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JP2009049069A - アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

アルミニウム電解コンデンサ Download PDF

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JP2009049069A JP2007211608A JP2007211608A JP2009049069A JP 2009049069 A JP2009049069 A JP 2009049069A JP 2007211608 A JP2007211608 A JP 2007211608A JP 2007211608 A JP2007211608 A JP 2007211608A JP 2009049069 A JP2009049069 A JP 2009049069A
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Hiroyuki Matsuura
裕之 松浦
Yuichiro Tsubaki
雄一郎 椿
Shinya Sasada
信也 笹田
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Abstract

【課題】駆動用電解液の外部への漏れを防止できる高信頼性のアルミニウム電解コンデンサを提供する。
【解決手段】γ−ブチロラクトンを含む有機溶媒100部に対して、フタル酸および/またはマレイン酸のアルキル置換アミジン基を有する化合物の4級塩20〜180部を電解質として溶解させてなる電解液をコンデンサ素子1に含浸しケース5に収納し、イソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーにアルキルフェノールフォルマリン樹脂を加硫剤として添加してなる、少なくとも一部の硬度が70度(JIS−A)以上である弾性体からなる封口体6でケース5を封止して、アルミニウム電解コンデンサとする。
【選択図】図1

Description

本発明は各種電子機器等に使用されるアルミニウム電解コンデンサに関するものである。
従来より各種電子機器等に使用されているアルミニウム電解コンデンサを図1に示す。コンデンサ素子1は、アルミニウム箔よりなる一対の電極2(陽極箔と陰極箔)の間にセパレータ3を介在させて巻回して構成されており、各電極2には棒状の接合部と半田付可能な外部引出部とからなるリード線4が接合されている。コンデンサ素子1は、駆動用電解液(図示せず)が含浸されていて、有底筒状のアルミニウムからなるケース5に収納されており、ケース5の開口部は封口体6で封止されている。ケース5の外周は外装部材(図示せず)で被覆されている。
駆動用電解液としては、γ−ブチロラクトンやN,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒に有機酸や無機酸またはそれらの塩を電解質として溶解させたものが用いられており、マレイン酸またはシトラコン酸の第4級アンモニウム塩を電解質とした駆動用電解液(例えば特許文献1参照)、芳香族カルボン酸の第4級アンモニウム塩を電解質とした駆動用電解液(例えば特許文献2参照)、アルキル置換アミジン基を有する化合物の4級塩を電解質とした駆動用電解液(例えば特許文献3参照)等が知られている。
封口体6の材料としては、硫黄加硫したエチレンプロピレン共重合体やブチルゴムが知られており、その他に熱的な安定性に優れる材料として樹脂加硫、過酸化物加硫したブチルゴム(例えば特許文献4参照)等が知られている。
特公平3−6646号公報 特公平3−8092号公報 特許第3245604号公報 特開昭62−276819号公報
しかしながら、従来のアルミニウム電解コンデンサでは、コンデンサ素子1に電圧が印加されたときに駆動用電解液の電気分解で発生する過剰の水酸化物イオンの影響により、長時間、高温−高湿下で使用した場合に、コンデンサ内部圧力の上昇と封口体6のアルカリ劣化が起こり、封止部から駆動用電解液が漏れることがあった。
漏液に対応するために、上述の過酸化物加硫や樹脂加硫されたブチルゴムが封口体6に用いられており、この種のブチルゴムで形成された封口体6は一般にアルカリ劣化し難く、アルキル置換アミジン基を有する化合物の4級塩を電解質とした駆動用電解液との組み合わせにおいては、過剰の水酸化物イオンが原因となる駆動用電解液の漏液は少ないとされているものの、高温−高湿下でのコンデンサの信頼性を十分に満足させることは困難なものであった。
本発明は上記問題を解決するもので、封止部の高温−高湿下での安定性をより一層高め、駆動用電解液の外部への漏れを防止できるアルミニウム電解コンデンサを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明のアルミニウム電解コンデンサは、リード線がそれぞれ接合された陽極箔と陰極箔をセパレータを介して巻回したコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子に含浸された駆動用電解液と、前記コンデンサ素子を収納した有底筒状のケースと、前記リード線が各々貫通した一対の貫通孔を有して前記ケースの開口部を封口した封口体とを備えたアルミニウム電解コンデンサにおいて、前記駆動用電解液は、γ−ブチロラクトンを含む有機溶媒100部に対して、フタル酸および/またはマレイン酸のアルキル置換アミジン基を有する化合物の4級塩20〜180部を電解質として溶解させて構成し、前記封口体は、イソブチレンとイソプレンとの共重合によるブチルゴムポリマーにアルキルフェノールフォルマリン樹脂を加硫剤として添加してなる、少なくとも一部の硬度が70度(JIS−A)以上である弾性体により構成したものである。
これにより次の効果が得られる。(1)駆動用電解液を、電解質としてフタル酸および/またはマレイン酸のアルキル置換アミジン基を有する化合物の4級塩を用いて、γ−ブチロラクトンを含む有機溶媒に溶解させて構成しているため、電気分解反応によって水酸化物イオンが生じた場合も、水酸化物イオンとアミジン基(N−C−N)との反応、分解開環が起こり、電解生成物が速やかに消失する。このため、第4級アンモニウム塩(たとえばテトラアルキルアンモニウム塩)を電解質として用いる場合と比較して、逆電圧印加時等に生じ易い電気分解反応の影響を軽減することができ、封口体の安定性、封止性能を高めることができる。
(2)封口体に用いるアルキルフェノールフォルマリン樹脂で加硫した上記のブチルゴムは、熱的安定性および耐アルカリ性に優れるため、他の加硫剤による加硫方法、たとえば硫黄加硫したブチルゴムなどと比較して、コンデンサを高温下で長時間使用した場合にもゴム弾性の低下、それによる封止力の低下が少ない。このため、長期に亘って安定な封止性能を得ることができる。
