従って、支持部材を回転テーブルの回転方向に位置調整することにより、位置決め部材の回転テーブルの回転方向の位置を微調整することができ、ひいては、ベースに対する回転テーブルの回転位置(位置決め位置)を微調整することができる。
支持部材は、基準固定部材を備えている。回転テーブルの各位置決め位置において、この基準固定部材を基準解除位置に移動させると、支持部材は回転テーブルの回転方向の位置について移動可能となり、従って位置決め部材を同方向に位置調整可能な状態となる。回転テーブルに設けた位置決め部材の当該回転テーブルの回転方向の位置を調整することにより、当該回転テーブルのベースに対する相対的な係合位置ひいてはその位置決め位置を微調整することができる。
これに対して、回転テーブルの各位置決め位置において、基準固定部材を基準固定位置に移動させた状態では、支持部材は、回転テーブルの回転方向について当該回転テーブルに固定された状態となり、従って位置決め部材は、同方向の位置について基準位置に固定された状態となる(基準位置戻し機能)。
このように、回転テーブルの各位置決め位置において、基準固定部材を基準解除位置に移動させて支持部材を移動させることにより当該位置決め位置を微調整した後に、当該位置決め位置若しくは別の位置決め位置において、基準固定部材を基準固定位置に移動させると、回転テーブルに対して支持部材が一定の基準位置に戻され、従って位置決め部材が基準位置に戻される。
このことから、基準固定部材を基準解除位置に移動させることにより従来通り回転テーブルの各位置決め位置の微調整を簡単に行うことができるとともに、基準固定部材を基準固定位置に移動させることにより、位置決め部材を簡単に一定の基準位置に戻すことができる。
係る基準位置戻し機能によれば、斜め切りを行う場合に、回転テーブルの位置決め位置を微調整し、その後回転テーブルを直角切り位置に戻す際に、位置決め部材の位置を精確かつ迅速に基準位置(直角切り位置)に戻すことができ、これにより当該卓上丸鋸盤の使い勝手を一層高めることができる。
請求項2記載の位置決め装置によれば、支持部材を介して回転テーブルに設けた位置決め部材としての位置決めピンをその軸方向に移動させて位置決め位置と位置決め解除位置との間を移動させることにより回転テーブルがベースに対して位置決めされた状態と回転可能な状態に切り替えることができる。この位置決めピンの回転テーブルに対する支持位置は、支持部材を回動させることによって移動させることができる。回転テーブルに対する位置決めピンの位置を移動させることにより、回転テーブルのベースに対する位置決め位置を微調整することができる。
位置決めピンの微調整後において、支持部材に設けた基準固定部材を基準固定位置に戻すと、支持部材が基準位置に戻され、従って微調整した位置決めピンを基準位置に簡単に戻すことができる。
請求項3記載の位置決め装置によれば、位置決め部材を支持する支持部材に基準固定部材としての基準固定ピンが設けられおり、この基準固定ピンを軸方向に移動させて基準固定位置に移動させると、当該基準固定ピンが回転テーブルに対して係合され、これにより当該支持部材が回転テーブルに対する基準位置に固定されて位置決め部材が基準位置に固定される。基準固定ピンを軸方向に移動させて基準解除位置に移動させると、当該基準固定ピンの回転テーブルに対する係合状態が解除され、これにより支持部材を移動可能な状態となって位置決め部材を基準位置から移動させることができ、ひいては回転テーブルの位置決め位置を微調整することができる。
次に、本発明の実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る位置決め装置10を備えた卓上丸鋸盤1を示している。この卓上丸鋸盤1は、ベース2と回転テーブル3と切断機本体4を備えている。以下説明する実施形態は、ベース2に対する回転テーブル3の位置決め装置10に特徴を有するもので、切断機本体4等の卓上丸鋸盤1の基本的構成については従来構成と同様で足り、本実施形態において特に変更を要しないが、以下簡単に説明する。なお、図1において当該卓上丸鋸盤1の右側に使用者が位置して切断作業及び各種の操作を行う。以下の説明では、図1において左側を前側とし、右側(使用者側)を後ろ側として、各種の部材及び構成の前後方向について用いる。
