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JP2008236382A - 無線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】同期プロセスに必要とされる時間の短縮や、精度を改善する。
【解決手段】移動局が、基地局IDの同定処理を開始する前に、基地局から利用されるシステム帯域を示す情報を取得し、上記同定処理では、同期用チャネル帯域については、同期信号を位相基準として候補となるスクランブリングコードとパイロット信号とのコヒーレント積分により相互相関値を求め、一方、同期用チャネル帯域以外のシステム帯域については、周波数方向のサブキャリア間の位相差を用いて、スクランブリングコードとパイロット信号とのノンコヒーレント積分により相互相関値を求める。そして、これらの相互相関値をマージして、最大の相互相関値が得られるスクランブリングコードを検出して、基地局IDを特定するようにしたものである。
【選択図】 図5

Description

この発明は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を採用した、例えば携帯電話システムなどの無線通信システムに関する。
現在、3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式に続く、新しい無線アクセスおよび無線アクセスネットワークに関するLong Term Evolution(LTE)の検討が開始されている(例えば、非特許文献1参照)。この文献は、3GPPによりリリースされた技術文書であり、物理層に関する規格のフレームワークについて述べられたものである。
ここで述べられている同期プロセスは、移動局が、基地局から受信した信号に基づいて、基地局との間で時間および周波数の同期をとり、基地局の識別番号を検出するための手続きである。
またLTEシステムでは、複数の異なるシステム帯域をサポートする、Scalable Bandwidthが適用される。LTEシステムの同期プロセスにおいては、基地局のシステム帯域は、移動局にとって未知であり、移動局が基地局のシステム帯域を検出して、それぞれに応じた処理を行うには、複雑なサーチプロセスが必要になる。
これに対し、システム帯域のサーチプロセスを簡略化するため、いずれのシステム帯域を利用する基地局にも共通するシステム帯域に、同期用チャネル、システム情報を報知するチャネルを配置して、基地局から移動局に送信することが考えられている。これにより移動局は、基地局のシステム帯域を知らなくても、予め決められた共通のシステム帯域内に配置された同期用チャネル、システム情報報知チャネルを受信することにより、同期プロセスを遂行することができる。
またこのような同期プロセスにおいて、必要とされる時間の短縮や、精度の改善が求められている。
3GPP, TR25.814(V7.1.0), "Physical Layer Aspects for Evolved UTRA", Section 7.1.2.4, "Cell search"。
従来、検討されている無線通信システムでは、同期プロセスの精度を改善し、それに必要とされる時間を短縮したいという要望があった。
この発明は上記の要望に応えるべくなされたもので、同期プロセスの精度を改善し、それに必要とされる時間を短縮可能な無線通信システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、この発明は、送信装置からOFDM方式を用いて無線伝送される情報を受信する受信装置において、送信装置から無線伝送に用いられる第1周波数帯域を示すシステム情報を受信する受信手段と、システム情報で示される第1周波数帯域のうち、予め設定された第2周波数帯域のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号について、このサブキャリアに割り当てられた同期信号を用いたコヒーレント検波を行う第1検波手段と、システム情報で示される第1周波数帯域のうち、第2周波数帯域以外の周波数帯域のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号について、ノンコヒーレント検波を行う第2検波手段と、第1検波手段の検波結果と、第2検波手段の検波結果とに基づいて、受信対象となる送信装置を決定する同定手段とを具備して構成するようにした。
以上述べたように、この発明では、システム情報として示される第1周波数帯域のうち、予め設定された第2周波数帯域のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号については、同期信号を用いたコヒーレント検波を行い、一方、第2周波数帯域以外の第1周波数帯域のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号については、ノンコヒーレント検波を行って、これらの検波結果に基づいて、受信対象となる送信装置を決定するようにしている。