(3)封口体に用いるブチルゴムの少なくとも一部の硬度を70度(JIS−A)以上としたので、封口体の貫通孔に配置したリード線を圧縮する封止力を確保することができる。このため、上述のように封止力の低下が少ないことに加えて、より一層安定な封止性能を得ることができる。硬度が70度(JIS−A)未満では、高温−高湿下で、リード線を圧縮する封止力が十分に確保できない場合がある。
上記の(1)〜(3)の作用の相乗効果により、駆動用電解液の電気分解反応の影響を少なくできるとともに、高い封止応力を、高温下のみならず、高温−高湿下でも、安定して維持することが可能となり、内圧上昇時に生じ易い駆動用電解液の外部への漏れを防止することができる。
電解質として、上記したフタル酸および/またはマレイン酸のアルキル置換アミジン基を有する化合物の4級塩を用いるのは、電気化学的に安定だからであり、フタル酸、マレイン酸以外の酸で構成される塩では、電圧印加時のガス発生量が大きく、コンデンサの内圧上昇を十分に抑えることができない。電解質(塩)の添加量は上述のように20〜180部、好ましくは130〜160部である。20部未満では電解液の電気伝導度が不十分で、180部を越えると低温特性に悪影響を及ぼす。
アルキル置換アミジン基を有する化合物の4級塩としては、炭素数1〜11のアルキル基またはアリールアルキル基で4級化された、イミダゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、脂環式アミジン化合物から選ばれる1種以上を使用することができる。これらの化合物は、駆動用電解液中での電気分解反応により水酸化物イオンが生じた場合に、水酸化物イオンとアミジン基(N−C−N)との反応−分解開環の反応速度が大きいため、電解生成物を速やかに消失させることができ、高温−高湿下での液漏れ防止に効果的である。
たとえば、1−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、1−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3−エチル−イミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−へプチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−(−3'ヘプチル)イミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−ドデシルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチルベンゾイミダゾリウムから選ばれる1種以上を好適に使用することができる。これらの化合物は、駆動用電解液の伝導度を高くすることができるもので、上述のように高温−高湿下での液漏れ防止に効果的であることに加えて、インピーダンスの低いコンデンサを構成することが可能となる。
駆動用電解液のための溶媒としては、上述のγ−ブチロラクトンが電気化学的に安定であるため好ましい。低温特性の改善や放電電圧の向上を目的に、γ−ブチロラクトンと相溶する他の有機溶媒を混合してもよい。
他の有機溶媒としては、スルホキシド系溶媒:ジメチルスルホキシド、スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン、多価アルコール系溶媒;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、ポリオキシアルキレンポリオール、ラクトン系溶媒;γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、3−メチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン、3−エチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン、アミド系溶媒;N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、エーテル系溶媒;メチラール、1,2−ジメトキシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ニトリル系溶媒;アセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、フラン系溶媒;2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン、2−イミダゾリジノン系溶媒;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、の単独もしくは2種以上の混合溶媒が挙げられる。
他の有機溶媒の含有量は、γ−ブチロラクトン100部に対して200部以下であることが好ましく、160部以下がより好ましい。他の有機溶媒の含有量が200部を越えると、駆動用電解液の電気化学的安定性が低下し、電圧印加時のコンデンサの内圧上昇が大きくなり、本発明の駆動用電解液を用いることによる十分な効果が得られない。
コンデンサ素子の含水率は通常、含浸された駆動用電解液の重量の10%未満である。組立て時や素子部材(セパレータ等)から数%の水分が混入する可能性があるのである。含水率が10%以上では電気分解反応が促進され、コンデンサの内圧上昇の原因となるので、基本的には水分を0.5%以下に管理している。
駆動用電解液には、必要に応じて種々の添加剤を混合してもよい。添加剤の例としては、リン系化合物[リン酸、リン酸エステルなど]、ホウ酸系化合物[ホウ酸、ホウ酸と多糖類(マンニット、ソルビットなど)との錯化合物、ホウ酸と多価アルコール(エチレングリコール、グリセリンなど)]との錯化合物、ニトロ化合物[o−ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、p−ニトロアセトフェノンなど]が挙げられる。これらの添加剤を混合することにより、陽極箔に一般に形成されているアルミ酸化皮膜の修復性を改善することができ、それにより、駆動用電解液の電気分解反応を抑制し、封口性能をより高めることが可能となる。
リード線には、防食処理を施しておいてもよく、それにより、電気分解電流が抑制でき、封口性能をより高めることが可能となる。防食処理は、陽極、陰極両端子部に施すことが望ましいが、いずれか一方のみの処理でも構わない。防食処理の方法としては、水溶液中での陽極酸化処理、金属アルコキシドの塗布−焼結処理、および金属酸化物コロイド溶液(二酸化珪素および二酸化チタンのコロイド溶液)の塗布−焼結処理などが簡便であり、好ましい。
本発明のアルミニウム電解コンデンサは、駆動用電解液の電気分解反応の影響を低減できるとともに、封口体の熱的安定性、耐アルカリ性を向上し、封止力(ゴム弾性)を確保できるもので、これらの相乗効果により、高温−高湿下でも、長期にわたって安定して高い封止性能を維持することが可能となり、駆動用電解液の外部への漏れを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明に係るアルミニウム電解コンデンサの構成は、先に図1を用いて説明したアルミニウム電解コンデンサと同様であるため、図1を援用して、詳しい説明を省略することとし、具体的な実施例を挙げて説明する。これらの実施例は本発明を限定するものではない。