ベース2は、作業台上や床面上に設置する基台であり、その上面にテーブル回転軸2aが設けられている。このテーブル回転軸2aを介して回転テーブル3が水平方向に回転可能に支持されている。この回転テーブル3上に切断材Wが固定される。切断材Wは、位置決め壁部5により位置決めされた状態で回転テーブル3上に固定される。位置決め壁部5は、ベース2側に取り付けられており、テーブル3の上方をわずかな隙間をおいて跨ぐ状態に設けられている。この位置決め壁部5の切断材当接面5aは、回転テーブル3の回転中心(テーブル回転軸2a)に一致している。
回転テーブル3の後部(使用者から見て手前側)には、一定の幅で放射方向に突き出すテーブル延長部8が当該回転テーブル3の一部として設けられている。このテーブル延長部8の上面から当該テーブル3の回転中心付近に至って刃口板9が取り付けられている。この刃口板9に、鋸刃を通過させる刃口9aが設けられている。このテーブル延長部8の先端部付近に、本実施形態に係る位置決め装置10が設けられている。
回転テーブル3の前端部には、本体支持部6が設けられている。この本体支持部6は、上方へ湾曲状態で延びる支持アーム6bを備えている。この支持アーム6bの先端部に支軸6aを介して切断機本体4が上下に傾動可能に支持されている。この切断機本体4は、電動モータ(図では見えていない)を駆動源として回転する円形の鋸刃7を備えている。鋸刃7の周囲は当該切断機本体4の上下動に連動して開閉するカバー4aに覆われている。
図2には、上記テーブル延長部8の先端部付近であって、本実施形態に係る位置決め装置10の詳細が示されている。この位置決め装置10は、回転テーブル3の回転位置を位置決めするための2系統の位置決め機構20,30を備えている。
第1位置決め機構20は、テーブル延長部8の先端からさらに後方(使用者側)へ突き出す状態に支持された操作グリップ21をその軸回りに回転させることにより操作される。第2位置決め機構30は同じくテーブル延長部8の先端に設けられた操作レバー31を上下に傾動させることによって操作される。
第1位置決め機構20の操作グリップ21は、回転テーブル3を回転操作する際に使用者が把持するハンドルとしても機能するもので、固定ロッド22の後端部に固定されている。この固定ロッド22は、テーブル延長部8に設けた後ろ壁部8aと前壁部8bを介してその軸回りに回転操作可能に支持されている。固定ロッド22は、後ろ壁部8aに設けた支持孔8dに軸回りに回転可能かつ軸方向に移動可能に挿通されている。固定ロッド22の先端部(図2において左端部)には、ねじ軸部22aが設けられている。このねじ軸部22aは前壁部8bに設けたねじ孔8cにねじ込まれている。このため、操作グリップ21を把持してねじ締め込み方向に回転操作すると、固定ロッド22がその軸回りに回転してねじ軸部22aがねじ孔8cに対してねじ込まれ、これにより当該固定ロッド22がベース2側(前側、図2において左側)へ移動する。固定ロッド22がベース2側へ移動すると、その先端部が後述する保護板23を間に挟み込んだ状態でベース2の側壁部2bに突き当てられる。ねじ軸部22aの締め込み力により固定ロッド22の先端部がベース2の側壁部2bに強い力で突き当てられることによって回転テーブル3がベース2に対して回転不能に固定され、従って当該回転テーブル3の回転位置がロックされる。
ベース2の側壁部2bは、テーブル回転軸2aを中心とする円周に沿って設けられている。この側壁部2bには、第2位置決め機構20で用いられる位置決め孔2c〜2cが周方向に適宜間隔をおいて複数設けられている。
上記保護板23は、側面視L字形に屈曲した鋼板で、前壁部8bの下部に固定ねじ24で当該前壁部8bの前面に沿って上方へ立ち上がる状態に固定されている。この保護板23を間に挟み込んで固定ロッド22がベース2の側壁部2bに突き当てられることにより、当該側壁部2b変形若しくは損傷が防止される。