したがって、この発明によれば、同期信号がサブキャアリアに割り当てられた第2周波数帯域だけでなく、それ以外の第1周波数帯域のパイロット信号も用いて、受信対象となる送信装置を決定するようにしているので、受信対象となる送信装置を決定する同期プロセスの精度を改善し、必要とされる時間を短縮可能な無線通信システムを提供できる。
以下、図面を参照して、この発明の一実施形態について説明する。なお、以下の説明では、送信機を基地局とし、受信機を移動局として説明する。また、通信方式としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を採用し、移動局における同期プロセスが、図1に示すようなルーチンからなる場合を例に挙げて説明する。すなわち、上記同期プロセスは、処理A、処理B、処理C、処理Dからなり、この順で実行されるものとする。
処理Aにおいて移動局は、各サンプリングタイミングでのベースバンドディジタル信号と同期信号1に含まれる既知の同期コードとの相互相関を求めることによって、受信信号の時間系列から、時間フレーム境界、すなわちGI(ガードインターバル)除去およびFFT演算を行うサンプリングデータ列を切り出すタイミングを検出する。フレーム同期の方法としては、これ以外にも、時間ドメインで繰り返し波形を持った同期コードを用いる方法が考えられ、この場合は自己相関によって時間フレーム境界を検出する。
処理B、処理Cにおいて移動局は、ベースバンドディジタル信号のサンプリングデータ列を処理Aで求めた時間フレーム単位にFFTをかけて周波数領域の信号、すなわちサブキャリア毎の信号に分割し、周波数領域上の情報により基地局IDの同定を行う。一般にセルラシステムでは基地局IDの同定時間を短縮するため、処理Bでは基地局IDグループの同定までを行い、処理Cにより基地局IDグループの中から基地局IDを特定するというように、2段階にわけて基地局ID同定を行う。
この例では、処理Bでは同期信号2を使用し、処理Cではデータ信号のチャネル等価や、各基地局の受信信号測定にも用いるパイロット信号を使用することを前提としている。パイロット信号には、基地局間の干渉低減や、基地局ごとの受信電力測定を可能とするために、基地局固有のスクランブリングコードがかけられる。このため、処理Cでは、処理Bまでに特定した基地局IDグループの各基地局のスクランブリングコード候補との相互相関演算により、基地局ID同定をする。
最後に、処理Dでは、システム情報報知チャネル(P−BCH)を受信する。このときシステム情報報知チャネルのチャネル等価のために、パイロット信号を使用する。
以上のように、通信を行うために必要な基本的なシステムパラメータを取得するまでの処理を同期プロセスと定義する。同期プロセスの1つの目的は、パイロット信号にかけられた基地局ID固有のスクランブリングコード系列を特定することにより、基地局IDを特定することにある。
ところで、基地局が送信に用いるシステム帯域として、複数の帯域幅がサポートされるようなScalable Bandwidthsなセルラシステムでは、上述した同期プロセスを開始する時点では、移動局において上記システム帯域が不明である。このため、以下に説明する無線通信システムでは、同期信号は、すべての基地局に共通する同期用チャネル帯域にのみ配置する。
そして、この同期用チャネル帯域で処理A、Bを行うことにより、移動局は基地局のシステム帯域を知らなくても安定した同期性能で同期プロセスを遂行することができ、同期サーチプロセスを簡略化することができる。これに対して、処理Cに使用するパイロット信号は同期以外の目的として、データ復調時の位相基準信号として使用するため、システム帯域全体に配置する。
このように、同期信号およびパイロット信号をサブキャリアに配置した例を図2に示す。この例では、同期信号は、同期用チャネル帯域のすべてのサブキャリアに配置し、パイロット信号はシステム帯域全体にわたって周波数方向に6サブキャリアに1サブキャリアの密度で周期的に配置している。
そして、この発明に関わる無線通信システムでは、処理Cを開始する前に、基地局が使用するシステム帯域を移動局に通知する。具体的には、処理Aや処理Bで用いる同期信号を用いて上記システム帯域をシステム情報として移動局に通知したり、あるいは移動局が同期信号以外の信号を復調して、処理Cを開始する前に基地局から通知を受ける。
しかしながら、図2に示したように同期信号は基地局間で共通の同期用チャネル帯域にのみ配置されているため、処理Cを開始する前に、移動局が基地局のシステム帯域が共通のシステム帯域より広いことを認識していたとしても、処理Cのコヒーレント検出のための位相基準となる信号がない。
このため、システム帯域全体に配置されるパイロット信号を用いて処理Cを行うことができず、同期信号の配置されたシステム帯域幅のパイロット信号のみを用いて処理Cが行われることになる。