(実施例1)
図1に示すアルミニウム電解コンデンサを、電極2,2間に介在させるセパレータ3にマニラ繊維を用いて、かつこのセパレータ3に駆動用電解液を含浸させて、定格電圧35V−静電容量2200μFのコンデンサ素子1を形成し、このコンデンサ素子1を封口体6と共にケース5に封入した後、カーリング処理してケース5の開口部を封止することにより作製した。駆動用電解液および封口体6にはそれぞれ、後述する駆動用電解液A、封口体Aを用いた。
(実施例2)
駆動用電解液Bを用いた以外は実施例1と同様にしてアルミニウム電解コンデンサを作製した。
(実施例3)
駆動用電解液Cを用いた以外は実施例1と同様にしてアルミニウム電解コンデンサを作製した。
(実施例4)
駆動用電解液Dを用いた以外は実施例1と同様にしてアルミニウム電解コンデンサを作製した。
(実施例5)
駆動用電解液Eを用いた以外は実施例1と同様にしてアルミニウム電解コンデンサを作製した。
(実施例6)
駆動用電解液Fを用いた以外は実施例1と同様にしてアルミニウム電解コンデンサを作製した。
(実施例7)
駆動用電解液Gを用いた以外は実施例1と同様にしてアルミニウム電解コンデンサを作製した。
(比較例1)
駆動用電解液Hを用いた以外は実施例1と同様にしてアルミニウム電解コンデンサを作製した。
(比較例2)
封口体Bを用いた以外は実施例1と同様にしてアルミニウム電解コンデンサを作製した。
(比較例3)
封口体Cを用いた以外は実施例1と同様にしてアルミニウム電解コンデンサを作製した。
駆動用電解液A;γ−ブチロラクトン(100部)、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム(33.3部)、およびp−ニトロ安息香酸(1部)を混合、溶解したもの。部はすべて重量部を示す(以下、同様)。
駆動用電解液B;γ−ブチロラクトン(100部)、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム(33.3部)、モノブチルリン酸エステル(1部)、およびp−ニトロフェノール(1部)を混合、溶解したもの。
駆動用電解液C;γ−ブチロラクトン(100部)、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム(33.3部)、o−ニトロ安息香酸(1部)、およびp−ニトロアセトフェノン(1部)を混合、溶解したもの。
駆動用電解液D;γ−ブチロラクトン(100部)、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム(33.3部)、m−ニトロ安息香酸(1部)、およびモノブチルリン酸エステル(1部)を混合、溶解したもの。
駆動用電解液E;γ−ブチロラクトン(100部)、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム(53.8部)、m−ニトロ安息香酸(1部)、およびモノブチルリン酸エステル(1部)を混合、溶解したもの。
駆動用電解液F;γ−ブチロラクトン(100部)、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム(150部)、m−ニトロ安息香酸(1部)、およびモノブチルリン酸エステル(1部)を混合、溶解したもの。
駆動用電解液G;γ−ブチロラクトン(40部)、スルホラン(60部)、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム(33.3部)、m−ニトロ安息香酸(1部)、およびモノブチルリン酸エステル(1部)を混合、溶解したもの。
駆動用電解液H;γ−ブチロラクトン(100部)、フタル酸モノテトラメチルアンモニウム(30部)、およびp−ニトロ安息香酸(1部)を混合、溶解したもの。
封口体A;イソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマー30部、カーボン20部、無機充填剤50部に対して、加硫剤としてアルキルフェノールフォルマリン樹脂2部を添加し、加硫成形したもの。
成形後の封口体Aの硬度は、一対のリード線を貫通させる2つの貫通孔間のコンデンサ素子側の表面部分と、貫通孔内部のリード線に接する部分の表面とで測定した結果、JIS−A硬度で、78度と73度であった。
封口体B;イソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマー40部、カーボン20部、無機充填剤40部に対して、加硫剤としてアルキルフェノールフォルマリン樹脂2部を添加し、加硫成形したもの。ただし加硫成形時の温度を封口体Aの場合と比較して低く設定した。
成形後の封口体Bの硬度は、一対のリード線を貫通させる2つの貫通孔間のコンデンサ素子側の表面部分と、貫通孔内部のリード線に接する部分の表面とで測定した結果、JIS−A硬度で、68度と64度であった。
封口体C;イソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマー30部、カーボン20部、無機充填剤50部に対して、加硫剤として硫黄2部を添加し、加硫成形したもの。
成形後の封口体Cの硬度は、一対のリード線を貫通させる2つの貫通孔間のコンデンサ素子側の表面部分と、貫通孔内部のリード線に接する部分の表面とで測定した結果、JIS−A硬度で、79度と74度であった。
以上の実施例1〜7および比較例1〜3のアルミニウム電解コンデンサに、逆電圧−2.0Vを印加し、温度110℃−、ならびに、温度85℃−相対湿度85%で2000hの高温負荷試験を行った。試験数は各条件20個ずつである。結果を(表1)に示す。
Figure 2009049069
(表1)から明らかなように、本発明の実施例1〜7のアルミニウム電解コンデンサは、比較例1〜3のアルミニウム電解コンデンサと比較して、電圧印加時の漏液の抑制により有効であり、温度110℃、温度85℃−相対湿度85%で2000hの高温負荷試験を行った場合においても漏液が観察されない。
このことより、アルキル置換アミジン基を有する化合物の4級塩を電解質として用いた駆動用電解液と、ブチルゴムポリマーに加硫剤としてアルキルフェノールフォルマリン樹脂を添加して成形したJIS−A硬度70度以上の封口体との組み合わせにより、高温−高湿下の電圧印加時でも信頼性の高いアルミニウム電解コンデンサを実現できることがわかる。
本発明のアルミニウム電解コンデンサは、高温−高湿下での使用でも漏液を防止することができ、高信頼性を実現できるので、各種電子機器等に使用するのに有用である。
従来および本発明のアルミニウム電解コンデンサの構成を示す断面図および模式図
符号の説明
1 コンデンサ素子
2 電極
3 セパレータ
4 リード線
5 ケース
6 封口体