固定ロッド22は、前壁部8bの後面に沿って支持した支持部材41の挿通孔41aに挿通されている。この支持部材41は、第2位置決め機構30により位置決めされる回転位置の微調整をする機能を有するもので、これについては後述する。
第2位置決め機構30は、いわゆるポジティブロック機構と称されるもので、回転テーブル3をベース2に対して予め設定した一定の角度位置ごとに位置決めする機能を有している。この第2位置決め機構30は、操作レバー31の傾動操作により操作される。操作レバー31は、概ねS字形(クランク形)に屈曲したもので、その先端部が支軸32を介して前壁部8bの下部に支持されている。この操作レバー31は支軸32を中心にして上下に傾動操作される。この操作レバー31の上下の傾動操作により、位置決めピン33が移動操作される。位置決めピン33は、テーブル延長部8の後ろ壁部8aと前壁部8b間に掛け渡された状態に支持されている。この位置決めピン33は、後ろ壁部8aに設けた支持孔8eと前壁部8bに設けた支持孔8fとの間に軸方向移動可能な状態で挿通されている。この両支持孔8e,8fは、位置決めピン33を挿通可能な幅で一定の円弧に沿った溝孔形状に形成されている。このため、位置決めピン33は、上記したように軸方向(前後方向)に移動可能であるとともに径方向(左右方向)にも平行移動可能な状態で後ろ壁部8aと前壁部8bとの間に跨って支持されている。
位置決めピン33の長手方向ほぼ中央寄りの位置には、係合ピン34が取り付けられている。この係合ピン34は、当該位置決めピン33を径方向に突き抜けた状態に固定されている。このため、この係合ピン34の両端部34a,34aが当該位置決めピン33から放射方向に突き出す状態に固定されている。この係合ピン34と、後ろ壁部8aとの間に圧縮ばね35が介装されている。この圧縮ばね35によって位置決めピン33が位置決め位置側(図2において左方)へ付勢されている。
また、図5に示すように上記係合ピン34の両端部34a,34aは、操作レバー31の二股部31b,31bにそれぞれ設けた作動傾斜面31aに上記圧縮ばね35の付勢力によってそれぞれ押し付けられている。このため、図6に示すように操作レバー31を下方へ傾動操作すると、両作動傾斜面31a,31aに対する係合ピン34の両端部34a,34aの摺接作用により位置決めピン33が圧縮ばね35に抗して位置決め解除側(図6において右方)へ移動する。これに対して、図2,7に示すように操作レバー31の下方への傾動操作を解除すると、当該操作レバー31は上記摺接作用を経た圧縮ばね35の間接作用により上方へ戻され、これにより位置決めピン33が圧縮ばね35により位置決め位置側(図2において左方)へ移動する。
位置決めピン33が位置決め位置側へ移動すると、その先端部がベース2の側壁部2bに設けた位置決め孔2cに挿入され、若しくは隣接する二つの位置決め孔2c,2c間において当該側壁部2bに突き当てられる。位置決めピン33の先端部がいずれかの位置決め孔2cに挿入されることにより、回転テーブル3がベース2に対して一定の角度位置に位置決めされる。また、位置決めピン33が隣接する二つの位置決め孔2c,2c間において側壁部2bに突き当てられた状態で、当該回転テーブル3をいずれかの方向に回転させると位置決めピン33が上記のいずれかの位置決め孔2cに挿入され、これにより当該回転テーブル3の位置決めがなされる。
上記のように設けた第1位置決め機構20と第2位置決め機構30によれば、通常の使用形態として、まず第1位置決め機構20において操作グリップ21の回転操作により固定ロッド22を後退させてその前端部のベース2の側壁部2bに対する突き当て状態を解除し、これにより回転テーブル3をベース2に対して回転可能な状態とし、この状態で第2位置決め機構30の操作レバー31を下方へ傾動操作して位置決めピン33を後退させると、その先端部が位置決め孔2cから抜き出されるため、回転テーブル3を回転可能な状態となる。