これに対して、この発明に関わる無線通信システムでは、同期用チャネル帯域に配置されたパイロット信号については、同期信号を用いたコヒーレント検出を適用して相互相関を求め、一方、それ以外のシステム帯域に配置されたパイロット信号については、ノンコヒーレント検出を適用して相互相関を求める。そして、これらの相互相関の電力値をマージして、そのうち最大の相互相関値を検出して基地局IDを同定する。
図3に、基地局、すなわちOFDM送信機の構成例を示す。基地局は、変調部11と、サブキャリア割当部12と、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部13と、GI(Guard Interval)付加部14と、無線送信部15とを備える。
変調部11は、他の基地局との干渉低減や、移動局で基地局毎に受信電力を測定することを可能とするために、パイロット信号に、当該基地局に固有に割り当てられたスクランブリングコードを乗算する。
サブキャリア割当部12は、システム情報報知信号と、変調部11にて変調されたパイロット信号と、データ信号と、同期信号1,2が入力され、これらの信号を、図2に示したように、それぞれ所定のサブキャリアに割り当てる。なお、サブキャリア割当部12は、同期用チャネル帯域の周波数を予め認識しており、またシステム情報報知信号には、当該基地局が送信に用いるシステム帯域や、送信アンテナ数などのシステム情報が含まれる。
IFFT部13は、サブキャリア割当部12の出力信号に対してOFDM変調を施して、複数のOFDMシンボルの系列であるOFDM信号を生成する。すなわち、IFFT部13は、周波数領域の信号を時間領域の信号に変換することによってOFDM信号を生成する。
GI付加部14は、IFFT部13にて生成したOFDM信号に、ガードインターバル(GI)を付加する。
無線送信部15は、GI付加部14の出力をディジタル/アナログ変換するディジタル/アナログ変換器と、このアナログ出力をRF信号にアップコンバートするアップコンバータと、このRF信号を電力増幅する電力増幅器とを備える。電力増幅器によって電力増幅されたRF信号は、アンテナを通じて空間に放射される。
図4に、移動局、すなわちOFDM受信機の同期プロセスに関わる構成例を示す。移動局は、無線受信部21と、第1同期部22と、GI除去部23と、FFT(Fast Fourier Transform)部24と、信号分離部25と、第2同期部26と、基地局ID同定部27と、システム情報受信部28とを備える。なお、移動局は、同期用チャネル帯域の周波数を予め認識している。
無線受信部21は、空間よりアンテナが受信したRF信号から所望の帯域外の雑音を除去する帯域通過フィルタと、この帯域通過フィルタを通過したRF信号をアナログ/ディジタル変換してベースバンドディジタル信号を得るA/D変換器とを備える。
第1同期部22は、図1に示した処理Aを実施するものであり、各サンプリングタイミングでのベースバンドディジタル信号と同期信号1に含まれる既知の同期コードとの相互相関を求めることによって、ベースバンドディジタル信号の時間系列から、時間フレーム境界、すなわちGI除去およびFFT演算を行うサンプリングデータ列を切り出すタイミングを検出する。
このタイミングは、制御部20に通知される。これにより、制御部20は、GI除去およびFFT演算を行うサンプリングデータ列を切り出すタイミングや、サブキャリア上のどの位置(時間および周波数)に、どの信号が配置されているかを認識する。
なお、フレーム同期の方法としては、これ以外にも、時間ドメインで繰り返し波形を持った同期コードを用いる方法が考えられ、この場合は自己相関によって時間フレーム境界を検出する。
GI除去部23、FFT部24、信号分離部25および第2同期部26は、図1に示した処理Bを実施するものである。
GI除去部23は、制御部20から、第1同期部22が検出したタイミングが通知され、このタイミングでベースバンドディジタル信号からガードインターバルを除去する。
FFT部24は、制御部20から、第1同期部22が検出したタイミングが通知され、このタイミングでベースバンドディジタル信号にFFT演算を行い、ベースバンドディジタル信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換する。これにより、ベースバンドディジタル信号がサブキャリア毎の信号に分割される。
信号分離部25は、制御部20からの指示にしたがって、FFT部24により得られたサブキャリア毎の信号を、システム情報報知信号、パイロット信号、データ信号、同期信号2などに分離する。このうち、システム情報報知信号は、システム情報受信部28に入力され、パイロット信号は、基地局ID同定部27に入力され、同期信号2は、第2同期部26および基地局ID同定部27に入力される。