Claims (3)

  1. リード線がそれぞれ接合された陽極箔と陰極箔をセパレータを介して巻回したコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子に含浸された駆動用電解液と、前記コンデンサ素子を収納した有底筒状のケースと、前記リード線が各々貫通した一対の貫通孔を有して前記ケースの開口部を封口した封口体とを備え、
    前記駆動用電解液が、γ−ブチロラクトンを含む有機溶媒100部に対して、フタル酸および/またはマレイン酸のアルキル置換アミジン基を有する化合物の4級塩20〜180部を電解質として溶解させてなり、
    前記封口体が、イソブチレンとイソプレンとの共重合によるブチルゴムポリマーにアルキルフェノールフォルマリン樹脂を加硫剤として添加してなる、少なくとも一部の硬度が70度(JIS−A)以上である弾性体により構成されているアルミニウム電解コンデンサ。
  2. アルキル置換アミジン基を有する化合物の4級塩が、炭素数1〜11のアルキル基またはアリールアルキル基で4級化されたイミダゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、脂環式アミジン化合物から選ばれる1種以上である請求項1記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  3. アルキル置換アミジン基を有する化合物の4級塩が、1−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、1−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3−エチル−イミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−へプチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−(3'−ヘプチル)イミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−ドデシルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチルベンゾイミダゾリウムから選ばれる1種以上である請求項1または請求項2に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
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