操作グリップ21を把持したまま回転テーブル3を希望する回転角度位置に回転させた後、操作レバー31の傾動操作を解除すると、位置決めピン33がベース2の位置決め孔2cに挿入されて回転テーブル3の回転位置が位置決めされる。位置決めピン33が直接位置決め孔2cに挿入されず、隣接する二つの位置決め孔2c,2c間において側壁部2bに突き当てられた場合には、回転テーブル3の回転位置を調整することにより、位置決めピン33を直近の位置決め孔2cに挿入させることができる。位置決めピン33を位置決め孔2cに挿入することにより、回転テーブル3が予め適宜角度間隔で設定した回転位置に位置決めされる(ポジティブロック)。
こうして第2位置決め機構30による位置決め状態で、操作グリップ21を締め付け方向に回転操作して固定ロッド22の先端をベース2の側壁部2bに突き当てた状態とすることにより一定の位置に位置決めされた回転テーブル3の回転位置を強固に固定することができる。
また、位置決めピン33をベース2側の隣接する二つの位置決め孔2c,2c間において側壁部2bに突き当てた状態で操作グリップ21の締め込み操作により固定ロッド22を側壁部2bに突き当てることにより、回転テーブル3を上記予め設定された角度とは異なる任意の角度位置で固定することができる。
次に、本実施形態に係る位置決め装置10は、位置決めピン33をベース2の位置決め孔2cに挿入してなされる一定角度毎の回転位置においてそれぞれ回転テーブル3の位置をさらに微調整することができる。
前記したように延長部8の前壁部8bには、支持部材41が支持されている。この支持部材41は、上側の挿通孔41aに挿通した固定ロッド22を介して左右方向(図2において紙面に直行する方向)に回動可能に支持されている。本実施形態の場合、固定ロッド22の軸線が特許請求の範囲に記載した回動支点の一実施形態に相当する。すなわち、本実施形態の場合、支持部材41は、固定ロッド22の軸線を回動支点として左右に回動可能に設けられている。
回動支点から一定の間隔をおいて当該支持部材41のほぼ中央に、円形の挿通孔41dが設けられており、この挿通孔41dに位置決めピン33が軸方向に移動可能な状態で挿通されている。このため、図4に示すように支持部材41を固定ロッド22を支点として左右に回動させると、位置決めピン33が固定ロッド22の軸線を中心とする円周に沿った軌跡で平行移動する。前記したテーブル延長部8の支持孔8e,8fは、固定ロッド22の軸線を中心とする円弧に沿った溝孔形状に形成されており、これによって位置決めピン33の径方向の平行移動(正確には、固定ロッド22の軸線を中心とする円弧に沿った平行移動)が許容される。
位置決めピン33を位置決め孔2cに挿入した状態で、支持部材41を左右に回動させて位置決めピン33をその径方向(回転テーブル3の回転方向)に移動させることによって当該位置決めピン33の当該第2位置決め機構30における相対的な支持位置を変化させることができ、これにより回転テーブル3のベース2に対する回転位置を微調整することができる。この微調整位置は、固定ロッド22の締め込みにより固定される。支持部材41自体は、独自の固定手段を備えていないが、固定ロッド22の締め込みにより回転テーブル3がベース2に対して固定されることにより間接的のその微調整位置が固定される。
図4に示すように支持部材41の左右側部には、当該支持部材41を回動操作する際に使用者が指先で操作するためのレバー部41b,41bがそれぞれ側方へ張り出す状態に設けられている。使用者は一方または双方のレバー部41b,41bを指先で摘んでこの支持部材41を左右に回動操作することができ、これにより位置決めピン33の当該第2位置決め機構30における相対的な支持位置を簡単な操作で微調整することができる。
支持部材41の後面(使用者から見て手前側の側面)には、適度な弾性を有する保持板42が当接されている。この保持板42によって支持部材41の前後方向(固定ロッド22の軸方向)の変位(がたつき)が規制されている。この保持板42は、固定ねじ43によってテーブル延長部8の下面側に固定されている。