第2同期部26は、同期信号2から基地局IDグループの同定を行う。このようにして同定された基地局IDグループの識別情報は、制御部20に通知される。これに対して制御部20は、予め、基地局毎に固有に割り当てられたスクランブリングコードを基地局IDグループ毎に記憶しており、第2同期部26から通知された基地局IDグループに属する基地局に固有に割り当てられたスクランブリングコードq1(f), q2(f), q3(f)…(f=0,1,…,N:パイロットサブキャリアの総数)を基地局ID同定部27に通知する。
基地局ID同定部27は、図1に示した処理Cを実施して基地局IDを特定するためのスクランブリングコードを検出するものであり、コヒーレント検出部271と、ノンコヒーレント検出部272と、相関電力マージ部273と、検出部274とを備える。
コヒーレント検出部271には、図2に示したパイロット信号のうち、複数の基地局間で共通する同期用チャネル帯域のパイロット信号が入力される。そして、コヒーレント検出部271は、上記パイロット信号と、制御部20から通知される複数のスクランブリングコードq1(f), q2(f), q3(f)…との相互相関演算をそれぞれ行い、相互相関値を求める。
より詳細に説明するために、同期用チャネル帯域に配置されるサブキャリア周波数をf=0,1,..,Nとし、同期信号2をs(f)、パイロット信号をp(f)、伝送路推定値をh(f)とする。ここで、s(f)系列は、移動局においても既知であることより、移動局で受信される同期信号s(f)h(f)からh(f) (f=0,1,..,N)を求めることができる。
したがって、コヒーレント検出部271は、同期信号s(f)を位相基準として、パイロット信号p(f) (f=0,1,..,N)と、制御部20から通知されるスクランブリングコードq1(f), q2(f), q3(f)…とのコヒーレント積分により相互相関値を求める。このコヒーレント積分を下式(1)に示す。
Figure 2008236382
ノンコヒーレント検出部272には、図2に示したパイロット信号のうち、上記同期用チャネル帯域以外のシステム帯域のパイロット信号が入力される。そして、ノンコヒーレント検出部272は、位相基準信号を用いず上記パイロット信号の近接する二つのパイロットサブキャリア間の差分ベクトルと、制御部20から通知される複数のスクランブリングコードq1(f), q2(f), q3(f)…の対応する2パイロットサブキャリア間の差分ベクトルとの相互相関演算をそれぞれ行い、相互相関値を求める。
より詳細に説明するために、同期用チャネル帯域以外のシステム帯域に配置されるサブキャリア周波数をf=N+1,N+2,..,Mとし、パイロット信号をp(f)、伝送路推定値をh(f)とする。
ここで、近接するサブキャリア周波数f、f+1で、それぞれ移動局により受信されるパイロット信号r(f)、r(f+1)は、それぞれ以下のように示すことができる。
Figure 2008236382
近接するサブキャリアでは、チャネル変動が無視できると仮定し、h(f)=h(f+1)とみなす。これにより、ノンコヒーレント検出部272は、サブキャリア間のベクトル差を用いて、上記パイロット信号と、制御部20から通知される複数のスクランブリングコードq1(f), q2(f), q3(f)…との近接するサブキャリア間の差分ベクトル同士の相互相関演算をそれぞれ行い、これをノンコヒーレント積分にして相互相関値を求める。このノンコヒーレント積分を下式(2)に示す。
Figure 2008236382
相関電力マージ部273は、コヒーレント検出部271にて求めた相互相関値と、ノンコヒーレント検出部272にて求めた相互相関値とをマージ(merge)し、この結果から検出部274は、最大の相互相関値が得られるスクランブリングコードqn(F)を検出し、これを制御部20に通知する。相関電力マージ部273および検出部274による演算を下式(3)に示す。
Figure 2008236382
これにより、制御部20は、受信すべき基地局が、スクランブリングコードqn(F)に対応する基地局であることを認識して、基地局IDを特定し、以後、制御部20は、スクランブリングコードqn(F)を用いてパイロット信号を受信するように、各部を制御する。
システム情報受信部28は、信号分離部25から入力されるシステム情報報知信号を、制御部20から通知されるスクランブリングコードqn(F)をパイロット信号に適用することにより生成した位相基準信号を用いて同期検波して、システム情報を得る。
以上のように、上記構成の無線通信システムでは、移動局が、処理Cによる基地局IDの同定処理を開始する前に、基地局から利用されるシステム帯域を示す情報を取得し、処理Cでは、図5に示すように、同期用チャネル帯域については、同期信号を位相基準として候補となるスクランブリングコードとパイロット信号とのコヒーレント積分により相互相関値を求め、一方、同期用チャネル帯域以外のシステム帯域については、近接するパイロットサブキャリア間の差分ベクトルを用いて、スクランブリングコードとパイロット信号とのノンコヒーレント積分により相互相関値を求める。そして、これらの相互相関値をマージして、最大の相互相関値が得られるスクランブリングコードを検出して、基地局IDを特定するようにしている。