支持部材41の回動先端側であって下端部付近には、基準固定ピン50が支持されている。この基準固定ピン50は、位置決めピン33を支持する挿通孔41dと平行に設けた挿通孔41cに軸方向移動可能な状態で支持されている。この基準固定ピン50に対向して、テーブル延長部8の前壁部8bの後面には、基準固定孔51が設けられている。基準固定ピン50が軸方向に進退することにより、当該基準固定ピン50の先端部がこの基準固定孔51に抜き差しされる。
固定ロッド22の締め込みを解除して第1位置決め機構20による回転テーブル3のベース2に対する固定状態を解除すると、支持部材41を回動可能な状態となる。この状態で、基準固定ピン50が軸方向に前進してその先端部が基準固定孔51に挿入されると、支持部材41が左右へ回動不能となって基準位置に固定される。これに対して図3中二点鎖線で示すように基準固定ピン50が軸方向に後退してその先端部が基準固定孔51から抜き出されると、支持部材41が左右へ回動可能な状態となって前記したように位置決めピン33の位置を微調整可能な状態となる。
基準固定ピン50の後部(使用者から見て手前側)は、支持部材41から後方へ突き出されており、この突き出し部分は当該基準固定ピン50の移動操作をするための切り換えレバー53に係合されている。この切り換えレバー53は、概ね円柱体形状を有するもので、図3に示すようにテーブル延長部8の左右側壁部8g,8h間に掛け渡された状態でその軸方向(図3において上下方向)に移動操作可能に支持されている。
切り換えレバー53の長手方向中央部には、基準固定ピン50を軸方向及び径方向の双方についての移動を許容する溝孔53aが前後方向に貫通した状態で形成されている。図5に示すようにこの溝孔53aは、当該切り換えレバー53の軸方向(操作方向)に一定の範囲で長く形成されている。
図3に示すようにこの溝孔53aの後部(使用者側、図3において右側)に沿って切り換え用の段差部が当該切り換えレバー53の後部側から切り込まれた状態で形成されている。この段差部は、長手方向中央に深く形成されたV字形の前進用段差部53bと、この前進用段差部53bの両側(図3において上下両側)に設けられたより浅い平坦な後退用段差部53c,53cから構成されている。
この段差部53b,53c内に、係合ピン54の両端部が嵌り込んでいる。この係合ピン54は、基準固定ピン50の後端部寄りの位置に径方向に貫通して、その両端部が放射方向上下に突き出された状態に固定されている。この係合ピン54の両端部が前進用段差部53b内に嵌り込むことにより基準固定ピン50が図3において左方へ前進する一方、係合ピン54の両端部が一方の後退用段差部53c内に嵌り込むことにより基準固定ピン50が図3において右方へ後退した位置に保持される。
この係合ピン54と後ろ壁部8aとの間には圧縮ばね55が介装されている。この圧縮ばね55によって、係合ピン54は上記段差部に嵌り込む方向に付勢されている。また、この圧縮ばね55によって当該基準固定ピン50が前進方向であってその先端部を基準固定孔51内に挿入する方向に付勢されている。
図3に示すように切り換えレバー53の長手方向両端部(左右端部)は、それぞれテーブル延長部8の左右側壁8g,8hから突き出されている。図3中二点鎖線で示すようにこの切り換えレバー53の一方の端部を押し込む方向に移動させると、係合ピン54が切り換え段差部の後退用段差部53c上に相対的に移動し、従って基準固定ピン50が圧縮ばね55の付勢力に抗して後退して基準解除位置に移動する。基準固定ピン50が基準解除位置に移動すると、その先端部が基準固定孔51から抜き出されて、支持部材41が回動可能な状態となる。図7は、この基準位置解除状態を示している。
この基準位置解除状態では、図示するように位置決めピン33をベース2の位置決め孔2cに挿入した状態で、支持部材41を固定ロッド22を支点にして左右に回動させることにより位置決めピン33の第2位置決め機構30における相対的な支持位置を変化させることができ、これにより回転テーブル3のベース2に対する回転位置を微調整することができる。前記したようにこの微調整位置は、第1位置決め機構20の固定ロッド22を締め込むことにより固定される。また、これにより支持部材41の回動位置が間接的に固定される。
こうして微調整した回転位置は、予め設定された基準位置に簡単に戻すことができる。回転テーブル3の位置決め位置を基準位置に戻すには、固定ロッド22を緩めて第1位置決め機構20による位置決め状態を解除し、その後支持部材41を目測により概ね基準位置に戻した状態で切り換えレバー53の反対側の端部を押し込む方向に移動させる。すると、係合ピン54が切り換え段差部の前進用段差部53b内に嵌り込み、従って基準固定ピン50が圧縮ばね55の付勢力によって前進して基準固定位置に至り、その結果その先端部が基準固定孔51に挿入されて支持部材41が基準位置に戻される(固定される)。図6はこの基準位置固定状態を示している。支持部材41が基準位置に戻されると、位置決めピン33はその径方向の位置について微調整可能な範囲のうち予め設定された基準位置に精確に戻され、従って回転テーブル3のベース2に対する各位置決め位置が一定の基準角度位置に戻される。
以上のように構成した本実施形態の位置決め装置10によれば、第2位置決め機構30において、ベース2に設けた複数の位置決め孔2c〜2cのいずれかに位置決めピン33を挿入することにより回転テーブル3を予め設定した複数の回転位置のいずれかに位置決めすることができる(ポジティブロック機能)。こうして第2位置決め機構30によって位置決めした後に、第1位置決め機構20の固定ロッド22を締め込むことにより回転テーブル3がこの位置決めした位置に強固に固定される。
また、本実施形態の位置決め装置10によれば、第1位置決め機構20の固定ロッド22を緩めた状態では、第2位置決め機構30によっていずれかの角度位置に位置決めした回転テーブル3の回転位置をさらに微調整することができる(角度位置微調整機能)。この角度位置微調整機能によれば、位置決めピン33を支持する支持部材41を左右に回動させて当該位置決めピン33をその径方向(テーブル回転方向)に移動させることによりなされる。
さらに、本実施形態に係る位置決め装置10は、上記角度位置微調整機能により微調整された位置決めピン33の位置を簡単に基準位置に戻すことができる(基準位置戻し機能)。本実施形態の基準位置戻し機能によれば、切り換えレバー53を移動操作してその前進用段差部53b内に係合ピン54を進入させ、これにより基準固定ピン50の先端部を基準固定孔51内に挿入して支持部材41を一定の基準位置に戻すことにより位置決めピン33をその基準位置に簡単に戻すことができる。
このように、本実施形態の位置決め装置10によれば、いわゆるポジティブロック機構による回転テーブル3の各位置決め位置において、その位置決め位置を微調整可能であるとともに、従来のねじの締め込み量を調整する構成に比してより簡単な操作で一定の基準位置に迅速かつ精確に戻すことができ、これによりこの種の卓上丸鋸盤1の使い勝手を向上させることができる。
以上説明した実施形態には、種々の変更を加えて実施することができる。例えば、第1位置決め機構20の固定ロッド22を支持部材41の回動中心軸に併用する構成を例示したが、固定ロッド22とは別に設けた支軸を介して支持部材41を回動可能に設ける構成としてもよい。
また、支持部材41の回動支点をその上部に設定した構成を例示したが、下部側若しくは中央部を回動支点として回動させる構成としてもよい。
さらに、回動させる支持部材を例示したが、テーブル回転方向(左右方向)に沿って平行移動させることにより位置決めピンの位置を微調整する構成としてもよい。
また、基準固定部材としての基準固定ピン50を支持部材41側に設け、これが挿入される基準固定孔51を回転テーブル3の前壁部8bに設けた構成を例示したが、基準固定部材と基準固定孔を逆に配置する構成としてもよい。