したがって、上記構成の無線通信システムによれば、同期用チャネル帯域以外で利用されるシステム帯域のパイロット信号も用いて相互相関値を求めるようにしているので、基地局IDを特定する精度を向上する。また高い精度で基地局IDを特定できるので、処理Cに要していた処理時間を短縮することができる。
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
その一例として例えば、上記実施の形態では、ノンコヒーレント検出部272は、図5に示したように、近接するパイロットサブキャリア間の差分ベクトルを用いて、上記パイロット信号と、制御部20から通知される複数のスクランブリングコードとの相互相関演算をそれぞれ行い、これをノンコヒーレント積分にして相互相関値を求めるようにしている。
これに代わり例えば、ノンコヒーレント検出部272は、図6に示したように、周波数方向に隣接するサブキャリアをグループ化して、グループ毎にパイロット信号をコヒーレント加算し、この加算結果と制御部20から通知される複数のスクランブリングコードとの相互相関演算をそれぞれ行い、結果をマージして相互相関値を求めるようにしてもよい。ここで、グループごとのコヒーレント加算とは、対象とするセルラシステムの通信路においてチャネル変動がないとみなすことのできる周波数帯域幅毎にチャネル変動を考慮せずに、スクランブリングコード候補とのベクトル差を積分する処理を意味する。
また上記実施の形態では、同期用チャネル帯域以外のシステム帯域には、同期信号が配置されない場合を例示したが、同期信号が一部に配置されている場合にも適用できる。
その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であることはいうまでもない。
この発明に係わる無線通信システムの同期プロセスを説明するための図。 この発明に係わる無線通信システムで用いられる無線信号のサブキャリア上の信号配置を説明するための図。 この発明に係わる無線通信システムの送信機の構成を示す回路ブロック図。 この発明に係わる無線通信システムの受信機の構成を示す回路ブロック図。 図4に示した受信機の基地局ID同定部の動作を説明するための図。 図4に示した受信機の基地局ID同定部の動作を説明するための図。
符号の説明
11…変調部、12…サブキャリア割当部、13…IFFT部、14…GI付加部、15…無線送信部、20…制御部、21…無線受信部、22…第1同期部、23…GI除去部、24…FFT部、25…信号分離部、26…第2同期部、27…基地局ID同定部、271…コヒーレント検出部、272…ノンコヒーレント検出部、273…相関電力マージ部、274…検出部、28…システム情報受信部。

Claims (4)

  1. 送信装置からOFDM方式を用いて無線伝送される情報を受信する受信装置において、
    前記送信装置から無線伝送に用いられる第1周波数帯域を示すシステム情報を受信する受信手段と、
    前記システム情報で示される第1周波数帯域のうち、予め設定された第2周波数帯域のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号について、このサブキャリアに割り当てられた同期信号を用いたコヒーレント検波を行う第1検波手段と、
    前記システム情報で示される第1周波数帯域のうち、前記第2周波数帯域以外の周波数帯域のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号について、ノンコヒーレント検波を行う第2検波手段と、
    前記第1検波手段の検波結果と、前記第2検波手段の検波結果とに基づいて、受信対象となる送信装置を決定する同定手段とを具備することを特徴とする受信装置。
  2. 前記第2検波手段は、前記システム情報で示される第1周波数帯域のうち、前記第2周波数帯域以外の周波数帯域で同じタイミングのサブキャリアに割り当てられた複数のパイロット信号間のベクトル差を用いてノンコヒーレント検波を行うことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記第2検波手段は、前記システム情報で示される第1周波数帯域のうち、前記第2周波数帯域以外の周波数帯域で同じタイミングのサブキャリアに割り当てられた複数のパイロット信号をグループ化し、グループ毎にパイロット信号をコヒーレント加算し、この加算結果を用いてノンコヒーレント検波を行うことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  4. 前記同定手段は、前記第1検波手段の検波結果と、前記第2検波手段の検波結果とをマージした結果に基づいて、受信対象となる送信装置を決定することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
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