また、基準固定部材としてのボールプランジャを前壁部8bに設ける一方、支持部材に基準固定孔を設けて、位置決めピン及び支持部材が基準位置に戻されると、ボールプランジャのボールが基準固定孔に弾性的に嵌り込んで回転テーブルが基準位置に精確かつ簡単に戻される構成としてもよい。
本発明の実施形態に係る位置決め装置を備えた卓上丸鋸盤の全体側面図である。 テーブル延長部の縦断面図であって、位置決め装置の側面図である。 テーブル延長部の横断面図であって、図2中矢印(3)方向から見た位置決め装置の下面図である。 位置決め装置の縦断面図であって、図2の(4)-(4)線断面矢視図である。 位置決め装置の縦断面図であって、図2の(5)-(5)線断面矢視図である。 位置決め装置の側面図である。本図は、位置決めピンが位置決め解除位置に位置し、基準固定ピンが基準固定位置に位置する状態を示している。 位置決め装置の側面図である。本図は、位置決めピンが位置決め位置に位置し、基準固定ピンが基準解除位置に位置する状態を示している。
符号の説明
1…卓上丸鋸盤
2…ベース、2a…テーブル回転軸、2b…側壁部、2c…位置決め孔
3…回転テーブル
4…切断機本体、4a…カバー
5…位置決め壁部、5a…切断材当接面
6…本体支持部、6a…支軸、6b…支持アーム
7…鋸刃
8…テーブル延長部
8a…後ろ壁部、8b…前壁部、8c…ねじ孔、8d…支持孔、8e,8f…支持孔
8g,8h…左右側壁部
9…刃口板、9a…刃口
10…位置決め装置
20…第1位置決め機構
21…操作グリップ
22…固定ロッド、22a…ねじ軸部
30…第2位置決め機構
31…操作レバー、31a…作動傾斜面
32…支軸
33…位置決めピン(位置決め部材)
34…係合ピン、34a…端部
41…支持部材、41a…挿通孔、41b…レバー部、41c,41d…挿通孔
42…保持板
50…基準固定ピン(基準固定部材)
51…基準固定孔
53…切り換えレバー、53a…溝孔、53b…前進用段差部、53c…後退用段差部
54…係合ピン

Claims (3)

  1. ベースに対して水平回転可能に設けられた回転テーブルと、該回転テーブルに対して上下動可能に設けられた切断機本体を備えた卓上丸鋸盤における前記回転テーブルの前記ベースに対する回転位置の位置決めをするための装置であって、
    前記回転テーブルに、位置決め位置と位置決め解除位置との間を移動可能に設けられ、前記位置決め位置において前記ベースに係合して前記回転テーブルを前記ベースに対して回転方向に位置決めする位置決め部材と、
    該位置決め部材を前記位置決め位置と前記位置決め解除位置との間を移動可能に支持し、かつ前記回転テーブルの回転方向に移動して前記位置決め部材の前記回転方向の位置を調整可能に支持する支持部材と、
    該支持部材に、基準固定位置と基準解除位置との間を移動可能に設けられ、前記基準解除位置に移動して該支持部材を前記回転テーブルの回転方向に移動可能とする一方、前記基準固定位置に移動して前記支持部材を前記回転テーブルの回転方向に移動不能に固定して前記位置決め部材を基準位置に固定する基準固定部材を備えた位置決め装置。
  2. 請求項1記載の位置決め装置であって、前記支持部材は前記回転テーブルの側部に回動可能に支持されて、該回動支点に対して一定の間隔をおいて前記位置決め部材としての位置決めピンをその軸方向に移動可能に支持して前記位置決め位置と前記位置決め解除位置との間を移動可能に支持し、前記回転テーブルの回転方向に回動させて前記位置決めピンを前記回転テーブルの回転方向に位置調整可能な構成とした位置決め装置。
  3. 請求項1または2記載の位置決め装置であって、前記支持部材に前記基準固定部材としての基準固定ピンを備え、該基準固定ピンをその軸方向に移動させて、前記回転テーブルの側部に係合させて前記基準固定位置とする一方、前記回転テーブルの側部から離脱させて前記基準解除位置とする位置決め装置。

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